JP4993817B2 - 骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物 - Google Patents

骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、骨芽細胞増殖促進活性及び/又は骨芽細胞石灰化促進活性を有し、骨粗鬆症の予防又は治療に効果的な骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物に関する。なお、本発明において、飲食物とは、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品及び医薬品を広く含むものをいう。
【0002】
【従来の技術】
人の骨は絶えず吸収と再形成を繰り返しており、この骨代謝過程で中心的な働きをしている細胞が骨形成を担当する骨芽細胞と骨吸収を担当する破骨細胞である。この骨芽細胞は老化と共に、細胞数の減少が確認されている。また、骨の成長、維持及び修復は、骨形成速度と骨吸収速度との間のバランスに依存しており、このバランスが崩れ、石灰化能が低下すると、骨吸収が骨形成を上回り骨量が減少し、骨粗鬆症やその他の疾患がもたらされる。
【0003】
骨粗鬆症は、骨(主として海面骨)を形成するカルシウムやコラーゲンの減少による骨量の低下と、骨組織の微細構造の退行を引き起こす全身性の骨疾患であり、骨の疼痛が発生し、骨の脆弱性、骨折のリスクを伴うことを特徴とする。近年の高齢者人口の増加に伴って、骨粗鬆症は年々増加の一途をたどっており、糖尿病に代表される生活習慣病と同様、現代社会において重要視されている疾患となっている。また、骨粗鬆症が原因で腰椎や大腿骨を骨折し、寝たきりの状態が長期化すると、痴呆を引き起こす危険性も有していることから、骨粗鬆症の予防や早期の治療が重要な課題となっている。
【0004】
中でも、原発性骨粗鬆症に分類される閉経後骨粗鬆症は、50歳以上の更年期を過ぎた女性に高頻度に発症し、骨粗鬆症患者数の90%以上を占めることから、最も予防法や治療法の早期開発が望まれている難治性疾患の一つとなっている。
【0005】
閉経後骨粗鬆症の発症は、出産機能の廃絶による、卵巣からの内因性エストロゲンの分泌不足が原因とされているが、すべての女性に閉経が訪れるにもかかわらず、骨粗鬆症を発症しない女性がいるなど不明な点も多く、発症機序の全貌は明らかにされていない。また、骨を構成するカルシウムの減少による骨量の低下と、骨組織の微細構造の退行を引き起こす原因についても不明な点が多い。更に、骨代謝回転が著しく促進し、骨形成能が上昇しているにもかかわらず、骨密度が減少する例も報告されており、骨代謝促進が有効でない場合もある。
【0006】
このような閉経後骨粗鬆症の治療には、食事療法、運動療法及びカルシウム製剤を用いた不足カルシウム分の補給が行われると共に、経口や経皮エストロゲン製剤を用いたホルモン補充療法が採用され、治療効果を上げている。このほか、骨代謝調節ホルモン製剤であるカルシトニン(CT)やパラソルモン(PTH)、ビタミン製剤であるビタミンKや活性型ビタミンD、更に最近では、強力な骨吸収抑制作用を有するビスフォスホネート化合物なども症状の進行に応じて使用されている。
【0007】
しかしながら、これら臨床で使用されている骨代謝改善薬は、有効性が高いものほど安全域と中毒域の差が狭く、投与量の調節が困難である。特に、ビスフォスホネート製剤は、投薬・休薬のプロトコールの設定が難しく時には骨形成に重要な骨構成成分の石灰化を抑制することで、症状の増悪を引き起こす場合もあるといわれている。
【0008】
また、閉経後骨粗鬆症の治療に汎用されているエストロゲン製剤も、副作用の発生という点では例外でなく、6ヶ月以上にわたる長期投与の間に、顔面紅潮、乳房痛、子宮や膣からの不正性器出血などの副作用が高頻度で発生する。更に、黄体ホルモン製剤(プロゲステロン)を併用しないと、子宮体ガンや乳ガン発症の危険性があり、安全性の面で問題が指摘されている。
【0009】
一方、近年、大豆に含まれる成分の中で、イソフラボン配糖体のダイズイン(daidzin)、ゲニスチン(genistein)、そのアグリコンであるダイゼイン(daidzein)、ゲニステイン(genistein)などのイソフラボンを基本骨格とした成分にエストロゲン活性が見出され、食品由来の安全なエストロゲンとして、閉経後骨粗鬆症に対する有用性が、社会的に注目を浴びている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、現在使用されている骨粗鬆症の予防又は治療剤、合成ホルモン製剤とは異なり副作用が少なく、日常的に飲食物として簡単に摂取することにより、骨芽細胞の減少を改善する骨芽細胞増殖促進作用及び/又は骨強度を増強する骨芽細胞石灰化促進作用を有し、骨粗鬆症の予防や治療に有効な骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するため、安全な数多くの植物類の中から、骨代謝改善効果を有するものについて鋭意検討を重ねた結果、ムラサキ科チシャノキ属(Ehretia)植物の抽出物が骨強度を増強する骨芽細胞石灰化促進作用を有することを知見した。
【0012】
また、(A)ムラサキ科チシャノキ属(Ehretia)植物の抽出物と、(B)ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコンから選ばれる1種又は2種以上の植物の抽出物とを組み合わせることにより、骨芽細胞の減少を改善する骨芽細胞増殖促進作用及び/又は骨強度を増強する骨芽細胞石灰化促進作用を有し、骨粗鬆症の予防や治療に有効な骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物が得られることを知見した。
【0013】
即ち、ムラサキ科チシャノキ属植物(特にチャングバット)から抽出される骨芽細胞石灰化促進成分を有効成分として含む骨代謝改善剤、又は(A)ムラサキ科チシャノキ属植物(特にチャングバット)の抽出物と、(B)ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコンから選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物とを有効成分とする骨代謝改善剤が、現在使用されている骨粗鬆症の予防又は治療剤、合成ホルモン製剤とは異なり副作用が少なく、日常的に飲食物として簡単に摂取することにより、骨芽細胞の減少を改善する骨芽細胞増殖促進作用と骨強度を増強する骨芽細胞石灰化促進作用を発揮し得、骨粗鬆症の予防や治療に極めて有効であることを見出し、本発明をなすに至った。
【0014】
従って、本発明は、下記の骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物を提供する。
【0015】
請求項1の発明は、ムラサキ科チシャノキ属植物から抽出される骨芽細胞石灰化促進物質を有効成分として含むことを特徴とする骨代謝改善剤である。
【0016】
請求項2の発明は、(A)ムラサキ科チシャノキ属植物の抽出物と、(B)ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコンから選ばれる1種又は2種以上の植物の抽出物と、を有効成分として含むことを特徴とする骨代謝改善剤である。
【0017】
請求項3の発明は、(A)成分と(B)成分との混合割合が、質量比で(A)成分:(B)成分=1:0.001〜1:5の範囲である請求項2記載の骨代謝改善剤である。
【0018】
請求項4の発明は、ムラサキ科チシャノキ属植物が、チャングバット、マルバチチシャノキ、リュウキュウチシャノキ及びチシャノキから選ばれる1種又は2種以上である請求項1乃至3のいずれか1項記載の骨代謝改善剤である。
【0019】
請求項5の発明は、ムラサキ科チシャノキ属植物として、チャングバットの葉部、茎部、枝部又はこれらの混合部位を用いる請求項4記載の骨代謝改善剤である。
【0020】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の骨代謝改善剤を含むことを特徴とする骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物である。
【0021】
請求項7の発明は、更にカルシウム素材を配合した請求項6記載の骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物である。
【0022】
なお、本発明の骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物に用いられる抽出原料(ムラサキ科チシャノキ属植物、ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉、ウコン)は、古来から食物、民間薬などに日常的に用いられてきたものであるが、これらの抽出物が骨芽細胞の減少を改善する骨芽細胞増殖促進作用及び/又は骨強度を増強する骨芽細胞石灰化促進作用を有し、骨粗鬆症の予防や治療に極めて有効であることは全く知られておらず、これらは本発明者の新知見である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明の第1の骨代謝改善剤は、ムラサキ科チシャノキ属植物から抽出される骨芽細胞石灰化促進物質を有効成分として含むものである。
【0024】
ここで、ムラサキ科チシャノキ属(Ehretia)植物としては、チャングバット(Ehretia microphylla Lam.)、マルバチチシャノキ(Ehretia dicksonii Hance)、リュウキュウチシャノキ(Ehretia dichotoma Bl.)及びチシャノキ(Ehretia ovalifolia Hassk.)から選ばれる1種又は2種以上が挙げられ、これらの中でも、チャングバットが好ましい。
【0025】
前記チャングバット(日本名「フクマンギ」と呼ばれる)は、ムラサキ科チシャノキ属に属する高さ1〜3mの常緑低木で、奄美大島以南の琉球、中国南部、マレーシア、インドに分布する。葉は濃緑色で短枝に束生し、倒卵形で長さ2〜5cmである。
【0026】
このチャングバットは民間薬、特に茶として飲用されてきたが、骨強度を増強する骨芽細胞石灰化促進作用を有し、骨粗鬆症の予防や治療に極めて有効であることは全く知られていない。
【0027】
本発明においては、チャングバットの全木を用いてもよいが、その生理作用の観点から、葉部、茎部、枝部などの地上部分を用いることが好ましく、特に葉部を用いることが好ましい。
【0028】
本発明の第2の骨代謝改善剤は、(A)ムラサキ科チシャノキ属植物の抽出物と、(B)ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコンから選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物とを有効成分とするものである。
この場合、(A)成分と(B)成分との混合割合が、質量比で(A)成分:(B)成分=1:0.001〜1:5の範囲であることが好ましく、(A)成分:(B)成分=1:0.1〜1:2の範囲であることがより好ましい。
【0029】
前記(A)成分のムラサキ科チシャノキ属植物の抽出物としては、前記と同じものを用いることができるが、特にチャングバット葉部、茎部及び枝部の抽出物が好ましい。
【0030】
前記ハス胚芽とは、ハス(Nelumbo nucifera Gaertn.)の種子の中にある緑色で棒状の胚芽のことである。ハスは熱帯アジア原産の池や水田、堀などに栽培される多年性水生植物であり、大きく分けると東洋ハスとアメリカハスの2種が分布している。ハス(蓮)は仏典の花として、また、中国では古来より漢方薬として用いられ、わが国では地下茎の部分を蓮根として食しており、極めてなじみが深く、安全な植物であり、薬用としてさまざまな部分が利用されている。
【0031】
五斂子葉は、カタバミ科ゴレンシ(Averrhoa carambola L.;生薬名 陽桃)の葉であり、新鮮な果実は食用される。沖縄、中国東南部や雲南その他熱帯各地で栽培されている。五斂子は、中国では紀元前から文献に記載され、その果実は断面が星形なことからスターフルーツとも呼ばれている。
【0032】
前記月桃葉及び茎は、ショウガ科ゲットウ(Alpinia nutans又はAlpinia speciosa)の葉及び茎であり、九州南部からインドにまで分布している多年生常緑草木である。夏に美しい花を開くため観賞用に栽培されている例もある。月桃は、沖縄ではサンニンと呼ばれ、琉球王朝以来の伝統食品ムーチーに利用されるほか、チャンプルの素などにハーブとしても利用されている。
【0033】
前記甘草葉及び茎は、マメ科カンゾウ(Glycyrrhiza glabra L., Glycyrrhiza uralensis Fisher, Glycyrrhiza inflata L.等)の葉や茎の部分である。甘草は中国西部、シベリア南部、中近東、ヨーロッパ南部、ソビエト連邦ウラル地方、モンゴル及び中国北部に分布する多年草である。甘草(Licorice)は、古代より薬用又は甘味料原料として利用されている有用な植物であるが、その場合利用されるのは根の部分だけである。グリチルリチンその他の有用成分は甘草の地上部にはなく、甘草の葉及び茎の部分は従来全く利用されていなかった。
【0034】
前記タマリンド果皮は、マメ科タマリンド(Tamarindus indica L.)の果皮の部分である。タマリンドは熱帯アフリカ原産の常緑高木で熱帯の街路樹としても賞用される。タマリンドの果実の果泥はかつて小児用清涼緩下薬として用いられ、現在はビスケット等の菓子製造に用いられている。
【0035】
前記黄杞葉は、クルミ科黄杞(Engelhardtia chrysoleois HANCE)の葉の部分である。黄杞中国南部地域に野生する常緑高木である。黄杞は、中国南部地域では甘茶と称され、古くから、清熱、解毒、減肥満などの目的で飲用されている。
【0036】
前記ウコンは、ショウガ科ウコン(Curcuma longa L.)の根茎である。熱帯アジア原産であり、インド、中国南部、インドネシア、ベトナム、台湾などにおいて広く栽培されており、日本では沖縄、九州南部で栽培される多年草である。ウコンは、根茎を鬱金、姜黄と呼ばれ、強肝利胆薬や芳香性健胃薬に用いられる。また、香辛料や色づけとしてカレー粉製造や沢庵漬けなどに用いられる。
【0037】
上記の抽出原料のうち、ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び茎、甘草葉及び茎、並びにタマリンド果皮から得られる抽出物は、いずれも優れた骨芽細胞増殖促進活性と骨芽細胞石灰化活性を有し、ムラサキ科チシャノキ属植物(特にチャングバット葉、茎及び枝)、黄杞葉、並びにウコンから得られる抽出物は優れた骨芽細胞石灰化活性を有するものである。
【0038】
本発明の第2の骨代謝改善剤の有効成分である抽出物は、前記(A),(B)成分を組み合わせたものであるが、この場合、(B)成分としては、2種以上の抽出原料を混合してもよい。例えば、チャングバット葉と五斂子葉と月桃葉及び茎との組み合せ、チャングバット葉とハス胚芽と五斂子葉と月桃葉及び茎との組み合せ、チャングバット葉とタマリンド果皮と黄杞葉との組み合せ、甘草葉とウコンとの組み合せなどが好適である。
【0039】
本発明の第1,2の骨代謝改善剤の抽出原料となる原料植物は、採取後、ただちに乾燥し粉砕したものが適当である。この場合、乾燥は、天日で行ってもよいし、通常用いられる乾燥機を使用して行ってもよい。
【0040】
本発明の第1,2の骨代謝改善剤は、上記抽出原料を用いて、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法により得ることができる。なお、抽出液、該抽出液の希釈液、該抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物もしくは精製物のいずれもが含まれる。
【0041】
例えば、ムラサキ科チシャノキ属植物(特にチャングバット葉部、茎部、枝部又はこれらの混合物)、ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコンから選ばれる1種又は2種以上の抽出原料を乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供することにより得ることができる。抽出に用いる溶媒としては、水若しくは親水性有機溶媒又はこれらの混合液を室温乃至溶媒の沸点以下の温度で用いることが好ましい。
【0042】
抽出溶媒として使用し得る水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、滅菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
【0043】
前記親水性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。なお、水と親水性有機溶媒との混合系溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して1〜90質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1〜40質量部、多価アルコールの場合は水10質量部に対して10〜90質量部添加することが好ましい。
【0044】
本発明において、骨芽細胞増殖促進物質及び/又は骨芽細胞石灰化促進物質を抽出するにあたり特殊な抽出方法を採用する必要はなく、室温乃至還流加熱下で、任意の装置を用いて抽出することができる。なお、上記極性溶媒による抽出を行う前に、予めヘキサン、ベンゼン等の非極性溶媒を用いた脱脂処理を施してもよく、かかる前処理を行うことにより、極性溶媒による抽出を効率よく行うことができる。
【0045】
具体的には、抽出溶媒を満たした処理槽に、チャングバット葉、茎及び枝、ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコンから選ばれる1種又は2種以上の抽出原料を投入し、必要に応じて時々攪拌しながら、30分〜2時間静置して可溶性成分を溶出した後、濾過して固形物を除去し、得られた抽出液から抽出溶媒を溜去し、乾燥することにより抽出物が得られる。抽出溶媒量は通常、抽出原料の5〜15倍量(質量比)であり、抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には、通常50〜95℃で1〜4時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いた場合には、通常40〜80℃で30分〜4時間程度である。なお、溶媒で抽出することにより得られる抽出液は、抽出溶媒が安全性の高いものであればそのまま配合して本発明の骨代謝改善剤の有効成分として用いることができるが、濃縮液又はその乾燥物としたもののほうが利用しやすい。
【0046】
上記原料植物の抽出物の多くは特有の臭いと味を有するので、生理活性上の低下を招かない範囲で脱色、脱臭等を目的とする精製を行ってもよいが、精製を行うことなく使用しても実用上支障はない。なお、精製手段としては、特に制限されず、活性炭処理、樹脂吸着処理、イオン交換樹脂処理、液−液向流分配等の方法が挙げられる。
【0047】
本発明の骨代謝改善剤は、種々の剤型での服用が可能であり、例えば液剤、カプセル剤、トローチ剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤、ドライシロップ剤等が例示できる。
【0048】
なお、原料となる植物の抽出物を製剤化する場合、保存や取り扱いを容易にするためにデキストリン、シクロデキストリン等のキャリアー、分散剤、賦形剤等の任意の助剤を加えてもよい。
【0049】
本発明の骨代謝改善剤は、これをそのまま飲食物中に添加して骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物とすることができる。このようにして得られる飲食物は、日常的に摂取することが可能であるため、骨芽細胞増殖促進作用又は骨芽細胞骨石灰化作用促進作用、及び骨粗鬆症の予防又は治療効果が期待でき、骨の健康維持のために極めて有用である。なお、本発明において、飲食物とは、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品及び医薬品を広く含むものである。
【0050】
一般的な飲食品としては、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料(これらの飲料の濃縮原液及び調整用粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、チューインガム、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;スープ、シチュー、サラダ、惣菜、漬物;その他種々の形態の健康・栄養補助食品;錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、トローチ等の医薬品、医薬部外品などが挙げられ、これらを製造するに当り通常用いられる補助的な原料や添加物と共に添加することができる。
【0051】
このような原料及び添加物としては、例えばブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、ルブソサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L−アスコルビン酸、dl−α−トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤などが挙げられる。
【0052】
このような飲食物における植物抽出物の添加量は、対象飲食物の種類に応じ、任意の範囲で添加すれば良く、通常対象飲食物に対して0.01〜10質量%であり、錠剤、カプセル形態の飲食物の場合は5〜100質量%の範囲で添加すれば良い。
【0053】
本発明の骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物には、必要に応じて、カルシウム素材を配合することが好ましい。このようなカルシウム素材としては、動物の骨や卵殻、魚介類、乳清や植物に由来するカルシウム素材の他に、一般に食品添加物として使用されるグルコン酸カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、硫酸カルシウムなどを用いることができる。
【0054】
本発明の骨代謝改善剤及び骨粗鬆症の予防又は治療用飲食物の有効成分である植物抽出物の摂取量は、成人1日当たり約1〜3000mgになるようにするのが適当である。また、カルシウム素材の摂取量は、カルシウム換算で成人1日当たり100〜2500mgである。更に、食品添加物の場合は、その使用許可範囲で使用すれば良い。なお、これらの投与量は、年齢、症状等により適宜増減することが可能である。
【0055】
【実施例】
以下、製造例及び実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものではない。
【0056】
〔製造例1〕 チャングバット葉抽出物の製造
チャングバット(学名:Ehretia microphylla)の葉を粗砕し、得られた粗砕物を抽出原料とした。この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000mL加え、80℃保温しながら2時間ゆるく攪拌した後、ろ紙を用いてろ過し、チャングバットの葉からの抽出液を得た。残渣に再び50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000mL加え、同様の操作を行い、抽出液を得た。この両抽出液を合わせ40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾燥させて抽出乾燥物を得た。
得られた抽出物の収率は、11.2質量%であった。
【0057】
〔製造例2〕 ハス胚芽抽出物の製造
ハス胚芽を粗砕し、得られた粗砕物を抽出原料とした。この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000mL加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した後、ろ紙を用いてろ過し、ハス胚芽からの抽出液を得た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾燥させてハス胚芽抽出乾燥物を得た。
得られたハス胚芽抽出物の収率は25.0質量%であった。
【0058】
〔製造例3〕 五斂子葉抽出物の製造
五斂子葉を粗砕し、得られた粗砕物を抽出原料とした。この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000mL加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した後、ろ紙を用いてろ過し、五斂子葉からの抽出液を得た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾燥させて五斂子葉抽出乾燥物を得た。
得られた五斂子葉抽出物の収率は28.7質量%であった。
【0059】
〔製造例4〕 月桃葉及び茎抽出物の製造
月桃葉及び茎を粗砕し、得られた粗砕物を抽出原料とした。この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000mL加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した後、ろ紙を用いてろ過し、月桃葉及び茎からの抽出液を得た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾燥させて月桃葉及び茎抽出乾燥物を得た。
得られた月桃葉及び茎抽出物の収率は16.0質量%であった。
【0060】
〔製造例5〕 甘草葉抽出物の製造
甘草葉を粗砕し、得られた粗砕物を抽出原料とした。この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000mL加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した後、ろ紙を用いてろ過し、甘草葉からの抽出液を得た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾燥させて甘草葉抽出乾燥物を得た。
得られた甘草葉抽出物の収率は21.7質量%であった。
【0061】
〔製造例6〕 タマリンド果皮抽出物の製造
タマリンド果皮を粗砕し、得られた粗砕物を抽出原料とした。この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000mL加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した後、ろ紙を用いてろ過し、タマリンド果皮からの抽出液を得た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾燥させてタマリンド果皮抽出乾燥物を得た。
得られたタマリンド果皮抽出物の収率は20.3質量%であった。
【0062】
〔製造例7〕 黄杞葉抽出物の製造
黄杞葉を粗砕し、得られた粗砕物を抽出原料とした。この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000mL加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した後、ろ紙を用いてろ過し、黄杞葉の抽出液を得た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾燥させて黄杞葉抽出乾燥物を得た。
得られた黄杞葉抽出物の収率は16.8質量%であった。
【0063】
〔製造例8〕 ウコン抽出物の製造
ウコンを粗砕し、得られた粗砕物を抽出原料とした。この抽出原料100gに抽出溶媒である50質量%エタノール(水とエタノールとの質量比1:1)を1000mL加え、70℃に保温しながら2時間ゆるく攪拌した後、ろ紙を用いてろ過し、ウコンからの抽出液を得た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾燥させてウコン抽出乾燥物を得た。
得られたウコン抽出物の収率は23.9質量%であった。
【0064】
〔実施例1〕 骨芽細胞増殖促進試験及び骨芽細胞石灰化促進試験
表1に示した製造例1〜8で得られた各種抽出物及びこれらを組み合わせた混合物について、MTT法による骨芽細胞の増殖促進能を調べる方法と骨芽細胞石灰化促進能を調べる腰原らの方法(「医学のあゆみ」第439〜440頁 Vol.161 No.6)に準拠して、下記方法により骨芽細胞増殖促進作用と石灰化促進作用を評価した。結果を表1に示す。
【0065】
<骨芽細胞増殖促進試験>
ヒト骨芽細胞のInM 1.2細胞を、10質量%FBSを含むα−MEM培養液で37℃、5%CO−95%airの下で培養し、コンフルエントになるまで培養した後、トリプシン処理によりこの細胞を集め、上記培養液を用いて1×10個/mLに調整した。
【0066】
この細胞調整液を24ウエルプレートに0.5mLづつ播種し、37℃、5%CO−95%airの下で培養した。次の日に、石灰化促進剤であるα-グリセロリン酸塩を2mmol/Lになるように添加し、表1に示した10〜100ppmの濃度の製造例1〜8の各種抽出物これらを組み合わせた混合物を添加した。抽出物は50%DMSOに溶解して、溶剤が培養液の1%になるように加えた。培養液は1日おきに交換し、20日後にMTT法により骨芽細胞の数を測定し、骨芽細胞増殖促進率(%)を求めた。なお、骨芽細胞増殖促進率は、抽出物を無添加時の値を100%とした。
【0067】
<骨芽細胞石灰化促進試験>
骨芽細胞増殖促進試験と同様に、操作し、20日後に骨芽細胞石灰化促進率(%)を測定した。
【0068】
骨芽細胞石灰化促進活性は、細胞をリン酸生理食塩水(pH7.4)で洗浄後、冷5%過塩素酸液に15分間さらし、ヒドロキシアパタイトを抽出した。このミネラル構成成分であるカルシウムを、メチルキシレノールブルー(MXB法)に基づくキット(カルシウムEテストワコー;和光純薬株式会社製)を用いて定量した。なお、骨芽細胞石灰化促進率は、抽出物を無添加時の値を100%とした。
【0069】
【表1】
Figure 0004993817
【0070】
表1の結果から、製造例1〜8の植物抽出物及びこれらの混合物は、抽出物を無添加のものに比べて高い骨芽細胞増殖促進活性又は骨芽細胞石灰化促進活性を有し、骨粗鬆症の予防又は治療に有効なものである。
【0071】
〔実施例2〕 錠剤
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
<1錠(200mg)中の組成>
製造例1の抽出物 10.0mg
コーンスターチ 84.0mg
乳糖 98.5mg
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 5.0mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
炭酸カルシウム 2.0mg
【0072】
〔実施例3〕 錠剤
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
<1錠(200mg)中の組成>
製造例1の抽出物 5.0mg
コーンスターチ 84.0mg
乳糖 98.5mg
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 5.0mg
ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
炭酸カルシウム 2.0mg
【0073】
〔実施例4〕 カプセル剤
常法により、以下の組成を有するカプセル剤を製造した。なお、カプセルには1号ハードゼラチンカプセルを使用した。
<1カプセル(1錠200mg)中の組成>
製造例1の抽出物 20.0mg
コーンスターチ 60.0mg
乳糖 100.0mg
乳酸カルシウム 10.0mg
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 10.0mg
【0074】
〔実施例5〕 経口液状製剤
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
Figure 0004993817
【0075】
〔実施例6〕 経口液状製剤
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
Figure 0004993817
【0076】
〔実施例7〕 錠剤
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
<1錠(300mg)中の組成>
製造例1の抽出物 45mg
製造例2の抽出物 30mg
乳精ミネラル(カルシウム25〜30質量%含有) 100.0mg
ビタミンK(1質量%含有粉末) 1.5mg
マルチトール 111.0mg
グリセリン脂肪酸エステル 12.5mg
【0077】
〔実施例8〕 錠剤
常法により、以下の組成を有する錠剤を製造した。
<1錠(300mg)中の組成>
製造例1の抽出物 20mg
製造例3の抽出物 10mg
製造例4の抽出物 6.8mg
ドロマイト
(カルシウム20質量%、マグネシウム10質量%含有) 83.4mg
カゼインホスホペプチド 16.7mg
ビタミンC 33.4mg
マルチトール 75.0mg
コラーゲン 12.7mg
ショ糖脂肪酸エステル 12.0mg
【0078】
〔実施例9〕 カプセル剤
常法により、以下の組成を有するカプセル剤を製造した。なお、カプセルには1号ハードゼラチンカプセルを使用した。
<1カプセル(1錠200mg)中の組成>
製造例1の抽出物 15mg
製造例7の抽出物 5mg
コーンスターチ 60.0mg
乳糖 100.0mg
乳酸カルシウム 10.0mg
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 10.0mg
【0079】
〔実施例10〕 カプセル剤
常法により、以下の組成を有するカプセル剤を製造した。なお、カプセルには1号ハードゼラチンカプセルを使用した。
<1カプセル(1錠200mg)中の組成>
製造例1の抽出物 5mg
製造例5の抽出物 15mg
コーンスターチ 60.0mg
乳糖 100.0mg
乳酸カルシウム 10.0mg
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 10.0mg
【0080】
〔実施例11〕 顆粒状製剤
常法により、以下の組成を有する顆粒状製剤を製造した。
<1包2000mg中の組成>
製造例1の抽出物 50mg
製造例2の抽出物 50mg
製造例3の抽出物 30mg
製造例4の抽出物 20mg
牛骨粉(カルシウム20質量%含有) 250.0mg
サンゴカルシウム(カルシウム30質量%含有) 166.7mg
卵殻カルシウム(カルシウム34質量%含有) 147.0mg
真珠カルシウム(カルシウム37質量%含有) 67.6mg
大豆抽出物(イソフラボン10質量%含有) 25.0mg
ビタミンB群混合粉末(全ビタミンB群を含む) 100.0mg
脂溶性ビタミン混合粉末(ビタミンD,K,E,Aを含む) 100.0mg
ミルク蛋白加水分解物(アミノ酸、低分子ペプチドを含む) 50.0mg
トウモロコシ、大豆蛋白加水分解物
(アミノ酸、ペプチドを含む) 20.0mg
小麦胚芽抽出物
(ビタミン、クロム、セレン、モリブデンを含む) 30.0mg
酵母エキス(ビタミン、核酸、亜鉛を含む) 50.0mg
エリスリトール 300.0mg
ラクチュロース 100.0mg
マルチトール 168.7mg
ビートオリゴ糖 100.0mg
乳果オリゴ糖 100.0mg
グアーガム 60.0mg
グリセリン脂肪酸エステル 15.0mg
【0081】
〔実施例12〕 経口液状製剤
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
<1アンプル(1本100mL)中の組成>
製造例1の抽出物 5質量%
製造例6の抽出物 3質量%
製造例7の抽出物 3質量%
ソルビット 12.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.1質量%
香料 1.0質量%
硫酸カルシウム 0.5質量%
精製水 残部
合計 100質量%
【0082】
〔実施例13〕 カプセル剤
常法により、以下の組成を有するカプセル剤を製造した。なお、カプセルには1号ハードゼラチンカプセルを使用した。
<1カプセル(1錠200mg)中の組成>
製造例1の抽出物 5mg
製造例8の抽出物 5mg
コーンスターチ 60.0mg
乳糖 100.0mg
乳酸カルシウム 20.0mg
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 10.0mg
【0083】
〔実施例14〕 経口液状製剤
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
<1アンプル(1本100mL)中の組成>
製造例1の抽出物 3質量%
製造例4の抽出物 3質量%
製造例7の抽出物 3質量%
ソルビット 12.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.1質量%
香料 1.0質量%
硫酸カルシウム 0.5質量%
精製水 残部
合計 100質量%
【0084】
〔実施例15〕 経口液状製剤
常法により、以下の組成を有する経口液状製剤を製造した。
<1アンプル(1本100mL)中の組成>
製造例1の抽出物 5質量%
製造例7の抽出物 1質量%
ソルビット 12.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.1質量%
香料 1.0質量%
硫酸カルシウム 0.5質量%
精製水 残部
合計 100質量%
【0085】
【発明の効果】
本発明の骨代謝改善剤の有効成分である植物抽出物は、優れた骨芽細胞増殖促進作用及び/又は骨芽細胞石灰化促進作用を有すると共に、これら植物抽出物は、食品や民間薬として古来より日常的に用いられてきたものであることから、臨床で用いられている製剤とは異なり、副作用が極めて少なく高い安全性を有し、飲食物に添加して日常的に摂取することができ、骨粗鬆症の予防又は治療に極めて有効なものである。

Claims (3)

  1. チャングバット(Ehretia microphylla Lam.)の葉部、茎部、枝部又はこれらの混合部位から抽出される骨芽細胞石灰化促進物質を有効成分として含むことを特徴とする骨代謝改善剤。
  2. (A)チャングバット(Ehretia microphylla Lam.)の葉部、茎部、枝部又はこれらの混合部位から抽出される抽出物と、(B)ハス胚芽、五斂子葉、月桃葉及び茎、甘草葉及び茎、タマリンド果皮、黄杞葉並びにウコンから選ばれる1種又は2種以上の植物の抽出物と、を有効成分として含むことを特徴とする骨代謝改善剤。
  3. (A)成分と(B)成分との混合割合が、質量比で(A)成分:(B)成分=1:0.001〜1:5の範囲である請求項2記載の骨代謝改善剤。
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