JP6487073B1 - エレベータの三方枠 - Google Patents

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【課題】点検口の施錠機構のかぎ穴を一般利用者からは見られることのない位置に配置するようにして、意匠性を高める。【解決手段】本発明の実施形態によるエレベータの三方枠は、乗場出入口を形成し、ホールランタン、ホールボタン等の表示灯を有する表示装置が設けられているエレベータの三方枠であって、三方枠10の縦枠11に設けられ、表示装置の点検口を開閉する点検口扉20と、縦枠11の内部に設けられ、前記点検口扉を施錠する施錠機構24と、を備えている。施錠機構24のかぎ穴31が縦枠11の昇降路側の側面であって、ホールドア17の開閉にかかわらずホールドア17に遮蔽された位置に配置されている。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、エレベータの三方枠に関する。
建物のエレベータホールでは、ホールの壁とホールドアの間に配置される三方枠によって、乗りかごへの乗り込み口が形成されている。一般に、三方枠には、乗りかごを呼ぶためのホールボタンや、乗りかごの到着を知らせるホールランタン等の表示灯が設けられている。これらのホールボタンやホールランタンは、意匠上の観点から三方枠との一体感を持たせる場合が多い。
従来、ホールボタンやランタン等は、プレートやカバーを介して三方枠に取り付けられるタイプと、直接三方枠に取り付けられるタイプと、がある。
前者の場合、ホールボタン等を点検や修理のために容易に取り外すことができる利点がある。その反面、プレートやカバーの境が目立って、意匠性が損なわれるという欠点がある。
これに対して、後者すなわちホールボタン等を三方枠に直接取り付けている構造では、意匠性は良くなるが、正面側から取り外すことができず、点検、修理の作業性に難点がある。この場合、従来は、三方枠の側面に点検口を設け、点検口を開閉するカバーや扉を目立たないように取り付けることが多い。
特開2011−1176号公報
しかしながら、三方枠の側面で目立たないとはいっても、一般利用者が点検口を開放してしまわないように施錠する等の対策が必要不可欠になる。
点検口扉に施錠機構を設けると、最も目に付きやすいのは、かぎ穴である。このようなかぎ穴があることによってエレベータホール乗り込み口の意匠性が損なわれる、という問題がある。
本発明は、前記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであって、点検口の施錠機構のかぎ穴を一般利用者からは見られることのない位置に配置し、あるいはかぎ穴をなくすようにして、意匠性を高めるようにしたエレベータの三方枠を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の一実施形態に係るエレベータの三方枠は、ホールドアにより開閉される乗場出入口を形成し、ホールランタン、ホールボタン等の表示灯を有する表示装置が設けられているエレベータの三方枠において、前記三方枠の縦枠に設けられ、前記表示装置の点検口を開閉する点検口扉と、前記縦枠の内部に設けられ、前記点検口扉を施錠する施錠機構と、前記ホールドアを全開位置に規制する戸当たりストッパと、を備え、前記施錠機構のかぎ穴が前記縦枠の昇降路側の側面であって、ホールドアの開閉にかかわらず前記ホールドアに遮蔽された位置に配置され、前記戸当たりストッパの規制に関わらず前記ホールドアを全開位置を超えた位置に押し込むことにより、前記かぎ穴が露出することを特徴とするものである。
本発明によるエレベータの三方枠の第1実施形態を示し、ホールドアが閉じた状態の三方枠を示す斜視図である。 図1においてホールドアが開いた状態の三方枠を示す斜視図である。 ホールドアが閉じた状態での三方枠の縦枠とホールドアの位置関係を示す断面図である。 ホールドアが開いた状態での三方枠の縦枠とホールドアの位置関係を示す断面図である。 点検扉の施錠機構の構成を示す断面図である。 点検口扉を開けて、ランタン表示装置を点検する手順のうち、ホールドアを全開位置よりも押し込んだ状態を示す断面図である。 点検口扉を開けて、ランタン表示装置を点検する手順のうち、ホールドアを全開位置よりも押し込んだ後、点検扉を開けた状態を示す断面図である。 ホールドアを全開位置よりも押し込んだ後に露出するかぎ穴のスリットを示す斜視図である。 本発明の第2実施形態による三方枠の縦枠の断面を示す図である。 スリットから引き出されるキーを示す斜視図である。 本発明の第3実施形態において、縦枠におけるホールボタン表示装置の施錠装置を示す図である。
以下、本発明によるエレベータの三方枠の実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1、図2は、本発明の第1実施形態に係るエレベータの三方枠を示し、エレベータホールから見た三方枠10の斜視図である。図1は、ホールドア17、18が閉じた状態の三方枠10を示し、図2は、ホールドア17、18が開いた状態を示している。
図1、図2において、三方枠10は、建物の壁の開口部に設置され、エレベータホールで乗りかごへの出入口を形成している。この出入口は、ホールドア17、18によって開閉される。三方枠10は、縦枠11、12と、幕板13と、から構成され、これらはホールドア17、18の三方を囲うように配置されている。
この実施形態では、三方枠10の縦枠11には、乗場呼びを登録するためのホールボタン14、15や、乗りかごの到着を乗客に知らせるホールランタン16が設けられている。ホール16を点灯させる回路等を含む表示装置本体は、縦枠11の裏側に取り付けられて、外からは見えないようになっており、ホール16だけが縦枠11の正面から露出するように設けられている。同様に、ホールボタン14、15を有するホールボタン表示装置本体についても、縦枠11の裏側に取り付けられ、ホールボタン14、15のみが縦枠11の正面に露出している。このように、ランタン表示装置、ホールボタン表示装置は、いずれも点灯する要素だけが縦枠11の正面に見えるようにすることで、三方枠10をすっきりとしたシンプルな意匠にまとめられている。
このようにランタン表示装置、ホールボタン表示装置は、縦枠11の表側から取り外せない構造になっていることから、保守の便宜のために、縦枠11の側面には、点検口が設けられている。図1、図2において、参照番号20は、ランタン表示装置の点検口を開閉する点検口扉であり、参照番号21は、ホールボタン表示装置の点検口を開閉する点検口扉である。このような点検口扉20、21は、縦枠11と同色のプレートが用いられるなど、目立たないような形態になっている。
次に、図3は、ホールドア17、18が閉じた状態での三方枠10の縦枠11、12とホールドア17、18の位置関係を示す断面図である。図4は、ホールドア17、18が開いた状態での縦枠11、12とホールドア17、18の位置関係を示す断面図である。
ランタン表示装置30は、一方の縦枠11に取り付けられているが、出入り口側の側面には点検口扉20が設けられている。点検口扉20は、ヒンジ29によって開閉可能に取り付けられている。この場合、点検口扉20は、施錠機構24によって、保守・点検時以外は開かないように施錠されている。
この実施形態の場合、縦枠11には、その後背側に幅の狭い折返し部が昇降路に向かって突き出ており、点検口扉20の施錠機構24は、この折返し部の内側に配置されている。
図5は、施錠機構24の構成を示す断面図である。
施錠機構24は、掛金バー25と掛金受け26を有している。掛金受け26は、縦枠11に固定され、掛金バー25は、点検口扉20に固定されたブラケット28に軸方向に移動可能に支持されている。
掛金バー25は、ばね27の弾性力によって前進する方向に付勢されており、掛金バー25の先端は、掛金受け26の穴に嵌合し、これによって、点検口扉20は開かないようにロックされる。
これに対して、解錠する場合には、掛金バー25を専用のキー40を用いてばね27の弾性力に抗して押し込むと、掛金バー25の先端は、掛金受け26から外れるので、点検口扉20を開けることができる。
本実施形態の場合、キー40を差し込むかぎ穴となるスリット31は、縦枠11の折返し部の端面に開口するようになっている。このスリット31は、図3、図4に示されるように、エレベータホールにいる利用者にとって、見えない位置に配置されている。
図3において、ホールドア17、18が戸閉しているときには、ホールドア17の戸尻がスリット31を隠し、どの方向からも見えなくなっている。完全に戸開したホールドア17の戸尻に当たる位置に、戸当たりストッパ33が配置されている。図4に示されるように、ホールドア17、18が戸開しているときには、ホールドア17の戸先がスリット31を隠し、どの方向からも見えない。
本実施形態の場合、戸当たりストッパ33は、板ばねでできており、ホールドア17を正規の全開戸開位置からさらに奥に押し込むことができるようになっており、押し込んだ結果、それまでスリット31を隠していたホールドア17の戸先が奥にずれて、スリット31がのぞくことになる。
なお、戸当たりストッパ33には、ホールドア17を全開した位置に固定するロック機構を設けるようにしてもよい。その場合、ロックを解除した場合のみ、ホールドア17を押し込められるようになる。
なお、ホールボタン表示装置の点検口扉21についても、同様の施錠機構が設けられている。
本実施形態によるエレベータの三方枠は、以上のように構成されるものであり、次に、図6乃至図8を参照しながら、その作用および効果について説明する。
図6乃至図8は、点検口扉20を開けて、ランタン表示装置30を点検する手順を示す図である。点検口扉20の点検は、基本的に、ホールドア17を開けたままの状態で実施される。
図6において、正規の戸開位置からさらにホールドア17を押し込むと、それまでホールドア17の戸先に隠れていたスリット31が顕れるようになる(図8参照)。そこで、キー40をスリット31に差し込むと、掛金バー25を押し込み、解錠することができる。
図7において、点検口扉20の裏にある図示しない板ばねによって点検口扉20は少し浮き、これを取り掛かりにして、点検口扉20を全開することができる。点検が終わったら、点検口扉20を閉じると、ばね27の働きで掛金バー25が掛金受け26に係合し、施錠状態に戻る。
エレベータが運転されている間は、図3、図4に示したように、点検口扉20を解錠するかぎ穴となるスリット31は、ホールドア17、18の開閉如何に関わりなく、隠れて利用客からは見えない。三方枠10は、もともと、すっきりとしたシンプルな印象を与えるようにデザインされているが、スリット31の存在は、意匠面の印象にマイナスの影響を与えることはない。
さらに、エレベータ管理者や保守員以外の第3者には、かぎ穴の存在自体をわからなくできるため、点検用扉20をこじ開けたり、スリット31に物を詰めるといったいたずらを未然に防止することができる。
以上は、ホールランタン表示装置の点検口扉20に設けた施錠機構24について説明したが、ホールボタン表示装置の点検口扉21にも同様の施錠機構24があり、そのかぎ穴となるスリットの位置もスリット31と同様である。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るエレベータの三方枠について、図9、図10を参照して説明する。
図9は、本発明の第2実施形態による三方枠10の縦枠11の断面を示す図である。この第2実施形態は、かぎ穴となるスリット31にキー40が差し込まれたままの状態にできるようにした実施の形態である。
キー40は、90°折り畳める構造になっており、点検を行わないときには、キー40はスリットに収まっている。点検時には、図10に示されるように、点検員は、磁石をキー40に当てて、キーをスリットから引き出してから、キー40を押し込めば、施錠機構を解錠し、点検口扉20を開放することができる。
以上のような第2実施形態によれば、エレベータの運転中は、キー40はスリットに収まった状態でホールドア17の陰に隠れて見えない。点検を行うときには、いちいちキー40を持ってきて差し込む等の手間を省けるといった利点がある。
以上説明した第1実施形態、第2実施形態では、スリット31は点検扉20と同じ高さにあるが、必ずしもこれに限られるものではない。掛金バー25をキー40で直接押し込む替わりに、例えば、掛金バー25を細長い連結棒のような部材に連結し、スリット31を床に近い低い位置に設け、キー40で連結棒を介して解錠操作するようにすることも可能である。これにより、スリット31はより一層視認され難くなる。
また、第1実施形態、第2実施形態では、点検口扉20は、ヒンジ29を支点に開閉される構造になっているが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、ヒンジ29の替わりに、爪に引っ掛け点検口扉20を固定するような構造も適用できる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るエレベータの三方枠について、図11を参照して説明する。
第1実施形態は、ランタン表示装置やホールボタン表示装置について、点検口扉20の施錠機構のかぎ穴となるスリット31を外からはみえない位置に設けた実施の形態であるが、この第3実施形態は、スリット31に相当するかぎ穴そのものを不要にした実施の形態である。
図11は、縦枠11におけるホールボタン表示装置の施錠装置を示す図である。この実施形態の場合、施錠装置24は、エレベータホール側に配置され、点検口扉20のヒンジ29は昇降路側に配置されている。この図11では、仮想線で示されるランタン表示装置30は、ホールボタン表示装置の施錠機構24よりも上に位置していることになる。
施錠装置24の構成は、第1実施形態と基本的に同じであるが、掛金バー25は、上を向くような姿勢で支持されている。掛金バー25を押し下げると、掛金受け26から外れるようになっている。
以上のような第3実施形態によれば、次のようにして、施錠機構を解錠することができる。
すなわち、ランタン表示装置30を点検した時にホールランタン16を抜くが、ついでに、ホールランタン16用の取付穴50から手を入れて、直接あるいは工具を介して掛金バー25を押し下げることで、掛金バー25を外し、ホールボタン表示装置についても点検口扉21を開けることができる。このように、第3実施形態によれば、かぎ穴そのものを縦枠11に設けることなく、点検口扉21の解錠することができる。
以上、本発明に係るエレベータの三方枠について、好適な実施形態を挙げて説明したが、これらの実施形態は、例示として挙げたもので、発明の範囲の制限を意図するものではない。もちろん、明細書に記載された新規な装置、方法およびシステムは、様々な形態で実施され得るものであり、さらに、本発明の主旨から逸脱しない範囲において、種々の省略、置換、変更が可能である。請求項およびそれらの均等物の範囲は、発明の主旨の範囲内で実施形態あるいはその改良物をカバーすることを意図している。
10…三方枠、11、12…縦枠、13…幕板、14、15…ホールボタン、16…ホールランタン、17、18…ホールボタン、17、18…ホールドア、20、21…点検口扉、24…施錠機構、25…掛金バー、26…掛金受け、27…バネ、31…スリット、40…キー

Claims (3)

  1. ホールドアにより開閉される乗場出入口を形成し、ホールランタン、ホールボタン等の表示灯を有する表示装置が設けられているエレベータの三方枠において、
    前記三方枠の縦枠に設けられ、前記表示装置の点検口を開閉する点検口扉と、
    前記縦枠の内部に設けられ、前記点検口扉を施錠する施錠機構と、
    前記ホールドアを全開位置に規制する戸当たりストッパと、を備え、
    前記施錠機構のかぎ穴が前記縦枠の昇降路側の側面であって、ホールドアの開閉にかかわらず前記ホールドアに遮蔽された位置に配置され、前記戸当たりストッパの規制に関わらず前記ホールドアを全開位置を超えた位置に押し込むことにより、前記かぎ穴が露出することを特徴とするエレベータの三方枠。
  2. 前記戸当たりストッパは、戸閉方向に前記ホールドアを付勢するばねを有し、前記ばねに抗して前記ホールドアを全開位置からさらに押し込むことにより、前記かぎ穴が露出することを特徴とする請求項に記載のエレベータの三方枠。
  3. 前記施錠装置を解錠するキーは、前記施錠装置に連結された状態で前記かぎ穴を形成するスリットに折り畳んで収納可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータの三方枠。
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