JP2002179774A - エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物及びその硬化物

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JP2002179774A JP2000384605A JP2000384605A JP2002179774A JP 2002179774 A JP2002179774 A JP 2002179774A JP 2000384605 A JP2000384605 A JP 2000384605A JP 2000384605 A JP2000384605 A JP 2000384605A JP 2002179774 A JP2002179774 A JP 2002179774A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低ハロゲンあるいはノンハロゲンでありながら
優れた難燃性や耐熱性を有し、電気電子部品用絶縁材料
(高信頼性半導体封止材料など)及び積層板(プリント
配線板、ビルドアップ基板など)やCFRPを始めとす
る各種複合材料、接着剤、塗料等に有用な材料を提供す
ること。 【解決手段】式(1) 【化1】 で表される化合物とフェノール性水酸基及びメチロール
基を有する化合物とエポキシ樹脂とを脱水縮合及び重合
させることにより得られるエポキシ樹脂を合成し、エポ
キシ樹脂組成物の構成成分として用い、この組成物を硬
化させることによる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高信頼性半導体封止
用を始めとする電気・電子部品絶縁材料、及び積層板
(プリント配線板)やCFRP(炭素繊維強化プラスチ
ック)を始めとする各種複合材料、接着剤、塗料、成型
材料等の成分として有用なエポキシ樹脂、及びこれを含
んでなる高信頼性半導体封止用を始めとする電気・電子
部品絶縁材料用、及び積層板(プリント配線板、ビルド
アップ基板)やCFRP(炭素繊維強化プラスチッ
ク)、光学材料を始めとする各種複合材料、接着剤、塗
料等に有用なエポキシ樹脂組成物及びその硬化物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は作業性及びその硬化物の
優れた電気特性、耐熱性、接着性、耐湿性(耐水性)等
により電気・電子部品、構造用材料、接着剤、塗料等の
分野で幅広く用いられている。
【0003】しかし、近年電気・電子分野においてはそ
の発展に伴い、使用される樹脂、あるいは樹脂組成物の
高純度化をはじめ耐湿性、密着性、誘電特性、フィラー
を高充填させるための低粘度化、成型サイクルを短くす
るための反応性のアップ等の諸特性の一層の向上が求め
られている。又、構造材としては航空宇宙材料、レジャ
ー・スポーツ器具用途などにおいて軽量で機械物性の優
れた材料が求められている。更に、近年難燃剤としてハ
ロゲン系エポキシ樹脂と三酸化アンチモンが特に電気電
子部品の難燃剤として多用されているが、これらを使用
した製品はその廃棄後の不適切な処理により、ダイオキ
シン等の有毒物質の発生に寄与することが指摘されてい
る。一方上記の問題を解決する方法の一つとしてリン系
の難燃剤を使用する例が急増しているが、一般的に使用
されているリン系の難燃剤は、その多くがリン酸エステ
ル類であり高信頼性電気電子部品にしようした場合、耐
水性や加水分解により生じたリン酸による電子回路の腐
食などが懸念されている。従って、ハロゲンやアンチモ
ンを含まず、またリン系においては加水分解等を起こし
にくい構造のものを使用した難燃性のエポキシ樹脂が求
められている。これらの要求に対し、エポキシ樹脂及び
これを含有する熱硬化性樹脂組成物について多くの提案
がなされてはいるが、未だ充分とはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、リン原子を
構造中に有するエポキシ樹脂を合成し、これらを樹脂組
成物に使用して、その硬化物において優れた低吸水性や
難燃性を発現させることにより、電気電子部品用絶縁材
料(高信頼性半導体封止材料など)及び積層板(プリン
ト配線板、ビルドアップ基板など)やCFRPを始めと
する各種複合材料、接着剤、塗料等に有用な材料を提供
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するため鋭意研究の結果、本発明を完成した。即
ち、本発明は、(1)式(1)
【化5】
【0006】で表される化合物とフェノール性水酸基及
びメチロール基を有する化合物とエポキシ樹脂とを脱水
縮合及び重合させることにより得られるエポキシ樹脂。
(2)前記式(1)の化合物とフェノール性水酸基及び
メチロール基を有する化合物を反応させて得られた式
(2)
【化6】
【0007】(式(2)中、複数存在するXはそれぞれ
独立して単結合、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素原
子、硫黄原子、スルホン基、スルホオキシド基または式
(3)
【化7】
【0008】(式(3)中、gは1〜3の整数を示す。
m、d及びeは0〜6の整数を示す。複数存在するQは
独立して水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基を
示す。複数存在するAは独立して炭素原子または窒素原
子を示す。 複数存在するWは酸素原子、硫黄原子を示
す。また、g、m、d、e及びWは式(2)中で複数存
在することになるがそれぞれ互いに同一であっても異な
っていてもよい。)のいずれか1つの基を示す。複数存
在するZは独立して水素原子、炭素数1〜20の炭化水
素基、アルコキシ基または式(4)
【化8】
【0009】のいずれか1つの基を示すが、少なくとも
1個は式(4)の基である。h及び複数存在するiはそ
れぞれ独立して1〜3の整数を示す。j及び複数存在す
るkはそれぞれ独立して0〜6の整数を示す。nは平均
値を示し、0〜20の実数を示す。)で表されるフェノ
ール化合物とエポキシ樹脂を重合させることにより得ら
れるエポキシ樹脂、(3)式(2)のnが0〜3の実数
である前記(2)記載のエポキシ樹脂、(4)エポキシ
当量が250g/eq以上、1000g/eq以下であ
る前記(1)〜(3)のずれか1項記載のエポキシ樹
脂、(5)前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の
エポキシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物、(6)ハ
ロゲンを含まない前記(5)記載のエポキシ樹脂組成
物、(7)前記(5)または(6)記載のエポキシ樹脂
組成物の硬化物、(8)難燃性を有する前記(6)記載
の硬化物。(9)前記(6)記載のエポキシ樹脂組成物
を使用して作成したプリント配線基板に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のエポキシ樹脂はフェノー
ル性水酸基及びメチロール基を有するフェノール類化合
物(以下メチロール体という)と式(1)の化合物とエ
ポキシ樹脂をワンバッチで(重)縮合させることでも得
られるが、より好ましくは、メチロール体と式(1)の
化合物との反応により一旦式(2)で表されるフェノー
ル化合物(以下式(2)の化合物)を合成し、これと更
にエポキシ樹脂を重合させることにより合成する。
【0011】前記の方法で使用されるメチロール体は従
来公知の方法により得ることができ、例えばフェノール
化合物を通常アルカリ触媒の存在下においてホルムアル
デヒドと反応させる方法や、芳香族アルデヒド化合物や
芳香族多価アルデヒド化合物のアルデヒド基を還元する
方法等が採用され得る。ここで用いうるアルカリ触媒の
具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウ
ムエトキシド、カリウム−tert−ブトキシド、トリエチ
ルアミン、トリオクチルアミン、テトラメチルエチレン
ジアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N
−ジエチルメタノールアミン、N,N−ジブチルエタノ
ールアミンなどが挙げられるがこれらに限定されること
はない。
【0012】メチロール体を合成する際に用い得るフェ
ノール化合物の具体例としては、フェノール類(フェノ
ール、クレゾールやエチルフェノール、ブチルフェノー
ル、オクチルフェノール等のアルキル置換フェノール、
フェニルフェノールやクミルフェノール等の芳香族置換
フェノール、メトキシフェノールやエトキシフェノール
などのアルコキシ基置換フェノール、ナフトール、アル
キル置換ナフトール、レゾルシン、ハイドロキノン、カ
テコール、フロログリシノール、ジヒドロキシナフタレ
ン等)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフ
ェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフ
ェノールAD等)、フェノール類と各種アルデヒド(ホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒ
ド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、
グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアル
デヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノ
ール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テ
ルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、
ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニル
ベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフ
ェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェ
ノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェ
ノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノ
ール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α’,α’−
ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,
α,α’,α’−ビフェニルジメタノール等)との重縮
合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,
α’−ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル
等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒド
の重縮合物等が挙げられる。尚、これらフェノール化合
物は、2種以上を混合して使用することもできる。
【0013】メチロール体、式(1)の化合物及びエポ
キシ樹脂をワンバッチで(重)縮合させる方法で本発明
のエポキシ樹脂を合成する場合は、より好ましくは溶剤
を使用して行うが、式(1)の化合物とメチロール体の
反応は脱水反応であり、と式(1)の化合物は水と反応
するとリン酸を生成しやすいため、反応時には生成水を
随時系外へ排出することが好ましい。この方法では、フ
ェノール性水酸基とエポキシ基の反応も同時に行うが、
この際必要により硬化促進剤を使用することも可能であ
る。硬化促進剤を使用する場合、その具体例としては2
−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール等のイ
ミダゾール系化合物、三フッ化ホウ素錯体、トリフェニ
ルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘ
キシルホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェ
ニルボラン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェ
ニルボレート等のリン系化合物、三級アミン化合物など
が挙げられ、その使用量はエポキシ樹脂100重量部に
対して通常0.01〜15重量部、好ましくは0.1〜
10重量部である。用いうる溶媒の具体例としては、ト
ルエン、キシレン、ジオキサン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、エチレングリコール、エーテル類、
フェノール類等が挙げられる。アセトンやメチルエチル
ケトンなどのケトン系の溶媒は、それ自身が式(1)の
化合物と反応してしまうので使用に適さない。反応温度
及び時間は、使用する溶剤の種類や量によって異なる
が、通常70〜200℃、好ましくは100〜180℃
の範囲で、通常5〜100時間、好ましくは6〜30時
間の範囲である。
【0014】ここで使用するエポキシ樹脂の具体例とし
ては、フェノール類(前記と同様なもの)、ビスフェノ
ール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフ
ェノールS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)、
フェノール類と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズ
アルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、
フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアル
デヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエン化
合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシク
ロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、
テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビ
フェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、
イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン類
(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合
物、フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジ
メタノール、α,α,α’,α’−ベンゼンジメタノー
ル、ビフェニルジメタノール、α,α,α’,α’−ビ
フェニルジメタノール等)との重縮合物、フェノール類
と芳香族ジクロロメチル類(α,α’−ジクロロキシレ
ン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物、ビ
スフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物、アルコー
ル類等をグリシジルエーテル化したグリシジルエーテル
系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミ
ン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂
等が挙げられるが、通常用いられるエポキシ樹脂であれ
ばこれらに限定されるものではない。これらは単独で用
いてもよく、2種以上を用いても良いが、使用するエポ
キシ樹脂あるいはエポキシ樹脂の混合物の平均の官能基
(グリシジル基)数が好ましくは2個以上15個以下、
より好ましくは2個以上8個以下となるように調整する
事が好ましい。
【0015】式(2)の化合物を合成する場合、メチロ
ール体と式(1)の化合物との脱水縮合反応は、通常無
触媒で必要により前記で挙げたような溶剤溶液中で加熱
することにより進行する。
【0016】式(1)の化合物とメチロール体との反応
は無触媒で進行するが、下記するように過剰のメチロー
ル基とフェノール化合物とを反応させる必要がある場合
は、酸性あるいは塩基性の触媒が存在していても構わな
い。ただし、塩基性触媒についてはアルカリ金属水酸化
物やアルカリ土類金属水酸化物などは式(1)の化合物
を加水分解してしまいリン酸が生成するので好ましくな
い。用いうる酸性触媒の具体例としては、p−トルエン
スルホン酸、酢酸、蟻酸、シュウ酸などが挙げられるが
これらに限定されることはない。 用いうる塩基性触媒
の具体例としては、トリエチルアミン、トリオクチルア
ミン、テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチ
ルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミ
ン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、N,N
−ジブチルエタノールアミン等の3級アミン類が挙げら
れるがこれらに限定されることはない。触媒の使用量は
式(2)の化合物100重量部に対し通常0.01〜5
00重量部、好ましくは0.02〜300重量部であ
る。
【0017】メチロール体と式(1)の化合物との反応
で生成す出る水は、前述したのと同じ理由により系内か
ら除去することが好ましい。反応温度や時間は、使用す
る溶媒やメチロール体のメチロール基の反応性によって
異なるが、通常50〜200℃、好ましくは70℃〜1
80℃の範囲で、通常5〜100時間、好ましくは6〜
30時間の範囲である。
【0018】式(1)の化合物とメチロール体が有する
メチロール基との反応は1モル:1モルの比の反応であ
るが、メチロール基の比率を多くして、式(1)の化合
物がメチロール体中のメチロ−ル基と総て反応した後
に、残余のメチロール基とフェノール化合物とを脱水縮
合させることもできる。
【0019】また、式(1)の化合物とメチロール体の
メチロール基とを1モル:1モルの比で反応させて得ら
れた式(2)の化合物を単独で、または必要により前記
のフェノール化合物の存在下において更に各種アルデヒ
ド、各種ジエン化合物、ケトン類、芳香族ジメタノール
類、芳香族ジクロロメチル類等と重(縮)合させても良
い。こうして得られた式(2)の化合物においてnは平
均値を示し、通常0〜20の実数を示すが、0〜3の実
数が好ましい。
【0020】こうして得られた式(2)の化合物と前記
のようなエポキシ樹脂とを通常50〜200℃、好まし
くは70〜180℃で通常3〜100時間、好ましくは
4〜30時間反応させることによっても本発明のエポキ
シ樹脂を得ることができる。この際の反応の場合は、必
要により溶剤を使用して反応を行う。この場合使用しう
る溶剤としては、前記に挙げた溶剤のほかに、既に式
(1)の化合物が系内に存在しないため、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系の溶剤
も使用することができる。
【0021】この際のエポキシ樹脂の使用量は、メチロ
ール体や式(2)の化合物の平均官能基(水酸基)数や
使用するエポキシ樹脂の平均官能基数によって異なる
が、通常水酸基1当量に対してエポキシ基1.1当量以
上、好ましくは2当量以上、より好ましくは3当量以上
となるような量である。こうして得られた本発明のエポ
キシ樹脂のエポキシ当量は250g/eq以上、100
0g/eqが好ましい。
【0022】以下、本発明のエポキシ樹脂組成物につい
て説明する。本発明のエポキシ樹脂組成物は本発明のエ
ポキシ樹脂を含有する。他の成分としては多価フェノー
ル化合物及び/またはシアネートエステル樹脂及び/ま
たはマレイミド化合物及び/またはレゾール樹脂及び/
またはこれらの硬化剤を含有し、本発明のエポキシ樹脂
が本発明のエポキシ樹脂を含むこれら必須成分中に占め
る割合は通常5重量%以上、特に10重量%以上が好ま
しい。
【0023】本発明のエポキシ樹脂組成物において用い
られ得る硬化剤としては、例えばアミン系化合物、酸無
水物系化合物、アミド系化合物、フェノール系化合物な
どが挙げられる。用いうる硬化剤の具体例としては、ジ
アミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリ
エチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イ
ソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2
量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹
脂、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリ
ット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、
メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無
水フタル酸、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビ
スフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビ
スフェノールAD等)、フェノール類(フェノール、ア
ルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフト
ール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼ
ン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシ
ナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデ
ヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベン
ズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒ
ド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナム
アルデヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエ
ン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニル
シクロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネ
ン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニ
ルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエ
ン、イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン
類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮
合物、フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼン
ジメタノール、α,α,α’,α’−ベンゼンジメタノ
ール、ビフェニルジメタノール、α,α,α’,α’−
ビフェニルジメタノール等)との重縮合物、フェノール
類と芳香族ジクロロメチル類(α,α’−ジクロロキシ
レン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物、
ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物、及びこ
れらの変性物、イミダゾ−ル、BF−アミン錯体、グ
アニジン誘導体、ジシアンジアミドなどが挙げられるが
これらに限定されることはない。硬化剤は、1当量に対
しエポキシ樹脂が0.5〜1.5当量となる割合で、又
シアネートエステル樹脂を含有する場合、硬化剤:シア
ネートエステル樹脂(重量比)=20:80〜80:2
0となる割合で、又マレイミド化合物を含有する場合、
硬化剤:マレイミド化合物(重量比)=20:80〜8
0:20となる割合でそれぞれ使用するのが好ましい。
【0024】本発明のエポキシ樹脂組成物において本発
明のエポキシ樹脂と併用しうるエポキシ樹脂の具体例と
してはビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェ
ノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェ
ノールAD等)、フェノール類と各種アルデヒド(ホル
ムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒ
ド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、
グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアル
デヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノ
ール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テ
ルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、
ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニル
ベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフ
ェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェ
ノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェ
ノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノ
ール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α’,α’−
ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,
α,α’,α’−ビフェニルジメタノール等)との重縮
合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,
α’−ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル
等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒド
の重縮合物、アルコール類等をグリシジルエーテル化し
たグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ
樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエ
ステル系エポキシ樹脂等が挙げられるが、通常用いられ
るエポキシ樹脂であればこれらに限定されるものではな
い。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いても
よい。
【0025】本発明のエポキシ樹脂組成物は、必要に応
じて、エポキシ樹脂の硬化促進剤として一般的に用いら
れるものを含有させても良い。用いうる硬化促進剤の具
体例としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイ
ミダゾール等のイミダゾール系化合物、三フッ化ホウ素
錯体、トリフェニルホスフィン、トリオクチルホスフィ
ン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホス
フィン・トリフェニルボラン、テトラフェニルホスホニ
ウム・テトラフェニルボレート等のリン系化合物、三級
アミン化合物などが挙げられ、その使用量はエポキシ樹
脂100重量部に対して通常0.01〜15重量部、好
ましくは0.1〜10重量部である。
【0026】本発明のエポキシ樹脂組成物において使用
しうるシアネートエステル樹脂の具体例としては、ジシ
アナートベンゼン、トリシアナートベンゼン、ジシアナ
ートナフタレン、ジシアンートビフェニル、2、2’−
ビス(4ーシアナートフェニル)プロパン、ビス(4ー
シアナートフェニル)メタン、ビス(3,5ージメチル
ー4ーシアナートフェニル)メタン、2,2’−ビス
(3,5−ジメチル−4−シアナートフェニル)プロパ
ン、2,2’−ビス(4−シアナートフェニル)エタ
ン、2,2’−ビス(4ーシアナートフェニル)ヘキサ
フロロプロパン、ビス(4−シアナートフェニル)スル
ホン、ビス(4−シアナートフェニル)チオエーテル、
フェノールノボラックシアナート、フェノール・ジシク
ロペンタジエン共縮合物の水酸基をシアネート基に変換
したもの等が挙げられるがこれらに限定されるものでは
ない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いて
もよい。
【0027】本発明のエポキシ樹脂組成物には、シアネ
ートエステル樹脂を含む場合、必要に応じてシアネート
基を三量化させてsym−トリアジン環を形成するため
に、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸
銅、ナフテン酸鉛、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、鉛
アセチルアセトナート、ジブチル錫マレエート等の触媒
を含有させることもできる。触媒は、エポキシ樹脂樹脂
組成物中の樹脂分100重量部に対して0.0001〜
0.10重量部、好ましくは0.00015〜0.00
15重量部となる割合で使用する。これらは単独で用い
てもよく、2種以上を用いてもよい。
【0028】本発明のエポキシ樹脂組成物において使用
されうるマレイミド化合物としては、マレイミド基を有
するものであれば良く、2級アミンを有する化合物と無
水マレイン酸を縮合・脱水反応させることにより得られ
る化合物であり、用いうる具体例としてはフェニルマレ
イミド、ヒドロキシフェニルマレイミド、N,N’−エ
チレンビスマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンビス
マレイミド、N,N’−フェニレンビスマレイミド、
4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン、4,4’
−ビスマレイミドジフェニルプロパン、4,4’−ビス
マレイミドジフェニルスルホン、アニリン類・アルデヒ
ド類重縮合物のアミノ基と無水マレイン酸を縮合脱水し
たマレイミド樹脂、アニリン類・芳香族ジメタノール類
重縮合物のアミノ基と無水マレイン酸を縮合脱水したマ
レイミド樹脂等が挙げられるがこれらに限定されるもの
ではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用
いてもよい。
【0029】本発明のエポキシ樹脂組成物にマレイミド
化合物を含有させる場合、硬化促進剤としてはエポキシ
樹脂やシアネートエステル樹脂の硬化促進剤や、有機過
酸化物やアゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用して
も良い。この場合の硬化促進剤または重合開始剤はエポ
キシ樹脂樹脂組成物中の樹脂分100重量部に対して通
常0.01〜10重量部となる割合で使用する。これら
は単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
【0030】又、本発明のエポキシ樹脂組成物に本発明
のエポキシ樹脂やマレイミド化合物を含有させる場合、
光ラジカル開始剤や光カチオン開始剤等を用いることに
より、光によって硬化させることも可能となる。
【0031】更に本発明のエポキシ樹脂組成物には、必
要に応じて種々の添加剤を配合することが出来る。用い
うる添加剤の具体例としては、ポリブタジエン及びこの
変性物、アクリロニトリル共重合体の変性物、インデン
樹脂、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリエ
チレン、ポリイミド、フッ素樹脂、シリコーンゲル、シ
リコーンオイル、並びにシリカ、アルミナ、炭酸カルシ
ウム、石英粉、アルミニウム粉末、グラファイト、タル
ク、クレー、酸化鉄、酸化チタン、窒化アルミニウム、
アスベスト、マイカ、ガラス粉末、ガラス繊維、ガラス
不織布またはカーボン繊維等の無機充填材、シランカッ
プリング剤のような充填材の表面処理剤、離型剤、カー
ボンブラック、フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン等の着色剤、臭素化エポキシ樹脂などの難燃剤
が挙げられる。
【0032】ハロゲンを含まない難燃性の樹脂硬化物を
得る場合は、臭素系や塩素系の化合物を組成物に配合せ
ず、本発明のエポキシ樹脂のみか、他のリン系難燃剤や
窒素を含有する化合物や水酸化アルミニウムなどの無機
系難燃剤などを併用することにより難燃性を発現させ
る。
【0033】本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記各成
分を上記したような割合で均一に混合することにより得
られる。混合は必要により上記各成分の軟化点より20
〜100℃程度高い温度で加熱溶融することに依って行
うことが出来る。
【0034】エポキシ樹脂組成物の各成分を溶剤等に均
一に分散または溶解させることにより、混合することも
できる。この場合の溶媒は特に限定されないが、用いう
る具体例としては、トルエン、キシレン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、ジオキサン、メチル
セロソルブ、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。こ
れら溶媒は樹脂分100重量部に対して通常5〜300
重量部、好ましくは10〜150重量部が用いられる。
【0035】本発明の硬化物は、上記のエポキシ樹素組
成物を、通常室温〜250℃で30秒〜50時間処理す
ることにより得られる。又、エポキシ樹脂組成物の成分
を溶剤等に均一に分散または溶解させ、溶媒を除去した
後に前記のような条件で硬化させることもできる。又、
樹脂組成物が光ラジカル開始剤や光カチオン開始剤等を
含有する場合は主に紫外線を照射することによって硬化
させることもできる。その後、前記条件で熱処理を加え
る方が好ましい。
【0036】また、本発明のエポキシ樹脂組成物は一般
的なワニスの調製、含浸、乾燥、プリプレグ化、積層硬
化により積層板とする事ができる。プリプレグを作成す
る一般的な方法としては、本発明のエポキシ樹脂及び必
要に応じて他の成分及び溶剤を所定の割合で配合してワ
ニスとする。ついでガラスクロスなどにワニスを含浸さ
せた後、乾燥して樹脂量40〜60重量%のプリプレグ
を得る。積層板はプリプレグを所定枚積層してプレス中
で加熱加圧硬化をおこなうことにより得ることができ
る。更に、最近ではビルドアップタイプのプリント配線
板が最先端分野で使用されているが、これはコア材と呼
ばれる板の上に、本発明のエポキシ樹脂及び必要に応じ
て他の成分及び溶剤を所定の割合で配合したワニスを塗
布、乾燥、銅箔接着及び硬化、エッチングによる回路形
成、を繰り返すことにより作成したり、銅箔の表面にワ
ニスを塗布、乾燥したもの(樹脂付き銅箔)をコア材に
接着及び硬化後、回路形成し、更にその上に樹脂付き銅
箔を接着及び硬化、回路形成を繰り返すことなどにより
得ることができる。
【0037】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。又、実施例において、エポキシ当量、溶融粘度、融
点は以下の条件で測定した。 1)エポキシ当量 JIS K−7236に準じた方法で測定した。 2)溶融粘度 150℃におけるコーンプレート法における溶融粘度 測定機械:コーンプレート(ICI)高温粘度計(RESEARCH
EQUIPMENT(LONDON)LTD. 製) コーンNo.:4(測定範囲0〜40ポイズ) 試料量:0.100±0.005(g) 3)軟化点 JIS K−7234 に準拠
【0038】実施例1 前記式(1)の化合物21.6重量部、下記式(5)
【0039】
【化9】
【0040】で表される化合物14.4重量部、エピコ
ート−828(油化シェルエポキシ製ジグリシジルエー
テルビスフェノールA エポキシ当量186g/eq)
74.4重量部、トルエン20重量部を反応容器に仕込
み、加熱、撹拌し、120〜140℃で12時間反応を
行った。その際、共沸により留出してくるトルエンと生
成水を冷却、分液した後、有機層であるトルエンのみを
系内に戻しながら反応を行った。反応終了後、冷却して
トルエンを20重量部加えることにより本発明のエポキ
シ樹脂(E1)のトルエン溶液を得た。このエポキシ樹
脂のエポキシ当量は454g/eq、軟化点は76.1
℃、溶融粘度は0.83Pa・sだった。
【0041】実施例2 実施例1において式(5)の化合物を15.1重量部
に、エピコート−828を93重量部に、トルエンを2
5重量部に変えた以外は同様の操作を行ったところ本発
明のエポキシ樹脂(E2)のトルエン溶液を得た。この
エポキシ樹脂のエポキシ当量は371g/eq、軟化点
は68.0℃、溶融粘度は0.28Pa・sだった。
【0042】実施例3 式(1)の化合物21.6重量部、式(5)の化合物1
5.1重量部、キシレン30重量部を反応容器に仕込
み、加熱、撹拌し、120〜140℃で8時間反応を行
った。その際、共沸により留出してくるキシレンと生成
水を冷却、分液した後、有機層であるキシレンのみを系
内に戻しながら反応を行った。その後、エピコート−8
28を93重量部加え、120〜140℃で8時間反応
を行い、冷却後キシレンを20重量部加えて本発明のエ
ポキシ樹脂(E3)のキシレン溶液を得た。このエポキ
シ樹脂のエポキシ当量は344g/eq、軟化点は64
℃、溶融粘度は0.21Pa・sだった。
【0043】実施例4 式(1)の化合物21.6重量部、式(5)の化合物1
5.1重量部、キシレン50重量部を反応容器に仕込
み、加熱、撹拌し、130〜150℃で10時間反応を
行った。その際、共沸により留出してくるキシレンと生
成水を冷却、分液した後、有機層であるキシレンのみを
系内に戻しながら反応を行った。その後、エピコート−
828を56重量部加え、150〜160℃で6時間反
行い、冷却後キシレンを20重量部加えて本発明のエポ
キシ樹脂(E4)のキシレン溶液を得た。このエポキシ
樹脂のエポキシ当量は492g/eq、軟化点は93
℃、溶融粘度は2.4Pa・sだった。
【0044】実施例5〜8 実施例1〜4で得られたエポキシ樹脂の溶液にメチルエ
チルケトンを加え、樹脂分濃度が75%である樹脂溶液
を調整した。これらの樹脂溶液133重量部に、メチル
セロソルブ32重量部とジメチルホルムアミド32重量
部の混合溶液に溶かした表1に示す重量部のジシアンジ
アミド及び2−メチル−4−メチルイミダゾール0.1
5重量部を配合してワニス状のエポキシ樹脂組成物を調
整した。このエポキシ樹脂組成物をガラスクロスに含浸
させ、150℃で7分間加熱してプリプレグを作成し、
これを8プライと銅箔(35μm、JTC箔)1枚を重
ね、170℃×40Kgf/cm2の条件で60分間加熱加圧
し、厚み1.5mmの片面銅張り積層板を作成した。作
成した積層板について、以下の項目及び方法で測定を行
った。試験結果は表1に示す。 ・銅箔剥離強度:JIS C−6481(引き剥がし強
さ)に準拠して行った。 ・ガラス転移温度:TMA法(真空理工(株)製 TM
−7000)昇温速度 2℃/min ・難燃性:UL−94に準拠
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明は、リン原子を構造中に有するエ
ポキシ樹脂であり、これらを含有する本発明のエポキシ
樹脂組成物の硬化物は従来の材料のようにハロゲン原子
を含まないあるいは少量しか含まなくても、優れた耐熱
性や難燃性を発現させるため、環境安全性に優れた電気
電子部品用絶縁材料(高信頼性半導体封止材料など)及
び積層板(プリント配線板、ビルドアップ基板など)や
CFRPを始めとする各種複合材料、接着剤、塗料等に
有用な材料を提供することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 で表される化合物とフェノール性水酸基及びメチロール
    基を有する化合物とエポキシ樹脂とを脱水縮合及び重合
    させることにより得られるエポキシ樹脂。
  2. 【請求項2】前記式(1)の化合物とフェノール性水酸
    基及びメチロール基を有する化合物を反応させて得られ
    た式(2) 【化2】 (式(2)中、複数存在するXはそれぞれ独立して単結
    合、炭素数1〜20の炭化水素基、酸素原子、硫黄原
    子、スルホン基、スルホオキシド基または式(3) 【化3】 (式(3)中、gは1〜3の整数を示す。m、d及びe
    は0〜6の整数を示す。複数存在するQは独立して水素
    原子または炭素数1〜20の炭化水素基を示す。複数存
    在するAは独立して炭素原子または窒素原子を示す。
    複数存在するWは酸素原子、硫黄原子を示す。また、
    g、m、d、e及びWは式(2)中で複数存在すること
    になるがそれぞれ互いに同一であっても異なっていても
    よい。)のいずれか1つの基を示す。複数存在するZは
    独立して水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、アル
    コキシ基または式(4) 【化4】 のいずれか1つの基を示すが、少なくとも1個は式
    (4)の基である。h及び複数存在するiはそれぞれ独
    立して1〜3の整数を示す。j及び複数存在するkはそ
    れぞれ独立して0〜6の整数を示す。nは平均値を示
    し、0〜20の実数を示す。)で表されるフェノール化
    合物とエポキシ樹脂を重合させることにより得られるエ
    ポキシ樹脂。
  3. 【請求項3】式(2)のnが0〜3の実数である請求項
    2記載のエポキシ樹脂。
  4. 【請求項4】エポキシ当量が250g/eq以上、10
    00g/eq以下である請求項1〜3のいずれか1項記
    載のエポキシ樹脂。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載のエポ
    キシ樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】ハロゲンを含まない請求項5記載のエポキ
    シ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項5または6記載のエポキシ樹脂組成
    物の硬化物。
  8. 【請求項8】難燃性を有する請求項6記載の硬化物。
  9. 【請求項9】請求項6記載のエポキシ樹脂組成物を使用
    して作成したプリント配線基板。
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