JPH10274143A - エンジンの点火時期制御装置及び点火時期制御方法 - Google Patents

エンジンの点火時期制御装置及び点火時期制御方法

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JPH10274143A
JPH10274143A JP9077976A JP7797697A JPH10274143A JP H10274143 A JPH10274143 A JP H10274143A JP 9077976 A JP9077976 A JP 9077976A JP 7797697 A JP7797697 A JP 7797697A JP H10274143 A JPH10274143 A JP H10274143A
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JP
Japan
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temperature
intake air
ignition timing
engine
knocking
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Application number
JP9077976A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Oishi
広士 大石
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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    • Y02T10/40Engine management systems

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノッキングの発生を防止し、最高出力を得る
ための最適な点火時期制御を行うエンジンの点火時期制
御装置及び点火時期制御方法を得ること。 【解決手段】 エンジンの吸入空気温度が高温度状態で
あると判断した場合に点火時期の遅角速度を早くする。
したがって、エンジンの吸入空気温度が高温度状態でノ
ッキングが発生した場合には、点火時期を通常時より
も、より速い遅角速度で遅角補正する。これにより、ノ
ッキングをより早く消滅させ、ノッキングによるエンジ
ンへの負担をより少なくすることができる。また、通常
温度状態においてはその吸入空気温度に応じた点火時期
の遅角補正がなされるので、点火時期の遅角しすぎによ
るエンジン出力の低下を防止することができ、点火時期
を常にノッキング発生限界付近に制御することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの点火時
期制御装置及び点火時期制御方法に関し、特にノッキン
グの有無に応じて点火時期を進角・遅角補正するエンジ
ンの点火時期制御装置及び点火時期制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的にエンジンは、点火時期を進角さ
せれば出力が向上するが、進角しすぎるとノッキングを
生ずることとなる。ノッキングが発生すると燃焼ガス振
動により熱が伝わりやすくなるので、その状態が長く続
くとエンジンに不具合を与えることとなる。しかし、ノ
ッキングを回避するために点火時期を遅角しすぎると、
充分なエンジン出力を得ることはできない。したがっ
て、燃費や出力特性を最大限に引き出すためには、点火
時期を常にノッキングの発生限界付近に制御する必要が
ある。
【0003】そして、従来より、エンジンの点火時期
は、ノックセンサによりノッキングの有無を検出し、ノ
ッキングの発生を検出した場合は点火時期を所定角度ず
つ一定速度で素早く遅角させ、逆にノッキングの発生が
検出されない場合は点火時期を所定角度ずつ一定速度で
ゆっくりと進角させるフィードバック制御が行われてい
る。
【0004】一方、ノッキングの発生は、温度、湿度、
燃料性状等により大きく変化し、特に夏季等の吸入空気
温度の上昇によって燃焼温度が上昇した場合には、非常
に大きなノッキングが発生し易い状態となる。
【0005】このような高温度状態においてノッキング
が発生した場合、通常の温度状態に発生したノッキング
を解消するための遅角速度と同一の遅角速度により遅角
したのでは、十分に遅角されるまでにある程度の時間を
必要とし、ノッキングがなかなか消滅しないという不具
合がある。
【0006】また、高温度状態においてノッキングが発
生していない場合には、通常の温度状態と同一の進角速
度により進角したのでは、すぐにノッキングが発生して
しまう。これにより、ノッキング状態が長く継続するこ
ととなり、エンジンに悪影響を及ぼす可能性がある。
【0007】したがって、従来は、吸入空気温度が高い
場合に合わせて点火時期を進角・遅角補正する進角速
度、遅角速度を設定していることが多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに設定された進角速度あるいは遅角速度では、外気温
が低い場合、例えば、早朝、夜間、冬季等の場合にノッ
キングが発生したときには、点火時期が遅角しすぎとな
り、ノッキング消滅後の進角補正によってノッキングが
発生する点火時期まで進角させるにはかなりの時間を有
することとなる。
【0009】これは、すなわち、エンジンから最大トル
クを引き出す点火時期(以下、単にMBT(Minimum Sp
ark Advance for Best Torque )という)よりも遅角側
に大きく離れ、なかなかMBTに近づかないことを意味
する。したがって、結果としてエンジン出力は低下し
て、走行性の悪化を招くこととなる。
【0010】本発明は、上記の従来技術による不具合に
鑑みてなされたものであり、その目的は、ノッキングの
発生を防止し、最適な出力を得るための最適な点火時期
制御を行うエンジンの点火時期制御装置及び点火時期制
御方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係るエンジンの点火時期制御装置は、エ
ンジンに吸入する吸入空気温度を検出する吸入空気温度
検出手段と、検出した吸入空気温度が予め設定されてい
る基準温度を超える高温度状態であるか又は基準温度以
下となる通常温度状態であるかを判断する吸入空気温度
判断手段とを有する。
【0012】そして、ノッキング検出手段によりノッキ
ングが検出され、かつ検出した吸入空気温度が高温度状
態であると判断された場合には、遅角補正の補正量を増
大させて点火時期を遅角補正する遅角速度を通常温度状
態のときよりも早くする遅角速度変更手段を有する。
【0013】したがって、エンジンの吸入空気温度が高
温度状態にてノッキングが発生した場合に、点火時期
は、通常温度状態の時よりも、より速い遅角速度で遅角
補正される。これにより、高温度状態に発生するノッキ
ングをより早く消滅させ、ノッキングの生じている時間
を短くすることができ、ノッキングによるエンジンへの
負担をより少なくすることができる。
【0014】請求項2に係るエンジンの点火時期制御装
置は、請求項1の遅角変更手段の代わりに、ノッキング
が検出されておらず、かつ吸入空気温度が高温度状態で
ある場合に、点火時期を進角補正する進角速度を通常温
度状態のときよりも遅くする進角速度変更手段を有す
る。
【0015】したがって、エンジンの吸入空気温度が高
温度状態でかつノッキングが発生していない場合に、点
火時期は、通常温度状態の時よりも、より遅い進角速度
で進角補正される。これにより、ノッキングの発生をよ
り起こりにくい状態にすることができる。したがって、
ノッキングによるエンジンへの負担を少なくすることが
でき、かつ点火時期をノッキング発生限界付近に制御す
ることができる。
【0016】請求項3に係るエンジンの点火時期制御装
置は、請求項1に記載の遅角速度変更手段と請求項2に
記載の進角速度変更手段とを有する。したがって、高温
度状態でかつノッキングが発生している場合は、遅角速
度を早くするように変更してノッキング状態をより早く
脱し、ノッキングが発生していない場合は、進角速度を
遅くするように変更してノッキングを起こりにくくする
ことができる。
【0017】請求項4に係るエンジンの点火時期制御装
置は、補正量算出手段はノッキングが検出された際に点
火時期を遅角させる限度として遅角制限値を設定し、検
出した吸入空気温度が高温度状態であると判断した場合
に遅角制限値を通常温度状態のときよりも遅角側に変更
する遅角制限値変更手段を含む。
【0018】したがって、エンジンの吸入空気温度が高
温度状態にてノッキングが発生した場合には、点火時期
を遅角補正する範囲を拡大することができ、点火時期を
より遅角させることができる。したがって、より積極的
にノッキングを消滅させることができ、ノッキングによ
るエンジンへの負担を少なくすることができる。
【0019】請求項5に係るエンジンの点火時期制御装
置は、吸入空気温度検出手段は、エンジンの吸入空気を
検出するエアフローメータと、吸入空気圧を検出する吸
気圧センサとにより構成され、吸入空気量と吸入空気圧
とにより吸入空気温度を算出する。
【0020】したがって、エンジンの吸気通路に吸入空
気の吸気温度を検出するための吸気温センサを新たに設
ける必要がなく、部品点数の削減によるコスト低減を図
ることができる。
【0021】請求項6にかかるエンジンの点火時期制御
方法は、エンジンの吸入空気量と吸入空気圧とにより吸
入空気温度を算出し、その算出した吸入空気温度が予め
設定されている基準温度を超える高温度状態であるか又
は基準温度以下の通常温度状態であるかを判断する。
【0022】そして、吸入空気温度が高温度状態であ
り、かつノッキングが発生しているときは、点火時期を
遅角補正する補正量を増大させて遅角速度を通常温度状
態のときよりも速くする。更に、点火時期を遅角させる
限度値として設けられた遅角制限値を通常温度状態のと
きよりも遅角側に大きい遅角値に変更する。
【0023】また、吸入空気温度が高温度状態であり、
かつノッキングが発生していないときは、点火時期を進
角補正する補正量を減少させて進角速度を通常温度状態
のときよりも遅くする。
【0024】したがって、エンジンの吸入空気温度が基
準温度よりも高い場合においてノッキングが発生した際
には、遅角速度を早くすることによって、ノッキングを
より早く消滅させることができる。また、同時に、点火
時期の遅角補正範囲を拡大することができ、より積極的
にノッキングを消滅させることができる。
【0025】さらに吸入空気温度が高温度状態である場
合において、ノッキングが非発生状態である場合には、
進角速度を遅くすることによって、ノッキングの発生を
より起こりにくい状態にすることができ、ノッキングの
発生を遅らせることができる。
【0026】したがって、点火時期をノッキング発生限
界付近に制御することができる。以上の制御方法により
ノッキングによるエンジンへの負担を少なくすることが
でき、必要以上にエンジン出力を損なうことなく、ノッ
キングの発生を防止することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0028】図1は、本発明にかかるエンジンの点火時
期制御装置が用いられるエンジン装置の全体構成説明図
である。図示したように、水平対向型エンジン10には
吸気通路12及び排気通路14が連通している。
【0029】吸気通路12の上流側には吸気チャンバ1
6が図示していない車体前方に開口し、吸気通路12の
下流側には各シリンダ18に対応するようにサージタン
ク20から分岐した吸気管22が連通し、これら各吸気
管22の下流端は吸気ポート24を介して各燃焼室26
に連通している。
【0030】また、吸気管22には、吸気管22内を通
過する吸入空気の吸入空気圧を計測する吸気圧センサ2
3が設けられている。一方、排気通路14の下流側は車
体後部に取付けられたマフラ28に接続され、排気通路
14の上流側には各排気ポート30を介して各燃焼室2
6に排気管32が連通されている。
【0031】吸気通路12には、その上流側から順に、
空気中の塵埃を除去するエアクリーナ34、吸入空気量
Qを検出するエアフローメータ36、図示していないア
クセルペダルの踏込量に応じて吸入空気量を制御するス
ロットルバルブ38が設けられている。
【0032】また、吸気通路12には、スロットルバル
ブ38をバイパスするアイドルスピードコントロール
(以下、単にISCという)通路40が設けられてお
り、ISC通路40の途中にはアイドリング時の吸入空
気量を調整するためのISCバルブ42が取付けられて
いる。
【0033】吸気管22の下流側にはインジェクタ44
が吸気ポート24に指向して設けられており、これら各
インジェクタ44は、燃料ポンプ46から燃料配管48
を介して圧送供給された燃料を微粒化して噴射するもの
である。
【0034】一方、排気通路14のエンジン本体10側
寄りには、排気ガスの浄化を行う例えば三元触媒等の触
媒50が介装され、触媒50の上流側には排気ガス中の
酸素濃度を検出することによって混合気の空燃比を検出
し、理論空燃比を境にして出力がZ特性を有するO2セ
ンサ52が設けられている。
【0035】そして、吸気管22及び排気管32よりも
小径の流路面積をもって形成されたEGR通路54は、
排気管32と吸気管22の集合部との間を連通して設け
られており、EGR通路54の途中には例えばステッピ
ングモータを駆動源とするEGRバルブ56が取付けら
れている。
【0036】また、シリンダヘッド58には燃焼室26
内に臨んで点火プラグ60が設けられており、点火プラ
グ60は、イグナイタ62及びイグニッションコイル6
4を介して給電された高電圧によって燃焼室26内の混
合気を所定の点火時期で強制着火するようになってい
る。
【0037】なお、本図において、66はクランク角度
とエンジン回転数Neを検出するクランク角センサ、6
8はエンジン10のノッキングを検出するノックセン
サ、70は冷却水の温度を検出する水温センサ、72は
カムシャフト74の回転角度を検出するカム角センサ、
76はスロットルバルブ38のスロットル開度θを検出
するスロットル開度センサをそれぞれ示している。
【0038】また、図示していないが、本実施の形態に
おけるエンジンは、多気筒エンジンであるので、点火さ
れるべき気筒を判別するための気筒判別センサ30が設
けられている。
【0039】次に、上記構成をなすエンジンの動作につ
いて簡単に説明する。まず最初に、吸入空気は、エアク
リーナ34、スロットルバルブ38、吸気管22を介し
てエンジン10の燃焼室26内に流入する。このとき、
吸入空気の空気重量は、エアフローメータ36により計
測され、計測した値を電気信号に変換して電子制御装置
(以下、単にECUという)78に出力する。
【0040】燃料は、燃料ポンプ46により燃料通路4
8を介してインジェクタ44に圧送される。インジェク
タ44は、ECU78からの電気信号により開弁時間が
制御され、所定量の燃料を燃焼室26内に所定のタイミ
ングで噴霧する。
【0041】そして、点火プラグ60は、ECU78か
らの電気信号を受けたイグナイタ62がイグニッション
コイル64に所定の電流を供給することにより所定のタ
イミングで点火火花を飛ばす。燃焼室26内に存し、吸
入空気と燃料とからなる混合気は、点火火花により着火
し、混合気の燃焼による膨張がピストンを押し下げ、コ
ンロッドを介してクランクシャフト(図示せず)を回転
させる。燃焼後は排気ガスとなり排気管32を介して触
媒50を通過し、排気通路14を経てマフラ28より外
部に排出される。
【0042】次に、上記各部材の駆動制御並びに各セン
サからの出力信号を受信するECU78について図2を
用いて説明する。図示したように、各センサからの信号
を受信する入力インタフェース回路78a、各部材の駆
動制御信号を所定のレベルまで増幅して各部材に出力す
る駆動回路78b、主演算装置としてのCPU78c、
制御プログラムや予め設定された固定データを記憶する
ROM78d、各センサからの入力信号や、演算処理を
行う上で各種データ等を格納するRAM78e、さらに
学習データなどを格納するバックアップRAM78f、
タイマ78g等をバスライン78hで相互に接続してな
るマイクロコンピュータシステムとして構成されてい
る。
【0043】また、78jは、入力ポート、78kは出
力ポート、78mはアナログ信号をデジタル信号に変換
するA/D変換器である。なお各入力インターフェース
回路78aは、各センサからの信号を入力ポート78j
及びA/D変換器78mに適した信号に各々処理する入
力インターフェイス回路である。
【0044】次に、本発明が適用されるエンジンの基本
点火時期の設定方法について、以下に説明する。図3
は、基本点火時期IGREGを設定するためのECU7
8の演算処理内容を示した制御ルーチンである。
【0045】まず最初に、エンジン動作開始時にイグニ
ッションスイッチ等の動作により本プログラムが起動さ
れると、ステップ(以下、単に「S」という)101に
て入力ポート78j、出力ポート78kが初期設定さ
れ、RAM78fの記憶内容が消去されて予め設定され
ている初期データが設定される。
【0046】次に、S102にて各センサからのアナロ
グ信号をデジタル信号にA/D変換する処理がなされ
る。すなわち、A/D変換器78mは、各センサからの
アナログ信号を入力インターフェース回路78aを介し
て入力し、デジタル信号に変換した後に、入力ポート7
8jに出力する。
【0047】S103では、割り込み許可がなされる。
ここでは、定期割り込み、すなわち、所定間隔毎、例え
ば数ミリsec毎の周期で割り込み処理が行われ、その
ときのエンジン動作状態の各種データが取り込まれる。
【0048】S104では、吸入空気量Qa、エンジン
回転数Ne、吸入空気圧Pbを算出する。CPU78c
は、エアフローメータ36、クランク角センサ66、吸
気圧センサ23の検出信号を用いてROM78dに予め
ストアされたプログラムに基づいて演算処理を行うこと
により、現在の吸入空気量Qa、エンジン回転数Ne、
吸入空気圧Pbを算出する。
【0049】S105では、基本点火時期IGREGを
算出する。CPU78cは、各センサからのデータに基
づいてROM78dに予めストアされている点火時期設
定用データマップを参照し、補間計算することにより基
本点火時期IGREGを算出する。そして、以上の処理
により算出された基本点火時期IGREGをRAM78
e内に格納した後に、本ルーチンを抜ける(リター
ン)。
【0050】次に、実際に行われる最終的な点火時期で
ある最終点火時期IGを算出する制御について説明す
る。図4は、最終点火時期IGの算出ルーチンを示して
いる。尚、本ルーチンは、一定時間毎に起動する定期割
り込みルーチンである。
【0051】まず最初に、S201にてエンジンにノッ
キングが発生しているか否かを判断する。ここで、エン
ジン10に設けられたノッキングセンサ68は、エンジ
ン10のノックによる圧力振動を検出して電気信号に変
換し、その電気信号をECU78に出力する。
【0052】ECU78は、入力した電気信号をA/D
変換器78m、入力ポート78jを介してRAM78e
内にデータとして格納する。CPU78cは、格納した
データとROM78d内に予めストアされている設定値
とを比較してノッキングが発生しているか否かを判断す
る。
【0053】そして、S201にてノッキングが発生し
ている(YES)と判断された場合は、ノッキングを回
避すべく、S202以降へ進む。S202では、最終点
火時期IGを算出するために用いられる点火時期補正量
CMPiの算出が行われる。ここで、点火時期補正量C
MPiは、以下の式(1)により算出される。
【0054】CMPi=CMPo+ΔRT……(1) 点火時期補正量CMPiは、前回のプログラムサイクル
時に算出された点火時期補正量CMPoから現在の点火
時期を遅角補正する補正量(以下、単に「遅角補正量Δ
RT」という)を加算することにより求められる。尚、
遅角補正量ΔRTの算出方法については後述する。そし
て、点火時期補正量CMPiを算出した後にS203に
移行する。
【0055】S203では、S202にて算出された点
火時期補正量CMPiが、最終点火時期IGを遅角補正
できる限界値である最大遅角値に制御する値(以下、単
に「遅角制限値LMR」という)よりも、小さいか否か
の判断がなされる。
【0056】すなわち、ここでは、最終点火時期IGが
最大遅角値よりも遅角されることを防ぐための制御がな
される。これにより、エンジン出力の必要以上の低下を
防止できる。尚、遅角制限値LMRは、エンジン動作状
態に応じたデータマップとしてROM78d内に予めス
トアされており、点火時期補正量CMPiと比較される
際に参照される。
【0057】そして、点火時期補正量CMPiが遅角制
限値LMRを上回っている(YES)と判断された場合
は点火時期補正量CMPiを最大遅角値に制御すべくS
204へ移行する。S204では、点火時期補正量CM
Piを遅角限界値LMRとする制御がなされ、S205
へ移行する。
【0058】また、S203にて、点火時期補正量CM
Piが遅角限界値LMRを上回っていない(NO)と判
断された場合は、まだ、最終点火時期IGは最大遅角値
まで遅角されていない、すなわち更に遅角補正しても良
いと判断して、S205へ移行する。そして、S205
では基本点火時期IGREGから現在の点火時期補正量
CMPiを減算して最終点火時期IGをセットしルーチ
ンを抜ける。
【0059】また、S201にて、ノッキングが発生し
ていない(NO)と判断された場合は、ノッキングの発
生限界付近まで進角させるべく、S206以降へ進む。
S206では、最終点火時期IGを算出するために用い
られる点火時期補正量CMPiの算出が行われる。
【0060】ここで、点火時期補正量CMPiは、以下
の式(2)により算出される。
【0061】CMPi=CMPo+ΔAD……(2) 点火時期補正量CMPiの算出は、前回のプログラムサ
イクル時に算出された点火時期補正量CMPoに現在の
点火時期を進角補正する補正量(以下、単に「進角補正
量ΔAD」という)を加算することにより行われる。
尚、進角補正量ΔADの算出方法については後述する。
そして、点火時期補正量CMPiを算出した後にS20
7に移行する。
【0062】S207では、S206にて算出された点
火時期補正量CMPiが、最終点火時期IGを進角補正
できる最大進角値に制御する値(以下、単に「進角限界
値LMA」という)よりも、大きいか否かの判断がなさ
れる。
【0063】ここでは、最終点火時期IGが最大進角
値、すなわちノッキング発生限界値よりも進角されるの
を防ぐための制御がなされる。尚、進角制限値LMA
は、エンジン動作状態に応じたデータマップとしてRO
M78d内に予めストアされており、点火時期補正量C
MPiと比較される際に参照される。
【0064】そして、点火時期補正量CMPiが進角限
界値LMAを上回っている(YES)と判断された場合
は点火時期補正量CMPiを進角限界値LMAに制御す
べくS208へ移行する。S208では、点火時期補正
量CMPiを進角限界値LMAとする制御がなされ、S
209へ移行する。
【0065】また、S207にて、点火時期補正量CM
Piが進角限界値LMAを上回っていない(NO)と判
断された場合は、まだ、最終点火時期IGは最大進角値
まで進角されておらず、更に進角補正することができる
と判断して、S209へ移行する。
【0066】S209では、最終点火時期IGを算出す
る。ここで、ノッキングが発生していない場合には、基
本点火時期IGREGにΔADずつ増加する点火時期補
正量CMPiを加算することにより最終点火時期IGを
算出できる。以上の制御は、従来より通常に行われてい
る点火時期の進角・遅角制御である。
【0067】次に、本発明の特徴である遅角補正量ΔR
T、進角補正量ΔAD及び遅角制限値LMRの設定方法
について図5を用いて詳細に説明する。図5は、遅角補
正量ΔRT、進角補正量ΔAD及び遅角制限値LMRの
設定ルーチンである。
【0068】まず最初に、S301にて吸入空気温度T
aと設定温度Tsが比較される。ここでは、吸入空気温
度検出手段によりエンジンの吸入空気の吸入空気温度T
aが検出され、設定温度Tsよりも高い高温度状態か、
又は低い通常温度状態であるかが判断される。設定温度
Tsは、夏季等の吸入空気温度に相当する高温度として
予めROM78d内に設定されているものである。
【0069】ここで、吸入空気温度Taが設定温度Ts
以上である(YES)、すなわち高温度状態であると判
断された場合は、S302へ移行し、S302にて高温
度状態に応じた遅角補正量ΔRT、進角補正量ΔAD、
及び遅角限界値LMRに設定される。
【0070】ここでは、遅角補正値ΔRT、進角補正値
ΔAD、遅角限界値LMRをそれぞれ高温進角補正量A
DVs、高温遅角補正量RTDs、高温遅角限界値LM
Rsに設定する制御がなされる。
【0071】高温遅角補正量RTDsは通常温度状態の
通常遅角補正量RTDwよりも大きく遅角する遅角補正
量であり、高温進角補正量ADVsは通常温度状態の通
常進角補正量ADVwよりも小さく進角する進角補正量
である。また、高温遅角限界値LMRsは通常温度状態
の通常遅角限界値LMRwよりも更に遅角側に設定され
る遅角限界値である。
【0072】そして、高温進角補正量ADVs、高温遅
角補正量RTDs、高温遅角限界値LMRsは、それぞ
れROM78d内にデータマップとしてストアされてお
り、S302にて高温度状態であると判断されると同時
に参照され、遅角補正値ΔRT、進角補正値ΔAD、遅
角限界値LMRとして設定される。
【0073】したがって、高温度状態のときにノッキン
グが発生した場合、図4のS205にて算出される最終
点火時期IGは、通常温度状態のときよりもより早い速
度で遅角補正されることとなる。これにより、ノッキン
グ状態を早急に脱することができる。また、遅角限界値
LMRのより遅角側への変更により、遅角範囲を拡大す
ることができる。これにより、点火時期IGをより遅角
側に制御することができ、ノッキングを確実に消滅させ
るように制御することができる。
【0074】更に、高温状態時にノッキングが発生して
いない場合は、進角補正値ΔADには、高温進角補正量
ADVsが与えられる。したがって、S205にて算出
される最終点火時期IGは、通常温度状態のときよりも
遅い速度で進角補正されることとなる。これにより、ノ
ッキングをより発生しにくくすることができる。
【0075】また、S301にて吸入空気温度Taが設
定温度Ts以下である(NO)、すなわち通常温度状態
であると判断された場合は、S303へ移行し、S30
3では、通常温度状態に応じた遅角補正値ΔRT、進角
補正値ΔAD及び遅角限界値LMRに設定される。
【0076】ここでは、遅角補正値ΔRT、進角補正値
ΔAD、遅角限界値LMRをそれぞれ通常遅角補正量A
DVw、通常進角補正量RTDw、通常遅角限界値LM
Rwに設定する制御がなされる。
【0077】通常遅角補正量RTDwは、通常温度状態
における遅角補正量であり、通常進角補正量ADVwは
通常温度状態における進角補正量である。また、通常遅
角限界値LMRwは通常温度状態のときに設定される遅
角限界値である。
【0078】そして、通常進角補正量ADVw、通常遅
角補正量RTDw、通常遅角限界値LMRwは、それぞ
れROM78d内にデータマップとしてストアされてお
り、S302にて通常温度状態であると判断されると同
時に参照され、遅角補正値ΔRT、進角補正値ΔAD、
遅角限界値LMRとして設定される。
【0079】したがって、通常温度状態のときにノッキ
ングが発生した場合は、最終点火時期IGは、通常の遅
角速度で遅角補正され、通常の遅角限界値が設定され
る。また、ノッキングが発生していない場合は、通常の
進角速度で進角補正される。したがって、最終点火時期
IGを吸入空気温度の状態に応じて設定できるので、良
好な点火時期の進角・遅角補正により最適なエンジン出
力を得ることができる。
【0080】以上の制御により、遅角補正値ΔRT、進
角補正値ΔAD及び遅角限界値LMRを設定した後に本
ルーチンを抜ける(リターン)。
【0081】次に、上述の制御における吸入空気温度の
検出方法について以下に説明する。図6は、現在の吸入
空気温度Taの算出ルーチンである。尚、本ルーチン
は、一定時間毎に起動する割り込みルーチンである。
【0082】まず最初に、S401にて車両の運転状態
が定常状態であるか否かが判断される。ここで、ECU
78は、エンジン回転数Ne、吸入空気量Qa、吸入空
気圧力Pb等のデータをROM78d内に予めストアさ
れているプログラムを用いて、CPU78cにより演算
することによりエンジン動作状態を算出し、ROM78
d内に予め設定されているエンジン運転状態のデータと
比較することにより、定常運転状態であるか否かを判断
する。
【0083】ここで、エンジン動作状態が定常状態であ
る(YES)と判断された場合は、S402へ移行し、
S402では、吸入空気量Qa、吸入空気圧力Pbの積
算が行われる。そして、同時にカウンタCをインクリメ
ントする。したがって、吸入空気量Qaの積算値はQ
1、吸入空気圧の積算値はP1となり、タイマ78gに
よりカウンタCは+1だけインクリメントされる。
【0084】そして、S403では、カウンタCが予め
設定されている設定値C0以上であるか否かを判断す
る。ここでは、吸入空気温度Taを算出するためのデー
タ、すなわち吸入空気量Qa及び吸入空気圧力Pbの積
算値Q1、P1が充分に積算されているか否かの判断が
なされる。そして、設定値C0以上である場合(YE
S)は、データの積算が充分であると判断して、吸入空
気温度Taを演算により算出すべくS404へ移行す
る。
【0085】また、設定値C0に満たない場合(NO)
は、データの積算が不十分であるとして、更に積算を続
行すべく、本ルーチンを抜ける(リターン)。ここで、
本ルーチンの割り込み周期を50msec、設定値C0
=60と設定した場合には、吸入空気量Qa、吸入空気
圧力Pbは、3秒間で60個のデータが蓄積されること
となる。
【0086】S404では、設定回数だけ積算された吸
入空気量Qaと吸入空気圧力Pbとを用いて吸入空気温
度Taが推定演算される。ここで、吸入空気温度Ta
は、気体の状態方程式pv=nRT(p:絶対圧力kg
f/m2(Pa)、v:比容積m3 /kgf(m3
N)、T:絶対温度K、R:ガス定数m/K)を用い
て、以下の式(5)により算出される。
【0087】 Ta=K×(P1/Q1)−273(℃)……(5) 上記、式(5)を用いて吸入空気温度Taを推定演算し
た後に、S405へ移行する。また、S401にてエン
ジンが定常状態でない(NO)と判断された場合は、エ
ンジン動作状態が吸入空気温度Taの算出を行う状態に
ないので、S405へ移行する。
【0088】S405では、積算されたデータを吸入空
気温度Taの算出後にクリアする。すなわち、再び新た
な吸入空気温度Taを算出するために吸入空気量Qaの
積算値Q1、吸入空気圧力Pbの積算値P1及びカウン
タCがクリアされ、本ルーチンを抜ける(リターン)。
以上の制御を行うことにより、エンジンの吸気系の吸入
空気温度Taを算出することができる。
【0089】したがって、吸入空気の温度を検出する検
出センサを別個に設ける必要がないので、部品点数削減
によるコスト低減を図ることが可能となる。
【0090】尚、本発明は、上記各実施の形態の構成に
限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の
変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、水平
対向型エンジンに適用する場合を例示したが、これに限
らず、その他の型のエンジン、例えば直列型、V型エン
ジンにも適用することができることは勿論である。
【0091】また、本実施の形態では、吸入空気温度
を、通常温度状態と高温状態の2つの領域に分けた場合
について説明したが、通常温度状態の低温側に低温状態
を設けて3つの領域に分けて遅角補正量、進角補正量、
遅角限界値を設定し、点火時期の進角・遅角制御を行う
ことにより、さらに精密な点火時期の制御を行うことが
できる。
【0092】さらに、他の実施の形態としては、上述の
制御により進角・遅角補正時の点火時期IGを記憶して
学習する点火時期学習手段を設けても良い。これによ
り、ノッキング検出手段からのノッキングの有無を検出
する前であっても、常に最適な点火時期に制御すること
が可能となる。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるエ
ンジンの点火時期制御装置及びその制御方法によれば、
エンジンの吸入空気温度が高温であってノッキングが発
生している場合おいて、ノッキングをより早く消滅させ
ることができる。さらに、ノッキングが発生していない
場合おいて、ノッキングを発生しにくくすることができ
る。
【0094】したがって、季節や地域等の変化に伴う吸
入空気温度の変化にかかわらず、常にノッキングの発生
を抑制してエンジンを良好な状態に保ち、かつエンジン
の最適な出力を得るために最適な点火時期制御を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるエンジンの点火時期制御装置が
用いられるエンジン装置の全体構成説明図である。
【図2】ECUの内部構成を示す構成説明図である。
【図3】基本点火時期を設定するための演算処理内容を
示した制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】最終点火時期の算出ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図5】遅角補正値、進角補正値及び遅角制限値の設定
ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】吸入空気温度Taの算出ルーチンを示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
10 エンジン 23 吸入空気圧力センサ(吸入空気圧検出手段) 36 エアフローメータ(吸入空気量検出手段) 66 クランク角センサ 68 ノックセンサ(ノッキング検出手段) ΔAD 進角補正値 ΔRT 遅角補正値 LMR 遅角限界値 ADVs 高温進角補正量 RTDs 高温遅角補正量 LMRs 高温遅角限界値 ADVw 通常進角補正量 RTDw 通常遅角補正量 LMRw 通常遅角限界値

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン動作状態に応じて基本点火時期
    の設定を行う基本点火時期設定手段と、 前記エンジンに発生するノッキングを検出するノッキン
    グ検出手段と、 前記エンジンの点火時期を前記ノッキング検出手段によ
    りノッキングが検出されたときは遅角補正し、ノッキン
    グが検出されないときは進角補正する各補正量を算出す
    る補正量算出手段と、 前記算出した補正量を用いて前記点火時期を進角・遅角
    補正する点火時期補正手段とを有するエンジンの点火時
    期制御装置において、 前記エンジンに吸入する吸入空気の温度を検出する吸入
    空気温度検出手段と、 前記検出した吸入空気の温度が、予め設定されている基
    準温度を超える高温度状態であるか又は基準温度以下の
    通常温度状態であるかを判断する吸入空気温度判断手段
    と、 前記ノッキング検出手段によりノッキングが検出され、
    かつ前記吸入空気温度判断手段によって前記検出した吸
    入空気の温度が高温度状態であると判断されたときに、
    前記遅角補正の補正量を増大させて遅角速度を前記通常
    温度状態のときよりも早くする遅角速度変更手段を有す
    ることを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。
  2. 【請求項2】 エンジン動作状態に応じて基本点火時期
    の設定を行う基本点火時期設定手段と、 前記エンジンに発生するノッキングを検出するノッキン
    グ検出手段と、 前記エンジンの点火時期を前記ノッキング検出手段によ
    りノッキングが検出されたときは遅角補正し、ノッキン
    グが検出されないときは進角補正する各補正量を算出す
    る補正量算出手段と、 前記算出した補正量を用いて前記点火時期を進角・遅角
    補正する点火時期補正手段とを有するエンジンの点火時
    期制御装置において、 前記エンジンに吸入する吸入空気の温度を検出する吸入
    空気温度検出手段と、 前記検出した吸入空気の温度が、予め設定されている基
    準温度を超える高温度状態であるか又は基準温度以下の
    通常温度状態であるかを判断する吸入空気温度判断手段
    と、 前記ノッキング検出手段によりノッキングが検出されて
    おらず、かつ前記吸入空気温度判断手段によって前記検
    出した吸入空気の温度が高温度状態であると判断された
    ときに、前記進角補正の進角速度を前記通常温度状態の
    ときよりも遅くする進角速度変更手段を有することを特
    徴とするエンジンの点火時期制御装置。
  3. 【請求項3】 エンジン動作状態に応じて基本点火時期
    の設定を行う基本点火時期設定手段と、 前記エンジンに発生するノッキングを検出するノッキン
    グ検出手段と、 前記エンジンの点火時期を前記ノッキング検出手段によ
    りノッキングが検出されたときは遅角補正し、ノッキン
    グが検出されないときは進角補正する各補正量を算出す
    る補正量算出手段と、 前記算出した補正量を用いて前記点火時期を進角・遅角
    補正する点火時期補正手段とを有するエンジンの点火時
    期制御装置において、 前記エンジンに吸入する吸入空気の温度を検出する吸入
    空気温度検出手段と、 前記検出した吸入空気の温度が、予め設定されている基
    準温度を超える高温度状態であるか又は基準温度以下の
    通常温度状態であるかを判断する吸入空気温度判断手段
    と、 前記ノッキング検出手段によりノッキングが検出され、
    かつ前記吸入空気温度判断手段によって前記検出した吸
    入空気の温度が高温度状態であると判断されたときに、
    前記遅角補正の補正量を増大させて遅角速度を前記通常
    温度状態のときよりも早くする遅角速度変更手段 前記ノッキング検出手段によりノッキングが検出されて
    おらず、かつ前記吸入空気温度判断手段によって前記検
    出した吸入空気の温度が高温度状態であると判断された
    ときに、前記進角補正の進角速度を前記通常温度状態の
    ときよりも遅くする進角速度変更手段を有することを特
    徴とするエンジンの点火時期制御装置。
  4. 【請求項4】 前記補正量算出手段は、 前記ノッキングが検出された際に点火時期を遅角させる
    限度として遅角制限値を設定し、 前記吸入空気温度判断手段により前記検出した吸入空気
    の温度が高温度状態であると判断した場合に、前記設定
    した遅角制限値を前記通常温度状態のときよりも遅角側
    に変更する遅角制限値変更手段を含むことを特徴とする
    請求項1〜3に記載のエンジンの点火時期制御装置。
  5. 【請求項5】 前記吸入空気温度検出手段は、 前記エンジンの吸入空気量を検出するエアフローメータ
    と、前記エンジンの吸入空気圧を検出する吸気圧センサ
    とにより構成され、 前記検出した吸入空気量と吸入空気圧とにより前記エン
    ジンの吸入空気の吸入空気温度を算出することを特徴と
    する請求項1〜4に記載のエンジンの点火時期制御装
    置。
  6. 【請求項6】 エンジンの動作状態に応じて設定された
    基本点火時期を前記エンジンがノッキングを発生してい
    る場合は所定の遅角値を限度とする遅角制限値を設けて
    遅角補正し前記ノッキングを発生していない場合は進角
    補正するエンジンの点火時期制御方法において、 前記エンジンの吸入空気量と吸入空気圧とにより吸入空
    気温度を算出する吸入空気温度算出工程と、 該算出した吸入空気温度が予め設定されている基準温度
    を超える高温度状態であるか又は前記基準温度以下とな
    る通常温度状態であるかを判断する吸入空気温度判断工
    程と、 前記吸入空気温度が高温度状態であると判断され、かつ
    前記ノッキングが検出された場合に、 前記遅角補正の補正量を増大させて遅角速度を前記通常
    温度状態のときよりも速くする遅角速度変更工程と、 前記遅角制限値を前記通常温度状態のときよりも更に遅
    角側に変更する遅角制限値変更工程と、 前記吸入空気温度が高温度状態であると判断され、かつ
    前記ノッキングが検出されていない場合に、前記進角補
    正する進角速度を前記通常温度状態のときよりも遅くす
    る進角速度変更工程と、からなることを特徴とするエン
    ジンの点火時期制御方法。
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