JP3967700B2 - 内燃機関の燃料カットを制御する装置 - Google Patents

内燃機関の燃料カットを制御する装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3967700B2
JP3967700B2 JP2003306333A JP2003306333A JP3967700B2 JP 3967700 B2 JP3967700 B2 JP 3967700B2 JP 2003306333 A JP2003306333 A JP 2003306333A JP 2003306333 A JP2003306333 A JP 2003306333A JP 3967700 B2 JP3967700 B2 JP 3967700B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
rotational speed
fuel
fuel cut
return
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003306333A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005076499A (ja
Inventor
智弘 柴田
真一 北島
文彦 今野
直也 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2003306333A priority Critical patent/JP3967700B2/ja
Publication of JP2005076499A publication Critical patent/JP2005076499A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3967700B2 publication Critical patent/JP3967700B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

この発明は、内燃機関の過回転を防止するために実施される燃料カットを制御する装置に関する。
一般に、エンジンの過回転を防止するため、エンジン回転数が第1の所定値を超えると、燃料カットが実施される。エンジン回転数が、該第1の所定値よりも低く設定された第2の所定値を下回ったならば、燃料供給を再開する。以下、エンジンの過回転を防止する燃料制御において、燃料カットが開始される該第1の所定値を実行回転数と呼び、燃料供給が再開される該第2の所定値を復帰回転数と呼ぶ。
このような燃料制御により、エンジン回転数にハンチングが生じるおそれがある。図7は、このようなエンジン回転数のハンチングの一例を示す。たとえば時間t1においてエンジン回転数が実行回転数を超えると、燃料カットが開始される。燃料カットが開始されると、エンジン回転数が急激に低下する。この急激な低下により、時間t2においてエンジン回転数が復帰回転数を下回り、燃料の供給が再開される。燃料供給によりエンジン回転数は急激に上昇する。時間t3においてエンジン回転数が実行回転数を超えると、燃料カットが再び実施される。
このような燃料カットと燃料供給の繰り返しにより、エンジン回転数に短い周期のハンチングが生じる。ハンチングは、排ガスの温度を上昇させ、よって触媒の劣化を促進するおそれがある。
このようなハンチングを抑制するため、下記の特許文献1に記載されるような過回転防止装置が提案されている。この装置によると、一定時間ごとに燃料カットと燃料供給が繰り返されている場合には、実行回転数と復帰回転数とを、両者の差が徐々に大きくなるように引き下げる。燃料カットを継続する時間を徐々に長くすることにより、触媒のオーバーヒートを防止する。
特公平7−30730号公報
しかしながら、従来の手法によると、実行回転数および復帰回転数の両者を減らすので、エンジン回転数は徐々に低下する。エンジン回転数が低下すると、運転者のアクセルペダルの踏み込みに対してエンジン出力が上がらないことがある。また、このようなエンジン回転数の低下により、車速が低下するおそれがある。
したがって、この発明の目的は、運転者の要求に適合するエンジン出力および車速を達成しつつ、ハンチングを抑制するように、エンジンの過回転防止のための燃料カットを制御する装置を提供することである。この発明のさらなる目的は、ハンチングを抑制することによって、触媒温度が異常に上昇して触媒が劣化することを防止することのできる装置を提供することである。
この発明の一つの側面によると、内燃機関の燃料制御装置は、内燃機関の回転数が所定の実行回転数を超えると燃料カットを実施し、内燃機関の回転数が所定の復帰回転数を下回ると燃料供給を再開する。燃料制御装置は、燃料カットが開始されたとき、復帰回転数を所定量だけ引き下げた値に設定する。燃料制御装置は、燃料カットが開始されてからの経過時間に従って、該所定量だけ引き下げられた値から徐々に戻るように、該復帰回転数を制御する。
燃料をカットすると、エンジン回転数に変動が生じる。燃料カットが継続されれば、該変動は徐々に収束する。復帰回転数を、一旦引き下げた値から徐々に戻すことにより、エンジン回転数の変動がほぼ収束するまで、燃料カットを継続することができる。燃料カットに起因したエンジン回転数の変動によって燃料供給が再開されることが防止されるので、エンジン回転数にハンチングが生じることを抑制することができる。また、実行回転数は所定値に維持されるので、エンジン回転数の低下を防ぐことができ、よってエンジン出力の低下および車速の低下を回避することができる。
この発明の一実施形態によると、復帰回転数を引き下げる上記所定量は、選択されている変速段に応じて算出される。
燃料カットにより生じるエンジン回転数の変動の大きさは、変速段に応じて変化するおそれがある。この発明によれば、変速段に応じて引き下げ量が決定されるので、いずれの変速段においても、エンジン出力の低下および車速の低下を回避しつつ、ハンチングの発生を抑制することができる。
この発明の一実施形態によると、上記所定量だけ引き下げられた値から復帰回転数が戻るレートは、選択されている変速段に応じて算出される。
燃料カットにより生じるエンジン回転数の変動が収束する時間は、変速段に応じて変化するおそれがある。この発明によれば、復帰回転数が戻るレートが変速段に応じて決定されるので、いずれの変速段においても、エンジン出力の低下および車速の低下を回避しつつ、ハンチングの発生を抑制することができる。
この発明の一実施形態によれば、検出された内燃機関の回転数が平滑化される。燃料制御装置は、燃料カットが実施されている間に、該平滑化された回転数が復帰回転数を下回ったならば燃料供給を再開する。
エンジン回転数は、エンジンの運転状態の影響を受けるので、瞬間的に大きく変動することがある。このような変動は、エンジン回転数にハンチングを引き起こすおそれがある。この発明によれば、平滑化されたエンジン回転数に基づいて燃料供給を再開するか否かが決められるので、ハンチングを抑制することができる。
この発明の一実施形態によれば、燃料カットが開始されてからの経過時間に従って、検出された回転数を平滑化する度合いを小さくする。
燃料をカットすると、エンジン回転数に変動が生じる。燃料カットが開始されてからの経過時間に伴い、この変動の大きさは徐々に小さくなる。この発明によれば、エンジン回転数の変動が大きいほど平滑化する度合いを大きくするので、燃料カットに起因したエンジン回転数の変動によりハンチングが生じることを防止することができる。
次に図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明の実施形態に従う内燃機関(以下、「エンジン」という)およびその制御装置の全体的なシステム構成図である。
電子制御ユニット(以下、「ECU」)という)5は、車両の各部から送られてくるデータを受け入れる入力インターフェース5a、車両の各部の制御を行うための演算を実行するCPU5b、読み取り専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)を有するメモリ5c、および車両の各部に制御信号を送る出力インターフェース5dを備える。メモリ5cのROMには、車両の各部の制御を行うためのプログラムおよび各種のデータが格納されている。この発明に従う、燃料を制御するためのプログラム、および該プログラムの実行の際に用いるデータおよびテーブルは、このROMに格納されている。ROMは、EPROMのような書き換え可能なROMでもよい。RAMには、CPU5bによる演算のための作業領域が設けられる。車両の各部から送られてくるデータおよび車両の各部に送り出す制御信号は、RAMに一時的に記憶される。
エンジン1は、たとえば4気筒を備えるエンジンである。吸気通路2が、エンジン1に連結されている。吸気通路2の上流側にはスロットル弁3が設けられている。スロットル弁3に連結されたスロットル弁開度センサ(θTH)4は、スロットル弁3の開度に応じた電気信号を、ECU5に供給する。
スロットル弁3をバイパスする通路21が、吸気通路2に設けられている。エンジン1に供給する空気量を制御するためのバイパス弁22が、バイパス通路21に設けられている。バイパス弁22は、ECU5からの制御信号に従って駆動される。
燃料噴射弁6は、エンジン1とスロットル弁3の間であって、吸気通路2の吸気弁(図示せず)の少し上流側に気筒毎に設けられている。燃料噴射弁6は、燃料ポンプ(図示せず)に接続され、該燃料ポンプを介して燃料タンク(図示せず)から燃料の供給を受ける。燃料噴射弁6は、ECU5からの制御信号に従って駆動される。
吸気管圧力(Pb)センサ8および吸気温(Ta)センサ9は、吸気通路2のスロットル弁3の下流側に設けられている。Pbセンサ8およびTaセンサ9によって検出された吸気管圧力Pbおよび吸気温Taは、それぞれECU5に送られる。
エンジン水温(Tw)センサ10は、エンジン1のシリンダブロックの、冷却水が充満した気筒周壁(図示せず)に取り付けられる。Twセンサ10によって検出されたエンジン冷却水の温度Twは、ECU5に送られる。
回転数(Ne)センサ13は、エンジン1のカム軸またはクランク軸(共に図示せず)周辺に取り付けられる。Neセンサ13は、たとえばピストンのTDC位置に関連したクランク角度で出力されるTDC信号パルスの周期よりも短いクランク角度(たとえば、30度)の周期で、CRK信号パルスを出力する。CRK信号パルスは、ECU5によってカウントされ、エンジン回転数Neが検出される。
エンジン1の下流側には排気通路14が連結されている。エンジン1は、排気通路14を介して排気する。排気通路14の途中に設けられた触媒装置15は、排気管14を通る排気ガス中のHC、CO、NOxなどの有害成分を浄化する。
広域空燃比センサ(LAF)センサ16は、触媒装置15の上流に設けられている。LAFセンサ16は、リーンからリッチにわたる広範囲の空燃比領域において、排気ガス中の酸素濃度をリニアに検出する。検出された酸素濃度は、ECU5に送られる。
エンジン1が搭載される車両のドライブシャフト(図示せず)の付近には車速(VP)センサ17が搭載され、車輪が1回転するごとにパルスを出力し、これをECU5に送る。VPセンサ17の出力に基づいて、ECU5は車速を検出する。
自動変速機25は、たとえば、5速の変速段を備える変速機である。自動変速機25の入力側はエンジン1の出力軸(図示せず)に接続され、自動変速機25の出力側は車両の駆動輪(図示せず)に接続されている。エンジン1の駆動力は、自動変速機25を介して駆動輪に伝達される。ECU5は、車速センサ17により検出された車速およびアクセルペダル開度センサ(図示)により検出されたアクセルペダル開度などに基づいて、自動変速機25の変速段を制御する。
代替的に、手動変速機(MT)を用いてもよく、また、マニュアル付きの自動変速機(自動MT)を用いてもよい。
ECU5に向けて送られた信号は入力インターフェース5aに渡され、アナログ−デジタル変換される。CPU5bは、変換されたデジタル信号を、メモリ5cに格納されているプログラムに従って処理し、車両のアクチュエータに送るための制御信号を作り出す。出力インターフェース5dは、これらの制御信号を、バイパス弁22、燃料噴射弁6およびその他の機械要素のアクチュエータに送る。
図2は、本願発明の一実施形態に従う機能ブロック図である。実行回転数は、予め決められた所定値であり、たとえば6200rpmである。復帰回転数は、実行回転数よりも低い値に設定されており、その基準値は、たとえば6000rpmである。燃料カットが実施されていないとき、復帰回転数の値は基準値に維持される。燃料カットが実施されている間、復帰回転数の値は更新される。エンジン回転数が実行回転数を超えると、燃料カットが開始される。
燃料カットが開始されると、引き下げ量決定部32により引き下げ量が決定される。復帰回転数更新部33は、基準値から引き下げ量を減算することにより、新たな復帰回転数を算出する。
燃料カットによるエンジン回転数の変動は、一般的に、どの変速段が選択されているかに従い変化する。したがって、引き下げ量は、選択されている変速段に基づいて決定されるのが好ましい。
平滑部34は、所定時間にわたって検出されたエンジン回転数を平滑化する。エンジン回転数は、エンジンの運転状態の影響を受けて瞬間的に大きく変動することがある。このような瞬間的な変動により燃料供給が再開されると、ハンチングを起こすおそれがある。エンジン回転数を平滑化することにより、このような瞬間的な大きな変動を除去することができるので、ハンチングを抑制することができる。
制御選択部35は、平滑化されたエンジン回転数が復帰回転数を下回れば、燃料供給部36による燃料供給を再開し、そうでなければ、燃料カットを継続する。
燃料カットが継続される場合には、再び、次のサイクルにおいて、引き下げ量決定部32により引き下げ量が決定される。復帰回転数更新部33は、基準値から引き下げ量を減算することにより、新たな復帰回転数を算出する。こうして、燃料カットが実施されている間にわたり、復帰回転数は更新される。
燃料カットが実施されている間、エンジン回転数の変動は時間の経過と共に徐々におさまっていく。このようなエンジン回転数の変動に合わせて、燃料カットを開始してからの経過時間に伴い、引き下げ量が減らされていく。引き下げ量を減らしていくにつれ、復帰回転数は基準値に向けて戻る。こうして、燃料カットに起因するエンジン回転数の変動がほぼ収束するまで、燃料カットが継続される。燃料カットに起因するエンジン回転数の変動によって燃料供給が再開されることが防止されるので、ハンチングを抑制することができる。
図3は、この発明の一実施例に従う、復帰回転数の制御を示す図である。参照番号41は、エンジン回転数を示す。この例では、時間t1からt2において、参照番号41で表されるエンジン回転数が、平滑化されたエンジン回転数を表していることに注意されたい。参照番号43は、復帰回転数を示す。参照番号45は実行回転数を示し、これは、所定値に維持されている。
時間t1で燃料カットが開始されると、復帰回転数の値が、基準値から引き下げ量Dだけ引き下げられる。エンジン回転数は、燃料カットに起因して急激に低下する。しかしながら、復帰回転数が低い値に更新されたので、エンジン回転数は復帰回転数を下回らない。したがって、燃料供給は再開されず、燃料カットが継続して行われる。
時間t1からt2の間、エンジン回転数の変動は徐々に収束していく。エンジン回転数の変動幅が小さくなるにつれ、引き下げ量も小さくされる。復帰回転数が基準値にほぼ達した時点t2において、エンジン回転数が復帰回転数を下回り、よって燃料供給が再開される。
復帰回転数の引き下げ量、および復帰回転数が基準値に戻るレート(速度)は、燃料カットにより引き起こされるエンジン回転数の変動形態を考慮して設定されるのが好ましい。燃料カットにより引き起こされるエンジン回転数の変動形態は、たとえばシミュレーション等により予め計測することができる。
前述したように、燃料カットによるエンジン回転数の変動形態は、選択されている変速段に従って変化するおそれがある。一実施形態では、選択されている変速段に応じて、引き下げ量および基準値に戻るレートが決められる。他の実施形態では、エンジンの運転状態に関する他の要因を考慮して、引き下げ量および基準値に戻るレートを決定してもよい。
エンジン回転数は、燃料カットとは異なる他の要因によっても変動するおそれがある。このような他の要因によるエンジン回転数の変動により、燃料カットが不所望に継続するのは好ましくない。変速段等を考慮して復帰回転数を制御することにより、燃料カットの不所望な継続を回避することができる。
図4は、エンジンの過回転を防止するための燃料カットを制御するプロセスを示すフローチャートである。このプロセスは、所定の時間間隔で実施される。
ステップS101において、実行回転数を所定値にセットし、復帰回転数を上記の基準値にセットする。たとえば、実行回転数は6200rpmに設定され、復帰回転数は6000rpmに設定される。
ステップS102において、現在の車速VPを、予め決められた下限値(たとえば、50km/h)と比較する。車速VPが下限値以下ならば、ステップS103に進み、燃料カットを開始してからの経過時間を計測するカウンタにゼロをセットする。ステップS104において、回転数センサ13(図1)により検出されたエンジン回転数を、変数“NEhrpm”にセットする。
車速が低いときには、一般に、触媒装置が異常に加熱するおそれがない。したがって、車速が低いときは、所望のドライバビリティを従来通り実現するため、復帰回転数の引き下げを実施しない。
ステップS112において、ステップS104で設定された変数NEhrpmにセットされたエンジン回転数と実行回転数とを比較する。変数NEhrpmにセットされたエンジン回転数が実行回転数より大きければ、燃料カットを実施する(S114)。ステップS113において、ステップS104で設定された変数NEhrpmにセットされたエンジン回転数と復帰回転数とを比較する。変数NEhrpmにセットされたエンジン回転数が復帰回転数以上ならば、燃料カットを実施する(S114)。変数NEhrpmにセットされたエンジン回転数が復帰回転数より低ければ、燃料供給を実施し(S115)、プロセスを終了する。
次のサイクルにおいて再び該プロセスに入ったとき、ステップS102において車速が下限値より大きければ、ステップS105に進み、燃料カット中かどうかを判断する。燃料カット中でなければ、ステップS103においてカウンタをリセットし、ステップS104において、検出されたエンジン回転数を変数NEhrpmに設定する。前述したように、ステップS112およびS113の判断結果に応じて、燃料カットを開始し(S114)、または燃料供給を継続する(S115)。その後、このプロセスを終了する。
次のサイクルにおいて再び該プロセスに入ったとき、ステップS105において燃料カット中ならば、燃料カットを開始してからの経過時間すなわちカウンタ値に基づいてマップを参照し、平滑化係数を算出する。平滑化係数は、エンジン回転数を平滑化するための係数である。該マップの一例を図5に示す。燃料カットを開始した直後は、平滑化係数を小さくし、エンジン回転数を平滑化する度合いを大きくする。これにより、エンジン回転数の瞬間的な変動によって燃料供給が再開されるのを防ぐことができる。燃料カットの開始によるエンジン回転数の変動は、時間が経過すると共に小さくなる。したがって、燃料カットが開始してからの経過時間に伴い、平滑化係数を大きくし、平滑化の度合いを小さくする。
ステップS107において、燃料カットを開始してからの経過時間すなわちカウンタ値に基づいてマップを参照し、引き下げ量を算出する。該マップの一例を図6に示す。たとえば、参照番号51は、変速段が3速である場合の引き下げ量を規定し、参照番号52は、変速段が4速である場合の引き下げ量を規定する。図3を参照して説明したように、燃料カットを開始してからの時間が経過するにつれ引き下げ量を小さくし、復帰回転数が徐々に基準値に戻るようにする。
図6に示されるように、変速段ごとに引き下げ量を規定するのが好ましい。たとえば、5速の変速段を備える変速機については、1速〜5速のそれぞれについて引き下げ量が規定される。変速段が大きくなるほど回転数が上昇する傾向があるので、図の矢印に示されるように、ハンチングを回避するために引き下げ量は大きくされる。また、変速段が大きくなるほど回転数の変動が大きくなる傾向があるので、図の矢印に示されるように、ハンチングを回避するために、基準値に戻るレートは低く(遅く)される。
ステップS108において、カウンタ値が上限値に達したかどうかを判断する。上限値に達していなければ、カウンタ値をインクリメントする(S108)。
ステップS109において、基準値から、ステップS107で算出された引き下げ量を減算し、今回のサイクルのための復帰回転数を算出する。
ステップS110において、ステップS106で算出された平滑化係数を用いて、検出されたエンジン回転数を平滑化する。平滑化は、たとえば以下の式(1)に従って行われる。ここで、nは制御サイクルを識別する識別子である。(n)は現在のサイクルを表し、(n-1)は前回のサイクルを表す。

平滑化エンジン回転数
=今回のサイクルで検出された回転数NE(n)×平滑化係数
+前回のサイクルで検出された回転数NE(n-1)×(1−平滑化係数)
(1)

他の適切な手法を用いてエンジン回転数を平滑化してもよい。たとえば、移動平均法を用いることもできる。また、任意の適切なフィルタリング処理により平滑化することもできる。
ステップS111において、ステップS110で算出された平滑化エンジン回転数を、変数NEhrpmにセットする。ステップS112において、変数NEhrpmにセットされたエンジン回転数と実行回転数とを比較する。変数NEhrpmにセットされたエンジン回転数が実行回転数より大きければ、燃料カットを継続する(S114)。変数NEhrpmにセットされたエンジン回転数が、実行回転数以下であり、かつ復帰回転数以上ならば、燃料カットを継続する(S114)。変数NEhrpmにセットされたエンジン回転数が復帰回転数より低ければ、燃料供給を再開する(S115)。
本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用が可能である。
この発明の一実施例に従う、内燃機関および制御装置を概略的に示す図。 この発明の一実施例に従う、燃料制御装置の機能ブロック図。 この発明の一実施例に従う、復帰回転数の制御を示す図。 この発明の一実施例に従う、燃料カット制御のフローチャート。 この発明の一実施例に従う、平滑化係数テーブルを示す図。 この発明の一実施例に従う、引き下げ量テーブルを示す図。 この発明の従来技術に従う、燃料カットによるエンジン回転数のハンチングの発生を示す図。
符号の説明
1 エンジン
5 ECU
25 変速機

Claims (5)

  1. 内燃機関の回転数が所定の実行回転数を超えると燃料カットを実施し、該内燃機関の回転数が所定の復帰回転数を下回ると燃料供給を再開する燃料制御装置であって、
    前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段と、
    前記燃料カットを開始したとき、前記復帰回転数を所定量だけ引き下げた値に設定する設定手段と、
    前記燃料カットが行われている間、前記燃料カットが開始されてからの経過時間に従って、前記所定量だけ引き下げられた値から徐々に戻るように、該復帰回転数を制御する復帰回転数制御手段と、
    を備える、内燃機関の燃料制御装置。
  2. 前記所定量は、選択されている変速段に応じて算出される、請求項1に記載の燃料制御装置。
  3. 前記所定量だけ引き下げられた値から前記復帰回転数が戻るレートは、選択されている変速段に応じて算出される、請求項1に記載の燃料制御装置。
  4. 検出された前記内燃機関の回転数を平滑化する手段をさらに備え、
    前記燃料カットが実施されている間に、前記平滑化された回転数が前記復帰回転数を下回ったならば前記燃料供給を再開する、請求項1に記載の燃料制御装置。
  5. 前記平滑化する手段は、さらに、前記燃料カットが開始されてからの経過時間に従って、前記検出された回転数を平滑化する度合いを小さくする、請求項4に記載の燃料制御装置。
JP2003306333A 2003-08-29 2003-08-29 内燃機関の燃料カットを制御する装置 Expired - Fee Related JP3967700B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003306333A JP3967700B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 内燃機関の燃料カットを制御する装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003306333A JP3967700B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 内燃機関の燃料カットを制御する装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005076499A JP2005076499A (ja) 2005-03-24
JP3967700B2 true JP3967700B2 (ja) 2007-08-29

Family

ID=34409438

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003306333A Expired - Fee Related JP3967700B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 内燃機関の燃料カットを制御する装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3967700B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4973061B2 (ja) * 2006-08-11 2012-07-11 トヨタ自動車株式会社 フューエルカット制御を実行する内燃機関と有段式の自動変速機とを搭載した車両の制御装置、制御方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
JP4661800B2 (ja) * 2007-02-22 2011-03-30 トヨタ自動車株式会社 可変動弁機構の制御装置
JP5098844B2 (ja) 2008-06-23 2012-12-12 日産自動車株式会社 エンジンの制御装置
JP7151103B2 (ja) * 2018-03-08 2022-10-12 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005076499A (ja) 2005-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1079089B1 (en) Control apparatus for internal combustion engine and method of controlling internal combustion engine
EP1359305B1 (en) Fuel cut control apparatus for internal combustion engine
JP2000310144A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3627419B2 (ja) エンジンの空燃比制御装置
JP2006118517A (ja) 内燃機関の制御装置
CN1323235C (zh) 引擎的超转速防止控制方法
JP3967700B2 (ja) 内燃機関の燃料カットを制御する装置
KR100462251B1 (ko) 내연기관의 회전수 제어장치
US20060231071A1 (en) Electronic control unit and method for controlling an ignition timing of an internal-combustion engine
US6832150B2 (en) Method and apparatus for controlling diesel engine
JP2002332897A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4748120B2 (ja) 内燃機関の運転制御装置
JP2010281301A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2007107458A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2004278490A (ja) 内燃機関の絞り弁を制御する電子制御装置
JP4082096B2 (ja) 内燃機関のトルク制御装置
JP5161844B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP3692763B2 (ja) ディーゼルエンジンの電子制御燃料噴射装置
JP2002317681A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4166445B2 (ja) 内燃機関の吸入空気量制御装置
JP3478170B2 (ja) 内燃機関のアイドル回転数制御装置
JP3865132B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2768072B2 (ja) 内燃機関の燃料カット装置
JP4082581B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4477794B2 (ja) 内燃機関の吸入空気量制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070220

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070529

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110608

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110608

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130608

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130608

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140608

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees