JP2002187921A - 硬化性組成物およびその硬化物 - Google Patents

硬化性組成物およびその硬化物

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隆喜 田辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種基材の表面に、優れた塗工性を有し、耐
擦傷性と高い硬度を有し、かつ、組成により表面滑り性
にも優れた塗膜(被膜)を形成し得る硬化性組成物とそ
の硬化物を提供すること。 【解決手段】 (A)ケイ素、アルミニウム、ジルコニ
ウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、
スズ、アンチモンおよびセリウムよりなる群から選ばれ
る少なくとも一つの元素の酸化物粒子と、重合性不飽和
基および加水分解性シリル基を有する有機化合物とを結
合させてなる反応性粒子、(B)2以上の重合性不飽和
基を有する有機化合物、および任意に(C)少なくとも
1つの重合可能な基を有する(B)以外の末端反応性ポ
リシロキサン化合物を含有することを特徴とする硬化性
組成物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化性組成物、お
よびその硬化物に関し、さらに詳しくは、優れた塗工性
を有し、かつ各種基材の表面に、高硬度および耐擦傷性
を有し、組成により表面滑り性にも優れた塗膜(被膜)
を形成し得る硬化性組成物およびその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチック(ポリカーボネー
ト、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエ
ステル、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、トリアセチルセルロース樹脂、ABS樹脂、AS樹
脂、ノルボルネン系樹脂等)、金属、木材、紙、ガラ
ス、スレート等の各種基材表面の傷付き(擦傷)防止や
汚染防止のための保護コ−ティング材および反射防止膜
用コート材として、優れた塗工性を有し、かつ各種基材
の表面に、硬度、耐擦傷性、耐摩耗性、表面滑り性、低
カール性、密着性、透明性、耐薬品性および塗膜面の外
観のいずれにも優れた硬化膜を形成し得る硬化性組成物
が要請されている。
【0003】このような要請を満たすため、種々の組成
物が提案されているが、硬化性組成物として優れた塗工
性を有し、硬化膜とした場合に、高硬度および耐擦傷
性、あるいは、さらに表面滑り性にも優れるという特性
を備えたものはまだ得られていないのが現状である。表
面滑り性を付与する方法として、例えば、特開平11−
124514号公報には、ビスフェノールAジグリシジ
ルエーテル重合体のアクリル酸エステル、ジペンタエリ
スリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、光重合
開始剤、無機粒子および末端反応性ポリジメチルシロキ
サンからなる光硬性樹脂組成物を、光硬化型のコ−ティ
ング材料として用いることが提案されている。しかし、
このような組成物を用いた硬化物は、表面滑り性に一定
の改良が認められるものの、硬度および耐擦傷性につい
ては必ずしも十分に満足し得るものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた塗工
性を有し、かつ各種基材の表面に、高硬度および耐擦傷
性を有し、組成によりさらに表面滑り性にも優れた塗膜
(被膜)を形成し得る硬化性組成物、およびその硬化物
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するため、鋭意研究した結果、(A)特定の元素
の酸化物粒子と、特定の有機基を有する有機化合物を結
合させてなる反応性粒子、および(B)2以上の重合性
不飽和基を有する有機化合物、さらに必要に応じて、
(C)重合可能な基を有する末端反応性ポリシロキサン
化合物を含有する硬化性組成物を用いれば、上記諸特性
を満足し得る硬化物が得られることを見出し、本発明を
完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、(A)ケイ素、アル
ミニウム、ジルコニウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニ
ウム、インジウム、スズ、アンチモンおよびセリウムよ
りなる群から選ばれる少なくとも一つの元素の酸化物粒
子(A1)と、分子内に重合性不飽和基および加水分解
性シリル基を有する有機化合物(A2)とを結合させて
なる反応性粒子(以下、「反応性粒子(A)」というこ
とがある)、ならびに(B)2以上の重合性不飽和基を
有する有機化合物(以下、「重合性有機化合物(B)」
ということがある)、さらに必要に応じて、(C)少な
くとも1つの重合可能な基を有する(B)成分以外の末
端反応性ポリシロキサン化合物(以下、「末端反応性ポ
リシロキサン化合物(C)」ということがある)を含有
することを特徴とする硬化性組成物を提供するものであ
る。
【0007】また、本発明は、上記の硬化性組成物を硬
化させてなる硬化物を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる反応性粒子
(A)は、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタ
ニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アン
チモンおよびセリウムよりなる群から選ばれる少なくと
も一つの元素の酸化物粒子(A1)と、分子内に重合性
不飽和基および加水分解性シリル基を有する有機化合物
(A2)とを結合させることにより得られる。
【0009】反応性粒子(A)の製造に用いられる酸化
物粒子(A1)は、得られる硬化性組成物の硬化被膜の
無色性の観点から、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウ
ム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、ス
ズ、アンチモンおよびセリウムよりなる群から選ばれる
少なくとも一つの元素の酸化物粒子である。
【0010】これらの酸化物粒子(A1)としては、例
えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸
化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化ス
ズ、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化アンチモ
ン、酸化セリウム等の粒子を挙げることができる。中で
も、高硬度の観点から、シリカ、アルミナ、ジルコニア
および酸化アンチモンの粒子が好ましい。これらは単独
でまたは2種以上を組合わせて用いることができる。さ
らには、酸化物粒子(A1)は、粉体状または溶剤分散
ゾルとして用いるのが好ましい。溶剤分散ゾルとして用
いる場合、他の成分との相溶性、分散性の観点から、分
散媒は、有機溶剤が好ましい。このような有機溶剤とし
ては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、オクタノール等のアルコール類;ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸
ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル
類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類;ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメ
チルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル
ピロリドン等のアミド類を挙げることができる。中で
も、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、トルエン、キシレンが好ましい。
【0011】酸化物粒子(A1)の数平均粒子径は、
0.001μm〜2μmが好ましく、0.003μm〜
1μmがさらに好ましく、0.005μm〜0.5μm
が特に好ましい。数平均粒子径が2μmを超えると、硬
化物としたときの透明性が低下したり、被膜としたとき
の表面状態が悪化する傾向がある。また、粒子の分散性
を改良するために各種の界面活性剤やアミン類を添加し
てもよい。
【0012】ケイ素酸化物粒子(例えば、シリカ粒子)
として市販されている商品としては、例えば、コロイダ
ルシリカとして、日産化学工業(株)製メタノ−ルシリ
カゾル、IPA−ST、MEK−ST、NBA−ST、
XBA−ST、DMAC−ST、ST−UP、ST−O
UP、ST−20、ST−40、ST−C、ST−N、
ST−O、ST−50、ST−OL等を挙げることがで
きる。また粉体シリカとしては、日本アエロジル(株)
製アエロジル130、アエロジル300、アエロジル3
80、アエロジルTT600、アエロジルOX50、旭
硝子(株)製シルデックスH31、H32、H51、H
52、H121、H122、日本シリカ工業(株)製E
220A、E220、富士シリシア(株)製SYLYS
IA470、日本板硝子(株)製SGフレ−ク等を挙げ
ることができる。
【0013】また、アルミナの水分散品としては、日産
化学工業(株)製アルミナゾル−100、−200、−
520;アルミナのイソプロパノール分散品としては、
住友大阪セメント(株)製AS−150I;アルミナの
トルエン分散品としては、住友大阪セメント(株)製A
S−150T;ジルコニアのトルエン分散品としては、
住友大阪セメント(株)製HXU−110JC;アンチ
モン酸亜鉛粉末の水分散品としては、日産化学工業
(株)製セルナックス;アルミナ、酸化チタン、酸化ス
ズ、酸化インジウム、酸化亜鉛等の粉末および溶剤分散
品としては、シーアイ化成(株)製ナノテック;アンチ
モンドープ酸化スズの水分散ゾルとしては、石原産業
(株)製SN−100D;ITO粉末としては、三菱マ
テリアル(株)製の製品;酸化セリウム水分散液として
は、多木化学(株)製ニードラール等を挙げることがで
きる。
【0014】酸化物粒子(A1)の形状は球状、中空
状、多孔質状、棒状、板状、繊維状、または不定形状で
あり、好ましくは、球状である。酸化物粒子(A1)の
比表面積(窒素を用いたBET比表面積測定法による)
は、好ましくは、10〜1000m2/gであり、さら
に好ましくは、100〜500m2/gである。これら
酸化物粒子(A1)の使用形態は、乾燥状態の粉末、ま
たは水もしくは有機溶剤で分散した状態で用いることが
できる。例えば、上記の酸化物の溶剤分散ゾルとして当
業界に知られている微粒子状の酸化物粒子の分散液を直
接用いることができる。特に、硬化物に優れた透明性を
要求する用途においては酸化物の有機溶剤分散ゾルの利
用が好ましい。
【0015】本発明に用いられる有機化合物(A2)
は、分子内に重合性不飽和基および加水分解性シリル基
を有する有機化合物である。有機化合物(A2)に含ま
れる重合性不飽和基としては特に制限はないが、例え
ば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、プ
ロペニル基、ブタジエニル基、スチリル基、エチニル
基、シンナモイル基、マレエ−ト基、アクリルアミド基
を好適例として挙げることができる。この重合性不飽和
基は、活性ラジカル種により付加重合をする構成単位で
ある。
【0016】有機化合物(A2)に含まれる加水分解性
シリル基とは、シラノール基または加水分解によってシ
ラノール基を生成する基である。シラノール基を生成す
る基としては、ケイ素原子にアルコキシ基、アリールオ
キシ基、アセトキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が結
合した基を挙げることができるが、ケイ素原子にアルコ
キシ基またはアリールオキシ基が結合した基、すなわ
ち、アルコキシシリル基またはアリールオキシシリル基
を含有する有機化合物が好ましい。ここでアルコキシ基
としては炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、アリ
ールオキシ基としては、炭素数6〜18のアリールオキ
シ基が好ましい。シラノール基またはシラノール基を生
成する基は、縮合反応または加水分解に続いて生じる縮
合反応によって、酸化物粒子(A1)と結合する構成単
位である。
【0017】有機化合物(A2)は、、重合性不飽和基
および加水分解性シリル基に加えて、さらに、下記式
(1)で表される基を有する有機化合物が好ましい。
【0018】
【化3】
【0019】[式(1)中、Xは、NH、O(酸素原
子)、またはS(イオウ原子)を示し、Yは、Oまたは
Sを示す。]
【0020】前記式(1)で表される基は、具体的に
は、[−O−C(=O)−NH−]、[−O−C(=
S)−NH−]、[−S−C(=O)−NH−]、[−
NH−C(=O)−NH−]、[−NH−C(=S)−
NH−]、および[−S−C(=S)−NH−]の6種
である。これらの基は、単独でまたは2種以上有してい
てもよい。中でも、熱安定性の観点から、[−O−C
(=O)−NH−]基に加えて、[−O−C(=S)−
NH−]基および[−S−C(=O)−NH−]基の少
なくとも1つを有することが好ましい。前記式(1)で
表される基は、分子間において水素結合による適度の凝
集力を発生させ、硬化物にした場合、優れた機械的強
度、基材との密着性および耐熱性等の特性を付与せしめ
るものと考えられる。
【0021】有機化合物(A2)の好ましい具体例とし
ては、例えば、下記式(3)で表される化合物を挙げる
ことができる。
【0022】
【化4】
【0023】[式(3)中、R6、R7およびR8のうち
少なくとも一つはヒドロキシ基、アルコキシ基またはア
リールオキシ基を示し、残余は水素原子、アルキル基ま
たはアリール基を示す。R9は炭素数1〜12の脂肪族
または芳香族構造を有する2価の有機基を示し、R10
2価の有機基を示し、R11は(q+1)価の有機基を示
し、Zは活性ラジカル種の存在下、分子間架橋反応をす
る重合性不飽和基を有する1価の有機基を示し、qは1
〜20の整数を示す]
【0024】式(3)中、R6、R7およびR8で示され
るアルコキシ基およびアルキル基としては炭素数1〜8
のものが挙げられ、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基、オクチルオキシ基、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基等が好まし
い。またアリールオキシ基およびアリール基としては炭
素数6〜18のものが挙げられ、フェノキシ基、キシリ
ルオキシ基、フェニル基、キシリル基等が好ましい。R
6(R7)(R8)Si−で示される基としては、例え
ば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ト
リフェノキシシリル基、メチルジメトキシシリル基、ジ
メチルメトキシシリル基等を挙げることができる。この
ような基のうち、トリメトキシシリル基またはトリエト
キシシリル基等が好ましい。
【0025】R9としては、その構造中に鎖状、分岐状
または環状構造を含んでいてもよい。そのような構造単
位として、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、メ
チルエチレン、ブチレン、メチルプロピレン、オクタメ
チレン、ドデカメチレン等の炭素数1〜12の脂肪族
基;シクロヘキシレン等の炭素数3〜12の脂環式基;
フェニレン、2−メチルフェニレン、3−メチルフェニ
レン、ビフェニレン等の炭素数6〜12の芳香族基等を
挙げることができる。これらの中で好ましい例はメチレ
ン、プロピレン、シクロヘキシレン、フェニレン等であ
る。
【0026】R10としては分子量14〜1万、特に分子
量76〜500の2価の有機基が好ましい。これらの有
機基としては、脂肪族または芳香族構造を有する2価の
有機基が挙げられ、その構造として鎖状、分岐状または
環状構造を含んでいてもよい。そのような構造単位とし
て、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、テトラメ
チレン、ヘキサメチレン、2,2,4−トリメチルヘキ
サメチレン、1−(メチルカルボキシル)−ペンタメチ
レン等の鎖状構造の骨格を有する2価の有機基;イソフ
ォロン、シクロヘキシルメタン、メチレンビス(4−シ
クロヘキサン)、水添ジエニルメタン、水添キシレン、
水添トルエン等の脂環式構造の骨格を有する2価の有機
基;およびベンゼン、トルエン、キシレン、パラフェニ
レン、ジフェニルメタン、ジフェニルプロパン、ナフタ
レン等の芳香環構造の骨格を有する2価の有機基から選
ぶことができる。
【0027】R11としては(q+1)価の直鎖状、分岐
状の飽和炭化水素基または不飽和炭化水素基が挙げられ
る。より具体的には、R10記載の2価の有機基の他、2
−エチル−2−メチレンプロピレン等の3価の有機基、
イソシアヌル骨格を有する3価の有機基、2,2−ジメ
チレンプロピレン等の置換アルキレン等の4価の有機
基、ジペンタエリスリトール由来のアルキレン等の6価
の有機基が挙げられ、このうちエチレン、2−エチル−
2−メチレンプロピレン、イソシアヌル骨格を有する3
価の有機基、2,2−ジメチレンプロピレン等の置換ア
ルキレン、ジペンタエリスリトール由来のアルキレンが
好ましい。
【0028】Zとしては、例えばアクリロキシ基、メタ
クリロキシ基、ビニル基、プロペニル基、ブタンジエニ
ル基、スチリル基、エチニル基、シンナモイル基、マレ
エート基、アクリルアミド基等を例示することができ
る。これらのうち、アクリロキシ基、メタクリロキシ基
およびビニル基がより好ましい。
【0029】また、qは、好ましくは1〜20の整数で
あり、さらに好ましくは1〜10の整数、特に好ましく
は1〜5の整数である。
【0030】これらの有機化合物(A2)は、例えば、
特開平9−100111号公報に記載の方法により製造
することができる。
【0031】酸化物粒子(A1)と有機化合物(A2)
とを結合させる方法としては、酸化物粒子(A1)と有
機化合物(A2)を水を含む有機溶剤の存在下に混合
し、加水分解・縮合反応を一度に行う方法、予め有機化
合物(A2)を水を含む有機溶剤の存在下で加水分解処
理した後、酸化物粒子(A1)と縮合反応させる方法、
或いは酸化物粒子(A1)と有機化合物(A2)を水、
有機溶剤、ならびに他の成分、例えば、分子内に2以上
の重合性不飽和基を有する化合物、ラジカル重合開始剤
等の存在下に混合し、加水分解・縮合反応を一度に行う
方法が挙げられる。これらの方法により酸化物粒子(A
1)表面のケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタ
ニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、スズ、アン
チモンおよびセリウムよりなる群から選ばれる少なくと
も一つの元素と、有機化合物(A2)分子中のケイ素原
子が酸素原子を介して結合することにより、酸化物粒子
(A1)と有機化合物(A2)とが化学的に結合した反
応性粒子(A)が得られる。
【0032】酸化物粒子(A1)がシリカ粒子であり、
有機化合物(A2)がシラノール基またはシラノール基
を生成する基を有する有機化合物(A2)である場合に
は、これらを水または水を含む有機溶剤の存在下に混合
後、水または有機溶剤を減圧または常圧下で留去するこ
とにより、シリカ粒子と有機化合物(A2)とがシリル
オキシ基を介して結合してなる重合反応性シリカ粒子を
製造することができる。この反応は例えば特開平9−1
00111号公報の記載に基いて行うことができる。
【0033】酸化物粒子(A1)への有機化合物(A
2)の結合量は、反応性粒子(A)(酸化物粒子(A
1)および有機化合物(A2)の合計)を100重量%
として、好ましくは0.01重量%以上であり、さらに
好ましくは0.1重量%以上、特に好ましくは1重量%
以上である。酸化物粒子(A1)に結合した有機化合物
(A2)の結合量が0.01重量%未満であると、組成
物中における反応性粒子(A)の分散性が十分でなく、
得られる硬化物の透明性、耐擦傷性が十分でなくなる場
合がある。また、反応性粒子(A)製造時の原料中の酸
化物粒子(A1)の配合割合は、好ましくは5〜99重
量%であり、さらに好ましくは10〜98重量%であ
る。
【0034】反応性粒子(A)の硬化性組成物中におけ
る含有量は、組成物[反応性粒子(A)、重合性有機化
合物(B)および任意に加えられる末端反応性ポリシロ
キサン化合物(C)の合計]を100重量%として、5
〜90重量%が好ましく、10〜80重量%がさらに好
ましい。5重量%未満であると、硬化物としたときに高
硬度のものを得られないことがあり、90重量%を超え
ると、成膜性が不十分となることがある。この場合、反
応性粒子(A)を構成する酸化物粒子(A1)の組成物
[(A)、(B)および(C)の合計量]中の含有量
は、5〜90重量%であることが好ましい。なお、反応
性粒子(A)の含有量は、固形分を意味し、反応性粒子
(A)が溶剤分散ゾルの形態で用いられるときは、その
含有量には溶剤の量を含まない。
【0035】本発明の硬化性組成物は、反応性粒子
(A)と重合性有機化合物(B)を主要成分とするもの
である。この組成物に、重合開始剤(D)を配合し、光
照射および/または加熱により重合させて硬化物を製造
する。反応性粒子(A)と重合性有機化合物(B)を含
有する本発明の組成物の硬化物は、高硬度で、耐擦傷性
がある塗膜(被膜)を形成する。反応性粒子(A)と重
合性有機化合物(B)に、さらに任意成分の末端反応性
ポリシロキサン化合物(C)を配合した硬化性組成物の
硬化物は、高硬度で、耐擦傷性に加えて表面滑り性に優
れた塗膜(被膜)を形成する。
【0036】本発明に用いられる重合性有機化合物
(B)は、組成物の成膜性を高めるために好適に用いら
れる。重合性有機化合物(B)としては、分子内に重合
性不飽和基を2以上含むものであれば特に制限はない
が、例えば、(メタ)アクリルエステル類、ビニル化合
物類を挙げることができる。このうち、(メタ)アクリ
ルエステル類が好ましい。
【0037】(メタ)アクリルエステル類としては、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジト
リメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリ
ントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、
エチレングルコールジ(メタ)アクリレート、1,3−
ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサン
ジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングルコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングルコールジ(メ
タ)アクリレート、ジプロピレングルコールジ(メタ)
アクリレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシア
ヌレートジ(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メ
タ)アクリレート類、およびこれらの水酸基へのエチレ
ンオキシドまたはプロピレンオキシド付加物のポリ(メ
タ)アクリレート類、分子内に2以上の(メタ)アクリ
ロイル基を有するオリゴエステル(メタ)アクリレート
類、オリゴエーテル(メタ)アクリレート類、オリゴウ
レタン(メタ)アクリレート類、およびオリゴエポキシ
(メタ)アクリレート類等を挙げることができる。この
中では、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリ
レートが好ましい。
【0038】ビニル化合物類としては、ジビニルベンゼ
ン、エチレングリコ−ルジビニルエ−テル、ジエチレン
グリコ−ルジビニルエ−テル、トリエチレングリコ−ル
ジビニルエ−テル等を挙げることができる。
【0039】このような重合性有機化合物(B)の市販
品としては、例えば、東亞合成(株)製アロニックスM
−400、M−408、M−450、M−305、M−
309、M−310、M−315、M−320、M−3
50、M−360、M−208、M−210、M−21
5、M−220、M−225、M−233、M−24
0、M−245、M−260、M−270、M−110
0、M−1200、M−1210、M−1310、M−
1600、M−221、M−203、TO−924、T
O−1270、TO−1231、TO−595、TO−
756、TO−1343、TO−902、TO−90
4、TO−905、TO−1330、日本化薬(株)製
KAYARAD D−310、D−330、DPHA、
DPCA−20、DPCA−30、DPCA−60、D
PCA−120、DN−0075、DN−2475、S
R−295、SR−355、SR−399E、SR−4
94、SR−9041、SR−368、SR−415、
SR−444、SR−454、SR−492、SR−4
99、SR−502、SR−9020、SR−903
5、SR−111、SR−212、SR−213、SR
−230、SR−259、SR−268、SR−27
2、SR−344、SR−349、SR−601、SR
−602、SR−610、SR−9003、PET−3
0、T−1420、GPO−303、TC−120S、
HDDA、NPGDA、TPGDA、PEG400D
A、MANDA、HX−220、HX−620、R−5
51、R−712、R−167、R−526、R−55
1、R−712、R−604、R−684、TMPT
A、THE−330、TPA−320、TPA−33
0、KS−HDDA、KS−TPGDA、KS−TMP
TA、共栄社化学(株)製ライトアクリレート PE−
4A、DPE−6A、DTMP−4A等を挙げることが
できる。
【0040】本発明に用いられる、重合性有機化合物
(B)の含有量は、組成物[反応性粒子(A)、重合性
有機化合物(B)および任意に加えられる末端反応性ポ
リシロキサン化合物(C)の合計]を100重量%とし
て、10〜95重量%であることが好ましく、15〜8
0重量%がさらに好ましい。10重量%未満または95
重量%を超えると、硬化物としたときに高硬度のものを
得られないことがある。
【0041】本発明の硬化性組成物に用いられる末端反
応性ポリシロキサン化合物(C)が有する一つの重合可
能な基としては、特に制限はないが、例えば、アクリロ
キシ基、メタクリロキシ基、ビニル基、プロペニル基、
ブタジエニル基、スチリル基、エチニル基、シンナモイ
ル基、マレエ−ト基、アクリルアミド基等の重合性不飽
和基;2,3−エポキシプロピルオキシ基、エポキシシ
クロヘキシル基等のエポキシ基置換アルキルまたはアル
コキシ基等が挙げられる。このうち、アクリロキシ基お
よびメタクリロキシ基が放射線硬化性を付与する点から
好ましい。
【0042】末端反応性ポリシロキサン化合物(C)と
しては、少なくとも一つの重合可能な基を有する末端反
応性ポリシロキサン化合物であれば特に制限はないが、
入手がしやすい点からポリジメチルシロキサン化合物が
好ましい。ポリジメチルシロキサン化合物としては重合
可能な基を有し、さらにジメチルシロキサン構造を2つ
以上有する化合物であれば特に限定されない。
【0043】末端反応性ポリシロキサン化合物(C)の
GPC法によるポリスチレン換算数平均分子量は、80
0〜15000であることが好ましく、特に、1000
〜7000の範囲が好ましい。数平均分子量が800未
満であると、これを含有する組成物の硬化物の表面滑り
性が十分でない場合があり、数平均分子量が15000
を超えると、それを含有する組成物は塗工性に劣る場合
がある。
【0044】末端反応性ポリシロキサン化合物(C)と
しては、下記式(2)
【0045】
【化5】
【0046】(式中、R1はアクリロキシ基、メタクリ
ロキシ基およびエポキシ基から選ばれる官能基を有する
有機基を示し、R2は(n+1)価の有機基を示し、R3
は炭素数1〜12のアルキル基を示し、R4およびR5
各々独立してメチル基またはフェニル基を示し、nは1
〜3、kは1〜150の数を示す)で表される化合物が
好ましい。
【0047】式(2)中、R1としては、アクリロキシ
基、メタクリロキシ基、2,3−エポキシプロピルオキ
シ基等が挙げられる。
【0048】R2としては(n+1)価の有機基が好ま
しく、その分子量は他の成分との相溶性の点から28〜
14000、特に28〜5000が好ましい。R2とし
てはウレタン結合、エーテル結合、エステル結合、アミ
ド結合等を有してもよい脂肪族または芳香族構造を有す
る有機基が挙げられる。ここで、脂肪族構造としては、
例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、テトラメチ
レン、ヘキサメチレン、2,2,4−トリメチルヘキサ
メチレン、1−(メチルカルボキシル)−ペンタメチレン
等の鎖状構造、また、イソフォロン、シクロヘキシルメ
タン、メチレンビス(4−シクロヘキサン)、水添ジエニ
ルメタン、水添キシレン、水添トルエン等の脂環式構造
が挙げられ、芳香族構造としては、例えば、ベンゼン、
トルエン、キシレン、パラフェニレン、ジフェニルメタ
ン、ジフェニルプロパン、ナフタレン等の芳香環構造が
挙げられる。
【0049】末端反応性ポリシロキサン化合物(C)の
市販品としては、チッソ(株)製サイラプレーンFM−
0711、FM−0721、FM−0725、FM−0
511、FM−0521、FM−0525、TM−07
01、TM0701T;東亞合成(株)製AK−5等を
挙げることができる。
【0050】末端反応性ポリシロキサン化合物(C)の
市販品の構造は次の通りである。
【0051】
【化6】
【0052】(式中、R3は炭素数1〜12のアルキル
基、kは1〜150の数を示す)
【0053】さらに、本発明において、末端反応性ポリ
シロキサン化合物(C)としては、重合性不飽和基とウ
レタン結合を有する末端反応性ポリジメチルシロキサン
化合物が、その他の成分との相溶性を良くし、硬化性組
成物の塗工性を高めるので好ましい。ウレタン結合は1
つでも良いが、2つ以上のウレタン結合を含んでいても
よい。このような末端反応性ポリジメチルシロキサン化
合物としては、次式(4)で表される化合物が好まし
い。
【0054】
【化7】
【0055】(式中、R2aはウレタン結合を有する(n
+1)価の有機基を示し、R12は水素原子またはメチル
基を示し、R3、R4、R5、kは1〜150、nは1〜
3)
【0056】式(4)の化合物は、例えば、ポリイソシ
アネートと、少なくとも1つの末端に水酸基を有する反
応性シリコーン化合物、および水酸基含有(メタ)アク
リレートとを反応させることにより製造できる。
【0057】この目的に適したポリイソシアネートのう
ち、ジイソシアネートとしては例えば2,4−トリレン
ジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシ
リレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシ
アネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェ
ニレンジイソシアネート、3,3′−ジメチル−4,4′
−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、3,3′−ジメチルフ
ェニレンジイソシアネート、4,4′−ビフェニレンジ
イソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シク
ロヘキシルイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネ
ートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−
フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジ
イソシアネート、リジンジイソシアネート、水添ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシ
アネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、
2、5(または6)−ビス(イソシアネートメチル)−
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。これら
のうち特に、2,4−トリレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネー
ト)等が好ましい。これらは単独でまたは2種以上を組
み合せて用いられる。
【0058】化合物(C)におけるポリジメチルシロキ
サン構造は、例えば、少なくとも1つの末端に水酸基を
有し、かつ少なくとも1つの末端に非反応性の有機基を
有するシリコーン化合物を用いて導入される。かかるシ
リコーン化合物としては、一方の末端に、例えば3−
(2′−ヒドロキシエトキシ)プロピル基、3−
(2′,3′−ジヒドロキシプロピルオキシ)プロピル
基、3−(2′−エチル−2′−ヒドロキシメチル−3
−ヒドロキシ)プロピル基、3−(2′−ヒドロキシ−
3′−イソプロピルアミノ)プロピル基等の有機基を有
し、他方の末端にトリメチルシリルオキシ基等の非反応
性の有機基を有するポリジメチルシロキサンの如き、片
末端に水酸基を有するシリコーン化合物が挙げられる。
これらは単独でまたは2種以上を組み合せて用いられ
る。
【0059】上記の如き片末端に水酸基を有するシリコ
ーン化合物は、例えば、チッソ(株)製サイラプレーン
FM−0411、FM−0421、FM−0425、F
M−D411、FM−D421、FM−D425、FM
−DA11、FM−DA21、FM−DA25;東芝シ
リコーン(株)製TSL9105、信越化学工業(株)
製信越シリコーンX−22−170A、X−22−17
0B、X−22−170D、X−22−176B、X−
22−176D、X−22−176DX、X−22−1
78A、X−22−178B等の市販品としても入手す
ることができる。
【0060】また、重合性不飽和基、好ましくは(メ
タ)アクリロイル基は、本発明で用いられる化合物
(C)に放射線硬化性を付与するために必要である。
(メタ)アクリロイル基は、例えば、水酸基含有(メ
タ)アクリレートをポリイソシアネートと反応させるこ
とで導入される。
【0061】このような水酸基含有(メタ)アクリレー
トとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)ア
クリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイ
ルホスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレー
ト、下記式(5)または(6)
【0062】
【化8】
【0063】(式中、R13は水素原子またはメチル基を
示し、mは1〜15の数を示す)で表される(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。また、アルキルグリシジル
エーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メ
タ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と、(メ
タ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物も使
用することができる。これら水酸基含有(メタ)アクリ
レートのうち、特に、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート等が好ましい。これらは単独でまたは2種以上を組
み合せて用いられる。
【0064】上記2つ以上のウレタン結合を有する化合
物(C)を得るための反応としては、例えば、水酸基を
有するシリコーン化合物、ポリイソシアネートおよび水
酸基含有(メタ)アクリレートを一括に仕込んで反応さ
せる方法;上記シリコーン化合物およびポリイソシアネ
ートを反応させ、次いで水酸基含有(メタ)アクリレー
トを反応させる方法;ポリイソシアネートおよび水酸基
含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いで上記シリ
コーン化合物を反応させる方法等が挙げられる。水酸基
を有するシリコーン化合物および水酸基含有(メタ)ア
クリレートの水酸基当量とポリイソシアネートのイソシ
アネート当量がほぼ一致するように反応させることが好
ましい。
【0065】また、上記反応の出発物質にポリオールを
加えることにより、ポリジメチルシロキサン構造と(メ
タ)アクリロイル基の間にポリウレタンポリオール等の
構造を導入することができる。ポリウレタンポリオール
構造を有する化合物(C)を得るための反応としては、
例えば水酸基を有するシリコーン化合物、ポリオール、
ポリイソシアネートおよび水酸基含有(メタ)アクリレ
ートを一括に仕込んで反応させる方法;ポリオール、お
よびポリイソシアネートを反応させ、次いで上記シリコ
ーン化合物および水酸基含有(メタ)アクリレートを反
応させる方法;ポリイソシアネート、上記シリコーン化
合物および水酸基含有(メタ)アクリレートを反応さ
せ、次いでポリオールを反応させる方法;ポリイソシア
ネートおよび上記シリコーン化合物を反応させ、次いで
ポリオールを反応させ、最後に水酸基含有(メタ)アク
リレートを反応させる方法;ポリイソシアネートおよび
水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させ、次いでポ
リオールを反応させ、最後に上記シリコーン化合物を反
応させる方法等が挙げられる。
【0066】ここで用いられるポリオールとしては、ポ
リエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカー
ボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール等が用
いられ、これらのポリオールは、2種以上を併用するこ
ともできる。これらのポリオールにおける構造単位の結
合様式は、特に制限されず、ランダム結合、ブロック結
合、グラフト結合のいずれであってもよい。
【0067】具体的には、ポリエーテルジオールとして
は、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサ
メチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、
ポリデカメチレングリコールあるいは二種以上のイオン
重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエー
テルジオール等が挙げられる。上記イオン重合性環状化
合物としては、例えばエチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、ブテン−1−オキシド、イソブテンオキシド、
3,3−ビスクロロメチルオキセタン、テトラヒドロフ
ラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテト
ラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラオ
キサン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、
エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレート、アリ
ルグリシジルエーテル、アリルグリシジルカーボネー
ト、ブタジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシ
ド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビ
ニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエー
テル、ブチルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジル
エステル等の環状エーテル類が挙げられる。上記二種以
上のイオン重合性環状化合物の具体的な組み合わせとし
ては、例えばテトラヒドロフランとプロピレンオキシ
ド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレ
ンオキシドとエチレンオキシド、ブテン−1−オキシド
とエチレンオキシド、テトラヒドロフランとブテン−1
−オキシドとエチレンオキシドの3元共重合体等を挙げ
ることができる。また、上記イオン重合性環状化合物
と、エチレンイミンなどの環状イミン類;β−プロピオ
ラクトン、グリコール酸ラクチド等の環状ラクトン酸
類;あるいはジメチルシクロポリシロキサン類とを開環
共重合させたポリエーテルジオールを使用することもで
きる。これらのイオン重合性環状化合物の開環共重合体
はランダムに結合していてもよいし、ブロック状の結合
をしていてもよい。
【0068】ポリエステルジオールとしては、多価アル
コールと多塩基酸とを反応させて得られるポリエステル
ジオール等が挙げられる。上記多価アルコールとして
は、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−
メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等が挙げ
られる。多塩基酸としては、例えばフタル酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマール酸、アジピ
ン酸、セバシン酸等が挙げられる。これらのポリエステ
ルジオールの市販品としては、(株)クラレ製クラポー
ルP−2010、PMIPA、PKA−A、PKA−A
2、PNA−2000等として入手できる。
【0069】また、ポリカーボネートジオールとして
は、例えばポリテトラヒドロフランのポリカーボネー
ト、1,6−ヘキサンジオールのポリカーボネート等が
挙げられる。市販品としては、日本ポリウレタン(株)
製DN−980、981、982、983、米国PPG
製PC−8000、BASF社製PC−THF−CD等
として入手できる。
【0070】さらにポリカプロラクトンジオールとして
は、ε−カプロラクトンとジオールとを反応させて得ら
れるポリカプロラクトンジオール等が挙げられる。上記
ジオールとしては、例えばエチレングリコール、ポリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール、1,2−ポリブチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブタ
ンジオール等が挙げられる。これらのポリカプロラクト
ンジオールの市販品としては、ダイセル化学工業(株)
製プラクセル205、205AL、212、212A
L、220、220AL等を挙げることができる。
【0071】上記以外のポリオールとしては、例えばエ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、水添
ビスフェノールF、ジシクロペンタジエンのジメチロー
ル化合物、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシク
ロペンタデカンジメタノール、β−メチル−δ−バレロ
ラクトン、ヒドロキシ末端ポリブタジエン、ヒドロキシ
末端水添ポリブタジエン、ヒマシ油変性ポリオール、ポ
リジメチルシロキサンの末端ジオール化合物、ポリジメ
チルシロキサンカルビトール変性ポリオール等が挙げら
れる。ポリオールの好ましい分子量は、ポリスチレン換
算数平均分子量で通常50〜15,000であり、特に
好ましくは100〜8,000である。
【0072】本発明に用いられる末端反応性ポリシロキ
サン化合物(C)の含有量は、組成物[反応性粒子
(A)、重合性有機化合物(B)および末端反応性ポリ
シロキサン化合物(C)の合計]を100重量%とし
て、0.01〜5重量%であることが好ましく、特に、
0.01〜2重量%の範囲が好ましい。重合性有機化合
物(B)の含有量が0.01重量%未満であると硬化物
の表面滑り性が不十分な場合があり、添加量が5重量%
を超えると、はじきなどの塗工性不良になる場合があ
る。なお、本発明の組成物中には、重合性有機化合物
(B)および末端反応性ポリシロキサン(C)の外に、
必要に応じて、これら(B)成分、(C)成分以外の、
分子内に重合性不飽和基を1つ有する化合物を含有させ
てもよい。
【0073】本発明の組成物においては、反応性粒子
(A)、重合性有機化合物(B)、および、任意成分で
ある末端反応性ポリシロキサン化合物(C)以外の配合
成分として、(D)ラジカル重合開始剤(以下、「ラジ
カル重合開始剤(D)」ということがある)を配合する
ことが好ましい。このようなラジカル重合開始剤(D)
としては、例えば、熱的に活性ラジカル種を発生させる
化合物(熱重合開始剤)、および放射線(光)照射によ
り活性ラジカル種を発生させる化合物(放射線(光)重
合開始剤)等の、汎用されているものを挙げることがで
きる。
【0074】放射線(光)重合開始剤としては、光照射
により分解してラジカルを発生して重合を開始せしめる
ものであれば特に制限はなく、例えば、アセトフェノ
ン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−
1,2−ジフェニルエタン−1−オン、キサントン、フ
ルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラ
キノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチ
ルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,
4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−ジアミノ
ベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサント
ン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキ
サントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1
−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−
プロパン−1−オン、2−ベンジルー2−ジメチルアミ
ノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1,
4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒド
ロキシ−2−プロピル)ケトン、2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス−
(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリ
メチルペンチルホスフィンオキシド、オリゴ(2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)
フェニル)プロパノン)等を挙げることができる。
【0075】放射線(光)重合開始剤の市販品として
は、例えば、チバスペシャルティケミカルズ(株)製イ
ルガキュア 184、369、651、500、81
9、907、784、2959、CGI1700、CG
I1750、CGI1850、CG24−61、ダロキ
ュア 1116、1173、BASF社製ルシリン T
PO、8893UCB社製ユベクリル P36、フラテ
ツリ・ランベルティ社製エザキュアーKIP150、K
IP65LT、KIP100F、KT37、KT55、
KTO46、KIP75/B等を挙げることができる。
【0076】本発明において必要に応じて用いられるラ
ジカル重合開始剤(D)の含有量は、組成物[反応性粒
子(A)、重合性有機化合物(B)および末端反応性ポ
リシロキサン化合物(C)]の合計100重量部に対し
て、0.01〜20重量部配合することが好ましく、
0.1〜10重量部がさらに好ましい。0.01重量部
未満であると、硬化物としたときの硬度が不十分となる
ことがあり、20重量部を超えると、硬化物としたとき
に内部(下層)まで硬化しないことがある。
【0077】本発明の組成物を硬化させる場合、必要に
応じて放射線(光)重合開始剤と熱重合開始剤とを併用
することができる。好ましい熱重合開始剤としては、例
えば、過酸化物、アゾ化合物を挙げることができ、具体
例としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチル−
パーオキシベンゾエート、アゾビスイソブチロニトリル
等を挙げることができる。
【0078】本発明の組成物は反射防止膜や被覆材の用
途に好適であり、反射防止や被覆の対象となる基材とし
ては、例えば、プラスチック(ポリカーボネート、ポリ
メタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオ
レフィン、エポキシ、メラミン、トリアセチルセルロー
ス、ABS、AS、ノルボルネン系樹脂等)、金属、木
材、紙、ガラス、スレート等を挙げることができる。こ
れら基材の形状は板状、フィルム状または3次元成形体
でもよく、コーティング方法は、通常のコーティング方
法、例えばディッピングコート、スプレーコ−ト、フロ
ーコ−ト、シャワーコート、ロールコート、スピンコー
ト、刷毛塗り等を挙げることができる。これらコーティ
ングにおける塗膜の厚さは、乾燥、硬化後、通常0.1
〜400μmであり、好ましくは、1〜200μmであ
る。
【0079】本発明の組成物は、塗膜の厚さを調節する
ために、溶剤で希釈して用いることができる。例えば、
反射防止膜や被覆材として用いる場合の粘度は、通常
0.1〜50,000mPa・秒/25℃であり、好ま
しくは、0.5〜10,000mPa・秒/25℃であ
る。
【0080】本発明の組成物は、熱および/または放射
線(光)によって硬化させることができる。熱による場
合、その熱源としては、例えば、電気ヒーター、赤外線
ランプ、熱風等を用いることができる。放射線(光)に
よる場合、その線源としては、組成物をコーティング後
短時間で硬化させることができるものである限り特に制
限はないが、例えば、赤外線の線源として、ランプ、抵
抗加熱板、レーザー等を、また可視光線の線源として、
日光、ランプ、蛍光灯、レーザー等を、また紫外線の線
源として、水銀ランプ、ハライドランプ、レーザー等
を、また電子線の線源として、市販されているタングス
テンフィラメントから発生する熱電子を利用する方式、
金属に高電圧パルスを通じて発生させる冷陰極方式およ
びイオン化したガス状分子と金属電極との衝突により発
生する2次電子を利用する2次電子方式を挙げることが
できる。また、アルファ線、ベ−タ線およびガンマ線の
線源として、例えば、Co60等の核分裂物質を挙げるこ
とができ、ガンマ線については加速電子を陽極へ衝突さ
せる真空管等を利用することができる。これら放射線は
1種単独でまたは2種以上を同時にまたは一定期間をお
いて照射することができる。
【0081】本発明の硬化物は、前記硬化性組成物を種
々の基材、例えば、プラスチック基材にコーティングし
て硬化させることにより得ることができる。具体的に
は、組成物をコーティングし、好ましくは、0〜200
℃で揮発成分を乾燥させた後、熱および/または放射線
で硬化処理を行うことにより被覆成形体として得ること
ができる。熱による場合の好ましい硬化条件は20〜1
50℃であり、10秒〜24時間の範囲内で行われる。
放射線による場合、紫外線または電子線を用いることが
好ましい。そのような場合、好ましい紫外線の照射光量
は0.01〜10J/cm2であり、より好ましくは、
0.1〜2J/cm2である。また、好ましい電子線の
照射条件は、加速電圧は10〜300kV、電子密度は
0.02〜0.30mA/cm2であり、電子線照射量
は1〜10Mradである。
【0082】また、本発明の硬化物の中、末端反応性ポ
リシロキサン化合物(C)を含む硬化性組成物の硬化物
の表面滑り性は、1〜5N/cm2、特に、1〜3N/
cm2であることが好ましい。表面滑り性が5N/cm2
を超えると、耐擦傷性が不十分であることがあり、ま
た、1N/cm2未満であると、本発明の組成物の塗布
フィルム製造時に表面が滑りすぎ、規則正しく巻き取る
ことができないことがある。
【0083】本発明の硬化物は、高硬度および耐擦傷性
を有するとともに、組成により、表面滑り性に優れた塗
膜(被膜)を形成し得る特徴を有しているので、CD、
DVD、MO等の記録用ディスク、プラスチック光学部
品、タッチパネル、フィルム型液晶素子、プラスチック
容器、建築内装材としての床材、壁材、人工大理石等の
傷付き(擦傷)防止や汚染防止のための保護コーティン
グ材、または、フィルム型液晶素子、タッチパネル、プ
ラスチック光学部品等の反射防止膜等として特に好適に
用いられる。
【0084】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によっていかなる
制限を受けるものではない。なお、以下において、部、
%は特に記載しない限り、それぞれ重量部、重量%を示
す。また、本発明において「固形分」とは、組成物から
溶剤等の揮発成分を除いた部分を意味し、具体的には、
組成物を所定温度のホットプレート上で1時間乾燥して
得られる残渣物(不揮発成分)を意味する。
【0085】[有機化合物(A2)の合成] 合成例1 (A2−1) 乾燥空気下、メルカプトプロピルトリメトキシシラン
7.8部、ジブチルスズジラウレート0.2部からなる
溶液に対し、イソホロンジイソシアネート20.6部を
攪拌しながら50℃で1時間かけて滴下後、60℃で3
時間攪拌した。これにペンタエリスリトールトリアクリ
レート71.4部を30℃で1時間かけて滴下後、60
℃で3時間加熱攪拌することで有機化合物(A2−1)
を得た。生成物中の残存イソシアネ−ト量を分析したと
ころ0.1%以下であり、反応がほぼ定量的に終了した
ことを示した。
【0086】[反応性粒子(A)の製造(1)]以下、反
応性粒子(A)の製造例を、製造例1〜製造例3に示
し、その結果を表1にまとめて示す。 製造例1 (A-1) 合成例1で合成した有機化合物(A2−1)8.7部、
シリカ粒子(A1-1)ゾル(メチルエチルケトンシリ
カゾル、日産化学工業(株)製MEK−ST、数平均粒
子径0.022μm、シリカ濃度30%)91.3部
(シリカ粒子として27部)、イオン交換水0.1部の
混合液を、60℃、3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエ
ステル1.4部を添加し、さらに1時間同一温度で加熱
攪拌することで反応性粒子(A)分散液(分散液(A−
1))を得た。この分散液(A−1)をアルミ皿に2g
秤量後、175℃のホットプレート上で1時間乾燥、秤
量して固形分含量を求めたところ、35%であった。
【0087】製造例2(A-2) 合成例1で合成した有機化合物(A2−1)2.1部、
ジルコニア粒子(A1-2)ゾル(メチルエチルケトン
ジルコニアゾル、数平均粒子径0.01μm、ジルコニ
ア濃度30%)97.9部(ジルコニア粒子として29
部)、イオン交換水0.1部の混合液を、60℃、3時
間攪拌後、オルト蟻酸メチルエステル1.0部を添加
し、さらに1時間同一温度で加熱攪拌することで反応性
粒子(A)分散液(分散液(A−2))を得た。この分
散液(A−2)の固形分含量を製造例1と同様に求めた
ところ31%であった。
【0088】製造例3(A-3) 合成例1で合成した有機化合物(A2−1)4.8部、
アルミナ粒子(A1-3)ゾル(イソプロパノールアル
ミナゾル、住友大阪セメント(株)製AS−150I、
数平均粒子径0.013μm、アルミナ濃度15%)9
5.2部(アルミナ粒子として14部)、p−メトキシ
フェノール0.01部、およびイオン交換水0.1部の
混合液を60℃で3時間攪拌後、オルト蟻酸メチルエス
テル1.0部を添加し、さらに1時間同温度で加熱攪拌
することで反応性粒子(A)分散液(分散液(A−
3))を得た。この分散液(A−3)の固形分含量を製
造例1と同様に求めたところ19%であった。
【0089】
【表1】
【0090】表1中における略称の内容を下記に示す。 A−1:製造例1で製造した反応性粒子(A)分散液 A−2:製造例2で製造した反応性粒子(A)分散液 A−3:製造例3で製造した反応性粒子(A)分散液 A1−1:メチルエチルケトンシリカゾル(シリカ濃度
30%) A1−2:メチルエチルケトンジルコニアゾル(ジルコ
ニア濃度30%) A1−3:イソプロパノールアルミナゾル(アルミナ濃
度15%) A2−1:合成例1で合成した有機化合物
【0091】[末端反応性ポリジメチルシロキサン化合
物(C)の合成]以下、合成例2〜合成例5に化合物
(C)の合成例を示す。 合成例2(C-1) 攪拌機を備えた反応容器にイソホロンジイソシアネート
16.6部、ジブチルスズジラウレート0.08部およ
び2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.02部
を仕込み、15℃以下に冷却した。攪拌しながら温度が
30℃以下に保たれるようにヒドロキシエチルアクリレ
ート8.7部を滴下した。滴下終了後、30℃で1時間
反応させた。次に、水酸基当量1,000のα−[3−
(2′−ヒドロキシエトキシ)プロピル]、ω−トリメ
チルシリルオキシポリジメチルシロキサン(チッソ
(株)製サイラプレーンFM−0411)を74.7部
を添加し20〜55℃で攪拌した。残留イソシアネート
が0.1重量%以下になった時を反応終了とした。得ら
れたポリジメチルシロキサン化合物の数平均分子量(東
ソー製 AS−8020を用い、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィーにより、ポリスチレン換算数平均分
子量を測定。以下、同じ。)は1400であった。この
手法により得られた液状の末端反応性ポリジメチルシロ
キサン化合物をC−1とする。
【0092】合成例3(C-2) 攪拌機を備えた反応容器に、トリレンジイソシアネート
2.8部、水酸基当量6,000のα−[3−(2′−
ヒドロキシエトキシ)プロピル]、ω−トリメチルシリ
ルオキシポリジメチルシロキサン(チッソ(株)製サイ
ラプレーンFM−0421)95.4部および重合禁止
剤である2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.
02部を仕込んだ。そしてこれらを攪拌しながら液温度
が10℃以下になるまで氷冷した。液温度が10℃以下
になったらジブチル錫ジラウレート0.08部を添加
し、液温度を20〜30℃で制御しながら1時間攪拌し
た後、40〜50℃で2時間攪拌した。そしてヒドロキ
シエチルアクリレート1.8部を加え、液温度50〜6
0℃にて3時間攪拌を継続させ、残留イソシアネートが
0.1重量%以下になった時を反応終了とした。得られ
たポリジメチルシロキサン化合物の数平均分子量は61
00であった。この手法により得られた液状の末端反応
性ポリジメチルシロキサン化合物をC−2とする。
【0093】合成例4(C-3) 攪拌機を備えた反応容器に、トリレンジイソシアネート
15.3部、水酸基当量850のα−[3−(2′,
3′−ジヒドロキシプロピルオキシ)プロピル]−ω−
トリメチルシリルオキシポリジメチルシロキサン(チッ
ソ(株)製サイラプレーン FM−D411)74.6
部および2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.
02部を仕込んだ。そしてこれらを攪拌しながら液温度
が10℃以下になるまで氷冷した。液温度が10℃以下
になったらジブチル錫ジラウレート0.08部を添加
し、液温度を20〜30℃で制御しながら1時間攪拌し
た後、40〜50℃で2時間攪拌した。そしてそこにヒ
ドロキシエチルアクリレート10.2部を加え、液温度
50〜60℃にて3時間攪拌を継続させ、残留イソシア
ネートが0.1重量%以下になった時を反応終了とし
た。得られたポリジメチルシロキサン化合物の数平均分
子量は1800であった。この手法により得られた液状
の末端反応性ポリジメチルシロキサン化合物をC−3と
する。
【0094】[組成物の調製例(1)]以下、本発明の組
成物の調製例を実施例1〜実施例7で示す。また、各成
分の配合量比を表2に示す。 実施例1 製造例1で製造した分散液(A−1)151.4部(反
応性粒子53.0部、分散媒メチルエチルケトン(ME
K))、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(B-1)46.8部、合成例2で製造した末端反応性
ポリジメチルシロキサン化合物(C−1)0.2部、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(D−1)
0.9部および2−メチル−1−(4−(メチルチオ)
フェニル)−2−モルホリノプロパノン−1(D−2)
0.9部を、50℃で2時間攪拌することで均一な溶液
の組成物を得た。この組成物をアルミ皿に2g秤量後、
175℃のホットプレート上で1時間乾燥、秤量して固
形分含量を求めたところ、51%であった。
【0095】実施例2 製造例1で製造した分散液(A−1)151.4部(反
応性粒子53部、分散媒メチルエチルケトン(ME
K))を、ロータリーエバポレーターを用いて液量が6
3.2部になるまで減圧濃縮した後、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)5
7.6部、ジペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト
(B-1)46.8部、合成例2で製造した末端反応性
ポリジメチルシロキサン化合物(C−1)0.2部、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(D−1)
0.9部、および2−メチル−1−(4−(メチルチ
オ)フェニル)−2−モルホリノプロパノン−1(D−
2)0.9部を50℃で2時間攪拌することで均一な溶
液の組成物を得た。この組成物の固形分含量を実施例1
と同様に求めたところ、60%であった。
【0096】実施例3〜6 表2に示す組成に変えたこと以外は実施例1と同様の操
作により、実施例3〜6の各組成物を得た。
【0097】実施例7 製造例1で製造した分散液(A−1)151.4部(反
応性粒子53.0部、分散媒メチルエチルケトン)、ジ
ペンタエリスリト−ルヘキサアクリレ−ト(B-1)2
5.0部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(B
-2)20.0部、末端反応性ポリジメチルシロキサン
化合物(C)(チッソ(株)製サイラプレーンFM−0
711、数平均分子量1000)2.0部、1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン(D−1)0.9
部、および2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェ
ニル)−2−モルホリノプロパノン−1(D−2)0.
9部を、50℃で2時間攪拌することで均一な溶液の組
成物を得た。この組成物の固形分含量を実施例1と同様
に求めたところ、51%であった。
【0098】比較例1 反応性粒子(A)の代りに、反応性粒子(A−1)の製
造に用いたシリカ粒子(A1-1)ゾル(メチルエチル
ケトンシリカゾル、日産化学工業(株)製MEK−S
T、数平均粒子径0.022μm、シリカ濃度30%)
133.3部(シリカ粒子として40.0部)を用いた
こと以外は実施例1と同様の操作により、比較例1の組
成物を得た。
【0099】[硬化性組成物、およびその硬化物の評価]
本発明の組成物の効果を明らかにするため、上記組成物
の塗工性の評価、および上記組成物を用いて塗布、乾
燥、光照射して得られた硬化物の評価を行った。以下に
その評価方法を示す。また、評価結果を表2に示す。 (1)塗布、乾燥、硬化条件 表2の実施例1〜実施例7および比較例1で得られた組
成物を、基材上にバーコーターを用いて乾燥膜厚5μm
になるように塗布した後、80℃の熱風式乾燥機中で3
分間乾燥し、コンベア式水銀ランプを用いて1J/cm
2の光量で照射して硬化物を得た。この硬化物を用い
て、鉛筆硬度、基材との密着性、耐スチールウール(S
W)擦傷性、および表面滑り性を評価した。その結果を
表2に示す。なお、基材は、鉛筆硬度の評価の場合には
ガラスを、また基材との密着性、耐スチールウール(S
W)擦傷性、および表面滑り性の評価の場合には厚さが
188μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルムをそれぞれ用いた。
【0100】(2)評価法 《鉛筆硬度》JIS K5400に準拠し、ガラス基板
上で硬化させた被膜を評価した。 《サファイア針引掻き試験》東洋紡エステル(株)製
PETフィルム A4300上で硬化させた被膜を、ヨ
シミツ精機(株)製 引掻き試験器に曲率半径0.3m
mのサファイア針を取り付けて、荷重を変化させて引掻
き試験を行い、塗膜面の傷つき状態を目視にて観察し、
傷が観察できない最大荷重を評価した。
【0101】《基材との密着性》JIS K5400に
おける碁盤目セロハンテ−プ剥離試験に準拠し、1mm
角、計100個の碁盤目における残膜率(%)で評価し
た。 《耐スチールウール(SW)擦傷性》テスター産業
(株)製 学振型耐磨耗試験機を、500g荷重をかけ
た#0000スチールウールにて30往復し、試験した
塗膜面の傷つき状態を目視にて評価した。傷がない場合
を○、傷がある場合を×とした。 《表面滑り性》本発明の組成物の硬化物が塗布されたP
ETフィルムを3cm幅に裁断後、塗布面が表になるよ
うにアルミ板に両面テープにて固定した。この試験片を
2枚用い、硬化物表面同士を重ね合わせ、ダブルクリッ
プで挟み、表面滑り性試験に供した。試験片の表面滑り
性は、引っ張り速度50mm/min、硬化物表面の接
触面積5.4cm2、ダブルクリップによる加圧4.7N
/cm2で剪断滑り試験を行い、滑り始めの荷重より剪
断滑り力を計算した(単位:N/cm2)。 《硬化物塗膜の外観》得られた硬化物塗膜の外観および
透明性を目視にて観察し、異物、塗りムラ、はじき、白
濁、失透等の異常発生の有無を判定した。これらの異常
の何れも見られない場合を○、いずれか一つでも見られ
る場合を×とした。
【0102】
【表2】
【0103】表2中、反応性粒子(A)および酸化物粒
子(A1)の数値は、各粒子分散ゾルの仕込量中に含ま
れる不揮発成分含有量の重量部を示す。表2中の略称の
内容を下記に示す。 A−1:製造例1で製造した反応性粒子(A)分散液 A−2:製造例2で製造した反応性粒子(A)分散液 A−3:製造例3で製造した反応性粒子(A)分散液 A1−1:メチルエチルケトンシリカゾル(シリカ濃度
30%) B−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート B−2:ペンタエリスリトールトリアクリレート C−1:合成例2で製造した末端反応性ポリジメチルシ
ロキサン化合物(C) C−2:合成例3で製造した末端反応性ポリジメチルシ
ロキサン化合物(C) C−3:合成例4で製造した末端反応性ポリジメチルシ
ロキサン化合物(C) D−1:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン D−2:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルホリノプロパノン−1 MEK:メチルエチルケトン MIBK:メチルイソブチルケトン PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート
【0104】[反応性粒子(A)の製造(2)]以下、反
応性粒子(A)の製造例を、製造例4〜製造例7に示
し、その結果を表3にまとめて示す。
【0105】製造例4 (A−4) 合成例1で合成した有機化合物(A2−1)11.8
部、シリカ粒子(A1−4)ゾル(メタノールシリカゾ
ル(日産化学工業(株)製 商品名:メタノールシリカ
ゾル、数平均粒子径0.012μm、シリカ濃度30
%)87.5部(シリカ粒子として26.3部)、p−
メトキシフェノール0.01部の混合液を、60℃、3
時間攪拌後、メチルトリメトキシシラン0.7部を添加
し、さらに1時間同一温度で加熱攪拌することで反応性
粒子(A)分散液(分散液(A−4))を得た。この分
散液(A−4)をアルミ皿に2g秤量後、175℃のホ
ットプレート上で1時間乾燥、秤量して固形分含量を求
めたところ、39%であった。
【0106】製造例5 (A−5) 合成例1で合成した有機化合物(A2−1)4.3部、
シリカ粒子(A1−4)ゾル(製造例4で使用したもの
と同じメタノールシリカゾル。シリカ濃度30%)9
5.0部、(シリカ粒子として28.5部)、p−メト
キシフェノール0.01部の混合液を、60℃、3時間
攪拌後、メチルトリメトキシシラン0.7部を添加し、
さらに1時間同一温度で加熱攪拌することで反応性粒子
(A)分散液(分散液(A−5))を得た。この分散液
の固形分含量を製造例4と同様に求めたところ34%で
あった。
【0107】製造例6 (A−6) 合成例1で合成した有機化合物(A2−1)8.2部、
シリカ粒子(A1−4)ゾル(製造例4で使用したもの
と同じメタノールシリカゾル。シリカ濃度30%)9
1.1部(シリカ粒子として27.3部)、p−メトキ
シフェノール0.01部の混合液を、60℃、3時間攪
拌後、メチルトリメトキシシラン0.7部を添加し、さ
らに1時間同一温度で加熱攪拌することで反応性粒子
(A)分散液(分散液(A−6))を得た。この分散液
(A−6)の固形分含量を製造例4と同様に求めたとこ
ろ36%であった。
【0108】製造例7 (A−7) 合成例1で合成した有機化合物(A2−1)32.4
部、シリカ粒子(A1−4)ゾル(製造例4で使用した
ものと同じメタノールシリカゾル。シリカ濃度30%)
67.1部(シリカ粒子として20.1部)、p−メト
キシフェノール0.01部の混合液を、60℃、3時間
攪拌後、メチルトリメトキシシラン0.5部を添加し、
さらに1時間同一温度で加熱攪拌することで反応性粒子
(A)分散液(分散液(A−7))を得た。この分散液
(A−7)の固形分含量を製造例4と同様に求めたとこ
ろ53%であった。
【0109】
【表3】
【0110】表3中における化合物の略称の内容を下記
に示す。 A−4:製造例4で製造した反応性粒子(A)分散液 A−5:製造例5で製造した反応性粒子(A)分散液 A−6:製造例6で製造した反応性粒子(A)分散液 A−7:製造例7で製造した反応性粒子(A)分散液 A1−4:メタノールシリカゾル(シリカ濃度30%) A2−1:合成例1で合成した有機化合物
【0111】[組成物の調製例(2)]以下、本発明の組
成物の調製例を実施例8〜実施例13で示す。また、各
成分の配合量比を表4に示す。 実施例8 製造例1で製造した分散液(A−1)151.4部(反
応性粒子53.0部、分散媒メチルエチルケトン(ME
K))、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(B-1)46.8部、1−ヒドロキシシクロヘキシル
フェニルケトン(D−1)0.9部および重合開始剤;
2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2
−モルホリノプロパノン−1(D−2)0.9部を50
℃で2時間攪拌することで均一な溶液の組成物を得た。
この組成物をアルミ皿に2g秤量後、120℃のホット
プレート上で1時間乾燥、秤量して固形分含量を求めた
ところ、51%であった。
【0112】実施例9 製造例4で製造した分散液(A−4)(反応性粒子60
部、分散媒メタノール)154部にメチルイソブチルケ
トン(MIBK)80部を加えた後、ロータリーエバポ
レーターを用いて液量が140部になるまで減圧濃縮
し、ここにジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(B−1)38.1部、メチルエチルケトン(MEK)
20.0部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン(D−1)1.2部、及び2−メチル−1−(4−
(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノプロパノ
ン−1(D−2)0.7部を加え、50℃で2時間攪拌
することで均一な溶液の組成物を得た。この組成物をア
ルミ皿に2g秤量後、120℃のホットプレート上で1
時間乾燥、秤量して固形分含量を求めたところ、50%
であった。
【0113】実施例10 製造例5で製造した分散液(A−5)(反応性粒子2
3.5部、分散媒メタノール)69.2部にメチルイソ
ブチルケトン(MIBK)80.0部を加えた後、ロー
タリーエバポレーターを用いて液量が103.5部にな
るまで減圧濃縮し、ここに、メチルエチルケトン(ME
K)20.0部、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート(B−3)46.5部、エトキシ化トリメチロール
プロパントリアクリレート(B−4)23.2部、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(D−1)
4.3部、および2−メチル−1−(4−(メチルチ
オ)フェニル)−2−モルフォリノプロパノン−1(D
−2)2.6部を加え、50℃で2時間攪拌することで
均一な溶液の組成物を得た。この組成物をアルミ皿に2
g秤量後、120℃のホットプレート上で1時間乾燥、
秤量して固形分含量を求めたところ、50%であった。
【0114】実施例11 製造例5で製造した分散液(A−5)(反応性粒子2
3.5部、分散媒メタノール)69.2部にメチルイソ
ブチルケトン(MIBK)80.0部を加えた後、ロー
タリーエバポレーターを用いて液量が103.5部にな
るまで減圧濃縮し、ここに、メチルエチルケトン(ME
K)20.0部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート(B−1)69.7部、1−ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン(D−1)4.3部、および2−
メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モ
ルフォリノプロパノン−1(D−2)2.6部を加え、
50℃で2時間攪拌することで均一な溶液の組成物を得
た。この組成物をアルミ皿に2g秤量後、120℃のホ
ットプレート上で1時間乾燥、秤量して固形分含量を求
めたところ、50%であった。
【0115】実施例12 製造例6で製造した分散液(A−6)(反応性粒子4
8.5部、分散媒メタノール)134.7部にメチルイ
ソブチルケトン(MIBK)80.0部を加えた後、ロ
ータリーエバポレーターを用いて液量が128.5部に
なるまで減圧濃縮し、ここに、メチルエチルケトン(M
EK)20.0部、トリメチロールプロパントリアクリ
レート(B−3)31.2部、エトキシ化トリメチロー
ルプロパントリアクリレート(B−4)15.6部、1
−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(D−1)
2.9部、および2−メチル−1−(4−(メチルチ
オ)フェニル)−2−モルフォリノプロパノン−1(D
−2)1.8部を加え、50℃で2時間攪拌することで
均一な溶液の組成物を得た。この組成物をアルミ皿に2
g秤量後、120℃のホットプレート上で1時間乾燥、
秤量して固形分含量を求めたところ、50%であった。
【0116】実施例13 製造例7で製造した分散液(A−7)(反応性粒子8
0.1部、分散媒メタノール)151.2部にメチルイ
ソブチルケトン(MIBK)80.0部を加えた後、ロ
ータリーエバポレーターを用いて液量が160.1部に
なるまで減圧濃縮し、ここに、メチルエチルケトン(M
EK)20.0部、トリメチロールプロパントリアクリ
レート(B−3)13.3部、エトキシ化トリメチロー
ルプロパントリアクリレート(B−4)6.6部、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(D−1)
2.2部、および2−メチル−1−(4−(メチルチ
オ)フェニル)−2−モルフォリノプロパノン−1(D
−2)1.3部を加え、50℃で2時間攪拌することで
均一な溶液の組成物を得た。この組成物をアルミ皿に2
g秤量後、120℃のホットプレート上で1時間乾燥、
秤量して固形分含量を求めたところ、50%であった。
【0117】比較例2 表4に示す組成に変えたこと以外は実施例9と同様の操
作により、比較例2の組成物を得た。
【0118】実施例8〜実施例13および比較例で得ら
れた組成物のそれぞれについて、実施例1〜実施例7の
場合と同じ方法で、ガラスおよびポリエチレンテレフタ
レートフィルムを基材として塗布し、光照射して硬化物
を得、前記の方法で評価した。その結果を表4に示す。
【0119】
【表4】
【0120】表4中、反応性粒子(A)の数値は、反応
性粒子ゾル中の固形分の重量部である。表4中の略称の
内容を下記に示す。 A−1:製造例1で製造した反応性粒子(A)分散液 A−4:製造例4で製造した反応性粒子(A)分散液 A−5:製造例5で製造した反応性粒子(A)分散液 A−6:製造例6で製造した反応性粒子(A)分散液 A−7:製造例7で製造した反応性粒子(A)分散液 B−1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート B−3:トリメチロールプロパントリアクリレート B−4:エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリ
レート D−1:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン D−2:2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノプロパノン−1 MEK:メチルエチルケトン MIBK:メチルイソブチルケトン
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
各種基材の表面に、優れた塗工性を有し、耐擦傷性と高
い硬度を有し、かつ、組成により表面滑り性にも優れた
塗膜(被膜)を形成し得る硬化性組成物、およびその硬
化物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 二郎 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 鈴木 康 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 八代 隆郎 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 西脇 功 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 中島 弘樹 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 田辺 隆喜 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 宇加地 孝志 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 4J027 AF04 AF05 BA18 BA20 BA25 BA26 BA27 BA28 CD08 4J038 CL002 DL102 FA041 FA061 FA151 FA161 FA171 FA251 FA261 FA271 FA281 HA216 HA446 KA15 KA20 NA11 4J100 AB16Q AE64Q AL62Q AL63Q AP16P AP21P CA04 JA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ケイ素、アルミニウム、ジルコニ
    ウム、チタニウム、亜鉛、ゲルマニウム、インジウム、
    スズ、アンチモンおよびセリウムよりなる群から選ばれ
    る少なくとも一つの元素の酸化物粒子(A1)と、分子
    内に重合性不飽和基および加水分解性シリル基を有する
    有機化合物(A2)とを結合させてなる反応性粒子、な
    らびに、(B)2以上の重合性不飽和基を有する重合性
    有機化合物、を含有することを特徴とする硬化性組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記(A2)成分が、重合性不飽和基お
    よび加水分解性シリル基に加えて、下記式(1)に示す
    基を有する有機化合物である請求項1に記載の硬化性組
    成物。 【化1】 [式(1)中、Xは、NH、O(酸素原子)またはS
    (イオウ原子)を示し、Yは、OまたはSを示す。]
  3. 【請求項3】 (A1)成分と(A2)成分の合計量に
    対して(A1)成分を5〜99重量%含有する(A)反
    応性粒子を用いることを特徴とする請求項2に記載の硬
    化性組成物。
  4. 【請求項4】 (A)反応性粒子を5〜90重量%およ
    び(B)重合性有機化合物を10〜95重量%含有する
    ことを特徴とする請求項3に記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 (C)少なくとも1つの重合可能な基を
    有する(B)成分以外の末端反応性ポリシロキサン化合
    物を0.01〜5重量%含有することを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか一に記載の硬化性組成物。
  6. 【請求項6】 (C)末端反応性ポリシロキサン化合物
    が、下記式(2)で表される化合物である請求項5に記
    載の硬化性組成物。 【化2】 (式中、R1はアクリロキシ基、メタクリロキシ基およ
    びエポキシ基から選ばれる官能基を有する有機基を示
    し、R2は(n+1)価の有機基を示し、R3は炭素数1
    〜12のアルキル基を示し、R4およびR5は各々独立し
    てメチル基またはフェニル基を示し、nは1〜3、kは
    1〜150の数を示す)
  7. 【請求項7】 (C)末端反応性ポリシロキサン化合物
    が、重合性不飽和基とウレタン結合を有するポリジメチ
    ルシロキサン化合物である請求項5または6に記載の硬
    化性組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4のいずれか一に記載の硬化
    性組成物を硬化させてなる硬化物。
  9. 【請求項9】 請求項5〜7のいずれか一に記載の硬化
    性組成物を硬化させてなる表面滑り性が3N/cm2
    下である硬化物。
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