JP6397518B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の過給機を制御することにより過給圧を制御する内燃機関の制御装置に関する。
従来、内燃機関の制御装置として、特許文献1に記載されてものが知られている。この内燃機関は、車両の動力源用のものであり、ターボチャージャと、ターボチャージャの過給圧を変更するためのウェイストゲート弁と、このウェイストゲート弁を開閉駆動するダイヤフラム式のアクチュエータと、アクチュエータへの供給圧を変更する電磁開閉弁などを備えている。
この制御装置は、電磁開閉弁への制御入力信号のデューティ比を制御することによって、ターボチャージャによる過給圧を制御するものであり、実際の過給圧を検出する圧力センサと、エンジン回転数を検出する回転数センサなどを備えている。この制御装置では、エンジン回転数に応じて、マップ検索により目標過給圧を設定し、この目標過給圧と実際の過給圧との圧力差が判定値以下であるか否かを判定するとともに、この圧力差が判定値よりも大きいときには、制御入力信号のデューティ比を最大値に設定する。
一方、圧力差が判定値以下であるときには、判定値の補正処理を実行する。具体的には、制御入力信号のデューティ比を最大値からそれよりも小さい所定値に設定した後、デューティ比をその所定値から漸減するように制御する。次いで、このようにデューティ比を漸減させた後、実際の過給圧の目標過給圧に対するオーバーシュート量を算出し、このオーバーシュート量に応じて、学習補正値を算出する。この場合、学習補正値は、オーバーシュート量が適正レベルを上回ったときには、オーバーシュート量が大きいほど、より大きい値に設定され、適正レベル以下のときには、値0に設定される。そして、この学習補正値をその時点の判定値に加算することにより、判定値を補正し、それ以降、この補正した判定値を用いて、過給圧制御が実行される。それにより、判定値の補正後、過給圧のオーバーシュートの発生が抑制される。
特開平4−241736号公報
上記従来の制御装置によれば、判定値の補正処理を実行する際、過給圧のオーバーシュートの発生を許容する構成である関係上、そのオーバーシュートに起因して、内燃機関の発生トルクが一時的に急上昇してしまうことになり、その場合には、車両の駆動系の伝達可能なトルク容量を超えてしまうことで、駆動系の動作不良が発生したり、駆動系の寿命が短くなったりするおそれがある。この問題は、軽量車両のような駆動系の伝達トルク容量が小さい場合に顕著となる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、過給圧のオーバーシュートの発生を抑制でき、商品性を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、過給機(ターボチャージャ10)を制御することにより過給圧PBを制御する内燃機関3の制御装置1であって、過給圧PBを取得する過給圧取得手段(過給圧センサ22)と、内燃機関3の運転状態(エンジン回転数NE、アクセル開度AP)に応じて、内燃機関3が定常運転状態にあるときの過給圧PBの目標となる定常目標過給圧PBcmd_stを算出する定常目標過給圧算出手段(ECU2、ステップ3)と、過給圧PBが定常目標過給圧PBcmd_stよりも低いときに、過給圧PBが目標過給圧PBcmdになるように、所定のフィードバック制御アルゴリズム(PID制御アルゴリズム)を用いて、過給機(ターボチャージャ10)を制御する第1過給圧制御を実行する第1過給圧制御手段(ECU2、ステップ4,5,11)と、第1過給圧制御が開始されるときに、目標過給圧PBcmdを定常目標過給圧PBcmd_stよりも低い所定圧(制御開始圧PBstart)に設定し、目標過給圧PBcmdが所定圧(制御開始圧PBstart)に設定されている場合において、第1過給圧制御の実行中に取得された過給圧PBと所定圧(制御開始圧PBstart)との偏差(過給圧偏差DPB)が所定値Dref以下になったときに、目標過給圧PBcmdを所定圧(制御開始圧PBstart)から所定の第1割合(第1増大レートRt1)で漸増するように設定するとともに、目標過給圧PBcmdが所定の第1割合(第1増大レートRt1)で漸増している場合において目標過給圧PBcmdが所定しきい圧PBlmt以上になったときに、目標過給圧PBcmdを、所定の第1割合(第1増大レートRt1)よりも小さい所定の第2割合(第2増大レートRt2)で定常目標過給圧PBcmd_stまで漸増するように設定する目標過給圧設定手段(ECU2、ステップ23,42〜44,62,67)と、過給圧PBが定常目標過給圧PBcmd_stよりも低いときに、過給圧PBが定常目標過給圧PBcmd_stになるように、所定のフィードバック制御アルゴリズム(PID制御アルゴリズム)を用いて、過給機(ターボチャージャ10)を制御する第2過給圧制御を実行する第2過給圧制御手段(ECU2、ステップ4,6〜9)と、過給圧PBが定常目標過給圧PBcmd_stよりも低い場合において、定常目標過給圧PBcmd_stが所定しきい圧PBlmtよりも低いときには、第1過給圧制御の実行を禁止するとともに、第2過給圧制御の実行を許可する禁止許可手段(ECU2、ステップ4〜9)と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、内燃機関の運転状態に応じて、内燃機関が定常運転状態にあるときの過給圧の目標となる定常目標過給圧が算出される。そして、過給圧が定常目標過給圧よりも低い場合において、定常目標過給圧が所定しきい圧よりも低いときには、第1過給圧制御の実行が禁止されるとともに、第2過給圧制御の実行が許可される。すなわち、過給圧が定常目標過給圧になるように、所定のフィードバック制御アルゴリズムを用いて、過給機を制御する第2過給圧制御が実行される。したがって、この所定しきい圧を適切に設定することにより、第2過給圧制御の実行により、過給圧が定常目標過給圧に対してオーバーシュートしたときでも、内燃機関の発生トルクがその許容される上限値を超えるような状態が発生するのを抑制することができる。それにより、例えば、内燃機関を動力源として車両に搭載した場合には、駆動系の伝達可能なトルク容量を超えてしまうのを抑制できることで、駆動系の適切な動作状態を確保でき、その寿命を延ばすことができる。その結果、商品性を向上させることができる(なお、本明細書における「過給圧を取得」の「取得」は、センサなどにより過給圧を直接検出することに限らず、過給圧を他のパラメータに基づいて、算出/推定することを含む)。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3の制御装置1において、所定しきい圧PBlmtは、第2過給圧制御の実行中における過給圧PBの上限過給圧PBmaxに対するオーバーシュートの発生を抑制可能な値に設定されており、上限過給圧PBmaxは、内燃機関3に許容される発生トルクの上限値に対応する過給圧に設定されていることを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、所定しきい圧は、第2過給圧制御の実行中における過給圧の上限過給圧に対するオーバーシュートの発生を抑制可能な値に設定されているとともに、上限過給圧は、内燃機関に許容される発生トルクの上限値に対応する過給圧に設定されているので、第2過給圧制御の実行中、過給圧が上限過給圧に対してオーバーシュートするのを抑制することができる。それにより、内燃機関の発生トルクが内燃機関に許容される発生トルクの上限値を超えるのを抑制することができ、商品性を向上させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の内燃機関3の制御装置1において、禁止許可手段は、過給圧PBが定常目標過給圧PBcmd_stよりも低い場合において、定常目標過給圧PBcmd_stが所定しきい圧PBlmt以上のときには、第2過給圧制御の実行を禁止するとともに、第1過給圧制御の実行を許可する(ステップ4,5,11)ことを特徴とする。
この内燃機関の制御装置によれば、定常目標過給圧が所定しきい圧以上のときには、第2過給圧制御の実行が禁止されるとともに、第1過給圧制御の実行が許可される。すなわち、過給圧が目標過給圧になるように、所定のフィードバック制御アルゴリズムを用いて、過給機を制御する第1過給圧制御が実行される。その場合、目標過給圧は、第1過給圧制御が開始されるときに、目標過給圧を定常目標過給圧よりも低い所定圧に設定され、目標過給圧が所定圧に設定されている場合において、第1過給圧制御の実行中に取得された過給圧と所定圧との偏差が所定値以下になったときに、目標過給圧が所定圧から所定の第1割合で漸増するように設定されるとともに、目標過給圧が所定の第1割合で漸増している場合において目標過給圧が所定しきい圧以上になったときに、目標過給圧が、所定の第1割合よりも小さい所定の第2割合で定常目標過給圧まで漸増するように設定される。したがって、これらの所定の第1割合、所定の第2割合及び所定しきい圧を適切に設定することによって、第1過給圧制御の実行中、過給圧が目標過給圧に追従しながら最終的に定常目標過給圧に向かって変化するときに、過給圧の定常目標過給圧に対するオーバーシュートの発生を抑制することができる。それにより、第1過給圧制御の実行に伴い、過給圧が定常目標過給圧に向かって変化するときに、内燃機関の発生トルクがその上限値を超えるような状態が発生するのを抑制することができる。その結果、商品性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る制御装置及びこれを適用した内燃機関の構成を模式的に示す図である。 過給圧制御処理を示すフローチャートである。 OS抑制制御処理を示すフローチャートである。 レートリミット制御処理を示すフローチャートである。 固定レート制御処理を示すフローチャートである。 過給圧制御処理において、OS抑制制御処理を実行したときの制御結果の一例を示すタイミングチャートである。 過給圧制御処理において、定常目標過給圧PBcmd_stが所定しきい圧PBlmt未満であるときの制御結果の一例を示すタイミングチャートである。 比較のために、OS抑制制御処理における固定レート制御処理を省略したときの制御結果の一例を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。図1に示すように、この制御装置1は、内燃機関(以下「エンジン」という)3のターボチャージャ10に適用されたものであり、ECU2を備えている。このECU2は、後述するように、過給圧制御処理などを実行する。
この内燃機関(以下「エンジン」という)3は、4組の気筒3a及びピストン3b(1組のみ図示)を有する直列4気筒タイプのものであり、図示しない車両に動力源として搭載されている。このエンジン3には、燃料噴射弁4及び点火プラグ5が気筒3aごとに設けられている(いずれも1つのみ図示)。これらの燃料噴射弁4は、ECU2に電気的に接続されており、ECU2によって、その開弁時間及び開弁タイミングすなわち燃料噴射量及び噴射時期が制御される。また、点火プラグ5も、ECU2に電気的に接続されており、ECU2によって、その点火タイミングが制御される。
また、エンジン3には、クランク角センサ20が設けられている。このクランク角センサ20は、クランクシャフト3cの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号をECU2に出力する。このCRK信号は、所定クランク角(例えば30゜)ごとに1パルスが出力され、ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。
一方、エンジン3の吸気通路7には、上流側から順に、エアフローセンサ21、ターボチャージャ10、過給圧センサ22及びスロットル弁機構11がそれぞれ設けられている。エアフローセンサ21は、熱線式エアフローメータで構成されており、吸気通路7内を流れる空気の流量を検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。
ターボチャージャ10(過給機)は、吸気通路7の途中に設けられたコンプレッサ10aと、排気通路8の途中に設けられたタービン10bと、コンプレッサ10a及びタービン10bを一体に連結する軸10cと、電動ウェイストゲート弁10dなどを備えている。
このターボチャージャ10では、排気通路8内の排ガスによってタービンブ10bが回転駆動されると、コンプレッサ10aもこれと一体に回転することにより、吸気通路7内の吸入空気が加圧される。すなわち、過給動作が実行される。
また、電動ウェイストゲート弁10dは、コンプレッサ10aを迂回するバイパス路8aに設けられており、このバイパス通路8aを開閉する弁体と、これを開閉駆動する電動アクチュエータとを組み合わせて構成されている。電動ウェイストゲート弁10dは、ECU2に電気的に接続されており、ECU2は、電動ウェイストゲート弁10dの開度を制御することによって、タービン10bを迂回してバイパス路8aを流れる排ガスの流量、言い換えればタービン10bを駆動する排ガスの流量を変化させる。それにより、過給圧を制御する。
さらに、過給圧センサ22(過給圧取得手段)は、半導体圧力センサなどで構成され、過給圧PBを表す検出信号をECU2に出力する。この過給圧PBは、ターボチャージャ10により加圧された吸気通路7内の空気の絶対圧力に相当する。
一方、前述したスロットル弁機構11は、スロットル弁11a及びこれを開閉駆動するTHアクチュエータ11bなどを備えている。スロットル弁11aは、吸気通路7の途中に回動自在に設けられており、当該回動に伴う開度の変化によりスロットル弁11aを通過する空気の流量を変化させる。
THアクチュエータ11bは、ECU2に接続されたモータにギヤ機構(いずれも図示せず)を組み合わせたものであり、ECU2からの制御入力信号によって制御されることにより、スロットル弁11aの開度を変化させる。
また、ECU2には、アクセル開度センサ23が接続されている。このアクセル開度センサ23は、車両の図示しないアクセルペダルの踏み込み量(以下「アクセル開度」という)APを検出して、それを表す検出信号をECU2に出力する。
一方、ECU2は、CPU、RAM、ROM及びI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、前述した各種のセンサ20〜23の検出信号に応じて、以下に述べるように、過給圧制御処理などを実行する。なお、本実施形態では、ECU2が、定常目標過給圧算出手段、第1過給圧制御手段、目標過給圧設定手段、第2過給圧制御手段及び禁止許可手段に相当する。
以下、図2〜5を参照しながら、ECU2によって実行される過給圧制御処理について説明する。この過給圧制御処理は、過給圧PBが目標過給圧PBcmdになるように、電動ウェイストゲート弁10dの開度を制御するものであり、ECU2によって所定の制御周期DT(例えば10msec)で実行される。なお、以下の説明において算出/設定される各種の値は、ECU2のRAM内に記憶されるものとする。
図2に示すように、まず、ステップ1(図では「S1」と略す。以下同じ)で、オーバーシュート抑制条件フラグF_OSreduが「1」であるか否かを判別する。このオーバーシュート抑制条件フラグF_OSreduは、後述するOS抑制制御処理の実行条件が成立しているか否かを表すものである。
このステップ1の判別結果がNOのときには、ステップ2に進み、エンジン回転数NE及びアクセル開度APに応じて、図示しないマップを検索することにより、定常目標トルクTRQcmd_stを算出する。この定常目標トルクTRQcmd_stは、エンジン3が定常運転状態にあるときの発生トルクの目標値に相当する。なお、本実施形態では、エンジン回転数NE及びアクセル開度APが内燃機関の運転状態に相当する。
次いで、ステップ3に進み、定常目標トルクTRQcmd_stに応じて、図示しないマップを検索することにより、定常目標過給圧PBcmd_stを算出する。この定常目標過給圧PBcmd_stは、エンジン3が定常運転状態にあるときに定常目標トルクTRQcmd_stを発生するのに必要な過給圧の目標値に相当する。この定常目標過給圧PBcmd_stの算出マップでは、エンジン3が車両の駆動系で伝達可能なトルク容量の上限値を発生するときの過給圧PBを上限過給圧PBmaxとしたときに、定常目標過給圧PBcmd_stの最大マップ値が、この上限過給圧PBmaxよりも若干、小さな値になるように設定されている。
次に、ステップ4で、定常目標過給圧PBcmd_stが過給圧PBよりも低いか否かを判別する。この判別結果がYESで、PBcmd_st<PBのときには、ステップ6に進み、目標過給圧PBcmdを定常目標過給圧PBcmd_stに設定する。
次いで、ステップ7に進み、目標過給圧PBcmdに応じて、図示しないマップを検索することにより、目標ウェイストゲート弁開度のFF項WGVcmd_ffを算出する。
次に、ステップ8で、目標過給圧PBcmdと過給圧PBの偏差(PBcmd−PB)に基づいて、PID制御アルゴリズムにより、目標ウェイストゲート弁開度のFB項WGVcmd_fbを算出する。
ステップ8に続くステップ9で、下式(1)により、目標ウェイストゲート弁開度WGVcmdを算出した後、本処理を終了する。
WGVcmd=WGVcmd_ff+WGVcmd_fb ……(1)
以上のようにステップ9で目標ウェイストゲート弁開度WGVcmdが算出されると、これに対応する制御入力信号が電動ウェイストゲート弁10dに供給され、それにより、過給圧PBが目標過給圧PBcmdになるように制御される。この点は、後述する制御処理においても同様である。
一方、ステップ4の判別結果がNOで、PBcmd_st≧PBのときには、ステップ5に進み、定常目標過給圧PBcmd_stが所定しきい圧PBlmtよりも低いか否かを判別する。この所定しきい圧PBlmtは、後述する理由により、上限過給圧PBmaxから所定値Prefを減算した一定値(=PBmax−Pref)に設定されている。
このステップ5の判別結果がYESで、PBcmd_st<PBlmtのときには、前述したように、ステップ6〜9を実行した後、本処理を終了する。なお、本実施形態では、ステップ5の判別結果がYESのときに実行されるステップ6〜9の制御処理が第2過給圧制御に相当する。
一方、ステップ5の判別結果がNOで、PBcmd_st≧PBlmtのときには、OS抑制制御処理の実行条件が成立したと判定して、それを表すために、ステップ10に進み、オーバーシュート抑制条件フラグF_OSreduを「1」に設定した後、ステップ11に進む。
このように、ステップ10でオーバーシュート抑制条件フラグF_OSreduが「1」に設定されると、次回以降の制御タイミングにおいて前述したステップ1の判別結果がYESとなり、その場合にもステップ11に進む。
以上のステップ1又は10に続くステップ11で、以下に述べるように、OS抑制制御処理を実行した後、本処理を終了する。なお、本実施形態では、ステップ5の判別結果がNOのときに実行されるステップ11のOS抑制制御処理が第1過給圧制御に相当する。
次に、図3を参照しながら、上述したOS抑制制御処理の内容について説明する。この制御処理は、過給圧PBの定常目標過給圧PBcmd_stに対するオーバーシュートを抑制しながら、過給圧PBが定常目標過給圧PBcmd_stになるように制御するものである。
同図に示すように、まず、ステップ20で、レートリミット条件フラグF_Ratelmtが「1」であるか否かを判別する。このレートリミット条件フラグF_Ratelmtは、後述するレートリミット制御処理の実行条件が成立しているか否かを表すものである。
ステップ20の判別結果がNOで、レートリミット制御処理の実行条件が不成立であるときには、ステップ21に進み、オーバーシュート抑制条件フラグの前回値F_OSreduzが「1」であるか否かを判別する。
この判別結果がNOで、今回の制御タイミングがOS抑制制御処理の1回目の実行タイミングであるときには、ステップ22に進み、エンジン回転数NEに応じて、図示しないマップを検索することにより、制御開始圧PBstart(所定圧)を算出する。この制御開始圧PBstartは、PBstart<PBlmtが成立するように算出される。
次いで、ステップ23に進み、目標過給圧PBcmdを制御開始圧PBstartに設定した後、ステップ24に進む。
一方、上述したステップ21の判別結果がYESで、前回以前の制御タイミングでOS抑制制御処理が実行されていたときにも、ステップ24に進む。
以上のステップ21又は23に続くステップ24で、過給圧偏差DPBを目標過給圧PBcmdと過給圧PBの偏差(PBcmd−PB)に設定する。
次いで、ステップ25に進み、過給圧偏差DPBが所定値Drefよりも大きいか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、前述したステップ7〜9と同様の手法により、ステップ26〜28を実行し、ステップ28で目標ウェイストゲート弁開度WGVcmdを算出した後、本処理を終了する。
一方、ステップ25の判別結果がNOで、DPB≦Drefのときには、レートリミット制御処理の実行条件が成立したと判定して、それを表すために、ステップ29に進み、レートリミット条件フラグF_Ratelmtを「1」に設定した後、ステップ30に進む。このように、ステップ29でレートリミット条件フラグF_Ratelmtが「1」に設定されると、次回以降の制御タイミングにおいて前述したステップ20の判別結果がYESとなり、その場合にもステップ30に進む。
以上のステップ20又は29に続くステップ30で、以下に述べるように、レートリミット制御処理を実行した後、本処理を終了する。
次に、図4を参照しながら、上述したレートリミット制御処理の内容について説明する。この制御処理は、目標過給圧PBcmdを2段階の増大割合で定常目標過給圧PBcmd_stまで漸増するように設定することで、過給圧PBの定常目標過給圧PBcmd_st対するオーバーシュートの発生を抑制しながら、過給圧PBを定常目標過給圧PBcmd_stになるように制御するものである。
同図に示すように、まず、ステップ40で、固定レート条件フラグF_Ratefixが「1」であるか否かを判別する。この固定レート条件フラグF_Ratefixは、後述する固定レート制御処理の実行条件が成立しているか否かを表すものである。
このステップ40の判別結果がNOで、固定レート制御処理の実行条件が不成立であるときには、ステップ41に進み、レートリミット条件フラグの前回値F_Ratelmtzが「1」であるか否かを判別する。
この判別結果がNOで、今回の制御タイミングがレートリミット制御処理の1回目の実行タイミングであるときには、ステップ42に進み、エンジン回転数NEに応じて、図示しないマップを検索することにより、第1増大レートRt1(所定の第1割合)を算出する。この第1増大レートRt1は、単位時間(制御周期DT)当たりの目標過給圧PBcmdの増大分として算出される。
次いで、ステップ43に進み、第1加算項Dadd1を、制御周期DTと第1増大レートRt1との積DT・Rt1に設定した後、後述するステップ45に進む。
一方、ステップ41の判別結果がYESで、前回以前の制御タイミングでレートリミット制御処理が実行されていたときには、ステップ44に進み、目標過給圧PBcmdをその前回値PBcmdzと第1加算項Dadd1の和(PBcmdz+Dadd1)に設定した後、ステップ45に進む。
以上のステップ43又は44に続くステップ45で、目標過給圧PBcmdが所定しきい圧PBlmt以上であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、PBcmd<PBlmtのときには、前述したステップ7〜9と同様の手法により、ステップ46〜48を実行し、ステップ48で目標ウェイストゲート弁開度WGVcmdを算出した後、本処理を終了する。
一方、ステップ45の判別結果がYESで、PBcmd≧PBlmtのときには、固定レート制御処理の実行条件が成立したと判定して、それを表すために、ステップ49に進み、固定レート条件フラグF_Ratefixを「1」に設定した後、ステップ50に進む。
このように、ステップ49で固定レート条件フラグF_Ratefixが「1」に設定されると、次回以降の制御タイミングにおいて前述したステップ40の判別結果がYESとなり、その場合にもステップ50に進む。
以上のステップ40又は49に続くステップ50で、以下に述べるように、固定レート制御処理を実行した後、本処理を終了する。
次に、図5を参照しながら、上述した固定レート制御処理の内容について説明する。この制御処理は、目標過給圧PBcmdが定常目標過給圧PBcmd_stに向かって漸増するときの増大割合を、過給圧PBの定常目標過給圧PBcmd_stに対するオーバーシュートの発生を抑制できるような一定値(第2増大レートRt2)に設定して、過給圧PBを制御するものである。
同図に示すように、まず、ステップ60で、固定レート条件フラグの前回値F_Ratefixが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、今回の制御タイミングが固定レート制御処理の1回目の実行タイミングであるときには、ステップ61に進み、第2加算項Dadd2を、制御周期DTと第2増大レートRt2との積DT・Rt2に設定する。
この第2増大レートRt2(所定の第2割合)は、単位時間(制御周期DT)当たりの目標過給圧PBcmdの増大分として設定されており、より具体的には、目標過給圧PBcmdを所定しきい圧PBlmtから第2加算項Dadd2ずつ増大させたときに、過給圧PBの定常目標過給圧PBcmd_stに対するオーバーシュートの発生を抑制できるような一定値であって、Rt1>Rt2が成立するように設定されている。
次いで、前述したステップ7〜9と同様の手法により、ステップ64〜66を実行し、ステップ66で目標ウェイストゲート弁開度WGVcmdを算出した後、本処理を終了する。
一方、ステップ60の判別結果がYESで、前回以前の制御タイミングで固定レート制御処理が実行されていたときには、ステップ62に進み、目標過給圧PBcmdを、その前回値PBcmdzと第2加算項Dadd2の和(PBcmdz+Dadd2)に設定する。
次いで、ステップ63に進み、目標過給圧PBcmdが定常目標過給圧PBcmd_st以上であるか否かを判別する。この判別結果がNOで、目標過給圧PBcmdが定常目標過給圧PBcmd_stに達していないときには、前述したように、ステップ64〜66を実行した後、本処理を終了する。
一方、ステップ63の判別結果がYESで、目標過給圧PBcmdが定常目標過給圧PBcmd_stに達したときには、ステップ67に進み、目標過給圧PBcmdを定常目標過給圧PBcmd_stに設定する。
次に、ステップ68で、OS抑制制御処理を終了すべきであることを表すために、前述した3つのフラグF_OSredu,F_Ratelmt,F_Ratefixをいずれも「0」にリセットする。
次いで、前述したように、ステップ64〜66を実行した後、本処理を終了する。
次に、図6〜8を参照しながら、以上のように構成された本実施形態の制御装置1による制御結果について説明する。図6は、定常目標過給圧PBcmd_stが前述した最大マップ値(すなわち上限過給圧PBmaxよりも若干、小さい値)に設定されることで、PBcmd_st>PBlmtが成立したときの本実施形態の制御結果の一例を示しており、図7は、PBcmd_st<PBlmtが成立したときの本実施形態の制御結果の一例を示している。
図6に示すように、時刻t1で、定常目標過給圧PBcmd_stがPBcmd_st>PBlmtが成立するように設定されると、前述したオーバーシュート抑制条件フラグF_OSreduが「1」に設定されると同時に、目標過給圧PBcmdが制御開始圧PBstartに設定されることで、それ以降、過給圧PBが制御開始圧PBstartになるように制御される。そして、制御の進行に伴い、過給圧PBが制御開始圧PBstartに近づき、時刻t2で、DPB≦Drefが成立すると、前述したレートリミット条件フラグF_Ratelmtが「1」に設定され、それ以降、OS抑制制御処理が実行される。それにより、目標過給圧PBcmdが第1加算項Dadd1分ずつ増大するように設定され、それに伴って、過給圧PBが上昇する。
そして、制御の進行に伴い、時刻t3で、PBcmd≧PBlmtが成立すると、前述した固定レート条件フラグF_Ratefixが「1」に設定され、それ以降、固定レート制御処理が実行される。それにより、目標過給圧PBcmdが第2加算項Dadd2分ずつ増大するように設定され、それに伴って、過給圧PBが上昇する。
さらに、制御の進行に伴い、時刻t4で、PBcmd≧PBcmd_stが成立すると、目標過給圧PBcmdが定常目標過給圧PBcmd_stに設定されると同時に、3つのフラグF_OSredu,F_Ratelmt,F_Ratefixがいずれも「0」にリセットされる。それにより、OS抑制制御処理が終了する。以上のように、OS抑制制御処理を実行した場合、過給圧PBは定常目標過給圧PBcmd_stに対してほとんどオーバーシュートしておらず、結果的に、過給圧PBが上限過給圧PBmaxに対してオーバーシュートするのを抑制できていることが判る。
これは、目標ウェイストゲート弁開度のFB項WGVcmd_fbの算出に用いるPID制御アルゴリズムの積分項の絶対値の増大が、固定レート制御処理の終了タイミング(図6の時刻t4)までに終了するように、前述した第2増大レートRt2が設定されていることによる。すなわち、時刻t3〜t4の間における固定レート制御処理の実行中、目標過給圧PBcmdが第2加算項Dadd2分ずつ増大するように設定されることで、PID制御アルゴリズムの積分項の絶対値の増大が時刻t4までに終了することによる。
また、図7に示すように、時刻t11で、定常目標過給圧PBcmd_stがPBcmd_st<PBlmtが成立するように設定されると、目標過給圧PBcmdが定常目標過給圧PBcmd_stに設定され、それ以降、過給圧PBが定常目標過給圧PBcmd_stになるように制御される。そして、制御の進行に伴い、時刻t12で、過給圧PBは、定常目標過給圧PBcmd_stに対してオーバーシュートするものの、上限過給圧PBmaxに対してオーバーシュートすることなく、最終的に定常目標過給圧PBcmd_stに収束する。
以上のように、PBcmd_st<PBlmtが成立する条件下では、過給圧PBが上限過給圧PBmaxに対してオーバーシュートしないことで、OS抑制制御処理を実行する必要がないことが判る。それを実現するために、前述した所定値Pref(言い換えれば所定しきい圧PBlmt)は、定常目標過給圧PBcmd_stがその最大マップ値として算出された場合において、PBcmd_st=PBlmtが成立する条件下で、OS抑制制御処理を実行することなく、ステップ6〜9の制御処理を実行したときでも、過給圧PBを、上限過給圧PBmaxに対してオーバーシュートしないように確実に制御できる値に設定されている。
一方、図8は、比較のために、PBcmd_st≧PBlmtが成立している条件下において、PBcmd≧PBlmtとなったときでも、図5の固定レート制御処理を実行することなく、目標過給圧PBcmdの増大分を第1加算項Dadd1に維持した場合の制御結果の一例である。
図8に示すように、PBcmd≧PBlmtが成立したタイミング(時刻t23)以降において、目標過給圧PBcmdの増大分を第1加算項Dadd1に維持すると、時刻t24で、過給圧PBが定常目標過給圧PBcmd_stをオーバーシュートした後、時刻t25で、過給圧PBが上限過給圧PBmaxもオーバーシュートしてしまうことが判る。したがって、このような過給圧PBの上限過給圧PBmaxに対するオーバーシュートの発生を抑制するために、本実施形態では、固定レート制御処理を実行し、そのステップ62で、目標過給圧PBcmdの増大分を、第1加算項Dadd1よりも小さい第2加算項Dadd2に設定している。
以上のように、本実施形態の過給圧制御処理によれば、エンジン回転数NE及びアクセル開度APに応じて、定常目標過給圧PBcmd_stが算出され、過給圧PBが定常目標過給圧PBcmd_stよりも低い場合において、定常目標過給圧PBcmd_stが所定しきい圧PBlmt以上のときには、ステップ11のOS抑制制御処理が実行される。このOS抑制制御処理では、制御開始時に、目標過給圧PBcmdが、定常目標過給圧PBcmd_stよりも低い制御開始圧PBstartに設定され、OS抑制制御処理の実行中に過給圧偏差DPBが所定値Dref以下になったときには、レートリミット制御処理が実行される。
このレートリミット制御処理では、目標過給圧PBcmdが制御開始圧PBstartから第1増大レートRt1で漸増するように設定され、過給圧PBがこの目標過給圧PBcmdになるように制御されるとともに、目標過給圧PBcmdが第1増大レートRt1で漸増している場合において目標過給圧PBcmdが所定しきい圧PBlmt以上になったときには、固定レート制御処理が実行される。この固定レート制御処理では、目標過給圧PBcmdが第2増大レートRt2で定常目標過給圧PBcmd_stまで漸増するように設定され、過給圧PBがこの目標過給圧PBcmdになるように制御される。その際、第2増大レートRt2が前述したように設定されているので、過給圧PBを、定常目標過給圧PBcmd_stに対してほとんどオーバーシュートすることなく、定常目標過給圧PBcmd_stに到達させることができ、結果的に、過給圧PBが上限過給圧PBmaxに対してオーバーシュートするのを抑制することができる。
一方、過給圧PBが定常目標過給圧PBcmd_stよりも低い場合において、定常目標過給圧PBcmd_stが所定しきい圧PBlmtよりも低いときには、ステップ6〜9の制御処理が実行される。すなわち、過給圧PBが定常目標過給圧PBcmd_stになるように、所定のフィードバック制御アルゴリズムを用いて、ターボチャージャ10の過給動作が制御される。この場合、所定値Prefすなわち所定しきい圧PBlmtが前述したように設定されているので、PBcmd_st<PBlmtが成立している条件下において、OS抑制制御処理を実行することなくステップ6〜9の制御処理を実行したときでも、過給圧PBを、上限過給圧PBmaxに対してオーバーシュートしないように確実に制御することができる。
以上のように、定常目標過給圧PBcmd_stと所定しきい圧PBlmtとの大小関係にかかわらず(すなわちOS抑制制御処理の実行/不実行にかかわらず)、過給圧PBを上限過給圧PBmaxに対してオーバーシュートしないように制御でき、エンジン3の発生トルクが駆動系で伝達可能なトルク容量の上限値を超えてしまうのを抑制できる。それにより、駆動系の適切な動作状態を確保でき、その寿命を延ばすことができる。その結果、商品性を向上させることができる。
なお、実施形態は、過給機として、ターボチャージャ10を用いた例であるが、本発明の過給機はこれに限らず、過給圧を変更可能なものであればよい。例えば、過給機として、内燃機関の動力によってコンプレッサが駆動される機械式スーパーチャージャや、コンプレッサが電気モータで駆動される電動式スーパーチャージャ、コンプレッサ及びタービンが電気モータで駆動される電動式ターボチャージャを用いてもよい。
また、実施形態は、所定のフィードバック制御アルゴリズムとして、PID制御アルゴリズムを用いた例であるが、本発明の所定のフィードバック制御アルゴリズムはこれに限らず、過給圧が目標過給圧になるようにフィードバック制御できるアルゴリズムであればよい。例えば、所定のフィードバック制御アルゴリズムとして、PI制御アルゴリズムや、スライディングモード制御アルゴリズムなどの応答指定型制御アルゴリズムを用いてもよい。
さらに、実施形態は、第2増大レートRt2として、一定値を用いた例であるが、この第2増大レートRt2を、エンジン3の運転状態(例えば、エンジン回転数NE及びアクセル開度APなど)に応じて設定するように構成してもよい。
一方、実施形態は、本発明の制御装置1を車両用の内燃機関3に適用した例であるが、本発明の制御装置は、これに限らず、過給機を備えたものであれば適用可能であり、例えば、船舶用の内燃機関や、他の産業機器用の内燃機関にも適用可能である。
1 制御装置
2 ECU(定常目標過給圧算出手段、第1過給圧制御手段、目標過給圧設定手段、 第2過給圧制御手段、禁止許可手段)
3 内燃機関
10 ターボチャージャ(過給機)
22 過給圧センサ(過給圧取得手段)
NE エンジン回転数(内燃機関の運転状態)
AP アクセル開度(内燃機関の運転状態)
PB 過給圧
PBcmd_st 定常目標過給圧
PBmax 上限過給圧
PBlmt 所定しきい圧
PBstart 制御開始圧(所定圧)
DPB 過給圧偏差
Dref 所定値
Rt1 第1増大レート(所定の第1割合)
Rt2 第2増大レート(所定の第2割合)

Claims (3)

  1. 過給機を制御することにより過給圧を制御する内燃機関の制御装置であって、
    前記過給圧を取得する過給圧取得手段と、
    前記内燃機関の運転状態に応じて、当該内燃機関が定常運転状態にあるときの前記過給圧の目標となる定常目標過給圧を算出する定常目標過給圧算出手段と、
    前記過給圧が前記定常目標過給圧よりも低いときに、前記過給圧が目標過給圧になるように、所定のフィードバック制御アルゴリズムを用いて、前記過給機を制御する第1過給圧制御を実行する第1過給圧制御手段と、
    当該第1過給圧制御が開始されるときに、前記目標過給圧を前記定常目標過給圧よりも低い所定圧に設定し、前記目標過給圧が当該所定圧に設定されている場合において、前記第1過給圧制御の実行中に取得された前記過給圧と当該所定圧との偏差が所定値以下になったときに、前記目標過給圧を前記所定圧から所定の第1割合で漸増するように設定するとともに、当該目標過給圧が当該所定の第1割合で漸増している場合において、前記第1過給圧制御の実行中に取得された前記過給圧が所定しきい圧以上になったときに、前記目標過給圧を、前記所定の第1割合よりも小さい所定の第2割合で前記定常目標過給圧まで漸増するように設定する目標過給圧設定手段と、
    前記過給圧が前記定常目標過給圧よりも低いときに、前記過給圧が前記定常目標過給圧になるように、前記所定のフィードバック制御アルゴリズムを用いて、前記過給機を制御する第2過給圧制御を実行する第2過給圧制御手段と、
    前記過給圧が前記定常目標過給圧よりも低い場合において、前記定常目標過給圧が前記所定しきい圧よりも低いときには、前記第1過給圧制御の実行を禁止するとともに、前記第2過給圧制御の実行を許可する禁止許可手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記所定しきい圧は、前記第2過給圧制御の実行中における前記過給圧の上限過給圧に対するオーバーシュートの発生を抑制可能な値に設定されており、
    前記上限過給圧は、前記内燃機関に許容される発生トルクの上限値に対応する過給圧に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記禁止許可手段は、前記過給圧が前記定常目標過給圧よりも低い場合において、前記定常目標過給圧が前記所定しきい圧以上のときには、前記第2過給圧制御の実行を禁止するとともに、前記第1過給圧制御の実行を許可することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
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