JPH0721717B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JPH0721717B2
JPH0721717B2 JP62332268A JP33226887A JPH0721717B2 JP H0721717 B2 JPH0721717 B2 JP H0721717B2 JP 62332268 A JP62332268 A JP 62332268A JP 33226887 A JP33226887 A JP 33226887A JP H0721717 B2 JPH0721717 B2 JP H0721717B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は電子楽器に関し、特に弦、ドラムのパツド等
の演奏操作子の操作量すなわち強さ、速度、深さ等を表
す振動量に基づいて演奏操作がされたことを検出するよ
うにした電子打楽器、電子弦楽器等に適用し得るもので
ある。
〔発明の概要〕 この発明は、演奏操作子の振動に基づいて演奏操作がさ
れたことを検出するようにした電子楽器において、他の
演奏操作子からの飛びつき振動が生じたとき特殊発音を
させるようにしたことにより、自然感が豊かな楽音を発
生することができる。
〔従来の技術〕
第23図に示すように、この種の電子打楽器1は、ボード
2上に複数例えば6個の演奏操作子3としてのパツドPA
D1〜PAD6を配設し、演奏者が各パツドを例えばステイツ
クを用いて叩いたとき、各パツドPAD1〜PAD6において演
奏操作量に応じて生ずる振動に基づいて叩いた強さ、速
度、深さ等の演奏操作情報を発生し、この演奏操作情報
を電気的な演奏操作検出情報に変換して各パツドPAD1〜
PAD6に割り当てられた打楽器音を、設定操作部4の各種
の設定操作子によつて設定された発音条件に応じて発音
するようにしたものが提案されている。
例えば打楽器音として、パツドPAD1にバスドラム、パツ
ドPAD2にシンバル、パツドPAD3にタム、パツドPAD4にス
ネアドラム、パツドPAD5にハイハツトオープン、パツド
PAD6にハイハツトクローズの打楽器音を割り当て得る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように演奏者が演奏操作をする演奏操作子3として
パツドPAD1〜PAD6のように比較的大きい操作面を有する
ものを適用する場合には、演奏者がパツドPAD1〜PAD6の
うちの1つ例えばパツドPAD1を強く叩いたとき、当該パ
ツドPAD1が振動する(これを「自己振動」と呼ぶ)こと
により、操作強度等の操作情報を入力し得ると同時に、
当該パツドPAD1の振動の影響を受けて、ボード2上に配
設されている他のパツドPAD2〜PAD6が振動する(これを
「飛びつき振動」と呼ぶ)。
ところが実際上、かかる飛びつき振動は、パツドPAD1〜
PAD6が自然打楽器であるドラム、シンバル等である場合
においても発生している現象である、飛びつき振動が生
ずること自体を防止することは自然打楽器との比較にお
いて望ましくない。
因に自然打楽器として例えばドラムセツトを考えたと
き、1つの打楽器例えばバスドラムをビータで叩けば、
その振動膜の振動がかなり大きなエネルギーをもつてい
ることにより、他のドラム、シンバル等に飛びつき振動
を生じさせており、結局複数の打楽器が飛びつき振動に
よつて振動した状態を含んでドラムセツトの演奏合成音
として聴き取ることができる。
この発明は以上の点を考慮してなされたもので、複数の
演奏操作子のうちの1つが演奏操作されたとき、自然打
楽器の場合と同様の打楽器合成音を不自然にならないよ
うに発生し得るようにした電子楽器を提案しようとする
ものである。
〔問題点を解決するための手段〕
かかる問題点を解決するためこの発明においては、少な
くとも2つの演奏操作子(3)を有し、演奏操作子
(3)の操作量に対応して楽音を発生する電子楽器にお
いて、演奏操作子(3)の操作量に対応する演奏操作検
出情報を各演奏操作子ごとに検出する演奏操作検出手段
(25、14、31)と、各演奏操作子(3)から第1の演奏
操作検出情報(ADATA(MINPD))が検出されるごとに、
当該第1の演奏操作検出情報(ADATA(MINPD))を、そ
の後他の演奏操作子(3)から第2の演奏操作検出情報
(ADVAL)が得られるまで保持する保持手段(16、REG1
3)と、第2の演奏操作検出情報(ADVAL)がその直前の
第1の演奏操作検出情報(ADATA(MINPD))が得られた
時点から所定時間(TR3)内に得られたとき、上記保持
手段(16、REG13)で保持された第1の演奏操作検出情
報(ADATA(MINPD))から得られる第1の演奏操作量
と、第2の演奏操作検出情報(ADVAL)から得られる第
2の演奏操作量とを比較して飛びつき振動であることを
判断し、当該判断結果に基づいて特殊発音情報(DMADV
L、PADNO)を形成する発音制御手段(31、SP17、SP36、
SP37、SP38)と、特殊発音情報(DMADVL、PADNO)に対
応する楽音を発生する楽音発生手段(35、36)とを設け
るようにする。
〔作用〕
演奏操作子(3)から第1の演奏操作検出情報(ADVA
L)が得られたとき、これが第2の演奏操作子(3)か
らの飛びつき振動に基づくものである場合には、当該第
1の演奏操作検出情報(ADVAL)は第2の演奏操作検出
情報(ADATA(MINPD))に対して所定の関係をもつ。
このとき発音制御手段(31、SP17、SP36、SP37、SP38)
は当該飛びつき振動が発生したと判断して楽音発生手段
(35、36)を特殊発音情報(DMADVL、PADNO)によつて
発音制御する。
〔実施例〕
以下図面について、この発明の一実施例を詳述する。
〔1〕第1の実施例の構成 第2図はこの発明を電子打楽器でなる電子楽器に適用し
た場合の実施例を示すもので、電子楽器11は第23図につ
いて上述した電子打楽器1の演奏操作部と全く同様な構
成の演奏操作部12を有する(第23図との対応部分に同一
符号を付して示す)。
ボード2上に配列された演奏操作子3としてのパツドPA
D1〜PAD6がステイツクによつて演奏操作されたとき、当
該演奏操作情報信号S1がマルチプレクサ13に出力され
る。
マルチプレクサ13は演奏操作情報信号S1のうち演奏操作
されたパツド番号を表すパツドナンバ信号S2をラツチレ
ジスタ14のパツドナンバラツチ部14Aに与えると共に、
パツドPAD1〜PAD6に対する演奏操作の強さ、速度、深さ
等を表す演奏操作量信号S3をアナログ/デイジタル変換
回路15を介して演奏操作量データS4としてラツチレジス
タ14のピーク値ラツチ部14Bに与える。
ここでパツドPAD1〜PAD6は、第3図に示すように、パツ
ド振動体21の振動を例えば圧電センサ、導電ゴム等の振
動検出子22によつて振動信号S11(第4図(A))に変
換し、その振動信号S11をダイオード23及びコンデンサ2
4によつて平滑して振動エンベロープ信号S12(第4図
(B))に変換してこれを演奏操作情報S1(第2図)と
して送出するようになされている。
アナログ/デイジタル変換回路15から送出される演奏操
作量データS4は、ピーク検出回路25に与えられ、振動エ
ンベロープ信号S12(第4図(B))がピーク値PEAKに
なったとき、ピークインタラプト信号S13を検出タイミ
ング情報として発生してこれをラツチレジスタ14にラツ
チ信号として与える。このときラツチレジスタ14は演奏
操作量データS4をピーク値ラツチ部14Bにラツチすると
同時に、パツドナンバ信号S2をパツドナンバラツチ部14
Aにラツチする。
このようにしてパツドナンバラツチ部14A及びピーク値
ラツチ部14BにラツチされたパツドナンバラツチデータS
14及びピーク値ラツチデータS15と、ピーク検出回路25
から送出されるピークインタラプト信号S13は、中央処
理ユニツト(CPU)31がROM構成のプログラム/テーブル
データメモリ32のプログラムを実行することにより、バ
ス33を介してRAM構成のデータ/ワーキングメモリ34に
取り込まれると共に、プログラム/テーブルデータメモ
リ32のテーブルデータと共に演算処理される。
CPU31は当該演算処理したデータをバス33を介してリズ
ム音源となる楽音信号発生部(TG)35にリズム音発生情
報S31として供給する。楽音信号発生部(TG)35は、最
大発音打楽器音数(この場合6音)についてのリズム音
発生情報S31を第1〜第6の発音チヤンネルに割り当て
られたタイムスロツトについて順次受けて対応するリズ
ム楽器音を表す楽音信号S32をサウンドシステム36に送
出し、かくして楽音信号S32がサウンドシステム36にお
いて打楽器音に変換される。
CPU31は、演奏者が演奏操作子3としてのパツドPAD1〜P
AD6のうちの1つを現在時点t0で操作したとき、その演
奏操作情報信号S1に基くデータを、データ/ワーキング
メモリ34のレジスタ34A(第5図)にピークインタラプ
ト信号S13が発生するごとに第6図のパッドオンインタ
ラプトルーチンRT1を実行することにより、取り込んで
演算処理する。
また過去の演奏状態の時間的な経過は、CPU31がインタ
ラプトタイマ37からタイマインタラプト信号S34が発生
するごとに第7図のタイマインタラプトルーチンRT2を
実行することにより、判断される。
この実施例の場合CPU31は、パツドPAD1〜PAD6の過去の
演奏状態を3つの状態すなわちステータス「0」、
「1」、「2」に分類し、これを第5図に示すように、
データ/ワーキングメモリ34のレジスタ34Aを構成する
パツドステータスレジスタREG11に各パツドPAD1、PAD
2、……、PAD6に対応するパツドステータスデータPDKON
(i)(i=1、2、……、6)として保持するように
なされている。
ステータス「0」の状態は、第8図(A1)に示すよう
に、現在時点t0から第1の基準時間TR1(例えば15〔m
s〕)だけ過去の時点t(-15)までの間に第i番目のパツ
ドが演奏操作されなかつた状態にあり、この状態におい
て現在時点t0で初めて符号X1で示すように演奏操作がさ
れた状態を表す。
このステータス「0」の状態においては演奏操作がされ
たときにはいつでも発音動作をして良い状態にある。こ
のときCPU31は経過時間レジスタREG12(第5図)に保持
されている経過時間データLAPCTR(i)(i=1、2、
……、6)として、第8図(A2)に示すように、第1の
基準時間TR1を表す数値15をプリセツトし、その後1〔m
s〕ごとに経過時間データLAPCTR(i)(i=1、2、
……、6)を「−1」減算して行くことにより、第1の
基準時間TR1を計時するようになされている。
この第1の基準時間TR1は第4図(A)に示すように、
パツドPAD1〜PAD6が演奏操作されて振動が開始した時点
から当該振動が収束するのに十分な時間(例えば15〔m
s〕)に選定されている。
またステータス「1」の状態は、第8図(B1)に示すよ
うに、現在時点t0を基準にして第1の基準時間TR1前の
時点t(-15)以外の時点t=t(ST1)において符号X1で示す
ように1回目の演奏操作がされた後、現在時点t0におい
て符号X2で示すように2回目の演奏操作がされた状態を
表す。
この状態は時点t=t(ST1)において1回目の演奏操作が
されたことにより振動を生じたパツドが、その振動状態
が収束し終わらないで未だ振動しているときに2回目の
演奏操作がされたことを意味しており、例えば演奏者が
両手に持つたステイツクで僅かな時間間隔の間に連打し
たような演奏時に生ずる。
このようなときには、パツドを叩いたステイツクを一旦
パツド表面から離して再度パツドの表面を叩くまでの間
に所定の時間以上の時間が必要であり、当該再演奏時ま
での間にサウンドシステム36から打楽器音を発生するこ
とは誤動作と考えて良い。
そこでこのような状態のときには、第8図(B2)に示す
ように、経過時間データLAPCTR(i)として2回目の演
奏操作がされた現在時点t0から第2の基準時間TR2(こ
の実施例の場合30〔ms〕に選定されている)を計時する
ようにし、当該第2の基準時間TR2の間は休止期間とし
て楽音信号発生部(TG)35を発音動作させないように制
御する。
さらにステータス「2」は第8図(C1)に示すように、
現在時点t0を基準にして第1の基準時間TR1だけ前の時
点t(-15)以外の時点t=t(ST1)及びt=t(ST2)において
符号X1及びX2で示すように同一パツドが2回連打された
後、現在時点t0において符号X1で示すように3回目の演
奏操作がされたと同様の振動が生じたときには、経過時
間レジスタREG12の経過時間LAPCTR(i)が第2の基準
時間TR2の計時動作に入つていることに基づいて(第8
図(C2))、CPU31は発音動作をさせないような制御を
する。
〔2〕原理的処理手順 第2図の実施例においてCPU31は、第1図に示すような
原理的処理手順に従つて、他のパツドが演奏操作された
時演奏操作がされていないパツドがこれに共振する等の
影響を受けて振動を生ずる(すなわち飛びつき振動を生
ずる)場合に、当該飛びつき振動に対応して通常の演奏
時の発音(これを通常発音と呼ぶ)とは異なる発音(こ
れを特殊発音と呼ぶ)として例えば小音量の発音処理を
実行する。
すなわちCPU31は、演奏操作子3を構成するパツドPAD1
〜PAD6の1つに他のパツドから飛びつき振動が生ずるこ
とにより、ピークインタラプト信号S13が発生した時、
ステツプPR1から当該飛びつき振動処理ルーチンに入つ
て、処理ステツプPR2において飛びつき振動が生じたパ
ツド(これを「当該パツド」と呼ぶ)から演奏操作情報
(すなわちピークインタラプト信号S13、パツドナンバ
ラツチデータS14、ピーク値ラツチデータS15)を取り込
む。
続いてCPU31は処理ステツプPR3において当該パツド以外
の他のパツドが所定の基準時間(すなわち第3の基準時
間TR3)以内に発音されていたか否かの判断をし、肯定
結果が得られたとき処理ステツプPR4に移つて当該パツ
ドの演奏操作量と他のパツドの演奏操作量との比が所定
値以上か否かの判断をする。
この処理ステツプPR4において肯定結果が得られると、
このことは当該パツドの振動量が通常の演奏操作(すな
わちステイツクによつて叩かれた操作)に基づく大きな
値になつていることを意味し、このときCPU31は処理ス
テツプPR5において当該パツドの演奏操作量に対応した
通常の発音動作を実行した後、処理ステツプPR6におい
て当該飛びつき振動処理ルーチンを終了する。
これに対して処理ステツプPR4において否定結果が得ら
れると、このことは当該パツドにおける振動量が通常の
演奏によるものと比較して格段的に小さい値であること
を表しており、従つて飛びつき振動によるものであると
判断して良い。
このときCPU31は処理ステツプPR7に移つて小音量で楽音
を発生した後、処理ステツプPR6において当該飛びつき
振動処理ルーチンを終了する。
ここで処理ステツプPR7における特殊発音の仕方として
は、例えば自然楽器としてのドラムセツトにおいて、他
の打楽器が強く演奏されたことにより当該打楽器が共振
等によつて影響を受けて自然に小音量の音を発すると同
様の発音態様で楽音を発生させるようにする。かくする
ことにより、飛びつき振動について自然感が豊かな楽音
を容易に発生することができる。
上述の処理ステツプPR3において否定結果が得られる
と、このことは他のパツドが演奏操作されてからかなり
の時間が経過していることを意味しており、このときは
飛びつき振動の影響を考慮する必要がない状態になつて
いるので、CPU31は処理ステツプPR4の処理をジヤンプし
て処理ステツプPR5において通常発音処理を実行する。
第1図に示す原理的処理手順は、第6図のパツドオンイ
ンタラプトルーチンRT1においてさらに具体的に実現さ
れる。
〔3〕タイマインタラプト処理 第8図(A2)、(B2)、(C2)において上述した経過時
間データLAPCTR(i)の計時動作は、インタラプトタイ
マ37からタイマインタラプト信号S34が発生するごとにC
PU31がタイマインタラプトルーチンRT2(第7図)を実
行することによりなされる。
CPU31はタイマインタラプト信号S34が発生すると、ステ
ツプSP1においてパツドナンバワーキングレジスタREG10
(第5図)にパツドナンバワーキングデータPNとして数
値データ1を書き込む。
このパツドナンバワーキングデータPNは、第1〜第6発
音チヤンネルを1チヤンネルずつ処理するために用いら
れるデータで、CPU31は次のステツプSP2において当該PN
=1の発音チヤンネルの経過時間データLAPCTR(PN)
(PN=1)が0であるか否かの判断をする。ここで否定
結果が得られると、タイマインタラプト信号S34が発生
した時点において第1番目のパツドPAD1について第1又
は第2の基準時間TR1又はTR2の計時動作がされている状
態にあることを意味する。
このときCPU31はステツプSP3に移つて経過時間データLA
PCTR(PN)を「−1」減算した後、ステツプSP4におい
て「−1」減算後の経過時間データLAPCTR(PN)が0に
なつたか否かの判断をする。
ここで否定結果が得られると、このことは引続き計時動
作をする必要があることを意味し、このときCPU13はス
テツプSP5に移つてパツドナンバワーキングデータPNに
「+1」加算をすることにより、第2番目の発音チヤン
ネルを指定し得る状態になる。
これに対して上述のステツプSP2において肯定結果が得
られると、このことは第1又は第2の基準時間TR1又はT
R2についての計時動作がすでに終了していることを意味
しており、このときCPU31はステツプSP3、SP4をジヤン
プしてステツプSP5に移る。
また上述のステツプSP4において肯定結果が得られる
と、このことはタイマインタラプト信号S34が得られた
現在の時点t0において第1又は第2の基準時間TR1又はT
R2の計時動作が終了したことを意味し、このときCPU31
はステツプSP6においてパツドステータスデータPDKON
(PN)を0にクリアした後、ステツプSP5に移る。
ステツプSP5においてCPU31はパツドナンバワーキングデ
ータPNに「+1」加算することにより次の発音チヤンネ
ルを指定した後、ステツプSP7において当該「+1」加
算後のパツドナンバワーキングデータPNが最大発音チヤ
ンネル数6を超えたか否かの判断をする。
ここで否定結果が得られると、このことは全ての発音チ
ヤンネルについての処理が未だ終了していないことを意
味し、このときCPU31は上述のステツプSP2に戻つて当該
新たな発音チヤンネルすなわちPN=2について経過時間
データLAPCTR(PN)(PN=2)の処理を実行する。
以下同様にして第3〜第6番目の発音チヤンネルについ
ての経過時間データLAPCTR(PN)の処理を終了すると、
ステツプSP7において肯定結果が得られることにより、C
PU31はステツプSP8からメインルーチンに戻る。
このようにしてCPU31は所定時間すなわち1〔ms〕ごと
に、第1〜第6発音チヤンネルについて必要に応じて第
1又は第2の基準時間TR1又はTR2の計時動作を実行す
る。
〔4〕パツドオンインタラプト処理 CPU31は演奏者が演奏操作部12のパツドPAD1〜PAD6のう
ちの1つを演奏操作したとき、当該演奏操作されたパツ
ドから得られる演奏操作情報信号S1に基づいて、ピーク
検出回路25においてピークインタラプト信号S13が得ら
れるごとに、第6図のパツドオンインタラプトルーチン
RT1の処理を実行する。
すなわちCPU31は先ず演奏操作情報取込処理ループLP1に
入つてステツプSP11においてパツドナンバラツチ部14A
(第2図)からパツドナンバラツチデータS14を取り込
んでこれを操作されたパツド番号データを表すパツドナ
ンバデータPADNOとしてパツドナンバレジスタREG2(第
5図)に取り込む。
続いてCPU31はステツプSP12においてピーク値ラツチ部1
4B(第2図)からピーク値ラツチデータS15を取り込ん
でピークレベルレジスタREG1にピークレベルデータADVA
Lとして書き込む。
かくしてCPU31は現在時点において操作されたパツドの
番号及びその演奏操作量を表すデータをデータ/ワーキ
ングメモリ34のレジスタ34Aに基本的な演奏操作情報と
して保持させた後続いて直前操作パツド検出処理ループ
LP2に入る。
この処理ループは、第3図の現在時点t0において、過去
の演奏状態を認識して現在時点t0において操作されたパ
ツドについての演奏操作情報に基づいて発音するか否か
を判断する処理ループで、CPU31は先ずステツプSP13に
おいてパツドナンバレジスタREG2に取り込まれたパツド
ナンバデータPADNOのパツドが割当てられている発音チ
ヤンネル以外の発音チヤンネルにおいて、パツドステー
タスデータPDKON(i)がステータス「1」又は「2」
であり、しかも経過時間データLAPCTR(i)の値が最小
の発音チヤンネル(すなわち直前に発音したチヤンネ
ル)を検出した後当該発音チヤンネルの経過時間データ
LAPCTR(i)を直前操作パツド時間間隔データレジスタ
REG4に書き込むと共に、当該発音チヤンネルのチヤンネ
ルナンバデータPADNOを直前操作パツドナンバレジスタR
EG5に直前操作パツドナンバデータMINPDとして書き込
む。
このステツプSP13の処理は、第9図に示す直前操作パツ
ド検出サブルーチンを用いて実行し得る。
すなわちCPU31はステツプSP13Aにおいてパツドナンバワ
ーキングデータPNとして値1を設定し、また直前操作パ
ツド時間間隔データMINLAPとして値30を設定し、さらに
直前操作パツドナンバデータMINPDとして値0を設定し
た後、ステツプSP13BにおいてパツドナンバデータPADNO
がPN(=1)ではないことを確認してステツプSP13Cに
おいてパツドステータスデータPDKON(PN)の内容を確
認する。
ここでパツドステータスデータPDKON(PN)がステータ
ス「0」であれば、CPU31は直接ステツプSP13Dに移つて
パツドナンバワーキングデータPNに「+1」加算をす
る。
これに対してステツプSP13Cにおいてパツドステータス
データPDKON(PN)がステータス「1」であることを確
認できると、CPU31はステツプSP13Eにおいて15−LAPCTR
(PN)の演算を実行して当該演算結果を経過時間検出用
ワーキングレジスタREG9に経過時間検出用ワーキングデ
ータLAPとして書き込んだ後、ステツプSP13Fにおいてこ
の経過時間検出用ワーキングデータが直前操作パツド時
間間隔データMINLAPより小さいことを確認してステツプ
SP13Gにおいて当該経過時間検出用ワーキングデータLAP
を直前操作パツド時間間隔データMINLAPとして保持する
と共に、パツドナンバワーキングデータPNを直前操作パ
ツドナンバデータMINPDとして保持する。
これに対してステツプSP13Fにおいて経過時間検出用ワ
ーキングデータLAPが直前操作パツド時間間隔データMIN
LAPより小さいときにはステツプSP13Gをジヤンプしてス
テツプSP13Dに移る。
これに対して上述のステツプSP13Cにおいてパツドステ
ータスデータPDKON(PN)がステータス「2」であるこ
とが確認できると、CPU31はステツプSP13Hにおいて30−
LAPCTR(PN)の演算をしてこれを経過時間検出用ワーキ
ングデータLAPとして保持する。
かくしてCPU31は現在時点t0より以前の状態がステータ
ス「0」(第8図(A1)及び(A2))、ステータス
「1」(第8図(B1)及び(B2))、又はステータス
「2」(第8図(C1)及び(C2))のいずれかであるか
を確認し、ステータス「1」又は「2」のとき、直前操
作パツドナンバデータMINPD及び直前操作パツド時間間
隔データMINLAPをレジスタ34Aに保持する。
なおステツプSP13Bにおいてパツドナンバワーキングデ
ータPNが当該パツドであるとき、CPU31は他のチヤンネ
ルではないので、直ちにステツプSP13Dにジヤンプす
る。
CPU31はかかる処理をすべての発音チヤンネルについて
実行したことをステツプSP13Iにおいて確認した後ステ
ツプSP13JからパツドオンインタラプトルーチンRT1に戻
る。
このときCPU31はステツプSP14に移つて直前操作パツド
ナンバデータMINPDが0ではないかどうかの判断をす
る。ここで肯定結果が得られると、このことは現在操作
されたパツド以外のパツドのうち前回操作された時点か
らの経過時間が最小のパツドにおいて、第1又は第2の
基準時間TR1又はTR2を経過していないことを意味する。
この状態のときCPU31はステツプSP15に移つて直前操作
パツド時間間隔データMINLAPが第3の基準時間TR3(こ
の実施例の場合5〔ms〕に選定されている)より小さい
か又は等しいことを判断する。
この第3の基準時間TR3は第1又は第2のステータスに
おいて直前に発音したパツドについて、当該パツドが演
奏操作された後第3の基準時間TR3(すなわち5〔m
s〕)以上経過していないために、現在操作したパツド
に飛びつき振動が生ずるおそれがある状態になつている
ことを意味している。
このときCPU31はステツプSP16に移つてパツドナンバデ
ータPADNO及び直前操作パツドナンバデータMINPDに基づ
いてプログラム/テーブルデータメモリ32のテーブルメ
モリ32A(第10図)に格納されている飛びつき振動検出
用係数データテーブルKTABLEから飛びつき振動検出Sデ
ータK12〜K65を読み出してレジスタ34A(第5図)の飛
びつき振動検出用係数レジスタREG3に飛びつき振動検出
用係数データKDATAとして書き込む。
飛びつき振動検出用係数データKDATAは、当該パツド
(パツドナンバデータPADNOによつて表される)に対し
て、直前に操作されたパツド(直前操作パツドナンバデ
ータMINPDによつて表される)からの飛びつき振動につ
いての影響度を表すもので、例えば現在時点t0において
操作された当該パツドと、直前に操作されたパツドとの
距離によつて係数値が決められる。
このようにして決められる係数値をK(PADNO)(MINPD)
表せば、飛びつき振動検出用係数テーブルKTABLEは第11
図のように表すことができ、例えば第12図に示すよう
に、第1番目のパツドPAD1が現在時点t0で操作されたと
き、直前に操作されたパツドが順次PAD2、PAD3、PAD4、
PAD5、PAD6のとき、各係数値K(PADNO)(MINPD)は、K12
K13、K14、K15、K16で表すことができ、その値は第1の
パツドPAD1に対して第2及び第4のパツドPAD2及びPAD4
がほぼ同じ距離にあることからK12=K14=1/8に設定さ
れ、第5のパツドPAD5が僅かに遠い距離にあることか
ら、K15=1/10に設定され、第3及び第6のパツドPAD3
及びPAD6は最も遠い距離にあることからK13=K16=1/16
に設定する。
かくして当該パツド以外の他のパツドPAD2〜PAD6が直前
に操作されることにより振動している状態において、当
該振動が現在時点t0において操作された当該パツドPAD1
に及ぼす飛びつき振動の影響度を重付けすることによつ
て適切な条件に適正化し直すことができる。
CPU31は続くステツプSP17において、飛びつき振動検出
用係数データKDATAを用いて、当該パツドの振動が飛び
つき振動検出用係数データKDATAより大きいか否かの判
断をする。
ここで現在の振動状態は、ピークレベルレジスタREG1に
保持されているピークレベルデータADVALと、直前操作
パツドナンバレジスタREG5に保持されている発音時レベ
ルデータDATA(MINPD)との比が用いられる。
因にステータス「1」又は「2」においてピークレベル
レジスタREG1に保持されているピークレベルデータADVA
Lは現在時点t0において操作された当該パツドから得ら
れるピークレベルデータであるのに対して、発音時レベ
ルレジスタREG13に保持されている発音時レベルデータA
DATA(i)(i=1、2、…、6)は、直前に演奏操作
されたパツドについてのピークレベルデータ(これをAD
ATA(MINPD)のように表す)になる。従つてその比ADVA
L/ADATA(MINPD)は、現在時点t0においてピークが検出
されたパツドが実際には演奏操作されていないにもかか
わらずピークの発生が検出された場合には、直前に操作
されたパツドからの飛びつき振動によつてピークが発生
したと考えることができ、このときの当該ピークが生じ
たパツドのピークレベルは、直前に操作されたパツドの
振動のピークレベル×K(PADNO)(MINPD)の値以下になる
と考えられる。ここで飛びつき振動検出用係数データK
(PADNO)(MINPD)は、直前に操作されたパツドから現在ピ
ークが検出されたパツドまでの振動の減衰比率の基準値
を表しているからである。
これに対して比ADVAL/ADATA(MINPD)は、当該ピークを
検出したパツドが実際に演奏操作された場合には、その
振動レベルの大きさ、従つてピークレベルデータADVAL
の値は、十分に大きな値になるので、飛びつき振動検出
用係数データKDATAの値より大きな値になる。
かくしてステツプSP17において否定結果が得られたとき
このことは当該ピーク値が飛びつき振動によるものであ
る可能性があることを表しており、このときCPU31は飛
びつき振動処理ループLP3に移る。
これに対してステツプSP17において肯定結果が得られる
と、このことは当該ピークの発生がパツドの演奏操作に
よるものであることを表しており、このときCPU31は発
音処理ループLP4に移る。
また上述のステツプSP14において否定結果が得られる
と、このことは、当該ピークが生じたパツド以外の他の
すべてのパツドが、発音を開始してから第1の基準時間
(すなわち15〔ms〕)以上経過していることを意味して
おり、このときには飛びつき振動についての処理を実行
する必要がないので、CPU31はステツプSP15、SP16、SP1
7の処理をせずに直ちに発音処理ループLP4に入る。
また上述のステツプSP15において否定結果が得られる
と、このことは直前に操作されたパツドが発音開始した
時点から第3の基準時間TR3(すなわち5〔ms〕)以上
経過していることを表しており、このときには飛びつき
振動が生ずるおそれがないので、CPU31はステツプSP1
6、SP17の処理をせずに直接発音処理ループLP4に入る。
CPU31は発音処理ループLP4に入ると、ステツプSP21にお
いてピーク検出されたパツドナンバデータPADNOのパツ
ドステータスデータPDKON(PADNO)に基づいて、過去の
操作状態を確認する。
パツドステータスデータPDKON(PADNO)がステータス
「0」であるとき、このことは第8図(A1)及び(A2)
について上述したように、いつでも発音できる状態にあ
ることを意味しており、このときCPU31はステツプSP22
に移つてパツドステータスデータPDKON(PADNO)のデー
タをステータス「0」からステータス「1」に書き換
え、第2に経過時間データLAPCTR(PADNO)に第1の基
準時間TR1(すなわち15〔ms〕)のデータをセツトし、
第3に発音時レベルデータADATA(PADNO)にピークレベ
ルレジスタREG1のピークレベルデータADVALを転送保持
する。
かくしてCPU31は、第8図(B1)及び(B2)について上
述したステータス「1」の制御条件に切り換わつた後、
次のステツプSP23に移る。
このステツプSP23においてCPU31は楽音信号発生部(T
G)35にパツドナンバレジスタREG2のパツドナンバデー
タPADNO及びピークレベルレジスタREG1のピークレベル
データADVALをキーオン信号KONと共にリズムオン発生情
報S31として伝送する。
このとき楽音信号発生部(TG)35はパツドナンバデータ
PADNOによつて指定された打楽器音をピークレベルデー
タADVALによつて指定された音量で発音させるような楽
音信号S32をサウンドシステム36に送出する。
かくして第8図(A1)及び(A2)について上述したよう
に、現在時点t0において演奏者が操作した当該パツドに
対応する打楽器音を発生させた後、CPU31はステツプSP2
4からメインルーチンに戻る。
これに対してCPU31は、ステツプSP21においてステータ
ス「1」であることを判断すると、このことは第8図
(B1)及び(B2)について上述したように、現在時点t0
を基準にして第1の基準時間TR1だけ前の時間の間に直
前に操作されたパツドがある状態において同じパツドが
2回連打されたことを意味する。
このときCPU31はステツプSP25に移つて発音時レベルデ
ータADATA(PADNO)及び経過時間データ15−LAPCTR(PA
DNO)によつてプログラム/テーブルデータメモリ32に
格納されている自己振動検出用係数データテーブルREG2
2(第10図)から自己振動検出用係数データDCTBL(第13
図)を読み出して自己振動検出データレジスタREG8に自
己振動検出データDCVALとして書き込む。
ここで15−LAPCTR(PADNO)は、パツドが操作されてか
ら現在の時点までの経過時間を表し、第1の基準時間TR
1(この実施例の場合15〔ms〕)を、所定の時間間隔
(例えば1〔ms〕間隔)ごとの自己振動検出用係数デー
タDV(ADVAL)(15-LAPCTR)とする一群のデータ群DCTBL(3
0)〜DCTBL(10)として記憶している(第14図)。
各データ群DCTBL(30)〜DCTBL(10)は、パツドに対す
る操作強度(すなわち経過時間15−LAPCTR=0における
ピークレベルデータADVALの値30、29、…、10)ごとに
用意されており、パツドの振動の減衰曲線に対応するよ
うな減衰曲線を描くようなデータによつて構成されてい
る。
因にパツドの振動は、演奏操作した後第1の基準時間TR
1の間第4図について上述したように減衰して行くが、
その減衰曲線はパツドに対する操作強度(すなわちステ
イツクによつてパツドを叩いたときの強さ)によつて異
なる減衰曲線を描く。自己振動検出用係数データテーブ
ルDCTBLの各データ群DCTBL(30)〜DCTBL(10)は、か
かる減衰曲線上の各経過時点の値に対して所定量だけ小
さい値に選定されている。
かくしてパツドが演奏操作されることによりいわゆる自
己振動を開始してから第1の基準時間TR1の間自然に減
衰して行くときに、任意の経過時点において自己振動検
出用係数データDV(ADVAL)(15-LAPCTR)の対応する経過時
点のデータと比較すれば、常に自然減衰状態におけるパ
ツドの振動レベルの方が小さくなるようになされてい
る。
かくして自己振動検出用係数データテーブルDCTBLから
ピークレベルデータADVALに基づいて決まるデータ群DCT
BL(ADVAL)の対応する経過時点(15−LAPCTR)のデー
タDV(ADVAL)(15-LAPCTR)を読み出してピークレベルデー
タADVALと比較したとき、ピークレベルデータADVALが大
きければ当該パツドの振動は2度目の演奏操作がされた
ことにより自己振動であると判断することができるよう
になされている。
そこで、ステツプSP26において肯定結果が得られると、
このことは第8図(B1)及び(B2)について上述したよ
うに2回目の演奏操作がされたことを意味する。このと
きCPU13はステツプSP27に移つて第1に当該ピーク検出
パツドに対応するパツドステータスデータPDKON(PADN
O)として書き込まれていたステータス「1」をステー
タス「2」に書き直し、第2に経過時間データLAPCTR
(PADNO)に第2の基準時間TR2を表す値30を書き込み、
第3に発音時レベルデータADATA(PADNO)として現在ピ
ークレベルレジスタREG1に保持されているピークレベル
データADVALを転送格納する。
かくしてCPU31は第8図(B1)及び(B2)について上述
したステータス「1」の制御条件を、第8図(C1)及び
(C2)に示すステータス「2」の制御条件に切換制御
し、その後ステツプSP28に移つてパツドナンバREG2のパ
ツドナンバデータPADNO及びピークレベルレジスタREG1
のピークレベルデータADVALをキーオン信号KONと共にリ
ズムオン発生情報S31として楽音信号発生部(TG)35に
送出する。
このとき楽音信号発生部(TG)35はパツドナンバデータ
PADNOの打楽器音を、ピークレベルデータADVALの音量で
発音させるような楽音信号S32をサウンドシステム36に
供給した後、ステツプSP29からメインルーチンにもど
る。
これに対してステツプSP26において否定結果が得られる
と、このことは検出されたピーク値が正規に演奏操作し
た場合より低い状態、例えば1回目の演奏操作が異常に
強かつたために異常振動が生じたことを意味する。この
ときCPU31はステツプSP27、SP28の処理をせずに直ちに
ステツプSP29に移る。
さらに上述のステツプSP21において、パツドステータス
データPDKON(PADNO)がステータス「2」であると判断
したとき、このことは第8図(C1)及び(C2)について
上述したように、現在時点t0から過去第1の基準時間TR
1の間に同一パツドについて続けて2回の演奏操作がさ
れており、しかも現在時点t0は2回目の演奏操作から第
2の基準時間TR2(=30〔ms〕)以内であるので、現在
時点t0におけるピークの発生は異常であることを表して
いる。
このときCPU31はステツプSP30からただちにメインルー
チンに戻ることにより、ピークの発生を無視して発音制
御をせずに当該処理プログラムを終了する。
CPU31は飛びつき振動処理ループLP3に入ると、先ずステ
ツプSP35においてパツドステータスデータPDKONが
「0」か否かの判断をする。ここで否定結果が得られる
と、当該パツドはステータス「1」又は「2」にあり、
従つて1回目又は2回目の演奏操作によつて振動してい
る状態にあり、このときCPU31はステツプSP40からメイ
ンルーチンに戻る。
ところがこのような振動状態においては、たとえ他のパ
ツドから飛びつき振動があつたとしてもその振動は微小
であるので、新たに飛びつき振動に基づいて特殊発音を
させると不自然になる。従つてかかるステータス条件の
ときは特殊発音をさせずに当該処理プログラムを終了す
る。
これに対してステツプSP35において肯定結果が得られる
と、CPU31はステツプSP36に移つてパツドナンバデータP
ADNO及び直前操作パツドナンバデータMINPDをアドレス
データとして用いてテーブルメモリ32A(第10図)にお
いて小音量発音用係数データテーブルDMTBLを格納して
いる小音量発音用係数データテーブルレジスタREG23か
ら小音量発音用係数データD(PADNO)(MINPD)を読み出
す。
この小音量発音用係数データD(PADNO)(MINPD)は、ピー
クを検出した当該パツドに対して他のパツドから飛びつ
き振動が生じた場合に、どのパツドから飛びつき振動が
与えられたかによつて小音量発音する際の音量を決める
ための係数を表すもので、当該小音量発音用係数データ
テーブルDMTBLから読み出された小音量発音用係数デー
タD(PADNO)(MINPD)を飛びつき発音音量係数データDMRAT
IOとして飛びつき音量係数レジスタREG6(第5図)に書
き込む。
この実施例の場合飛びつき発音音量係数データD
(PADNO)(MINPD)は、例えば1番目のパツドPAD1について
第16図に示すように、隣接する第2のパツドPAD2相互間
の飛びつき音量発音音量係数データD12、D21としてD12
=D21=1/10を用い、第3のパツドPAD3との間の飛びつ
き発音音量係数データD13、D31としてD13=D31=1/20を
用い、第4のパツドPAD4との間の飛びつき発音音量係数
データD14、D41としてD14=D41=1/10を用い、第5のパ
ツドPAD5に対する飛びつき発音音量係数データD15、D51
としてD15=D51=1/16を用い、第6のパツドPAD6との間
の飛びつき発音音量係数データD16、D61としてD16=D61
=1/20を用いる。
このようにすれば、ピークの発生を検出したパツドPAD1
への距離が近いパツドほど飛びつき振動の影響が大きい
と考えられることに基づいて、飛びつき発音音量係数デ
ータD(PADNO)(MINPD)として距離が近いほど大きい係数
データを割当てるようにすることにより、自然楽器にお
いて生ずる飛びつき発音と同様の発音効果をもつような
音量の特殊発音をさせることができる。
かかるステップSP36の処理が終了すると、CPU31は次の
ステツプSP37においてピークレベルデータADVALに飛び
つき発音音量係数データDMRATIOを乗算し、当該乗算結
果を飛びつき発音レベルデータDMADVLとして飛びつき発
音レベルデータレジスタREG7(第5図)に書き込む。
続いてCPU31はステツプSP38に移つて、パツドナンバレ
ジスタREG2に保持されているパツドナンバデータPADNO
及び飛びつき発音レベルレジスタREG7に保持されている
飛びつき発音レベルデータDMADVLをキーオン信号KONと
共にリズムオン発生情報S31として楽音信号発生部(T
G)35に送出する。このとき楽音信号発生部(TG)35は
パツドナンバデータPADNOに対応する打楽器音を飛びつ
き発音レベルデータDMADVLで決まる小音量で特殊発音さ
せるようにサウンドシステム36に楽音信号S32を送出す
る。
このようにしてCPU31は飛びつき振動処理ループLP3の処
理を終了し、ステツプSP39からメインルーチンに戻る。
〔5〕第1の実施例の動作 以上の構成において、CPU31はパツドPAD1〜PAD6から送
出される演奏操作情報信号S1に基づいて現在時点t0にお
いてピークが検出されたとき、過去のパツドの操作状態
すなわちステータス「0」、「1」、「2」に応じて異
なる制御モードで打楽器音の発音を制御する。
(1) ステータス「0」の場合 この場合は、第8図(A1)及び(A2)について上述した
ように、現在時点t0から第1の基準時間TR1以内におい
てはピークが検出された当該パツドについて第1の基準
時間TR1以内においては演奏操作がされていなかつたこ
とにより、演奏操作されたときにはいつでも発音して良
い状態にある。
このときCPU31は、パツドオンインタラプトルーチンRT1
(第6図)の演奏操作情報取込処理ループLP1を構成す
るステツプSP11及びSP12において、パツドナンバレジス
タREG2及びピークレベルレジスタREG1にそれぞれパツド
ナンバデータPADNO及びピークレベルデータADVALを書き
込み保持した後ステツプSP13において当該パツド以外の
直前に操作されたパツドについて、当該パツドとの操作
時間間隔を表す直前操作パツド時間間隔データMINLAP及
び直前操作パツドナンバMINPDを検出し、その直前操作
パツド時間間隔データMINLAPが第3の基準時間TR3(=
5〔ms〕)以下であることをステツプSP15において確認
したとき、直前操作パツドからの飛びつき振動が生ずる
おそれがあるので、ステツプSP16において飛びつき振動
検出用係数データKDATAを飛びつき振動検出用係数レジ
スタREG3に保持する。
ここで現在時点t0においてパツドが正規に演奏操作され
たときには、当該パツドから得たピークレベルデータAD
VALの値はかなり大きいから、CPU31はこれをステツプSP
17において検出して発音処理ループLP4に移る。
このときCPU31はステツプSP21においてステータス
「0」であることを検出した後ステツプSP22において、
経過時間データLAPCTR(PADNO)に第1の基準時間TR1
(すなわち15〔ms〕)の値15をセツトすることにより当
該第1の基準時間TR1の計時動作を開始させると共に、
ステツプSP23において第17図に示すように、パツドナン
バPADNO及びピークレベルデータADVALに基づいて楽音信
号発生部(TG)35において打楽器音を発生させる。
このようにしてステータス「0」においてCPU31は、パ
ツドが演奏操作されたときには直ちに対応する打楽器音
を発生すると共に、第1の基準時間TR1についての経過
時間の計時動作をするステータス「1」の状態(第8図
(B1)及び(B2)に設定される。
(2)ステータス「1」の場合 ステータス「1」の状態でピークインタラプト信号S13
が発生するとCPU31は、第8図(B1)及び(B2)につい
て上述したように、現在時点t0において2回目のピーク
検出をしたことにより、当該ピーク検出に対応して打楽
器音を発生すると共に第2の基準時間TR2の計時動作を
開始させる。
すなわちCPU31はピーク検出インタラプトS13が発生する
と、演奏操作情報取込処理ループLP1(第6図)におい
てパツドナンバデータPADNO及びピークレベルデータADV
ALをレジスタ34Aに保持した後直前操作パツド検出処理
ループLP2を実行する。
ここで現在時点t0において生じたピーク検出が、パツド
に対する正規の演奏操作に基づくものである場合には、
直前操作パツド検出処理ループLP2においてCPU31はステ
ータス「0」について上述したと同様の処理を実行して
発音処理ループLP4に入る。
ここでCPU31は、過去の状態がステータス「1」である
ことをステツプSP21において判断すると、ステツプSP25
においてレジスタ34Aに保持されている発音時レベルデ
ータADATA(PADNO)及び経過時間データLAPCTR(PADN
O)を用いて自己振動検出用係数データテーブルDCTBL
(第13図及び第14図)から自己振動検出用係数データDV
(ADVAL)(15-LAPCTR)を読み出してレジスタ34Aに自己振
動検出用係数データDCVALとして保持した後この自己振
動検出データDCVALとピークレベルデータADVALとを比較
する(ステツプSP26)。
ここでピークレベルデータADVALが大きければ、第18図
(A)に示すように、現在時点t0において発生したピー
ク検出状態は、当該パツドが正規に演奏操作されたこと
により生じた自己振動に基づくものであると判断し得る
ことにより、CPU31はステツプSP27、SP28においてパツ
ドナンバデータPADNOによつて指定された打楽器音をピ
ークレベルデータADVALの音量で発音すると共に、パツ
ドステータスデータPDKONをステータス「2」のデータ
に書き換え、かつ経過時間データLAPCTR(PADNO)に対
して第2の基準時間TR2(すなわち30〔ms〕)を設定す
る。
かくしてステータス「1」状態にある当該パツドが第1
の基準時間TR1の間に2回目の演奏操作がされたときに
は、当該パツドに対応する打楽器音を発生させる。
これに対してピーク検出が生じた当該パツドについて自
己振動検出データレジスタREG8に保持された自己振動検
出データDCVALと比較してピークレベルデータADVALが小
さい場合には、第18図(B)に示すように、時点t0で発
生したピークは自己振動ではないので、CPU31はステツ
プSP27及びSP28の処理をジヤンプすることにより、当該
パツドナンバデータPADNOについての発音をせずにパツ
ドオンインタラプトルーチンを終了する。
(3)ステータス「2」の場合 第8図(C1)及び(C2)について上述したステータス
「2」の状態でピークが検出されたとき、CPU13は演奏
操作情報処理ループLP1及び直前操作パツド検出処理ル
ープLP2の処理を実行した後発音処理ループLP4のステツ
プSP21においてパツドの状態がステータス「2」であつ
たことを判知する。
この場合には第19図に示すように、現在時点t0において
検出されたピークは第2の基準時間TR2の間に生じたも
のであり、実際上ステイツクによる正規の演奏操作はで
きないので、CPU31は発音処理をせずに当該パツトオン
インタラプトルーチンを終了する。
(4)飛びつき振動の場合 過去の操作状態がステータス「0」においてピーク検出
が生じた当該パツドの振動が小さいと判断したとき、CP
U31は小音量の発音をすることにより、自然楽器におけ
る飛びつき発音と同様の効果を生じさせるような特殊発
音制御を実行する。
すなわちCPU31はパツドオンインタラプトルーチンRT1の
演奏操作情報取込処理ループLP1においてパツドナンバ
データPADNO及びピークレベルデータADVALをレジスタ34
Aに取り込んだ後直前操作パツド検出処理ループLP2のス
テツプSP17において、飛びつき振動であると判断する。
因に当該パツドの振動(ピークレベルデータADVAL)は
小さいので、直前操作パツドの間の飛びつき振動検出用
係数データKDATAより比ADVAL/ADATA(MINPD)が小さく
なる。すなわち、当該ピーク検出パツド以外のパツドが
演奏操作されたときには、第12図について上述したよう
に、当該パツドにK(PADNO)(MINPD)の比率で減衰した振
動が到達するが、当該減衰した振動より現在生じた振動
の比が小さければ、飛びつき振動であると判断して良
い。
このときCPU31はステツプSP36、SP37、SP38において、
小音量発音用係数データテーブルDMTBL(第15図)から
対応する飛びつき発音音量係数データD(PADNO)(MINPD)
を読み出して飛びつき発音音量係数データDMRATIOとし
てレジスタ34A(第5図)に保持すると共に、これをピ
ークレベルデータADVALに乗算して飛びつき発音レベル
データDMADVLを形成する。
かくして過去の状態がステータス「0」の場合のよう
に、打楽器音が発生していない状態においてピークが検
出されたパツドにおいては、自然楽器において生ずる飛
びつき発音のように、小音量の打楽器音を発生させるこ
とにより、より自然な打楽器音をサウンドシステム36に
おいて発生させることができる。
これに対して、ステータス「1」、「2」の場合に小さ
い振動のピークが発生したとき、CPU31はこれに応動し
ないことにより(ステツプSP35、SP40)、不自然な発音
を生じさせないようにする。
〔6〕第1の実施例の効果 上述の実施例によれば、ステツプSP35〜40でなる飛びつ
き振動処理ループLP3において、比較的小振動のピーク
が検出されたパツドについては、これを飛びつき振動と
判断して小音量の特殊発音をさせるようにしたことによ
り、自然楽器のような自然感の豊かな打楽器音を発生す
ることができる。
また上述の実施例の場合、ステツプSP25、SP26、SP27を
含む発音処理ループLP4において、過去の状態がステー
タス「1」のときに生じたピークのピークレベルデータ
ADVALが、自己振動検出用係数データテーブルDCTBLから
読み出された自己振動検出用係数データDV
(ADVAL)(15-LAPCTR)(すなわち自己振動検出データDCVA
L)より大きい場合に限つて打楽器音を発生させるよう
にしたことにより、同一パツドにおいて自然減衰であれ
ば生ずるはずがないようなピークが同一パツドにおいて
生じたとしても、これに基づいて誤つて打楽器音を発生
させないようにし得、かくして誤発音を確実に防止し得
る。
さらに上述の実施例によれば、ステツプSP25〜SP29及び
SP30のように、ステータス「1」においてすでに1回発
音動作した後に続けて2回目の発音をしたときCPU31
は、第2の基準時間TR2(例えば30〔ms〕)の値を経過
時間データLAPCTR(PADNO)として設定すると共に、パ
ツドステータスデータPDKON(PADNO)としてステータス
「2」のデータを設定するようにしたことにより、当該
パツドを2回連打した後に不自然な打楽器音を発生させ
ないようにしたことにより、誤発音の発生を未然に防止
し得る。
〔7〕他の実施例 (1) 上述の実施例においては本発明はソフトウエア
による制御によつて実現するように構成したが、この発
明はこれに限らず、専用のハードウエアを用いるように
しても良い。
(2) 上述の実施例の場合、パツドオンインタラプト
ルーチンとして第6図に示すようなアルゴリズムを用い
たが、当該発音状態の検出の仕方を表すアルゴリズム
や、数値は上述の実施例に限らず、その他種々のものを
適用し得る。
(3) 上述の実施例においては本発明を電子打楽器に
適用した実施例について述べたが、これに限らずオート
リズム装置、電子鍵盤楽器等の電子ないし電気楽器の一
部を構成する電子打楽器に適用するようにしても良い。
(4) 第2図の実施例の場合、パツドナンバラツチデ
ータS14及びピーク値ラツチデータS15をラツチするため
のラツチレジスタ14を複数のパツドPAD1〜PAD6に共通に
設けてこれを時分割的に動作させることにより複数のパ
ツドの演奏操作情報を取り込むようにしたが、これに代
え、例えば複数のパツドPAD1〜PAD6に対してそれぞれラ
ツチレジスタを設け、各ラツチレジスタのラツチデータ
を順次所定の優先順位に従つて処理して行くようにする
等、種々変更し得る。
また同様にしてアナログ/デイジタル変換回路15及びピ
ーク検出回路25を各パツドごとに設けるようにしても良
い。
(5) 上述の実施例においては第1、第2、第3の基
準時間TR1、TR2、TR3をそれぞれTR1=15〔ms〕、TR2=3
0〔ms〕、TR3=5〔ms〕に選定した場合について述べた
が、この時間はこれに限らず、TR1=5〜30〔ms〕、TR2
=10〜50〔ms〕、TR3=2〜10〔ms〕の範囲で変更する
ようにしても良い。
(6) 上述の実施例においては自己振動検出用係数デ
ータテーブルDCTBLから自己振動検出用係数データDV
(ADVAL)(15-LAPCTR)を自己振動検出データDCVALとして
自己振動検出データレジスタREG8に格納するように構成
したが、これに代え、自己振動検出データDCVALを次式 DCVAL=ADATA(PADNO) −〔15−LAPCTR(PADNO)〕 ……(1) の演算式を用いて発音時のレベルデータADATA(PADNO)
から算出するようにしても良い(第20図)。
(7) 上述の実施例においては電子打楽器1の構成と
して第1図について上述したように、ボード2上に複数
のパツドPAD1〜PAD6を配設した構成について述べたが、
本発明はこれに限らず、要は複数のパツドを演奏操作し
たとき、隣接するパツドに振動による影響が生ずるよう
な構成のものに広く適用し得る。
(8) 第6図のパツドオンインタラプトルーチンRT1
の実施例の場合には、ステツプSP17において飛びつき振
動であるか否かの判断をする際に、この判断データKDAT
Aを、飛びつき振動検出用係数データテーブルKTABLE
(第11図)から各パツドごとに比較データK
(PADNO)(MINPD)を読み出すようにしたが、これに代え、
全てのパツドについて同一の比率データを用いるように
しても良い。
(9) 第6図のパツドオンインタラプトルーチンRT1
において、ステツプSP37において飛びつき発音レベルデ
ータDMADVLを得るにつき、第13図に示すように各パツド
ごとに自己振動検出係数データDV(ADVAL)(15-LAPCTR)
格納してなる自己振動検出用係数データテーブルDCTBL
を設け、この自己振動検出用係数データテーブルDCTBL
からデータを読み出してピークを検出した当該パツドか
らのピークレベルデータADVALに乗算するようにした
が、これに換えピークレベルデータADVALに所定の演算
を実行することによつて小音量発音レベルを決めるよう
にしても良い。
(10) 第6図のパツドオンインタラプトルーチンRT1
の場合には、小音量を発音する際に、その音量を飛びつ
き発音レベルデータDMADVLによつて決まる値に設定する
ようにしたが、これに代え又はこれに加えて、例えば高
音域の信号成分をカツトする(例えばローパスフイルタ
によつて)などにより、発生した小音量の打楽器音を目
立たなくしたり、逆に飛びつき発音特有の音色に変更し
たりすることなどのように、必要に応じて音色を変更す
るようにしても良い。
また飛びつき発音をする際には、例えばアタツクレート
を緩やかにするなどのように、発音レベルを制御するよ
うにしても良い。
(11) 上述の実施例においては第1の基準時間TR1の
間に同時に2音だけ発音させるようにした場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、複数音を発音させる
ようにしても良い。
この場合第3の基準時間内に複数音についてピーク検出
が生じたパツドがあつた場合には、その全部について特
殊発音をさせるようにしても良い。
(12) 上述の実施例においては本発明を電子打楽器に
適用した実施例について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、例えば電子弦楽器などのように、演奏操作によつて
振動体を振動させるようにした電子楽器に広く適用し得
る。
(13) 上述の実施例においては、第18図について上述
したように、ステータス「1」において自己振動が生じ
たときには、当該自己振動に基づくピークの発生が第1
の基準時間TR1の間でありかつ振動レベルが自己振動検
出用係数データテーブルDCTBLから読み出した自己振動
検出用係数データDV(ADVAL)(15-LAPCTR)でなる自己振動
検出データDCVALに基づいて、当該2回目のピーク検出
について発音動作をするか否かを判断することにより自
己振動による誤発音を防止するようにしたが、これに代
え、第20図に示すように、自己振動検出データDCVAL
を、経過時間データ15−LAPCTR(PADNO)を変数とする
演算式(例えば1次式)を用いて演算により求めるよう
にしても良い。
(14) また自己振動による誤発音を防止するにつき、
第21図及び第22図に示すように、第4の基準時間TR4以
内にピーク検出が発生したときこれに基づく発音をさせ
ないようにしても良い。
すなわち第21図に示すように、時点t10以前においてス
テータス「0」の状態にあるとき、時点t10においてピ
ークが発生したとき(第21図(A))、ピーク検出回路
25から第21図(B)に示すように、ピークインタラプト
信号S13が発生したとき、CPU13は第22図に示すパツドオ
ンインタラプトルーチンRT11に入り、演奏操作されたパ
ツドを表すパツドナンバラツチデータS14をパツドナン
バデータPADNOとしてレジスタ34Aに取り込むと共に、ス
テツプSP42においてピーク値ラツチデータ14Bをピーク
レベルデータADVALとしてレジスタ34Aに書き込む。
かくしてCPU31は演奏操作情報取込処理ループLP1を終了
して次のステツプSP43に移る。
このステツプSP43はピーク検出が生じたパツドと同一パ
ツドについて現在時点t10より第4の基準時間TR4(例え
ば15〔ms〕)以内に発音処理が実行されたか否かを判断
するステツプで、否定結果が得られたときこのことは、
直前に同一パツドについて発音がされた後、未だ第4の
基準時間TR4が経過しない状態にあることを意味する。
実際上この第4の基準時間TR4はマスク時間データMSK
(PADNO)としてレジスタ34Aに保持されており、第5図の
経過時間データLAPCTA(i)と同様にタイマインタラプ
トルーチンRT2(第7図)によつてCPU31により計時処理
される。
このときCPU31はステツプSP44に移つてマスク時間デー
タMSK(PADNO)に第4の基準時間TR4を設定した後、ステ
ツプSP45においてパツドナンバデータPADNO及びピーク
レベルデータADVALをキーオン信号KONと一緒に楽音信号
発生部(TG)35に送出することによりサウンドシステム
36において打楽器音を発生させる。
このようにしてCPU31はパツドオンインタラプトルーチ
ンRT11を終了し、ステツプSP46からメインルーチンに戻
る。
これに対して第21図(A)に示すように、時点t10の後
第4の基準時間TR4が経過する前の時点t11においてピー
クが発生して当該パツドについてピークインタラプト信
号S13が発生すると(第21図(B))、CPU31はステツプ
SP41、SP42の処理を実行した後ステツプSP43において肯
定結果を得ることにより、ステツプSP44及びSP45の処理
を実行せずに当該パツドオンインタラプトルーチンRT11
を終了してステツプSP46からメインルーチンに戻る。
このようにしてCPU31は、同一パツドについて1回発音
処理を実行した後、第4の基準時間TR4(従つてマスク
時間データMSK(PADNO)が経過しない間に再度ピークを検
出すると、当該ピーク検出についての発音処理をしない
ように制御する。これにより例えば1本のステイツクに
よつてパツドを演奏操作するような電子楽器において、
例えばパツドが非常に強く演奏操作されたために、自己
振動に基づいてピークが発生しても、これにより不自然
な打楽器音を発生させないようにし得る。
〔発明の効果〕
上述のようにこの発明によれば、ピーク検出が生じた演
奏操作子について、以前に操作された演奏操作子の演奏
操作量に対して、所定の振動量であることを確認するこ
とにより当該新たな振動を飛びつき振動と判断して特殊
発音処理を実行するようにしたことにより、自然楽器の
飛びつき振動のようにより自然な飛びつき振動音を発生
できる電子楽器を容易に実現し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による電子楽器の実施例における原理的
処理手順を示すフローチヤート、第2図は第1の実施例
の全体構成を示す系統図、第3図は第2図のパツドPAD1
〜PAD6の演奏操作情報の出力回路を示す接続図、第4図
は第3図の各部の信号を示す信号波形図、第5図は第2
図のデータ/ワーキングメモリ34に設けられているレジ
スタの詳細構成を示す略線図、第6図はパツドオンイン
タラプトルーチンを示すフローチヤート、第7図はタイ
マインタラプトルーチンを示すフローチヤート、第8図
は第2図のCPU31の基本的な制御方法の説明に供するタ
イムチヤート、第9図は第6図のステツプSP13の詳細処
理ステツプを示すフローチヤート、第10図は第2図のプ
ログラム/テーブルデータメモリ32のテーブルメモリの
構成を示す略線図、第11図は第10図の飛びつき振動検出
用係数データテーブルを示す図表、第12図は第11図のデ
ータとパツドPAD1〜PAD6との関係を示す略線図、第13図
は第10図の自己振動検出用係数データテーブルを示す図
表、第14図はその各データ群を示す略線図、第15図は第
10図の小音量発音用係数データテーブルを示す図表、第
16図は第15図のデータとパツドPAD1〜PAD6との関係を示
す略線図、第17図、第18図、第19図はステータス
「0」、「1」、「2」の振動状態を示す信号波形図、
第20図は自己振動検出データの他の実施例を示す特性曲
線図、第21図及び第22図は本発明による電子楽器の他の
実施例の説明に供する信号波形図及びフローチヤート、
第23図は電子打楽器の構成を示す略線的平面図である。 2……ボード、3(PAD1〜PAD6)……演奏操作子(パツ
ド)、11……電子楽器、14……ラツチレジスタ、14A…
…パツドナンバラツチ部、14B……ピーク値ラツチ部、2
5……ピーク検出回路、31……CPU、35……楽音信号発生
部(TG)、36……サウンドシステム、37……インタラプ
トタイマ、34……データ/ワーキングメモリ、34A……
レジスタ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)少なくとも2つの演奏操作子を有
    し、該演奏操作子の操作量に対応して楽音を発生する電
    子楽器において、 (b)上記演奏操作子の操作量に対応する演奏操作検出
    情報を各演奏操作子ごとに検出する演奏操作検出手段
    と、 (c)上記各演奏操作子から第1の演奏操作検出情報が
    検出されるごとに、当該第1の演奏操作検出情報を、そ
    の後他の演奏操作子から第2の演奏操作検出情報が得ら
    れるまで保持する保持手段と、 (d)上記第2の演奏操作検出情報がその直前の上記第
    1の演奏操作検出情報が得られた時点から所定時間内に
    得られたとき、上記保持手段で保持された上記第1の演
    奏操作検出情報から得られる第1の演奏操作量と、上記
    第2の演奏操作検出情報から得られる第2の演奏操作量
    とを比較して飛びつき振動であることを判断し、当該判
    断結果に基づいて特殊発音情報を形成する発音制御手段
    と、 (e)上記特殊発音情報に対応する楽音を発生する楽音
    発生手段と を具えることを特徴とする電子楽器。
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