JP2002187683A - エレベーターかごのドアー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 引き戸の戸閉時において戸袋覆い板の切欠部
を塞ぎ板によって閉塞し、かご室内に騒音が伝播し難い
エレベーターかごのドアー装置を得る。 【解決手段】 出入口４を開閉する引き戸９の外側の面
に係合装置を設け、またかご室外面の要部を形成して戸
開した引き戸４を収納する戸袋の外面を形成し、出入口
４の間口方向縁部に対向する縁部が引き戸９のかご室の
外側の面に近接して対向し、かつ出入口４の間口方向縁
部対応位置に開口して引き戸９の戸開時に係合装置を収
容する切欠部１６を有する戸袋覆い板１５を設ける。そ
して、塞ぎ板２１の一端を引き戸９の戸袋側の縁部に装
着して戸袋覆い板１５の内側に配置し、引き戸９の全閉
時に係合装置を収容する切欠部１６を塞ぎ板２１により
閉塞する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、かご室における
外側の面に係合装置が装着された引き戸によって、かご
室の出入口を開閉するエレベーターかごのドアー装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】図３及び図４は、例えば特開平５−１８
６１７０号公報に示された構成に類似した従来のエレベ
ーターかごのドアー装置を示す図で、図３はエレベータ
ーかごの斜視図、図４は図３の要部を拡大して示す横断
面図である。図において、１は鋼材がロ字状に組立てら
れたかご枠、２はかご枠１内に設けられたかご室で、か
ご床３、出入口４を有する壁５及び天井６によって形成
されている。

【０００３】７はかご枠１の上部の両側から出入口４側
に突設された取付腕、８は取付腕７に支持されて出入口
４の上縁部に装備されたドアー開閉装置で、戸のレー
ル、開閉機構が設けられている。９は二枚戸両開き戸か
らなる引き戸で、ドアー開閉装置８によって駆動されて
戸のレールによって案内され、二枚の引き戸９が互いに
反対方向に動作して出入口４を開閉する。

【０００４】１０は引き戸９の戸当たり側の端部に装着
された戸当たりゴム、１１は引き戸９の戸当たり側の端
部に装着された周知のセーフティシュー、１２はドアー
開閉装置８の係合装置で、引き戸９のかご室２における
外側の面に設けられてかご室２の出入口４側の前縁より
も突出して配置されている。１３はかご室２の上面を覆
って設けられた上部整風カバーである。

【０００５】１４はかご室２の下面を覆って設けられた
下部整風カバー、１５は戸袋覆い板で、かご室２外面の
要部をなし戸開した引き戸９を収納する戸袋を形成し、
引き戸９のかご室２外側の面を覆って配置され、出入口
４の間口方向縁部と対向する縁部が引き戸９のかご室２
外側の面に近接して設けられ、また出入口４の間口方向
縁部と対向する縁部に開口して、引き戸９の戸開時に係
合装置１２を収容する切欠部１６が設けられている。

【０００６】１７は上部覆い板で、かご室２外面の要部
をなし出入口４の上縁部における引き戸９のかご外側の
面を覆って配置され、出入口４の上縁部と対向する縁部
が引き戸９のかご外側の面に近接して設けられている。
１８は壁５の戸袋位置に埋設状態に設けられたかご操作
盤である。

【０００７】１９はかご室２側面における壁５のかご室
２外面と、この外面に対向した戸袋覆い板１５の縁部と
の間を塞いで装着されたゴム板からなる遮音板、２０は
遮音材で、引き戸９のかご室２外側の面及び内側の面に
それぞれ装着されて、引き戸９の戸袋側の縁部において
出入口４の側縁部と引き戸９面との空隙又は戸袋覆い板
１５の縁部と引き戸９面との空隙を塞ぎ、また引き戸９
の上縁部において出入口４の上縁部と引き戸９面との空
隙又は戸袋覆い板１５の縁部と引き戸９面との空隙を塞
ぐ。

【０００８】従来のエレベーターかごのドアー装置は上
記のように構成され、かご室２は上部整風カバー１３及
び下部整風カバー１４が設けられる。また、かご室２の
出入口４側は戸袋覆い板１５、上部覆い板１７が設けら
れる。これによって、引き戸９が戸閉したかご室２の昇
降時にエレベーターの昇降路（図示しない）の騒音が、
かご室２内に伝播しないようにしてかご室２の乗り心地
を向上するように構成されている。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベーターかごのドアー装置では、かご室２がエレベー
ターの乗場（図示しない）に到着して戸開するときに、
乗場のドアー装置（図示しない）にドアー開閉装置８の
係合装置１２が係合する。このため、係合装置１２は引
き戸９のかご室２における外側の面に設けられて、かご
室２の出入口４側の前縁よりも突出して配置される。し
たがって、引き戸９の戸開時において係合装置１２を収
容する切欠部１６が戸袋覆い板１５に設けられる。これ
によって、昇降路の騒音が切欠部１６を経てかご室２内
に伝播し易くなるという問題点があった。

【００１０】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、引き戸の戸閉時において騒音が
かご室内に伝播し難いエレベーターかごのドアー装置を
得ることを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
ターかごのドアー装置においては、かご室の出入口を開
閉する引き戸と、この引き戸のかご室における外側の面
に装着された係合装置と、かご室外面の要部をなし戸開
した引き戸を収納する戸袋の外面を形成し、出入口の間
口方向縁部に対向する縁部が引き戸のかご室における外
側の面に近接して配置されると共に、出入口の間口方向
縁部に対応した縁部に開口して引き戸の戸開時に係合装
置を収容する切欠部が設けられた戸袋覆い板と、引き戸
の戸袋側の縁部に一端が装着されて戸袋覆い板の内側に
配置され、引き戸の全閉時に切欠部を閉塞する塞ぎ板と
が設けられる。

【００１２】また、この発明に係るエレベーターかごの
ドアー装置においては、粘弾性板材からなる塞ぎ板が設
けられ、また戸開した引き戸の戸袋側の縁部に対向した
戸袋覆い板の隅部内面に設けられて水平投影面において
隅部内面に湾曲部を形成し、引き戸の戸開時に湾曲部に
よって塞ぎ板を弾性変形させて湾曲させる案内板が設け
られる。

【００１３】

【発明の実施の形態】実施の形態１．図１及び図２は、
この発明の実施の形態の一例を示す図で、図１は前述の
図４相当図、図２は図１のエレベーターかごのドアー装
置の戸開状態を示す図１相当図である。なお、図１及び
図２の他は前述の図３及び図４と同様にエレベーターか
ごのドアー装置が構成されている。図において、３はか
ご室２のかご床、４はかご室２の壁５に設けられた出入
口である。

【００１４】９は二枚戸両開き戸からなる引き戸で、ド
アー開閉装置８によって駆動されて戸のレールによって
案内され、二枚の引き戸９が互いに反対方向に動作して
出入口４を開閉する。１０は引き戸９の戸当たり側の端
部に装着された戸当たりゴム、１１は引き戸９の戸当た
り側の端部に装着された周知のセーフティシューであ
る。

【００１５】１５は戸袋覆い板で、かご室２外面の要部
をなし戸開した引き戸９を収納する戸袋を形成し、引き
戸９のかご室２外側の面を覆って配置され、出入口４の
間口方向縁部と対向する縁部が引き戸９のかご室２外側
の面に近接して設けられ、また出入口４の間口方向縁部
と対向する縁部に開口して引き戸９の戸開時に係合装置
１２を収容する切欠部１６が設けられている。

【００１６】１９はかご室２側面における壁５のかご室
２外面と、この外面に対向した戸袋覆い板１５の縁部と
の間を塞いで装着されたゴム板からなる遮音板、２０は
遮音材で、引き戸９のかご室２内側の面に装着されて、
引き戸９の戸袋側の縁部において出入口４の側縁部と引
き戸９面との空隙を塞ぎ、引き戸９の上縁部において出
入口４の上縁部と引き戸９面との空隙を塞ぐ。

【００１７】２１はゴム等の粘弾性板材からなる塞ぎ板
で、一端が引き戸９のかご室２外側の面における引き戸
９の戸袋側の縁部に装着され、反引き戸９方向に突出し
て戸袋覆い板１５の内側に配置されて、引き戸９の全閉
時に切欠部１６を閉塞する。２２は案内板で、戸袋覆い
板１５の内側における引き戸９のかご室２の外側の面に
対向した隅部に装着されてこの隅部に水平投影面におい
て湾曲部を形成し、また湾曲面には摩擦係数の小さい物
質、例えばフッ素樹脂がコーティングされている。

【００１８】上記のように構成されたエレベーターかご
のドアー装置において、前述の図３及び図４のエレベー
ターかごのドアー装置と同様に、かご室２には上部整風
カバー１３及び下部整風カバー１４が設けられる。ま
た、かご室２の出入口４側は戸袋覆い板１５、上部覆い
板１７が設けられ、引き戸９の全閉時に切欠部１６が塞
ぎ板２１によって図１に示すように閉塞される。

【００１９】これによって、引き戸９が戸閉したかご室
２の昇降時に、エレベーターの昇降路（図示しない）の
騒音がかご室２内に伝播する不具合を解消することがで
き、かご室２の乗り心地を向上することができる。ま
た、引き戸９の戸開時には、塞ぎ板２１が案内板２２に
当たって円滑に滑ると共に弾性変形して湾曲し、図２に
示すように戸袋覆い板１５内に配置される。

【００２０】このため、戸袋覆い板１５を出入口４の間
口方向に沿う方向において広がった寸法に設置する必要
がなく、エレベーターの昇降路の間口方向スペースを節
減することができる。したがって、エレベーターが設置
される建物の建築費を低減することができる。

【００２１】

【発明の効果】この発明は以上説明したように、かご室
の出入口を開閉する引き戸と、この引き戸のかご室にお
ける外側の面に装着された係合装置と、かご室外面の要
部をなし戸開した引き戸を収納する戸袋の外面を形成
し、出入口の間口方向縁部に対向する縁部が引き戸のか
ご室における外側の面に近接して配置されると共に、出
入口の間口方向縁部に対応した縁部に開口して引き戸の
戸開時に係合装置を収容する切欠部が設けられた戸袋覆
い板と、引き戸の戸袋側の縁部に一端が装着されて戸袋
覆い板の内側に配置され、引き戸の全閉時に切欠部を閉
塞する塞ぎ板とを設けたものである。

【００２２】これによって、戸袋覆い板に設けられて、
引き戸のかご室における外側の面に装着された係合装置
を引き戸の戸開時に収容する切欠部が、引き戸の全閉時
に塞ぎ板によって閉塞される。このため、引き戸が戸閉
したかご室の昇降時にエレベーター昇降路の騒音が、か
ご室内に伝播する不具合を解消することができ、かご室
の乗り心地を向上する効果がある。

【００２３】また、この発明は以上説明したように、粘
弾性板材からなる塞ぎ板が設けられ、また戸開した引き
戸の戸袋側の縁部に対向した戸袋覆い板の隅部内面に設
けられて水平投影面において隅部内面に湾曲部を形成
し、引き戸の戸開時に塞ぎ板を湾曲部によって弾性変形
させて湾曲させる案内板を設けたものである。

【００２４】これによって、引き戸の戸開時に塞ぎ板が
案内板に当たって弾性変形して湾曲した状態で戸袋覆い
板内に配置される。このため、戸袋覆い板を出入口の間
口方向に沿う方向において広がった寸法に設置する必要
がなく、エレベーターの昇降路の間口方向スペースを節
減することができる。したがって、エレベーターが設置
される建物の建築費を低減する効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明の実施の形態１を示す図で、後述す
る図４相当図。

【図２】 図１のエレベーターかごのドアー装置の戸開
状態を示す図１相当図。

【図３】 従来のエレベーターかごのドアー装置を示す
図で、エレベーターかごの斜視図。

【図４】 図３の要部を拡大して示す横断面図。

【符号の説明】

２ かご室、 ４ 出入口、 ９ 引き戸、 １
２ 係合装置、 １５ 戸袋覆い板、 １６ 切欠
部、 ２１ 塞ぎ板、 ２２ 案内板。

フロントページの続き (72)発明者 花島 真人 東京都千代田区丸の内二丁目２番３号 三 菱電機株式会社内 Ｆターム(参考） 3F306 AA13 CA49 CB58 3F307 BA04 CD01 CD31

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 かご室の出入口を開閉する引き戸と、こ
   の引き戸の上記かご室における外側の面に装着された係
   合装置と、上記かご室外面の要部をなし戸開した上記引
   き戸を収納する戸袋の外面を形成し、上記出入口の間口
   方向縁部に対向する縁部が上記引き戸の上記かご室にお
   ける外側の面に近接して配置されると共に、上記出入口
   の間口方向縁部に対応した縁部に開口して上記引き戸の
   戸開時に上記係合装置を収容する切欠部が設けられた戸
   袋覆い板と、上記引き戸の戸袋側の縁部に一端が装着さ
   れて上記戸袋覆い板の内側に配置されて、上記引き戸の
   全閉時に上記切欠部を閉塞する塞ぎ板とを備えたエレベ
   ーターかごのドアー装置。
2. 【請求項２】 塞ぎ板を、粘弾性板材からなるものと
   し、戸開した引き戸の戸袋側の縁部に対向した戸袋覆い
   板の隅部内面に設けられて水平投影面において上記隅部
   内面に湾曲部を形成し、上記引き戸の戸開時に上記塞ぎ
   板を上記湾曲部によって弾性変形させて湾曲させる案内
   板を備えたことを特徴とする請求項１記載のエレベータ
   ーかごのドアー装置。