JP2002179693A - 鏡像異性体的に高純度の(5,5’−ジクロロ−6,6’−ジメトキシビフェニル−2,2’−ジイル)−ビス−(ジフェニルホスフィンオキサイド)の改良製造方法 - Google Patents

鏡像異性体的に高純度の(5,5’−ジクロロ−6,6’−ジメトキシビフェニル−2,2’−ジイル)−ビス−(ジフェニルホスフィンオキサイド)の改良製造方法

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JP2002179693A JP2001343031A JP2001343031A JP2002179693A JP 2002179693 A JP2002179693 A JP 2002179693A JP 2001343031 A JP2001343031 A JP 2001343031A JP 2001343031 A JP2001343031 A JP 2001343031A JP 2002179693 A JP2002179693 A JP 2002179693A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鏡像異性体的に高純度の(5,5’−ジクロ
ロ−6,6’−ジメトキシビフェニル−2,2’−ジイ
ル)−ビス−(ジフェニルホスフィンオキサイド)の改
良製造方法の提供。 【解決手段】 1番目の段階で、芳香族臭素化合物とジ
フェニルホスフィン酸クロライドを反応させてジフェニ
ルホスフィンオキサイドを生じさせ、これの単離を芳香
族炭化水素中の溶液に飽和脂肪族炭化水素を添加するこ
とで行う。2番目の段階で、ジフェニルホスフィンの6
位の所に金属化を受けさせそしてそれをヨウ素と反応さ
せることで2−ヨード−ジフェニルホスフィンオキサイ
ドを生じさせるが、この時に用いる温度を−25℃以上
にしかつ前記過程を少量のヨウ素が常に余分に存在する
ように実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、O=P(フェニル)2(Cl)
型の燐オキシクロライドと5−ブロモ−2−クロロアニ
ソールから出発して表題に示したビス−ジフェニルホス
フィンオキサイドを生じさせる改良方法に関する。
【0002】前記ビス−ジフェニルホスフィンオキサイ
ドに還元を受けさせることで相当するビス−ジフェニル
ホスフィンを生じさせることができ、これは金属錯体の
配位子として用いられる。そのような金属錯体は鏡像選
択的水添(enantioselective hyd
rogenations)の触媒として重要な役割を果
たす(DE−A1−195 22 293および相当す
る米国特許第5 710 339号および5 801
261号を参照)。
【0003】鏡像異性体的に高純度(enantiom
erically pure)の(5,5’−ジクロロ
−6,6’−ジメトキシビフェニル−2,2’−ジイ
ル)−ビス−(ジフェニルホスフィンオキサイド)を多
段階で生じさせる方法も同様に前記文献から公知であ
る。このような方法では、1番目の段階で、5−ブロモ
−2−クロロアニソールを選択的モノ金属化(mono
metalation)経由でO=P(フェニル)
2(Cl)型の燐オキシクロライドと反応させて(4−
クロロ−3−メトキシフェニル)−ジフェニルホスフィ
ンオキサイドを生じさせる。前記金属化をテトラヒドロ
フラン中でマグネシウムを用いて実施し、前記燐オキシ
クロライドをテトラヒドロフラン中の溶液として用い、
そして塩化メチレン中の溶液を蒸発で濃縮しそしてそれ
をt−ブチルメチルエーテルと一緒に撹拌することを通
して、生成物の単離を行う。これは70%の収率でもた
らされる。
【0004】2番目の段階で、前記(4−クロロ−3−
メトキシフェニル)−ジフェニルホスフィンオキサイド
を相当する2−ヨード化合物に変化させる。この目的
で、出発ホスフィンオキサイドをテトラヒドロフランに
入れることで生じさせた−70℃の溶液にリチウムジイ
ソプロピルアミドをテトラヒドロフランに溶解させて添
加し、この混合物を0℃に加熱し、−76℃に冷却した
後、この温度で、ヨウ素がテトラヒドロフランに入って
いる溶液を滴下する。亜硫酸ナトリウム水溶液を用いた
処理に続く酢酸エチルを用いた抽出そしてその抽出溶媒
を除去することによる処理を実施する。それによって生
成物が80%の収率でもたらされる。
【0005】3番目の段階で、前記(4−クロロ−2−
ヨード−3−メトキシフェニル)−ジフェニルホスフィ
ンオキサイドをジメチルホルムアミド中で銅粉と16時
間かけて反応させることでラセミ型の(5,5’−ジク
ロロ−6,6’−ジメトキシビフェニル−2,2’−ジ
イル)−ビス−(ジフェニルホスフィンオキサイド)を
生じさせる。この後者の単離を、濾過に続いて濾液から
ジメチルホルムアミドを除去しそしてt−ブチルメチル
エーテルと一緒に撹拌することで行う。
【0006】最後に、4番目の段階で、鏡像異性体的に
高純度のモノ−もしくはジカルボン酸を用いて前記ラセ
ミ型の(5,5’−ジクロロ−6,6’−ジメトキシビ
フェニル−2,2’−ジイル)−ビス−(ジフェニルホ
スフィンオキサイド)をこれの鏡像異性体に分割させ
る。この場合、両方の形態の鏡像異性体的に高純度のモ
ノ−もしくはジカルボン酸を次々に用いる必要がありか
つ実施する必要がある抽出および濾過は複雑である。
【0007】このような公知のビス−ジフェニルホスフ
ィンオキサイド製造方法は全体として欠点を有し、相対
的に大規模で用いるにはあまり適切でなくかつ経済的で
ない、と言うのは、生成物が満足される収率ではもたら
されず、多くの場合、ある程度毒性を有する溶媒を用い
る必要があり、工程工学の意味で非常に複雑であり、非
常に低い温度(−76℃に及ぶ)を用いる必要があり、
反応時間が長くかつ溶媒および助剤を多量に用いる必要
があるからである。
【0008】従って、前記ビス−ジフェニルホスフィン
オキサイドをより簡潔かつより効率よくかつより費用効
果的な様式で入手することを可能にしかつまた比較的大
規模な生産を問題なしに実施することも可能にするビス
−ジフェニルホスフィンオキサイド製造方法がまだ求め
られているままである。
【0009】我々は、鏡像異性体的に高純度の式(I)
【0010】
【化6】
【0011】[式中、R1は、フェニル、ナフチル、炭
素原子を4または5個有しかつ窒素、酸素および硫黄の
群のヘテロ原子を1または2個有するヘテロアリール、
またはシクロヘキシルであるが、これらは場合により
R’、OR’、NO2、NH2、NHR’またはNR’2
(ここで、R’は各場合ともC1−C6−アルキルであ
る)で置換されていてもよく、R2は、C1−C4−アル
コキシであり、R3は、水素、フッ素、塩素または臭素
であり、そしてR4およびR5は、互いに独立して、水
素、フッ素、塩素、臭素、C1−C6−アルキルまたはC
1−C6−アルコキシである]で表されるビス−ジフェニ
ルホスフィンオキサイドの製造方法をここに見いだし、
この製造方法では、1番目の段階で、式
【0012】
【化7】
【0013】[式中、R2からR5は、式(I)で与えた
意味を有する]で表される臭素化合物を選択的モノ金属
化後に式(II)
【0014】
【化8】
【0015】[式中、R1は、式(I)で与えた意味を
有する]で表されるジフェニルホスフィン酸クロライド
と反応させることで式(III)
【0016】
【化9】
【0017】[式中、R1からR5は、式(I)で与えた
意味を有する]で表されるジフェニルホスフィンオキサ
イドを生じさせ、2番目の段階で、それの6位の所に金
属化を受けさせ(metalated)そしてそれをヨ
ウ素と反応させることで式(IV)
【0018】
【化10】
【0019】[式中、R1からR5は、式(I)で与えた
意味を有する]で表される2−ヨード−ジフェニルホス
フィンオキサイドを生じさせ、3番目の段階で、それ
を、銅を用いて転化させることでラセミ型の前記式
(I)で表されるビス−ジフェニルホスフィンオキサイ
ドを生じさせ、そして4番目の段階で、前記ラセミ型の
式(I)で表されるビス−ジフェニルホスフィンオキサ
イドを鏡像異性体的に高純度のモノ−もしくはジカルボ
ン酸と一緒に結晶化させてそれの鏡像異性体に分割させ
るが、本方法は、前記1番目の段階で用いる溶媒がテト
ラヒドロフランと芳香族炭化水素の混合物でありそして
前記式(II)で表されるジフェニルホスフィン酸クロ
ライドを無溶媒で用いそして生じた式(III)で表さ
れるジフェニルホスフィンオキサイドの単離を芳香族炭
化水素中の溶液に飽和脂肪族炭化水素を添加することで
行い、前記2番目の段階で−25℃以上の温度を用い、
前記式(III)で表されるジフェニルホスフィンオキ
サイドの金属化物およびヨウ素の計量添加を少量のヨウ
素が常に余分に存在するように同時に行いそして生じた
2−ヨード−ジフェニルホスフィンオキサイドをこれが
芳香族炭化水素に溶解した形態で分離し、前記3番目の
段階で樹枝状銅(dendritic copper)
および溶媒として芳香族炭化水素を用いそして生じたラ
セミ型の前記式(I)で表されるビス−ジフェニルホス
フィンオキサイドを芳香族炭化水素中の溶液から結晶化
させ、そして前記4番目の段階で鏡像異性体的に高純度
のモノ−もしくはジカルボン酸を用い、芳香族炭化水素
中の溶液から結晶化させることで1番目の鏡像異性体を
得そして加水分解に続いて芳香族炭化水素中の溶液から
結晶化させることで2番目の鏡像異性体を得る、ことを
特徴とする。
【0020】前記式(I)から(IV)中のR1は、好
適には、未置換のフェニル、未置換のナフチル、炭素原
子を4または5個有しかつ酸素および硫黄から成る群の
ヘテロ原子を1または2個有するヘテロアリール、また
は未置換のシクロヘキシルである。
【0021】前記式(I)、(IIa)、(III)お
よび(IV)において、R2は、好適には、メトキシで
あり、R3は、好適には、フッ素、塩素または臭素、特
に塩素であり、そしてR4およびR5は、好適には、水素
である。
【0022】前記芳香族炭化水素は例えばベンゼン、ト
ルエンまたはキシレンである。トルエンが好適である。
【0023】前記飽和脂肪族炭化水素は、例えば沸点
(大気圧における)が30℃を超える炭化水素であり得
る。直鎖もしくは分枝ペンタン、ヘキサン、ヘプタンお
よびオクタンが好適である。
【0024】特にn−ペンタンが好適である。
【0025】前記1番目の段階で、例えばマグネシウム
を用いて前記金属化を実施してもよく、必要ならば、例
えばヨウ素を少量添加することなどでそれに活性化を受
けさせてもよい。この金属化では、マグネシウムを前記
式(IIa)で表される臭素化合物1モルを基準にして
例えば1から1.5モル用いてもよい。用いる溶媒混合
物は、例えば20から実質的に100体積%のテトラヒ
ドロフランと追加的に100体積%になる量の芳香族炭
化水素から成っていてもよい。これは好適には40から
60体積%、特に45から55体積%のテトラヒドロフ
ランと追加的に100体積%になる量の芳香族炭化水素
から成る。
【0026】このような手順は、例えば、マグネシウ
ム、少量のヨウ素および前記溶媒混合物を追加的に導入
し、この混合物を30から80℃の範囲の温度に加熱し
た後、前記式(IIa)で表される臭素化合物を計量し
て同じ溶媒混合物に溶解させて30から80℃の範囲の
温度で添加しそしてこの計量添加が終了した時点で適宜
さらなる還流を例えば5から60分間行うことなどで実
施可能である。次に、前記式(II)で表されるホスフ
ィン酸クロライドを溶解形態でない形態、即ち希釈剤を
用いないで例えば−10から+15℃の範囲の温度に冷
却しながら添加する。最後に、この混合物のさらなる後
撹拌を0から30℃の範囲の温度で例えば30から25
0分間行ってもよい。
【0027】前記1番目の段階を実施した後に存在する
反応混合物の処理は、例えば、それを氷水に注ぎ込み、
有機相を分離し、水相を芳香族炭化水素で抽出し、前記
有機相と抽出液を一緒にして希アルカリ水溶液そして水
で洗浄した後に蒸発による濃縮を行うことなどで実施可
能である。この目的は、有利には、生じた前記式(II
I)で表されるジフェニルホスフィンオキサイドが芳香
族炭化水素にできるだけ高濃度で入っているが固体状成
分が全く沈澱しない溶液が生じるようにすることにあ
る。その後、本発明に従って飽和脂肪族炭化水素を添加
し、生じた易濾過性沈澱物を例えば5から20時間後に
濾別し、そして場合により飽和脂肪族炭化水素を用いて
後洗浄を行った後、乾燥を行う。
【0028】このようにして、純度が92%を超える前
記式(III)で表されるジフェニルホスフィンオキサ
イドを白色粉末の形態で80%を超える収率で得ること
ができる。前記式(II)で表されるホスフィン酸クロ
ライドを溶媒に入れないで添加することから処理全体で
用いる溶媒の量をより少なくすることができ、従って溶
媒を節約することができかつより高い空間−時間収率を
達成することが可能になる。
【0029】前記2番目の段階で用いる金属化剤(me
talating agent)は、例えばブチルリチ
ウムまたはリチウムジイソプロピルアミドなどであり得
る。後者が好適である。
【0030】この手順は、例えば、最初に式(III)
で表されるジフェニルホスフィンオキサイドを溶媒、例
えばテトラヒドロフランなどに入れて導入し、それを例
えば−25℃から0℃に冷却し、そしてこの温度で前記
金属化剤を例えば炭化水素を含有させたテトラヒドロフ
ランに溶解させて、温度が冷却で−25から0℃の範囲
に維持され得るような様式で計量添加することを伴い得
る。それによって溶液Aが生じる。個別に、ヨウ素が例
えばテトラヒドロフランに入っている溶液を生じさせ、
これもまた例えば−25℃から0℃に冷却する。それに
よって溶液Bが生じる。次に、反応槽に溶媒、例えばテ
トラヒドロフランなどを少量仕込んで、例えば−25℃
から0℃にし、そして次に例えば−25℃から0℃で溶
液Aと溶液Bを少量のヨウ素が常に余分に存在するよう
に同時に計量添加する。これは、反応混合物の色から容
易に検査可能である。色が暗色であることはヨウ素が余
分に存在することを示す。この反応中の温度を好適には
−25℃から−10℃に維持する。この反応を完了させ
る目的で、溶液AとBの計量添加に続いて、適宜、後撹
拌を例えば−10から+10℃で例えば更に10から1
50分間行ってもよい。その後、例えば希チオ硫酸ナト
リウム水溶液を添加することなどで、まだ存在する余分
なヨウ素を適切に除去する。
【0031】前記2番目の段階を実施した後に存在する
反応混合物の処理は、例えば、最初に有機相を分離し、
残りの水相を抽出溶媒、例えば芳香族炭化水素で抽出
し、適宜、前記有機相と抽出液を一緒にして水で洗浄し
た後、蒸発による濃縮を行うことなどで実施可能であ
る。このようにして、前記式(IV)で表される2−ヨ
ード−ジフェニルホスフィンオキサイドをこれが芳香族
炭化水素に例えば15から30重量%の濃度で入ってい
る溶液の形態で90%を超える収率で得ることができ
る。前記溶液を3番目の工程段階で直接用いることがで
きる。
【0032】本発明に従って実施する2番目の工程段階
は、使用する温度をほとんど技術的出費なしに維持する
ことができることと、計量添加時間が短いことと、収率
が高いことと、任意選択の処理が簡潔なことを特徴とす
る。
【0033】前記3番目の段階で、好適には、Glos
sary of Terms Relating to
Particle Technology、第1版
(1996年5月)に記述されている如き樹枝状銅を用
いる。前記銅の平均粒子サイズは例えば1から100μ
m、好適には30から50μmで表面積は例えば0.0
4から1m2/g、好適には0.07から0.5m2/g
で純度は99.5%を超え、好適には99.7%を超え
得る。本発明に従って用いる樹枝状銅は商業的に入手可
能である。
【0034】この手順は、例えば、最初に樹枝状銅を芳
香族溶媒と一緒に導入しそして前記2番目の段階で得た
前記式(IV)で表される2−ヨード−ジフェニルホス
フィンオキサイドの溶液を例えば70から140℃の温
度で計量添加することを伴い得る。樹枝状銅を前記式
(IV)で表される2−ヨード−ジフェニルホスフィン
オキサイド1モル当たり例えば1から10モル、好適に
は2から8モル用いてもよい。この計量添加が終了した
時点で、必要ならば、後撹拌を70から140℃で更に
1から5時間行ってもよい。前記計量添加および後撹拌
の時間は一緒にして例えば3から8時間であってもよ
い。処理では、例えば熱反応溶液を濾過し、そのフィル
ターケーキを溶媒、例えば塩素置換炭化水素などで洗浄
し、その洗浄溶液を蒸発乾固させ、得た固体を前記濾液
に添加しそしてこの混合物を還流温度にまで加熱しても
よい。また、例えば70から140℃に加熱しておいた
芳香族炭化水素で前記フィルターケーキを後洗浄し、こ
の洗浄溶液を1番目の濾液に加えそしてこの混合物を還
流温度に加熱することも可能である。適宜、前記芳香族
炭化水素のいくらかを例えば蒸留などで除去することも
可能である。次に、生じたラセミ型の前記式(I)で表
されるビス−ジフェニルホスフィンオキサイドを例えば
0から25℃に冷却して析出させ、これを例えば濾過な
どで得た後、乾燥を必要ならば真空下高温で行ってもよ
い。
【0035】本発明に従って実施する3番目の反応段階
は、使用する溶媒が費用効果的で低毒であること、処理
が簡潔なこと、そして反応時間が短いことを特徴とす
る。
【0036】前記4番目の段階で、例えば塩素置換炭化
水素に溶解させた前記ラセミ型の式(I)で表されるビ
ス−ジフェニルホスフィンオキサイドを例えばエステル
に入れたジベンゾイル酒石酸の高純度鏡像異性体の溶液
と高温で反応させそしてこの反応混合物を例えば2から
6時間かけてゆっくり10から25℃に冷却してもよ
い。この過程で析出して来た塩を例えば濾過などで分離
してもよい。
【0037】前記塩のさらなる処理を、例えば、それを
芳香族炭化水素で取り上げ、それを希酸水溶液そして希
塩基水溶液で洗浄した後、有機相を沸騰にまで加熱しそ
して実質的に飽和状態の溶液が高温で存在するように芳
香族炭化水素を蒸発させるか或はそれにちょうど足りる
量で添加してもよい。冷却、例えば10から30℃に冷
却すると、一方の鏡像異性体的に高純度の形態の前記式
(I)で表されるビス−ジフェニルホスフィンオキサイ
ドが析出し、これを分離することができる。それによっ
て、一般に、eeが99%を超えると言った鏡像異性体
過剰度を示す生成物が得られる。
【0038】ジベンゾイル酒石酸の高純度鏡像異性体と
の反応に続く処理で得た濾液の処理は、最初に前記塩を
同様な様式で芳香族炭化水素で取り上げ、それを例えば
希酸で直接洗浄しそして次に希塩基水溶液で洗浄するこ
となどで実施可能である。前記溶媒を例えば芳香族炭化
水素に交換し、蒸発による濃縮および冷却を行うこと
で、ラセミ型の供給材料である固体を得ることができ
る。このラセミ型の供給材料を分離した後に得られる濾
液を蒸発で更に濃縮した後、冷却することで、前記式
(I)で表されるビス−ジフェニルホスフィンオキサイ
ドの2番目の鏡像異性体を一般に99%を超える鏡像異
性体過剰度eeで得ることができる。
【0039】本発明に従う4番目の工程段階は、鏡像異
性体的に高純度のモノ−もしくはジカルボン酸を約50
%節約することができかつ処理が簡潔なことを特徴とす
る。
【0040】本発明に従って生じさせた鏡像異性体的に
高純度の前記式(I)で表されるビス−ジフェニルホス
フィンオキサイドに還元を受けさせて相当するビス−ジ
フェニルホスフィンを生じさせる必要がある場合、これ
は、序論に示した文献に従う本質的に公知の様式で例え
ばトリクロロシランなどを還元剤として用いて達成可能
である。
【0041】
【実施例】実施例1 (4−クロロ−3−メトキシフェニル)−ジフェニルホ
スフィンオキサイドの製造 アルゴン下、テトラヒドロフランが100mlでトルエ
ンが100mlの混合物にMg削り片を1モルとヨウ素
をスパチュラ先端量(spatula tip)で入れ
て60℃に加熱した。200gの5−ブロモ−2−クロ
ロアニソールをテトラヒドロフランが200mlでトル
エンが200mlの混合物に入れて10分かけて滴下し
た。この滴下中の内部温度を冷却で60℃に維持した。
前記滴下が終了した時点で反応混合物を還流温度に加熱
して、この温度で後撹拌を30分間行った。次に、この
混合物を0℃に冷却した後、236.8gのジフェニル
ホスフィン酸クロライドを45分かけて滴下した。この
操作を行っている間の内部温度を0から5℃の範囲に維
持した。この反応混合物の後撹拌を0℃で5分間行い、
冷却のスイッチを切った後、この混合物を更に2時間撹
拌した。処理では、反応混合物を1.6 lの氷水に注
ぎ込み、有機相を分離した後、水相を2x400mlの
トルエンで再洗浄した。有機相を一緒にして400ml
の2.5重量%濃度ソーダ水溶液に続いて400mlの
水で洗浄した後、ロータリーエバポレーターで体積が2
00mlになるまで濃縮した。次に、撹拌を行いながら
n−ペンタンを300ml滴下した。一晩かけて析出し
て来た固体を吸引を伴わせて濾別し、n−ペンタンで洗
浄した後、乾燥させた。それによって白色固体を20
3.5g得た。収率は82%で純度は94%であった。実施例2 (4−クロロ−2−ヨード−3−メトキシフェニル)−
ジフェニルホスフィンオキサイドの製造 反応を保護ガス雰囲気下で実施しそしてパーオキサイド
を含まないテトラヒドロフランを用いた。
【0042】反応槽内で300mlのテトラヒドロフラ
ンに(4−クロロ−3−メトキシフェニル)−ジフェニ
ルホスフィンオキサイドを51.4g入れて溶解させて
−20℃に冷却した。この溶液に、リチウムジイソプロ
ピルアミドをこれがテトラヒドロフランとエチルベンゼ
ンとヘキサンの混合物に入っている2モル規定の溶液の
形態で90ml滴下した。この滴下を内部温度が−15
℃に維持され得るように調節して行った。
【0043】別の反応槽にテトラヒドロフランを150
ml入れて−20℃に冷却した。これに、1番目の反応
槽に入っている内容物および43.9gのヨウ素が15
0mlのテトラヒドロフランに入っている溶液を内部温
度が−15℃に維持され得るような様式で同時に滴下し
た。目で見た検査を行うことで、反応混合物中にヨウ素
が常に若干余分に存在することを確かめた。
【0044】前記2つの溶液の全体を滴下した後、反応
槽の内部温度を0℃に持って行って、この混合物の後撹
拌を前記温度で1時間行った。次に、この反応混合物
を、60gのチオ硫酸ナトリウムを500mlの水に入
れることで生じさせて同様に0℃に冷却しておいた溶液
に添加した後、追加的に250mlの水を添加した。
【0045】有機相を分離しそして水相を2x125m
lのトルエンで抽出した。有機相を一緒にして125m
lの水で洗浄した後、ロータリーエバポレーターで体積
が250mlになるまで濃縮した。その結果として得た
溶液の(4−クロロ−2−ヨード−3−メトキシフェニ
ル)−ジフェニルホスフィンオキサイド含有量は24重
量%であり、このことは収率が93.5%であることに
相当する。実施例3 ラセミ型(5,5’−ジクロロ−6,6’−ジメトキシ
ビフェニル−2,2’−ジイル)−ビス−(ジフェニル
ホスフィンオキサイド)の製造 500mlのトルエンに平均粒子サイズが36μmで表
面積が0.13m2の樹枝状銅粉を31.7g導入して
還流温度にまで加熱した。0.128モルの(4−クロ
ロ−2−ヨード−3−メトキシフェニル)−ジフェニル
ホスフィンオキサイドを250mlのトルエンに入れる
ことで生じさせた溶液を1時間かけて滴下した。この反
応混合物を3時間還流させた後、100℃でCelit
e(商標)に通して濾過した後、その濾液をとっておい
た。そのフィルターケーキを3x100mlのジクロロ
メタンで洗浄し、その洗浄溶液をロータリーエバポレー
ターで蒸発乾固させた後、残存する固体を前記混合物の
濾液に加えた。次に、結果として生じた懸濁液を還流に
まで加熱したが、この間に、存在する固体の全部が再び
溶解した。次に、この混合物を撹拌しながらゆっくり室
温に冷却した。次に、存在する固体を吸引を伴わせて濾
別した後、2x50mlの冷トルエンで洗浄した。次
に、この固体を真空下50℃で乾燥させた。生成物の含
有量が83重量%の白色固体を35.7g単離した。こ
れは収率が68%であることに相当する。実施例4 ラセミ型(5,5’−ジクロロ−6,6’−ジメトキシ
ビフェニル−2,2’−ジイル)−ビス−(ジフェニル
ホスフィンオキサイド)からそれの鏡像異性体への分割 360mlの塩化メチレンに実施例3で得た生成物を
0.06モル溶解させて還流温度にまで加熱した。次
に、10.8gの(+)−無水ジベンゾイル酒石酸を1
95mlの酢酸エチルに入れることで生じさせた溶液を
滴下したが、この滴下を、その混合物を還流温度に維持
しながら行った。全部を滴下し終わった後、その混合物
を低速撹拌しながら室温に冷却したままにしそして後撹
拌を更に1時間行った(全体で4時間)。析出して来た
塩を濾別した後、塩化メチレン/酢酸エチルが2:1の
混合物を2x30ml用いて洗浄した。
【0046】前記塩を最初に100mlのトルエンで取
り上げた後にそれに1Nの水酸化ナトリウム水溶液を2
x200ml用いた抽出を受けさせることを通して、そ
れの処理を行った。短時間温めると有機相中に存在して
いた固体が溶液になった。次に、1Nの塩酸水溶液、1
Nの水酸化ナトリウム水溶液および水を各場合とも20
0ml用いて前記有機相の洗浄を行った。次に、ロータ
リーエバポレーターでトルエンを64.5g留出させ
た。結果として生じた懸濁液を還流にまで加熱した後、
トルエンを存在する固体の全部が溶解するに必要なほど
の量で添加した。次に、この溶液を室温に冷却して析出
して来た生成物を濾別した後、乾燥させた。それによっ
て、鏡像異性体純度が99.2%の(+)−(5,5’
−ジクロロ−6,6’−ジメトキシビフェニル−2,
2’−ジイル)−ビス−(ジフェニルホスフィンオキサ
イド)を32%の収率で得た。
【0047】前記(+)−ジベンゾイル酒石酸との反応
で生じた前記塩を除去した後に得た濾液の洗浄を1Nの
水酸化ナトリウム水溶液を2x200ml用いて行っ
た。次に、1Nの塩酸水溶液、1Nの水酸化ナトリウム
水溶液および水を各場合とも200ml用いて前記有機
相の洗浄を行った。この混合物を蒸発による濃縮で25
0gの量にした後、トルエンを180g加えて、その混
合物を再び蒸発による濃縮で125gの量にした。次
に、存在する溶液を室温に冷却して析出して来た生成物
を濾過した。これを乾燥させることで、ラセミ型の供給
材料を28重量%回収した。
【0048】前記ラセミ型供給材料の除去で得た濾液か
らトルエンをロータリーエバポレーターで60g留出さ
せた。それによって懸濁液が生じ、これを還流にまで加
熱した後、トルエンを固体の全部が再びちょうど溶解す
るに必要なほどの量で加えた。この溶液を再び室温に冷
却しそしてこの操作を行っている間に析出して来た生成
物を濾別した後、乾燥させた。このようにして、鏡像異
性体純度が99.8%の(−)−(5,5’−ジクロロ
−6,6’−ジメトキシビフェニル−2,2’−ジイ
ル)−ビス−(ジフェニルホスフィンオキサイド)を2
6%の収率で単離した。
【0049】従って、使用したラセミ型出発材料からの
回収率は全体で86%であった。実施例5 (本発明に従わない) 実施例4で得た(+)−(5,5’−ジクロロ−6,
6’−ジメトキシビフェニル−2,2’−ジイル)−ビ
ス−(ジフェニルホスフィンオキサイド)に還元を受け
させて相当するホスフィンを生じさせる 13.5ミリモルの(+)−(5,5’−ジクロロ−
6,6’−ジメトキシビフェニル−2,2’−ジイル)
−ビス−(ジフェニルホスフィンオキサイド)を100
mlのキシレン(精製を受けさせた異性体混合物)に入
れることで生じさせた溶液にトリブチルアミンを32m
l加えた後、この混合物をアルゴン雰囲気下で110℃
に加熱し、そしてこの温度で、13.6gのトリクロロ
シランを50mlのキシレン(精製を受けさせた異性体
混合物)に入れることで生じさせた溶液を30分かけて
滴下した。この混合物を3時間還流させた。次に、この
溶液を室温に冷却し、塩化メチレンを290ml添加し
た後、この混合物を0℃に冷却し、そしてこの温度で、
10重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液を10のpH
を達成するに充分な量で加えた。結果として生じた懸濁
液を保護ガス下で5gの酸化アルミニウムを充填してお
いたフリット(frit)に通して濾過した。有機相を
2番目のフラスコに移しそして水相を290mlの塩化
メチレンで抽出した。塩化メチレン相を一緒にしてアル
ゴン下で250mlの水で2回洗浄した。次に、有機相
を体積が100mlの体積になるまで真空下の蒸発で濃
縮した。生成物が結晶化し始めたのは濃縮後である。こ
の懸濁液を5℃で一晩貯蔵した後、吸引を伴わせて濾過
し、そして固体状の生成物を真空下で乾燥させた。
(+)−(5,5’−ジクロロ−6,6’−ジメトキシ
ビフェニル−2,2’−ジイル)−ビス−(ジフェニル
ホスフィン)の含有量が95.5%の淡黄色固体を7.
4g得た。これは収率が89%であることに相当する。
【0050】本発明の特徴および態様は以下のとうりで
ある。 1. 鏡像異性体的に高純度の式(I)
【0051】
【化11】
【0052】[式中、R1は、フェニル、ナフチル、炭
素原子を4または5個有しかつ窒素、酸素および硫黄の
群のヘテロ原子を1または2個有するヘテロアリール、
またはシクロヘキシルであるが、これらは場合により
R’、OR’、NO2、NH2、NHR’またはNR’2
(ここで、R’は各場合ともC1−C6−アルキルであ
る)で置換されていてもよく、R2は、C1−C4−アル
コキシであり、R3は、水素、フッ素、塩素または臭素
であり、そしてR4およびR5は、互いに独立して、水
素、フッ素、塩素、臭素、C1−C6−アルキルまたはC
1−C6−アルコキシである]で表されるビス−ジフェニ
ルホスフィンオキサイドの製造を、1番目の段階で、式
【0053】
【化12】
【0054】[式中、R2からR5は、式(I)で与えた
意味を有する]で表される臭素化合物を選択的モノ金属
化後に式(II)
【0055】
【化13】
【0056】[式中、R1は、式(I)で与えた意味を
有する]で表されるジフェニルホスフィン酸クロライド
と反応させることで式(III)
【0057】
【化14】
【0058】[式中、R1からR5は、式(I)で与えた
意味を有する]で表されるジフェニルホスフィンオキサ
イドを生じさせ、2番目の段階で、それの6位の所に金
属化を受けさせそしてそれをヨウ素と反応させることで
式(IV)
【0059】
【化15】
【0060】[式中、R1からR5は、式(I)で与えた
意味を有する]で表される2−ヨード−ジフェニルホス
フィンオキサイドを生じさせ、3番目の段階で、それ
を、銅を用いて転化させることでラセミ型の前記式
(I)で表されるビスジフェニルホスフィンオキサイド
を生じさせ、そして4番目の段階で、前記ラセミ型の式
(I)で表されるビスジフェニルホスフィンオキサイド
を鏡像異性体的に高純度のモノ−もしくはジカルボン酸
と一緒に結晶化させてそれの鏡像異性体に分割させるこ
とで行う方法であって、前記1番目の段階で用いる溶媒
がテトラヒドロフランと芳香族炭化水素の混合物であり
そして前記式(II)で表されるジフェニルホスフィン
酸クロライドを無溶媒で用いそして生じた式(III)
で表されるジフェニルホスフィンオキサイドの単離を芳
香族炭化水素中の溶液に飽和脂肪族炭化水素を添加する
ことで行い、前記2番目の段階で−25℃以上の温度を
用い、前記式(III)で表されるジフェニルホスフィ
ンオキサイドの金属化物およびヨウ素の計量添加を少量
のヨウ素が常に余分に存在するように同時に行いそして
生じた2−ヨード−ジフェニルホスフィンオキサイドを
これが芳香族炭化水素に溶解した形態で分離し、前記3
番目の段階で樹枝状銅および溶媒として芳香族炭化水素
を用いそして生じたラセミ型の前記式(I)で表される
ビス−ジフェニルホスフィンオキサイドを芳香族炭化水
素中の溶液から結晶化させ、そして前記4番目の段階で
鏡像異性体的に高純度のモノ−もしくはジカルボン酸を
用い、芳香族炭化水素中の溶液から結晶化させることで
1番目の鏡像異性体を得そして加水分解に続いて芳香族
炭化水素中の溶液から結晶化させることで2番目の鏡像
異性体を得る、ことを特徴とする方法。 2. 式(I)から(IV)中のR1が未置換のフェニ
ル、未置換のナフチル、炭素原子を4または5個有しか
つ酸素または硫黄から成る群のヘテロ原子を1または2
個有するヘテロアリール、または未置換のシクロヘキシ
ルであり、そして式(I)、(IIa)、(III)お
よび(IV)中のR2がメトキシで、R3がフッ素または
塩素で、R4およびR5が水素であることを特徴とする第
1項記載の方法。 3. 前記芳香族炭化水素がベンゼン、トルエンまたは
キシレンであることを特徴とする第1または2項記載の
方法。 4. 前記飽和脂肪族炭化水素が直鎖もしくは分枝ペン
タン、ヘキサンまたはオクタンであることを特徴とする
第1から3項記載の方法。 5. 前記1番目の段階でマグネシウムを前記式(II
a)で表される臭素化合物1モルを基準にして1から
1.5モル用い、そして用いる溶媒が20から実質的に
100体積%のテトラヒドロフランと追加的に100体
積%になる量の芳香族炭化水素から成る混合物であり、
そして前記飽和脂肪族炭化水素を添加して5から20時
間後にその生じた沈澱物を濾別することを特徴とする第
1から4項記載の方法。 6. 前記2番目の段階で前記式(III)で表される
ジフェニルホスフィンオキサイドに金属化を−25℃か
ら0℃のテトラヒドロフラン中で受けさせ、ヨウ素がテ
トラヒドロフランに入っている溶液を個別に生じさせ、
この2つの溶液をテトラヒドロフランの初期仕込み物に
−25℃から0℃でヨウ素が常に若干余分に存在するよ
うに計量して添加し、次に、余分なヨウ素を除去し、そ
して前記式(IV)で表される2−ヨード−ジフェニル
ホスフィンオキサイドを芳香族炭化水素中15から30
重量%濃度の溶液の形態で分離することを特徴とする第
1から5項記載の方法。 7. 前記3番目の段階で平均粒子サイズが1から10
0μmで表面積が0.04から1m2/gで純度が9
9.5%を超える樹枝状銅を用い、この樹枝状銅を最初
に芳香族溶媒と一緒に導入し、そして前記2番目の段階
で得た前記式(IV)で表される2−ヨード−ジフェニ
ルホスフィンオキサイドの溶液を70から140℃で添
加し、樹枝状銅を前記式(IV)で表される2−ヨード
−ジフェニルホスフィンオキサイド1モル当たり1から
10モル用い、全体で3から8時間の計量添加および後
撹拌期間を用いそして0から25℃に冷却することで前
記ラセミ型の式(I)で表されるビス−ジフェニルホス
フィンオキサイドを結晶化させることを特徴とする第1
から6項記載の方法。 8. 前記4番目の段階で塩素置換(chlorinated)炭化
水素に溶解させた前記ラセミ型の式(I)で表されるビ
ス−ジフェニルホスフィンオキサイドをエステルに溶解
させた鏡像異性体的に高純度のジベンゾイル酒石酸と高
温で反応させそして芳香族炭化水素中の溶液を0℃から
30℃に冷却することで一方の鏡像異性体的に高純度の
形態の前記式(I)で表されるビス−ジフェニルホスフ
ィンオキサイドを得ることを特徴とする第1から7項記
載の方法。 9. 鏡像異性体的に高純度のジベンゾイル酒石酸との
反応に続く処理で得た濾液から芳香族炭化水素中の溶液
を生じさせ、それの蒸発による濃縮そして冷却を行うこ
とで、最初にラセミ型の供給材料を得、そして蒸発によ
るさらなる濃縮そして冷却を行うことで、もう一方の鏡
像異性体的に高純度の形態の前記式(I)で表されるビ
ス−ジフェニルホスフィンオキサイドを得ることを特徴
とする第8項記載の方法。
フロントページの続き (71)出願人 591063187 Bayerwrk,Leverkuse n,BRD (72)発明者 グイド・ギフエルス ドイツ53177ボン・マクス−フランツ−シ ユトラーセ4 (72)発明者 ボルフラム・ジルゲス ドイツ40597デユツセルドルフ・ベンラタ ーラトハウスシユトラーセ9 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC83 AD15 AD33 4H050 AC20 AC30 AC83 AC90 AD15 AD33 BB11 BB25 BB70 BC10 BE24 WA15 WA26

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡像異性体的に高純度の式(I) 【化1】 [式中、R1は、フェニル、ナフチル、炭素原子を4ま
    たは5個有しかつ窒素、酸素および硫黄の群のヘテロ原
    子を1または2個有するヘテロアリール、またはシクロ
    ヘキシルであるが、これらは場合によりR’、OR’、
    NO2、NH2、NHR’またはNR’2(ここで、R’
    は各場合ともC1−C6−アルキルである)で置換されて
    いてもよく、R2は、C1−C4−アルコキシであり、R3
    は、水素、フッ素、塩素または臭素であり、そしてR4
    およびR5は、互いに独立して、水素、フッ素、塩素、
    臭素、C1−C6−アルキルまたはC1−C6−アルコキシ
    である]で表されるビス−ジフェニルホスフィンオキサ
    イドの製造を、1番目の段階で、式 【化2】 [式中、R2からR5は、式(I)で与えた意味を有す
    る]で表される臭素化合物を選択的モノ金属化後に式
    (II) 【化3】 [式中、R1は、式(I)で与えた意味を有する]で表
    されるジフェニルホスフィン酸クロライドと反応させる
    ことで式(III) 【化4】 [式中、R1からR5は、式(I)で与えた意味を有す
    る]で表されるジフェニルホスフィンオキサイドを生じ
    させ、2番目の段階で、それの6位の所に金属化を受け
    させそしてそれをヨウ素と反応させることで式(IV) 【化5】 [式中、R1からR5は、式(I)で与えた意味を有す
    る]で表される2−ヨード−ジフェニルホスフィンオキ
    サイドを生じさせ、3番目の段階で、それを、銅を用い
    て転化させることでラセミ型の前記式(I)で表される
    ビスジフェニルホスフィンオキサイドを生じさせ、そし
    て4番目の段階で、前記ラセミ型の式(I)で表される
    ビスジフェニルホスフィンオキサイドを鏡像異性体的に
    高純度のモノ−もしくはジカルボン酸と一緒に結晶化さ
    せてそれの鏡像異性体に分割することで行う方法であっ
    て、前記1番目の段階で用いる溶媒がテトラヒドロフラ
    ンと芳香族炭化水素の混合物でありそして前記式(I
    I)で表されるジフェニルホスフィン酸クロライドを無
    溶媒で用いそして生じた式(III)で表されるジフェ
    ニルホスフィンオキサイドの単離を芳香族炭化水素中の
    溶液に飽和脂肪族炭化水素を添加することで行い、前記
    2番目の段階で−25℃以上の温度を用い、前記式(I
    II)で表されるジフェニルホスフィンオキサイドの金
    属化物およびヨウ素の計量添加を少量のヨウ素が常に余
    分に存在するように同時に行いそして生じた2−ヨード
    −ジフェニルホスフィンオキサイドをこれが芳香族炭化
    水素に溶解した形態で分離し、前記3番目の段階で樹枝
    状銅および溶媒として芳香族炭化水素を用いそして生じ
    たラセミ型の前記式(I)で表されるビス−ジフェニル
    ホスフィンオキサイドを芳香族炭化水素中の溶液から結
    晶化させ、そして前記4番目の段階で鏡像異性体的に高
    純度のモノもしくはジカルボン酸を用い、芳香族炭化水
    素中の溶液から結晶化させることで1番目の鏡像異性体
    を得そして加水分解に続いて芳香族炭化水素中の溶液か
    ら結晶化させることで2番目の鏡像異性体を得る、こと
    を特徴とする方法。
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