JP2002184611A - 電圧依存性非直線抵抗体磁器の製造方法 - Google Patents

電圧依存性非直線抵抗体磁器の製造方法

Info

Publication number
JP2002184611A
JP2002184611A JP2000378732A JP2000378732A JP2002184611A JP 2002184611 A JP2002184611 A JP 2002184611A JP 2000378732 A JP2000378732 A JP 2000378732A JP 2000378732 A JP2000378732 A JP 2000378732A JP 2002184611 A JP2002184611 A JP 2002184611A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
varistor
porcelain
composition
molded body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000378732A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3719135B2 (ja
Inventor
Minoru Ogasawara
稔 小笠原
Atsushi Hitomi
篤志 人見
Masaru Matsuoka
大 松岡
Naoki Senda
直樹 千田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2000378732A priority Critical patent/JP3719135B2/ja
Priority to TW90126160A priority patent/TW535174B/zh
Priority to SG200106844A priority patent/SG104950A1/en
Priority to MYPI20015137A priority patent/MY127329A/en
Priority to CNB011376961A priority patent/CN100442400C/zh
Publication of JP2002184611A publication Critical patent/JP2002184611A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3719135B2 publication Critical patent/JP3719135B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気的特性が優れておりかつ高い撓み強度と
耐サーマルショック性に優れたバリスタ磁器の製造方法
を提供する。 【解決手段】 Sr、Ba及びCaのうちの少なくとも
1種とTiとを含む原料粉末を所定組成となるように秤
量して混合処理し、仮焼成処理した後、粉砕処理して成
型処理し、得られた成型体を還元焼成処理し、再酸化処
理してバリスタ磁器を製造する方法、又はSr、Ba及
びCaのうちの少なくとも1種とTiとを含む原料粉末
を秤量して混合処理し、仮焼成処理した後、成分の一部
を添加し、所定組成となるように調整処理した後、粉砕
処理して成型処理し、得られた成型体を還元焼成処理
し、再酸化処理してバリスタ磁器を製造する方法であっ
て、上述の粉砕処理が粉砕後の粒子の比表面積が0.5
〜5.0m/gとなるように粉砕する処理であり、上
述の成型処理が成型体密度を2.80〜3.40g/c
となるように成型する処理であるバリスタ磁器の製
造方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧依存性非直線
抵抗体(バリスタ)磁器の製造方法に関し、特に、(S
r、Ba、Ca)TiOの組成を有するバリスタ磁器
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】バリスタは、印加電圧の変化に応じて抵
抗値が非直線的に変わる抵抗素子であり、具体的には、
ある電圧値以上の電圧が印加されるとその抵抗値が急激
に低下する抵抗素子である。
【0003】バリスタを主に構成する磁器としては種々
の組成系のものが存在しているが、(Sr、Ba、C
a)TiOの組成を有する複合ペロブスカイト系磁器
は、その抵抗値の非直線性と静電容量性との両機能を併
せ備えているため、電子機器で発生するサージ電圧を吸
収したり、ノイズを除去したりするのに非常に好適であ
る。例えば、DCマイクロモータ用のリングバリスタ等
に適用されている。
【0004】この複合ペロブスカイト系磁器を備えたバ
リスタは、Sr、Ba及びCaのモル比を選ぶことによ
り、バリスタ電圧の温度依存性を制御することができ
る。即ち、動作中の温度上昇に伴なってバリスタ電圧
(抵抗値が急激に低下する電圧)が低下し、バリスタに
過大電流が流れたり熱暴走を起こすことを防止するた
め、温度依存性をゼロ又は正に調整することができる。
特公平8−28287号公報(特開平2−146702
号公報)、特開平3−45559号公報及び特許第29
44697号公報(特開平3−237057号公報)に
は、このようにバリスタ電圧の温度依存性を調整したバ
リスタが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、バリスタ等の電
子機器を実装するにあたって、半田付け作業の迅速化が
図られていること及び高温半田や鉛フリー半田を使用す
ることから、半田付け温度の高温化が進んでいる。この
ため、バリスタは、過酷な半田付け条件にされされるこ
ととなり、局所的なサーマルショックに基づくサーマル
クラックが発生し易くなってきている。
【0006】このようなサーマルショックに強いバリス
タを得ることを目的として、特開昭63−276201
号公報には、TiO系磁器によるリングバリスタが記
載されているが、具体的なデータは何等記載されていな
い。しかも、このようなTiO系バリスタ磁器は、静
電容量に関する電気的特性及びバリスタ電圧制御性の点
で複合ペロブスカイト系バリスタ磁器に比してかなり劣
るため、採用することはできない。
【0007】このように、電気的特性が優れており、か
つ高温の半田付けが行われてもその機能が損なわれない
複合ペロブスカイト系のバリスタ磁器の要求が高まって
いる。また、作業の効率アップを行えるべく、曲げ応力
に対してより強度の優れたバリスタ磁器が望まれてい
る。
【0008】従って本発明の目的は、電気的特性が優れ
ておりかつ高い撓み強度と耐サーマルショック性に優れ
たバリスタ磁器の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、Sr、
Ba及びCaのうちの少なくとも1種とTiとを含む原
料粉末を所定組成となるように秤量して混合処理し、仮
焼成処理した後、粉砕処理して成型処理し、得られた成
型体を還元焼成処理し、再酸化処理してバリスタ磁器を
製造する方法であって、上述の粉砕処理が粉砕後の粒子
の比表面積が0.5〜5.0m/gとなるように粉砕
する処理であり、上述の成型処理が成型体密度を2.8
0〜3.40g/cmとなるように成型する処理であ
るバリスタ磁器の製造方法が提供される。
【0010】さらに、本発明によれば、Sr、Ba及び
Caのうちの少なくとも1種とTiとを含む原料粉末を
秤量して混合処理し、仮焼成処理した後、成分の一部を
添加し、所定組成となるように調整処理した後、粉砕処
理して成型処理し、得られた成型体を還元焼成処理し、
再酸化処理してバリスタ磁器を製造する方法であって、
上述の粉砕処理が粉砕後の粒子の比表面積が0.5〜
5.0m/gとなるように粉砕する処理であり、上述
の成型処理が成型体密度を2.80〜3.40g/cm
となるように成型する処理であるバリスタ磁器の製造
方法が提供される。
【0011】従来、バリスタ磁器の組成や本焼成に関し
ては種々の検討がなされてきたが、製造過程での粉砕度
合いによって変化する粒度や成型条件の変化による焼成
体密度の変化やそれに伴う撓み強度、サーマルショック
に対する耐性に関してほとんど検討されていなかった。
製造工程の1つである粉砕処理における処理条件は、そ
の後の本焼成処理によって得られる焼成体磁器の特性を
左右する重要なファクタであるため、チタン酸ストロン
チウム系等の材料を検討する上で、材料の組成的な不均
一や組成濃度勾配を防止するためにも非常に重要であ
る。また、成型処理における処理条件は、焼成体磁器の
撓み強度及び耐サーマルショック性に強く影響すること
が判明した。
【0012】即ち、粉砕処理における粉砕後の粒子の比
表面積が0.5m/g以上であれば、材料の組成的な
不均一や組成濃度勾配が生じないので、焼成体磁器の充
分な撓み強度及び耐サーマルショック性を得ることがで
きる。また、比表面積が5.0m/gを越える場合は
粉砕時間が長くなり過ぎ、製造上非効率的であるのみな
らず、その活性度からTiリッチな液相が生成し易くな
り組成の部分的な不均一が生じ易くなる。従って、比表
面積は5.0m/g以下であることが望ましい。
【0013】成型体密度が2.80g/cm以上であ
れば、成型体強度が充分となり製造工程上で不具合が生
じるようなことがない。一方、成型体密度が3.40g
/cmを越える場合は、成型設備や金型の寿命が短く
なるため、そのメンテナンスに要する費用が増大するの
で製造上非効率的である。従って、成型体密度は3.4
0g/cm以下であることが望ましい。
【0014】このように、粉砕後の粒子の比表面積が
0.5〜5.0m/gとなるように粉砕処理しかつ成
型体密度を2.80〜3.40g/cmとなるように
成型処理することによって、磁器自体の強度を高いレベ
ルで維持し、半田付け時の曲げ応力に対して十分な撓み
強度と局所的なサーマルショックに対する十分な耐性を
得ることができる。
【0015】Sr、Ba、Ca及びTiの酸化物からな
る第1成分と、R(Y及びランタノイド)の酸化物から
選択される少なくとも1種からなる第2成分と、M(N
b及びTa)の酸化物から選択される少なくとも1種か
らなる第3成分と、Siの酸化物からなる第4成分とを
含有する磁器の組成が、0.10≦a/(a+b+c)
≦0.40、0.30≦b/(a+b+c)≦0.5
0、0.20<c/(a+b+c)≦0.50、0.8
4≦(a+b+c+e)/(d+f)≦1.16、0.
75≦(e+f)/d×100≦10.0、g/d×1
00≦0.6であることが好ましい。ただし、aは第1
成分のSrをSrOに換算したモル数、bは第1成分の
BaをBaOに換算したモル数、cは第1成分のCaを
CaOに換算したモル数、dは第1成分のTiをTiO
に換算したモル数、eは第2成分のRをYO3/2
CeO、PrO11/6、TbO7/4、RO3/2
(その他のランタノイド)にそれぞれ換算したモル数、
fは第3成分のMをNbO /2、TaO5/2にそれ
ぞれ換算したモル数、gは第4成分のSiをSiO
換算したモル数である。
【0016】焼結助剤として用いられるSiOの量を
できるだけ小さくすることにより、バリスタの耐サーマ
ルショック性を高め、過酷な半田付け条件による局所的
なサーマルショックに基づくサーマルクラックの発生を
抑制すると共に、SiO量の減少によって生じる焼結
性の低下を(a+b+c+e)/(d+f)で表される
トータルA/B(イオン半径の関係からAサイト成分の
格子内に入り得る他の元素を含めたAサイト成分のトー
タルモル数とBサイト成分の格子内に入り得る他の元素
を含めたBサイト成分のトータルモル数との比)を調整
して補償している。さらに、これらとAサイトモル比及
び半導体化剤の量及び種類をバランスよく適切に選ぶこ
とによって、バリスタの強度及び電気的特性の向上を図
ることができる。
【0017】なお、本発明では、Sr、Ba及びCaの
みによるAサイト成分のモル数とTiのみによるBサイ
ト成分のモル数との比である単純なA/Bではなく、添
加物をも含めたペロブスカイト構成イオンのモル比であ
るトータルA/Bなるパラメータを導入している。即
ち、本当に焼結性に寄与するのは、単純なA/Bではな
く、このようなトータルA/Bであると考えられるため
である。特に、添加物のうち半導体化剤は重要な固溶イ
オンであり、その添加量が多い本発明のような場合、単
純なA/Bを用いると誤差が大きくなり、トータルA/
Bを用いることによって初めて正確な制御が可能とな
り、特性ばらつきのないバリスタを提供できるのであ
る。
【0018】第1成分の組成が、0.30≦a/(a+
b+c)≦0.40、0.30≦b/(a+b+c)≦
0.40、0.25<c/(a+b+c)≦0.35で
あることが好ましい。第1成分〜第3成分の組成が、
0.96≦(a+b+c+e)/(d+f)≦1.01
であることが好ましい。さらに第2成分及び第3成分の
組成が、0.75≦(e+f)/d×100≦4.0で
あることが好ましい。さらにまた第4成分の組成が、g
/d×100≦0.3であることも好ましい。
【0019】磁器が、Li、Na、Mn、Co、Ni、
Cu、Zn、Sc、Fe、Ga、In、Mo及びWの酸
化物から選択される少なくとも1種からなる第5成分を
さらに含有しており、0<h/d×100≦1.000
であることも好ましい。ただし、hは第5成分のLi、
Na、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Sc、Fe、G
a、In、Mo、WをLiO1/2、NaO1/2、M
nO、CoO4/3、NiO、CuO、ZnO、ScO
3/2、FeO3/2、GaO3/2、InO 3/2
MoO、WOに換算したモル数である。この第5成
分は、非直線係数αを向上させる等、電気的特性を向上
させる効果がある。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明によって製造された
バリスタの一実施形態であるリングバリスタの構造を示
す平面図及びそのA−A線断面図である。
【0021】同図において、10はリング形状に形成さ
れたバリスタ磁器、11はその一方の面上に形成された
電極である。電極11はこの実施形態では、等角度を隔
てて3つ設けられている。同図(B)に示すように、バ
リスタ磁器10は内部の半導体部分10aと、その全表
面近傍に形成されたを絶縁層10bとから構成されてい
る。
【0022】以下このバリスタ磁器10の組成について
説明する。
【0023】バリスタ磁器10は、Sr、Ba、Ca及
びTiの酸化物からなる複合ペロブスカイトの第1成分
と、R(Y及びランタノイド(La、Ce、Pr、N
d、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、T
m、Yb及びLu))の酸化物から選択される少なくと
も1種からなる第2成分と、M(Nb及びTa)の酸化
物から選択される少なくとも1種からなる第3成分と、
Siの酸化物からなる第4成分とを含有している。aは
第1成分のSrをSrOに換算したモル数、bは第1成
分のBaをBaOに換算したモル数、cは第1成分のC
aをCaOに換算したモル数、dは第1成分のTiをT
iOに換算したモル数、eは第2成分のRをYO
3/2、CeO、PrO11/6、TbO7/4、R
3/2(その他のランタノイド)にそれぞれ換算した
モル数、fは第3成分のMをNbO5/2、TaO
5/2にそれぞれ換算したモル数、gは第4成分のSi
をSiOに換算したモル数であるとすると、このバリ
スタ磁器の組成は、0.10≦a/(a+b+c)≦
0.40、0.30≦b/(a+b+c)≦0.50、
0.20<c/(a+b+c)≦0.50、0.84≦
(a+b+c+e)/(d+f)≦1.16、0.75
≦(e+f)/d×100≦10.0、g/d×100
≦0.6である。
【0024】この組成は、より好ましくは、0.30≦
a/(a+b+c)≦0.40、0.30≦b/(a+
b+c)≦0.40、0.25≦c/(a+b+c)≦
0.35、0.96≦(a+b+c+e)/(d+f)
≦1.01、0.75≦(e+f)/d×100≦4.
0、g/d×100≦0.3である。
【0025】第1成分はバリスタ磁器10の主たる成分
であり、複合ペロブスカイトにおいては、Sr、Ba及
びCaからなるAサイト成分とTiからなるBサイト成
分とから構成される。第2成分及び第3成分は半導体化
に寄与する金属酸化物であり、第4成分は主に焼結性の
改善のために添加されるものである。
【0026】バリスタとしての電気的特性は、主にバリ
スタ電圧E10の温度特性及び非直線係数αで表わされ
る。バリスタ電圧E10はバリスタに10mAの電流が
流れる際の印加電圧値を表しており、非直線係数αは一
般にα=1/log(E10/E)で表わされる。た
だし、Eはバリスタに1mAの電流が流れる際の印加
電圧値である。
【0027】Aサイト成分であるSr、Ba及びCaの
モル比を、Srが0.10以上かつ0.40以下、Ba
が0.30以上かつ0.50以下、Caが0.20より
多くかつ0.50以下となるように、より好ましくは、
Srが0.30以上かつ0.40以下、Baが0.30
以上かつ0.40以下、Caが0.25以上かつ0.3
5以下となるように、設定することによって、バリスタ
電圧E10の制御性、E10温度特性及び非直線係数α
等の電気的特性を向上させかつバリスタの耐サーマルシ
ョック性を高めることができる。即ち、Srが多すぎる
とE10温度特性が負となってしまい、少なすぎると強
度が低下してしまう。また、Baが多すぎるとE10
度特性の正となる傾向が強くなりすぎてしまい、少なす
ぎるとE 10温度特性が負となってしまう。さらに、C
aが多すぎても少なすぎてもバリスタ電圧E10に対す
る非直線係数αが小さくなってしまう。加えて、Caが
多すぎるとバリスタ電圧E10が極端に大きくなって制
御が困難となり、また、再酸化で素地が絶縁化してしま
うためである。
【0028】主成分(TiO)に対する半導体化剤
(第2及び第3成分)のモル%(金属イオンモル数で計
算)が0.75以上かつ10.0以下となるように、よ
り好ましくは0.75以上かつ4.0以下となるよう
に、設定することによって、バリスタの耐サーマルショ
ック性を高めることができる。即ち、半導体化剤が多す
ぎても少なすぎてもサーマルクラックが発生し易くなっ
てしまうためである。
【0029】トータルA/Bが、0.84以上かつ1.
16以下となるように、より好ましくは0.96以上か
つ1.01以下となるように、設定することによって、
後述するように第4成分(SiO)の量を減らした場
合にも焼結性を改善することができる。即ち、トータル
A/Bが大きすぎても小さすぎても焼結が阻害され、再
酸素化で素地が絶縁化してしまうためである。また、ト
ータルA/Bが大きすぎても小さすぎてもサーマルクラ
ックが発生し易くなってしまうためでもある。SiO
の量が少なくかつ半導体化剤が上述したように多く添加
される領域においては、耐サーマルショック性を維持す
るために、トータルA/Bの上限を1.16以下、より
好ましくは1.01以下に制御することが不可欠とな
る。
【0030】主成分(TiO)に対する第4成分(S
iO)のモル%が0.6以下となるように、より好ま
しくは0.3以下となるように、設定することによっ
て、バリスタの耐サーマルショック性を大幅に高めるこ
とができる。即ち、SiOは焼結助剤として添加さ
れ、これが含まれると組成が変動しても安定に焼成する
ことができるが、その量が増えると、サーマルクラック
が発生し易くなるためである。
【0031】バリスタ磁器10が、Li、Na、Mn、
Co、Ni、Cu、Zn、Sc、Fe、Ga、In、M
o及びWの酸化物から選択される少なくとも1種からな
る第5成分(付加添加物)をさらに含有していてもよ
い。その含有量は、Li、Na、Mn、Co、Ni、C
u、Zn、Sc、Fe、Ga、In、Mo、WをLiO
1/2、NaO1/2、MnO、CoO4/3、Ni
O、CuO、ZnO、ScO3/2、FeO3/2、G
aO3/2、InO3/2、MoO、WOに換算し
たモル数であるとすると、0<h/d×100≦1.0
00であることが好ましい。これにより、非直線係数α
が向上する等の効果がある。
【0032】なお、バリスタ磁器10中には、このよう
な添加物の他に不可避的不純物として他の元素、例えば
P、S、K、Al、Zr等が含まれていてもよい。この
ような元素は、通常、酸化物として存在する。
【0033】前述したように、バリスタ磁器10はペロ
ブスカイト型結晶から構成される多結晶体である。各成
分は、一部は結晶粒に固溶してペロブスカイト型結晶に
入っており、また、一部は結晶粒界に酸化物又は複合酸
化物として存在している。例えば、Ba、Ca、Sr、
Ti、Nb、Ta、Y、ランタノイド等は結晶粒内に多
く存在しており、Mo、W、Mn、Si、Co等は結晶
粒界に多く存在している。
【0034】バリスタ磁器10の平均結晶粒径は、通
常、0.5〜10μm、特に1〜6μm程度である。
【0035】電極11は、Cu又はCuを主成分とする
材料で形成されており、このような材料による電極11
は高温下でも溶食されにくく、高温の半田作業に耐え得
る。
【0036】次にこのバリスタ磁器10の製造方法につ
いて説明する。
【0037】バリスタ磁器10は、原料粉末を、混合、
仮焼、粉砕、成型、脱バインダ、還元焼成、再酸化の順
に処理することにより得られる。
【0038】原料粉末には、通常、磁器の構成元素それ
ぞれの化合物の粉末を用いる。原料粉末は、酸化物又は
焼成によって酸化物となる化合物、例えば、炭酸塩、水
酸化物等を用いることができる。例えば、Baについて
例をあげると、その原料としては、BaCO、BaS
iO、BaO、BaCl、Ba(OH)、Ba
(NO、アルコキシド(例えば(CHO)
a)等のバリウム化合物の少なくとも1種を用いること
ができる。原料粉末の平均粒径は、通常、0.2〜5μ
m程度とする。
【0039】まず、原料粉末を、最終組成が前述した組
成となるように秤量し、通常、湿式混合する。次いで、
脱水処理した後、乾燥し、1080〜1250℃程度で
2〜4時間程度仮焼成する。次いで、この仮焼成物を粉
砕する。
【0040】この粉砕処理における粉砕時間は、粉砕後
の粒子の比表面積が0.5〜5.0m/gとなるよう
に設定する。具体的には、約1〜25時間程度である。
粉砕後の粒子の比表面積が0.5m/g以上であれ
ば、材料の組成的な不均一や組成濃度勾配が生じないの
で、焼成体磁器の充分な撓み強度及び耐サーマルショッ
ク性を得ることができる。比表面積が5.0m/gを
越える場合は粉砕時間が長くなり過ぎ、製造上非効率的
であるのみならず、その活性度からTiリッチな液相が
生成し易くなり組成の部分的な不均一が生じ易くなるの
で、比表面積は5.0m/g以下としている。
【0041】その後、この粉砕後の粒子に有機バインダ
を加え、さらに水、pH調整剤、保湿剤等を加えて混合
し、その混合物を成型する。
【0042】この成型処理は、成型体密度が2.80〜
3.40g/cmとなるような条件で行う。成型体密
度が2.80g/cm以上であれば、成型体強度が充
分となり製造工程上で不具合が生じるようなことがな
い。成型体密度が3.40g/cmを越える場合は、
成型設備や金型の寿命が短くなるため、そのメンテナン
スに要する費用が増大するので製造上非効率的であるか
ら、成型体密度は3.40g/cm以下としている。
【0043】次いで、脱バインダ処理した後、還元雰囲
気中で1250〜1400℃程度で2〜4時間程度焼成
して半導体磁器を得る。
【0044】なお、Nb、Ta、Y、ランタノイド、M
o、W、Mn、Si、Co等の各原料粉末については、
仮焼成後の混合の際に添加してもよい。
【0045】このようにして得られた半導体磁器に対
し、目的に応じた適当なバリスタ電圧が得られるよう
に、空気等の酸化性雰囲気中において例えば800〜1
000℃程度の温度で熱処理(再酸化処理)を施す。こ
の再酸化処理により、表層部分に絶縁層10bが形成さ
れる。バリスタ特性は、この絶縁層の存在により発現す
る。一般に、この絶縁層が厚いと非直線係数α及びバリ
スタ電圧が大きくなり、薄いと非直線係数α及びバリス
タ電圧が小さくなる。
【0046】再酸化処理後、バリスタ磁器の一方の表面
にCu又はCuを主成分とする材料で電極を形成し、バ
リスタとする。以上述べた実施形態においては、バリス
タ磁器の一方の表面に電極を設けているが、バリスタ磁
器の両面又は側面に電極を設けることもある。
【0047】このように、粉砕後の粒子の比表面積が
0.5〜5.0m/gとなるように粉砕処理しかつ成
型体密度を2.80〜3.40g/cmとなるように
成型処理することによって、磁器自体の強度を高いレベ
ルで維持し、半田付け時の曲げ応力に対して十分な撓み
強度と局所的なサーマルショックに対する十分な耐性を
得ることができる。
【0048】微量成分等を後添加することによってバリ
スタ磁器を製造しても良い。即ち、原料粉末を秤量して
混合し、仮焼成した後、成分の一部を添加し、所定組成
となるように調整し、粉砕して成型し、この成型体を還
元焼成し、再酸化する製造方法も適用可能である。
【0049】
【実施例】以下、具体的実施例により本発明をさらに詳
細に説明する。
【0050】実施例1 この実施例1は、仮焼成後粉砕時間、成型体密度、半導
体化剤のモル%及び種類、トータルA/B並びにSiO
のモル%等の他のパラメータを一定にし、Aサイト成
分のモル比を変えた試料による比較である。
【0051】まず、原料としてSrCO、BaC
、CaCO、TiO、NbO /2、SiO
を、表1に示す組成となるようにそれぞれ換算して秤量
し、配合した後、湿式メディアミルを用いて10〜20
時間混合し、脱水、乾燥した。
【0052】得られた混合物を1150℃で仮焼成した
後、粗粉砕し、再度、湿式メディアミルにより10〜2
0時間混合した後、脱水、乾燥した。仮焼成後粉砕処理
時間は、16時間一定とし、従って粉砕後の粒子の比表
面積は、4.00m/g一定としている。
【0053】次いで、混合物に対し1.0〜1.5重量
%のポリビニルアルコールを有機バインダとして混合し
て造粒し、成型圧力2t/cmで成型して、外径12
mm、内径9mm、厚さ1.0mmの成型体を作製し
た。成型体密度ρgも3.10g/cm一定としてい
る。
【0054】この成型体を600℃程度の空気雰囲気中
で脱バインダ処理した後、N(95容積%)+H
(5容積%)の還元雰囲気中において、約1350℃
で2時間の焼成を行い、半導体磁器を得た。次いで、半
導体磁器を空気中、950℃で2時間、昇降温速度は1
00℃/h〜600℃/hにて再酸化処理を行い、バリ
スタ磁器を得た。
【0055】次いで、図1に示すように、バリスタ磁器
10の一方の表面にCuペーストを塗布し、中性雰囲気
下、750℃で焼き付けることによって同図に示すごと
き3極のCu電極11を形成し、測定用のバリスタ試料
とした。
【0056】次いで、各試料の20℃におけるE及び
10を測定すると共に、測定したE及びE10を用
いて、α=1/log(E10/E)から非直線係数
αを求めた。さらに、バリスタ電圧E10の温度特性
(温度係数)をも求めた。さらにまた、各試料の抗折強
度を測定すると共に、各試料のサーマルクラック試験を
行った。
【0057】E及びE10の測定は、図2に示す測定
回路を用いて測定した。この測定回路では、電流計20
がバリスタ21と直流定電流源22との間に直列に接続
され、電圧計23がバリスタ21に並列に接続されてい
る。E及びE10は、バリスタ21にそれぞれ1mA
及び10mAの電流が流れたときのバリスタ21の両端
子間の電圧値を電流計20及び電圧計23を用いて測定
した。
【0058】バリスタ電圧E10の温度特性(温度係
数)ΔE10Tは、各試料について、ΔE10T={E
10(85)−E10(20)}/{E10(20)×
(85−20)}×100 [%/℃]から求めた。な
お、E10(20)及びE10(85)は、それぞれ2
0℃及び85℃の温度におけるバリスタ電圧E10であ
る。これらは恒温槽を用いて測定した。
【0059】抗折強度は、例えば、AIKOH ENG
INEERING社 MODEL−1311D等の抗折
強度試験機によって測定した。
【0060】サーマルクラック試験は、室温に放置した
試料の電極面にあらかじめ温度を設定した半田コテを共
晶半田を供給しながら3秒間接触させて行った。半田コ
テの温度としては、360℃及び400℃の2つの温度
を用いた。試料の数は30個とし、クラック発生の有無
をアルコールを用いて目視で判別した。結果を表1に示
す。
【0061】
【表1】
【0062】Aサイト成分のモル比は、バリスタの電気
的特性、特にバリスタ電圧E10の温度特性に大きな影
響を与える。E10温度特性が負の場合は動作中の温度
上昇に伴なってバリスタ電圧が低下し、バリスタに過大
電流が流れたり熱暴走を起こす恐れがあるので採用でき
ない。従って、試料15〜17、26〜29及び31は
バリスタとして使用できない範囲のものである。
【0063】E10温度特性がゼロ又は正であっても、
0.06を越えることは望ましくないため、試料18〜
23及び30は好ましい範囲ではない。
【0064】試料25は再酸化処理により全体が絶縁化
されてしまったためバリスタとして動作しない。また、
試料24及び26はCaが多すぎるためバリスタ電圧E
10が極端に高く、制御が難しい。
【0065】試料13、14及び32はE10温度特性
が0.06以下であるが、Caが少なすぎるか多すぎる
ため、バリスタ電圧E10に対するαが低く、好ましく
ない。
【0066】従って、E10温度特性が0.06以下で
ありかつバリスタ電圧E10に対するαがあまり低くな
い試料1〜12が、本発明の好ましい範囲といえる。こ
れは、請求項3に規定したAサイトモル比に対応する。
この範囲では、半田コテ温度が360℃のサーマルクラ
ック試験でクラックの発生がなく、さらに、半田コテ温
度が400℃のサーマルクラック試験でもクラックが発
生しなかった。
【0067】さらに、E10温度特性が0.02以下で
ある試料1〜7が、本発明のより好ましい範囲である。
これは、請求項4に規定したAサイトモル比に対応す
る。特に、試料4は、E10温度特性及び非直線係数α
のバランスが最良であり、この周辺のAサイト成分のモ
ル比が本発明の最も好ましい範囲である。
【0068】実施例2 この実施例2は、半導体化剤の量を変えた試料による比
較である。
【0069】仮焼成後粉砕時間、成型体密度、Aサイト
モル比、半導体化剤の種類、トータルA/B並びにSi
のモル%等の他のパラメータを一定にし、半導体化
剤のモル%を表2に示されるものとしたこと以外は実施
例1の場合と同様にして試料を作製し、これらについて
も実施例1の場合と同様な測定を行った。結果を表2に
示す。
【0070】
【表2】
【0071】半導体化剤の量は、バリスタ磁器の耐サー
マルショック性に影響を与える。試料33及び39は、
半導体化剤がそれぞれ少なすぎる及び多すぎるため、半
田コテ温度が360℃の試験でサーマルクラックが発生
するため、好ましくない。従って、半田コテ温度が36
0℃の試験でサーマルクラックが発生せずかつ抗折強度
が18kgf/mm以上である試料4及び34〜38
が本発明の好ましい範囲である。これは、請求項3に規
定した半導体化剤のモル%に対応する。
【0072】さらに、試料38は半田コテ温度が400
℃の試験においてサーマルクラックが発生するため、こ
の400℃のサーマルクラック試験でクラックが発生し
ない試料4及び34〜37が本発明のより好ましい範囲
となる。これは、請求項6に規定した半導体化剤のモル
%に対応する。なお、試料4の周辺の半導体化剤のモル
%が本発明の最も好ましい範囲である。
【0073】実施例3 この実施例3は、半導体化剤の種類を変えた試料による
比較である。
【0074】仮焼成後粉砕時間、成型体密度、Aサイト
モル比、半導体化剤のモル%、トータルA/B並びにS
iOのモル%等の他のパラメータを一定にし、半導体
化剤の種類を表3に示されるものとしたこと以外は実施
例1の場合と同様にして試料を作製し、これらについて
も実施例1の場合と同様な測定を行った。結果を表3に
示す。
【0075】
【表3】
【0076】試料4及び40〜56のいずれも半田コテ
温度が360℃の試験及び400℃の試験においてサー
マルクラックが発生せずかつ抗折強度が18kgf/m
以上であるため、半導体化剤としてNbO5/2
TaO5/2、YO3/2、LaO3/2、CeO
PrO11/6、NdO3/2、SmO3/2、EuO
3/2、GdO3/2、TbO7/4、DyO3/2
HoO3/2、ErO 3/2、TmO3/2、YbO
3/2、LuO3/2又はNbO5/2+YO
/2(等モル数)を用いることは本発明の好ましい範
囲である。これは、請求項3に規定した半導体化剤の種
類に対応する。
【0077】実施例4 この実施例4は、トータルA/Bを変えた試料による比
較である。
【0078】仮焼成後粉砕時間、成型体密度、Aサイト
モル比、半導体化剤のモル%及び種類並びにSiO
モル%等の他のパラメータを一定にし、トータルA/B
を表4に示されるものとしたこと以外は実施例1の場合
と同様にして試料を作製し、これらについても実施例1
の場合と同様な測定を行った。結果を表4に示す。
【0079】
【表4】
【0080】トータルA/Bの値は、磁器の焼結性に影
響を与える。試料57及び63は、トータルA/Bがそ
れぞれ小さすぎる及び大きすぎるため、緻密な磁器を焼
結することができず、再酸化処理により全体が絶縁化さ
れてしまったためバリスタとして動作しない。さらに、
サーマルクラックも半田コテ温度が360℃で発生して
いる。
【0081】表4から分かるように、SiOの量が少
なくかつ半導体化剤が多く添加される領域においては、
耐サーマルショック性を維持するために、トータルA/
Bの特に上限を制御することが不可欠となる。トータル
A/Bが1.16を越えると360℃でサーマルクラッ
クが発生するようになり、トータルA/Bが1.01を
越えると400℃でサーマルクラックが発生するように
なる。
【0082】即ち、試料4及び58〜62は、半田コテ
温度が360℃の試験においてサーマルクラックが発生
せずかつ抗折強度が18kgf/mm以上であるた
め、本発明の好ましい範囲である。これは、請求項3に
規定したトータルA/Bの範囲に対応する。
【0083】さらに、試料4及び59〜61は、半田コ
テ温度が400℃の試験においてもサーマルクラックが
発生しないため、本発明のより好ましい範囲となる。こ
れは、請求項5に規定したトータルA/Bの範囲に対応
する。なお、試料4のごとくBサイト成分がややリッチ
なトータルA/B近辺が本発明の最も好ましい範囲であ
る。
【0084】実施例5 この実施例5は、SiOのモル%を変えた試料による
比較である。
【0085】仮焼成後粉砕時間、成型体密度、Aサイト
モル比、半導体化剤のモル%及び種類並びにトータルA
/B等の他のパラメータを一定にし、SiOのモル%
を表5に示されるものとしたこと以外は実施例1の場合
と同様にして試料を作製し、これらについて、サーマル
クラック試験の温度以外は実施例1の場合と同様な測定
を行った。サーマルクラック試験は、半田コテの温度と
して、360℃、400℃及び450℃の3つの温度を
用いた。結果を表5に示す。
【0086】
【表5】
【0087】SiOは焼結助剤として添加され、これ
が含まれると組成が変動しても安定に焼成することがで
きるが、その量が増えると、サーマルクラックが発生し
易くなる。
【0088】試料68及び69は、SiOが多すぎる
ため、半田コテ温度が360℃の試験でもサーマルクラ
ックが発生するため、好ましくない。従って、半田コテ
温度が360℃の試験及び400℃の試験においてもサ
ーマルクラックが発生せずかつ抗折強度が18kgf/
mm以上である試料4及び64〜67が本発明の好ま
しい範囲である。これは、請求項3に規定したSiO
のモル%に対応する。
【0089】さらに、試料67は半田コテ温度が450
℃の試験においてサーマルクラックが発生するため、半
田コテ温度が450℃の試験においてもサーマルクラッ
クが発生しない試料4及び64〜66が本発明のより好
ましい範囲となる。これは、請求項7に規定したSiO
のモル%に対応する。なお、試料4の周辺のSiO
のモル%が本発明の最も好ましい範囲である。
【0090】実施例6 この実施例6は、付加添加物の種類及び量を変えた試料
による比較である。
【0091】仮焼成後粉砕時間、成型体密度、Aサイト
モル比、半導体化剤のモル%及び種類、トータルA/B
並びにSiOのモル%等の他のパラメータを一定に
し、付加添加物の種類及び量を表6に示されるものとし
たこと以外は実施例1の場合と同様にして試料を作製
し、これらについても実施例1の場合と同様な測定を行
った。結果を表6に示す。
【0092】
【表6】
【0093】付加添加物はバリスタ電圧E10及び非直
線係数α等の電気的特性を調整する作用がある。Mnは
バリスタ電圧E10及び非直線係数αを大きくし、Co
はバリスタ電圧E10を大きくする。また、MoやWは
非直線係数αを大きくする作用が認められる。表6には
示されていないが、その他のLi、Na、Ni、Cu、
Zn、Sc、Fe、Ga及びInにも同様の作用が認め
られる。
【0094】試料74及び78は、添加量が多すぎたた
め、焼結性が阻害され再酸化処理で磁器が絶縁化してい
る。従って主成分に対するモル%が1.00以下であり
かつ抗折強度が18kgf/mm以上である試料70
〜73、75〜77及び79〜80が本発明の好ましい
範囲である。これは、請求項8に規定した付加添加物の
種類及びモル%に含まれている。
【0095】実施例7 この実施例7は、仮焼成後粉砕時間、従って粉砕後の粒
子の比表面積と、成型体密度とを変えた試料による比較
である。
【0096】Aサイトモル比、半導体化剤のモル%及び
種類、トータルA/B並びにSiO のモル%等の他の
パラメータを一定にし、粉砕処理及び成型処理条件を表
7に示されるものとしたこと以外は実施例1の場合と同
様にして試料を作製し、これらについても実施例1の場
合と同様な測定を行った。結果を表7に示す。
【0097】
【表7】
【0098】各試料の組成は、SrOをaモル、BaO
をbモル、CaOをcモル、TiO をdモル、NbO
5/2をfモル、SiOをgモルと表し、a/(a+
b+c)=0.35、b/(a+b+c)=0.35、
c/(a+b+c)=0.30、f/d×100=3.
00、(a+b+c)/(d+f)=1.16、g/d
×100=0.30と一定にして試料を作製した。
【0099】この実施例における各試料は、トータルA
/Bが1.16と比較的大きな組成を有している。
【0100】試料81〜85は、成型体密度ρgを2.
60g/cmと通常より下げて仮焼成後の粉砕時間を
1〜100時間と変化させることにより粉砕後の粒子の
比表面積を0.53〜10.43m/gと変えたもの
である。いずれの試料も抗折強度が18kgf/mm
より低く、半田コテ温度が360℃の試験及び400℃
の試験においてもサーマルクラックが発生している。こ
れは、成型体密度ρgが低いことにより焼成後の焼成体
密度が4.66g/cm以下とかなり低下したので充
分な撓み強度が得られなかったためと考えられる。
【0101】試料86〜89は、成型体密度ρgを2.
80g/cmと通常と同じにして粉砕後の粒子の比表
面積を0.53〜7.29m/gと変えたものであ
る。いずれの試料も抗折強度が18kgf/mmを越
えており、撓み強度は確保されているが、半田コテ温度
が360℃の試験及び400℃の試験においてもサーマ
ルクラックが発生している。試料89は粉砕時間が50
時間必要なため、製造効率の点から好ましくない。
【0102】試料90〜96は、成型体密度ρgを3.
00g/cmとして粉砕後の粒子の比表面積を0.2
3〜10.43m/gと変えたものである。いずれの
試料も抗折強度が18kgf/mmを大きく越えてお
り、撓み強度が確保されている。さらに、試料90及び
96を除いて、半田コテ温度が360℃の試験及び40
0℃の試験においてもサーマルクラックが発生していな
い。試料95及び96は粉砕時間が50時間以上必要な
ため、製造効率の点から好ましくない。
【0103】試料97〜101は、成型体密度ρgを
3.20g/cmとして粉砕後の粒子の比表面積を
0.23〜7.29m/gと変えたものである。いず
れの試料も抗折強度が18kgf/mmを大きく越え
ており、撓み強度が確保されている。さらに、試料97
を除いて、半田コテ温度が360℃の試験及び400℃
の試験においてもサーマルクラックが発生していない。
試料101は粉砕時間が50時間必要なため、製造効率
の点から好ましくない。
【0104】試料102〜106は、成型体密度ρgを
3.40g/cmとして粉砕後の粒子の比表面積を
0.23〜7.29m/gと変えたものである。いず
れの試料も抗折強度が18kgf/mmを大きく越え
ており、撓み強度が確保されている。さらに、試料10
2を除いて、半田コテ温度が360℃の試験及び400
℃の試験においてもサーマルクラックが発生していな
い。試料106は粉砕時間が50時間必要なため、製造
効率の点から好ましくない。
【0105】試料107〜111は、成型体密度ρgを
3.60g/cmとして粉砕後の粒子の比表面積を
0.53〜10.43m/gと変えたものである。い
ずれの試料も抗折強度が18kgf/mmを大きく越
えており、撓み強度が確保されている。さらに、試料1
11を除いて、半田コテ温度が360℃の試験及び40
0℃の試験においてもサーマルクラックが発生していな
い。しかしながら、成型体密度を、3.60g/cm
とすることは、金型の寿命を著しく短命化させることと
なるので、これら試料107〜111は好ましい範囲で
はない。
【0106】従って、粉砕後の粒子の比表面積が0.5
3〜4.52m/gとなるように粉砕処理しかつ成型
体密度を2.80〜3.40g/cmとすることによ
り、焼成体磁器の充分な撓み強度及び耐サーマルショッ
ク性を得ることができ、また、粉砕時間が長くなり過ぎ
たり、成型設備や金型の寿命が短くなることからそのメ
ンテナンスに要する費用が増大するので製造上非効率的
となるような不都合はなくなる。
【0107】なお、比表面積の範囲は、本実施例では
0.53〜4.52m/gとなっているが、比表面積
測定の誤差範囲を考慮すると、0.5〜5.0m/g
が本発明の好ましい範囲となる。これは、請求項1及び
2に対応している。
【0108】実施例8 この実施例8も、仮焼成後粉砕時間、従って粉砕後の粒
子の比表面積と、成型体密度とを変えた試料による比較
である。
【0109】Aサイトモル比、半導体化剤のモル%及び
種類、トータルA/B並びにSiO のモル%等の他の
パラメータを一定にし、粉砕処理及び成型処理条件を表
8に示されるものとしたこと以外は実施例1の場合と同
様にして試料を作製し、これらについても実施例1の場
合と同様な測定を行った。結果を表8に示す。
【0110】
【表8】
【0111】各試料の組成は、SrOをaモル、BaO
をbモル、CaOをcモル、TiO をdモル、NbO
5/2をfモル、SiOをgモルと表し、a/(a+
b+c)=0.35、b/(a+b+c)=0.35、
c/(a+b+c)=0.30、f/d×100=3.
00、(a+b+c)/(d+f)=0.98、g/d
×100=0.20と一定にして試料を作製した。
【0112】この実施例8における各試料は、トータル
A/Bが0.98と実施例7の試料よりかなり低く、ま
たSiOのモル%が0.2と実施例7の試料より低い
改善された組成を有している。
【0113】試料112〜116は、成型体密度ρgを
2.60g/cmと通常より下げて仮焼成後の粉砕時
間を1〜100時間と変化させることにより粉砕後の粒
子の比表面積を0.52〜11.06m/gと変えた
ものである。いずれの試料も抗折強度が18kgf/m
前後であり、半田コテ温度が360℃の試験及び4
00℃の試験においてもサーマルクラックが発生してい
る。これは、成型体密度ρgが低いことにより焼成後の
焼成体密度が4.70g/cm以下とかなり低下した
ので充分な撓み強度が得られなかったためと考えられ
る。
【0114】試料117〜120は、成型体密度ρgを
2.80g/cmと通常と同じにして粉砕後の粒子の
比表面積を0.52〜7.26m/gと変えたもので
ある。いずれの試料も抗折強度が18kgf/mm
越えており撓み強度は確保されていると共に、半田コテ
温度が360℃の試験及び400℃の試験においてもサ
ーマルクラックが発生していない。しかし、試料120
は粉砕時間が50時間必要なため、製造効率の点から好
ましくない。
【0115】試料121〜127は、成型体密度ρgを
3.00g/cmとして粉砕後の粒子の比表面積を
0.30〜11.06m/gと変えたものである。い
ずれの試料も抗折強度が18kgf/mmを大きく越
えており、撓み強度が確保されている。さらに、半田コ
テ温度が360℃の試験及び400℃の試験においても
サーマルクラックが発生していない。ただし、試料12
6及び127は粉砕時間が50時間以上必要なため、製
造効率の点から好ましくない。
【0116】試料128〜132は、成型体密度ρgを
3.20g/cmとして粉砕後の粒子の比表面積を
0.30〜7.26m/gと変えたものである。いず
れの試料も抗折強度が18kgf/mmを大きく越え
ており、撓み強度が確保されている。さらに、半田コテ
温度が360℃の試験及び400℃の試験においてもサ
ーマルクラックが発生していない。試料132は粉砕時
間が50時間必要なため、製造効率の点から好ましくな
い。
【0117】試料133〜137は、成型体密度ρgを
3.40g/cmとして粉砕後の粒子の比表面積を
0.30〜7.26m/gと変えたものである。いず
れの試料も抗折強度が18kgf/mmを大きく越え
ており、撓み強度が確保されている。さらに、半田コテ
温度が360℃の試験及び400℃の試験においてもサ
ーマルクラックが発生していない。ただし、試料106
は粉砕時間が50時間必要なため、製造効率の点から好
ましくない。
【0118】試料138〜142は、成型体密度ρgを
3.60g/cmとして粉砕後の粒子の比表面積を
0.52〜11.06m/gと変えたものである。い
ずれの試料も抗折強度が18kgf/mmを大きく越
えており、撓み強度が確保されている。さらに、半田コ
テ温度が360℃の試験及び400℃の試験においても
サーマルクラックが発生していない。しかしながら、成
型体密度を、3.60g/cmとすることは、金型の
寿命を著しく短命化させることとなるので、これら試料
138〜142は好ましい範囲ではない。
【0119】従って、粉砕後の粒子の比表面積が0.5
2〜4.83m/gとなるように粉砕処理しかつ成型
体密度を2.80〜3.40g/cmとすることによ
り、焼成体磁器の充分な撓み強度及び耐サーマルショッ
ク性を得ることができ、また、粉砕時間が長くなり過ぎ
たり、成型設備や金型の寿命が短くなることからそのメ
ンテナンスに要する費用が増大するので製造上非効率的
となるような不都合はなくなる。
【0120】なお、比表面積の範囲は、本実施例では
0.52〜4.83m/gとなっているが、比表面積
測定の誤差範囲を考慮すると、0.5〜5.0m/g
が本発明の好ましい範囲となる。これは、請求項1及び
2に対応している。
【0121】以上の各表から、各成分の組成及び含有量
並びに仮焼成後粉砕時間、従って粉砕後の粒子の比表面
積及び成型体密度が本発明の範囲内であれば、上述した
好ましい範囲内の抗折強度が得られ、高い撓み強度を有
しかつ耐サーマルショック性に優れたバリスタ磁器が得
られる製造方法を提供することができる。
【0122】以上述べた実施形態及び実施例は全て本発
明を例示的に示すものであって限定的に示すものではな
く、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施す
ることができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲
及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
【0123】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、粉砕後の粒子の比表面積が0.5〜5.0m/g
となるように粉砕処理しかつ成型体密度を2.80〜
3.40g/cmとなるように成型処理しているの
で、磁器自体の強度を高いレベルで維持し、半田付け時
の曲げ応力に対して十分な撓み強度と局所的なサーマル
ショックに対する十分な耐性を得ることができる。しか
も、粉砕時間が長くなり過ぎたり、成型設備や金型の寿
命が短くなることからそのメンテナンスに要する費用が
増大するので製造上非効率的となるような不都合はなく
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって製造されたバリスタの一実施形
態であるリングバリスタの構造を示す平面図及びそのA
−A線断面図である。
【図2】E及びE10の測定回路を示す回路図であ
る。
【符号の説明】
10 バリスタ磁器 10a 半導体部分 10b 絶縁層 11 電極 20 電流計 21 バリスタ 22 直流定電流源 23 電圧計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 大 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー ディーケイ株式会社内 (72)発明者 千田 直樹 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー ディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 4G030 AA02 AA03 AA08 AA09 AA10 AA11 AA12 AA13 AA14 AA16 AA20 AA21 AA23 AA24 AA25 AA27 AA28 AA29 AA31 AA32 AA34 AA37 BA04 GA03 GA11 GA34 5E034 CA08 CB01 CC11 CC12 DA03 DC01 DE03 DE05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Sr、Ba及びCaのうちの少なくとも
    1種とTiとを含む原料粉末を所定組成となるように秤
    量して混合処理し、仮焼成処理した後、粉砕処理して成
    型処理し、該成型体を還元焼成処理し、再酸化処理して
    電圧依存性非直線抵抗体磁器を製造する方法であって、
    前記粉砕処理が粉砕後の粒子の比表面積が0.5〜5.
    0m/gとなるように粉砕する処理であり、前記成型
    処理が成型体密度を2.80〜3.40g/cmとな
    るように成型する処理であることを特徴とする電圧依存
    性非直線抵抗体磁器の製造方法。
  2. 【請求項2】 Sr、Ba及びCaのうちの少なくとも
    1種とTiとを含む原料粉末を秤量して混合処理し、仮
    焼成処理した後、成分の一部を添加し、所定組成となる
    ように調整処理した後、粉砕処理して成型処理し、該成
    型体を還元焼成処理し、再酸化処理して電圧依存性非直
    線抵抗体磁器を製造する方法であって、前記粉砕処理が
    粉砕後の粒子の比表面積が0.5〜5.0m/gとな
    るように粉砕する処理であり、前記成型処理が成型体密
    度を2.80〜3.40g/cmとなるように成型す
    る処理であることを特徴とする電圧依存性非直線抵抗体
    磁器の製造方法。
  3. 【請求項3】 Sr、Ba、Ca及びTiの酸化物から
    なる第1成分と、R(Y及びランタノイド)の酸化物か
    ら選択される少なくとも1種からなる第2成分と、M
    (Nb及びTa)の酸化物から選択される少なくとも1
    種からなる第3成分と、Siの酸化物からなる第4成分
    とを含有する磁器の組成が、0.10≦a/(a+b+
    c)≦0.40、0.30≦b/(a+b+c)≦0.
    50、0.20<c/(a+b+c)≦0.50、0.
    84≦(a+b+c+e)/(d+f)≦1.16、
    0.75≦(e+f)/d×100≦10.0、g/d
    ×100≦0.6(ただし、aは第1成分のSrをSr
    Oに換算したモル数、bは第1成分のBaをBaOに換
    算したモル数、cは第1成分のCaをCaOに換算した
    モル数、dは第1成分のTiをTiOに換算したモル
    数、eは第2成分のRをYO3/2、CeO、PrO
    11/6、TbO7/4、RO3/2(その他のランタ
    ノイド)にそれぞれ換算したモル数、fは第3成分のM
    をNbO5/2、TaO5/2にそれぞれ換算したモル
    数、gは第4成分のSiをSiOに換算したモル数で
    ある)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1成分の組成が、0.30≦a/
    (a+b+c)≦0.40、0.30≦b/(a+b+
    c)≦0.40、0.25≦c/(a+b+c)≦0.
    35であることを特徴とする請求項3に記載の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1成分から前記第3成分の組成
    が、0.96≦(a+b+c+e)/(d+f)≦1.
    01であることを特徴とする請求項3又は4に記載の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2成分及び前記第3成分の組成
    が、0.75≦(e+f)/d×100≦4.0である
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第4成分の組成が、g/d×100
    ≦0.3であることを特徴とする請求項3から6のいず
    れか1項に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記磁器が、Li、Na、Mn、Co、
    Ni、Cu、Zn、Sc、Fe、Ga、In、Mo及び
    Wの酸化物から選択される少なくとも1種からなる第5
    成分をさらに含有しており、0<h/d×100≦1.
    000(ただし、hは第5成分のLi、Na、Mn、C
    o、Ni、Cu、Zn、Sc、Fe、Ga、In、M
    o、WをLiO1/2、NaO1/2、MnO、CoO
    4/3、NiO、CuO、ZnO、ScO3/2、Fe
    3/2、GaO3/2、InO 3/2、MoO、W
    に換算したモル数である)であることを特徴とする
    請求項3から7のいずれか1項に記載の製造方法。
JP2000378732A 2000-11-15 2000-12-13 電圧依存性非直線抵抗体磁器の製造方法 Expired - Lifetime JP3719135B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000378732A JP3719135B2 (ja) 2000-12-13 2000-12-13 電圧依存性非直線抵抗体磁器の製造方法
TW90126160A TW535174B (en) 2000-11-15 2001-10-23 Voltage-dependent nonlinear resistor ceramic, voltage-dependent nonlinear resistor with the ceramic, and method of manufacturing voltage-dependent nonlinear resistor ceramic
SG200106844A SG104950A1 (en) 2000-11-15 2001-11-02 Voltage-dependent nonlinear resistor ceramic, voltage-dependent nonlinear resistor with the ceramic, and method of manufacturing voltage-dependent nonlinear resistor ceramic
MYPI20015137A MY127329A (en) 2000-11-15 2001-11-08 Voltage-dependent nonlinear resistor ceramic, voltage-dependent nonlinear resistor with the ceramic, and method of manufacturing voltage-dependent nonlinear resistor ceramic
CNB011376961A CN100442400C (zh) 2000-11-15 2001-11-15 压敏非线性电阻器陶瓷,制造方法和压敏非线性电阻器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000378732A JP3719135B2 (ja) 2000-12-13 2000-12-13 電圧依存性非直線抵抗体磁器の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002184611A true JP2002184611A (ja) 2002-06-28
JP3719135B2 JP3719135B2 (ja) 2005-11-24

Family

ID=18847241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000378732A Expired - Lifetime JP3719135B2 (ja) 2000-11-15 2000-12-13 電圧依存性非直線抵抗体磁器の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3719135B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103319170A (zh) * 2013-06-14 2013-09-25 广东风华高新科技股份有限公司 环形压敏电阻器瓷料、制备方法与环形压敏电阻器及其制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103319170A (zh) * 2013-06-14 2013-09-25 广东风华高新科技股份有限公司 环形压敏电阻器瓷料、制备方法与环形压敏电阻器及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3719135B2 (ja) 2005-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101178971B1 (ko) 반도체 세라믹 및 정특성 서미스터
JP6402800B2 (ja) 非鉛圧電組成物の製造方法、非鉛圧電素子の製造方法、超音波プローブの製造方法及び画像診断装置の製造方法
JP5710077B2 (ja) 圧電セラミックスの製造方法、圧電セラミックス、および圧電素子
CN104003711B (zh) 电介质陶瓷组合物以及电子部件
JPWO2010067866A1 (ja) 半導体セラミック及び正特性サーミスタ
KR20170016805A (ko) 반도체 자기 조성물 및 ptc 서미스터
Song et al. Copper cofire X7R dielectrics and multilayer capacitors based on zinc borate fluxed barium titanate ceramic
KR20110009653A (ko) 반도체 자기 조성물의 제조 방법 및 반도체 자기 조성물을 이용한 히터
JP3956676B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器の製造方法
EP0937692B1 (en) Barium titanate-base semiconductor ceramic
JP3719135B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器の製造方法
JP3823876B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体
JP2014072374A (ja) チタン酸バリウム系半導体磁器組成物およびそれを用いたptcサーミスタ
JP3838026B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体磁器の製造方法
JP4217337B2 (ja) 半導体磁器の製造方法
JP2000264726A (ja) 半導体磁器
JP3514810B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体の製造方法
JP3598177B2 (ja) 電圧非直線性抵抗体磁器
JP4099956B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体
JP3840917B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体
JP3711916B2 (ja) 電圧依存性非直線抵抗体
TWI541215B (zh) A dielectric ceramic material composition and a multilayer ceramic capacitor comprising the dielectric ceramic material composition
JP2583091B2 (ja) 誘電性セラミック組成物
JP4042836B2 (ja) 電圧非直線性抵抗体の製造方法
JP4183100B2 (ja) 電圧非直線性抵抗体磁器組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050816

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050829

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3719135

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090916

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100916

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110916

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120916

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130916

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term