JP2002179585A - 骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物 - Google Patents
骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物Info
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Abstract
草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコンから
選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物を有効成分とす
ることを特徴とする骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又
は治療用飲食物。 【効果】 本発明の骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又
は治療用飲食物は、優れた骨芽細胞増殖促進作用又は骨
芽細胞石灰化促進作用を有すると共に、日常的に飲食物
として簡単に摂取でき、臨床で用いられている製剤とは
異なり、副作用が極めて少なく安全性が高いものであ
る。
Description
活性及び/又は骨芽細胞石灰化促進活性を有し、骨粗鬆
症の予防又は治療に効果的な骨代謝改善剤及び骨粗鬆症
の予防又は治療用飲食物に関する。なお、本発明におい
て、飲食物とは、経口的に摂取される一般食品、健康食
品、保健機能食品、医薬部外品及び医薬品を広く含むも
のをいう。
は絶えず吸収と再形成を繰り返しており、この骨代謝過
程で中心的な働きをしている細胞が骨形成を担当する骨
芽細胞と骨吸収を担当する破骨細胞である。この骨芽細
胞は老化と共に、細胞数の減少が確認されている。ま
た、骨の成長、維持及び修復は、骨形成速度と骨吸収速
度との間のバランスに依存しており、このバランスが崩
れ、石灰化能が低下すると、骨吸収が骨形成を上回り骨
量が減少し、骨粗鬆症やその他の疾患がもたらされる。
するカルシウムやコラーゲンの減少による骨量の低下
と、骨組織の微細構造の退行を引き起こす全身性の骨疾
患であり、骨の疼痛が発生し、骨の脆弱性、骨折のリス
クを伴うことを特徴とする。近年の高齢者人口の増加に
伴って、骨粗鬆症は年々増加の一途をたどっており、糖
尿病に代表される生活習慣病と同様、現代社会において
重要視されている疾患となっている。また、骨粗鬆症が
原因で腰椎や大腿骨を骨折し、寝たきりの状態が長期化
すると、痴呆を引き起こす危険性も有していることか
ら、骨粗鬆症の予防や早期の治療が重要な課題となって
いる。
後骨粗鬆症は、50歳以上の更年期を過ぎた女性に高頻
度に発症し、骨粗鬆症患者数の90%以上を占めること
から、最も予防法や治療法の早期開発が望まれている難
治性疾患の一つとなっている。
による、卵巣からの内因性エストロゲンの分泌不足が原
因とされているが、すべての女性に閉経が訪れるにもか
かわらず、骨粗鬆症を発症しない女性がいるなど不明な
点も多く、発症機序の全貌は明らかにされていない。ま
た、骨を構成するカルシウムの減少による骨量の低下
と、骨組織の微細構造の退行を引き起こす原因について
も不明な点が多い。更に、骨代謝回転が著しく促進し、
骨形成能が上昇しているにもかかわらず、骨密度が減少
する例も報告されており、骨代謝促進が有効でない場合
もある。
事療法、運動療法及びカルシウム製剤を用いた不足カル
シウム分の補給が行われると共に、経口や経皮エストロ
ゲン製剤を用いたホルモン補充療法が採用され、治療効
果を上げている。このほか、骨代謝調節ホルモン製剤で
あるカルシトニン(CT)やパラソルモン(PTH)、
ビタミン製剤であるビタミンK2や活性型ビタミンD3、
更に最近では、強力な骨吸収抑制作用を有するビスフォ
スホネート化合物なども症状の進行に応じて使用されて
いる。
る骨代謝改善薬は、有効性が高いものほど安全域と中毒
域の差が狭く、投与量の調節が困難である。特に、ビス
フォスホネート製剤は、投薬・休薬のプロトコールの設
定が難しく時には骨形成に重要な骨構成成分の石灰化を
抑制することで、症状の増悪を引き起こす場合もあると
いわれている。
いるエストロゲン製剤も、副作用の発生という点では例
外でなく、6ヶ月以上にわたる長期投与の間に、顔面紅
潮、乳房痛、子宮や膣からの不正性器出血などの副作用
が高頻度で発生する。更に、黄体ホルモン製剤(プロゲ
ステロン)を併用しないと、子宮体ガンや乳ガン発症の
危険性があり、安全性の面で問題が指摘されている。
イソフラボン配糖体のダイズイン(daidzin)、
ゲニスチン(genistein)、そのアグリコンで
あるダイゼイン(daidzein)、ゲニステイン
(genistein)などのイソフラボンを基本骨格
とした成分にエストロゲン活性が見出され、食品由来の
安全なエストロゲンとして、閉経後骨粗鬆症に対する有
用性が、社会的に注目を浴びている。
あり、現在使用されている骨粗鬆症の予防又は治療剤、
合成ホルモン製剤とは異なり副作用が少なく、日常的に
飲食物として簡単に摂取することにより、骨芽細胞の減
少を改善する骨芽細胞増殖促進作用と骨強度を増強する
骨芽細胞石灰化促進作用とを兼ね備え、骨粗鬆症の予防
や治療に有効な骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治
療用飲食物を提供することを目的とする。
発明者は、上記目的を達成するため、安全な数多くの植
物類の中から、骨代謝改善効果を有するものについて鋭
意検討を重ねた結果、ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び
茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコ
ンから選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物が優れた
骨代謝改善効果を有することを知見した。
茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコ
ンから選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物を有効成
分とする骨代謝改善剤、及びこの骨代謝改善剤と必要に
応じてカルシウムを配合した骨粗鬆症の予防又は治療用
飲食物が、現在使用されている骨粗鬆症の予防又は治療
剤、合成ホルモン製剤とは異なり副作用が少なく、日常
的に飲食物として簡単に摂取することにより、骨芽細胞
の減少を改善する骨芽細胞増殖促進作用と骨強度を増強
する骨芽細胞石灰化促進作用を発揮し得、骨粗鬆症の予
防や治療に極めて有効であることを見出し、本発明をな
すに至った。
び骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物を提供する。
び茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウ
コンから選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物を有効
成分とすることを特徴とする骨代謝改善剤。 請求項2:有効成分が骨芽細胞増殖促進作用及び/又は
骨芽細胞石灰化促進作用を有する請求項1記載の骨代謝
改善剤。 請求項3:請求項1又は2記載の骨代謝改善剤を含有す
ることを特徴とする骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物。 請求項4:更にカルシウムを配合した請求項3記載の骨
粗鬆症の予防又は治療用飲食物。
の予防又は治療用飲食物に用いられる抽出原料は古来か
ら食物、民間薬などに日常的に用いられてきたものであ
るが、これらの抽出物が骨芽細胞の減少を改善する骨芽
細胞増殖促進作用及び/又は骨強度を増強する骨芽細胞
石灰化促進作用を有し、骨粗鬆症の予防や治療に極めて
有効であることは全く知られておらず、これらは本発明
者の新知見である。
る。本発明の骨代謝改善剤は、ハス胚芽、五斂子葉、月
桃葉及び茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並
びにウコンから選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物
を有効成分とし、特に有効成分が骨芽細胞の減少を改善
する骨芽細胞増殖促進活性及び/又は骨強度を増強する
骨芽細胞石灰化促進活性を有するものである。
bo nucifera Gaertn.)の種子の中
にある緑色で棒状の胚芽のことである。ハスは熱帯アジ
ア原産の池や水田、堀などに栽培される多年性水生植物
であり、大きく分けると東洋ハスとアメリカハスの2種
が分布している。ハス(蓮)は仏典の花として、また、
中国では古来より漢方薬として用いられ、わが国では地
下茎の部分を蓮根として食しており、極めてなじみが深
く、安全な植物であり、薬用としてさまざまな部分が利
用されている。
rrhoa carambolaL.;生薬名 陽桃)
の葉であり、新鮮な果実は食用にされる。沖縄、中国東
南部や雲南その他熱帯各地で栽培されている。五斂子
は、中国では紀元前から文献に記載され、その果実は断
面が星形なことからスターフルーツとも呼ばれている。
lpinia nutans又はAlpinia sp
eciosa)の葉及び茎であり、九州南部からインド
にまで分布している多年生常緑草木である。夏に美しい
花を開くため観賞用に栽培されている例もある。月桃
は、沖縄ではサンニンと呼ばれ、琉球王朝以来の伝統食
品ムーチーに利用されるほか、チャンプルの素などにハ
ーブとしても利用されている。
cyrrhiza glabraL., Glycyr
rhiza uralensis Fisher, G
lycyrrhiza inflata L.等)の葉
や茎の部分である。甘草は中国西部、シベリア南部、中
近東、ヨーロッパ南部、ソビエト連邦ウラル地方、モン
ゴル及び中国北部に分布する多年草である。甘草(Li
corice)は、古代より薬用又は甘味料原料として
利用されている有用な植物であるが、その場合利用され
るのは根の部分だけである。グリチルリチンその他の有
用成分は甘草の地上部にはなく、甘草の葉及び茎の部分
は従来全く利用されていなかった。
amarindus indicaL.)の果皮の部分
である。タマリンドは熱帯アフリカ原産の常緑高木で熱
帯の街路樹としても賞用される。タマリンドの果実の果
泥はかつて小児用清涼緩下薬として用いられ、現在はビ
スケット等の菓子製造に用いられている。
rdtia chrysoleois HANCE)の
葉の部分である。黄杞は中国南部地域に野生する常緑高
木である。黄杞は、中国南部地域では甘茶と称され古く
から、清熱、解毒、減肥満などの目的で飲用されてい
る。
ma longa L.)の根茎である。熱帯アジア原
産であり、インド、中国南部、インドネシア、ベトナ
ム、台湾などにおいて広く栽培されており、日本では沖
縄、九州南部で栽培される多年草である。ウコンは、根
茎を鬱金、姜黄と呼ばれ、強肝利胆薬や芳香性健胃薬に
用いられる。また、香辛料や色づけとしてカレー粉製造
や沢庵漬けなどに用いられる。
葉、月桃葉及び茎、甘草葉及び茎、並びにタマリンド果
皮から得られる抽出物は、いずれも優れた骨芽細胞増殖
促進活性と骨芽細胞石灰化活性を有し、黄杞葉及びウコ
ンから得られる抽出物は優れた骨芽細胞石灰化活性を有
するものである。
出物は、上記の単一の抽出原料から得られたものであっ
ても良いが、2種以上の抽出原料を混合してもよい。例
えば五斂子葉と月桃葉及び茎との組み合せ、ハス胚芽と
五斂子葉と月桃葉及び茎との組み合せ、タマリンド果皮
と黄杞葉との組み合せ、甘草葉とウコンとの組み合せな
どが好適である。
ただちに乾燥し粉砕したものが適当である。この場合、
乾燥は、天日で行ってもよいし、通常用いられる乾燥機
を使用して行ってもよい。
用いて、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法に
より得ることができる。
茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコ
ンから選ばれる1種又は2種以上の抽出原料を乾燥した
後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供す
ることにより得ることができる。抽出に用いる溶媒とし
ては、水若しくは親水性有機溶媒又はこれらの混合液を
室温乃至溶媒の沸点以下の温度で用いることが好まし
い。親水性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタ
ノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール
等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチル
エチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレン
グリコール、プロピレングリコール、イソプロピレング
リコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコー
ルなどが挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合
溶媒などを用いることができる。なお、水と親水性有機
溶媒との混合系溶媒を使用する場合には、低級アルコー
ルの場合は水10質量部に対して1〜90質量部、低級
脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1〜40質
量部、多価アルコールの場合は水10質量部に対して1
0〜90質量部添加することが好ましい。
するにあたり特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室
温乃至還流加熱下で、任意の装置を用いて抽出すること
ができる。なお、上記極性溶媒による抽出を行う前に、
予めヘキサン、ベンゼン等の非極性溶媒を用いた脱脂処
理を施してもよく、かかる前処理を行うことにより、極
性溶媒による抽出を効率よく行うことができる。
に、ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び茎、甘草葉及び
茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコンから選ばれる
1種又は2種以上の抽出原料を投入し、必要に応じて時
々攪拌しながら、30分〜2時間静置して可溶性成分を
溶出した後、濾過して固形物を除去し、得られた抽出液
から抽出溶媒を溜去し、乾燥することにより抽出物が得
られる。抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合に
は、通常50〜95℃で1〜4時間程度である。また、
抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いた場
合には、通常40〜80℃で30分〜4時間程度であ
る。なお、溶媒で抽出することにより得られる抽出液
は、抽出溶媒が安全性の高いものであればそのまま配合
して本発明の骨代謝改善剤の有効成分として用いること
ができるが、濃縮液又はその乾燥物としたもののほうが
利用しやすい。
有するので、生理活性上の低下を招かない範囲で脱色、
脱臭等を目的とする精製を行ってもよいが、精製を行う
ことなく使用しても実用上支障はない。なお、精製手段
としては、特に制限されず、活性炭処理、樹脂吸着処
理、イオン交換樹脂処理、液−液向流分配等の方法が挙
げられる。
服用が可能であり、例えば液剤、カプセル剤、トローチ
剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤、ドライシロッ
プ剤等が例示できる。
る場合、保存や取り扱いを容易にするためにデキストリ
ン、シクロデキストリン等のキャリアー、分散剤、賦形
剤等の任意の助剤を加えてもよい。
飲食物中に添加して骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物と
することができる。このようにして得られる飲食物は、
日常的に摂取することが可能であるため、骨芽細胞増殖
促進作用又は骨芽細胞骨石灰化作用促進作用、及び骨粗
鬆症の予防又は治療効果が期待でき、骨の健康維持のた
めに極めて有用である。なお、本発明において、飲食物
とは、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機
能食品、医薬部外品及び医薬品を広く含むものである。
飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料(これら
の飲料の濃縮原液及び調整用粉末を含む);アイスクリ
ーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、う
どん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華
麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコ
レート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジ
ャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;かまぼこ、ハ
ム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵
乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マ
ヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッ
シング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調
味料;スープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物;その他
種々の形態の健康・栄養補助食品;錠剤、カプセル剤、
ドリンク剤、トローチ等の医薬品、医薬部外品などが挙
げられ、これらを製造するに当り通常用いられる補助的
な原料や添加物と共に添加することができる。
ばブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトー
ル、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、
乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、
L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリ
ソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコ
ール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸
エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼ
ラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸ア
ミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウ
ム塩類、色素、香料、保存剤などが挙げられる。
加量は、対象飲食物の種類に応じ、任意の範囲で添加す
れば良く、通常対象飲食物に対して0.01〜10質量
%であり、錠剤、カプセル形態の飲食物の場合は5〜1
00質量%の範囲で添加すれば良い。
には、必要に応じて、カルシウムを配合することが好ま
しい。このようなカルシウムとしては、動物の骨や卵
殻、魚介類、乳清や植物に由来するカルシウム素材の他
に、一般に食品添加物として使用されるグルコン酸カル
シウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸カ
ルシウム、硫酸カルシウムなどを用いることができる。
又は治療用飲食物の有効成分である植物抽出物の摂取量
は、成人1日当たり約1〜3000mgになるようにす
るのが適当である。また、カルシウム素材の摂取量は、
カルシウム換算で成人1日当たり100〜2500mg
である。更に、食品添加物の場合は、その使用許可範囲
で使用すれば良い。なお、これらの投与量は、年齢、症
状等により適宜増減することが可能である。
に具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に限定さ
れるものではない。
この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタ
ノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000
mL加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した
後、ろ紙を用いてろ過し、ハス胚芽からの抽出液を得
た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機
で乾燥させてハス胚芽抽出乾燥物を得た。得られたハス
胚芽抽出物の収率は25.0質量%であった。
この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタ
ノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000
mL加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した
後、ろ紙を用いてろ過し、五斂子葉からの抽出液を得
た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機
で乾燥させて五斂子葉抽出乾燥物を得た。得られた五斂
子葉抽出物の収率は28.7質量%であった。
た。この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%
エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)を10
00mL加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌
した後、ろ紙を用いてろ過し、月桃葉及び茎からの抽出
液を得た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧
乾燥機で乾燥させて月桃葉及び茎抽出乾燥物を得た。得
られた月桃葉及び茎抽出物の収率は16.0質量%であ
った。
の抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタノ
ール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000m
L加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した
後、ろ紙を用いてろ過し、甘草葉からの抽出液を得た。
この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾
燥させて甘草葉抽出乾燥物を得た。得られた甘草葉抽出
物の収率は21.7質量%であった。
造 タマリンド果皮を粗砕し、得られた粗砕物を抽出原料と
した。この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量
%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1
000mL加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪
拌した後、ろ紙を用いてろ過し、タマリンド果皮からの
抽出液を得た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、
減圧乾燥機で乾燥させてタマリンド果皮抽出乾燥物を得
た。得られたタマリンド果皮抽出物の収率は20.3質
量%であった。
の抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタノ
ール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000m
L加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した
後、ろ紙を用いてろ過し、黄杞葉の抽出液を得た。この
抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾燥さ
せて黄杞葉抽出乾燥物を得た。得られた黄杞葉抽出物の
収率は16.8質量%であった。
の抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタノ
ール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000m
L加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した
後、ろ紙を用いてろ過し、ウコンからの抽出液を得た。
この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾
燥させてウコン抽出乾燥物を得た。得られたウコン抽出
物の収率は23.9質量%であった。
骨芽細胞石灰化促進試験 製造例1〜7で得られた各種抽出物について、MTT法
による骨芽細胞の増殖促進能を調べる方法と骨芽細胞石
灰化促進能を調べる腰原らの方法(「医学のあゆみ」第
439〜440頁 Vol.161 No.6)に準拠
して、下記方法により骨芽細胞増殖促進作用と石灰化促
進作用を評価した。結果を表1に示す。
nM 1.2細胞を、10質量%FBSを含むα−ME
M培養液で37℃、5%CO2−95%airの下で培
養し、コンフルエントになるまで培養した後、トリプシ
ン処理によりこの細胞を集め、上記培養液を用いて1×
104個/mLに調整した。
0.5mLづつ播種し、37℃、5%CO2−95%a
irの下で培養した。次の日に、石灰化促進剤であるα
-グリセロリン酸塩を2mmol/Lになるように添加
し、表1に示した10〜100ppmの濃度の製造例1
〜7の各種抽出物を添加した。抽出物は50%DMSO
に溶解して、溶剤が培養液の1%になるように加えた。
培養液は1日おきに交換し、20日後にMTT法により
骨芽細胞の数を測定し、骨芽細胞増殖促進率(%)を求
めた。なお、骨芽細胞増殖促進率は、抽出物を無添加時
の値を100%とした。
進試験と同様に、操作し、20日後に骨芽細胞石灰化促
進率(%)を測定した。骨芽細胞石灰化促進活性は、細
胞をリン酸生理食塩水(pH7.4)で洗浄後、冷5%
過塩素酸液に15分間さらし、ヒドロキシアパタイトを
抽出した。このミネラル構成成分であるカルシウムを、
メチルキシレノールブルー(MXB法)に基づくキット
(カルシウムEテストワコー;和光純薬株式会社製)を
用いて定量した。なお、骨芽細胞石灰化促進率は、抽出
物を無添加時の値を100%とした。
植物抽出物は、抽出物を無添加のものに比べて高い骨芽
細胞増殖促進活性又は骨芽細胞石灰化促進活性を有し、
骨粗鬆症の予防又は治療に有効なものである。
た。なお、カプセルには1号ハードゼラチンカプセルを
使用した。 <1カプセル(1錠200mg)中の組成> 製造例6の抽出物 20.0mg コーンスターチ 60.0mg 乳糖 100.0mg 乳酸カルシウム 10.0mg ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 10.0mg
た。なお、カプセルには1号ハードゼラチンカプセルを
使用した。 <1カプセル(1錠200mg)中の組成> 製造例4の抽出物 20.0mg コーンスターチ 60.0mg 乳糖 100.0mg 乳酸カルシウム 10.0mg ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 10.0mg
た。 <1包2000mg中の組成> 製造例1の抽出物 50.0mg 製造例2の抽出物 50.0mg 製造例3の抽出物 50.0mg 牛骨粉(カルシウム20質量%含有) 250.0mg サンゴカルシウム(カルシウム30質量%含有) 166.7mg 卵殻カルシウム(カルシウム34質量%含有) 147.0mg 真珠カルシウム(カルシウム37質量%含有) 67.6mg 大豆抽出物(イソフラボン10質量%含有) 25.0mg ビタミンB群混合粉末(全ビタミンB群を含む) 100.0mg 脂溶性ビタミン混合粉末(ビタミンD,K,E,Aを含む) 100.0mg ミルク蛋白加水分解物(アミノ酸、低分子ペプチドを含む) 50.0mg トウモロコシ、大豆蛋白加水分解物 (アミノ酸、ペプチドを含む) 20.0mg 小麦胚芽抽出物 (ビタミン、クロム、セレン、モリブデンを含む) 30.0mg 酵母エキス(ビタミン、核酸、亜鉛を含む) 50.0mg エリスリトール 300.0mg ラクチュロース 100.0mg マルチトール 168.7mg ビートオリゴ糖 100.0mg 乳果オリゴ糖 100.0mg グアーガム 60.0mg グリセリン脂肪酸エステル 15.0mg
た。 <1アンプル(1本100mL)中の組成> 製造例5の抽出物 1.0質量% 製造例6の抽出物 0.5質量% ソルビット 12.0質量% 安息香酸ナトリウム 0.1質量% 香料 1.0質量% 硫酸カルシウム 0.5質量% 精製水 残部 合計 100質量%
た。なお、カプセルには1号ハードゼラチンカプセルを
使用した。 <1カプセル(1錠200mg)中の組成> 製造例7の抽出物 10.0mg コーンスターチ 60.0mg 乳糖 100.0mg 乳酸カルシウム 20.0mg ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 10.0mg
た。 <1アンプル(1本100mL)中の組成> 製造例4の抽出物 0.5質量% 製造例7の抽出物 0.2質量% ソルビット 12.0質量% 安息香酸ナトリウム 0.1質量% 香料 1.0質量% 硫酸カルシウム 0.5質量% 精製水 残部 合計 100質量%
た。 <1アンプル(1本100mL)中の組成> 製造例6の抽出物 0.4質量% ソルビット 12.0質量% 安息香酸ナトリウム 0.1質量% 香料 1.0質量% 硫酸カルシウム 0.5質量% 精製水 残部 合計 100質量%
植物抽出物は、優れた骨芽細胞増殖促進作用及び/又は
骨芽細胞石灰化促進作用を有すると共に、これら植物抽
出物は、食品や民間薬として古来より日常的に用いられ
てきたものであることから、臨床で用いられている製剤
とは異なり、副作用が極めて少なく高い安全性を有し、
飲食物に添加して日常的に摂取することができ、骨粗鬆
症の予防又は治療に極めて有効なものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び茎、甘
草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコンから
選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物を有効成分とす
ることを特徴とする骨代謝改善剤。 - 【請求項2】 有効成分が骨芽細胞増殖促進活性及び/
又は骨芽細胞石灰化促進活性を有する請求項1記載の骨
代謝改善剤。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の骨代謝改善剤を含
有することを特徴とする骨粗鬆症の予防又は治療用飲食
物。 - 【請求項4】 更にカルシウムを配合した請求項3記載
の骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物。
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