JP2002182011A - レンズ製造方法 - Google Patents
レンズ製造方法Info
- Publication number
- JP2002182011A JP2002182011A JP2000378193A JP2000378193A JP2002182011A JP 2002182011 A JP2002182011 A JP 2002182011A JP 2000378193 A JP2000378193 A JP 2000378193A JP 2000378193 A JP2000378193 A JP 2000378193A JP 2002182011 A JP2002182011 A JP 2002182011A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens
- thin film
- group
- manufacturing
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Turning (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 切削加工面に生じる表面粗度の改善が可能な
レンズ製造方法を提供する。 【解決手段】 レンズ基材表面を超精密旋盤で切削加工
し、得られた切削加工面に透明な薄膜を形成させ、最大
高さP-Vを0.04μm以下に改善する方法であって、前記薄
膜が下記一般式(I): R1aSi(OR2)4−a・・・(I) (R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリル
基、エポキシ基メタクリロキシ基、グリシドキシ基、又
はアミノ基を表す。また、aは0〜2の整数である。)
により表される有機ケイ素化合物又はその加水分解組成
物と金属酸化物微粒子とからなるレンズ製造方法。
レンズ製造方法を提供する。 【解決手段】 レンズ基材表面を超精密旋盤で切削加工
し、得られた切削加工面に透明な薄膜を形成させ、最大
高さP-Vを0.04μm以下に改善する方法であって、前記薄
膜が下記一般式(I): R1aSi(OR2)4−a・・・(I) (R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリル
基、エポキシ基メタクリロキシ基、グリシドキシ基、又
はアミノ基を表す。また、aは0〜2の整数である。)
により表される有機ケイ素化合物又はその加水分解組成
物と金属酸化物微粒子とからなるレンズ製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切削加工面に生じ
る表面粗度の改善が可能なレンズ製造方法に関する。
る表面粗度の改善が可能なレンズ製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】複雑な
形状を持つ光学ガラスレンズを作製するには、仕上げに
伴う長時間の加工が必要であり、このことが生産性の低
さと高コストの要因となっている。一方、プラスチック
材料を用いると、成形が容易であり、生産性が良く、コ
スト的にも優れている。特に、球面収差を始めとする多
くの収差を除去できる能力を有する非球面レンズはプラ
スチック材料のもつ成形性の良さを利用するのが望まし
い。
形状を持つ光学ガラスレンズを作製するには、仕上げに
伴う長時間の加工が必要であり、このことが生産性の低
さと高コストの要因となっている。一方、プラスチック
材料を用いると、成形が容易であり、生産性が良く、コ
スト的にも優れている。特に、球面収差を始めとする多
くの収差を除去できる能力を有する非球面レンズはプラ
スチック材料のもつ成形性の良さを利用するのが望まし
い。
【0003】従来非球面レンズの製造は、一般的にガラ
スモールドレンズ、複合化非球面レンズ、プラスチック
射出成形レンズに見られるような金型形状を転写するレ
プリカ法が多く用いられている。しかし、レプリカ法で
は熱的変化や硬化収縮による形状変化を考慮した金型の
製造が困難であり、また少量多品種への対応の難しさが
問題となっている。
スモールドレンズ、複合化非球面レンズ、プラスチック
射出成形レンズに見られるような金型形状を転写するレ
プリカ法が多く用いられている。しかし、レプリカ法で
は熱的変化や硬化収縮による形状変化を考慮した金型の
製造が困難であり、また少量多品種への対応の難しさが
問題となっている。
【0004】そのため、近年の切削加工機器の進歩に伴
い、レンズ基材表面を旋盤加工等により直接機械加工
し、非球面レンズを始めとする複雑な光学面形状を得る
方法が実用化されつつある。特に旋盤加工では、超精密
旋盤の登場により加工面粗度の向上、さらに加工時間の
短縮が実現しつつあり、精度上及びコスト上の両面から
研削レンズの実用化が進んでいる。
い、レンズ基材表面を旋盤加工等により直接機械加工
し、非球面レンズを始めとする複雑な光学面形状を得る
方法が実用化されつつある。特に旋盤加工では、超精密
旋盤の登場により加工面粗度の向上、さらに加工時間の
短縮が実現しつつあり、精度上及びコスト上の両面から
研削レンズの実用化が進んでいる。
【0005】しかしながら、切削加工面は改良されたも
のの、必ずしも高品位な光学用途のレンズ、例えば一眼
レフ交換レンズ用等に対してはまだ十分な表面精度は得
られず、刃物の繰り返しパターンの引き目は、しばしば
特定条件下でのレンズ表面の欠陥における散乱、反射等
を発生させ、依然として使用上の問題となっている。こ
の問題は加工機の性能向上により将来に向け改善されて
いくものと思われるが、加工原理上完全に避けられるも
のではない。
のの、必ずしも高品位な光学用途のレンズ、例えば一眼
レフ交換レンズ用等に対してはまだ十分な表面精度は得
られず、刃物の繰り返しパターンの引き目は、しばしば
特定条件下でのレンズ表面の欠陥における散乱、反射等
を発生させ、依然として使用上の問題となっている。こ
の問題は加工機の性能向上により将来に向け改善されて
いくものと思われるが、加工原理上完全に避けられるも
のではない。
【0006】従って、本発明の目的は、切削加工面に生
じる表面粗度の改善が可能なレンズ製造方法を提供する
ことである。
じる表面粗度の改善が可能なレンズ製造方法を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、超精密旋盤で切削加工したレン
ズ基材の表面に薄膜を形成させて、切削加工による引き
目の溝を埋めることにより、上記問題を解決できること
を見出し、本発明に想到した。
の結果、本発明者らは、超精密旋盤で切削加工したレン
ズ基材の表面に薄膜を形成させて、切削加工による引き
目の溝を埋めることにより、上記問題を解決できること
を見出し、本発明に想到した。
【0008】すなわち、本発明のレンズは、レンズ基材
を超精密旋盤で切削加工し、得られた加工面に透明な薄
膜を形成させ、最大高さP-Vを0.04μm以下に改善するこ
とを特徴とする。
を超精密旋盤で切削加工し、得られた加工面に透明な薄
膜を形成させ、最大高さP-Vを0.04μm以下に改善するこ
とを特徴とする。
【0009】表面粗度の改善効果及び薄膜の耐久性等の
点からは、薄膜の膜厚は0.1〜10μmにすることが好まし
く、また薄膜とレンズ基材との屈折率差が0.05以下であ
ることが好ましく、薄膜は有機ケイ素化合物又はその加
水分解組成物と金属酸化物微粒子とからなることが好ま
しい。
点からは、薄膜の膜厚は0.1〜10μmにすることが好まし
く、また薄膜とレンズ基材との屈折率差が0.05以下であ
ることが好ましく、薄膜は有機ケイ素化合物又はその加
水分解組成物と金属酸化物微粒子とからなることが好ま
しい。
【0010】また、薄膜はスピンコート法により形成す
ることが好ましい。また、膜厚分布を均一化するため、
スピンコート時に、回転速度を0.5〜20秒間で500〜3000
rpmに上げて1〜30秒間保持することが好ましく、ハー
ドコート組成物溶液の酸化物換算固形分濃度を0.1〜60
重量%、かつ粘度を0.1〜500Pa・sにすることが好まし
い。
ることが好ましい。また、膜厚分布を均一化するため、
スピンコート時に、回転速度を0.5〜20秒間で500〜3000
rpmに上げて1〜30秒間保持することが好ましく、ハー
ドコート組成物溶液の酸化物換算固形分濃度を0.1〜60
重量%、かつ粘度を0.1〜500Pa・sにすることが好まし
い。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のレンズ製造方法は、レン
ズ基材の切削加工工程及び薄膜形成工程からなる。以下
それぞれの工程について、詳細に説明する。
ズ基材の切削加工工程及び薄膜形成工程からなる。以下
それぞれの工程について、詳細に説明する。
【0012】[1] 切削加工工程 まず、レンズ基材を超精密旋盤を用いて切削加工する。
レンズ基材の材料は特に限定されず、ガラス又はプラス
チックのいずれからなるものでもよいが、加工性及びコ
スト面からプラスチック基材が好ましい。プラスチック
基材としては、ポリメチルメタクリレートを始めとする
メタクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、アクリレート系樹脂、ポリエステル系
樹脂等が挙げられる。
レンズ基材の材料は特に限定されず、ガラス又はプラス
チックのいずれからなるものでもよいが、加工性及びコ
スト面からプラスチック基材が好ましい。プラスチック
基材としては、ポリメチルメタクリレートを始めとする
メタクリレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、アクリレート系樹脂、ポリエステル系
樹脂等が挙げられる。
【0013】切削工具は、上記レンズ基材を切削するの
に十分な硬度及び強度を有しているものを用いる。切削
加工によりレンズ基材の最大高さP-Vを0.2μm以下、特
に0.1μm以下にすることが好ましい。最大高さP-Vが0.
2μmを超えると、薄膜を形成しても、切削加工による引
き目の溝を均一に埋めることが困難となるため好ましく
ない。尚、本願明細書において、「最大高さP-V」にお
ける「P-V」はpeak tovalleyを表し、JIS B0601、JIS B
0605等に基づいて測定された表面粗度を意味し、「最大
高さP-V」は上記方法により測定された測定長さ10mmの
表面粗度データにおける最大高さを表す。
に十分な硬度及び強度を有しているものを用いる。切削
加工によりレンズ基材の最大高さP-Vを0.2μm以下、特
に0.1μm以下にすることが好ましい。最大高さP-Vが0.
2μmを超えると、薄膜を形成しても、切削加工による引
き目の溝を均一に埋めることが困難となるため好ましく
ない。尚、本願明細書において、「最大高さP-V」にお
ける「P-V」はpeak tovalleyを表し、JIS B0601、JIS B
0605等に基づいて測定された表面粗度を意味し、「最大
高さP-V」は上記方法により測定された測定長さ10mmの
表面粗度データにおける最大高さを表す。
【0014】[2] 薄膜形成工程 薄膜は、(A) 溶液を用いる方法、又は(B)真空中で蒸着
させる方法により形成する。レンズ基材と薄膜の屈折率
差が小さい程好ましいため、薄膜用材料は薄膜を形成し
た時にレンズ基材との屈折率の差が0.05以下になるよう
に選ぶのが好ましく、より好ましくは0.01以下である。
また薄膜の膜厚は0.1〜10μm(平均厚さ)が好ましく、
より好ましくは0.1〜5μmである。膜厚が0.1μmより薄
いと表面粗度改善の効果が少なく、10μmより厚いとク
ラックが発生し易くなる。尚、本願明細書において、
「平均厚さ」は、分光光度計で測定した値を用いて計算
した値である。
させる方法により形成する。レンズ基材と薄膜の屈折率
差が小さい程好ましいため、薄膜用材料は薄膜を形成し
た時にレンズ基材との屈折率の差が0.05以下になるよう
に選ぶのが好ましく、より好ましくは0.01以下である。
また薄膜の膜厚は0.1〜10μm(平均厚さ)が好ましく、
より好ましくは0.1〜5μmである。膜厚が0.1μmより薄
いと表面粗度改善の効果が少なく、10μmより厚いとク
ラックが発生し易くなる。尚、本願明細書において、
「平均厚さ」は、分光光度計で測定した値を用いて計算
した値である。
【0015】(A)溶液を用いる方法 (1) ハードコート組成物 本発明の薄膜は、(a)有機ケイ素化合物及び/又はその
加水分解物(a-1)又は紫外線硬化樹脂(a-2)、(b)金属
酸化物微粒子を含むハードコート組成物溶液をレンズ表
面に塗布した後、乾燥又は加熱、紫外線照射等により硬
化させて得られる樹脂硬化層で形成されることが好まし
い。
加水分解物(a-1)又は紫外線硬化樹脂(a-2)、(b)金属
酸化物微粒子を含むハードコート組成物溶液をレンズ表
面に塗布した後、乾燥又は加熱、紫外線照射等により硬
化させて得られる樹脂硬化層で形成されることが好まし
い。
【0016】作業性及び材料コストの点から紫外線硬化
樹脂より有機ケイ素化合物が好ましい。また、その選定
にあたっては、薄膜形成時の目標屈折率、硬度等の薄膜
物性を考慮し、更に金属酸化物微粒子との相性等も考慮
することが好ましい。
樹脂より有機ケイ素化合物が好ましい。また、その選定
にあたっては、薄膜形成時の目標屈折率、硬度等の薄膜
物性を考慮し、更に金属酸化物微粒子との相性等も考慮
することが好ましい。
【0017】また、硬化促進及び低温硬化を目的とし
て、ハードコート組成物に(c)硬化剤を添加してもよ
い。
て、ハードコート組成物に(c)硬化剤を添加してもよ
い。
【0018】(a-1) 有機ケイ素化合物 有機ケイ素化合物は一般式(I): R1 aSi(OR2)4-a ・・・(I) (R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリル基、エ
ポキシ基、メタクリロキシ基、グリシドキシ基又はアミ
ノ基を表す。また、aは0〜2の整数である。)により
表されるものが好ましい。R1は炭素数1〜7の置換基、
R2は炭素数1〜6の置換基であることが好ましい。
ポキシ基、メタクリロキシ基、グリシドキシ基又はアミ
ノ基を表す。また、aは0〜2の整数である。)により
表されるものが好ましい。R1は炭素数1〜7の置換基、
R2は炭素数1〜6の置換基であることが好ましい。
【0019】上記有機ケイ素化合物として、下記(イ)〜
(ハ)に示すような化合物が挙げられる。 (イ) テトラアルコキシシラン テトラアルコキシシランとしては、メチルシリケート、
エチルシリケート、n-プロピルシリケート,iso-プロピ
ルシリケート、n-ブチルシリケート、sec-ブチルシリケ
ート、ter-ブチルシリケート等が好ましい。上記有機ケ
イ素化合物は、単独で用いても良いし、二種以上を併用
しても良い。
(ハ)に示すような化合物が挙げられる。 (イ) テトラアルコキシシラン テトラアルコキシシランとしては、メチルシリケート、
エチルシリケート、n-プロピルシリケート,iso-プロピ
ルシリケート、n-ブチルシリケート、sec-ブチルシリケ
ート、ter-ブチルシリケート等が好ましい。上記有機ケ
イ素化合物は、単独で用いても良いし、二種以上を併用
しても良い。
【0020】(ロ) トリアルコキシシラン及びトリフェノ
キシシラン トリアルコキシシラン及びトリフェノキシシランとして
は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキ
シシラン、エチルトリアセトキシシラン、エチルトリブ
トキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リアセトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ
-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルト
リメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシ
ラン、α-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α-
グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β-グリシド
キシエチルトリメトキシシラン、β-グリシドキシエチ
ルトリエトキシシラン、α-グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、α-グリシドキシプロピルトリエトキ
シシラン、β-グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、β-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシ
プロピルトリプロポキシシラン、γ-グリシドキシプロ
ピルトリブトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルト
リフェノキシシラン、α-グリシドキシブチルトリメト
キシシラン、α-グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、β-グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β-グ
リシドキシブチルトリエトキシシラン、γ-グリシドキ
シブチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシブチル
トリエトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシ
ル)メチルトリメトキシシラン、(3,4-エポキシシク
ロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β-(3,4-エ
ポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β
-(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシ
シラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルト
リプロポキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシ
ル)メチルトリブトキシシラン、β-(3,4-エポキシシ
クロヘキシル)メチルトリフェノキシシラン、γ-(3,
4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラ
ン、γ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリ
エトキシシランが好ましい。上記有機ケイ素化合物は、
単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
キシシラン トリアルコキシシラン及びトリフェノキシシランとして
は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリブトキ
シシラン、エチルトリアセトキシシラン、エチルトリブ
トキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リアセトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ
-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルト
リメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシ
ラン、α-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α-
グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β-グリシド
キシエチルトリメトキシシラン、β-グリシドキシエチ
ルトリエトキシシラン、α-グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、α-グリシドキシプロピルトリエトキ
シシラン、β-グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、β-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシ
プロピルトリプロポキシシラン、γ-グリシドキシプロ
ピルトリブトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルト
リフェノキシシラン、α-グリシドキシブチルトリメト
キシシラン、α-グリシドキシブチルトリエトキシシラ
ン、β-グリシドキシブチルトリメトキシシラン、β-グ
リシドキシブチルトリエトキシシラン、γ-グリシドキ
シブチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシブチル
トリエトキシシラン、(3,4-エポキシシクロヘキシ
ル)メチルトリメトキシシラン、(3,4-エポキシシク
ロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、β-(3,4-エ
ポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、β
-(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルトリエトキシ
シラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルト
リプロポキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシ
ル)メチルトリブトキシシラン、β-(3,4-エポキシシ
クロヘキシル)メチルトリフェノキシシラン、γ-(3,
4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラ
ン、γ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)プロピルトリ
エトキシシランが好ましい。上記有機ケイ素化合物は、
単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。
【0021】(ハ) ジアルコキシシラン及びジフェノキシ
シラン ジアルコキシシラン及びジフェノキシシランとしては、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルトリアセトキシシラン、ジメチルジブトキ
シシラン、ジエチルジアセトキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニル
ジメトキシシラン、γ-メタクリルオキシプロピルジメ
トキシシラン、γ-アミノプロピルジエトキシシラン、
γ-メタクリルオキシプロピルジメトキシシラン、α-グ
リシドキシメチルジメトキシシラン、α-グリシドキシ
メチルジエトキシシラン、α-グリシドキシエチルジメ
トキシシラン、α-グリシドキシエチルジエトキシシラ
ン、β-グリシドキシエチルジメトキシシラン、β-グリ
シドキシエチルジエトキシシラン、α-グリシドキシプ
ロピルジメトキシシラン、α-グリシドキシプロピルジ
エトキシシラン、β-グリシドキシプロピルジメトキシ
シラン、β-グリシドキシプロピルジエトキシシラン、
γ-グリシドキシプロピルジメトキシシラン、γ-グリシ
ドキシプロピルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプ
ロピルジプロポキシシラン、γ-グリシドキシプロピル
ジプトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルジフェノ
キシシラン、α-グリシドキシブチルジメトキシシラ
ン、α-グリシドキシブチルジエトキシシラン、β-グリ
シドキシブチルジメトキシシラン、β-グリシドキシブ
チルジエトキシシラン、γ-グリシドキシブチルジエト
キシシラン、γ-グリシドキシブチルジエトキシシラ
ン、α-(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルジメト
キシシラン、α-(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチ
ルジエトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシ
ル)メチルジメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシク
ロヘキシル)メチルジエトキシシラン、β-(3,4-エポ
キシシクロヘキシル)メチルジプロポキシシラン、β-
(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルジブトキシシ
ラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルジフ
ェノキシシラン、γ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)
プロピルジメトキシシラン、γ-(3,4-エポキシシクロ
ヘキシル)プロピルジエトキシシラン等が好ましい。上
記有機ケイ素化合物は、単独で用いても良いし、二種以
上を併用しても良い。
シラン ジアルコキシシラン及びジフェノキシシランとしては、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルトリアセトキシシラン、ジメチルジブトキ
シシラン、ジエチルジアセトキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニル
ジメトキシシラン、γ-メタクリルオキシプロピルジメ
トキシシラン、γ-アミノプロピルジエトキシシラン、
γ-メタクリルオキシプロピルジメトキシシラン、α-グ
リシドキシメチルジメトキシシラン、α-グリシドキシ
メチルジエトキシシラン、α-グリシドキシエチルジメ
トキシシラン、α-グリシドキシエチルジエトキシシラ
ン、β-グリシドキシエチルジメトキシシラン、β-グリ
シドキシエチルジエトキシシラン、α-グリシドキシプ
ロピルジメトキシシラン、α-グリシドキシプロピルジ
エトキシシラン、β-グリシドキシプロピルジメトキシ
シラン、β-グリシドキシプロピルジエトキシシラン、
γ-グリシドキシプロピルジメトキシシラン、γ-グリシ
ドキシプロピルジエトキシシラン、γ-グリシドキシプ
ロピルジプロポキシシラン、γ-グリシドキシプロピル
ジプトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルジフェノ
キシシラン、α-グリシドキシブチルジメトキシシラ
ン、α-グリシドキシブチルジエトキシシラン、β-グリ
シドキシブチルジメトキシシラン、β-グリシドキシブ
チルジエトキシシラン、γ-グリシドキシブチルジエト
キシシラン、γ-グリシドキシブチルジエトキシシラ
ン、α-(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルジメト
キシシラン、α-(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチ
ルジエトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシ
ル)メチルジメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシク
ロヘキシル)メチルジエトキシシラン、β-(3,4-エポ
キシシクロヘキシル)メチルジプロポキシシラン、β-
(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルジブトキシシ
ラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルジフ
ェノキシシラン、γ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)
プロピルジメトキシシラン、γ-(3,4-エポキシシクロ
ヘキシル)プロピルジエトキシシラン等が好ましい。上
記有機ケイ素化合物は、単独で用いても良いし、二種以
上を併用しても良い。
【0022】また、有機ケイ素化合物は、硬化温度を下
げ、硬化をより進行させるために加水分解させてから使
用することが好ましい。加水分解は、純水又は塩酸、酢
酸、硫酸等の酸性水溶液を有機ケイ素化合物に添加、撹
拌することにより行うのが好ましい。加水分解に際して
は、アルコキシ基と等モル以上3倍モル以下の純水又は
酸性水溶液を添加することが好ましい。加水分解は、無
溶媒で行なってもよいし、加水分解をさらに均一に行う
目的で溶媒を使用してもよい。溶媒を用いる場合には、
有機ケイ素化合物を溶媒と混合した後に加水分解を行う
のが好ましい。また、目的に応じて加水分解後のアルコ
ール等を加熱及び/又は減圧下に適当量除去して使用し
てもよく、除去後に別の溶媒を添加して用いることも可
能である。これらの溶媒としては、アルコール、エーテ
ル、ケトン、エステル、芳香族炭化水素等が挙げられ
る。またこれらの溶媒は必要に応じて二種以上の混合溶
媒として用いてもよい。また、必要に応じて、加水分解
反応を促進し予備縮合等の反応を進めるために加水分解
を室温以上の加熱下で行ってもよく、逆に予備縮合を抑
制するために室温以下の冷却で行ってもよい。
げ、硬化をより進行させるために加水分解させてから使
用することが好ましい。加水分解は、純水又は塩酸、酢
酸、硫酸等の酸性水溶液を有機ケイ素化合物に添加、撹
拌することにより行うのが好ましい。加水分解に際して
は、アルコキシ基と等モル以上3倍モル以下の純水又は
酸性水溶液を添加することが好ましい。加水分解は、無
溶媒で行なってもよいし、加水分解をさらに均一に行う
目的で溶媒を使用してもよい。溶媒を用いる場合には、
有機ケイ素化合物を溶媒と混合した後に加水分解を行う
のが好ましい。また、目的に応じて加水分解後のアルコ
ール等を加熱及び/又は減圧下に適当量除去して使用し
てもよく、除去後に別の溶媒を添加して用いることも可
能である。これらの溶媒としては、アルコール、エーテ
ル、ケトン、エステル、芳香族炭化水素等が挙げられ
る。またこれらの溶媒は必要に応じて二種以上の混合溶
媒として用いてもよい。また、必要に応じて、加水分解
反応を促進し予備縮合等の反応を進めるために加水分解
を室温以上の加熱下で行ってもよく、逆に予備縮合を抑
制するために室温以下の冷却で行ってもよい。
【0023】(a-2) 紫外線硬化樹脂 紫外線硬化樹脂としては感光性シリコーンが好ましい。
例えば、東芝シリコーン(株)製「UVHC110X」、「UVHC
8558」等を挙げることができる。
例えば、東芝シリコーン(株)製「UVHC110X」、「UVHC
8558」等を挙げることができる。
【0024】(b) 金属酸化物微粒子 有機ケイ素化合物又は感光性シリコーンよりなる薄膜の
表面硬度を一層向上させ、また帯電防止性の向上、硬化
層の屈折率向上、耐候性向上等の目的で、ハードコート
組成物溶液に対して各種金属酸化物微粒子を添加するこ
とが好ましい。金属酸化物微粒子としては、Si02、Zr
02、A1203、WO3、ZnO、TiO2、SnO2、BeO、Sb2O3、Sb
2O5、Ta20、Y203、Yb203等の金属酸化物のコロイド微粒
子が好ましい。より好ましくはメタノール分散コロイダ
ルシリカ、エタノール分散コロイダルシリカ、イソプロ
ピルアルコール分散コロイダルシリカ、ブタノール分散
コロイダルシリカ、その他アルコール分散チタニアゾ
ル、アルコール分散アンチモンゾル等の中から一種また
は二種以上選ばれる。特に、表面硬度向上のためには、
コロイダルシリカが好ましい。コロイダルシリカは粒径
1〜100nmのシリカ微粒子、より好ましくは粒径1〜50n
mのシリカ微粒子をアルコール等に分散させたものが好
ましい。選定にあたっては、目標とする屈折率、硬度等
の薄膜物性、有機ケイ素化合物との相性等を考慮する。
表面硬度を一層向上させ、また帯電防止性の向上、硬化
層の屈折率向上、耐候性向上等の目的で、ハードコート
組成物溶液に対して各種金属酸化物微粒子を添加するこ
とが好ましい。金属酸化物微粒子としては、Si02、Zr
02、A1203、WO3、ZnO、TiO2、SnO2、BeO、Sb2O3、Sb
2O5、Ta20、Y203、Yb203等の金属酸化物のコロイド微粒
子が好ましい。より好ましくはメタノール分散コロイダ
ルシリカ、エタノール分散コロイダルシリカ、イソプロ
ピルアルコール分散コロイダルシリカ、ブタノール分散
コロイダルシリカ、その他アルコール分散チタニアゾ
ル、アルコール分散アンチモンゾル等の中から一種また
は二種以上選ばれる。特に、表面硬度向上のためには、
コロイダルシリカが好ましい。コロイダルシリカは粒径
1〜100nmのシリカ微粒子、より好ましくは粒径1〜50n
mのシリカ微粒子をアルコール等に分散させたものが好
ましい。選定にあたっては、目標とする屈折率、硬度等
の薄膜物性、有機ケイ素化合物との相性等を考慮する。
【0025】金属酸化物微粒子は、有機ケイ素化合物又
はその加水分解物の酸化物換算固形分100重量部に対
し、固形分で1〜500重量部添加することが好ましく、1
00〜400重量部添加することがより好ましい。
はその加水分解物の酸化物換算固形分100重量部に対
し、固形分で1〜500重量部添加することが好ましく、1
00〜400重量部添加することがより好ましい。
【0026】(c) 硬化剤 ハードコート組成物溶液の硬化にあたっては、レンズ基
材にハードコート組成物溶液を塗布した後、乾燥及び/
又は加熱、紫外線照射等を行うことによって達成しうる
が、硬化促進及び低温硬化を可能とする目的で各種硬化
剤が併用可能である。
材にハードコート組成物溶液を塗布した後、乾燥及び/
又は加熱、紫外線照射等を行うことによって達成しうる
が、硬化促進及び低温硬化を可能とする目的で各種硬化
剤が併用可能である。
【0027】硬化剤としては、各種エポキシ樹脂硬化剤
あるいは各種有機ケイ素樹脂硬化剤が使用可能である。
具体的には、各種の有機酸及びそれらの酸無水物、窒素
含有有機化合物、各種金属キレート化合物、金属アルコ
キシド、アルカリ金属の有機カルボン酸塩、アルカリ金
属の炭酸塩等が挙げられる。より好ましくは金属キレー
ト化合物である。例えば、アルミニウムアセチルアセト
ネート、アルミニウムビスエチルアセトネート、アルミ
ニウム-ジ-n-ブトキシドモノエチルアセトネート等の中
から一種又は二種以上選ばれることが好ましい。これら
は硬化性能だけでなく、形成された薄膜の硬度、光の吸
収率等の条件を考慮して選定する。
あるいは各種有機ケイ素樹脂硬化剤が使用可能である。
具体的には、各種の有機酸及びそれらの酸無水物、窒素
含有有機化合物、各種金属キレート化合物、金属アルコ
キシド、アルカリ金属の有機カルボン酸塩、アルカリ金
属の炭酸塩等が挙げられる。より好ましくは金属キレー
ト化合物である。例えば、アルミニウムアセチルアセト
ネート、アルミニウムビスエチルアセトネート、アルミ
ニウム-ジ-n-ブトキシドモノエチルアセトネート等の中
から一種又は二種以上選ばれることが好ましい。これら
は硬化性能だけでなく、形成された薄膜の硬度、光の吸
収率等の条件を考慮して選定する。
【0028】硬化剤は、有機ケイ素化合物又はその加水
分解物の酸化物換算固形分100重量部に対し、0.01〜10
重量部添加することが好ましい。より好ましくは0.1〜
5重量部である。
分解物の酸化物換算固形分100重量部に対し、0.01〜10
重量部添加することが好ましい。より好ましくは0.1〜
5重量部である。
【0029】上記(a)〜(c)に加え、更に紫外線吸収剤や
酸化防止剤等の添加も可能である。
酸化防止剤等の添加も可能である。
【0030】ハードコート組成物溶液は、上記(a)〜(c)
の合計が酸化物換算固形分濃度で0.1〜60重量%になる
ようアルコール等の溶媒で希釈したものを用いることが
好ましい。溶媒としては、イソプロピルアルコール、n-
ブチルアルコール等が好ましい。
の合計が酸化物換算固形分濃度で0.1〜60重量%になる
ようアルコール等の溶媒で希釈したものを用いることが
好ましい。溶媒としては、イソプロピルアルコール、n-
ブチルアルコール等が好ましい。
【0031】(2) 薄膜形成方法 ハードコート組成物溶液の塗布方法は、スピンコート
法、ディップコート法、スプレー法等の公知の方法から
適宜選択することができる。膜厚の制御性に非常に優
れ、サブミクロンオーダーでの膜厚制御が可能であり、
さらに片面のみに薄膜を形成できるスピンコート法が好
ましい。なお、ハードコート組成物溶液を塗布する前
に、レンズ基材表面に酸、アルカリ、各種有機溶媒によ
る化学処理、プラズマ、紫外線等による物理的処理、各
種洗剤による洗浄処理、超音波洗浄器による洗浄処理等
を行ってもよい。
法、ディップコート法、スプレー法等の公知の方法から
適宜選択することができる。膜厚の制御性に非常に優
れ、サブミクロンオーダーでの膜厚制御が可能であり、
さらに片面のみに薄膜を形成できるスピンコート法が好
ましい。なお、ハードコート組成物溶液を塗布する前
に、レンズ基材表面に酸、アルカリ、各種有機溶媒によ
る化学処理、プラズマ、紫外線等による物理的処理、各
種洗剤による洗浄処理、超音波洗浄器による洗浄処理等
を行ってもよい。
【0032】スピンコート法の場合、ハードコート組成
物溶液を切削加工したレンズ表面に滴下し、回転速度を
0.5〜20秒間で500〜3000rpmに上げて1〜30秒間保持す
るのが好ましい。
物溶液を切削加工したレンズ表面に滴下し、回転速度を
0.5〜20秒間で500〜3000rpmに上げて1〜30秒間保持す
るのが好ましい。
【0033】回転速度が500rpm未満だと、膜厚が厚くな
り過ぎる上、薄膜の乾燥時間が長くなるため好ましくな
い。あるいは3000rpm超であれば、膜厚が薄くなり過ぎ
て切削加工による引き目の溝を完全に埋めることができ
ず、膜厚分布が大きくなるため好ましくない。尚、本願
明細書において、「膜厚分布」は、分光光度計による測
定値を用いて算出された標準偏差である。
り過ぎる上、薄膜の乾燥時間が長くなるため好ましくな
い。あるいは3000rpm超であれば、膜厚が薄くなり過ぎ
て切削加工による引き目の溝を完全に埋めることができ
ず、膜厚分布が大きくなるため好ましくない。尚、本願
明細書において、「膜厚分布」は、分光光度計による測
定値を用いて算出された標準偏差である。
【0034】また、ハードコート組成物溶液の固形分濃
度としては酸化物換算で0.1〜60重量%で、かつ液の粘
度は0.1〜500Pa・sに調整した溶液を用いることが薄膜
の強度及び耐久性に優れたものとなるため好ましい。ハ
ードコート組成物溶液の酸化物換算固形分濃度が0.1重
量%未満だと、溶液の供給量あるいは回転速度を変えた
場合に膜厚分布のばらつきが増すのみでなく、膜切れ等
の欠陥を生じるため、目的の膜厚が得られないことがあ
る。一方、60重量%を超えると焼成後に薄膜にクラック
が発生し易くなるとともに強固な薄膜が得にくくなる。
より好ましくは0.5〜50重量%である。粘度を0.1〜500P
a・sとしたのは、薄膜の膜厚分布均一化が容易となるた
めである。より好ましくは、1〜200Pa・sである。
度としては酸化物換算で0.1〜60重量%で、かつ液の粘
度は0.1〜500Pa・sに調整した溶液を用いることが薄膜
の強度及び耐久性に優れたものとなるため好ましい。ハ
ードコート組成物溶液の酸化物換算固形分濃度が0.1重
量%未満だと、溶液の供給量あるいは回転速度を変えた
場合に膜厚分布のばらつきが増すのみでなく、膜切れ等
の欠陥を生じるため、目的の膜厚が得られないことがあ
る。一方、60重量%を超えると焼成後に薄膜にクラック
が発生し易くなるとともに強固な薄膜が得にくくなる。
より好ましくは0.5〜50重量%である。粘度を0.1〜500P
a・sとしたのは、薄膜の膜厚分布均一化が容易となるた
めである。より好ましくは、1〜200Pa・sである。
【0035】一方、ディップ法は、操作が簡単で、かつ
膜厚の制御性に優れている。但し、常にレンズ基材の両
面に薄膜が形成される。操作は15〜25℃、20〜40%RHに
おいて、切削加工したレンズをハードコート液に浸け、
10〜500mm/minで引き上げるのが好ましい。10mm/min未
満だと膜厚分布が大きくなるため好ましくない。また50
0mm/min超だと膜厚が薄くなり過ぎるため好ましくな
い。
膜厚の制御性に優れている。但し、常にレンズ基材の両
面に薄膜が形成される。操作は15〜25℃、20〜40%RHに
おいて、切削加工したレンズをハードコート液に浸け、
10〜500mm/minで引き上げるのが好ましい。10mm/min未
満だと膜厚分布が大きくなるため好ましくない。また50
0mm/min超だと膜厚が薄くなり過ぎるため好ましくな
い。
【0036】また、固形分濃度が酸化物換算で0.1〜60
重量%、かつ液の粘度は0.1〜500Pa・sに調整したハー
ドコート組成物溶液を用いることにより、表面粗度の改
善効果が大きく、膜厚分布が均一化できるため好まし
い。
重量%、かつ液の粘度は0.1〜500Pa・sに調整したハー
ドコート組成物溶液を用いることにより、表面粗度の改
善効果が大きく、膜厚分布が均一化できるため好まし
い。
【0037】(3) 硬化方法 材料樹脂として一般式(I)により示される有機ケイ素化
合物及びそれらの加水分解物を用いた場合は、上述のス
ピンコート法又はディップ法によりハードコート組成物
溶液をレンズ基材に塗布後、80〜150℃で1〜3時間硬
化させるのが好ましい。より好ましくは、90〜120℃で
1〜2時間硬化させる。加熱温度は、薄膜の硬化性能、
硬度、基材の熱変形温度等を考慮して決めるのが好まし
い。
合物及びそれらの加水分解物を用いた場合は、上述のス
ピンコート法又はディップ法によりハードコート組成物
溶液をレンズ基材に塗布後、80〜150℃で1〜3時間硬
化させるのが好ましい。より好ましくは、90〜120℃で
1〜2時間硬化させる。加熱温度は、薄膜の硬化性能、
硬度、基材の熱変形温度等を考慮して決めるのが好まし
い。
【0038】材料樹脂として紫外線硬化樹脂を用いた場
合には、ハードコート組成物溶液を塗布後、高圧水銀ラ
ンプを用いて硬化させることができる。
合には、ハードコート組成物溶液を塗布後、高圧水銀ラ
ンプを用いて硬化させることができる。
【0039】(B) 真空中で蒸着させる方法 (1) 材料 本質的に硬度の高い無機物が好ましく、特に金属又は半
金属の酸化物が好ましい。基材がプラスチックの場合は
蒸着温度の上限に制約があり、使用できる蒸着材料も自
ずと限られるが、A1203、Y203、Yb203、Ta20、Zr02、Si
O、Si02、Si02−A1203、Si02−Y203、Si02−Yb203、Ti0
2−Si02等が使用可能である。
金属の酸化物が好ましい。基材がプラスチックの場合は
蒸着温度の上限に制約があり、使用できる蒸着材料も自
ずと限られるが、A1203、Y203、Yb203、Ta20、Zr02、Si
O、Si02、Si02−A1203、Si02−Y203、Si02−Yb203、Ti0
2−Si02等が使用可能である。
【0040】(2) 薄膜形成方法 上述の無機物を用いて真空蒸着法、イオンプレーティン
グ法、スパッタリング法、イオンビームアシスト法等に
より行うことが好ましい。表面粗度改善効果の点からは
真空蒸着法、イオンプレーティング法がより好ましい。
なお、薄膜形成前に、レンズ基材表面に酸、アルカリ、
各種有機溶媒による化学処理、プラズマ、紫外線等によ
る物理的処理、各種洗剤による洗浄処理、超音波洗浄器
による洗浄処理等を行ってもよい。
グ法、スパッタリング法、イオンビームアシスト法等に
より行うことが好ましい。表面粗度改善効果の点からは
真空蒸着法、イオンプレーティング法がより好ましい。
なお、薄膜形成前に、レンズ基材表面に酸、アルカリ、
各種有機溶媒による化学処理、プラズマ、紫外線等によ
る物理的処理、各種洗剤による洗浄処理、超音波洗浄器
による洗浄処理等を行ってもよい。
【0041】真空蒸着法の場合、真空槽内部を排気し、
1〜5×10-5torrの高真空として、SiO2等の蒸着材料を
電子ビーム銃にて加熱・蒸発させ、この蒸発粒子をプラ
スチックレンズの基板表面に付着させることにより行
う。基材がプラスチック部材の場合、熱変形温度が80〜
200℃とガラス材料と比較して低いことから、蒸着材料
は低温蒸着でも製膜できるものが好ましい。
1〜5×10-5torrの高真空として、SiO2等の蒸着材料を
電子ビーム銃にて加熱・蒸発させ、この蒸発粒子をプラ
スチックレンズの基板表面に付着させることにより行
う。基材がプラスチック部材の場合、熱変形温度が80〜
200℃とガラス材料と比較して低いことから、蒸着材料
は低温蒸着でも製膜できるものが好ましい。
【0042】イオンプレーティング法の場合、真空蒸着
装置内の陰極にレンズ基材を設置して排気し、真空度を
1〜5×10-5torrにするのが好ましい。イオン銃を用い
て、前記雰囲気下で加速電圧10〜1000V、加速電流1〜5
00mAの条件で、アルゴンのイオンビームを1〜5分間照
射するのが好ましい。
装置内の陰極にレンズ基材を設置して排気し、真空度を
1〜5×10-5torrにするのが好ましい。イオン銃を用い
て、前記雰囲気下で加速電圧10〜1000V、加速電流1〜5
00mAの条件で、アルゴンのイオンビームを1〜5分間照
射するのが好ましい。
【0043】マイクロヒータ及びハロゲンヒータの温度
は共に50〜100℃に設定するのが好ましい。光学式膜厚
計を用いて膜厚を監視しながらSiO2等を陽極にして直流
電圧を印可し、アルゴン下でグロー放電を起こさせプラ
ズマを形成させることが好ましい。SiO2等の蒸発粒子は
プラズマ内のアルゴンガスイオンと衝突してイオン化さ
れ、レンズ基材上に付着する。
は共に50〜100℃に設定するのが好ましい。光学式膜厚
計を用いて膜厚を監視しながらSiO2等を陽極にして直流
電圧を印可し、アルゴン下でグロー放電を起こさせプラ
ズマを形成させることが好ましい。SiO2等の蒸発粒子は
プラズマ内のアルゴンガスイオンと衝突してイオン化さ
れ、レンズ基材上に付着する。
【0044】なお、(A)で述べた塗布による薄膜形成の
後、上述(B)の方法を用いて薄膜上に更に反射防止膜を
形成することも可能である。
後、上述(B)の方法を用いて薄膜上に更に反射防止膜を
形成することも可能である。
【0045】
【実施例】本発明を以下の実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこの例に限定されるものではない。
するが、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0046】実施例1 (1) 非球面レンズの作製 口径40mmの凸型ポリメチルメタクリレートレンズを超精
密旋盤で切削加工し、非球面レンズに加工した(屈折率
1.49、以下PMMA非球面レンズという)。このPMMA非球面
レンズの最大高さP-Vは0.05μmであった。 (2) ハードコート組成物溶液の調製 γ-グリシドキシトリメトキシシラン50重量部(酸化物
換算固形分濃度20重量%)に0.01N塩酸10mlを15℃で60
分かけて滴下し、末端メトキシ基を加水分解した。室温
で10時間撹絆後、イソプロピルアルコール60重量部、n-
ブチルアルコール60重量部、シリコン系界面活性剤1.25
重量部、イソプロピルアルコール分散コロイダルシリカ
200重量部(固形分濃度20重量%、平均粒径15nm)と硬
化剤としてアルミニウムアセチルアセトネート0.25重量
部を加え、更に室温で5時間撹絆し、更に室温で一昼夜
放置熟成し、ハードコート組成物溶液を調製した。酸化
物換算固形分濃度は13重量%、粘度は 50Pa・sであっ
た。 (3) 薄膜の形成 上述のPMMA非球面レンズを超音波洗浄にて洗浄し、調製
したハードコート組成物溶液をスピンコート法(ハード
コート組成物溶液を5ml滴下し、回転速度を20秒間で10
00rpmまで上げて10秒間保持)により塗布後、90℃で2
時間硬化させた。形成された薄膜の平均膜厚は0.8μm、
膜厚の標準偏差は0.002μm、最大高さP-Vは0.02μm、及
び屈折率は1.49であった。P-Vのプロファイルを図1に
示す。
密旋盤で切削加工し、非球面レンズに加工した(屈折率
1.49、以下PMMA非球面レンズという)。このPMMA非球面
レンズの最大高さP-Vは0.05μmであった。 (2) ハードコート組成物溶液の調製 γ-グリシドキシトリメトキシシラン50重量部(酸化物
換算固形分濃度20重量%)に0.01N塩酸10mlを15℃で60
分かけて滴下し、末端メトキシ基を加水分解した。室温
で10時間撹絆後、イソプロピルアルコール60重量部、n-
ブチルアルコール60重量部、シリコン系界面活性剤1.25
重量部、イソプロピルアルコール分散コロイダルシリカ
200重量部(固形分濃度20重量%、平均粒径15nm)と硬
化剤としてアルミニウムアセチルアセトネート0.25重量
部を加え、更に室温で5時間撹絆し、更に室温で一昼夜
放置熟成し、ハードコート組成物溶液を調製した。酸化
物換算固形分濃度は13重量%、粘度は 50Pa・sであっ
た。 (3) 薄膜の形成 上述のPMMA非球面レンズを超音波洗浄にて洗浄し、調製
したハードコート組成物溶液をスピンコート法(ハード
コート組成物溶液を5ml滴下し、回転速度を20秒間で10
00rpmまで上げて10秒間保持)により塗布後、90℃で2
時間硬化させた。形成された薄膜の平均膜厚は0.8μm、
膜厚の標準偏差は0.002μm、最大高さP-Vは0.02μm、及
び屈折率は1.49であった。P-Vのプロファイルを図1に
示す。
【0047】実施例2 PMMA非球面レンズの作製及びハードコート組成物溶液の
調製を実施例1と同様に行った。得られたPMMA非球面レ
ンズを超音波洗浄にて洗浄し、作成したハードコート組
成物溶液に23℃/30%RHにおいて浸漬し、100mm/minで
引き上げて塗布し、90℃で2時間硬化させた。形成され
た薄膜の平均膜厚は0.8μm、膜厚の標準偏差は0.002μ
m、最大高さP-Vは0.02μm、及び屈折率は1.49であっ
た。P-Vのプロファイルを図2に示す。
調製を実施例1と同様に行った。得られたPMMA非球面レ
ンズを超音波洗浄にて洗浄し、作成したハードコート組
成物溶液に23℃/30%RHにおいて浸漬し、100mm/minで
引き上げて塗布し、90℃で2時間硬化させた。形成され
た薄膜の平均膜厚は0.8μm、膜厚の標準偏差は0.002μ
m、最大高さP-Vは0.02μm、及び屈折率は1.49であっ
た。P-Vのプロファイルを図2に示す。
【0048】実施例3 実施例1(1)と同様に作製したPMMA非球面レンズを超音
波洗浄にて洗浄し、真空蒸着法によりSi02薄膜を形成し
た。形成された薄膜の平均膜厚は1μm、膜厚の標準偏
差は0.009μm、最大高さP-Vは0.04μm、及び屈折率は1.
45であった。P-Vのプロファイルを図3に示す。
波洗浄にて洗浄し、真空蒸着法によりSi02薄膜を形成し
た。形成された薄膜の平均膜厚は1μm、膜厚の標準偏
差は0.009μm、最大高さP-Vは0.04μm、及び屈折率は1.
45であった。P-Vのプロファイルを図3に示す。
【0049】実施例4 実施例1(1)と同様に作製したPMMA非球面レンズを超音
波洗浄にて洗浄し、イオンプレーティング法によりSi02
薄膜を形成した。形成された薄膜の平均膜厚は1μm、
膜厚の標準偏差は0.009μm、最大高さP-Vは0.04μm、及
び屈折率は1.45であった。P-Vのプロファイルを図4に
示す。
波洗浄にて洗浄し、イオンプレーティング法によりSi02
薄膜を形成した。形成された薄膜の平均膜厚は1μm、
膜厚の標準偏差は0.009μm、最大高さP-Vは0.04μm、及
び屈折率は1.45であった。P-Vのプロファイルを図4に
示す。
【0050】実施例5 (1) ハードコート液組成物溶液の調製 「UVHC110X」(東芝シリコーン(株)製)100重量部に
イソプロピルアルコール60重量部、n-ブチルアルコール
60重量部を加え、ハードコート組成物溶液を調製した。
この溶液の粘度は70Pa・sであった。 (2) 薄膜の形成 実施例1と同様に作製したPMMA非球面レンズを超音波洗
浄にて洗浄後、上記ハードコート組成物溶液をスピンコ
ート法(ハードコート組成物溶液を5ml滴下し、回転速
度を20秒間で1500rpmまで上げて5秒間保持)により塗
布し、250Wの高圧水銀ランプを用いて1分間硬化させ
た。形成された薄膜の平均膜厚は0.8μm、膜厚の標準偏
差は0.006μm、最大高さP-Vは0.02μm、及び屈折率は1.
52であった。P-Vのプロファイルを図5に示す。
イソプロピルアルコール60重量部、n-ブチルアルコール
60重量部を加え、ハードコート組成物溶液を調製した。
この溶液の粘度は70Pa・sであった。 (2) 薄膜の形成 実施例1と同様に作製したPMMA非球面レンズを超音波洗
浄にて洗浄後、上記ハードコート組成物溶液をスピンコ
ート法(ハードコート組成物溶液を5ml滴下し、回転速
度を20秒間で1500rpmまで上げて5秒間保持)により塗
布し、250Wの高圧水銀ランプを用いて1分間硬化させ
た。形成された薄膜の平均膜厚は0.8μm、膜厚の標準偏
差は0.006μm、最大高さP-Vは0.02μm、及び屈折率は1.
52であった。P-Vのプロファイルを図5に示す。
【0051】実施例6 (1) ハードコート液組成物溶液の調製 「UVHC8558」(東芝シリコーン(株)製)100重量部に
イソプロピルアルコール60重量部、n-ブチルアルコール
60重量部を加え、ハードコート組成物溶液を調製した。
この溶液の粘度は70Pa・sであった。 (2) 薄膜の形成 実施例1と同様に作製したPMMA非球面レンズを超音波洗
浄にて洗浄後、上記ハードコート組成物溶液をスピンコ
ート法(ハードコート組成物溶液を5ml滴下し、回転速
度を20秒間で1500rpmまで上げて5秒間保持)により塗
布し、250Wの高圧水銀ランプを用いて30秒間硬化させ
た。形成された薄膜の平均膜厚は0.8μm、膜厚の標準偏
差は0.005μm、最大高さP-Vは0.02μm、及び屈折率は1.
51であった。P-Vのプロファイルを図6に示す。
イソプロピルアルコール60重量部、n-ブチルアルコール
60重量部を加え、ハードコート組成物溶液を調製した。
この溶液の粘度は70Pa・sであった。 (2) 薄膜の形成 実施例1と同様に作製したPMMA非球面レンズを超音波洗
浄にて洗浄後、上記ハードコート組成物溶液をスピンコ
ート法(ハードコート組成物溶液を5ml滴下し、回転速
度を20秒間で1500rpmまで上げて5秒間保持)により塗
布し、250Wの高圧水銀ランプを用いて30秒間硬化させ
た。形成された薄膜の平均膜厚は0.8μm、膜厚の標準偏
差は0.005μm、最大高さP-Vは0.02μm、及び屈折率は1.
51であった。P-Vのプロファイルを図6に示す。
【0052】実施例7 スピンコート条件において、回転速度を10秒間で2400rp
mまで上げて30秒間保持した他は実施例1と同様に行っ
た。形成された薄膜の平均膜厚は0.3μm、膜厚の標準偏
差は0.01μm、最大高さP-Vは0.02μm、屈折率は1.51で
あった。P-Vのプロファイルを図7に示す。
mまで上げて30秒間保持した他は実施例1と同様に行っ
た。形成された薄膜の平均膜厚は0.3μm、膜厚の標準偏
差は0.01μm、最大高さP-Vは0.02μm、屈折率は1.51で
あった。P-Vのプロファイルを図7に示す。
【0053】実施例8 イソプロピルアルコール分散コロイダルシリカ(固形分
濃度30重量%、平均粒径15nm)の添加量を100重量部に
した結果酸化物換算固形分濃度が15重量%、粘度が70Pa
・sであるハードコート組成物溶液を用いた他は実施例
1と同様に行った。形成された薄膜の平均膜厚は1.2μ
m、膜厚の標準偏差は0.004μm、最大高さP-Vは0.008μ
m、屈折率は1.50であった。P-Vのプロファイルを図8に
示す。
濃度30重量%、平均粒径15nm)の添加量を100重量部に
した結果酸化物換算固形分濃度が15重量%、粘度が70Pa
・sであるハードコート組成物溶液を用いた他は実施例
1と同様に行った。形成された薄膜の平均膜厚は1.2μ
m、膜厚の標準偏差は0.004μm、最大高さP-Vは0.008μ
m、屈折率は1.50であった。P-Vのプロファイルを図8に
示す。
【0054】本発明の方法により製造した実施例1〜8
のレンズは表面粗度が0.04μm以下に改善されており、
優れた表面平滑性を有していることが分かる。
のレンズは表面粗度が0.04μm以下に改善されており、
優れた表面平滑性を有していることが分かる。
【0055】
【発明の効果】本発明により、切削加工によるレンズ表
面を高品位な光学用途のレンズ表面、例えば一眼レフ交
換レンズ用等の用途に十分適応しうる表面粗度にまで改
善できる。さらに、成形や研磨では実現できなかった複
雑な形状でかつ表面平滑性の高いレンズを作製すること
ができる。
面を高品位な光学用途のレンズ表面、例えば一眼レフ交
換レンズ用等の用途に十分適応しうる表面粗度にまで改
善できる。さらに、成形や研磨では実現できなかった複
雑な形状でかつ表面平滑性の高いレンズを作製すること
ができる。
【図1】 実施例1で作製した薄膜を備えたレンズのP-
Vプロファイルを示す図である。
Vプロファイルを示す図である。
【図2】 実施例2で作製した薄膜を備えたレンズのP-
Vプロファイルを示す図である。
Vプロファイルを示す図である。
【図3】 実施例3で作製した薄膜を備えたレンズのP-
Vプロファイルを示す図である。
Vプロファイルを示す図である。
【図4】 実施例4で作製した薄膜を備えたレンズのP-
Vプロファイルを示す図である。
Vプロファイルを示す図である。
【図5】 実施例5で作製した薄膜を備えたレンズのP-
Vプロファイルを示す図である。
Vプロファイルを示す図である。
【図6】 実施例6で作製した薄膜を備えたレンズのP-
Vプロファイルを示す図である。
Vプロファイルを示す図である。
【図7】 実施例7で作製した薄膜を備えたレンズのP-
Vプロファイルを示す図である。
Vプロファイルを示す図である。
【図8】 実施例8で作製した薄膜を備えたレンズのP-
Vプロファイルを示す図である。
Vプロファイルを示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 レンズ基材表面を超精密旋盤で切削加工
し、得られた切削加工面に透明な薄膜を形成させ、最大
高さP-Vを0.04μm以下に改善することを特徴とするレン
ズ製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載のレンズ製造方法におい
て、前記薄膜の膜厚を0.1〜10μmにすることを特徴と
するレンズ製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のレンズ製造方法
において、前記薄膜とレンズ基材との屈折率差が0.05以
下であることを特徴とするレンズ製造方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のレンズ
製造方法において、前記薄膜が下記一般式(I): R1 aSi(OR2)4-a ・・・(I) (R1及びR2はそれぞれ独立にアルキル基、アリル基、エ
ポキシ基、メタクリロキシ基、グリシドキシ基、又はア
ミノ基を表す。また、aは0〜2の整数である。)によ
り表される有機ケイ素化合物又はその加水分解組成物と
金属酸化物微粒子とからなることを特徴とするレンズ製
造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のレンズ
製造方法において、前記薄膜をスピンコート法により形
成したことを特徴とするレンズ製造方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載のレンズ製造方法にお
いて、最大高さP-Vを0.02μm以下に改善することを特徴
とするレンズ製造方法。 - 【請求項7】 請求項5又は6に記載のレンズ製造方法
において、スピンコート時のスピン回転条件が、回転速
度を0.5〜20秒間で500〜3000rpmに上げて1〜30秒間保
持することを特徴とするレンズ製造方法 - 【請求項8】 請求項5〜7に記載のレンズ製造方法に
おいて、前記スピンコート時のハードコート組成物溶液
の酸化物換算固形分濃度が0.1〜60重量%、かつ粘度が
0.1〜500Pa・sであることを特徴とするレンズ製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000378193A JP2002182011A (ja) | 2000-12-12 | 2000-12-12 | レンズ製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000378193A JP2002182011A (ja) | 2000-12-12 | 2000-12-12 | レンズ製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002182011A true JP2002182011A (ja) | 2002-06-26 |
Family
ID=18846806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000378193A Withdrawn JP2002182011A (ja) | 2000-12-12 | 2000-12-12 | レンズ製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002182011A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005316428A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-11-10 | Dainippon Printing Co Ltd | 干渉縞の発生を防止した帯電防止性反射防止フィルム |
JP2007322980A (ja) * | 2006-06-05 | 2007-12-13 | Hoya Corp | 眼鏡レンズの製造方法および眼鏡レンズ |
JP2008089759A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Hoya Corp | レンズおよびその製造方法 |
WO2008114781A1 (ja) | 2007-03-16 | 2008-09-25 | Hoya Corporation | 眼鏡レンズの縁摺り加工方法 |
JP2008547053A (ja) * | 2005-06-22 | 2008-12-25 | エシロール アテルナジオナール カンパニー ジェネラーレ デ オプティック | 目視可能な表面仕上げ加工による線が存在しない透明材料製の部材の製造方法、およびそれにより製造される部材 |
WO2009016921A1 (ja) | 2007-07-27 | 2009-02-05 | Hoya Corporation | 眼鏡レンズの製造方法 |
JP2012185512A (ja) * | 2012-05-14 | 2012-09-27 | Hoya Corp | 眼鏡レンズおよびその製造方法 |
JP2014026192A (ja) * | 2012-07-30 | 2014-02-06 | Hoya Corp | レンズの製造方法、及び眼鏡レンズ製造システム |
WO2015086981A1 (fr) | 2013-12-11 | 2015-06-18 | Essilor International (Compagnie Générale d'Optique) | Procede et systeme de fabrication d'une lentille ophtalmique |
US10131102B2 (en) | 2013-06-07 | 2018-11-20 | Essilor International | Process and system for manufacturing an ophthalmic lens |
EP3901692A1 (fr) | 2013-07-08 | 2021-10-27 | Essilor International | Procede de fabrication d'au moins une lentille ophtalmique |
-
2000
- 2000-12-12 JP JP2000378193A patent/JP2002182011A/ja not_active Withdrawn
Cited By (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005316428A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-11-10 | Dainippon Printing Co Ltd | 干渉縞の発生を防止した帯電防止性反射防止フィルム |
JP2008547053A (ja) * | 2005-06-22 | 2008-12-25 | エシロール アテルナジオナール カンパニー ジェネラーレ デ オプティック | 目視可能な表面仕上げ加工による線が存在しない透明材料製の部材の製造方法、およびそれにより製造される部材 |
JP2007322980A (ja) * | 2006-06-05 | 2007-12-13 | Hoya Corp | 眼鏡レンズの製造方法および眼鏡レンズ |
WO2007142136A1 (ja) | 2006-06-05 | 2007-12-13 | Hoya Corporation | 眼鏡レンズの製造方法および眼鏡レンズ |
JP2008089759A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Hoya Corp | レンズおよびその製造方法 |
US8216024B2 (en) | 2007-03-16 | 2012-07-10 | Hoya Corporation | Spectacle lens edging method |
WO2008114781A1 (ja) | 2007-03-16 | 2008-09-25 | Hoya Corporation | 眼鏡レンズの縁摺り加工方法 |
WO2009016921A1 (ja) | 2007-07-27 | 2009-02-05 | Hoya Corporation | 眼鏡レンズの製造方法 |
US20100209603A1 (en) * | 2007-07-27 | 2010-08-19 | Keigo Hasegawa | Method of manufacturing spectacle lens |
JP2012185512A (ja) * | 2012-05-14 | 2012-09-27 | Hoya Corp | 眼鏡レンズおよびその製造方法 |
JP2014026192A (ja) * | 2012-07-30 | 2014-02-06 | Hoya Corp | レンズの製造方法、及び眼鏡レンズ製造システム |
US10131102B2 (en) | 2013-06-07 | 2018-11-20 | Essilor International | Process and system for manufacturing an ophthalmic lens |
EP3901692A1 (fr) | 2013-07-08 | 2021-10-27 | Essilor International | Procede de fabrication d'au moins une lentille ophtalmique |
US11822152B2 (en) | 2013-07-08 | 2023-11-21 | Essilor International | Method for manufacturing at least one ophthalmic lens |
WO2015086981A1 (fr) | 2013-12-11 | 2015-06-18 | Essilor International (Compagnie Générale d'Optique) | Procede et systeme de fabrication d'une lentille ophtalmique |
US10442146B2 (en) | 2013-12-11 | 2019-10-15 | Essilor International | Method and system for producing an ophthalmic lens |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2611093B2 (ja) | 硬化膜を有する光学部材 | |
JP3201654B2 (ja) | コーティング組成物 | |
EP2718750B1 (en) | Method for obtaining optical articles having superior abrasion resistant properties, and coated articles prepared according to such method | |
JP5757673B2 (ja) | 透明被膜付基材および透明被膜形成用塗料 | |
CN1429865A (zh) | 混杂膜、包括该混杂膜的防反射膜、光学产品和恢复该混杂膜的除雾性能的方法 | |
JP3196558B2 (ja) | ハードコーティング剤及びハードコート膜が形成された物品 | |
JP6895760B2 (ja) | シリカ系粒子分散液の製造方法、シリカ系粒子分散液、透明被膜形成用塗布液及び透明被膜付基材 | |
JP2017039928A (ja) | 反射防止膜形成用組成物、反射防止膜およびその形成方法 | |
JP2002182011A (ja) | レンズ製造方法 | |
JP2015536477A (ja) | シロキサン化合物を含む反射防止コーティング組成物、それを用いて表面エネルギーが調節された反射防止フィルム | |
JP3938636B2 (ja) | 高屈折率プラスチックレンズ及びその製造方法 | |
JP2009037064A (ja) | 反射防止基材の製造方法及び反射防止基材 | |
JP4700587B2 (ja) | チタン系ハードコ−トのレンズ基材との密着性能の試験条件決定方法及び試験方法 | |
JPH011527A (ja) | 反射防止性物品およびその製造方法 | |
JP2012137636A (ja) | プラスチックレンズの製造方法および該方法から得られるプラスチックレンズ | |
JP5357503B2 (ja) | コーティング材組成物及び塗装品 | |
JP3353058B2 (ja) | 硬化被覆膜を有する光学部材 | |
JPH1026703A (ja) | 撥水処理されたレンズ | |
JP4875839B2 (ja) | プラスチックレンズの製造方法及びプラスチックレンズ | |
JP2013007929A (ja) | 成膜用塗布液および塗膜 | |
JP6026085B2 (ja) | 成膜用塗布液の製造方法、およびメガネレンズの製造方法 | |
JP2008096702A (ja) | 光学物品および光学物品の製造方法 | |
JP2000281973A (ja) | コーティング組成物 | |
JPH0921901A (ja) | 硬化膜付き光学部材 | |
JPH10133001A (ja) | 新規な撥水処理されたレンズ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040707 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071212 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080205 |