JP2002185085A - 窒化物系半導体レーザ素子及びチップ分割方法 - Google Patents
窒化物系半導体レーザ素子及びチップ分割方法Info
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Abstract
て用いられていた、基板裏面をスクライブして、基板に
形成されたエピ膜側からブレーキング刃をあてて、押し
割る方法では、クラックやチッピングが多数発生して、
共振器長を一定にして歩留まり良くチップに分割するこ
とができなかった。 【解決手段】 本発明において、六方晶GaN基板上に
半導体層が積層形成された半導体ウエハーであって、基
板であり、また側面に、へき開面を有するGaN系半導
体基板の裏面、つまり半導体層が形成されていない面の
表面ラフネスRaが300オングストローム以下とする
ことで歩留まり良くチップ分割を行うものである。
Description
に使用される窒化ガリウム系化合物半導体チップの製造
法にかかわり、特にGaN系基板上に積層された窒化ガ
リウム系化合物半導体ウエハーからチップに切り出すた
めの切断方法に関するものである。
デバイスとして、利用または研究されている。たとえ
ば、発光素子の場合、その構成する組成を調整すること
により、理論的には青色から橙色までの幅の広い波長で
発光素子として利用することができる。近年、その特性
利用して青色発光ダイオードや緑色発光ダイオードの実
用化がなされ、また、窒化物半導体レーザとして青紫色
半導体レーザが開発されてきている。ジャパニーズジャ
ーナルオブアプライドフィジクス(Jpn.J.App
l.Phys.Vol.38(1999)Pt.2.N
o.2B pp.184−186)に記載されているG
aN基板を用いた青色LD(半導体レーザ)素子を図1
6に示す。以下に本素子の構造を説明する。基板とし
て、GaN基板200、nクラッド層201のn−Al
0.07Ga0.93N、nガイド層202のn−GaN、MQ
W(多重量子井戸構造)活性層203、拡散防止層20
4のp−Al0.19Ga0.81N、pガイド層205のp−
GaN、pクラッド層206のp−Al0.07Ga
0.93N、pコンタクト層208のp−GaNである。さ
らに、pクラッド層206のp−Al0.07Ga0.93N、
pコンタクト層208のp−GaNが、メサ状にエッチ
ングされてpクラッド層206のp−Al0.07Ga0.93
N、pコンタクト層208のp−GaN上に、SiO2
の誘電体膜207が形成されている。209はp電極で
ある。GaN基板200の裏面(窒化物半導体膜が形成
されていない面)には、n電極210が形成されてい
る。また、図16の紙面に向いた面211は、レーザの
共振器のミラー端面であり、劈開により形成されてい
る。
例のGaN基板を用いたLD素子の例では、チップ分割
方法に関しての詳細な記述はなかった。本発明者らが、
六方晶GaN基板を用いたウエハーの劈開を試みたとこ
ろ、共振器長をばらつきなく一定の長さで歩留まり良く
分割するは困難であった。これは、劈開方向である<1
1−20>方向に罫書き線を入れた場合であっても、六
方晶であるGaNでは、この劈開方向と60度をなす角
度も劈開方向となる。このため、図14に示すように<
11−20>方向に入れた罫書き線に対して斜めに割れ
てしまうことが原因であった。
レーザ素子は、窒化ガリウム系半導体基板と、基板上に
積層された半導体層を備えた窒化物系半導体レーザ素子
において、窒化ガリウム系半導体基板の裏面の表面ラフ
ネスRaが300Å以下であることを特徴とする。
子は、Clが添加されていることを特徴とする。
体積層構造を形成する工程と、基板の所定の位置に傷を
つける工程と、傷に沿って、基板を劈開で分割するチッ
プ分割方法において、半導体積層構造を形成する工程と
基板の所定の位置に傷をつける工程の間に、基板裏面の
ラフネスRaを300Å以下になるように研磨する工程
を含むことを特徴とする。
ラフネスを示す指標としてRa(平均粗度)を用いた。
この定義に関しては以下に述べる通りである。Raは中
心線を基準とした粗度曲線の平均値で、次式によって計
算されるものである。
μm程度とする、f(x)は中心線を基準にした粗度曲
線とする。本実施例においてラフネスの測定は、A S
UBSIDIARY OF VEECO INSTRU
MENTS INC社製DEKTAK3STを用いて測
定した。測定条件として、測定長250μm、測定時間
3s、触針圧30mg、水平分解能1μm/sampl
eで行っている。
を行う方法としては、有機金属気相成長法(以下MOC
VD法という)、分子線エピタキシー法、ハイドライド
気相成長法(以下HVPE法という)、で行うのが通例
であり、どの結晶成長法を用いてもよい。以下に、基板
としてGaN基板を用い、成長法としてMOCVD法を
用いて製造した窒化物半導体レーザの例について記述す
る。基板としては、窒化物半導体で構成されている基板
であれば良く、AlxGayInzN1-x-y一z基板であっ
ても良い。また、AlxGayInzN1-x-y一z基板(六
方晶系)の窒素元素の内、約10%程度以下が、P、A
s、Sbの他のV族元素に置換されていてもよい。特
に、窒化物半導体レーザの場合、垂直横モードの単峰化
のために、クラッド層よりも屈折率の低い層が該クラッ
ド層の外側に接している必要があり、AlGaN基板を
用いるのが最良である。また、本発明の場合、用いる基
板は、窒化物半導体のC面基板が好ましい。基板面のオ
フ角度は±3度は適用の範囲とする。
レーザ素子の一般的な構造およびその製造方法について
説明する。
おり、C面(0001)n型GaN基板100、n型G
aNバッファ層101、n型Alx1Gay1In1-x1-y1
Nクラッド層102、活性層103、p型Alx2Gay2
In1-x2-y2Nクラッド層104、p型GaNコンタク
ト層105、n型電極106、p型電極107、SiO
2108から構成されている。以下に図1の窒化物半導
体レーザの製造方法について説明する。
ァイア基板)上に厚膜のGaNを積層し、その後、研磨
でサファイア基板を剥き取り、厚さ400μm、大きさ
2インチφのC面(0001)n型GaN基板100を
作製した。該n型GaN基板のn型極性は、Siをドー
ピングすることによって得られ、該Siの濃度は、2×
1018cm-3であった。さらに、前記n型GaN基板中
に約8×1016cm-3の塩素(Cl)をドーピングして
いる。次に、MOCVD装置に、前記n型GaN基板1
00をセットし、1050℃の成長温度でn型GaNバ
ッファ層101を100nm形成した。この時、リアク
ター内には、III族原料、N2とH2とNH3を流して
いる。このn型GaNバッファ層は、種基板からn型G
aN基板を剥き取るときに生じたn型GaN基板の表面
歪みの緩和、表面モフォロジや表面凹凸の改善(平坦
化)を目的に設けた層であり、無くても構わない。n型
GaNバッファ層101を形成後、続けて0.8μm厚
のn型Alx1Gay1In1-x1 -y1Nクラッド層102を
形成した。次に、基板の温度を700℃〜800℃程度
に下げ、3周期の、厚さ2nmのIn1-y3Gay3N井戸
層と厚さ4nmのIn 1-y4Gay4N障壁層より構成され
る活性層(多重量子井戸層)103を成長する。この
時、y3<y4である。その際、SiH4は供給しても
よいし、供給しなくてもよい。次に、基板温度を再び1
050℃まで昇温して、0.1μm厚みのp型Alx2G
ay2In1-x2-y2N層104を成長する。その後、0.
1μmの厚みのp型GaNコンタクト層105を成長し
た。
らなる多重量子井戸構造を作製したが、その他の周期構
造でも良く、井戸層のみの単一量子井戸構造でも良い。
活性層を構成する井戸層および障壁層はInGaNから
構成されていれば良く、所望の発光波長に応じて井戸層
あるいは障壁層のIn組成、もしくは井戸層厚を変化さ
せればよい。
0nm以下の場合は、井戸層はGaNから構成されてい
るのが好ましく、少なくとも極性を示す不純物がドープ
されていなければならない。また、n型クラッド層10
2とp型クラッド層104は少なくともAlを含む窒化
物半導体から構成されていなければならない。
て、発光波長が370nm以上の場合は、井戸層はIn
GaNから構成されていて、障壁層は少なくともGaN
もしくはAlを含む窒化物半導体でなければならなく、
少なくとも井戸層もしくは障壁層の何れかに極性を有す
る不純物がドープされていなければならない。上記活性
層中の井戸層または障壁層にドープする極性を有する不
純物は、Si、Ge、O、C、Zn、Be、Mgの何れ
かが好ましい。
物濃度は、p型電極107の形成位置に向かって、p型
不純物濃度を高くする方が好ましい。このことによりp
型電極形成によるコンタクト抵抗を低減する。また、p
型化不純物にMgを用いる場合は、Mgの活性化を妨げ
p層中の残留水素を除去するために、p型層成長中に微
量の酸素を混入させてもよい。
05を成長後、MOCVD装置のリアクター内を全窒素
キャリアガスとNH3の混合ガスに変えて、60℃/分
で温度を降下させた。基板温度が850℃に達した時点
で、NH3の供給を停止して、5分間、前記基板温度で
待機してから、室温まで降下させた。上記基板の保持温
度は650℃から900℃の間が好ましく、待機時間
は、3分以上15分以下が好ましかった。また、降下温
度の速度は、30℃/分以上が好ましい。このようにし
て作製された成長膜をラマン測定によって評価した結
果、前記手法により、従来、利用されているp型化アニ
ールを行わなくとも、成長後すでにp型化の特性を示し
ていた。また、p型電極形成によるコンタクト抵抗も低
減していた。
SiO2108を蒸着する。その後、フォトリソとエッ
チングによりSiO2を3μm幅のストライプで除去す
る。次に図1のように、p型GaNコンタクト層105
とSiO2108上に、Pd(10nm)/Mo(10
nm)/Au(150nm)の順に、p型電極107を
リソグラフィー技術でパターン形成した後、微量の酸素
を導入しながら、N2雰囲気中てアニールを行った。こ
のことにより、p型電極形成によるコンタクト低抗の低
抵抗化が得られた。
を示す。図2(a)において、301はGaN基板、3
02は図1におけるn型GaNバッファ層からp型Ga
Nコンタクト層105までのエピ膜で、303はp型電
極、304はn型電極である。まず、上記エピウエハー
のGaN基板側を研削機により研削して、塩素ドーピン
グされたGaN基板301の厚さを150μmにする
(図2(b))。その後、研磨機により、初めは15μ
mダイヤモンドスラリーを用いて研磨し、研削した結果
できた基板裏面のダメージ層を除去する。この時、研削
によってできた基板裏面のダメージ層はできるだけ除去
しておく必要がある。ダメージ層は、およそ15μm程
度になると考えられる。このダメージ層を除去しない
と、基板をスクライブやブレーキングした時に、意図し
ない方向に割れてしまう事がある。ダメージ層除去と基
板裏面のラフネス調整のために、粒径15μm以下(6
μm、3μm、1μm等)のダイヤモンスラリーを用い
研磨し、基板裏面のラフネスを300Å以下にする(図
2c)。好ましくは100Å以下にする。
Ti(30nm)/Al(200nm)によるn型電極
304を、リソグラフィー技術でパターン形成する。こ
の時、表面のp型電極303の形成位置と真反対側に、
n型電極を形成し、且つ、スクライブすべく互いの電極
が被覆されていない領域を一致させる。(図2d)図2
においてはn型電極はp型電極と同様のパターンで形成
しているが、後述の実施例のように基板裏面全面に形成
する場合もある。
て、いくつかの例を説明する。 (実施の形態1)図3を用いて本発明のチップ分割方法
の例を説明する。図3において、401はp型電極、4
02はn型電極、403はエピ膜、404はGaN基
板、405は罫書き線である。本実施例の基板裏面のラ
フネスは30Åであった。前記方法によりn型電極まで
形成したエピウエハーのGaN基板404側に、ダイヤ
モンド針でスクライブすることにより、図3に示すよう
に、罫書き線405をいれる。罫書く方向は窒化物半導
体に対して<11−20>である。罫書く部分は基板の
周囲から1〜2mm程度である。スクライブ装置で罫書
き線を入れる際、ダイヤモンド針の針圧(針を基板に押
さえつける圧力)を適当な値にすることにより、スクラ
イブしただけで前記エピウエハーを分割することも可能
であり、本発明においては、スクライブしただけで素子
を分割しても、次に行うブレーキングによって素子を分
割しても結果に何ら違いはなく、どちらで行ってもよ
い。このブレーキングでは、先に入れた罫書き線に一致
するようにブレーキング刃をエピ面側(スクライブを入
れた面と逆面)から当ててウエハーを押し割る。このよ
うにすることで素子を図4に示すようにバー501の状
態に分割することが可能である。図4において、501
はバー、502は罫書き線、503はチップである。次
に、このバーの基板側(n型電極側)に、図4に示すよ
うに、<1−100>方向に、周囲から1〜2mm程度
で罫書き線502を入れる。更に先に入れた罫書き線5
02に一致するようにブレーキング刃をエピ面側(スク
ライブを入れた面と逆面)から当ててブレーキングする
事により、一つのチップ単位503に分割する。上記で
示した方法を用いて、2インチφのウエハーから共振器
長350μmのチップを多数得た。チップの切断面にク
ラック、チッピングが発生しておらず、外形不良の無い
物であり、共振器長が設定の350μm±3μmに収ま
っていおり、チップの歩留まりは95%であった。
まりとの相関を示す。95%以上の歩留まりで、所望の
形状でチップ分割できたのは、GaN基板面のラフネス
を300Å以下(本実施例に関しては30Å)の状態に
したためである。これよりラフネスが大くきくなると
(Ra=390Å)、スクライブした際、表面の凹凸に
より、図14に示すように、意図しない方向に亀裂が生
じウエハーが割れてしまうことが分かった。この時、図
15に示すように、歩留まりは55%以下になってしま
った。逆に、ラフネスの値は小さいほど良いがラフネス
10Å以下に小さくしてもあまり歩留まりの向上は見ら
れない。10Åにしても何ら問題はない(図15)。 (実施の形態2)図5、図6に本実施の形態のチップ分
割方法の概略図を示す。601はp型電極、602はn
型電極、603はエピ膜、604はGaN基板、605
は罫書き線である。本実施の形態のGaN基板裏面のラ
フネスは10Åであった。前述の方法でn型電極まで形
成したエピウエハーのGaN基板603側に、ダイヤモ
ンド針でスクライブすることにより、く11−20>方
向に罫書き線605をいれる。図5に示すように、罫書
く部分はウエハーの端から端までとする。次に、ブレー
キングによってウエハーを図6に示すようなバー701
の状態に分割する。このブレーキングでは、先に入れた
罫書き線601に一致するようにブレーキング刃をエピ
面側(スクライブを入れた面と逆面)から当ててウエハ
ーを押し割る。このようにすることでウエハーをバーに
分割することが可能である。次に、図6に示すようにバ
ー701の基板側に<1−100>方向ヘウエハーの端
から端までスクライブすることにより、に罫書き線70
2をいれる。更にく1−100>方向へいれた罫書き線
702に一致するようにブレーキング刃をエピ面側(ス
クライブを入れた面と逆面)から当ててブレーキングす
る事により、一つのチップ単位703に分割する。上記
で示した方法を用いて、2インチφのウエハーから18
0μm角のチップ703を多数得た。本実施例に関し
て、用いたウエハーのRaは10Åであった。
発生しておらず、外形不良の無い物であり、共振器長が
設定の180μm±3μmに収まっているチップの歩留
まりは95%であった(図15)。
態のチップ分割方法の概略図を示す。n電極形成までは
前述の方法と全く同様の工程で行う。本実施の形態の基
板裏面のラフネスRaは204Åであった。次に図7に
示すように、<11−20>方向へウエハーの周囲から
1〜2mm程度をスクライブすることにより、エピ面側
に罫書き線805をいれる。図7において、801はp
型電極、802はn型電極、803はエピ膜、804は
GaN基板、805は罫書き線である。次に、ブレーキ
ングによってウエハーを図8に示すバー901の状態に
分割する。このブレーキングでは、先に入れた罫書き線
805に一致するようにブレーキング刃をGaN基板8
04側(スクライブを入れた面と逆面)から当ててウエ
ハーを押し割る。このようにすることでウエハーをバー
に分割することが可能である。次に、図8に示すように
バー901のエピ面側<1−100>方向ヘウエハーの
周囲1〜2mm程度をスクライブすることにより罫書き
線902をいれる。図8のように、<1−100>方向
へいれた罫書き線902に一致するようにブレーキング
刃をGaN基板側(スクライブを入れた面と逆面)から
当ててブレーキングする事により、一つのチップ単位9
03に分割する。
ウエハーから共振器長500μmのチップを多数得た。
は204Åであった。チップの切断面にクラック、チッ
ピングが発生しておらず、外形不良の無い物であり、共
振器長が設定の500μm±3μmに収まっているチッ
プの歩留まりは93%であった(図15)。
で、形成された端面(従来例の図16における211に
あたる)は平坦性が高い良好なミラー面が得られる事が
分かった。AFM(atomic force mic
roscope)で劈開端面のラフネスを測定したとこ
ろ、RMS(中心線から荒さ曲線までの偏差の二乗の平
方根を表し、本請求項で表現したRaとは異なる。:R
oot Mean Square)0.1nm程度であ
った。測定方向は基板面に平行方向に長さ4μm測定し
た。本実施例で作成されたレーザ素子はミラー損失が他
の方法で劈開した場合に比べ低く、20%程度、低閾値
の駆動電流で発振することが分かった。これは、活性層
が近い、エピ面側をスクライブして罫書き線を入れた方
が、活性層から遠い基板裏面に罫書き線を入れるより、
劈開される際、端面が荒れるなどの影響が少ないためで
あり、更に裏面からブレーキングの刃を入れるため膜に
ダメージを与えないため良好な特性、および端面が得ら
れると考えられる。 (実施の形態4)n型電極形成までは前述と全く同様の
工程で行う。本実施の形態の基板裏面のラフネスRaは
280Åであった。エピ面側を<11−20>方向へウ
エハーの端から端までスクライブすることにより、に罫
書き線をいれる。次に、ブレーキングによってウエハー
をバーの状態に分割する。このブレーキングでは、先に
入れた罫書き線に一致するようにブレーキング刃をGa
N基板側(スクライブを入れた面と逆面)から当ててウ
エハーを押し割る。このようにすることでウエハーをバ
ーに分割することが可能である。次に、バーのエピ面側
を<1−100>方向ヘウエハーの端から端までスクラ
イブすることにより罫書き線をいれる。更に<1−10
0>方向へいれた罫書き線に一致するようにブレーキン
グ刃をGaN基板側(スクライブを入れた面と逆面)か
ら当ててブレーキングする事により、一つのチップ単位
に分割する。
ウエハーから1000μm角のチップを多数得た。
は280Åであった。チップの切断面にクラック、チッ
ピングが発生しておらず、外形不良の無い物であり、共
振器長が設定の1000μm±3μmに収まっているチ
ップの歩留まりは90%であった(図15)。これは、
活性層が近い、エピ面側をスクライブして罫書き線を入
れた方が、活性層から遠い基板裏面に罫書き線を入れる
より、劈開される際、端面が荒れるなどの影響が少ない
ためであり、更に裏面からブレーキングの刃を入れるた
め膜にダメージを与えないため良好な特性、および端面
が得られると考えられる。 (実施の形態5)n型電極形成までは前述と全く同様の
工程で行う。本実施の形態の基板裏面のラフネスRaは
204Åであった。<11−20>方向へウエハーの周
囲から1〜2mm程度をスクライブすることにより、エ
ピ面側に罫書き線をいれる。次に、ブレーキングによっ
てウエハーをバーの状態に分割する。このブレーキング
では、先に入れた罫書き線に一致するようにブレーキン
グ刃をエピ面側(スクライブを入れた面と同じ面)から
当ててウエハーを押し割る。このようにすることでウエ
ハーをバーに分割することが可能である。次に、バーの
エピ面側<1−100>方向ヘウエハーの周囲1〜2m
m程度をスクライブすることにより罫書き線をいれる。
<1−100>方向へいれた罫書き線にー致するように
ブレーキング刃をエピ面側(スクライブを入れた面と同
じ面)から当ててブレーキングする事により、一つのチ
ップ単位に分割する。
ウエハーから共振器長350μmのチップを多数得た。
は204Åであった。チップの切断面にクラック、チッ
ピングが発生しておらず、外形不良の無い物であり、共
振器長が設定の350μm±3mに収まっているチップ
の歩留まりは93%であった(図15)。 (実施の形態6)n型電極形成までは前述と全く同様の
工程で行う。本実施の形態の基板裏面のラフネスRaは
127Åであった。<11−20>方向へウエハーの周
囲から1〜2mm程度をスクライブすることにより、G
aN基板側に罫書き線をいれる。次に、ブレーキングに
よってウエハーをバーの状態に分割する。このブレーキ
ングでは、先に入れた罫書き線に一致するようにブレー
キング刃をGaN基板側(スクライブを入れた面と同じ
面)から当ててウエハーを押し割る。このようにするこ
とでウエハーをバーに分割することが可能である。次
に、バーのGaN基板側<1−100>方向ヘウエハー
の周囲1〜2mm程度をスクライブすることにより罫書
き線をいれる。<1−100>方向へいれた罫書き線に
一致するようにブレーキング刃をGaN基板側(スクラ
イブを入れた面と同じ面)から当ててブレーキングする
事により、一つのチップ単位に分割する。
ウエハーから共振器長350μmのチップを多数得た。
は127Åであった。チップの切断面にクラック、チッ
ピングが発生しておらず、外形不良の無い物であり、共
振器長が設定の350μm±3μmに収まっているチッ
プの歩留まりは94%であった(図15)。 (実施の形態7)図9に本実施の形態のチップ分割方法
の概略図を示す。1はp型電極、2はn型電極、3はエ
ピ膜、4はGaN基板、5は罫書き線、6は割り溝であ
る。
で行う。本実施の形態の基板裏面のラフネスRaは86
Åであった。エピウエハーのエピ面側に、ダイヤモンド
針でスクライブすることにより、罫書き線5をいれる。
罫書く方向は窒化物半導体に対して<11−20>方向
である。罫書く部分はウエハーの周囲から1〜2mm程
度である。次に素子分割の際の意図しない方向への横割
れを防ぐために、GaN基板側に割り溝6を<11−2
0>方向に形成する。前記エピウエハーをダイサーにセ
ットし、該エピウエハーのGaN基板側に、深さ30μ
m、線幅20μm、ピツチ350μmの割り溝6を、<
11−20>方向に形成した。この時の、割り溝はエピ
面側に形成した罫書き線5と一致するようにアライメン
トする。次に、先に入れた割り溝6に一致するようにブ
レーキング刃をGaN基板側(スクライブを入れた面と
逆面)から当ててウエハーを押し割る。このようにする
ことで横割れの確立を大きく減少させ、ウエハーをバー
の状態に分割することが可能である。
向にダイヤモンド針でスクライブすることにより、罫書
き線をいれる。罫書く部分はウエハーの周囲から1〜2
mm程度である。次に、ブレーキング刃をGaN基板側
(スクライブを入れた面と逆面)から当ててバーを押し
割りチップに分割する。
ウエハーから共振器長750μmのチップを多数得た。
本実施例に関して、用いたウエハーのRaは86Åであ
った。チップの切断面にクラック、チッピングが発生し
ておらず、外形不良の無い物であり、共振器長が設定の
1000μm±3μmに収まっているチップの歩留まり
は93%であった(図15)。 (実施の形態8)図10、図11に本実施の形態のチッ
プ分割方法の概略図を示す。111はp型電極、112
はn型電極、113はエピ膜、114はGaN基板、1
15は罫書き線である。研削、研磨工程までは前述と同
様の手順で行う。n型電極の形成は、これまでの実施の
形態とは異なる。本実施の形態の基板裏面のラフネスR
aは86Åであった。次に、エピウエハーを裏返しにし
て、GaN基板側に、Ti(30nm)/Al(200
nm)によるn型電極112を裏面全体に形成する。こ
こで、前記エピウエハーのGaN基板114側に、つま
りn型電極112に、ダイヤモンド針でスクライブする
ことにより、罫書き線115をいれる。罫書く部分はウ
エハーの周囲から1〜2mm程度である。方向は、窒化
物半導体に対してく11−20>方向である。この際、
n型電極112の膜厚は1500nm以上であった場
合、スクライブを入れる際、電極が邪魔し針が基板面ま
で到達しないために非常に割れにくくなり、スクライブ
だけて分割するのは難しい。この様な、スクライブによ
り十分罫書く事ができない状態でブレーキングによって
素子を分割しても歩留まりは40%以下に大幅に低下し
てしまう。このため、n型電極を形成した部分をスクラ
イブする際、n型電極の膜厚は、積層する場合であって
も1500nm以下にする必要がある。次に、GaN基
板側に入れた罫書き線に一致するようにブレーキング刃
をエピ面側(スクライブを入れた面と逆面)から当てて
ウエハーを押し割り図11に示すバー121の状態に分
割する。次に、GaN基板側に<1−100>方向にダ
イヤモンド針でスクライブすることにより、罫書き線1
22をいれる。罫書く部分はウエハーの周囲から1〜2
mm程度てある。次に、ブレーキング刃をエピ面側(ス
クライブを入れた面と逆面)から当ててバーを押し割り
チップ123に分割する。この様な分割方法で、2イン
チφのウエハーから250μm角のチップを多数得た。
は86Åであった。チップの切断面にクラック、チッピ
ングが発生しておらず、外形不良の無い物であり、共振
器長が設定の250μm±3μmに収まっているチップ
の歩留まりは93%であった(図15)。
されている場合であっても、n電極の膜厚を1500n
m以下にする事で、通常のスクライブにより歩留まり良
く分割する事ができた。更に、罫書く部分を実施の形態
2のようにウエハーの端から端まで罫書いた場合であっ
ても90%以上の歩留まりであった。 (実施の形態9)n型電極形成までは、実施の形態8と
同様の手順で行う。本実施の形態の基板裏面のラフネス
Raは5Åであった。ここで、前記エピウエハーのエピ
面側に、ダイヤモンド針でスクライブすることにより、
罫書き線をいれる。罫書く部分はウエハーの周囲から1
〜2mm程度である。方向は、窒化物半導体に対してく
11−20>方向である。次に、エピ面側に入れた罫書
き線に一致するようにブレーキング刃をGaN基板側
(スクライブを入れた面と逆面)から当ててウエハーを
押し割りバーの状態に分割する。次に、バーのエピ面側
に<1−100>方向にダイヤモンド針でスクライブす
ることにより、罫書き線をいれる。罫書く部分はウエハ
ーの周囲から1〜2mm程度である。次に、ブレーキン
グ刃をGaN基板側(スクライブを入れた面と逆面)か
ら当ててバーを押し割りチップに分割する。この様な分
割方法で、2インチφのウエハーから550μm角のチ
ップを多数得た。
は5Åであった。チップの切断面にクラック、チッピン
グが発生しておらず、外形不良の無い物であり、共振器
長が設定の550μm±3μmに収まっているチップの
歩留まりは97%であった(図15)。
されている場合であっても、通常のスクライブにより歩
留まり良く分割する事ができた。
で、形成された端面は平坦性が高い良好なミラー面がえ
られる事が分かった。AFMで劈開端面のラフネスを測
定したところ、RMS=0.1nm程度であった。測定
方向は基板面に平行方向に長さ4μm測定した。本実施
の形態で作成されたレーザ素子はミラー損失が他の方法
で劈開した場合に比べ低く、20%程度、低閾値の駆動
電流で発振することが分かった。これは、活性層が近
い、エピ面側をスクライブして罫書き線を入れた方が、
活性層から遠い基板裏面に罫書き線を入れるより、劈開
される際、端面が荒れるなどの影響が少ないためであ
り、更に裏面からブレーキングの刃を入れるため膜にダ
メージを与えないため良好な特性、および端面が得られ
ると考えられる。 (実施の形態10)図12、図13に本実施の形態のチ
ップ分割方法の概略図を示す。131はp型電極、13
2はn型電極、133はエピ膜、134はGaN基板、
135は罫書き線、136は割り溝である。n型電極形
成工程までは、実施の形態8と同様の手順で行う。本実
施の形態の基板理面のラフネスRaは185Åであっ
た。ここで、前記エピウエハーのエピ面側に、ダイヤモ
ンド針でスクライブすることにより、罫書き線135を
いれる。罫書く部分はウエハーの周囲から1〜2mm程
度である。方向は、窒化物半導体に対して<11−20
>方向である。次に素子分割の際の意図しない方向への
横割れを防ぐために、GaN基板側に割り溝136を形
成する。前記エピウエハーをダイサーにセットし、該エ
ピウエハ一のGaN基板側に、深さ30μm、線幅20
μm、ピツチ350μmの割り溝136を、<11−2
0>方向に形成した。この時の、割り溝はGaN基板側
に形成した罫書き線と一致するようにアライメントす
る。次に先に入れた割り溝に一致するようにブレーキン
グ刃をエピ面側(スクライブを入れた面と逆面)から当
ててウエハーを押し割る。このようにすることで、ウエ
ハーを図13に示すバー141の状態に分割することか
可能である。
向にダイヤモンド針てスクライブすることにより、罫書
き線142をいれる。罫書く部分はウエハーの周囲から
1〜2mm程度である。前記バーをダイサーにセット
し、該バーのGaN基板側に、深さ30μm、線幅20
μm、ピッチ350μmの割り溝144を、<11−2
0>方向に形成した。この時の、割り溝144はGaN
基板側に形成した罫書き線と一致するようにアライメン
トする。次に、ブレーキング刃をGaN基板側(スクラ
イブを入れた面と逆面)から当ててバーを押し割りチッ
プに分割する。この様な分割方法で、2インチφのウエ
ハーから350μm角のチップを多数得た。
は185Åであった。チップの切断面にクラック、チッ
ピングが発生しておらず、外形不良の無い物であり、共
振器長が設定の550μm±3μmに収まっているチッ
プの歩留まりは95%であった(図15)。
されている場合であっても、通常のスクライブにより歩
留まり良く分割する事がてきた。更に、罫書く部分を実
施の形態2のようにウエハーの端から端まで罫書いた場
合てあっても90%以上の歩留まりであった。
N基板は塩素がドープされている基板を用いた。しかし
ノンドープのGaN基板、または1×1017cm-3から
1×1020cm-3程度、酸素ドープされたGaN基板で
あっても、分割する際の歩留まりは上記で述べた結果と
同じであった。
により割り溝を形成して、スクライブにより分割、スク
ライブにより罫書き線を入れて分割、スクライブにより
試料の端だけに罫書き線を入れて試料の劈開性を利用し
て劈開で分割する方法を用いた。素子を分割する際は、
格子状に2方向から、上記で示した方法を用い分割しな
くてはならない。この場合、実施の形態7に示すように
1方向は罫書き線を入れて、もう1方向ばダイシングに
より割り溝を形成して分割しているが、このように異な
る分割方法を用いても何ら上記、実施の形態に問題はな
い。
の最終的な膜厚は100nmとしたが基板膜厚の範囲と
して40umから440umの範囲が好ましい。440
um以上では基板裏面のラフネスRaを300Å以下に
制御した場合であっても上記に示した効果が見られず、
分割の歩留まりは50%以下に低下した。更に、40u
m以下にすると、膜に過度にかかる歪の効果のために基
板裏面のラフネスRaを300Å以下に制御した場合で
あっても、意図しない方向にクラックが入る等の問題が
確認され、分割の歩留まりは、やはり50%以下に低下
してしまった。
化物半導体基板の裏面ラフネスを制御することによっ
て、精度良く、歩留まりも90%以上で半導体レーザ素
子をチップに分割することができ、更に良好な端面を得
ることが可能となった。
素子の構造を示す断面図である。
概略図である。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
ハーの劈開方向の概略図である。
ある。
光素子の構造を示す断面図である。
1、601、801…p型電極 2、106,112、132、210、304、40
2、602、802…n型電極 3、113、133、302、403、603、803
…エピ膜 4、114、200、134、404、604、804
…GaN基板 5、115,122、135、142、405、50
2、605、702、805、902…罫書き線 6、136、144…割り溝 100…n型GaN基板 101…n型GaNバッファ層 102…n型Alx1Gay1In1-x1-y1Nクラッド層 103…活性層 104…p型Alx2Gay2In1-x2-y2Nクラッド層 105…p型GaNコンタクト層 108…SiO2 121、141、501、701、901…バー 123、143、503、703、903…チップ 201 nクラッド層n−Al0.07Ga0.93N 202 nガイド層n−GaN 203 MQW活性層 204 拡散防止層p−Al0.19Ga0.81N 205 pガイド層p−GaN、 206 pクラッド層p−Al0.07Ga0.93N 207 SiO2誘電体膜 208 pコンタクト層p−GaN 301…塩素ドーピングされたGaN基板
Claims (3)
- 【請求項1】 窒化ガリウム系半導体基板と、基板上に
積層された半導体層を備えた窒化物系半導体レーザ素子
において、窒化ガリウム系半導体基板の裏面の表面ラフ
ネスRaが300Å以下であることを特徴とする窒化物
系半導体レーザ素子。 - 【請求項2】 前記基板には、Clが添加されているこ
とを特徴とする請求項1に記載の窒化物系半導体レーザ
素子。 - 【請求項3】 基板上に半導体積層構造を形成する工程
と、基板の所定の位置に傷をつける工程と、傷に沿っ
て、基板を劈開で分割するチップ分割方法において、半
導体積層構造を形成する工程と基板の所定の位置に傷を
つける工程の間に、基板裏面のラフネスRaを300Å
以下になるように研磨する工程を含むことを特徴とする
チップ分割方法。
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