JP2002174761A - 光ファイバケーブル用スペーサの製造方法 - Google Patents
光ファイバケーブル用スペーサの製造方法Info
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Abstract
させること。 【解決手段】 抗張力体の外周に予備被覆内層、予備被
覆外層を形成した被覆抗張力線を得。この被覆抗張力線
の外周にスペーサ本体部を形成してSZスペーサを製造
する。この場合、回転ダイの口金10は、形成されるス
ペーサ本体部の断面積(スペーサの全体断面積から被覆
抗張力線4の断面積を差し引いた値)S1を、スペーサ
本体被覆を施す際に用いる口金の樹脂吐出実断面積(口
金開口面積Sから被覆抗張力線4の断面積を差し引いた
値)S2で除した値S1/S2が1.7となるよう設計
されたものを用いる。
Description
ル用スペーサの製造方法に関し、より詳しくは、光ファ
イバ収納溝の螺旋方向がSZ状に交互反転するいわゆる
SZスペーサの製造方法に関するものである。
を低減するため、ケーブルの細径化、軽量化、光高密度
化の検討が進められており、光ファイバを収納担持する
ポリエチレン(PE)製光ファイバケーブル用スペーサ
に関しても細径化・深溝化の要求が厳しくなってきてい
る。一方、最近の架空光ファイバケーブルには、光高密
度化に加えて光ファイバの中間後の分岐性能が必要とさ
れはじめ、この要請に応えるために、光ファイバ収納溝
の螺旋方向が、周期的に反転するPE製スペーサ(SZ
スペーサ)を使用し、かつ各溝に複数のテープ状光ファ
イバ或いは単心光ファイバを収納したSZ型光ファイバ
ケーブルが多く使用されてきている。
は、押出成形機のヘッド内で抗張力体の周囲に溶融樹脂
を押出被覆すると共に、ヘッド部に配置された回転ダイ
を交互反転させて、外周面にSZ溝を形成させて製造さ
れるのが一般的である。
イバケーブル用スペーサの製造方法には、以下に説明す
る課題があった。
造方法では、SZ溝を形成するために回転ダイを交互反
転した際に、抗張力体に捻れ(供回り)が発生し、その
結果得られるスペ−サの反転角度が回転ダイの反転角度
より小さくなってしまう。
の反転角度を得るために回転ダイの反転角度を大きくせ
ざるを得ず、回転ダイの反転角度を大きくすると、回転
ダイの交互反転速度に依存する製造速度を向上させ難い
という欠点があった。
てなされたものであって、製造装置の負荷を軽減しつつ
製造効率を向上させることができる光ファイバケーブル
用スペーサの製造方法を提供することを目的とする。
に、本発明は、中心抗張力体の周囲にポリエチレンと相
溶性を有する熱可塑性樹脂で中間被覆層を形成した被覆
抗張力線を得、この後に、長手方向に沿って周期的に方
向が反転し、かつ連続する光ファイバ収納用のラセン溝
が設けられたスペーサ本体被覆層を前記中間被覆層の外
周に形成するポリエチレン製光ファイバケーブル用スペ
ーサの製造方法において、前記スペーサ本体被覆層の断
面積S1を、前記スペーサ本体被覆層を形成する際に用
いる口金の開口面積から前記被覆抗張力線の断面積を差
し引いた樹脂吐出実断面積S2で除した値が1.1〜
1.8となるようにした。
スペーサの製造方法では、スペーサ本体被覆層の断面積
S1を、スペーサ本体被覆層を形成する際に用いる口金
の開口面積から被覆抗張力線の断面積を差し引いた樹脂
吐出実断面積S2で除した値が1.1〜1.8となるよ
うにするので、口金部におけるスペーサ本体被覆層の形
成樹脂が占める断面積割合が低くなり、SZ溝を形成す
るために回転ダイを交互反転した際に、抗張力体に発生
する捻れ(供回り)を抑制することができるものと考え
られる。
被覆層を形成した後に、所定速度で走行するスペーサに
対し、前記スペーサの走行方向に沿って、所定間隔を隔
てて複数の冷却用エアーノズルを多段状に設置し、前記
スペーサの外周から所定間隔離れた位置から前記エアー
ノズルを介して、乾燥エアーを前記スペーサの外周にほ
ぼ垂直に吹き付けて冷却することができる。
ーサのラセン溝の溝底に直接吹き付けられて、ラセン溝
の側面を画成するリブの根元部分が、中間部分よりも早
期にかつ優先的に冷却されるので、ラセン溝の側面を画
成するリブが、反転カーブの内側に対する倒れ込みを効
果的に防止することができる。
繊維強化熱硬化性合成樹脂を用いることができる。
形態を実施例に基づいて説明する. (実施例1)外径φ2.0mmの単撚線を抗張力体1と
してクロスヘッドに導入し、この抗張力体1の外周にエ
チレン−エチルアクルート共重合体樹脂(GA−00
6:日本ユニカー製)を予備被覆内層2、直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂(NUCG5350:日本ユニカー
製)を予備被覆外層3として200℃で共押出被覆し
て、エチレン−エチルアクリレート共重合体樹脂層外径
がφ2.3mm、その外周の直鎖状低密度ポリエチレン
樹脂被覆外径がφ3.0mmの被覆抗張力線4を得た。
ペーサの断面形状に対応した回転ダイに導入し、スペー
サ本体部5の形成用樹脂としてMI=0.03(g/1
0min)の高密度ポリエチレン樹脂(Hizex66
00M:三井化学製)を6m/minの速度、回転ダイ
の反転角度を295°で回転押出被覆し、図1にその断
面形状を示すような、外径φ8.0mmのSZスペーサ
6を得た。
示すように、形成されるスペーサ本体部5の断面積(図
1に示したスペーサ6の全体断面積から被覆抗張力線4
の断面積を差し引いた値)S1を、スペーサ本体被覆を
施す際に用いる口金の樹脂吐出実断面積(図2に示す口
金開口面積Sから被覆抗張力線4の断面積を差し引いた
値)S2で除した値S1/S2が1.7となるよう設計
されたものを用いた。
転ダイの反転角度295°に対し275°と十分に供回
りを抑制できていた。供回りの減少は、S1/S2を大
きくすることで、反転部における溝傾斜を小さくできる
ことから、回転ダイの反転角度を少な目に設定すること
により達成されるとともに、回転ダイの回転量を小さく
できることから、抗張力体の捩れを抑制することにより
達成できる。 (実施例2)外径φ2.3mmの単撚線を抗張力体1と
してクロスヘッドに導入し、この抗張力体1の外周にエ
チレン−エチルアクルート共重合体樹脂(GA−00
6:日本ユニカー製)を予備被覆内層2、直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂(NUCG5350:日本ユニカー
製)を予備被覆外層3として200℃で共押出被覆し
て、エチレン−エチルアクルート共重合体樹脂層外径が
φ2.6mm、その外周の直鎖状低密度ポリエチレン樹
脂被覆外径がφ6.1mmの被覆抗張力線4を得た。
ペーサの断面形状に対応した回転ダイに導入し、スペー
サ本体部5の形成用樹脂としてMI=0.03(g/1
0min)の高密度ポリエチレン樹脂(Hizex66
00M:三井化学製)を7.5/minの速度、回転ダ
イの反転角度を300°で回転押出被覆し、実質的に図
1に示した断面形状と同等な外径φ11.0mmのPE
スペーサ6を得た。
スペーサ本体部の断面積(スペーサ全体の断面積から被
覆抗張力線の断面積を差し引いた値)S1を、スペーサ
本体被覆を施す際に用いる口金の樹脂吐出実断面積(口
金開口面積から被覆抗張力線の断面積を差し引いた値)
S2で除した値S1/S2が1.5となるよう設計され
たものを用いた。
転ダイの反転角度300°に対し275°と十分に供回
りを抑制できていた。 (実施例3)ガラス繊維(RS57QM575tex:
日東グラスファイバー製)を補強繊維とし、これにビニ
ルエステル樹脂(エスターH−6400:三井化学製)
を含浸して外径φ3.5mmに絞り成形し、これを溶融
押出機のクロスヘッドダイに導入し、LLDPE樹脂
(NUCG5350:日本ユニカー製)を押出被覆し、
表面の被覆樹脂を冷却した後、145℃の蒸気硬化槽中
で、内部のビニルエステル樹脂を硬化させて、外径がφ
4.5mmの被覆抗張力線を得た。
ーサの断面形状に対応した回転ダイに導入し、スペーサ
本体樹脂としてMI=0.03(g/10min)高密
度ポリエチレン樹脂(Hizex6600M:三井化学
製)を7m/minの速度、回転ダイの反転角度を34
0°で回転押出被覆し外径φ10.0mmのPEスペー
サを得た。
スペーサ本体部の断面積(スペーサ全体の断面積から被
覆抗張力線の断面積を差し引いた値)S1を、スペーサ
本体被覆を施す際に用いる口金の樹脂吐出実断面積(口
金開口面積から被覆抗張力線の断面積を差し引いた値)
S2で除した値S1/S2が1.5となるよう設計され
たものを用いた。
ダイの反転角度340°に対し290°と十分に供回り
を抑制できていた。なお、スペーサの抗張力体に本実施
例のようなFRPを用いる場合には、鋼線製の抗張力体
と以下のようナ相違がある。
るFRPは、一般には、一方向(引張り方向)に補強繊
維を高度に引き揃えて、少しでも引張り強度(弾性率)
を鋼線に近づけようとしている。
ーサ本体部の樹脂被覆を行う際に、回転ダイスを交互に
反転させるため、抗張力体には、常時、ネジリ応力がか
かることになるが、FRPの抗張力体では、ネジリ方向
に補強繊維が配置されておらず、この方向のネジリ剛性
は、鋼線と比較すると数分の一程度になっている。
場合、鋼線に比べて、回転ダイの反転角度をより大きく
する必要がある。
うに、形成されるスペーサ本体部の断面積(スペーサ全
体の断面積から被覆抗張力線の断面積を差し引いた値)
S1を、スペーサ本体被覆を施す際に用いる口金の樹脂
吐出実断面積(口金開口面積から被覆抗張力線の断面積
を差し引いた値)S2で除した値S1/S2が、所定の
範囲内に納まるようにすると、供回りを抑制できるの
で、FRPの抗張力体を用いる場合に、より一層効果的
な製造方法となる。
うに設計した口金を用いた以外は実施例1と同様な方法
で外径φ8.0mmのSZスペーサを得た。
イの反転角度295°に対し230°と供回りの影響で
反転角度が小さくなっていた。 (比較例2)ガラス繊維(RS57QM575tex:
日東グラスファイバー製)を補強繊維とし、これにビニ
ルエステル樹脂(エスターH−6400:三井化学製)
を含浸して外径φ2.0mmに絞り成形し、これを溶融
押出機のクロスヘッドダイに導入し、LLDPE樹脂
(NUCG5350:日本ユニカー製)を押出被覆し、
表面の被覆樹脂を冷却した後、145℃の蒸気硬化槽中
で、内部のビニルエステル樹脂を硬化させて、外径がφ
3.0mmの被覆抗張力線を得た。
ーサの断面形状に対応した回転ダイに導入し、スペーサ
本体樹脂としてMI=0.03(g/10min)高密
度ポリエチレン樹脂(Hizex6600M:三井化学
製)を6m/minの速度、回転ダイの反転角度を29
5°で回転押出被覆し外径φ8.0mmのPEスペーサ
を得た。
スペーサ本体部の断面積(スペーサ全体の断面積から被
覆抗張力線の断面積を差し引いた値)S1を、スペーサ
本体被覆を施す際に用いる口金の樹脂吐出実断面積(口
金開口面積から被覆抗張力線の断面積を差し引いた値)
S2で除した値S1/S2が0.9となるよう設計され
たものを用いた。
ダイの反転角度400°に対し275°と供回りの影響
で反転角度が小さくなっていた。
にかかる光ファイバケーブル用スペーサの製造方法によ
れば、製造装置の負荷を軽減しつつ製造効率を向上させ
ることができる。
の製造方法の実施例1で製造されるスペーサの断面図で
ある。
る回転ダイの平面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 中心抗張力体の周囲にポリエチレンと相
溶性を有する熱可塑性樹脂で中間被覆層を形成した被覆
抗張力線を得、この後に、長手方向に沿って周期的に方
向が反転し、かつ連続する光ファイバ収納用のラセン溝
が設けられたスペーサ本体被覆層を前記中間被覆層の外
周に形成するポリエチレン製光ファイバケーブル用スペ
ーサの製造方法において、 前記スペーサ本体被覆層の断面積S1を、前記スペーサ
本体被覆層を形成する際に用いる口金の開口面積から前
記被覆抗張力線の断面積を差し引いた樹脂吐出実断面積
S2で除した値が1.1〜1.8となるようにしたこと
を特徴とする光ファイバケーブル用スペーサの製造方
法。 - 【請求項2】 前記スペーサ本体被覆層を形成した後
に、所定速度で走行するスペーサに対し、前記スペーサ
の走行方向に沿って、所定間隔を隔てて複数の冷却用エ
アーノズルを多段状に設置し、 前記スペーサの外周から所定間隔離れた位置から前記エ
アーノズルを介して、乾燥エアーを前記スペーサの外周
にほぼ垂直に吹き付けて冷却することを特徴とする請求
項1記載の光ファイバケーブル用スペーサの製造方法製
造方法。 - 【請求項3】 前記抗張力体は、外径φ4.0mm以下
の繊維強化熱硬化性合成樹脂からなることを特徴とする
請求項1または2記載の光ファイバケーブル用スペーサ
の製造方法。
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