JPH0859680A - ホスホニウム塩、その製造方法及びその使用方法 - Google Patents

ホスホニウム塩、その製造方法及びその使用方法

Info

Publication number
JPH0859680A
JPH0859680A JP7139582A JP13958295A JPH0859680A JP H0859680 A JPH0859680 A JP H0859680A JP 7139582 A JP7139582 A JP 7139582A JP 13958295 A JP13958295 A JP 13958295A JP H0859680 A JPH0859680 A JP H0859680A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
general formula
compound
phosphonium salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7139582A
Other languages
English (en)
Inventor
Christoph Naumann
クリストフ・ナウマン
Dieter Regnat
デイーター・レグナート
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoechst AG
Original Assignee
Hoechst AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoechst AG filed Critical Hoechst AG
Publication of JPH0859680A publication Critical patent/JPH0859680A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/547Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom
    • C07F9/6564Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having phosphorus atoms, with or without nitrogen, oxygen, sulfur, selenium or tellurium atoms, as ring hetero atoms
    • C07F9/6568Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having phosphorus atoms, with or without nitrogen, oxygen, sulfur, selenium or tellurium atoms, as ring hetero atoms having phosphorus atoms as the only ring hetero atoms
    • C07F9/65688Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having phosphorus atoms, with or without nitrogen, oxygen, sulfur, selenium or tellurium atoms, as ring hetero atoms having phosphorus atoms as the only ring hetero atoms the ring phosphorus atom being part of a phosphonium compound

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 下記一般式(I) 具体的には、例えば(R、S)−4,4−ジフェニル−
4,5−ジヒドロ−3H−ジナフト[2,1−c:
1′,2′−e]ホスフェピニウムブロミド[(R、
S)−2,2′−ビス(ジフェニルホスホニウムブロミ
ド)−1,1′−ビナフチル]で示されるホスホニウム
塩。 【効果】 これらのホスホニウム塩は、対応する光学活
性異性体、例えば、特に不斉合成を実施する際に助剤と
してのジアステレオマーホスホニウム塩又は鏡像体ホス
ホニウム塩として使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホスホニウム塩からなる
群から選択された化合物、それらの製造方法及びそれら
の使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホスホニウム塩は多彩な工業的用途が知
られている。それらは、例えば帯電防止化合物(特開平
03−81362号、特開平03−74395号及びア
メリカ合衆国特許公報4943380号参照)、防蝕化
合物及び防火剤として適しており、それらの形態の多様
性のために、リンを含んでいることのある他の有機化合
物の製造において興味深く重要な基礎的成分に相当す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ホスホニウム塩からな
る群から選択された化合物に対する一般的な重要性を考
慮して、その物理化学的特性に優れた点を加え、構造上
の特徴を変化させることにより、その適用範囲を拡張す
るだけでなく内容をも豊かにするようなこれらの物質か
らなる群から選択された新規化合物を製造することは、
価値ある課題とされてきた。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題は、下記一般式
(I)
【0005】
【化5】 〔式中、Ar-Ar はビフェニル基、1−フェニルナフチル
基又は1,1’−ビナフチル基を表し、CH2 基はそれぞ
れAr-Ar 結合に対しオルト位に位置し、R はフッ素、そ
れぞれ1〜8個の炭素原子を有するアルキル基又はアル
コキシ基を表し、n は0〜4の整数を表し、R1及びR2
同一又は異なり、それぞれ独立して1〜10個の炭素原
子を有するアルキル基、5〜10個の炭素原子を有する
脂環式基又はAr1-(R3)m 基を表し、ここでAr1 はフェニ
ル又はナフチル基を表し、R3はフッ素、塩素、CF3 、SO
3H、SO3Me(Meはリチウム、ナトリウム又はカリウムを表
す)、2〜8個の炭素原子を有するジアルキルアミノ
基、それぞれ1〜8個の炭素原子を有するアルキル基又
はアルコキシ基を表し、mは0〜5の整数を表し、又は
R1及びR2はリン原子と一緒になって、1又は2つの芳香
族環と又は6〜10個の炭素原子を有する環系と縮合し
ていてもよい4〜8員環を形成し、 X- は一価の陰イオ
ン又は鉱酸、カルボン酸、スルホン酸の多価陰イオンの
当量又はアルコールの当量を表す。〕で示されるホスホ
ニウム塩により達成される。
【0006】P+ イオンを環に含むこと又は P+ イオン
が共有原子として2つの環を架橋することによるそれら
の反応性及びそれらの特殊構造から、一般式(I)のホ
スホニウム塩は、興味深い化合物である。これらの化合
物の特殊構造は、それ自身事実上これらのホスホニウム
塩の多くが、1つ以上の不斉中心を有することを示す。
多くの場合において、 P+ イオンは不斉中心として作用
することができる。しかしながら、化合物の多重性の点
で、不斉中心が CH2-Ar(R)n -Ar(R)n -CH2基に起因する
ことをもまた示す。
【0007】従って、新規のホスホニウム塩は、対応す
る光学活性異性体、例えば、特に不斉合成を実施する際
に助剤として使用され得るジアステレオマーホスホニウ
ム塩又は鏡像体ホスホニウム塩の用途をも開発した。
【0008】さらに、その反応性及びその特殊構造のた
めに、新規のホスホニウム塩は、リンを含んでいてもよ
いその他の化合物の製造において基礎的物質として使用
できる。
【0009】一般式(I)においてAr-Ar がビフェニル
基、1−フェニルナフチル基又は1,1’−ビナフチル
基、R がそれぞれ1〜4個の炭素原子を有するアルキル
基又はアルコキシ基であるホスホニウム塩は、比較的容
易に合成されるので、特別な役割を果たす。
【0010】これは、一般式(I)においてnが0又は
1、特に0であるホスホニウム塩に対してもまた適用さ
れる。一般式(I)において、R1及びR2が同一又は異な
り、それぞれ独立して1〜6個の炭素原子を有するアル
キル基、5〜6個の炭素原子を有する脂環式基又はAr 1-
(R3)m 基であり、ここでAr1 がフェニル基であり、R3
フッ素、CF3 又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル
基であり、mが0又は1であるか、又はR1及びR2がリン
原子と一緒になって1つの環を形成し、 CH2-Ar(R)n -A
r(R)n -CH2であるホスホニウム塩もまた重要である。
【0011】上記したように、 X- は一価の陰イオン又
は鉱酸、カルボン酸、スルホン酸の多価陰イオンの当量
又はアルコールの当量を表す。1価の陰イオンとして
は、F - 、Cl- 、Br- 、I - 、 NO3 - 、HSO4 - 、HC
O3 -、BF4 - 、PF6 - 、H2PO4 - 、ClO4 - 、R4COO
- (ここでR4は水素、1〜7個の炭素原子を有するアル
キル基又は6〜10個の炭素原子を有するアリール基を
表す)、 R5SO3 - (ここでR5はフッ素、CF3 、CH3 、フ
ェニル又はトリル基を表す)又はR6O - (ここでR6は1
〜10個の炭素原子を有する基を表す)又は多価陰イオ
ンの当量としては、1/2SO4 2-、1/2HPO4 2- 、1/2CO3 2-
は2〜6個の炭素原子を有するジカルボン酸の陰イオン
の1/2 が、代表的な例であるが、全てではない。
【0012】一般式(I)のホスホニウム塩が不斉中心
を有し、光学異性体の存在に対する条件を満たすなら
ば、それらは、(R、S)体、(R)体又は(S)体と
して存在する。(R)体及び(S)体のホスホニウム塩
は、不斉合成の実施における結合に関して重要である。
【0013】光学活性であってもよく、リンをふくんで
いてもよいその他の化合物を(R)体又は(S)体に合
成するために、それらは光学活性の基礎的成分として
(R)体及び(S)体の両方の結果に対してよい見通し
を持って使用されるかもしれない。
【0014】一般式(I)において、Ar-Ar が1,1’
−ビナフチル基であり、nが0又は1、好ましくは0で
あるホスホニウム塩が、特に重要である。これらの化合
物は、(R、S)体を容易に入手できるだけでなく、
(R)体においても(S)体のように高くない支出で製
造される。
【0015】以下の化合物は一般式(I)のホスホニウ
ム塩の典型的な代表例であるが、全てではない。: (R、S)−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−
3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフ
ェピニウムブロミド (R)−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−3H
−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフェピ
ニウムブロミド (S)−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−3H
−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフェピ
ニウムブロミド (R、S)−4,4−ジシクロヘキシル−4,5−ジヒ
ドロ−3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]
ホスフェピニウムブロミド (R)−4,4−ジシクロヘキシル−4,5−ジヒドロ
−3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホス
フェピニウムブロミド (S)−4,4−ジシクロヘキシル−4,5−ジヒドロ
−3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホス
フェピニウムブロミド (R、S)−4,4−ジイソプロピル−4,5−ジヒド
ロ−3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホ
スフェピニウムブロミド (R)−4,4−ジイソプロピル−4,5−ジヒドロ−
3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフ
ェピニウムブロミド (S)−4,4−ジイソプロピル−4,5−ジヒドロ−
3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフ
ェピニウムブロミド (R、S)−4,4−ジ−sec−ブチル−4,5−ジ
ヒドロ−3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−
e]ホスフェピニウムブロミド (R、S)−4,4−ジ−n−ブチル−4,5−ジヒド
ロ−3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホ
スフェピニウムブロミド 6,6−ジフェニル−6,7−ジヒドロ−5H−ジベン
ゾ[c,e]ホスフェピニウムブロミド ビス−[(R、S)−4,5−ジヒドロ−3H−ジナフ
ト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフェピニウムブ
ロミド 4−メチル−4−フェニル−4,5−ジヒドロ−3H−
ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフェピニ
ウムブロミド 1,2−ビス−{4−フェニル−4,5−ジヒドロ−3
H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフェ
ピニウム−4−イル}エタンジブロミド 6,6−ジイソプロピル−6,7−ジヒドロ−5H−ジ
ベンゾ[c,e]ホスフェピニウムブロミド 6,6−ジ−sec−ブチル−6,7−ジヒドロ−5H
−ジベンゾ[c,e]ホスフェピニウムブロミド 6,6−ジ−n−ブチル−6,7−ジヒドロ−5H−ジ
ベンゾ[c,e]ホスフェピニウムブロミド 6−メチル−6−フェニル−6,7−ジヒドロ−5H−
ジベンゾ[c,e]ホスフェピニウムブロミド 6,6−ビス(4−スルホフェニル)−6,7−ジヒド
ロ−5H−ジベンゾ[c,e]ホスフェピニウムブロミ
ド。
【0016】さらに、本発明は下記一般式(I)
【0017】
【化6】 で示されるホスホニウム塩の製造方法にも関する。これ
は、下記一般式(II)
【0018】
【化7】 〔式中、Ar-Ar はビフェニル基、1−フェニルナフチル
基又は1,1’−ビナフチル基を表し、CH2 基はそれぞ
れAr-Ar 結合に対しオルト位に位置し、R はフッ素、そ
れぞれ1〜8個の炭素原子を有するアルキル基又はアル
コキシ基を表し、n は0〜4の整数を表し、Y は塩素、
臭素、ヨウ素又はR5SO3 (ここでR5はフッ素、CF3 、CH
3 、フェニル又はトリル基を表す)のスルホネート基を
表す〕で示される化合物を下記一般式(III)
【0019】
【化8】 〔式中、R1及びR2は同一又は異なり、それぞれ独立して
1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、5〜10個
の炭素原子を有する脂環式基又はAr1-(R3)m 基を表し、
ここでAr1 はフェニル基又はナフチル基を表し、R3はフ
ッ素、塩素、CF3 、SO3H、SO3Me(Meはリチウム、ナトリ
ウム又はカリウムを表す)、2〜8個の炭素原子を有す
るジアルキルアミノ基、それぞれ1〜8個の炭素原子を
有するアルキル基又はアルコキシ基を表し、mは0〜5
の整数を表すか、又はR1及びR2はリン原子と一緒になっ
て、1つ又は2つの芳香族環と又は6〜10個の炭素原
子を有する環系と縮合していてもよい4〜8員環を形成
し、A は水素又はSi(R7)3 を表し、ここでR7は同一又は
異なり、それぞれ1〜4個の炭素原子を有するアルキル
基を表す〕で示される化合物と0〜200℃で溶剤を使
用して又は使用しないで必要に応じ、Y - 陰イオンをX
- 陰イオン(ここで X- は一価の陰イオン又は鉱酸、カ
ルボン酸、スルホン酸の多価陰イオンの当量又はアルコ
ールの当量を表す)で置換して反応させることからな
る。
【0020】この反応は、下記反応式
【0021】
【化9】 に従って進行し、この時、Y - がX - と同一でないなら
ば、Y - をその後X - で置換する。
【0022】本発明の方法の有利な点は、使用する出発
物質が比較的容易に入手できる点である。これは一般式
(II)の化合物及び一般式(III)の化合物の両方に当て
はまる。さらに有利な点は、設備条件に関して高い支出
を強いることなくこの反応を実施できる点である。さら
に、この反応は高い選択性の下で進行し、要求される最
終生成物(一般式(I)の化合物)を高収量で得る。こ
の場合に生じる最終生成物の純度は通常大変よく、高純
度の最終生成物は反応混合物から直接単純晶出して得る
ことができる。この場合においては、さらに工業資源を
必要とし、一般的に収量の低下の原因となるそれ以上の
精製は必要がない。
【0023】一般式(II)においてAr-Ar がビフェニル
基、1−フェニルナフチル基又は1,1’−ビナフチル
基であり、R がそれぞれ1〜4個の炭素原子を有するア
ルキル基又はアルコキシ基である化合物は、比較的容易
に入手でき、非常に大きな選択の下で供給され得るの
で、この方法において特別な役割を果たす。
【0024】これは、一般式(II)においてnが0又は
1、特に0である化合物にも当てはまる。本発明の方法
のさらに有利な点は、多くの場合において一般式(I)
の光学活性のホスホニウム塩は(R)体及び(S)体の
両方とも製造されることが事実上認められる点である。
【0025】ラセミ体の混合物を鏡像体的に純粋な化合
物に別離すること又は実質上鏡像体的に純粋な化合物に
別離することさえ非常に困難であることが、一般的に知
られている。そのようなラセミ化合物の別離は、非常に
高額な支出を伴いさらに一般的に成功しない。
【0026】(R)体又は(S)体の一般式(II)の化
合物と一般式(III)の化合物との反応により、本発明の
方法は、驚くべきことに、(R)体及び(S)体の一般
式(I)のホスホニウム塩を直接製造するための非常に
単純な方法を開発した。ホスホニウム塩の(R)体及び
(S)体が、この方法により明確に合成されるため、さ
らに成功する可能性が非常に不確定であるラセミ化合物
の複合体の分別は、省くことができる。鏡像体的に純粋
な又は実質上鏡像体的に純粋なホスホニウム塩は、単純
な晶出により反応混合物から直接得られ、濾過により分
離される。
【0027】要求に応じて、一般式(II)の化合物は、
(R,S)体、(R)体又は(S)体で使用され、対応
するホスホニウム塩が、(R,S)体、(R)体又は
(S)体で得られる。
【0028】一般式(II)において、Ar-Ar が1,1’
−ビナフチルである化合物は(R,S)体、(R)体及
び(S)体において特に重要である。特に、(R)体又
は(S)体のこれらの化合物を対応するホスホニウム塩
を得るために使用することが重要である。
【0029】一般式(II)の化合物を一般式(III)の化
合物、特に一般式(III)においてR1及びR2が同一又は異
なり、それぞれ独立して1〜6個の炭素原子を有するア
ルキル基、5〜6個の炭素原子を有する脂環式基又はAr
1-(R3)m 基であり、ここでAr 1 がフェニル基であり、R3
がフッ素、CF3 又は1〜4個の炭素原子を有するアルキ
ル基であり、mが0又は1であるか、又はR1及びR2がリ
ン原子と一緒になって環を形成し、 CH2-Ar(R)n -Ar(R)
n -CH2である化合物と反応させる。
【0030】A 基はすでに述べたように重要であり、好
ましくは水素である。この反応は、溶剤を使用しても使
用しなくても実施できる。多くの場合において、溶剤を
使用して実施することが好都合である。一般的に使用さ
れる溶剤は、極性非プロトン性溶剤又は非極性溶剤又は
これらの溶剤の混合物である。
【0031】有用な極性非プロトン性溶剤は、例えばテ
トラヒドロフラン又はジオキサンであり、使用され得る
非極性溶剤は、例えばクロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシ
レン、工業的品質のキシレン異性体混合物、エチルベン
ゼン又はメシチレン又はこれらの溶剤の混合物である。
【0032】一般式(II)の化合物及び一般式(III)の
化合物の両方を溶剤に溶解し、次に反応させる。一般的
に、溶剤又は溶剤混合物を一般式(II)の化合物に加
え、一般式(III)の化合物を加える。
【0033】一般的に一般式(II)の化合物と一般式
(III)の化合物をモル比が(1〜2):1、特に(1〜
1.2):1で反応させることで十分である。多くの場
合において、反応を20〜160℃、特に50〜150
℃で実施することが適切である。
【0034】混合物を使用される個々の溶剤の沸点に加
熱し、この温度で反応が進行するならば、反応は特に簡
単に進行する。反応の終了後、反応混合物を冷却し、一
般的にホスホニウム塩を晶出する。その後、ホスホニウ
ム塩を濾過、洗浄、乾燥し高純度生成物として分離して
もよい。
【0035】望むならば、対応する複分解を行って、Y
- 陰イオンをX - 陰イオンで置換することができる。こ
れは、例えばX - 陰イオンを含む塩の溶液をY - 陰イオ
ンを含むホスホニウム塩の溶液に添加することにより達
成され得る。
【0036】本発明の方法は、不連続式及び連続式のい
ずれでも実施される。この方法は、減圧下、大気圧下又
は昇圧下で実施できる。一般式(I)のホスホニウム塩
は、帯電防止化合物として使用するのに適している。
【0037】
【実施例】以下の例は本発明を説明するもので、制限す
るものではない。 実験セクション: 例1 (R、S)−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−
3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフ
ェピニウムブロミド[(R、S)−2,2’−ビス(ジ
フェニルホスホニウムブロミド)−1,1’−ビナフチ
ル] 空気及び水分を除去し、51.9g(118mmol)
の(R、S)−2,2’−ビス(ブロモメチル)−1,
1’−ビナフチルを400mlの無水トルエンに室温で
溶解する。この溶液に22g(118.2mmol)の
ジフェニルホスフィンを滴下し、その結果得られる反応
溶液を加熱し、8時間沸騰させる。冷却後、沈澱する無
色固体を濾過し、100mlのトルエン及び100ml
の低沸点の石油エーテルでそれぞれ2回洗浄する。その
後、無色固体を高減圧下で4時間乾燥する。 収量:56.2g(87.3%) 融点:>300℃1 H-NMRスペクトル (DMSO-d6)4.05(dd,JPH=2J H,H =15.5Hz,2H,-CH2-);4.95
(dd,J PH=11.4Hz,2J H,H=15.5Hz,2H,-CH2-); 4.97(d,J
PH =15.1Hz,1H,-CH2-);7.07(mc,2H, 芳香族のH); 7.35
(mc,2H, 芳香族のH); 7.53(mc,4H, 芳香族のH); 7.69(m
c,4H, 芳香族のH); 7.82(mc,2H, 芳香族のH); 7.94(mc,
4H, 芳香族のH); 8.05(mc,4H, 芳香族のH)ppm13 C-NMR スペクトル (DMSO-d6)25.9(d,J=50.7Hz,4C,-CH2-);118.5(d,J=76.7H
z,2C,Cq , フェニル);25.5(d,J=9.7Hz,2C,C q , ナフチ
ル);126.2-129.5(12C,CH, ナフチル);129.8(d,J=12.1H
z,2C,CH, ナフチル);131.6(2C,Cq , ナフチル);132.6
(d,J=9.8Hz,2C,CH,フェニル);133.0(2C,Cq , ナフチ
ル);134.1(2C,Cq , ナフチル);134.7(d,J=2.9Hz,2C,CH,
フェニル)ppm31 P-NMR スペクトル (DMSO-d6)42.5ppm FAB 質量分析 [M-Br]+ =465 例2 (R、S)−4,4−ジイソプロピル−4,5−ジヒド
ロ−3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホ
スフェピニウムブロミド[(R、S)−2,2’−ビス
(ジイソプロピルホスホニウムブロミド)−1,1’−
ビナフチル] 空気及び水分を除去し、18.05g(41.0mmo
l)の(R、S)−2,2’−ビス(ブロモメチル)−
1,1’−ビナフチルを80mlの無水トルエンに室温
で溶解する。この溶液に5g(42.3mmol)のジ
イソプロピルホスフィンを滴下し、その結果得られる反
応溶液を加熱し、8時間沸騰させる。冷却後、沈澱する
無色固体を濾過し、50mlのトルエン及び50mlの
低沸点の石油エーテルでそれぞれ2回洗浄する。その
後、無色固体を高減圧下で4時間乾燥する。 収量:14.4g(理論値に対し73.8%) 融点:>300℃1 H-NMRスペクトル (DMSO-d6)1.28(mc,12H,CH3);2.58(mc,2H, メチンのH);
3.42(dd,J PH =2JH,H =15.5Hz,2H,-CH2-);4.15(dd,J PH
=9.46Hz,2J H,H =15.5Hz,2H,-CH2-); 6.92(mc,2H,芳香
族のH); 7.29(mc,2H, 芳香族のH); 7.53(mc,2H, 芳香族
のH); 7.83(mc,2H, 芳香族のH); 8.08(mc,2H, 芳香族の
H); 8.17(mc,2H, 芳香族のH)ppm13 C-NMR スペクトル (DMSO-d6)16.12(mc,CH3);15.12(d,J=38.2Hz,2C,CH);21.
64(d,J=44.3Hz,2C,-CH2-);126.14(mc,4C,CH,芳香族);12
6.71(mc,2C,CH,芳香族);127.06(mc,2C,Cq , 芳香族の
H);127.90(mc,2C,CH, 芳香族);128.41(mc,2C,CH,芳香
族);129.39(mc,2C,CH,芳香族);131.79(mc,2C,Cq , 芳香
族);132.85(mc,2C,Cq , 芳香族);133.43(mc,2C,CH,芳香
族)ppm31 P-NMR スペクトル (DMSO-d6)66.67ppm FAB 質量分析 [M-Br]+ =397 例3 (R、S)−4,4−ジ−sec−ブチル−4,5−ジ
ヒドロ−3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−
e]ホスフェピニウムブロミド[(R、S)−2,2’
−ビス(ジイソブチルホスホニウムブロミド)−1,
1’−ビナフチル] 空気及び水分を除去し、25.4g(58mmol)の
(R、S)−2,2’−ビス(ブロモメチル)−1,
1’−ビナフチルを80mlの無水キシレンに室温で溶
解する。この溶液に8.74g(59.8mmol)の
ジイソブチルホスフィンを滴下し、その結果得られる溶
液を加熱し、8時間沸騰する。冷却後、沈澱する無色堆
積物を濾過し、80mlのキシレンで、次に80mlの
低沸点の石油エーテルでそれぞれ2回洗浄する。その
後、無色固体を高減圧下で4時間乾燥する。 収量:22.2g(理論値に対し75.8%) 融点:>300℃1 H-NMRスペクトル (DMSO-d6)0.95(mc,6H,CH3);1.23(mc,3H,CH3); 1.33(mc,
3H,CH3);1.42(mc,2H,-CH 2-); 1.76(mc,1H,CH); 2.05(m
c,1H,CH); 2.3(mc,2H,-CH2-); 3.42(mc,2H,-CH2-); 4.1
8(mc,2H,-CH2-); 6.93(mc,2H,芳香族);7.30(mc,2H, 芳
香族);7.53(mc,2H,芳香族);7.79(mc,2H, 芳香族);8.07
(mc,2H, 芳香族);8.15(mc,2H, 芳香族)ppm31 P-NMR スペクトル (DMSO-d6)65.92ppm FAB 質量分析 [M-Br]+ =425 例4 6,6−ジフェニル−6,7−ジヒドロ−5H−ジベン
ゾ[c,e]ホスフェピニウムブロミド[(R、S)−
2,2’−ビス(ジフェニルホスホニウムブロミド)ビ
フェニル] 空気及び水分を除去し、8.16g(24mmol)の
(R、S)−2,2’−ビス(ブロモメチル)ビフェニ
ルを80mlの無水トルエンに室温で溶解する。この溶
液に4.47g(24.0mmol)のジフェニルホス
フィンを滴下し、その結果得られる反応溶液を加熱し、
8時間沸騰する。冷却後、沈澱する無色固体を濾過し、
50mlのトルエン及び50mlの低沸点の石油エーテ
ルでそれぞれ2回洗浄する。その後無色固体を高減圧下
で4時間乾燥する。 収量:7.7g(72.1%) 融点:>300℃31 P-NMR スペクトル (DMSO-d6)41.26ppm FAB 質量分析 [M-Br]+ =365 例5 (R、S)−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−
3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフ
ェピニウムブロミド[(R、S)−2,2’−ビス(ジ
フェニルホスホニウムブロミド)−1,1’−ビナフチ
ル] 空気及び水分を除去し、24.8g(56.7mmo
l)の(R、S)−2,2’−ビス(ブロモメチル)−
1,1’−ビナフチルを300mlの無水トルエンに室
温で溶解する。この溶液に15.4g(59.6mmo
l)のトリメチルシリルジフェニルホスフィンを滴下
し、その結果得られる反応溶液を加熱し、8時間沸騰す
る。冷却後、沈澱する無色固体を濾過し、50mlのト
ルエン及び50mlの低沸点の石油エーテルでそれぞれ
2回洗浄する。その後、無色固体を高減圧下で4時間乾
燥する。 収量:19.5g(63.1%) 融点:>300℃31 P-NMR スペクトル (DMSO-d6)42.3ppm 例6 (R、S)−4,4−ジシクロヘキシル−4,5−ジヒ
ドロ−3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]
ホスフェピニウムブロミド[(R、S)−2,2’−ビ
ス(ジシクロヘキシルホスホニウムブロミド)−1,
1’−ビナフチル] 空気及び水分を除去し、11.01g(25mmol)
の(R、S)−2,2’−ビス(ブロモメチル)−1,
1’−ビナフチルを120mlの脱気したクロロベンゼ
ンに溶解し、混合物を100℃に加熱する。この溶液に
7.44g(37.5mmol)のジシクロヘキシルホ
スフィンを滴下し、この混合物を100℃でさらに5時
間攪拌する。冷却後、無色固体を濾過し、50mlのク
ロロベンゼンで2回、50mlの低沸点の石油エーテル
で1回洗浄する。その後、無色固体を高減圧下で4時間
乾燥する。10.44g(75%)の無色の結晶が得ら
れ、その融点は>300℃である。31 P-NMR スペクトル (DMSO-d6):δ=59.7ppm 例7 (S)−4,4−ジフェニル−4,5−ジヒドロ−3H
−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフェピ
ニウムブロミド[(S)−2,2’−ビス(ジフェニル
ホスホニウムブロミド)−1,1’−ビナフチル] 空気及び水分を除去し、51.9g(118mmol)
の(S)−2,2’−ビス(ブロモメチル)−1,1’
−ビナフチルを400mlの無水トルエンに室温で溶解
する。この溶液に22g(118.2mmol)のジフ
ェニルホスフィンを滴下し、その結果得られる溶液を加
熱し、8時間沸騰する。冷却後、沈澱する無色固体を濾
過し、100mlのトルエン及び100mlの低沸点の
石油エーテルでそれぞれ2回洗浄する。その後、無色固
体を高減圧下で4時間乾燥する。収量:56.2g(8
7.3%) 融点:>300℃ [α]D 20=−192.5°(N,N−ジメチルホルム
アミドで測定) 例8 (S)−4,4−ジイソプロピル−4,5−ジヒドロ−
3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホスフ
ェピニウムブロミド[(S)−2,2’−ビス(ジイソ
プロピルホスホニウムブロミド)−1,1’−ビナフチ
ル] 空気及び水分を除去し、18.05g(41.0mmo
l)の(S)−2,2’−ビス(ブロモメチル)−1,
1’−ビナフチルを80mlの無水トルエンに室温で溶
解する。この溶液に5g(42.3mmol)のジイソ
プロピルホスフィンを滴下し、その結果得られる溶液を
加熱し、8時間沸騰する。冷却後、沈澱する無色固体を
濾過し、50mlのトルエン及び50mlの低沸点の石
油エーテルでそれぞれ2回洗浄する。その後、無色固体
を高減圧下で4時間乾燥する。 収量:14.4g(理論値に対し73.8%) 融点:>300℃ [α]D 20=+139.2°(N,N−ジメチルホルム
アミドで測定) 例9 (S)−4,4−ジシクロヘキシル−4,5−ジヒドロ
−3H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]ホス
フェピニウムブロミド[(S)−2,2’−ビス(ジシ
クロヘキシルホスホニウムブロミド)−1,1’−ビス
ナフチル] 空気及び水分を除去し、11.01g(25mmol)
の(S)−2,2’−ビス(ブロモメチル)−1,1’
−ビナフチルを120mlの脱気したクロロベンゼンに
溶解し、100℃に加熱する。この溶液に7.44g
(37.4mmol)のジシクロヘキシルホスフィンを
滴下し、この混合物を100℃でさらに5時間攪拌す
る。冷却後、無色固体を濾過し、50mlのクロロベン
ゼンで2回、50mlの低沸点の石油エーテルで1回洗
浄する。その後、無色固体を高減圧下で4時間乾燥す
る。
【0038】10.44g(75%)の無色結晶が得ら
れ、その融点は>300℃である。 [α]D 20=+69.2°(N,N−ジメチルホルムア
ミドで測定)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 〔式中、Ar-Ar はビフェニル基、1−フェニルナフチル
    基又は1,1’−ビナフチル基を表し、CH2 基はそれぞ
    れAr-Ar 結合に対しオルト位に位置し、R はフッ素、そ
    れぞれ1〜8個の炭素原子を有するアルキル基又はアル
    コキシ基を表し、n は0〜4の整数を表し、R1及びR2
    同一又は異なり、それぞれ独立して1〜10個の炭素原
    子を有するアルキル基、5〜10個の炭素原子を有する
    脂環式基又はAr1-(R3)m 基を表し、ここでAr1 はフェニ
    ル又はナフチル基を表し、R3はフッ素、塩素、CF3 、SO
    3H、SO3Me(Meはリチウム、ナトリウム又はカリウムを表
    す)、2〜8個の炭素原子を有するジアルキルアミノ
    基、それぞれ1〜8個の炭素原子を有するアルキル基又
    はアルコキシ基を表し、mは0〜5の整数を表し、又は
    R1及びR2はリン原子と一緒になって、1又は2つの芳香
    族環と又は6〜10個の炭素原子を有する環系と縮合し
    ていてもよい4〜8員環を形成し、 X- は一価の陰イオ
    ン又は鉱酸、カルボン酸、スルホン酸の多価陰イオンの
    当量又はアルコールの当量を表す〕で示されるホスホニ
    ウム塩。
  2. 【請求項2】 Ar-Ar がビフェニル基、1−フェニルナ
    フチル基又は1,1’−ビナフチル基であり、R がそれ
    ぞれ1〜4個の炭素原子を有するアルキル基又はアルコ
    キシ基であることを特徴とする請求項1に記載のホスホ
    ニウム塩。
  3. 【請求項3】 nが0又は1であることを特徴とする請
    求項1又は2に記載のホスホニウム塩。
  4. 【請求項4】 nが0であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載のホスホニウム塩。
  5. 【請求項5】 R1及びR2が同一又は異なり、それぞれ独
    立して1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、5〜6
    個の炭素原子を有する脂環式基又はAr1-(R3) m 基であ
    り、ここでAr1 がフェニル基であり、R3がフッ素、CF3
    又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基であり、m
    が0又は1であるか、又はR1及びR2はリン原子と一緒に
    なって環を形成し、 CH2-Ar(R)n -Ar(R)n -CH2を示すこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のホスホ
    ニウム塩。
  6. 【請求項6】 X- が一価の陰イオンとしての、F -
    Cl- 、Br- 、I - 、NO3 - 、HSO4 - 、HCO3 - 、BF4 - 、P
    F6 - 、H2PO4 - 、ClO4 - 、R4COO - (ここでR4は水
    素、1〜7個の炭素原子を有するアルキル基又は6〜1
    0個の炭素原子を有するアリール基を表す)、 R5SO3 -
    (ここでR5はフッ素、CF3 、CH3 、フェニル又はトリル
    基を表す)又はR6O - (ここでR6は1〜10個の炭素原
    子を有する基を表す)又は多価陰イオンの当量として
    の、1/2SO4 2-、1/2HPO4 2- 、1/2CO3 2-又は2〜6個の炭
    素原子を有するジカルボン酸陰イオンの1/2 であること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のホスホニ
    ウム塩。
  7. 【請求項7】 ホスホニウム塩が、(R、S)体、
    (R)体又は(S)体であることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかに記載のホスホニウム塩。
  8. 【請求項8】 Ar-Ar が1,1’−ビナフチル基であ
    り、ホスホニウム塩が、(R、S)体、(R)体又は
    (S)体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    かに記載のホスホニウム塩。
  9. 【請求項9】 下記一般式(I) 【化2】 で示されるホスホニウム塩の製造方法において、下記一
    般式(II) 【化3】 〔式中、Ar-Ar はビフェニル基、1−フェニルナフチル
    基又は1,1’−ビナフチル基を表し、CH2 基はそれぞ
    れAr-Ar 結合に対しオルト位に位置し、R はフッ素、そ
    れぞれ1〜8個の炭素原子を有するアルキル基又はアル
    コキシ基を表し、n は0〜4の整数を表し、Y は塩素、
    臭素、ヨウ素又はR5SO3 のスルホネート基を表す(ここ
    でR5はフッ素、CF3 、CH3 、フェニル又はトリル基を表
    す)〕で示される化合物を下記一般式(III) 【化4】 〔式中、R1及びR2は同一又は異なり、それぞれ独立して
    1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、5〜10個
    の炭素原子を有する脂環式基又はAr1-(R3)m 基を表し、
    ここでAr1 はフェニル基又はナフチル基を表し、R3はフ
    ッ素、塩素、CF3 、SO3H、SO3Me(Meはリチウム、ナトリ
    ウム又はカリウムを表す)、2〜8個の炭素原子を有す
    るジアルキルアミノ基、それぞれ1〜8個の炭素原子を
    有するアルキル基又はアルコキシ基を表し、mは0〜5
    の整数を表すか、又はR1及びR2はリン原子と一緒になっ
    て、1つ又は2つの芳香族環と又は6〜10個の炭素原
    子を有する環系と縮合していてもよい4〜8員環を形成
    し、A は水素又はSi(R7)3 を表し、ここでR7は同一又は
    異なり、それぞれ1〜4個の炭素原子を有するアルキル
    基を表す〕で示される化合物と0〜200℃で溶剤を使
    用して又は使用しないで、かつ必要に応じて、Y - 陰イ
    オンをX - 陰イオン(ここで X- は一価の陰イオン又は
    鉱酸、カルボン酸、スルホン酸の多価陰イオンの当量又
    はアルコールの当量を表す)で置換して反応させること
    からなることを特徴とする上記製造方法。
  10. 【請求項10】 一般式(II)においてAr-Ar がビフェ
    ニル基、1−フェニルナフチル基又は1,1’−ビナフ
    チル基であり、R がそれぞれ1〜4個の炭素原子を有す
    るアルキル基又はアルコキシ基である化合物を使用する
    ことを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 一般式(II)においてnが0又は1で
    ある化合物を使用することを特徴とする請求項9又は1
    0に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 一般式(II)においてnが0である化
    合物を使用することを特徴とする請求項9〜11のいず
    れかに記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 使用される一般式(II)の化合物が
    (R、S)体、(R)体又は(S)体であることを特徴
    とする請求項9〜12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 【請求項14】 一般式(II)においてAr-Ar が1,
    1’−ビナフチル基でありる化合物を(R、S)体、
    (R)体又は(S)体で使用することを特徴とする請求
    項9〜13のいずれかに記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 一般式(III)においてR1及びR2が同一
    又は異なり、それぞれ独立して1〜6個の炭素原子を有
    するアルキル基、5〜6個の炭素原子を有する脂環式基
    又はAr1-(R3)m 基であり、ここでAr1 がフェニル基であ
    り、R3がフッ素、CF3 又は1〜4個の炭素原子を有する
    アルキル基であり、mが0又は1であるか、又はR1及び
    R2がリン原子と一緒になって環を形成して、 CH2-Ar(R)
    n -Ar(R)n -CH2で示される化合物を使用することを特徴
    とする請求項9〜14のいずれかに記載の製造方法。
  16. 【請求項16】 一般式(III)においてA が水素である
    化合物を使用することを特徴とする請求項9〜15のい
    ずれかに記載の製造方法。
  17. 【請求項17】 使用される溶剤が、極性非プロトン性
    溶剤又は非極性溶剤又はこれらの溶剤の混合物であるこ
    とを特徴とする請求項9〜16のいずれかに記載の製造
    方法。
  18. 【請求項18】 使用される極性非プロトン性溶剤が、
    テトラヒドロフラン又はジオキサンであり、使用される
    非極性溶剤が、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ト
    ルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、
    工業的品質のキシレン異性体混合物、エチルベンゼン又
    はメシチレン又はこれらの溶剤の混合物であることを特
    徴とする請求項9〜17のいずれかに記載の製造方法。
  19. 【請求項19】 一般式(II)の化合物を20〜160
    ℃で一般式(III)の化合物と反応させることを特徴とす
    る請求項8〜16のいずれかに記載の製造方法。
  20. 【請求項20】 一般式(I)のホスホニウム塩の帯電
    防止化合物としての使用方法。
JP7139582A 1994-06-08 1995-06-06 ホスホニウム塩、その製造方法及びその使用方法 Withdrawn JPH0859680A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE4419990A DE4419990A1 (de) 1994-06-08 1994-06-08 Phosphoniumsalze, ein Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung
DE4419990:2 1994-06-08

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0859680A true JPH0859680A (ja) 1996-03-05

Family

ID=6520073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7139582A Withdrawn JPH0859680A (ja) 1994-06-08 1995-06-06 ホスホニウム塩、その製造方法及びその使用方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5741931A (ja)
EP (1) EP0686639A1 (ja)
JP (1) JPH0859680A (ja)
CA (1) CA2151227A1 (ja)
DE (1) DE4419990A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998030569A1 (en) * 1997-01-13 1998-07-16 The Penn State Research Foundation Asymmetric synthesis and catalysis with chiral heterocyclic compounds
SG77658A1 (en) * 1997-11-21 2001-01-16 Ube Indusries Ltd Preparation of organic phosphonium chloride
DE10150335A1 (de) * 2001-10-15 2003-04-24 Degussa Neue chirale Liganden und deren Übergangsmetallkomplexe sowie deren katalytische Anwendung

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2905717A (en) * 1956-06-29 1959-09-22 Basf Ag Production of quaternary phosphonium halides
DE1235913B (de) * 1965-07-21 1967-03-09 Technochemie G M B H Verfahren Verfahren zur Herstellung von sechsbindigen Phosphorverbindungen
US4943380A (en) 1987-09-18 1990-07-24 Takemoto Yushi Kabushiki Kaisha Antistatic resin composition with transparency containing phosphonium sulphonate
JP2764100B2 (ja) 1989-08-11 1998-06-11 日本化学工業株式会社 有機ホスホニウム塩の製造方法
JPH0381362A (ja) 1989-08-24 1991-04-05 Takemoto Oil & Fat Co Ltd ポリカーボネート系樹脂用の帯電防止剤組成物及びこれを用いた樹脂組成物並びに帯電防止方法

Also Published As

Publication number Publication date
US5741931A (en) 1998-04-21
EP0686639A1 (de) 1995-12-13
CA2151227A1 (en) 1995-12-09
DE4419990A1 (de) 1995-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0662649B2 (ja) 環状ホスホナイト化合物およびそのオキサイド
US5274125A (en) Chirale phosphines
JPH0320290A (ja) 2,2’―ビス〔ジー(m―トリル)ホスフィノ〕―1,1’―ビナフチル
Brunner et al. Asymmetric catalyses: XXXIII. New optically active phospholanes derived from tartaric acid
JPH0859680A (ja) ホスホニウム塩、その製造方法及びその使用方法
Dhawan et al. Rearrangement of a Di-t-butyl Aryl Phosphate to a Di-t-butyl (2-Hydroxyaryl) phosphonate. A Convenient Preparation of (2-Hydroxyphenyl)-and (2-Hydroxy 5-Methoxy Phenyl) Phosphonic Acids
JPH08311090A (ja) ビナフチル誘導体合成方法
US5264602A (en) Chiral phosphinite-boranes, their preparation and uses
US5728886A (en) Compounds of the phosphine group, their preparation and their use
JP4409089B2 (ja) ホスフィンリガンドの調製
US5922918A (en) Method for making an optically active diphosphine ligand
US5696296A (en) Diphosphines and process for their preparation
EP1090016B1 (en) The preparation of arylphosphines
JP4464516B2 (ja) ホスフィン・ボラン誘導体の製造方法
US5498797A (en) Bis(phosphinozlkoxy)biaryl compounds and a process for their preparation
Craig et al. The ortho Metalation of N, N, N', N'-Tetramethyl-P-phenyl-phosphonothioic Diamide
JPH0931085A (ja) 第二アリールホスフィンの製造方法
US5648547A (en) Bis-phosphepines and processses for their preparation
SU910644A1 (ru) Способ получени циклических фосфитов
US5068425A (en) Process of preparation of phosphinamides, applications and new products
JP3900254B2 (ja) 鏡像異性体的に高純度の(5,5’−ジクロロ−6,6’−ジメトキシビフェニル−2,2’−ジイル)−ビス−(ジフェニルホスフィンオキサイド)の改良製造方法
Reiter et al. Multifunctional Phosphorus Compounds: Molecular Structures of 1, 2, 4, 5‐Tetra (phosphinyl)‐, Tetra (dimethoxyphosphoryl)‐, and Tetra (dihydroxyphosphoryl) benzene
JPH04283596A (ja) 光学活性ビフェロセン誘導体、その中間体及びそれらの製造方法
JPS6118794A (ja) クロル‐フエニル‐ホスフインの製法
JPH0415794B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020806