JP2002180942A - 内燃機関の点火時期制御装置 - Google Patents

内燃機関の点火時期制御装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機関のアイドル時の点火時期を適切に制御
し、機関の燃焼安定性を確保しつつ、可能な限り最適点
火時期への設定を行い、燃費を改善することができる点
火時期制御装置を提供する。 【解決手段】 シフト位置がニュートラルレンジまたは
パーキングレンジ以外のレンジにあるときは、機関回転
数NE及び吸気管内圧力PBAに応じて算出される最適
点火時期IGMAPNに点火時期を設定する(S10,
S15,S19)。シフト位置がニュートラルレンジま
たはパーキングレンジにあるときは、アイドル目標回転
数NOBJに応じて設定され、最適点火時期IGMAP
Nより遅角側のリミット値IGIDLTに点火時期を設
定する(S15,S23〜S25)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の点火時
期制御装置に関し、特に内燃機関のアイドル時の点火時
期制御を行うものに関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関がアイドル以外の運転状態にあ
るときは、機関回転数及び吸気管内圧力に応じて、機関
出力が最大となる最適点火時期に設定する一方、機関の
アイドル時においては、点火時期をアイドル以外の運転
状態にあるときより遅角側に設定し、安定した燃焼を確
保するようにした点火時期制御装置が従来より知られて
いる(例えば特許第2714062号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アイドル時の点火時期
を、上記最適点火時期に設定することは、燃料消費を低
減する上では好ましいが、燃焼が不安定化をしやすく、
その結果機関回転の不安定化や未燃ガスの排出量の増加
を招く可能性が高くなる。したがって、上記従来技術の
ように、アイドル時においては、最適点火時期より遅角
側に点火時期を設定することが有効である。しかしなが
ら、機関の燃焼安定性が確保できるときは、アイドル時
においても点火時期を最適点火時期に設定することが望
まれる。
【0004】本発明はこの点に着目してなされたもので
あり、機関のアイドル時の点火時期を適切に制御し、機
関の燃焼安定性を確保しつつ、可能な限り最適点火時期
への設定を行い、燃費を改善することができる点火時期
制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に記載の発明は、内燃機関の回転数及び吸気管
内圧力に応じた第1の点火時期特性に基づいて前記機関
の点火時期を算出する第1の点火時期算出手段を備える
内燃機関の点火時制御装置において、前記機関のアイド
ル時の目標回転数に応じた第2の点火時期特性に基づい
て前記点火時期を算出する第2の点火時期算出手段と、
前記機関のアイドル時であって、且つ前記機関が搭載さ
れた車両の駆動系と、前記機関とが連結されているとき
は、前記第1の点火時期算出手段により算出される点火
時期を選択する一方、前記機関のアイドル時であって、
且つ前記駆動系と、前記機関とが連結されていないとき
は、前記第2の点火時期算出手段により算出される点火
時期を選択する点火時期選択手段とを備え、該点火時期
選択手段により選択された点火時期に応じて前記機関の
点火を行うことを特徴とする。
【0006】この構成によれば、機関のアイドル時であ
って、且つ当該車両の駆動系と、機関とが連結されてい
るときは、機関の回転数及び吸気管内圧力に応じた第1
の点火時期特性に基づいて算出される点火時期が選択さ
れる一方、機関のアイドル時であって、且つ駆動系と、
機関とが連結されていないときは、アイドル時の目標回
転数に応じた第2の点火時期特性に基づいて算出される
点火時期が選択される。車両駆動系と機関とが連結され
ているときは、駆動系の負荷が抵抗になりそれに対応し
て、機関の負荷が増大して吸入空気量が増加するため、
第1の点火時期特性に基づく点火時期設定を行っても、
燃焼安定性が損なわれることがなく、第1の点火時期特
性を採用することにより、良好な燃費を得ることができ
る。また車両駆動系と機関とが連結されていないとき
は、アイドル用に設定された第2の点火時期特性に基づ
いて算出される点火時期が選択されるので、安定した燃
焼を確保し、機関回転の不安定化及び未燃燃料の排出を
確実に防止することができる。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の内燃機関の点火時期制御装置において、前記点火時期
選択手段は、前記機関のアイドル時であって、且つ前記
駆動系と、前記機関とが連結されていないときは、前記
第1及び第2の点火時期算出手段により算出される点火
時期を比較し、いずれか遅角側の点火時期を選択するこ
とを特徴とする。
【0008】この構成によれば、空調装置の作動などに
より機関負荷が増大したときは、第1の点火時期特性に
基づいて算出される点火時期の方が遅角側となって選択
されるので、燃焼の不安定化を招くことなく、機関負荷
に応じた最適の点火時期の設定とすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施形態にかかる
内燃機関(以下「エンジン」という)及びその制御装置
の構成を示す図であり、例えば4気筒のエンジン1の吸
気管2の途中にはスロットル弁3が配されている。スロ
ットル弁3にはスロットル弁開度(THA)センサ4が
連結されており、当該スロットル弁3の開度に応じた電
気信号を出力して電子コントロールユニット(以下「E
CU」という)5に供給する。
【0010】吸気管2にはスロットル弁3をバイパスす
るバイパス通路16が接続されており、バイパス通路1
6の途中には該バイパス通路を介してエンジン1に供給
する空気量を制御するアイドル制御弁17が設けられて
いる。アイドル制御弁17は、ECU5に接続されてお
り、ECU5によりその開弁量が制御される。
【0011】燃料噴射弁6は吸気管2内に燃料を噴射す
るように各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示し
ない燃料ポンプに接続されていると共にECU5に電気
的に接続されてECU5からの信号により燃料噴射弁6
の開弁時間が制御される。一方、スロットル弁3の直ぐ
下流には吸気管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられ
ており、この絶対圧センサ7により電気信号に変換され
た絶対圧信号はECU5に供給される。また、その下流
には吸気温(TA)センサ8が取付けられており、吸気
温TAを検出して対応する電気信号を出力してECU5
に供給する。
【0012】エンジン1の本体に装着されたエンジン水
温(TW)センサ9はサーミスタ等から成り、エンジン
水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出
力してECU5に供給する。エンジン1の各気筒の点火
プラグ11は、ECU5に接続されており、点火プラグ
11による点火時期がECU5により制御される。
【0013】ECU5には、エンジン1のクランク軸
(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置セ
ンサ10が接続されており、クランク軸の回転角度に応
じた信号がECU5に供給される。クランク角度位置セ
ンサ10は、エンジン1の特定の気筒の所定クランク角
度位置で信号パルス(以下「CYL信号パルス」とい
う)を出力する気筒判別センサ、各気筒の吸入行程開始
時の上死点(TDC)に関し所定クランク角度前のクラ
ンク角度位置で(4気筒エンジンではクランク角180
度毎に)TDC信号パルスを出力するTDCセンサ及び
TDC信号パルスより短い一定クランク角周期(例えば
30度周期)で1パルス(以下「CRK信号パルス」と
いう)を発生するCRKセンサから成り、CYL信号パ
ルス、TDC信号パルス及びCRK信号パルスがECU
5に供給される。これらの信号パルスは、燃料噴射時
期、点火時期等の各種タイミング制御及びエンジン回転
数(エンジン回転速度)NEの検出に使用される。
【0014】三元触媒15はエンジン1の排気管12に
配置されており、排気ガス中のHC,CO,NOx等の
成分の浄化を行う。排気管12の三元触媒15の上流側
には、酸素濃度センサ14が装着されており、この酸素
濃度センサ14は排気ガス中の酸素濃度に応じた検出信
号を出力しECU5に供給する。
【0015】ECU5には、エンジン1によって駆動さ
れる車両の走行速度(車速)VPを検出する車速センサ
21、及び大気圧PAを検出する大気圧センサ22が接
続されており、これらのセンサの検出信号がECU5に
供給される。ECU5は、各種センサからの入力信号波
形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナロ
グ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する
入力回路、中央演算処理ユニット(以下「CPU」とい
う)、該CPUで実行される各種演算プログラム及び演
算結果等を記憶するメモリ、燃料噴射弁6、アイドル制
御弁17などに駆動信号を供給する出力回路等から構成
される。
【0016】ECU5のCPUは、後述する図2の処理
により、上死点からの進角量として定義される点火時期
IGIDMRAMを算出するとともに、TDC信号パル
スに同期して開弁作動する燃料噴射弁6による燃料噴射
時間TOUTを算出する。ECU5のCPUは、エンジ
ン運転状態に応じてアイドル制御弁17の開弁量を制御
するための開弁制御量ICMDを、下記式(1)により
算出する。アイドル制御弁17を介してエンジン1の吸
入される空気量は、この開弁制御量ICMDにほぼ比例
するように構成されている。 ICMD=(IFB+ILOAD)×KIPA+IPA (2)
【0017】ここで、IFBはアイドル回転数がアイド
ル時の目標回転数NOBJと一致するように設定される
アイドル目標回転制御の修正項(PID制御)であり、
ILOADはエンジン1に加わる電気負荷、空調装置の
コンプレッサ負荷、パワーステアリング負荷などのオン
オフあるいは自動変速機がインギヤか否かに応じて設定
される負荷補正項、KIPA及びIPAは共に大気圧P
Aに応じて設定される大気圧補正係数及び大気圧補正項
である。
【0018】ECU5は、上述のようにして求めた点火
時期IGIDMRAMに基づく点火信号を点火プラグ1
1に供給し、燃料噴射時間TOUTに基づく駆動信号を
燃料噴射弁6に供給するとともに、開弁制御量ICMD
に基づく駆動信号をアイドル制御弁17に供給する。
【0019】図2は、点火時期IGIDMRAMを算出
する処理のフローチャートであり、この処理はTDC信
号パルスの発生に同期して、ECU5のCPUで実行さ
れる。ステップS10では、エンジン回転数NE及び吸
気管内絶対圧PBAに応じて、エンジン出力が最大とな
る最適点火時期IGMAPNが設定された最適点火時期
マップを検索し、最適点火時期IGMAPNを算出す
る。次いで、エンジン回転数NEが所定回転数NIGC
(例えば500rpm)より低いか否かを判別し(ステ
ップS11)、NE<NIGCであるときは、ステップ
S20で参照されるカウンタNCHGの値を「0」とし
(ステップS18)、点火時期IGIDMRAMを、ス
テップS10で算出した最適点火時期IGMAPNに設
定して(ステップS19)、本処理を終了する。
【0020】ステップS11でNE≧NIGCであると
きは、エンジン1がアイドル運転状態であるか否かを判
別する(ステップS12)。スロットル弁開度THAが
ほぼ全閉状態にあり、かつエンジン回転数NEが所定判
別回転数以下であるときに、エンジン1がアイドル状態
にあると判定される。エンジン1がアイドル状態でない
ときは前記ステップS18に進み、アイドル状態である
ときは、車速VPが所定車速VIGIDLT(例えば5
km/h)以下であるか否かを判別する(ステップS1
3)。VP>VIGIDLTであるときは前記ステップ
S18に進み、VP≦VIGIDLTであるときは、ア
イドル時の目標回転数NOBJに応じて図3(a)に示
すIGIDLTテーブルを検索し、点火時期のリミット
値IGIDLTを算出する(ステップS14)。
【0021】図3(a)において、所定回転数NEID
L1,NEIDL2及びNEIDL3は、それぞれ例え
ば800rpm、1700rpm及び2000rpmに
設定され、対応する所定リミット値IGIDLT1,I
GIDLT2及びIGIDLT3は、それぞれ上死点前
10度、上死点前15度及び上死点前20度に設定され
ている。すなわちIGIDLTテーブルは、目標回転数
NOBJが高くなるほど、リミット値IGIDLTが増
加する(進角する)ように設定されている。
【0022】リミット値IGIDLTは、目標回転数N
OBJではなく検出したエンジン回転数NEに応じて設
定することも考えられるが、エンジン回転数NEは常に
変動しているので、目標回転数NOBJに応じて設定し
た方が、回転の安定化の面で好ましい。
【0023】続くステップS15では、自動変速機のシ
フト位置がニュートラルレンジまたはパーキングレンジ
にあるか否かを判別し、シフト位置がニュートラルレン
ジまたはパーキングレンジ以外のレンジにあって当該車
両の駆動系とエンジン1とが連結されているときは、前
記ステップS18に進む。また、シフト位置がニュート
ラルレンジまたはパーキングレンジにあって当該車両の
駆動系とエンジン1とが連結されていないときは、ステ
ップS10で算出した最適点火時期IGMAPNが、リ
ミット値IGIDLT以下であるか否かを判別する(ス
テップS16)。IGMAPN≦IGIDLTであると
きは、すなわち最適点火時期IGMAPNの方が、リミ
ット値IGIDLTより遅角側にあるときは、前記ステ
ップS18に進み、最適点火時期IGMAPNをそのま
ま使用する。
【0024】最適点火時期IGMAPNは、エンジン回
転数NEを一定とすると、図3(b)に示すように、吸
気管内絶対圧PBAが高くなるほど、すなわちエンジン
負荷が増加するほど、減少する(遅角する)ように設定
されている。そのため、通常の低負荷アイドル状態で
は、最適点火時期IGMAPNはリミット値IGIDL
Tより進角側の値となるが(IGMAPN>IGIDL
T)、エンジン1によって駆動される空調装置がオンさ
れたような高負荷アイドル状態では、最適点火時期IG
MAPNの方がリミット値IGIDLTより遅角側の値
となる場合もある。そのような場合(IGMAPN≦I
GIDLT)には、最適点火時期IGMAPNがそのま
ま使用される。
【0025】ステップS16でIGMAPN>IGID
LTであるときは、さらに点火時期IGIDMRAMが
最適点火時期IGMAPN以下であるか否かを判別し
(ステップS17)、IGIDMRAM>IGMAPN
であるときは、前記ステップS18に進む。一方IGI
DMRAM≦IGMAPNであるときは、カウンタNC
HGの値が「0」であるか否かを判別する(ステップS
20)。例えばエンジン1がアイドル状態に移行した直
後であるときは、NCHG=0であるので、ステップS
22に進み、カウンタNCHGに所定カウント値NCH
G0(例えば3)を設定し、次いで点火時期IGIDM
RAMを所定量DIGIDだけデクリメントする(ステ
ップS23)。
【0026】ステップS20でカウンタNCHGの値が
0より大きいときは、カウンタNCHGの値を「1」だ
けデクリメントする(ステップS21)。すなわち、例
えばNCHG0=3とすると、本処理を4回実行する毎
に1回の割合で、ステップS23が実行され、点火時期
IGIDMRAMが遅角方向に更新される。
【0027】ステップS21またはS23実行後は、点
火時期IGIDMRAMがリミット値IGIDLT以上
であるか否かを判別し(ステップS24)、その答が肯
定(YES)であるときは直ちに、また否定(NO)で
あるときは点火時期IGIDMRAMをそのリミット値
IGIDLTに設定して(ステップS25)、本処理を
終了する。
【0028】以上のように図2の処理によれば、エンジ
ン1と当該車両の駆動系が接続されているときは、点火
時期IGIDMRAMは最適点火時期IGMAPNに設
定される(ステップS15,S19)。エンジン1と当
該車両の駆動系とが連結されているときは、駆動系の負
荷が抵抗になりそれに対応して、エンジン1の負荷が増
大して吸入空気量が増加する(アイドル制御弁17の開
度が増加する)。したがって、エンジン1の燃焼が不安
定化するおそれはなく、最適点火時期IGMAPNに設
定することにより、より遅角側の値に設定する場合に比
べて燃費を改善する効果が得られる。
【0029】一方エンジン1と当該車両の駆動系が接続
されていないときは、点火時期IGIDMRAMは、リ
ミット値IGIDLTに達するまで徐々に遅角され、定
常的には、リミット値IGIDLTに維持される(ステ
ップS15,S23〜S25)。その結果、比較的低い
目標回転数NOBJの場合であっても安定した燃焼を確
保し、エンジン回転の不安定化及び未燃燃料の排出を確
実に防止することができる。
【0030】ただし、エンジン1と駆動系とが連結され
ていない場合であっても、空調装置がオンされたときの
ような高負荷アイドル状態では、上述したように最適点
火時期IGMAPNの方が、リミット値IGIDLTに
より遅角側の値となることがあるので、そのような場合
には、最適点火時期IGMAPNがそのまま点火時期I
GIDMRAMに設定される(ステップS16,S1
9)。これにより、高負荷アイドル状態では、エンジン
負荷の増大に適した点火時期の設定とすることができ
る。
【0031】本実施形態では、ECU5が第1及び第2
の点火時期算出手段、及び点火時期選択手段を構成す
る。より具体的には、図2のステップS10が第1の点
火時期算出手段に相当し、ステップS14及びS23〜
S25が第2の点火時期算出手段に相当し、ステップS
15及びS16が点火時期選択手段に相当する。
【0032】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載の発
明によれば、機関のアイドル時であって、且つ当該車両
の駆動系と、機関とが連結されているときは、機関の回
転数及び吸気管内圧力に応じた第1の点火時期特性に基
づいて算出される点火時期が選択される一方、機関のア
イドル時であって、且つ駆動系と、機関とが連結されて
いないときは、アイドル時の目標回転数に応じた第2の
点火時期特性に基づいて算出される点火時期が選択され
る。車両駆動系と機関とが連結されているときは、駆動
系の負荷が抵抗になりそれに対応して、機関の負荷が増
大して吸入空気量が増加するため、第1の点火時期特性
に基づく点火時期設定を行っても、燃焼安定性が損なわ
れることがなく、第1の点火時期特性を採用することに
より、良好な燃費を得ることができる。また車両駆動系
と機関とが連結されていないときは、アイドル用に設定
された第2の点火時期特性に基づいて算出される点火時
期が選択されるので、安定した燃焼を確保し、機関回転
の不安定化及び未燃燃料の排出を確実に防止することが
できる。
【0033】請求項2に記載の発明によれば、空調装置
の作動などにより機関負荷が増大したときは、第1の点
火時期特性に基づいて算出される点火時期の方が遅角側
となって選択されるので、燃焼の不安定化を招くことな
く、機関負荷に応じた最適の点火時期の設定とすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる内燃機関及びその
制御装置の構成を示す図である。
【図2】点火時期の算出を行う処理のフローチャートで
ある。
【図3】図2の処理で使用するテーブル及びマップの設
定を説明するための図である。
【符号の説明】
1 内燃機関 5 電子コントロールユニット(第1及び第2の点火時
期算出手段、点火時期選択手段) 7 吸気管内絶対圧センサ 10 クランク角度位置センサ 11 点火プラグ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の回転数及び吸気管内圧力に応
    じた第1の点火時期特性に基づいて前記機関の点火時期
    を算出する第1の点火時期算出手段を備える内燃機関の
    点火時制御装置において、 前記機関のアイドル時の目標回転数に応じた第2の点火
    時期特性に基づいて前記点火時期を算出する第2の点火
    時期算出手段と、 前記機関のアイドル時であって、且つ前記機関が搭載さ
    れた車両の駆動系と、前記機関とが連結されているとき
    は、前記第1の点火時期算出手段により算出される点火
    時期を選択する一方、前記機関のアイドル時であって、
    且つ前記駆動系と、前記機関とが連結されていないとき
    は、前記第2の点火時期算出手段により算出される点火
    時期を選択する点火時期選択手段とを備え、 該点火時期選択手段により選択された点火時期に応じて
    前記機関の点火を行うことを特徴とする内燃機関の点火
    時期制御装置。
  2. 【請求項2】 前記点火時期選択手段は、前記機関のア
    イドル時であって、且つ前記駆動系と、前記機関とが連
    結されていないときは、前記第1及び第2の点火時期算
    出手段により算出される点火時期を比較し、いずれか遅
    角側の点火時期を選択することを特徴とする請求項1に
    記載の内燃機関の点火時期制御装置。
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