JP4477794B2 - 内燃機関の吸入空気量制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸入空気量制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関のスロットル弁をバイパスする通路に設けられた吸入空気量制御弁によって、該内燃機関に供給する空気量を制御する吸入空気量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関のスロットル弁をバイパスする通路に電磁弁を設け、該電磁弁を電気的に制御して、内燃機関に供給する空気量を制御する方法が知られている。たとえば、同じ出願人による特開平9−228868号公報には、内燃機関によって駆動される発電機等による負荷の作動状態に応じて補正された制御量によって、上記の電磁弁を制御する方法が開示されている。この方法によると、内燃機関の電気負荷や機械的負荷となる装置のそれぞれが作動状態であるかどうかを検出する。これらの装置には、エアーコンディショナー(以下、「エアコン」という)、自動変速機およびパワーステアリング装置などが含まれる。これらの装置が作動状態にあるならば、該装置の負荷補正項に、該装置について予め決められた値が設定され、該装置が作動状態になければ、該装置の負荷補正項にゼロが設定される。すべての装置についての補正項が加算され、該加算された補正項を用いて、上記電磁弁の開弁量を制御するための制御量を補正する。こうして、内燃機関に供給する空気量は、負荷となる装置の作動状態に応じて制御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特開平9−228868号公報に記載された方法では、エアコンが作動状態にあるとき、該エアコンの電気負荷についての負荷補正項に所定値が設定される。この所定値は、内燃機関全体の負荷状態とは無関係に設定される値である。したがって、内燃機関全体の負荷状態の大きさに関係なく、エアコンの電気負荷に応じた空気量が内燃機関に供給される。しかしながら、このような方法によると、エアコンによる負荷だけでなく、自動変速機やパワーステアリング装置などの他の負荷が重なって内燃機関全体の負荷状態が大きくなったとき、エンジン回転数が低下するおそれがある。このことは、運転性(ドライバビリティ)の悪化を招く。
【0004】
したがって、内燃機関全体の負荷状態が考慮されたエアコンの負荷状態に従って内燃機関に供給する空気量を制御し、運転性を向上させる吸入空気量制御装置が必要とされている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の発明の内燃機関の吸入空気量制御装置は、内燃機関のスロットル弁下流側に供給する空気量を制御する吸入空気量制御弁と、少なくともエアーコンディショナーによる内燃機関の負荷状態に応じて吸入空気量制御弁を制御する制御手段と、吸気管のスロットル弁下流側に設けられた吸気管圧力センサを備え、該制御手段は、前記エアーコンディショナーがオン状態のとき、前記吸気管圧力センサの検出値を用いて、吸気管圧力が高いほど前記内燃機関に供給する空気量を多くするようにエアコン補正項を算出するエアコン補正項算出部と、パワーステアリング装置による電気負荷が発生している場合に、パワーステアリング補正項として所定値を設定するパワーステアリング補正項算出部を有し、前記エアコン補正項と前記パワーステアリング補正項の和に基づいて前記吸入空気量制御弁の補正量を算出する、という構成をとる。
【0006】
請求項1の発明によると、エアコンによる内燃機関の負荷状態として吸気管圧力を用いるので、内燃機関全体の負荷状態が考慮されたエアコンの負荷状態に従って、内燃機関に供給される空気量が制御される。これにより、エンジン回転数の変動を抑制することができ、運転性を向上させることができる。
【0007】
また、請求項1の発明によると、吸気管圧力が高いほど内燃機関に供給される空気量が多くなるよう吸入空気量制御弁が制御されるので、エンジン回転数の変動を抑制することができ、運転性を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明の実施形態による内燃機関(以下、「エンジン」という)およびその制御装置の全体的な構成図である。
【0010】
電子制御ユニット(以下、「ECU」)という)5は、車両の各部から送られてくるデータを受け入れる入力回路5a、車両の各部の制御を行うための演算を実行するCPU5b、読み取り専用メモリ(ROM)および一時記憶用のランダムアクセスメモリ(RAM)を有する記憶手段5c、および車両の各部に制御信号を送る出力回路5dを備えている。記憶手段5cのROMには、車両の各部の制御を行うためのプログラムおよび各種のデータが格納されている。この発明に従う吸入空気量を制御するためのプログラム、および該プログラムの実行の際に用いるデータおよびテーブルは、このROMに格納されている。読み取り専用メモリは、EEPROMのような書き換え可能なROMであってもよい。RAMには、CPU5aによる演算の作業領域が設けられ、車両の各部から送られてくるデータおよび車両の各部に送り出す制御信号が一時的に記憶される。
【0011】
エンジン1は、例えば4気筒を備えるエンジンであり、吸気管2が連結されている。吸気管2の上流側にはスロットル弁3が設けられている。スロットル弁3に連結されたスロットル弁開度センサ(θTH)4は、スロットル弁3の開度に応じた電気信号を出力し、これをECU5に供給する。
【0012】
吸気管2には、スロットル弁3をバイパスする通路31が設けられている。バイパス通路31には、エンジン1に供給する空気量(以下、「吸入空気量」という)を制御するための吸入空気量制御弁32が設けられている。吸入空気量制御弁32は、ECU5によって電気的に制御される電磁弁である。ECU5は、吸入空気量制御弁32のソレノイドに供給する電流を制御することにより、吸入空気量制御弁32の開弁量を制御する。
【0013】
燃料噴射弁6は、エンジン1とスロットル弁3の間であって、吸気管2の吸気弁(図示せず)の少し上流側に各気筒毎に設けられている。燃料噴射弁6は、燃料ポンプ(図示せず)に接続され、該燃料ポンプを介して燃料タンク(図示せず)から燃料の供給を受ける。燃料噴射弁6はECU5に接続されており、ECU5からの制御信号によって開弁時間が制御される。
【0014】
吸気管圧力(PB)センサ8および吸気温(TA)センサ9は、吸気管2のスロットル弁3の下流側に設けられており、吸気管圧力PBおよび吸気温TAをそれぞれ検出して電気信号に変換し、それをECU5に送る。
【0015】
エンジン水温(TW)センサ10は、エンジン1のシリンダブロックの、冷却水が充満した気筒周壁(図示せず)に取り付けられ、エンジン冷却水の温度TWを検出して電気信号に変換し、それをECU5に送る。
【0016】
気筒判別(CYL)センサ11は、エンジン1のカム軸またはクランク軸(共に図示せず)周辺に取り付けられ、各気筒についてTDC位置(上死点)を示す気筒判別信号CYLを出力する。同様に、TDCセンサ12が、カム軸またはクランク軸周辺に取り付けられ、ピストンのTDC位置に関連したクランク角度(たとえば、BTDC10度)ごとにTDC信号パルスを出力する。さらに、クランク角(CRK)センサ13が取り付けられ、TDC信号パルスの周期よりも短いクランク角度(たとえば、30度)の周期で、CRK信号パルスを出力する。これらの信号は、ECU5に送られる。CRK信号のパルスはECU5によってカウントされ、これによりエンジン回転数NEが検出される。
【0017】
エンジン1の下流側には排気管14が連結されている。エンジン1は、排気管14の途中に設けられた排気ガス浄化装置である三元触媒15を介して排気する。排気管14の途中に設けられたOセンサ16は排気濃度センサであり、排気ガス中の酸素濃度を検出して電気信号に変換し、それをECU5に送る。
【0018】
自動変速機45は、この実施例では、変速比を連続的に変化させることができるCVT(Continuously Variable Transmission;無段変速機)である。この場合、自動変速機45の入力側はエンジン1の出力軸(図示せず)に接続され、自動変速機45の出力側は車両の駆動輪(図示せず)に接続されている。こうして、エンジン1の駆動力は、自動変速機45を介して駆動輪に伝達される。しかしながら、自動変速機45を、予め決められた数の変速比を制御するAT(Automatic Transmission)によって実現してもよい。
【0019】
自動変速機45のシフトポジションは、運転者がシフトレバーを操作することによって選択される。シフトポジションには、パーキングレンジ(Pレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)、ドライブレンジ(Dレンジ)などが含まれる。ドライブレンジが選択されると、自動変速機45による変速制御が開始される。
【0020】
エンジン1によって駆動されるオルタネータ21は、レギュレータ22を介してECU5に接続されている。オルタネータ21の発電電圧は、ECU5によって制御される。具体的には、ECU5は、オルタネータ21の界磁コイルに通電するデューティ比をレギュレータ22に送出して、オルタネータ21の発電電圧を制御する。さらに、オルタネータ21の界磁コイルに流れる電流(以下、「フィールド電流」という)の値を示す信号IFLDがECU5に入力され、ECU5は、フィールド電流値IFLDに応じて、吸入空気量制御弁32に対する制御量ICMDを補正する。
【0021】
ECU5には、大気圧を検出する大気圧(PA)センサ41が接続されている。さらに、ECU5には、作動状態検出部42が接続されている。作動状態検出部42は、エンジン1が搭載された車両に設けられており、オルタネータ21の電気負荷となるエアコン、パワーステアリング装置、ヘッドライトおよびウインドヒーターなどの電気装置および自動変速機の作動状態を検出する。具体的には、作動状態検出部42は、エアコンのオンオフを示す信号、自動変速機45のシフトポジションがドライブレンジにあるかどうかを示す信号、パワーステアリング装置が作動中かどうかを示す信号、ヘッドライトおよびウインドヒーターのオンオフを示す信号を、ECU5に送る。
【0022】
ECU5に向けて送られた信号は入力回路5aに渡される。入力回路5aは、入力信号波形を整形して電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する。CPU5bは、変換されたデジタル信号を処理し、記憶手段5cに格納されているプログラムに従って演算を実行し、車両の各部のアクチュエータに送る制御信号を作り出す。出力回路5dは、これらの制御信号を、燃料噴射弁6、吸入空気量制御弁32、自動変速機45、およびその他のアクチュエータに送る。
【0023】
図2は、この発明に従う吸入空気量制御装置の機能ブロック図である。各機能ブロックで表される機能は、典型的には記憶手段5cに格納されたコンピュータプログラムによって実行される。代替的には、各機能ブロックで表される機能を実行するよう構成された任意のハードウェアによって、各機能ブロックを実現してもよい。
【0024】
図1に示される作動状態検出部42によって検出された信号は、補正項算出部50に渡される。補正項算出部50は、内燃機関の負荷状態として、以下に示す各装置の負荷状態に応じた補正項を算出する。補正項算出部50は、エアコンの負荷状態(以下、「エアコン負荷」という)に応じた補正項IHACを算出するIHAC算出部51、自動変速機45の負荷状態(以下、「ミッション負荷」という)に応じた補正項IATを算出するIAT算出部52、パワーステアリング装置の負荷状態に応じた補正項IPSを算出するIPS算出部53、およびその他の電気装置の負荷状態に応じた補正項IELを算出するIEL算出部54を有する。
【0025】
IAC算出部51は、作動状態検出部42から、エアコンのオン/オフを示す信号を受け取る。エアコンがオン状態ならば、エンジンの負荷状態に応じて補正項IHACを算出し、それを負荷補正項算出部56に渡す。具体的には、エンジン1の負荷状態を表す吸気管圧力PBに基づいて補正項IHACを算出する。
【0026】
このように、エンジンの負荷状態に応じて算出することにより、エアコン負荷の補正項をより正確に算出することができる。この補正項に基づいて吸入空気量が制御されるので、エンジン回転数の変動を抑制することができ、運転性が向上する。
【0027】
IAT算出部52は、作動状態検出部42から、自動変速機45のシフトポジションがドライブレンジにあるかどうかを示す信号を受け取る。ドライブレンジにあるならば、ミッション負荷に応じて補正項IATを算出し、それを負荷補正項算出部56に渡す。
【0028】
IPS算出部53は、作動状態検出部42から、パワーステアリング装置が作動中かどうかを示す信号を受け取る。パワーステアリング装置が作動中ならば、予め決められた値を補正項IPSに設定し、これを負荷補正項算出部56に渡す。
【0029】
IEL算出部54は、作動状態検出部42から、その他の電気装置が作動中かどうかを示す信号を受け取る。いずれかの電気装置が作動中ならば、予め決められた値を補正項IELに設定し、これを負荷補正項算出部56に渡す。
【0030】
燃料供給停止部55は、スロットル弁の開度θTHおよびエンジン回転数NEに基づいて、燃料カットを実行する。たとえば、スロットル弁の開度θTHが所定値(たとえば、全閉に近い値)より小さく、かつエンジン回転数NEが所定回転数より大きいとき、燃料カットフラグをセットして燃料の供給を停止する。
【0031】
燃料カット状態に入った後に、スロットル弁の開度θTHが上記所定値以上になったとき、またはエンジン回転数NEが上記所定回転数以下になったとき、燃料供給停止部55は、燃料の供給を再開するために燃料カットフラグをリセットする。
【0032】
IAT算出部52は、燃料カットフラグがセットされていれば、吸入空気量が減少するように補正項IATを設定する。具体的にいうと、燃料カットが実行されていないときは、前述したように、ミッション負荷に応じて算出された値ICRPSGが補正項IATに設定され、燃料カット中は、該値ICRPSGよりも小さい値が補正項IATに設定される。こうして、燃料カット中は吸入空気量が減らされるので、燃料供給を再開したときのエンジン回転数の上昇を抑制することができる。
【0033】
一方、吸入空気量が減らされた状態で燃料供給を再開すると、燃料供給の再開の後でエンジン回転数NEが低下するおそれがある。たとえば、燃料供給を再開した後に何らかの負荷が生じると、吸入空気量が減らされているためにエンジン回転数NEが低下する。したがって、IAT算出部52は、燃料供給を再開した後は、補正項IATを徐々に増やして、吸入空気量を徐々に増加させる。この増加は、補正項IATの値が、ミッション負荷に応じて算出される値ICRPSGに戻るまで行われる。こうして、燃料カット中に減らされた吸入空気量を徐々に増やして、燃料供給を再開した後のエンジン回転数NEの低下を抑制する。
【0034】
このように、燃料カットおよび燃料の供給再開が行われた場合におけるエンジン回転数の変動が抑制されるので、運転性を向上させることができる。
【0035】
負荷補正項算出部56は、受け取った補正項を加算して、負荷補正項ILOADを算出する。弁制御量算出部57は、負荷補正項ILOADに基づいて、吸入空気量制御弁32の開弁量を制御する制御量ICMDを算出する。
【0036】
制御量ICMDは、エンジン1が始動モード(クランキング)にあるときは以下の式(1)により算出され、エンジン1が定常的なアイドル状態にあるときは以下の式(2)により算出される。
【0037】
【数1】
ICMD=(IXREFM+ILOAD)×KIPA (1)
ICMD=(IFB+ILOAD)×KIPA (2)
【0038】
ここで、IXREFMは、始動モード用に設定される所定値である。ILOADは、前述した負荷補正項を示す。KIPAは、大気圧PAに応じて設定される補正係数である。IFBは、検出されたエンジン回転数NEが目標回転数NEOBJに一致するように、両者の偏差に応じて設定されるフィードバック制御項である。
【0039】
図3は、負荷補正項ILOADを算出するプロセスのフローチャートを示す。このプロセスは、たとえばTDCパルス信号が発生するたびに、または所定の時間間隔で実行される。
【0040】
ステップ101において、オルタネータ21のフィールド電流IFLDに応じて、補正項IACGを算出する。具体的にいうと、エンジン回転数NEが所定回転数NECAL(たとえば、2000rpm)より低い場合には、フィールド電流IFLDが増加するほど、補正項IACGは大きな値に設定される。エンジン回転数が所定回転数NECALを超えた場合、補正項IACGはゼロに設定される。
【0041】
ステップ102において、エアコンが作動中かどうかを判断する。作動中ならば、後述するIHAC算出ルーチン(図4)を実行し、エアコン負荷の補正項IHACを算出する(103)。作動中でなければ、エアコンによる電気負荷が発生しないので、補正項IHACにゼロを設定する(104)。
【0042】
ステップ105において、自動変速機45のシフトポジションがドライブレンジにあるかどうかを判断する。ドライブレンジにあるならば、後述するIAT算出ルーチン(図8)を実行し、ミッション負荷の補正項IATを算出する(106)。ドライブレンジになければ、自動変速機45による負荷が発生しないので、補正項IATにゼロを設定する(107)。
【0043】
ステップ108において、パワーステアリング装置が作動中かどうかを判断する。作動中ならば、パワーステアリング装置の電気負荷についての補正項IPSに所定値IPSON(>0)を設定する(109)。作動中でなければ、パワーステアリング装置による電気負荷が発生しないので、補正項IPSにゼロを設定する(110)。
【0044】
ステップ111において、その他の電気装置が作動中であるかどうかを判断する。たとえば、ヘッドライト、ウインドヒーター等の、オルタネータ21によって駆動される他の電気装置が作動中であるかどうかを判断する。これらの電気装置のうちのいずれかが作動中ならば、補正項IELに所定値IELON(>0)を設定する(112)。これらの電気装置のいずれもが作動していなければ、補正項IELにゼロを設定する(113)。
【0045】
ステップ114において、負荷補正項ILOADを、以下の式(3)に基づいて算出する。すなわち、負荷補正項ILOADは、ステップ101〜113で求めた補正項の和である。
【0046】
【数2】
ILOAD=IACG+IHAC+IAT+IPS+IEL (3)
【0047】
図4は、図3のステップ103で実行されるIHAC算出ルーチンのフローチャートを示す。ステップ120において、IHACNテーブルを検索し、吸気温TAに基づいて補正係数IHACNを求める。図5に、IHACNのテーブルの一例を示す。図5から明らかなように、IHACNテーブルは、吸気温TAが高くなるほど補正係数IHACNが大きくなるよう設定されている。すなわち、補正係数IHACNは、吸気温TAが高くなるにつれて吸入空気量が多くなるように設定される。
【0048】
ステップ121において、KIHACPBテーブルを検索し、吸気管圧力PBに基づいて補正係数KIHACPBを求める。図6に、KIHACPBテーブルの一例を示す。図6から明らかなように、KIHACPBテーブルは、吸気管圧力PBが高くなるほど、すなわちエンジンの負荷が大きくなるほど補正係数KIHACPBが大きくなるよう設定されている。言い換えると、補正係数KIHACPBは、吸気管圧力PBが高くなるにつれて吸入空気量が多くなるように設定される。
【0049】
ステップ122において、KNACNテーブルを検索し、エンジン回転数NEに基づいて補正係数KNACNを求める。図7に、KNACNテーブルの一例を示す。図7から明らかなように、KNACNテーブルは、エンジン回転数NEが高くなるほど補正係数KNACNが大きくなるよう設定されている。すなわち、補正係数KNACNは、エンジン回転数NEが大きくなるにつれて吸入空気量が多くなるように設定される。
【0050】
ステップ123において、ステップ120〜122で求めた補正係数を掛け合わせ、エアコン負荷の補正項IHACを算出する。
【0051】
このように、エアコン負荷として、エンジンの吸気温TAおよび回転数NEだけでなく吸気管圧力PBを用いて、補正項IHACが算出される。すなわち、エンジンの負荷状態に応じて、エアコン負荷の補正項IHACが算出される。したがって、エアコンが作動状態にあるとき、エンジンの負荷状態に応じてより正確に算出されたエアコン負荷に従って、エンジンへの吸入空気量が制御される。これにより、エンジン回転数の変動を抑制することができる。
【0052】
図8は、図3のステップ106で実行されるIAT算出ルーチンのフローチャートを示す。ステップ131において、ICRPSGテーブルを検索し、ミッション負荷として、エンジンの目標回転数NEOBJに基づいて補正値ICRPSGを求める。図9に、ICRPSGテーブルの例を示す。図9から明らかなように、ICRPSGテーブルは、エンジン目標回転数NEOBJが高いほど補正値ICRPSGの値が大きくなるよう設定されている。すなわち、エンジン目標回転数NEOBJが高いということは、自動変速機による負荷がエンジンにかかっているためにより大きなエンジン出力が必要とされている状況にあると判断することができる。このような状況では、より多くの吸入空気量が必要とされる。したがって、補正値ICRPSGの値は、エンジンの目標回転数NEOBJが高いほど吸入空気量が多くなるように設定される。この実施例では、自動変速機の負荷状態としてエンジン目標回転数を用いているが、変速機の潤滑油の油温、車速、エンジン冷却水温などによっても、自動変速機の負荷状態を見ることができる。
【0053】
ステップ132において、燃料カットフラグの値を調べる。燃料カットフラグの値が1ならば、現在燃料カットが実行されていることを示す。ステップ133に進み、補正項IATに減量項ICRPFCをセットする。減量項ICRPFCは、ステップ131で求めた補正値ICRPSGよりも小さい値を持つ。減量項ICRPFCは、予め決めておいてもよく、またはステップ131で求めたICRPSGの値に応じて動的に算出してもよい。ステップ134において、復帰フラグF_ICRPFCに値1をセットする。
【0054】
ステップ132において、燃料カットフラグの値がゼロならば、現在燃料カットが実行されていないことを示す。ステップ135に進み、復帰フラグF_ICRPFCの値を調べる。復帰フラグF_ICRPFCの値が1ならば、前回のサイクルにおいて燃料カットが実行されていたことを示す。言い換えると、ステップ132の判断が「No」で、かつステップ135の判断が「Yes」の場合、前回のサイクルでは燃料カットが行われ、今回のサイクルでは燃料の供給が再開されたことを示す。
【0055】
ステップ136に進み、前回のサイクルで算出された補正項IATの値に、所定値DICRPFCを加算して、今回のサイクルの補正項IATを算出する。ここで、図に示されるnはサイクルを識別する数字であり、(n−1)は前回のサイクルを示す。今回のサイクルを示す(n)は省略されている。
【0056】
ステップ137に進み、ステップ136で算出した今回のサイクルの補正項IATと、ステップ131で求めた補正値ICRPSGとを比較する。補正項IATが補正値ICRPSGよりも小さければ、そのままこのルーチンを抜ける。
【0057】
ステップ137において、補正項IATが補正値ICRPSG以上ならば、補正項IATに、補正値ICRPSGをセットする(138)。こうして、補正項IATは、補正値ICRPSGに到達するまで、徐々に増やされる。ステップ139に進み、復帰フラグF_ICRPFCをリセットする。
【0058】
ステップ132および135の判断ステップの両方が「No」であるときは、ステップ140に進み、ステップ131で求めた補正値ICRPSGを、補正項IATにセットする。
【0059】
このように、燃料カットが実行されていないときは、ミッション負荷に応じた補正値ICPRSGが、補正項IATにセットされる。燃料カットが実行されているときは、補正値ICRPSGよりも小さい値を持つ減量項ICRPFSが補正項IATにセットされる。燃料カットが実行された後に燃料の供給を再開したときは、補正値ICRPSGに到達するまで、補正項IATをサイクルごとに徐々に増やす。
【0060】
燃料カットが実行されているときは、吸入空気量が減少するよう吸入空気量制御弁が制御されるので、燃料の供給を再開したときのエンジン回転数の上昇を抑制することができる。一方、燃料の供給を再開した後は、吸入空気量は、ミッション負荷に応じた吸入空気量に到達するまで、徐々に増やされる。したがって、燃料の供給を再開した後のエンジン回転数の低下を抑制することができる。このように、燃料カットが行われた場合にも、エンジン回転数の変動が抑制されるので、運転性を向上させることができる。
【0061】
【発明の効果】
この発明によれば、内燃機関全体の負荷状態に応じて算出されたエアコンの負荷状態に従って、内燃機関に供給される空気量が制御される。これにより、エンジン回転数の変動を抑制して、運転性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に従う、内燃機関およびその制御装置を概略的に示す図。
【図2】この発明の一実施例に従う、吸入空気量制御装置の機能ブロック図。
【図3】この発明の一実施例に従う、負荷補正項ILOADを算出するフローチャート。
【図4】この発明の一実施例に従う、エアコン負荷の補正項IHACを算出するフローチャート。
【図5】この発明の一実施例に従う、吸気温TAに基づく補正係数IHACNを求めるためのIHACNテーブルの一例を示す図。
【図6】この発明の一実施例に従う、吸気管圧力PBに基づく補正係数KIHACPBを求めるためのKIHACPBテーブルの一例を示す図。
【図7】この発明の一実施例に従う、エンジン回転数NEに基づく補正係数KNACNを求めるためのKNACNテーブルの一例を示す図。
【図8】この発明の一実施例に従う、ミッション負荷の補正項IATを算出するフローチャート。
【図9】この発明の一実施例に従う、エンジン目標回転数NEOBJに基づく補正値ICRPSGを求めるためのICRPSGテーブルの一例を示す図。
【符号の説明】
1 エンジン 2 吸気管
4 スロットル弁 5 ECU
21 オイルネータ 31 バイパス通路
32 吸入空気量制御弁 42 作動状態検出部
45 自動変速機

Claims (1)

  1. 内燃機関のスロットル弁下流側に供給する空気量を制御する吸入空気量制御弁と、少なくともエアーコンディショナーによる内燃機関の負荷状態に応じて前記吸入空気量制御弁を制御する制御手段とを備える内燃機関の吸入空気量制御装置において、
    吸気管のスロットル弁下流側に設けられた吸気管圧力センサを備え、
    前記制御手段は、前記エアーコンディショナーがオン状態のとき、前記吸気管圧力センサの検出値を用いて、吸気管圧力が高いほど前記内燃機関に供給する空気量を多くするようにエアコン補正項を算出するエアコン補正項算出部と、
    パワーステアリング装置による電気負荷が発生している場合に、パワーステアリング補正項として所定値を設定するパワーステアリング補正項算出部を有し、
    前記エアコン補正項と前記パワーステアリング補正項の和に基づいて前記吸入空気量制御弁の補正量を算出する、
    内燃機関の吸入空気量制御装置。
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