JP4389051B2 - 4,5−ジヨード[1,3]ジセレノール−2−オン、その関連誘導体及びそれらの製造方法 - Google Patents
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- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規化合物4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オン、その関連誘導体及びそれらの製造方法に関する。詳しくは本発明は各種有機伝導体の合成原料として有用な新規化合物4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オン、4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンを用いて得られる有機伝導体として有用な各種テトラセレナフルバレン誘導体及びジセレナジチアフルバレン誘導体及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機伝導体の研究で最も広く用いられている基本骨格はTTF(tetrathiafulvalene、テトラチアフルバレン)であるが、その骨格内の硫黄原子を全てセレン原子に置換したTSeF(tetraselenafulvalene、テトラセレナフルバレン)を基本とした一連の化合物は、TTFの類縁体に比べて高い電気伝導性を与える事例が多い。世界最初の有機超伝導体もTSeF誘導体であるTMTSeF(tetramethyl-tetraselenafulvalene、テトラメチルテトラセレナフルバレン)を用いて実現されており、新規有機伝導体の合成戦略上重要な位置を占めている。TSeF誘導体の高い電気伝導性の直感的な理解としては、硫黄に比べて原子半径の大きなセレン原子を用いると分子間の接触が増大して電子が分子間を飛び移り易くなることが挙げられる。同型の分子を用いる限りは、半径の大きなセレン原子に置換されたTSeF誘導体の方がTTF誘導体に比べて高い電気伝導性を与えるのが一般的な経験則である。
【0003】
TSeF類縁化合物の合成は、[1,3] ジセレノール類縁体(1a-c):
【0004】
【化23】
【0005】
を原料としてアルキルホスファイトを用いてカップリングさせるルートが一般的である。
TSeF誘導体合成において(1b)をはじめとする[1,3]ジセレノール誘導体への置換基の導入は、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)によるリチオ化を経る方法が定法であるが、文献で報告がある通り、通常の反応手順(リチオ化剤であるLDAを先に入れ、リチオ化が完了してから置換基導入試剤を入れる)では、Xが硫黄原子の場合、(1b)の硫黄原子とセレン原子の交換異性化反応が優先して進行して[1,3]チアセレノール-2-セノン骨格となってしまうため、(1b)からの5員環部分が全てセレンであるTSeF誘導体への変換は難しいと考えられてきた(非特許文献1)。
【0006】
TSeF誘導体及びDSDTF誘導体合成例として、4,5,4',5'-テトラヨード-[2,2']ビ[[1,3]ジセレノールイリデン],2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-5,6-ジヒドロ-[1,3]ジセレノロ[4,5-b][1,4]ジチインの合成については既に報告がある(非特許文献2及び非特許文献3)。非特許文献2についてはCSe2(二セレン化炭素)から誘導される[1,3]ジセレノール-2-セロン誘導体を原料としており、また非特許文献3のルートについては収率が低く他の誘導体への応用が難しいものとなっている。
上記いくつか合成例はあるもののさらに広範の誘導体の合成及び各種誘導体が得られる合成原料となる化合物の合成が切望されてきた。
【0007】
【非特許文献1】
H. Poleschner, R. Radeglia, J. Fuchs, J. Organomet. Chem., 427, 213-230 (1992).
【非特許文献2】
K. Takimiya, Y. Kataoka, A. Morikami, Y. Aso, T. Otsubo, Synth. Met., 120, 875-876 (2001).
【非特許文献3】
T. Imakubo, H. Sawa, R. Kato, Synth. Met., 86, 1883-1884 (1997).
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、各種有機伝導体の合成原料として有用な新規化合物4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オン、4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンを用いて得られる有機伝導体として有用な各種テトラセレナフルバレン誘導体及びジセレナジチアフルバレン誘導体及びそれらの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するため、以下の製造方法を提供する。
(1) 以下の式:
【0010】
【化24】
【0011】
で示される4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オン。
(2) [1,3]ジセレノール-2-チオンにヨウ化パーフルオロアルキルを添加し、次いでリチオ化剤を添加して反応させることを特徴とする、下記の式:
【0012】
【化25】
【0013】
で示される4-ヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオン及び下記の式:
【0014】
【化26】
【0015】
で示される4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンの製造方法。
(3) 下記の式:
【0016】
【化27】
【0017】
で示される4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンに酢酸水銀を添加して反応させることを特徴とする、下記の式:
【0018】
【化28】
【0019】
で示される4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンの製造方法。
(4) [1,3]ジセレノール-2-チオンにヨウ化パーフルオロアルキルを添加し、次いでリチオ化剤を添加して反応させ、下記の式:
【0020】
【化29】
【0021】
で示される4-ヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオン及び下記の式:
【0022】
【化30】
【0023】
で示される4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンを生成させ、次いで酢酸水銀を添加して反応させることを特徴とする、下記の式:
【0024】
【化31】
【0025】
で示される4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンの製造方法。
(5) 下記の式:
【0026】
【化32】
【0027】
で示される4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オン及び下記の一般式(I):
【0028】
【化33】
【0029】
[式中、Xは酸素原子、硫黄原子もしくはセレン原子を示し;Yはそれぞれ独立に硫黄原子もしくはセレン原子を示し;R1はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基もしくは-Z1-R2で示される式(Z1はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子もしくはセレン原子を示し;R2はそれぞれ独立にアルキル基を示し;R2は一体化して環状構造を形成してもよい)を示し;R1は一体化して環状構造を形成してもよい]で表される化合物又は下記の一般式(II):
【0030】
【化34】
【0031】
(式中、Xは酸素原子、硫黄原子もしくはセレン原子を示し;Yはそれぞれ独立に硫黄原子もしくはセレン原子を示し;Z2はそれぞれ独立に窒素原子又はCHを示す)で表される化合物を混合し、カップリング試剤を添加してカップリングさせることを特徴とする、下記の一般式(III):
【0032】
【化35】
【0033】
(式中、Y及びR1は前記と同義である)で表される化合物又は下記の一般式(IV):
【0034】
【化36】
【0035】
(式中、Y及びZ2は前記と同義である)で表される化合物の製造方法。
(6) 前記一般式(II)が下記の式:
【0036】
【化37】
【0037】
で示される[1,3]ジセレノロ[4,5-b]ピラジン-2-オンであり、一般式(IV)が下記の式:
【0038】
【化38】
【0039】
で示される2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-[1,3]ジセレノロ[4,5-b]ピラジンである(5)に記載の方法。
(7) 前記一般式(I)が下記の式:
【0040】
【化39】
【0041】
で示される5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジチイン-2-チオンであり、一般式(III)が下記の式:
【0042】
【化40】
【0043】
で示される2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジチインである(5)に記載の方法。
(8) 前記一般式(I)が下記の式:
【0044】
【化41】
【0045】
で示される5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジオシキン-2-チオンであり、一般式(III)が下記の式:
【0046】
【化42】
【0047】
で示される2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジオキシンである(5)に記載の方法。
(9) 下記の式:
【0048】
【化43】
【0049】
で示される2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-[1,3]ジセレノロ[4,5-b]ピラジン。
(10) 下記の式:
【0050】
【化44】
【0051】
で示される2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジチイン。
(11) 下記の式:
【0052】
【化45】
【0053】
で示される2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジオキシン。
【0054】
【発明の実施の形態】
本発明の第一の方法は、[1,3]ジセレノール-2-チオンにヨウ化パーフルオロアルキルを添加し、次いでリチオ化剤を添加して反応させることを特徴とする、4-ヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオン及び4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンの製造方法である。
【0055】
本発明の第一の製造方法に用いられる[1,3]ジセレノール-2-チオンは公知の方法により合成することができる。
本発明の第一の製造方法に用いられるヨウ化パーフルオロアルキルの種類はとくに限定されないが、例えばパーフルオロブチルヨード、パーフルオロヘキシルヨードなどから選択することができ、好ましくはパーフルオロブチルヨードを用いることができる。
【0056】
リチオ化剤の種類は[1,3]ジセレノール-2-チオンと反応し、リチオ化させるものであれば、とくに限定されないが、例えばリチウムアミドを用いることができ、具体的にはリチウムジイソプロピルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウム 2,2,6,6 − テトラメチルピペリジドなどから選択することができ、好ましくはリチウムジイソプロピルアミドを用いることができる。
【0057】
反応には溶媒を使用してもよく、反応溶媒としてはエーテル系溶媒を用いることができ、その種類はとくに限定されないが、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサンなどから選択することができ、好ましくはテトラヒドロフランを用いることができる。
【0058】
ヨウ化パーフルオロアルキルの用量としては[1,3]ジセレノール-2-チオンに対し通常2〜20当量、好ましくは10〜12当量を用いることができ、リチオ化剤の用量としては[1,3]ジセレノール-2-チオンに対し通常1〜10当量、好ましくは4〜5当量を用いることができ、反応は通常通常- 90〜- 40℃、好ましくは- 80〜- 70℃で行うことができる。反応時間は通常0.5〜5時間、好ましくは1〜2時間程度である。
【0059】
上記反応を通常の反応手順(リチオ化剤を先に入れ、リチオ化が完了してから置換基導入試剤を入れる)では、[1,3]ジセレノール-2-チオンの硫黄原子とセレン原子の交換異性化反応が優先して進行して[1,3]チアセレノール-2-セロン骨格となってしまっていた。本発明の方法では[1,3]ジセレノール-2-チオンの4,5-部位への置換基導入に際して、反応試剤の導入手順を従来法と逆(先に置換基導入試剤を入れておき、最後にリチオ化剤を加える)にすることにより、硫黄−セレンの交換反応を起こすことなく置換基の導入を行うことができる。
【0060】
なお、上記方法によって得られる4-ヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオン及び4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンは新規化合物である。
【0061】
本発明の第二の方法は、4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンに酢酸水銀を添加して反応させることを特徴とする、4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンの製造方法である。
【0062】
反応には溶媒を使用してもよく、反応溶媒としてはハロゲン系溶媒を用いることができ、その種類はとくに限定されないが、低沸点のものが好ましい。例えばクロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタンなどから選択することができ、好ましくはクロロホルムを用いることができる。
【0063】
酢酸水銀の用量としては4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンに対し通常1〜10当量、好ましくは2〜3当量を用いることができ、反応は通常10〜80 ℃、好ましくは15〜25 ℃で行うことができる。反応時間は通常1〜72時間、好ましくは2〜3時間程度である。
【0064】
上記方法によって本発明の新規化合物4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンが得られる。
【0065】
本発明の第三の方法は、[1,3]ジセレノール-2-チオンにヨウ化パーフルオロアルキルを添加し、次いでリチオ化剤を添加して反応させ、4-ヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオン及び4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンを生成させ、次いで酢酸水銀を添加して反応させることを特徴とする、4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンの製造方法である。反応試薬、反応条件などは上記と同じである。
【0066】
なお、上記方法において4-ヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオン及び4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンを生成させたのち(工程1)、さらにヨウ化パーフルオロアルキルを添加し、次いでリチオ化剤を添加して反応させる(工程2)ことにより、4-ヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンを4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンへ変換することができる。なお、工程2は両化合物を分離せずに工程1に引き続き行ってもよく、両化合物を通常の方法(例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィーなど)によって分離し、4-ヨード-[1,3]ジセレノール-2-チオンのみに対し行ってもよい。
【0067】
本発明の第四の方法は、4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オン及び下記の一般式(I):
【0068】
【化46】
【0069】
で表される化合物又は下記の一般式(II):
【0070】
【化47】
【0071】
で表される化合物を混合し、カップリング試剤を添加してカップリングさせることを特徴とする、下記の一般式(III):
【0072】
【化48】
【0073】
で表される化合物又は下記の一般式(IV):
【0074】
【化49】
【0075】
で表される化合物の製造方法である。
【0076】
一般式(I)において、Xは酸素原子、硫黄原子もしくはセレン原子を示す。Yはそれぞれ独立に硫黄原子もしくはセレン原子を示す。R1はそれぞれ独立に水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、炭素原子数1〜17個、好ましくは1〜2個のアルキル基もしくは-Z1-R2で示される式(Z1はそれぞれ独立に酸素原子、硫黄原子もしくはセレン原子を示す。R2はそれぞれ独立に炭素原子数1〜17個、好ましくは1〜2個のアルキル基を示す。R2は一体化して5〜7員環の環状構造を形成してもよい。)を示す。R1は一体化して5〜8員環の環状構造を形成してもよい。
【0077】
一般式(II)において、Xは酸素原子、硫黄原子もしくはセレン原子を示す。Yはそれぞれ独立に硫黄原子もしくはセレン原子を示す。Z2はそれぞれ独立に窒素原子又はCHを示し、Z2のうち窒素原子は2つ含まれ、その位置はパラ又はメタ位であってよく、好ましくはパラ位である。
【0078】
一般式(III)において、Y及びR1は一般式(I)と同義であり、一般式(IV)において、Y及びZ2は一般式(III)と同義である。
【0079】
本発明の第四の方法に用いられるカップリング試剤の種類は4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンと上記一般式(I)又は(II)をカップリングさせるものであれば、とくに限定されないが、例えばアルキルホスファイト、アリールホスフィンを用いることができ、具体的にはトリエチルホスファイト、トリメチルホスファイトなどのトリアルキルホスファイト、トリアリールホスフィンなどから選択することができ、好ましくはトリエチルホスファイトを用いることができる。
【0080】
反応には溶媒を使用してもよく、反応溶媒としては芳香族炭化水素系溶媒を用いることができ、その種類はとくに限定されないが、例えばトルエン、ベンゼン、キシレンなどから選択することができ、好ましくはトルエン、ベンゼンを用いることができる。
【0081】
カップリング試剤の用量としては4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンに対し通常10〜400当量、好ましくは50〜150当量を用いることができ、反応は通常加熱還流下で行うことができる。反応時間は通常0.5〜5時間、好ましくは1〜2時間程度である。
【0082】
前記一般式(I)で表される化合物として4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンを用いると、4,5,4',5'-テトラヨード-[2,2']ビ[[1,3]ジセレノールイリデン]が高い収率で得られる。
【0083】
前記一般式(I)で表される化合物として5,6-ジヒドロ-[1,3]ジセレノロ[4,5-b][1,4]チジイン-2-オンを用いると、2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-5,6-ジヒドロ-[1,3]ジセレノロ[4,5-b][1,4]ジチインが得られる。
【0084】
前記一般式(II)で表される化合物として[1,3]ジセレノロ[4,5-b]ピラジン-2-オンを用いると、下記の式:
【0085】
【化50】
【0086】
で示される2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-[1,3]ジセレノロ[4,5-b]ピラジンが得られる。
【0087】
前記一般式(I) で表される化合物として5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジチイン-2-チオンを用いると、下記の式:
【0088】
【化51】
【0089】
で示される2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジチインが得られる。
【0090】
前記一般式(I)で表される化合物として5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジオシキン-2-チオンを用いると、下記の式:
【0091】
【化52】
【0092】
で示される2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジオキシンが得られる。
【0093】
なお、上記2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-[1,3]ジセレノロ[4,5-b]ピラジン、2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジチイン、2-(4,5-ジヨード-[1,3]ジセレノール-2-イリデン)-5,6-ジヒドロ-[1,3]ジチオロ[4,5-b][1,4]ジオキシンは新規化合物である。
【0094】
本発明の製造方法については、当業者は上記の記載及び実施例の具体的方法を参照しつつ、反応試薬、反応条件などを適宜選択し、必要に応じてこれらの方法に適宜の修飾ないし改変を加えることにより、4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンを容易に製造することができる。また4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンを用いてテトラセレナフルバレン誘導体及びジセレナジチアフルバレン誘導体を容易に製造することができる。
【0095】
本発明の合成方法によれば、各種有機伝導体の合成原料として有用な新規化合物4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンが合成される。4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンを用いることにより有機伝導体として有用な既知又は新規の各種テトラセレナフルバレン誘導体及びジセレナジチアフルバレン誘導体が合成される。
【0096】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例により限定されることはない。
以下に本実施例の合成スキームを示す。化合物番号における下線は新規化合物を示す。
【0097】
【化53】
【0098】
【化54】
【0099】
[1,3]diselenole-2-thione (1b) からの4-Iodo-[1,3]diselenole-2-thione (7) および4,5-Diiodo-[1,3]diselenole-2-thione (8) の合成
(1b)282 mgをTHFに(25 ml)にperfluorobutyl iodide 2.5 mlを加えた後- 78℃に冷却する。Lithium diisopropyl amide (LDA)のTHF-シクロヘキサン溶液(1.5 M)3.40 mlを- 78 ℃で加え、そのまま- 78 ℃で1時間撹拌する。- 78 ℃でTHF-H2O(1:1)0.3 mLを加えて反応を停止した後、冷却漕をはずして反応溶液を室温まで昇温する。反応溶媒を減圧留去して得られた固体をカラムクロマトグラフィー(SiO2/CS2:hexane = 5:1)で分離精製する。最初の黄色のフラクションの溶媒を留去するとジヨード体(8)が明黄色結晶として228 mg(収率38%)得られ、二番目の黄色のフラクションの溶媒を留去するとモノヨード体(7)が黄色結晶として191 mg(収率43%)得られる。
【0100】
4-Iodo-[1,3]diselenole-2-thione (7)
mp 120 ℃
1H-NMR(CDCl3): δ 8.05(s, 1H)
elemental analysis: found C:10.31, H:0.31; calcd. for C3HISSe2 C:10.18,
H:0.28
m/z (EI) 356(m+)
【0101】
4,5-Diiodo-[1,3]diselenole-2-thione (8)
mp 182 ℃ (dec.)
ele (EI)mental analysis: found C:7.78; calcd. for C3I2SSe2 C:7.51
m/z (EI) 482(m+)
【0102】
4-Iodo-[1,3]diselenole-2-thione (7) の4,5-Diiodo-[1,3]diselenole-2-thione (8) への変換
モノヨード体(7)1.091gのTHF溶液(80 ml)にperfluorobutyl iodide 2.60mlを加えた後- 78 ℃に冷却する。Lithium diisopropyl amide (LDA)のTHF-cyclohexane溶液(1.5 M)を- 78 ℃で滴下し、そのまま- 78 ℃で1時間撹拌する。THF-H2O(1:1)0.50 mLを加えて反応を停止した後、冷却漕をはずして反応溶液を室温まで昇温する。反応溶媒を減圧留去して得られた固体をカラムクロマトグラフィー(SiO2/CS2:hexane = 5:1)で分離精製する。最初の黄色のフラクションの溶媒を留去するとジヨード体(8)が明黄色結晶として749 mg(収率51%)得られ、二番目の黄色のフラクションの溶媒を留去すると未反応のモノヨード体(7)が黄色結晶として464 mg(収率43%)回収される。
【0103】
4,5-Diiodo-[1,3]diselenol-2-one (9)
チオケトン(8)400 mg、酢酸水銀(II)535 mgをクロロホルム40 ml、酢酸10 mlに懸濁させ、室温で2時間30分撹拌する。反応溶液をセライト濾過して不溶分を取り除いた後、脱イオン水を加えて分液操作を行い、続いて有機層を炭酸ナトリウム水溶液(2回)、脱イオン水の順で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。乾燥剤を除いた後、減圧下で溶媒を留去するとケトン(9)が白色固体として得られる。374mg(収率97%)。
【0104】
mp 124 ℃
elemental analysis: found C:7.93; calcd. for C3I2OSe2 C:7.77
m/z (EI) 466(m+)
【0105】
4,5,4',5'-Tetraiodo-[2,2']bi[[1,3]diselenolylidene] (10)
アルゴンガス雰囲気下、ケトン(9)108 mgをトルエン20 mlに溶解し、加熱還流させながらトリエチルホスファイト4 mlを滴下ロートより加える。1時間加熱還流を行った後、反応溶液を氷浴で冷却する。目的物が析出、沈殿するのでロート上に結晶を集め、アセトン、ヘキサンで洗浄、減圧下室温で乾燥する。緑黄色結晶、92.4 mg(収率89%)。
【0106】
mp 177 ℃ (dec.)
elemental analysis: found C:8.08; calcd. for C6I4Se4 C:8.05
m/z (EI) 897(m+)
【0107】
2-(4,5-Diiodo-[1,3]diselenol-2-ylidene)-5,6-dihydro-[1,3]diselenolo[4,5-b][1,4]dithiine (DIETSe, 12)
アルゴンガス雰囲気下、ケトン(9)466 mgおよびケトン(11) 305mgのトルエン溶液(50 ml)を加熱還流しながら、トリエチルホスファイト15 mlを滴下ロートより加える。反応溶液を2時間加熱還流した後、室温まで放冷する。反応溶媒と過剰のトリエチルホスファイトを減圧留去して得られる固体をカラムクロマトグラフィーにより分離精製すると、最初のフラクションから(10)が245 mg(収率27%)得られ、二番目のフラクションから目的物(12)が暗緑色結晶として206 mg(収率28%)、三番目のフラクションからBETSが55 mg(収率10%)得られる。
【0108】
mp 161 ℃ (dec.)
1H-NMR(CDCl3): δ3.31(s, 4H)
elemental analysis: found C:13.25 H:0.52 ; calcd. for C8H4I2S2Se4 C:13.0
9 H:0.32
m/z (EI) 736(m+)
【0109】
2-(4,5-Diiodo-[1,3]diselenol-2-ylidene)-[1,3]diselenolo[4,5-b]pyrazine
(DIPSe, 14)
アルゴンガス雰囲気下、ケトン(9)440 mgおよびケトン(13)278 mgのトルエン溶液(45 ml)を加熱還流しながら、トリエチルホスファイト15 mlを滴下ロートより加える。反応溶液を1時間30分加熱還流した後、室温まで放冷する。反応溶媒と過剰のトリエチルホスファイトを減圧留去して得られる固体をカラムクロマトグラフィー(SiO2/CH2Cl2:CS2=3:1)により分離精製すると、最初のフラクションから(10)が184 mg(収率21%)得られ、二番目のフラクションから目的物(14)が赤色結晶として148 mg得られる(収率22%)。
【0110】
mp 219 ℃ (dec.)
1H-NMR(CDCl3): δ 8.13(s, 2H)
m/z (EI) 698(m+)
elemental analysis: found C:13.78, H:0.27, N:3.80 ; calcd. for C8H2N2I2S
2Se4 C:13.81, H:0.29, N:4.03
【0111】
2-(4,5-Diiodo-[1,3]diselenol-2-ylidene)-5,6-dihydro-[1,3]dithiolo[4,5-b]
[1,4]dithiine (DIET-STF, 16)
アルゴンガス雰囲気下、ケトン(9)100 mgおよびチオケトン(15)58 mgのベンゼン溶液(20 ml)を加熱還流しながら、トリエチルホスファイト3.7 mlを滴下ロートから加える。反応溶液を1時間30分加熱還流した後、室温まで放冷する。反応溶媒と過剰のトリエチルホスファイトを減圧留去すると得られる固体をカラムクロマトグラフィーにより分離精製すると、最初のフラクションから(10)が11mg(収率11%)、二番目のフラクションから目的物(16)が暗緑色結晶として104 mg(収率76%)、三番目のフラクションからBEDT-TTFが15 mg(収率15%)得られる。
【0112】
mp 171 ℃ (dec.)
1H-NMR(CDCl3): δ 3.30(s, 4H)
m/z (EI) 642(m+)
elemental analysis: found C:14.96, H:0.53; calcd. for C8H4I2S4Se2 C:15.0
1, H:0.63
【0113】
2-(4,5-Diiodo-[1,3]diselenol-2-ylidene)-5,6-dihydro-[1,3]dithiolo[4,5-b]
[1,4]dioxine (DIEDO-STF, 18)
アルゴンガス雰囲気下、ケトン(9)92 mgおよびチオケトン(17)39 mgのベンゼン溶液(9 ml)を加熱還流しながら、トリエチルホスファイト3 mlを滴下ロートから加える。反応溶液を2時間分加熱還流した後、室温まで放冷する。減圧下、反応溶媒と過剰のトリエチルホスファイトを減圧留去して得られる固体をカラムクロマトグラフィーにより分離精製すると、最初のフラクションから(10)が26 mg(収率15%)、二番目のフラクションから目的物(18)が赤褐色結晶として50 mg(収率42%)得られる。
【0114】
mp 178 ℃ (dec.)
1H-NMR(CDCl3): δ 4.26(s, 4H)
m/z (EI) 610(m+)
elemental analysis: found C:15.84, H:0.60; calcd. for C8H4O2I2S2Se2 C:15
.84, H:0.66
【0115】
【発明の効果】
本発明により、各種有機伝導体の合成原料として有用な新規化合物4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オン、4,5-ジヨード[1,3]ジセレノール-2-オンを用いて得られる有機伝導体として有用な各種テトラセレナフルバレン誘導体及びジセレナジチアフルバレン誘導体及びそれらの製造方法が提供される。
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