JP2002182643A - 電子ドラム装置 - Google Patents

電子ドラム装置

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JP2002182643A
JP2002182643A JP2000381753A JP2000381753A JP2002182643A JP 2002182643 A JP2002182643 A JP 2002182643A JP 2000381753 A JP2000381753 A JP 2000381753A JP 2000381753 A JP2000381753 A JP 2000381753A JP 2002182643 A JP2002182643 A JP 2002182643A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な操作を行うだけで、演奏操作子を演奏
態様に応じた最適な感度に設定する。 【解決手段】 電子ドラム装置に対する演奏態様を少な
くとも2つの演奏態様間で切り換え得るモード切換手段
によって所定の演奏態様に切り換えられたときに、演奏
操作量の検出感度を少なくとも1つの演奏操作子につい
て所定感度に設定する。生成手段は演奏操作子に対する
演奏操作量を検出し、該演奏操作量に従って所定の演奏
操作情報を各演奏操作子毎に生成する。楽音発生手段で
は、生成手段により生成された演奏操作情報に基づいて
楽音信号を発生する。モード切換手段により所定の演奏
態様に切り換えがなされたときに、制御手段は生成手段
における演奏操作量の検出感度を少なくとも1つの演奏
操作子について所定感度に設定する。こうすると、演奏
者が所定の演奏態様に切り換えるだけで、切り換えた演
奏態様で演奏を行うのに最適な感度に所定の演奏操作子
を設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パッドへの打撃
によって生じた振動に対応して電子的に音を発する電子
ドラム装置に関し、特に簡単な操作を行うだけで演奏者
自身が直接手や足などの体の一部でパッドを叩くハンド
・パーカッションによる演奏に最も適した状態に所定の
パッドの設定を変更することが可能な電子ドラム装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パッドが打撃されたことによって
生じる振動などを該パッドに付設あるいは内蔵された圧
電素子等を用いて検出し、該検出結果に応じてパッドに
予め割り当てられた音色での発音を行う電子ドラム装置
が知られている。こうした電子ドラム装置では、各パッ
ドに対して適宜の音色を割り当てることができるように
なっている。また、パッドへの演奏操作時に引き起こさ
れる「飛びつき振動」をコントロールするために、全て
のパッドの感度を一括調整することができるようになっ
ている。すなわち、演奏者が所定のパッドを演奏操作し
た際に、演奏操作したパッドの振動が影響して他のパッ
ドを振動させる(これを「飛びつき振動」と呼ぶ)こと
によって、演奏操作したパッドに予め割り当てられた音
色以外の音色の音をも同時に発することがある。こうし
た「飛びつき振動」によって発せられる音は演奏者の意
図しない音であるが、自然楽器であるドラムやシンバル
等の打楽器においても発生する音であって特徴的な音楽
的表現を伴うものであることから、該「飛びつき振動」
が生じること自体を完全に防止することは自然楽器との
比較において好ましくない。そこで、従来の電子ドラム
装置では、「飛びつき振動」によって発せられる音の発
生をコントロールするために、全てのパッドの感度を一
括して調整することができるようになっている。これに
より、演奏操作対象のパッドで生じた振動が、他のパッ
ドに対して多大な影響を与えないように(つまり、演奏
操作対象以外のパッドに対して過度の「飛びつき振動」
を引き起こさないように)することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の電子
ドラム装置においては、スティック等を用いて演奏する
ことが前提であって、ハンド・パーカッションによる演
奏(すなわち、演奏者がスティック等を用いずに直接パ
ッドを自らの手や足などの体の一部で叩くことによって
行う演奏)は想定されていない。そのため、パッドに対
する打撃の検出感度は、あくまでもスティック等による
打撃に適するように感度調節されていた。したがって、
例えばボンゴやコンガ等の本来ハンド・パーカッション
による演奏で用いるラテン系の音色を選択した場合であ
っても、演奏者はスティック等を用いて演奏を行うよう
になっていた。このような電子ドラム装置において、手
のひら等でパッドを打撃するハンド・パーカッションに
よる演奏を行う場合、手のひら等によるパッドへの打撃
はスティック等によるパッドへの打撃に比べて打撃力が
小さいことから打撃の検出値は小さくなり、それに伴っ
て大きな音で発音されない、適切な音色で発音されない
等の問題が生じていた。一方、各パッド間の「飛びつき
振動」をコントロールするために全てのパッドの感度を
一括調節することができるようにはなっていたが、演奏
者は複数のスイッチを同時に押す等の複雑な操作を行わ
なければならず不便であった。また、ハンド・パーカッ
ションによる演奏を試みる際に、演奏操作に対応して適
切な音を発するようにパッドの感度を適切な感度に設定
するために、「飛びつき振動」コントロール用の感度調
節手段を利用するという発想はなかった。また、たとえ
「飛びつき振動」コントロール用の感度調節手段を操作
してハンド・パーカッションによる演奏が可能となるこ
とを演奏者が認識していたとしても、演奏者は複雑な操
作を行わなければならず、該操作を行うことは特に初心
者にとって非常に難しい、という問題点もあった。
【0004】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、煩わしい操作を行うことなく簡単な操作を行うだけ
で、ハンド・パーカッションによる演奏に適した音色を
所定のパッドに対して割り当てると同時に、ハンド・パ
ーカッションを行うのに最適な感度調整がなされた状態
に所定のパッドにおける感度設定を自動的に行うことの
できる電子ドラム装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子ドラム
装置は、複数の演奏操作子と、前記演奏操作子に対する
演奏操作量を検出し、該演奏操作量に従って所定の演奏
操作情報を各演奏操作子毎に生成する生成手段と、前記
生成手段により生成した演奏操作情報に基づいて楽音信
号を発生する楽音信号発生手段と、該電子ドラム装置に
対する演奏態様を少なくとも2つの演奏態様間で切り換
え得るモード切換手段と、前記モード切換手段により所
定の演奏態様に切り換えられたときに、前記生成手段に
おける演奏操作量の検出感度を少なくとも1つの演奏操
作子について所定感度に設定する制御手段とを具える。
【0006】本発明によると、電子ドラム装置に対する
演奏態様を少なくとも2つの演奏態様間で切り換え得る
モード切換手段によって所定の演奏態様に切り換えられ
たときに、演奏操作量の検出感度を少なくとも1つの演
奏操作子について所定感度に設定する。電子ドラム装置
は、複数の演奏操作子を具える。これらの演奏操作子に
対して演奏操作が行われると、生成手段は演奏操作子に
対する演奏操作量を検出し、該演奏操作量に従って所定
の演奏操作情報を各演奏操作子毎に生成する。楽音発生
手段では、前記生成手段により生成された演奏操作情報
に基づいて楽音信号を発生する。この電子ドラム装置で
は、モード切換手段により該電子ドラム装置に対する演
奏態様を少なくとも2つの演奏態様間で切り換え得る。
そして、前記モード切換手段により所定の演奏態様に切
り換えがなされたときに、制御手段は前記生成手段にお
ける演奏操作量の検出感度を少なくとも1つの演奏操作
子について所定感度に設定する。このようにして、該電
子ドラム装置に対する演奏態様を切り換えるだけで、該
演奏態様に応じて演奏操作量の検出感度を設定すること
ができるようにしたので、演奏者は煩わしい操作を行う
ことなくモード切換手段によって所定の演奏態様に切り
換えるといった簡単な操作を行うだけで、切り換えた演
奏態様で演奏を行うのに最適な感度調整がなされた状態
に少なくとも1つの演奏操作子における感度の設定を自
動的に行うことができるようになる。
【0007】本発明の好ましい実施例として、前記演奏
態様としてハンドパーカッションによる演奏が選択され
た場合に、自動演奏に用いるソングデータを所定の音楽
ジャンルのデータに自動設定する設定手段を具える。ま
た、前記演奏態様としてハンドパーカッションによる演
奏が選択された場合に、各演奏操作子への音色割り当て
を所定の音楽ジャンルの音色に一括して割り当てる音色
割当手段を具える。こうすると、ハンド・パーカッショ
ンによる演奏を行う際に最適な曲や音色を自動的に選択
し設定することから、こうした設定を演奏者がわざわざ
行う必要がなく便利である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面に従って詳細に説明する。
【0009】図1は、この発明に係る電子ドラム装置の
外観の一実施例を示した概念図である。図1に示す電子
ドラム装置は、演奏操作子としての4個のメインパッド
(P1〜P4)と3個のサブパッド(SP1〜SP3)
及び2個のペダルパッド(PE1、PE2)の他に、
「ハンド・パーカッションモード設定ボタン」HPBを
含む多数のボタン群B(点線枠で示す)や多数のスイッ
チ群SW(これらのボタン群Bあるいはスイッチ群SW
の詳細な内容については適宜の箇所で説明する)、スピ
ーカ(H1、H2)、ディスプレイDP、演奏時のボリ
ューム(つまり演奏音量)を設定するためのボリューム
スイッチVSW、各種データ選択のためにディスプレイ
DP上の表示を回転に応じて変化させることが可能なダ
イヤルスイッチDSWとを構成要素として具えた電子ド
ラム装置である。この実施例に示す電子ドラム装置で行
われる発音動作について簡単に説明すると、演奏者が各
パッド(P1〜P4、SP1〜SP3、PE1、PE
2)を例えば手(あるいは足などの演奏者自身の体の一
部)を用いて又はスティック等を用いて叩いたとき、各
パッド(P1〜P4、SP1〜SP3、PE1、PE
2)における演奏操作量に基づいて該パッドを叩いた強
さ、速度、深さ等の演奏操作情報を発生し、この演奏操
作情報を楽音制御情報に変換して各パッド(P1〜P
4、SP1〜SP3、PE1、PE2)に予め割り当て
られた打楽器音を、多数のボタン群B、多数のスイッチ
群SW、ボリュームスイッチVSW、あるいはダイヤル
スイッチDSW等を用いて予め設定済みの各種発音条件
に応じて、スピーカH1、H2から発音する。例えば該
電子ドラム装置をドラムとして使用する場合において、
予め各パッドに割り当てられるドラム音色の一例として
は、パッドP1にスネアドラム、パッドP2にハイタ
ム、パッドP3にミッドタム、パッドP4にロータム、
パッドSP1にクラッシュシンバル、パッドSP2にラ
イドシンバル、パッドSP3にハイハットシンバル、ペ
ダルパッドPE1にバスドラム、ペダルパッドPE2に
オープンハイハット又はクローズドハイハット(つまり
フットハイハット)の音色をそれぞれ割り当て得る。
【0010】この実施例において、ペダルパッドPE
1、PE2は演奏者が足で行った演奏操作を検出するた
めに用いられるパッドであり、該ペダルパッドPE1、
PE2と電子ドラム装置本体とは所定の有線又は無線の
インタフェース(例えば、MIDIインタフェースな
ど)で接続される。すなわち、ペダルパッドPE1、P
E2は演奏者による足の踏み込みなどによる振動を検知
し、足の踏み込みなどに応じた所定の音色の音を発音す
るために用いられる。なお、このペダルパッドPE1、
PE2は、メインパッドP1〜P4やサブパッドSP1
〜SP3に割り当てられた音色を適宜に切り換えるため
に用いるようにしてもよい。
【0011】なお、該電子ドラム装置は図示したものに
限らず、図示した以外の構成要素を具えているものであ
ってもよい。また、該電子ドラム装置における各構成要
素の配置は図示したものに限らず、各構成要素が適宜の
位置に配置されていればどのような配置であってもよ
い。さらに、図1に示した実施例ではメインパッドP1
〜P4及びサブパッドSP1〜SP3を電子ドラム装置
本体に一体的に設けたものを示したがこれに限らず、メ
インパッドP1〜P4及びサブパッドSP1〜SP3を
電子ドラム装置本体と一体的に構成することなく別々に
構成し、こうしたメインパッドP1〜P4及びサブパッ
ドSP1〜SP3と電子ドラム装置本体とを所定の有線
又は無線のインタフェース(例えば、MIDIインタフ
ェースなど)を用いて接続するようにしたものであって
もよい。
【0012】次に、この発明に係る電子ドラム装置にお
けるハード構成について図2を用いて説明する。図2
は、この発明に係る電子ドラム装置のハード構成全体の
一実施例を示したハード構成ブロック図である。この実
施の形態における電子ドラム装置は、マイクロプロセッ
サユニット(CPU)1、リードオンリメモリ(RO
M)2、ランダムアクセスメモリ(RAM)3からなる
マイクロコンピュータの制御の下に各種の処理が実行さ
れるようになっている。この実施の形態では、1つのC
PU1によってパッドの打撃に応じて音を発する処理
や、該電子ドラム装置をハンド・パーカッションによる
演奏を行うのに最適な状態に設定する処理等を行う電子
ドラム装置を例に説明する。CPU1は、この電子ドラ
ム装置全体の動作を制御するものである。このCPU1
に対して、通信バス1D(例えば、データ及びアドレス
バス)を介してリードオンリメモリ(ROM)2、ラン
ダムアクセスメモリ(RAM)3、操作量検出回路4、
検出回路5、表示回路6、音源回路7、通信インタフェ
ース(I/F)8、MIDIインタフェース(I/F)
9、外部記憶装置10がそれぞれ接続されている。更
に、CPU1には、タイマ割込み処理(つまり、インタ
ラプト処理)における割込み時間や各種時間を計時する
タイマ1Aが接続されている。すなわち、タイマ1Aは
時間間隔を計数したり、該電子ドラム装置で使用するこ
とのできる音色を紹介するための演奏や演奏者の手本と
なる演奏を収録したデモ曲、あるいは演奏者自身がハン
ド・パーカッションによる演奏を行う際にBGM(Back
Ground Musicの略)として演奏する練習曲などの自動演
奏を行う際の演奏テンポを設定したりするためのテンポ
クロックパルスを発生する。このテンポクロックパルス
の周波数は、操作子5Aの中の例えばテンポ設定スイッ
チ等によって調整される。このようなタイマ1Aからの
テンポクロックパルスはCPU1に対して処理タイミン
グ命令として与えられたり、あるいはCPU1に対して
インタラプト命令として与えられる。CPU1は、これ
らの命令に従って各種処理を実行する。各種処理には、
例えばデモ曲や練習曲を自動的に演奏する自動演奏処
理、ハンド・パーカッションによる演奏を可能とするた
めに該電子ドラム装置の各種設定を自動的に変更する
「ハンド・パーカッションモード設定処理」(後述する
図4参照)などの処理がある。これらのCPU1で実行
する各種処理に関する制御プログラムは、通信ネットワ
ーク8Aから通信インタフェース8を介してハードディ
スクなどの外部記憶装置10に記憶される。そして、実
行時に外部記憶装置10からRAM3にロードされる。
あるいは、ROM2に予め制御プログラムが記憶されて
いてもよい。
【0013】ROM2は、CPU1により実行あるいは
参照される各種の制御プログラムや、ドラムキットリス
ト、ドラム音色波形データ、ソングデータ、検出感度補
正データなどの各種データ等を格納するものである。こ
れらの各種データについての詳細は、後述する。RAM
3は上記各種データ等を記憶するだけでなく、CPU1
が現在実行中の制御プログラムやそれに関連するデータ
を記憶するメモリとして、あるいはCPU1が所定の制
御プログラムを実行する際に発生するデータなどを一時
的に記憶するワーキングメモリ等として使用される。R
AM3の所定のアドレス領域がそれぞれの機能に割り当
てられ、レジスタやフラグ、テーブル、メモリなどとし
て利用される。
【0014】演奏操作子4Aは打撃による振動を検知す
る、例えばメインパッドP1〜P4、サブパッドSP1
〜SP3、ペダルパッドPE1、PE2等のようなパッ
ドである(図1参照)。各パッドの構造は公知のどのよ
うな構造のものであってもよいが、各パッドは少なくと
もパッドの振動を検出する例えば圧電センサや導電ゴム
等のパッドセンサを配設又は内蔵した構造であって、パ
ッドセンサにより該パッドがどれだけの打撃力で打撃さ
れたかに対応した信号(演奏操作情報)を出力するよう
になっているものであればよい。操作量検出回路4は、
前記パッドセンサから出力される演奏操作子4Aの振動
に対応した信号(演奏操作情報)に対して所定の演算処
理を施すことによって、所定の楽音制御信号出力を生じ
る。こうして生成された楽音制御信号は、通信バス1D
を介して音源回路7へ供給される。そして、後述するよ
うに音源回路7ではこれらのデータに基づいて楽音信号
を発生する。操作量検出手段4としては、例えばマルチ
プレクサやA/D変換器、ピーク検出回路、ピーク値ラ
ッチ部、パッドナンバラッチ部、ラッチレジスタとを含
む構成のものが既に公知であることから(特公平7−2
1717号参照)、該操作量検出回路4についての動作
説明を省略するが、こうした操作量検出回路4では所定
値以上の演奏操作情報が所定時間以上続いた場合にのみ
所定の楽音制御信号を発生させるなどの複雑な処理を行
っている。なお、演奏操作子4Aは該電子ドラム装置を
演奏するための操作子として使用できるのは勿論のこ
と、演奏の際にBGMとして用いる練習曲の選択や演奏
ピッチ等を入力するための入力手段として使用すること
もできる。すなわち、打撃した演奏操作子4Aの種類や
演奏操作子4Aへの打撃回数などを基に、演奏の際にB
GMとして用いる練習曲の選択を決定したり、あるいは
演奏ピッチ等を決定するようにしてもよい。
【0015】操作子5Aはハンド・パーカッションによ
る演奏を可能とするために該電子ドラム装置の各種設定
を自動的に変更するためのボタン(後述する「ハンド・
パーカッションモード設定ボタン」)や、デモ曲あるい
は練習曲の選択を行うためのボタン(後述する「デモボ
タン」や「ソングボタン」)、あるいは自動演奏の開始
及び停止を指示するスイッチ(後述する「演奏スタート
/ストップスイッチ」)などの、各種のボタンやスイッ
チ等の操作子を含んで構成される。図1に示したよう
に、この実施例に示す電子ドラム装置においては、多数
のボタン群Bの中のいずれか1個のボタンが「ハンド・
パーカッションモード設定ボタン」HPBである。この
「ハンド・パーカッションモード設定ボタン」HPBは
該電子ドラム装置全体をハンド・パーカッションによる
演奏を行うのに最適な状態に自動設定するボタンであ
り、該ボタンを押下すると「ハンド・パーカッションモ
ード設定処理」が開始され、該電子ドラム装置をハンド
・パーカッションモードに設定する。該「ハンド・パー
カッションモード設定処理」については、後述する。
【0016】勿論、多数のボタン群Bの中には「ハンド
・パーカッションモード設定ボタン」HPBの他にも、
「デモボタン」、「ソングボタン」、「ドラムキットア
サインボタン」、「パッドアサインボタン」、「テンポ
ボタン」、「ミュートボタン」等のボタンが含まれてい
てよい。一方、多数のスイッチ群SWの中には、「演奏
スタート/ストップスイッチ」、「録音スタート/スト
ップスイッチ」などのスイッチが含まれていてよい。こ
れらのボタンあるいはスイッチは公知であることから詳
しい説明を省略するが、簡単に説明すると、「デモボタ
ン」(あるいは「ソングボタン」)はデモ曲(あるいは
練習曲)に関するソングデータの選択を行うためのボタ
ンである。「ドラムキットアサインボタン」は、複数の
パッドに対して一括して所定の組み合わせの音色をそれ
ぞれアサインするためのボタンである。「パッドアサイ
ンボタン」は、パッド毎の音色設定を行うために各パッ
ドを個々指定するためのボタンである。「テンポボタ
ン」は、デモ曲や練習曲を自動演奏する際に用いる演奏
テンポを設定するためのボタンである。「ミュートボタ
ン」は、ドラムパートやベースパートやコードバッキン
グパート等の所定の演奏パートをミュートする(つま
り、演奏時に発音しないように消音する)ためのボタン
である。「演奏スタート/ストップスイッチ」は、デモ
曲あるいは練習曲の自動演奏開始/終了を指示するため
のスイッチである。「録音スタート/ストップスイッ
チ」は、演奏者自身による演奏を録音してオリジナルの
ソングデータを生成する際に、録音の開始/終了を指示
するためのスイッチである。
【0017】また、操作子5Aは上述したようなボタン
やスイッチ以外にも音高、音色、効果等を選択・設定・
制御するために用いる数値データ入力用のテンキーや文
字データ入力用のキーボード、あるいはマウスなどの各
種操作子を含んでいてよい。さらに、操作子5Aは該電
子ドラム装置本体に装備されているものに限らず、該電
子ドラム装置本体に接続可能な操作子であってもよく、
操作子として利用できるものであればどのようなもので
もよい。検出回路5は、操作子5Aの各々の操作状態を
検出し、その操作状態に応じたスイッチ情報を通信バス
1D(例えば、データ及びアドレスバス)を介してCP
U1に出力する。表示回路6はソングデータやドラムキ
ット毎に付された所定の情報を、例えば液晶表示パネル
(LCD)やCRT等から構成されるディスプレイなど
の表示装置6Aに表示する。例えば、「ソングボタン」
を押下すると、ディスプレイ上にソングデータ毎に予め
付与されている曲番号や曲名などが表示される。「ドラ
ムキットアサインボタン」を押下すると、ディスプレイ
上にドラムキット毎に予め付与されているドラムキット
番号やドラムキット名などが表示される。これらの表示
は、ダイヤルスイッチDSWの回転にあわせて変化す
る。そこで、演奏者はダイヤルスイッチDSWを回転す
ることにより所望の曲番号や曲名などをディスプレイ上
に表示させた状態で、再度「ソングボタン」を押下する
ことにより該表示に対応するソングデータを練習曲とし
て決定することができる。
【0018】音源回路7は、複数のチャンネルで楽音信
号の同時発生が可能であり、通信バス1D(例えば、デ
ータ及びアドレスバス)を経由して与えられた楽音再生
対象のソングデータ、あるいはパッドの打撃に応じて検
出された信号を演算処理した楽音制御信号などの各種デ
ータを入力し、これらのデータに基づいて楽音信号を発
生する。音源回路7から発生された楽音信号は、サウン
ドシステム7Aを介して発音される。この音源回路7と
サウンドシステム7Aの構成には、従来のいかなる構成
を用いてもよい。
【0019】通信インタフェース(I/F)8は、例え
ばLANやインターネット、電話回線等の有線あるいは
無線の通信ネットワーク8Aに接続されており、該通信
ネットワーク8Aを介して、サーバコンピュータ(図示
せず)等と接続され、当該サーバコンピュータから各種
の制御プログラムや各種データ等を電子ドラム装置本体
側に取り込むためのインタフェースである。すなわち、
ROM2や外部記憶装置10(例えばハードディスク)
等に制御プログラムや各種データが記憶されていない場
合に、サーバコンピュータから制御プログラムや各種デ
ータをダウンロードするために用いられる。クライアン
トとなる電子ドラム装置は、通信インターフェース8及
び通信ネットワーク8Aを介してサーバコンピュータへ
と制御プログラムや各種データのダウンロードを要求す
るコマンドを送信する。サーバコンピュータは、このコ
マンドを受け、要求された制御プログラムや各種データ
を、通信ネットワーク8Aを介して本電子ドラム装置へ
と配信し、本電子ドラム装置が通信インタフェース8を
介して、これらの制御プログラムや各種データを受信し
て外部記憶装置10(例えばハードディスク)等に蓄積
することにより、ダウンロードが完了する。
【0020】MIDIインタフェース(I/F)9は、
他のMIDI機器9A等からMIDI規格の楽音情報
(MIDIデータ)を当該電子ドラム装置へ入力した
り、あるいは当該電子ドラム装置からMIDI規格の楽
音情報(MIDIデータ)を他のMIDI機器9A等へ
出力するためのインタフェースである。他のMIDI機
器9Aはユーザによる操作に応じてMIDIデータを発
生する機器であればよく、鍵盤型、ギター型、管楽器
型、打楽器型、ミブリ型等どのようなタイプの操作子を
具えた(若しくは、操作形態からなる)機器であっても
よい。なお、MIDIインタフェース(I/F)9は専
用のMIDIインタフェースを用いるものに限らず、R
S232−C、USB(ユニバーサル・シリアル・バ
ス)、IEEE1394(アイトリプルイー1394)
等の汎用のインタフェースを用いて該MIDIインタフ
ェース(I/F)9を構成するようにしてもよい。この
場合、MIDIイベントデータ以外のデータをも同時に
送受信するようにしてもよい。MIDIインタフェース
(I/F)9として上記したような汎用のインタフェー
スを用いる場合、他のMIDI機器9AはMIDIイベ
ントデータ以外のデータも送受信できるものである。こ
のように、楽音情報に関するデータフォーマットはMI
DI形式のデータに限らず、他の形式であってもよく、
その場合はMIDIインタフェース(I/F)9とMI
DI機器9Aはそれにあった構成とする。
【0021】外部記憶装置10は、ドラムキットリス
ト、ドラム音色波形データ、ソングデータ、検出感度補
正データなどの各種データ、あるいはCPU1が実行す
る各種の制御プログラム等を記憶するものである。前記
ROM2に各種の制御プログラムが記憶されていない場
合、この外部記憶装置10(例えばハードディスク)に
各種の制御プログラムを記憶させておき、それを前記R
AM3に読み込むことにより、ROM2に各種の制御プ
ログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU1に
させることができる。このようにすると、各種の制御プ
ログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。
なお、外部記憶装置10はハードディスク(HD)に限
られず、フロッピィーディスク(FD)、コンパクトデ
ィスク(CD−ROM・CD−RAM)、光磁気ディス
ク(MO)、あるいはDVD(Digital Ver
satile Diskの略)等の着脱自在な様々な形
態の外部記録媒体を利用する記憶装置であってもよい。
あるいは、半導体メモリなどであってもよい。
【0022】この発明に係る電子ドラム装置では、例え
ば制御プログラム、ドラムキットリスト、ドラム音色波
形データ、ソングデータ、検出感度補正データなどのデ
ータをROM2やRAM3あるいは外部記憶装置10に
記憶する。そこで、該電子ドラム装置で用いる前記各種
データ等について説明する。図3は、この発明に係る電
子ドラム装置のROM2やRAM3あるいは外部記憶装
置10に記憶するデータの一実施例を示す概略図であ
る。制御プログラムはCPU1で実行されることによっ
て該電子ドラム装置全体の動作を制御するためのプログ
ラムであって、例えば、後述の「ハンド・パーカッショ
ンモード設定処理」等の処理が含まれる。ドラムキット
リストは、複数のパッドに対して一括して音色を割り当
てるために各パッド毎に割り当てる音色を1組にして定
義した「ドラムキット」を複数記憶したデータである。
図3に示すように、ドラムキットとして「スタンダード
1」が選択された場合には、パッドP1にスネアドラ
ム、パッドP2にハイタム、パッドP3にミッドタム、
パッドP4にロータム、パッドSP1にクラッシュシン
バル、パッドSP2にライドシンバル、パッドSP3に
ハイハットシンバル、ペダルパッドPE1にバスドラ
ム、ペダルパッドPE2にオープンハイハットあるいは
クローズドハイハットの各音色がそれぞれ割り当てられ
る。ドラムキットとして「ラテン1」が選択された場合
には、パッドP1にコンガ、パッドP2にコンガハイ
(ミュート)、パッドP3にコンガハイ(オープン)、
パッドP4にコンガロー、パッドSP1にボンゴハイ、
パッドSP2にボンゴロー、パッドSP3にティンバレ
スハイ、ペダルパッドPE1にラテンカウベル、ペダル
パッドPE2にカウベルの各音色がそれぞれ割り当てら
れる。ドラム音色波形データは該電子ドラム装置におい
て発音することのできる音色に関する波形データであ
り、該波形データがパッドへの打撃に応じて読み出され
て波形制御されることによって発音する音の波形が形成
される。
【0023】ソングデータは所定の楽音(例えば練習
曲)を再生するために用いられるデータであり、従来か
ら知られているSMF(Standard Midi Fileの略)等の
所定のファイル形式で記録された複数パート構成のデー
タである。図3から理解できるように、ソングデータは
階層構造を持つデータである。すなわち、ソングデータ
は、まず、例えば「8ビート」「16ビート」「ダン
ス」「ラテン」のように、「ロック系」、「ダンス&ポ
ップス系」、「ラテン系」、「ソウル系」、「ジャズ
系」、「マーチ系」、「演歌系」、「唱歌系」などの音
楽系統毎のデータに分けることができる。次に、この音
楽系統毎のデータは、例えば「レゲエ1」「レゲエ2」
「ボサノバ」「サンバ」のように、各音楽系に含まれる
演奏スタイル(例えば、「ロック系」の場合はソフト8
ビート、8ビート、ロックンロールなど、「ダンス&ポ
ップス系」の場合はラップ、ユーロビート、ポップバラ
ードなど、「ラテン系」の場合はボサノバ、サンバ、ル
ンバ、ビギン、タンゴ、レゲエなど、「ソウル系」の場
合はダンスファンク、ソウルバラード、R&Bなど、
「ジャズ系」の場合はスィング、ジャズバラード、ジャ
ズボサノバなど)毎のデータに分けることができる。
【0024】さらに、この演奏スタイル毎のデータは複
数のトラックデータに分けることができ、各トラックデ
ータはドラムパート、ベースパート、コードバッキング
パート等の演奏パートに対応する。各トラックデータは
楽音の再生内容を表わす情報であり、図3から理解でき
るように、各パート(例えば、ドラムパート、ベースパ
ート、コードバッキングパート)毎にデュレイションデ
ータとイベントデータの組みを演奏進行順に記憶する。
デュレイションデータは発音や消音などの楽音を再生す
るためのイベントデータを処理すべき時間(すなわち、
タイミング)を表わすデータであり、MIDIクロック
に準じたクロック数で表すことのできるデータである。
該デュレイションデータは、イベントデータの発生タイ
ミングを曲の先頭や各小節の先頭からの絶対時間(つま
り、絶対的なクロック数)、あるいは1つ前のイベント
データからの相対時間(つまり、相対的なクロック数)
で示したデータである。イベントデータは、発音や消音
などの楽曲を再生するためのイベントの内容を表わすデ
ータである。イベントの内容にはキーオン、キーオフ、
テンポ変更、音色変更などがあり、これらのイベントを
基にして自動演奏が行われる。エンドデータは、各パー
ト毎の一連のデュレイションデータとイベントデータの
組みの終了を示すデータである。なお、ソングデータは
これ以外にも音色やテンポ小節数等、他の演奏パラメー
タを項目として備えていてもよいことは言うまでもな
い。検出感度補正データは、各パッド毎の検出感度を補
正するための補正データである。
【0025】なお、上述したような各種データは各デー
タが連続的に記憶領域に記憶されているものに限らず、
飛び飛びの記憶領域に散在して記憶されていてもよい。
ただし、ソングデータの場合には各々散在するデータ
を、連続するデータとして別途管理することが必要であ
ることはいうまでもない。
【0026】図1に示した電子ドラム装置では、「ハン
ド・パーカッションモード設定ボタン」HPBにより、
該電子ドラム装置をハンド・パーカッションによる演奏
に最適な状態に設定する。このハンド・パーカッション
モードに最適な状態への設定は、電子ドラム装置のCP
U1が「ハンド・パーカッションモード設定処理」を実
現する所定のプログラム(ソフトウエア)を実行するこ
とにより実施される。そこで、CPU1で実行する「ハ
ンド・パーカッションモード設定処理」について、図4
を用いて説明する。図4は、図1に示す電子ドラム装置
のCPU1で実行される「ハンド・パーカッションモー
ド設定処理」の一実施例を示すフローチャートである。
この「ハンド・パーカッションモード設定処理」は、電
子ドラム装置のタイマ1Aから発生されるクロックタイ
ミング毎に起動される処理である。すなわち、タイマ1
Aから発生するクロック周期毎に、CPU1に対して割
り込み的に起動される処理である。該処理クロックは、
ソングデータのタイミングデータとして記憶されるクロ
ックタイミングではない。
【0027】ステップS1では、「ハンド・パーカッシ
ョンモード設定ボタン」HPBが押下されたか否かを判
定する。すなわち、該電子ドラム装置をハンド・パーカ
ッションにより演奏することができる状態とするように
設定指示されたか否かを判定する。「ハンド・パーカッ
ションモード設定ボタン」が押下されていない場合(ス
テップS1のNO)、該処理を終了する。この場合、該
電子ドラム装置における各パッド毎に割り当てられた音
色及び感度状態等は変更されずに、現在の設定状態を保
持する。すなわち、ハンド・パーカッションによる演奏
を行うのに最適な状態に該電子ドラム装置が設定されて
いない状態である。「ハンド・パーカッションモード設
定ボタン」が押下されていた場合には(ステップS1の
YES)、該電子ドラム装置で現在デモ曲を演奏中でな
いか、あるいは演奏の録音中でないかを判定する。つま
り、「演奏スタート/ストップスイッチ」あるいは「録
音スタート/ストップスイッチ」等が操作されており、
デモ曲を演奏中であるか否か、あるいは演奏者が自らの
演奏操作による演奏を録音中であるか否かの判定を行
う。デモ曲を演奏中、あるいは演奏の録音中である場合
には(ステップS2のNO)、該処理を終了する。この
場合には、ハンド・パーカッションによる演奏が行える
ように該電子ドラム装置を設定しないで、該処理を終了
する。すなわち、デモ曲の再生中あるいは演奏の録音中
には、該電子ドラム装置をハンド・パーカッションモー
ドにすることがない。
【0028】デモ曲を演奏中でない、あるいは演奏者の
演奏操作による演奏を録音中でない場合には(ステップ
S2のYES)、フラグメモリHPが「0」であるか否
かをチェックする。このフラグメモリHPは該電子ドラ
ム装置が現在ハンド・パーカッションモードであるか否
かを判定するためのフラグであり、この実施例において
はハンド・パーカッションモードに設定されている場合
に「1」を、ハンド・パーカッションモードに設定され
ていない場合に「0」をセットする。フラグメモリHP
が「0」である場合には(ステップS3のYES)、該
フラグメモリHPを「1」に変更し(ステップS4)、
さらにソング再生中であるか否かのチェックを行う(ス
テップS5)。ソング再生中である場合には(ステップ
S5のYES)、該ソング再生を停止する(ステップS
6)。そして、該電子ドラム装置をハンド・パーカッシ
ョンモードに設定する。該設定としては、複数パッドの
うち少なくとも1つのパッドについて演奏操作時におけ
る検出感度を上げる、ドラムキットをラテン系のドラム
キット(例えば「ラテン1」)に切り換える、ソングデ
ータをラテン系の曲(例えば「レゲエ1」)に切り換え
る、などの各種設定を行う(ステップS7)。該設定時
に用いられる各種設定内容は予め記憶されている設定内
容であって、該設定内容はメーカから供給された内容で
あってもよいし、あるいは演奏者が最初に設定した内容
であってもよい。
【0029】一方、ステップS3において、フラグメモ
リHPが「0」でない場合には(ステップS3のN
O)、該フラグメモリHPを「0」に変更し、各パッド
の感度を予め設定されている通常値に戻す(ステップS
8)。すなわち、既にハンド・パーカッションモードに
設定されているにも関わらず、再度「ハンド・パーカッ
ションモード設定ボタン」が押下された場合には、ハン
ド・パーカッションモードを解除する。この解除の際に
は、検出感度が上げられたパッド(ステップS7参照)
の検出感度は通常値に戻るが、それ以外のパッドの検出
感度や、ソングデータあるいはドラムキットなどはその
ままの状態(つまり、現在の設定状態)が保持される。
【0030】以上のように、「ハンド・パーカッション
モード設定ボタン」HPBを用いて該電子ドラム装置を
ハンド・パーカッションモードに設定すると、所定のパ
ッドを手で叩いた際に適切な音を発音するように、該所
定のパッドの検出感度を通常の設定よりもパッドの感度
が高くなるように設定する。すなわち、所定のパッドに
ついては、該パッドに配設又は内蔵された圧電素子など
のセンサから取り出すゲインを上げるような設定が行わ
れる。また、所定のパッドの感度を上げると同時に、ラ
テン系の曲に関するソングデータやラテン系のドラムキ
ットを自動的に選択することから、演奏者はわざわざハ
ンド・パーカッションによる演奏に適した曲の設定を行
ったり、ラテン系のドラムキットを選択するなどの操作
を行う必要がなく便利である。なお、該電子ドラム装置
がハンド・パーカッションモードに設定されている場合
に「ソングボタン」や「ドラムキットアサインボタン」
を操作して他のソングデータやドラムキットを選択する
と、各パッドの感度はそのままの状態で、選択したソン
グデータやドラムキットに変更される。また、該電子ド
ラム装置がハンド・パーカッションモードに設定されて
いない場合に、「ソングボタン」を操作してラテン系の
ソングデータを選択しても、ハンド・パーカッションモ
ードに設定されないことは言うまでもない。
【0031】なお、上記ソングデータのフォーマット
は、演奏イベントの発生時刻を曲や小節内における絶対
時間で表した『イベント+絶対時間』形式のもの、演奏
イベントの発生時刻を1つ前のイベントからの時間で表
した『イベント+相対時間』形式のものに限らず、他に
も音符の音高と符長あるいは休符と休符長でソングデー
タを表した『音高(休符)+符長』形式のもの、演奏の
最小分解能毎にメモリの領域を確保し、演奏イベントの
発生する時刻に対応するメモリ領域に楽音イベントを記
憶した『ベタ方式』形式のものなど、どのような形式の
ものでもよい。また、複数チャンネル分のソングデータ
が存在する場合は、複数のチャンネルのデータが混在し
た形式であってもよい。さらに、ソングデータの処理方
法は、設定されたテンポに応じて処理周期を変更する方
法、処理周期は一定で自動演奏中のタイミングデータの
値を設定されたテンポに応じて変更する方法、処理周期
は一定で1回の処理においてソングデータ中のデュレイ
ションデータの計数の仕方をテンポに応じて変更する方
法等、どのようなものであってもよい。また、メモリ上
において、時系列のソングデータが連続する領域に記憶
されていてもよいし、飛び飛びの領域に散在して記憶さ
れているソングデータを、連続するデータとして別途管
理するようにしてもよい。すなわち、時系列的に連続す
るソングデータとして管理することができればよく、メ
モリ上で連続して記憶されているか否かは問題ではな
い。
【0032】本実施例に係る電子ドラム装置は打楽器の
形態に限らず、弦楽器や管楽器等どのようなタイプの形
態でもよい。また、本実施例に係る電子ドラム装置は、
音源装置、自動演奏装置等を1つの電子楽器本体に内蔵
したものに限らず、それぞれが別々に構成され、MID
Iインタフェースや各種ネットワーク等の通信手段を用
いて各装置を接続するように構成されたものにも同様に
適用できることはいうまでもない。さらに、本発明に係
る電子ドラム装置は電子楽器やパーソナルコンピュータ
の形態のものに限らず、カラオケ装置や電子ゲーム装置
等、あるいは携帯電話等の携帯型通信端末、あるいはそ
の他のマルチメディア機器等、任意の製品応用形態をと
っているものに適用してもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、「ハンド・パーカッシ
ョンモード設定ボタン」を電子ドラム装置に配設し、該
「ハンド・パーカッションモード設定ボタン」を押下す
るだけで、所定のパッドの感度をハンド・パーカッショ
ンによる演奏を行うのに最適な感度に設定するようにし
た。また、所定のパッドの感度をハンド・パーカッショ
ンによる演奏を行うのに最適な感度に設定するだけでな
く、自動的にハンド・パーカッションによる演奏に適し
たソングデータやドラムキットに切り換えるようにし
た。こうすると、初心者であっても、煩わしい操作を行
うことなく簡単な操作を行うだけで、ハンド・パーカッ
ションを行うのに最適な状態に該電子ドラム装置を設定
することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る電子ドラム装置の外観の一実
施例を示した概念図である。
【図2】 図1に示した電子ドラム装置のハード構成全
体の一実施例を示したハード構成ブロック図である。
【図3】 図1に示した電子ドラム装置のROMやRA
Mあるいは外部記憶装置に記憶するデータの一実施例を
示す概略図である。
【図4】 図1に示した電子ドラム装置のCPU1で実
行される「ハンド・パーカッションモード設定処理」の
一実施例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…CPU、1A…タイマ、2…ROM、3…RAM、
4…操作量検出回路、4A…演奏操作子、5…検出回
路、5A…操作子、6…表示回路、6A…表示装置、7
…音源回路、7A…サウンドシステム、8…通信インタ
フェース、8A…通信ネットワーク、9…MIDIイン
タフェース、10…外部記憶装置、1D…データ及びア
ドレスバス(通信バス)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 紀尚 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 Fターム(参考) 5D378 KK17 KK19 LA71 MM16 MM42 MM52 MM54 MM58 MM63 MM65 MM72 MM77 MM92 MM93 QQ01 SD01 SD04 SD06 SE02 SF09 WW01 WW03 XX12 XX17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の演奏操作子と、 前記演奏操作子に対する演奏操作量を検出し、該演奏操
    作量に従って所定の演奏操作情報を各演奏操作子毎に生
    成する生成手段と、 前記生成手段により生成した演奏操作情報に基づいて楽
    音信号を発生する楽音信号発生手段と、 該電子ドラム装置に対する演奏態様を少なくとも2つの
    演奏態様間で切り換え得るモード切換手段と、 前記モード切換手段により所定の演奏態様に切り換えら
    れたときに、前記生成手段における演奏操作量の検出感
    度を少なくとも1つの演奏操作子について所定感度に設
    定する制御手段とを具える電子ドラム装置。
  2. 【請求項2】 前記生成手段は、所定の感度補正値に基
    づいて補正された演奏操作量のピーク値に従って所定の
    演奏操作情報を各演奏操作子毎に生成することを特徴と
    する請求項1に記載の楽音再生装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の演奏態様は、ハンドパーカッ
    ションによる演奏態様であることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の楽音再生装置。
  4. 【請求項4】 前記演奏態様としてハンドパーカッショ
    ンによる演奏が選択された場合に、自動演奏に用いるソ
    ングデータを所定の音楽ジャンルのデータに自動設定す
    る設定手段を具えた請求項3に記載の電子ドラム装置。
  5. 【請求項5】 前記演奏態様としてハンドパーカッショ
    ンによる演奏が選択された場合に、各演奏操作子への音
    色割り当てを所定の音楽ジャンルの音色に一括して割り
    当てる音色割当手段を具えた請求項3に記載の電子ドラ
    ム装置。
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