JP2002174065A - ラッチ装置 - Google Patents

ラッチ装置

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JP2002174065A
JP2002174065A JP2000372105A JP2000372105A JP2002174065A JP 2002174065 A JP2002174065 A JP 2002174065A JP 2000372105 A JP2000372105 A JP 2000372105A JP 2000372105 A JP2000372105 A JP 2000372105A JP 2002174065 A JP2002174065 A JP 2002174065A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ワンアクションでラッチ解除及びその後の扉の
移動を行うことができ、操作性も極めて良好となるラッ
チ装置を提供する。 【解決手段】扉2a作動体をラッチするとともに、操作
部4の操作を通じてそのラッチ解除を行い得るように構
成するにあたり、操作部4を、基端側に設けた取付軸2
3まわりに回転可能に支持し、操作窓4bを閉止する位
置と、この操作窓4bから退避して操作窓4bを開成す
る押し込み位置との間で移動可能として、押し込み位置
でラッチ解除されるように構成するとともに、開成した
操作窓4bの内側に、指を掛けることによって扉2aを
目的位置へ移動させる操作力を付与し得る指掛け部22
を設けることとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引き出しや扉を所
定の閉止位置に保持する装置として利用可能なものであ
って、そのラッチ解除操作に係る操作性の向上を図った
ラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば引き出しや扉等の作動
体を家具本体の開口を閉止する位置に保持する手段とし
て、ラッチ装置が用いられている。
【0003】かかる従来のラッチ装置は、一般に、作動
体側に操作部及びこの操作部の操作によって動作するフ
ック爪を付帯させるとともに、家具本体の対応位置にこ
のフック爪が係わり合う爪挿入部を設けて構成される。
そして、作動体が閉止位置にあるときにフック爪を爪挿
入部に係わり合わせて作動体を閉止位置に保持し、操作
部が操作されるとフック爪を作動させて爪挿入部から離
合させ、これにより作動体のラッチ状態を解除して、作
動体が開口を開成する位置にまで移動する動作を許容す
るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ものは、ラッチ解除状態を保って、再度ラッチ状態に引
き込まれないために、作動体を所要位置にまで移動させ
る必要がある。この場合、ラッチ解除操作と、その後の
作動体の移動操作とを一連の動作を通じて行い得るよう
に構成しておくことが望ましい。
【0005】しかしながら、従来のものは、引き出しに
おけるラッチ装置等に見られるように、ラッチ解除する
ための操作部が同時に引き出し等の作動体を引き出すた
めの操作部であるような兼用構造が採用されているのが
通例である。このため、両機能を実現する上で操作部の
形状や配置等に制約が多くなり、平易で確実なラッチ解
除操作と、平易で確実な作動体の移動操作とを好適に両
立することが困難となっている。例えば、引き出しを引
き出すときに取手部分の指掛かりが浅くなったり、指を
掛ける角度が不適当となったり、指を掛けた状態で取手
部分がぐらついて不安定になる等の不都合が実際問題と
して存在する。
【0006】本発明は、上記のような不都合に鑑みてな
されたものであって、ラッチ解除操作及びその後の作動
体の移動操作を一連の動作を通じて行い得るように構成
し、しかも、各々の操作に必要な機能を極力独立に追求
して、操作の平易性と確実性を確保し得るようにした新
規有用なラッチ装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、次のような構成を採用したものであ
る。
【0008】すなわち、本発明は、作動体をラッチする
とともに、操作部の操作を通じてそのラッチ解除を行い
得るラッチ装置を実現するにあたり、前記操作部を、基
端側に設けた取付軸まわりに回転可能に支持し、操作窓
を閉止する位置と、この操作窓から退避して操作窓を開
成する押し込み位置との間で移動可能として、押し込み
位置でラッチ解除されるように構成するとともに、開成
した操作窓の内側に、指を掛けることによって作動体を
目的位置へ移動させる操作力を付与し得る指掛け部を設
けてなることを特徴とする。
【0009】この場合の作動体の移動方向は、操作部の
押し込み方向と逆方向の引き出し方向に設定してもよ
く、押し込み方向と直交する左右方向、或いは上下方向
に設定してもよい。
【0010】このような構成のものであれば、操作部を
押し込むことによってラッチ状態を解除し、その解除状
態を保ちつつ、操作窓の指掛け部に指を掛けて、作動体
に目的位置に向かう移動力を付与することができる。こ
のため、ラッチ解除から作動体の移動までの操作を一連
の動作の下に有効に行うことができる。しかも、ラッチ
解除のための操作部と指掛け部とは機能的に分離してお
り、各々の形状や位置設定等を別個に規定することがで
きるので、ラッチ解除が平易かつ確実となり、しかも指
掛け部への操作力の入力が平易かつ確実となるような態
様を有効に追求することができる。その上、操作部は取
付軸回りの回転動作を通じて作動するものであるため、
例えばスライド式等に比べて動作が安定で、構造的な簡
素化も図ることができる。
【0011】指掛け部は、開成した操作窓の一部であっ
て操作可能な部位であれば場所は問わないが、操作部を
操作する動作と、指掛け部に指を掛ける動作とを好適に
両立させるためには、該指掛け部を操作窓における反取
付軸側の縁部に設定して、指の背(爪側)で操作部を押
し込み、指の腹で指掛け部を操作し得る態様を選択する
ことが好ましい。
【0012】取付軸の取付位置は、例えば、操作窓が枠
体によって形成される場合にはその枠体内に設定するの
が構造的には簡便であるが、回転動作によっても十分な
操作空間を確保できるようにするためには、取付軸を、
操作窓を形成する枠体の外側に設定し、操作部の回転基
端側をその取付軸にまで持ち出して支持して、回転半径
が極力大きくなるように構成しておくことが望ましい。
【0013】同様に、当該取付軸は、操作部の直近下方
とすることが取付軸を取り付け易くする上では簡便であ
るが、操作空間の確保のためには、取付軸を操作部より
も押し込み側へ変位した位置に設定し、操作部が一旦後
上方へ回転した後、引き続き後下方へ回転するような回
転領域を利用することが有効である。
【0014】ラッチ解除後の作動体の移動力は、専ら指
掛け部に付与される操作力にのみ頼ることもできるが、
ラッチ解除に係る操作力の持続を不要にして、指が不自
由な状態にある者等にも操作可能とするためには、ラッ
チ位置から外れる方向の押し付け力を作動体に対して及
ぼす押し付け機構を設けて、ラッチ解除操作後はラッチ
に拘束されずに、また指掛け部以外の部位を操作しても
作動体を移動できるようにしておくことが望ましい。こ
の押し付け機構は、作動体に設けてもよいし、作動体が
取り付けられる家具等の本体側に設けてもよい。
【0015】その押し付け機構は、作動体をラッチ位置
から外すことができるものであれば基本的に押し付け方
向は問わないが、ラッチ解除後の作動体の円滑な移動を
確保するためには、押し付け方向を、ラッチ解除した作
動体を目的位置に向かって移動させる際の移動開始方向
にほぼ合致させておくことが好ましい。
【0016】作動体が、操作部とほぼ同一方向へ押し込
むことによってラッチされるものである場合等には、操
作部への操作が作動体の動作を妨げることにもなりかね
ないが、このような不都合を回避するためには、ラッチ
解除された作動体は、ラッチ位置から変位した位置から
再度押し込まない限りラッチされないように構成してお
くことが有効となる。
【0017】操作部のリセットを確実にして反復操作に
的確に対応するためには、操作部を押し込み位置から通
常位置へ戻る方向に弾性的に押し付けておくことが望ま
しい。
【0018】指が不自由な状態にあってもラッチ解除を
的確に行えるようにし、且つそのための構成が家具の外
観を損ねないようにするためには、操作部が、通常位置
をそれが設けられている家具の前面板とほぼ面一な位置
に設定され、押し込むことによってラッチ解除されるよ
うにしておくことが好ましい。
【0019】本発明は、以上のような構成であるから、
作動体が、開口を開閉する位置に設けられて、閉位置で
ラッチされ、ラッチ解除状態で開口を開成する位置にま
で移動し得るように構成された家具や建具その他の対象
物に適用して有用なものとなり得る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
面を参照して説明する。
【0021】図1に、本発明のラッチ装置3を適用した
キャビネットを示す。このキャビネットは、前面側に開
口を有する箱状のキャビネット本体1と、このキャビネ
ット本体1の開口を開閉する位置に左右に対をなして設
けられた作動体たる観音開き式の扉2a、2bとを具備
している。ラッチ装置3は、左右の扉2a、2bのうち
右側の扉2aに適用されているもので、この実施形態に
おける左側の扉2bは閉止位置においてその上から右側
の扉2aの縁部をオーバーラップさせることにより開成
動作が禁止され、右側の扉2aは本発明のラッチ装置3
が働くことにより当該閉止位置にラッチされるものであ
る。そして、ラッチ装置3の構成要素である図2に示す
操作部4を操作することによって、そのラッチ解除を行
い得るようにしている。
【0022】具体的に説明すると、ラッチ装置3は、先
ず扉2をラッチ状態に引き込むための構成として、図3
及び図4に示すように、回転軸5と、フック爪6と、爪
挿入部7とを具備している。回転軸5は、扉2の反吊元
側の縁部近傍に鉛直方向に沿って回転可能に配置され、
その一部に設けたねじりコイル式のバネ要素8に回転位
相に応じた弾性力を蓄積するものである。フック爪6
は、基端部6aを回転軸5の上下両端に一体的に回転し
得るように取り付けた平面視ほぼL字形をなすもので、
先端部6bを後方に向けて突出させている。一方、爪挿
入部7は、キャビネット本体1の頂壁1a近傍及び底壁
1b近傍に設けた鉛直面1x(図1等参照)に形成され
ているスリット状又は切欠状のものである。フック爪6
との関係は、当該フック爪6が右側の扉2aに対してほ
ぼ法線方向へ突出する姿勢を基準姿勢とし、この基準姿
勢から前記回転軸5回りに所定角度回転した姿勢にある
ときにフック爪6の先端部6bの出入りを許容し、当該
先端部6bが進入した状態で回転軸5がフック爪6を基
準姿勢に戻す方向に所定角度回転することによって、先
端部6bを爪挿入部7の開口縁7aに係わり合わせるこ
とができるものである。前記バネ要素8は、フック爪6
を基準姿勢に復帰させる方向の弾性力を蓄積する。した
がって、扉2を閉止動作させると、フック爪6は、前方
から爪挿入部7に近づき、経過的に回転軸5とともに回
転して基準姿勢から姿勢を変えながら爪挿入部7に先端
部6bを進入させ、しかる後、基準姿勢に戻って爪挿入
部7に嵌まり合うことができる。
【0023】これに対して、前記ラッチ装置3は、右側
の扉2aのラッチ状態を解除するための構成として、操
作部4と、押し付け機構10とを具備している。操作部
4は、図2(A)に示すように、内側にほぼ正方形の操
作窓4bを形成する枠体4aの内側に配置された板状の
もので、枠体4aと共に右側の扉2aの前面板の反吊元
側の縁部近傍に装着されている。この操作部4は、図2
(B)に示すように、基端側に設けた取付軸23まわり
に回転可能に支持され、操作窓4bを閉止する位置と、
この操作窓4bから退避して操作窓4bを開成する押し
込み位置との間で移動可能とされたもので、閉止位置に
おいてその前面を右側の扉2aの前面板とほぼ面一とす
る位置に配置されている。取付軸23は、操作窓4bを
形成する枠体4aの外側に設定されているもので、操作
部4の回転基端側を枠体4aの一部に設けたスリット4
axを貫通して取付軸23にまで持ち出し、この位置に
おいて該操作部4を取付軸23に一体回転可能に支持さ
せている。
【0024】また、これと同時に、取付軸23の前後方
向位置は、操作部4の直近下方から押し込み側へ若干変
位した位置に設定されている。取付軸23と前記回転軸
5とは互いに中心が合致させてあり、両者は相互に連結
されるか、若しくは回転軸5の一部を取付軸23として
機能させるかによって、一体回転し得る状態が確保され
ている。
【0025】すなわち、回転軸5は上記のようにフック
爪6を基準姿勢に位置づける方向に弾性付勢されてお
り、外力を加えなければ操作部4は前方へ付勢されて前
面が右側の扉2aの前面板とほぼ面一となる通常位置に
位置づけられる。
【0026】そして、この操作部4を取付軸23まわり
に回転させつつ押し込むと、回転軸5が平面視時計回り
に回転駆動して、フック爪6を先端部6bが爪挿入部7
に対して出入り可能な位置にまで回転させ得るようにし
ている。なお、操作部4には、必要に応じてそれを通常
位置に確実に復帰させるためのオフセットバネが設けら
れる(図示省略)。
【0027】また、この実施形態は、開成した操作窓4
bの内側に、図7等に示すように指を掛けることによっ
て作動体を目的位置へ移動させる操作力を付与し得る指
掛け部22を設けている。この指掛け部22は、操作窓
4bを形成する枠体4aの内縁部に設定されているもの
で、この縁部には、操作窓4bを包囲する縁部のうち、
前記取付軸23とは反対側に位置する縁部が選定されて
いる。
【0028】また、押し付け機構10は、図5に示すよ
うに、扉2の背面の適宜箇所(好ましくは反吊元側の縁
部近傍)に基端を支持させて前後方向に伸縮し得るよう
に配置したバネ部材16と、このバネ部材16により後
方に押し付けられた状態で配置された突没子17とを具
備し、この突没子17の先端に形成した当て板17aを
閉止時にキャビネット本体1の反吊元側の鉛直面1xに
押し当てて配置したものである。そして、操作部4を通
じて引き出しがラッチ解除されたときに、押し付け機構
10を通じて扉2を、その押し付け反力によってラッチ
位置である閉止位置から前方へ変位した位置にまで弾性
により移動させ得るようにしている。
【0029】以上のようにして、本実施形態のラッチ装
置3は、ラッチ解除操作用の操作部4を、基端側に設け
た取付軸23まわりに回転可能に支持し、これにより操
作部4を、操作窓4bを閉止する位置と、この操作窓4
bから退避して操作窓4bを開成する押し込み位置との
間で移動可能として、押し込み位置でラッチ解除される
ように構成している。そして、開成した操作窓4bの一
部に、指を掛けることによって作動体を目的位置へ移動
させる操作力を付与し得る指掛け部22を設けたもので
ある。
【0030】したがって、操作窓4を指により押し込む
ことによってラッチ状態を解除し、その解除状態を保っ
たまま、枠体4aの指掛け部22に指を掛けて、扉2a
に目的位置に向かう移動力を付与することができる。こ
のため、ラッチ解除から扉2aの移動までの操作をプッ
シュ、プルのワンアクションで有効に行うことができ、
無駄な操作を排除することができる。しかも、ラッチ解
除のための操作部4と指掛け部22とは機能的に分離し
ており、操作部4に対してはラッチ解除し易い形状や位
置、取付軸23の設定ができ、指掛け部22に対しては
枠体4aの堅牢な部分を利用して所要の指掛けしろを確
保することができるので、ラッチ解除が平易かつ確実で
あり、しかも指掛け部22への操作力の入力が平易かつ
確実となるような態様を有効に追求することが可能とな
る。その際、操作部4は取付軸23回りの回転動作を通
じて作動するものであるため、例えばスライド式等に比
べて動作が安定で、構造的な簡素化も図れ、長期に亘っ
て安定した作動を確保することができる。
【0031】また、指掛け部22を操作窓4bにおける
取付軸23とは反対側の縁部に設定しており、図7に示
すように、指の背(爪側)で操作部4を押し込み、指の
腹で指掛け部22を操作し得る態様で操作することがで
きるので、操作部4を操作する動作と、指掛け部22に
指を掛ける動作とを同時進行する上で適したものとなり
得る。
【0032】特に、この実施形態では、取付軸23を、
操作窓4bを形成する枠体4aの外側に設定し、操作部
4の回転基端側をその取付軸23にまで持ち出して支持
しているため、枠体4a内に取付軸23を配置するよう
なものに比べて、回転半径を極力大きくとって操作部4
の動作を平行移動に近づけることができ、これにより十
分な操作空間を確保して操作性の向上を図ることができ
る。
【0033】同様に、取付軸23を操作部4よりも押し
込み側へ変位した位置に設定しており、操作部4が押し
込まれるときに、操作部4に一旦後上方へ回転した後、
引き続き後下方へ回転するような動作を行わせることが
できるため、操作部4の直近下方に設定するようなもの
に比べて、操作部4の操作をより平行移動に近づけ、操
作空間の確保を実効あらしめることができる。
【0034】また、本実施形態のラッチ装置3は、扉2
aにラッチ位置から外れる方向の力を及ぼす押し付け機
構10を設けており、操作部4によりラッチ解除された
ときに、押し付け機構10を通じて扉2aを図6に示す
ようにラッチ位置から前方へ変位した位置にまで移動さ
せることができる。
【0035】すなわち、操作部4を操作してラッチ解除
すると、扉2が押し付け機構10によってラッチ位置か
ら変位した、ラッチからの拘束を受けない位置にまで移
動され、途中で不慮に手を離しても再度ラッチ状態に引
き込まれることがなく、ラッチ解除操作した後は、作動
体を目的位置に移動させるための操作を適時行うことが
できる。
【0036】したがって、体の一部、例えば肘や尻部、
つま先などを使って扉2を開けることができ、手が塞が
っている場合や、指が不自由な状態にあるとき等にも、
扉2を開成させるために必要な操作を的確に行うことが
可能になる。
【0037】なお、ラッチ解除後に操作し易いものにマ
グネットキャッチ等があるが、本実施形態はラッチ状態
で操作部4を操作しない限り解除され得ないものであ
り、地震等によって不慮に外れる恐れがない点で本質的
に異なるものである。
【0038】特に、押し付け機構10による押し付け方
向が、ラッチ解除した扉2の開成方向に向かう移動開始
方向にほぼ合致しており、図6に示すように、右側の扉
2aが左側の扉2bよりもある程度前方へ突出した位置
に移動するため、右側の扉2aの側縁や上縁、下縁が開
放されて、操作容易な状況が容易に作り出せることにな
る。
【0039】さらに、操作部4を、右側の扉2aの前面
板の前面とほぼ面一なる位置に設け、押し込むことによ
ってラッチ解除を行い得るようにしているため、指で引
き出すような操作に比べて指以外の部位、例えば手の甲
や肘等を使ってもラッチ解除を的確に行うことができ、
且つ扉2aの面一性を極力維持してキャビネットの外観
を損ねないように配慮しつつ、操作部4を操作に適した
位置に有効に配置することができる。
【0040】本実施形態のラッチ装置3は、以上のよう
な構成であるから、物品の出し入れが比較的に頻繁に行
われるもの、すなわち、開口を開閉する位置に設けられ
て、閉位置でラッチされ、ラッチ解除状態で開口を開成
する位置にまで移動し得るように構成された扉、ドア、
引き戸、開き戸、棚、シャッターなどを有する家具や建
具に適用して有用なものとなり得る。
【0041】そのうちの他の適用例として、図8に本発
明を引き出し式のキャビネット18に適用したものを示
す。このキャビネットは、作動体である引き出し19を
キャビネット本体に上下に複数段の組にして設けている
もので、本発明のラッチ装置3によって引き出し19を
ラッチするとともに、操作部4の操作を通じてそのラッ
チ解除を行い得るようにしたものである。
【0042】ラッチ装置3は、引き出し19をラッチす
るための構造として、引き出し19に幅方向に沿って配
置された回転軸5と、この回転軸5の両端に取り付けら
れたフック爪6と、このフック爪6の対応箇所において
ラック本体に設けられたピン20とを備えている。回転
軸5は上記実施形態と同様にフック爪6がピン20に嵌
まり合う方向に弾性付勢されている。
【0043】一方、引き出し19のラッチ解除を行うた
めの構造としては、上記実施形態と同様の操作部4と、
上記実施形態と同様の押し付け機構10とからなる。
【0044】このような構成によっても、ラッチ解除操
作後に引き出しを前方へ引き出すという操作をワンアク
ションで確実に行うことができ、他にも、上記実施形態
と同様に構成することによって上記に準じた作用効果を
得ることができる。この場合、フック爪を鉛直軸回りに
作動してピンに係合し得るような配置とし、回転軸の回
転力をそのフック爪に伝達し得るように動作変換機構を
構成しても、同様の作用効果を得ることができる。
【0045】なお、各部の具体的な構成は、上述した実
施形態のみに限定されるものではない。
【0046】例えば、操作部4を、操作位置から通常位
置へ戻る方向へオフセット用のバネによって弾性的に押
し付け、操作前後で操作部4が背反的に動作して待機状
態に復帰するように構成すれば、簡易な構成を通じて、
操作部4を反復操作可能な状態に有効にリセットするこ
とができる。
【0047】また、上記実施形態の扉2は、操作部4と
ほぼ同一方向へ押し込むことによってラッチされ、操作
部4を押し込み操作しているときのみラッチ解除される
ものであり、操作部4への押し込み操作が扉2の移動を
妨げる可能性がある。そこで、操作部4を戻す方向へ押
し付ける弾性力に対して、押し付け機構10が作動体を
開成方向へ押し付ける弾性力を相対的に大きく設定し
て、操作部4が戻る動作に対して作動体が移動する動作
が先行して引き起こされるようにしておくことが有効と
なる。
【0048】勿論、ラッチ解除された作動体が、ラッチ
位置から変位した位置から再度押し込まない限りラッチ
されないように構成しておくことも有効である。
【0049】その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲で種々変形が可能である。
【0050】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載される効果を奏する。
【0051】すなわち、本発明のラッチ装置は、操作窓
内に操作部を回転動作を通じて移動可能に配置し、操作
部を押し込んで操作窓を開成させた際にラッチ解除され
るように構成するとともに、開成した操作窓の一部に、
指を掛けることによって作動体を目的位置へ移動させる
操作力を付与し得る指掛け部を設けたものである。
【0052】このため、操作窓に手を差し込んでラッチ
解除から作動体の移動までの操作をプッシュ、プルのワ
ンアクションで有効に行うことができ、操作の便を有効
に向上させることができる。しかも、操作部と指掛け部
とが機能的に分離しているため、平易かつ確実なラッチ
解除操作と、その後の平易かつ確実な移動操作とを好適
に両立させることが可能となる。そのラッチ解除動作
も、操作部の回転動作を利用することでガタつきの少な
い、壊れ難いものにすることができる。
【0053】指掛け部を操作窓における反取付軸側の縁
部に設定した場合には、指の背を使って操作部を押し込
み、同時に指の腹を使って指掛け部を操作することがで
きるので、極めて自然な動作で操作部の操作と指掛け部
の操作とを両立させて行うことができる。
【0054】特に、取付軸を、操作窓を形成する枠体の
外側に設定し、操作部の回転基端側をその取付軸にまで
持ち出して支持しておけば、回転半径を枠体の大きさに
制約されずに大きくとれるので、操作部の動作を平行移
動に近づけて操作空間を有効に確保することができる。
【0055】同様に、取付軸を操作部よりも押し込み側
へ変位した位置に設定し、操作部が押し込まれるとき
に、操作部に一旦後上方へ回転した後、引き続き後下方
へ回転する動作を行わせるようにしても、操作部の平行
移動化に寄与し、操作空間の確保を実効あらしめること
ができる。
【0056】また、ラッチ位置にある扉等の作動体を押
し付け機構によってラッチ位置から外れる方向のプリロ
ードをかけておくようにした場合には、ラッチ解除操作
をした際に再度ラッチ状態に引き込まれないように作動
体を移動させて、ラッチの繰り返し操作を防ぐと同時
に、その後の目的位置に向かう作動体の移動操作を確
実、容易なものにすることができるので、多忙なオフィ
スワークにおける作業の円滑化を図ることができ、手が
不自由な状態にある者の日常生活における利便性の向上
も有効に果たすことが可能となる。
【0057】特に、ラッチ解除後に作動体が移動する方
向に押し付け機構による押し付け方向を設定しておけ
ば、ラッチ解除後に作動体を移動操作する際の良好な作
業環境を整えることができる。
【0058】さらに、一旦ラッチ解除された作動体がラ
ッチ位置から変位した位置から再度押し込まない限りラ
ッチされないように構成しておけば、ラッチ解除力の持
続的な入力を不要にして操作に必要な力を有効に軽減す
ることができる。また、操作部を、弾性力を利用して繰
り返し待機状態にリセットさせるように構成しておけ
ば、反復継続して使用するための構成を簡素に実現する
ことができると同時に、弾性を利用して柔らかい操作感
を付与することもできる。
【0059】さらに、操作部を、作動体の前面板とほぼ
面一なる位置に設け、押し込むことによってラッチ解除
を行い得るようにしておけば、指以外の部位を利用して
もラッチ解除操作を有効に行えるようになり、また家具
等の外観を損ねずに操作に適した位置に操作部を配置す
ることが容易となる。
【0060】本発明は、以上の機能を利用して、キャビ
ネットやロッカーを始めとする各種収納家具、作り込み
の収納部、ガレージ、冷蔵庫など広範囲に亘り家具や建
具、住器などの利便性を有効に向上させることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を適用したキャビネットを
示す斜視図。
【図2】同実施形態の操作部の斜視図。
【図3】同実施形態の操作部、動作変換機構を示す平面
図。
【図4】同実施形態の操作部、動作変換機構を模式的に
示す平断面図。
【図5】同実施形態の押し付け機構を示す側断面図。
【図6】同実施形態の作用説明図。
【図7】同実施形態の取扱説明図。
【図8】本発明の他の実施形態を適用した引き出し式の
ラックを示す斜視図。
【符号の説明】
2a、2b…作動体(扉) 4…操作部 5…取付軸 4a…枠体 4b…操作窓 10…押し付け機構 22…指掛け部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作動体をラッチするとともに、操作部の操
    作を通じてそのラッチ解除を行い得るようにしたもので
    あって、 前記操作部を、基端側に設けた取付軸まわりに回転可能
    に支持し、操作窓を閉止する位置と、この操作窓から退
    避して操作窓を開成する押し込み位置との間で移動可能
    として、押し込み位置でラッチ解除されるように構成す
    るとともに、開成した操作窓の内側に、指を掛けること
    によって作動体を目的位置へ移動させる操作力を付与し
    得る指掛け部を設けてなることを特徴とするラッチ装
    置。
  2. 【請求項2】指掛け部が、操作窓における反取付軸側の
    縁部に設定されていることを特徴とする請求項1記載の
    ラッチ装置。
  3. 【請求項3】取付軸を、操作窓を形成する枠体の外側に
    設定し、操作部の回転基端側をその取付軸にまで持ち出
    して支持させていることを特徴とする請求項1又は2記
    載のラッチ装置。
  4. 【請求項4】取付軸を、操作部よりも押し込み側へ変位
    した位置に設定していることを特徴とする請求項1、2
    又は3記載のラッチ装置。
  5. 【請求項5】ラッチ位置から外れる方向の押し付け力を
    作動体に対して及ぼす押し付け機構を設けていることを
    特徴とする請求項1、2、3又は4記載のラッチ装置。
  6. 【請求項6】押し付け機構による押し付け方向が、ラッ
    チ解除した作動体を目的位置に向かって移動させる際の
    移動開始方向にほぼ合致させてあることを特徴とする請
    求項5記載のラッチ装置。
  7. 【請求項7】ラッチ解除された作動体は、ラッチ位置か
    ら変位した位置から再度押し込まない限りラッチされな
    いように構成していることを特徴とする請求項、1,
    2,3,4、5又は6記載のラッチ装置。
  8. 【請求項8】操作部が押し込み位置から通常位置へ戻る
    方向に弾性的に押し付けられていることを特徴とする請
    求項1,2,3,4、5、6又は7記載のラッチ装置。
  9. 【請求項9】操作部が、通常位置をそれが設けられてい
    る家具の前面板とほぼ面一な位置に設定されていること
    を特徴とする請求項1,2,3,4,5,6、7又は8
    記載のラッチ装置。
  10. 【請求項10】作動体が、開口を開閉する位置に設けら
    れて、閉位置でラッチされ、ラッチ解除状態で開口を開
    成する位置にまで移動し得るものであることを特徴とす
    る請求項1、2,3,4,5、6,7、8又は9記載の
    ラッチ装置。
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