JP2002173839A - 繊維束ドラフト装置における集束装置 - Google Patents

繊維束ドラフト装置における集束装置

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JP2002173839A
JP2002173839A JP2000367884A JP2000367884A JP2002173839A JP 2002173839 A JP2002173839 A JP 2002173839A JP 2000367884 A JP2000367884 A JP 2000367884A JP 2000367884 A JP2000367884 A JP 2000367884A JP 2002173839 A JP2002173839 A JP 2002173839A
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fiber bundle
air flow
focusing
pair
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Kiyohiro Tsuzuki
清宏 都築
Hiromi Takagi
弘巳 高木
Masahiro Suzuki
雅博 鈴木
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TSUZUKI BOSEKI KK
TSUZUKI SPINNING
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TSUZUKI BOSEKI KK
TSUZUKI SPINNING
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01HSPINNING OR TWISTING
    • D01H5/00Drafting machines or arrangements ; Threading of roving into drafting machine
    • D01H5/18Drafting machines or arrangements without fallers or like pinned bars
    • D01H5/70Constructional features of drafting elements
    • D01H5/72Fibre-condensing guides

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】繊維束のドラフト装置において、空気流の作用
によって、ドラフトされた繊維束を完全無接触で集束可
能にすることである。 【解決手段】メインドラフトとブレークドラフトとの二
つのゾーンZ1,Z2 を備えた繊維束のドラフト装置にお
いて、前記メインドラフトゾーンZ1 を構成する一対の
フロントローラーR1 と、これの下流側に配設した一対
のデリバリーローラーR4 との間に、空気流により繊維
束の集束を行う二重管構造の集束ノズルNを配設し、前
記集束ノズルNは、内部空間が繊維束流路5となった内
側ノズルN1 と、該内側ノズルN1 の外側に嵌め込まれ
て、両者の間に形成される環状空間が、外部から導入さ
れる低圧空気流の空気流路1となった外側ノズルN2
から成り、前記空気流路1の上流側を閉塞して、前記内
側ノズルN1 の上流側開口をノズル入口2とすると共
に、前記空気流路1の下流側開口を、その断面積を急激
に小さくして前記繊維束流路5と合流させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外部から導入され
た低圧空気流を利用して、ドラフトされた繊維束を集束
ノズル内で集束させる繊維束ドラフト装置における集束
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】繊維束のドラフト装置は、本発明に係る
図1に示されるように、複数対のドラフトローラーR1,
2,R3 が所定間隔をおいて配置された構成であって、
最も下流側の一対のドラフトローラーR1 は、フロント
ローラーとも称されており、該一対のフロントローラー
1 と、その直上流の一対のドラフトローラーR2 との
間がメインドラフトゾーンZ1 であって、これよりも上
流側の前後の二対のドラフトローラーR2,R3 の間がブ
レークドラフトゾーン(プリドラフトゾーン)Z 2 であ
る。
【0003】ここで、メインドラフトゾーンZ1 でドラ
フトされる繊維束は、そのドラフト量が大きいために、
繊維束を構成する各繊維が拡散される傾向が強くなる。
また、繊維束は、メインドラフトゾーンZ1 の出口部分
で、一対のフロントローラーR1 でニップされるため
に、横方向(幅方向)に拡がった状態で、加撚工程部分
に送り出される。このような横方向に拡がった繊維束を
加撚した場合には、図5(イ)に示されるように、その
幅方向の両端部分の繊維は、全体が糸構造として糸本体
部に取り込まれることなく、その一方の端部分のみが糸
本体部に巻き込まれる形態となる。このような一端のみ
が糸本体部に取り込まれた繊維は、糸強度の増大に寄与
しないのみならず、後工程に悪影響を及ぼす毛羽として
残る。なお、図5において、P’は、フロントローラー
1 のニップ点を示す。
【0004】そして、上記したいわゆる紡績トライアン
グルによる不具合を低減させる一般的な方法は、図5
(ロ)に示されるように、前記ニップ点P’の僅かに上
流側に一対のコレクター51を配置することであり、こ
れにより繊維束の拡がりを抑制している。しかし、この
方法では、高速で流れる繊維束を直接に前記コレクター
51に接触させるので、摩擦によって繊維の品質に悪影
響を及ぼす上に、繊維集束自体の効果も十分とは言えな
い。
【0005】このため、一対のフロントローラーR1
下流側に一対のデリバリーローラーR4 を配設して、前
記各ローラーR1,R4 の間にコンデンスゾーンZ3 を設
け、該ゾーンZ3 に、メインドラフトゾーンZ1 でドラ
フトされた繊維束を集束させる集束器を配設した種々の
集束装置が提案されている。
【0006】例えば、図8に示されるものは、フロント
ローラーR1 とデリバリーローラーR4 は、いずれも一
つであって、コンデンスゾーンZ3 に配置した多数の吸
引孔が設けられたパーフォレートローラー52を前記各
ローラーR1,R4 に接触させて、前記ゾーンZ3 を通過
する繊維束Fを前記ローラー52の外周面に沿って走行
させる間に、吸引気流を作用させて、前記繊維束Fを集
束させる構成である。また、図9に示されるものは、前
記コンデンスゾーンZ3 に立体状のスクリーン体53を
配設して、該ゾーンZ3 を通過する繊維束Fを前記スク
リーン体53の底面のスクリーン面に沿って走行させる
間に、吸引気流を作用させて、前記繊維束Fを集束させ
る構成である。更に、図10に示されるものは、前記コ
ンデンスゾーンZ3 に多孔エプロン54を配設し、周回
走行を行う前記エプロン54とデリバリーローラーR4
とを接触させて、前記エプロン54に沿って、ドラフト
された繊維束Fを走行させる間に、該繊維束Fに吸引気
流を作用させて、これを集束させる構成である。
【0007】しかし、上記した各集束装置は、いずれも
ドラフトされた繊維束が集束器の一部に接触して、該接
触部に生じている吸引気流の作用によって、前記繊維束
を集束させる構成である点において共通している。この
ように、繊維束が集束器の一部に接触することが不可避
であるために、接触摩擦による熱発生、構成繊維の切断
等の不具合を完全に解消することはできず、前記コレク
ター51に比較すれば、その不具合が多少改善されてい
る程度である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、繊維束のド
ラフト装置において、空気流の作用によって、ドラフト
された繊維束を完全無接触で集束可能にすることを課題
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
の請求項1の発明は、メインドラフトとブレークドラフ
トとの二つのゾーンを備えた繊維束のドラフト装置にお
いて、前記メインドラフトゾーンを構成する一対のフロ
ントローラーと、これの下流側に配設した一対のデリバ
リーローラーとの間に空気流により繊維束の集束を行う
二重管構造の集束ノズルが配設され、前記集束ノズル
は、内部空間が繊維束流路となった内側ノズルと、該内
側ノズルの外側に嵌め込まれて、両者の間の形成される
環状空間が、外部から導入される低圧空気流の空気流路
となった外側ノズルとから成り、前記空気流路の上流側
は閉塞されて、前記内側ノズルの上流側開口がノズル入
口となっていると共に、前記空気流路の下流側開口は、
その断面積が急激に小さくなって前記繊維束流路と合流
していることを、その特徴としている。
【0010】請求項1の発明によれば、内外の各ノズル
の間に形成された環状空間である空気流路に低圧空気を
吹き込むと、その吹込空気流は、断面積が急激に小さく
なっていて、繊維束流路と合流している合流部からノズ
ル出口に向けて流れる。よって、空気流路を流れる低圧
の吹込空気流の速度は、前記繊維束流路との合流部にお
いて急激に速くなるので、該合流部が負圧となる。この
ため、繊維束流路には、ノズル入口から外部の空気が取
り込まれて、誘引空気流が発生する。この誘引空気流
は、繊維束流路を流れる繊維束を、その外側から3次元
的に包み込むようにして流れるために、ノズル(繊維束
流路)内において繊維束が非接触で集束される。
【0011】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
を前提として、前記集束ノズルを構成する内側及び外側
の各ノズルの内周面に、空気流の方向に沿って多数の整
流溝が設けられていることを特徴としている。この構成
により、外部から導入されて、内側及び外側の各ノズル
の間の空気流路を流れる低圧空気流、及び内側ノズルの
繊維束流路を流れる空気流のいずれもが、前記整流溝に
沿って流れるために、旋回流の発生が抑制、或いは防止
される。この結果、前記各空気流のいずれもが整流とな
るために、空気流により繊維束が乱されなくなって、そ
の集束効果が高められる。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項1又は2
の発明を前提として、前記集束ノズルの繊維束流路は、
その出口側開口において、断面積が急激に小さくなって
いることを特徴としている。このため、内側ノズルの内
部空間である繊維束流路を流れる空気流の速度は、その
出口側開口において速くなって、該出口側開口における
空気流の圧力が低下する。この結果、前記合流部におけ
る空気流の負圧の程度が一層大きくなって、前記誘引空
気流が一層発生し易くなる。
【0013】また、請求項4の発明は、請求項1ない3
のいずれかの発明を前提として、前記集束ノズルは、そ
のノズル出口が一対のデリバリーローラーのニップ点に
近接して配設されていることを特徴としている。このた
め、集束ノズル内において集束されて、そのノズル出口
から流出した繊維束及び空気流は、再度拡散しようとす
るが、前記ノズル出口が、デリバリーローラーのニップ
点に近接して配設されているため、集束状態でノズル出
口から流出した前記繊維束は、拡散する前に、一対のデ
リバリーローラーで把持されるために、その拡散が防止
される。
【0014】また、請求項5の発明は、請求項1ないし
4のいずれかの発明を前提として、前記集束ノズルと前
記一対のデリバリーローラーとは、一体に組み付けられ
て集束ノズルユニットとなっていることを特徴としてい
る。このように、集束ノズルユニットとして、一対のデ
リバリーローラーに対する集束ノズルの位置決めを正確
に行って、両者を一体にして組み付けておくと、取付け
時において、両者の位置合わせ等が不要となって、取付
けが容易になると共に、ドラフト部における繊維束の通
路(糸道)と、ドラフト部の直下流側の繊維束の通路と
の交差角度の調整が容易となる。
【0015】更に、請求項6の発明のように、フロント
ローラーからの回転力をデリバリーローラーに伝達させ
るキャリアローラーを前記集束ノズルユニットに備え付
けると、デリバリーローラーとフロントローラーとの周
速度を一定にできて、集束ノズル内において繊維束が無
用にドラフトされなくなると共に、デリバリーローラー
の駆動機構を簡単に実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明を更
に詳細に説明する。図1は、本発明に係る集束装置を備
えた繊維束ドラフト装置の側面図であり、図2は、集束
ノズルユニットUの平面図であり、図3は、集束ノズル
Nの縦断面図であり、図4は、一対のデリバリーローラ
ーR4 に対する集束ノズルNの配置関係を示す拡大側面
図である。図1及び図2において、一対のフロントロー
ラー(ドラフトローラー)R1の下流側には、一対のデ
リバリーローラーR4 が配設されて、両ローラーR1,R
4 の間に集束ノズルNが配設されていて、両ローラーR
1,R4 の間がコンデンスゾーンZ3 となっている。ま
た、前記集束ノズルNのノズル出口6を、一対のデリバ
リーローラーR4 のニップ点Pに近接可能にするため
に、該デリバリーローラーR4 の外径は、各ドラフトロ
ーラーR1 〜R3 の外径よりも遙に小さくなっている。
コンデンスゾーンZ3 における繊維束Fの通路(糸道)
と、ドラフト部における繊維束Fの通路(糸道)とは、
所定の角度θ(実施例ではほぼ20°)で交差してい
る。なお、各ドラフトローラーR1 〜R3 は、鋼ローラ
ーで構成され、デリバリーローラーR4 は、ゴムローラ
ーで構成される。また、図1において、21は、一対の
ドラフトローラーR2 にそれぞれ掛装されたエプロンで
あって、メインドラフトゾーンZ1 においては、一対の
エプロン21の間に繊維束Fが挟まれた状態で走行す
る。
【0017】また、図3に示されるように、前記集束ノ
ズルNは、円筒状をした内側ノズルN1 と、先端部が円
錐筒状となっていて、前記内側ノズルN1 の外側に嵌め
込まれる外側ノズルN2 とから成り、両ノズルN1,N2
の間に形成される環状空間は、外部から導入される低圧
空気流が流れる空気流路1となっている。この空気流路
1の上流側は、閉塞されていて、前記内側ノズルN1
上流側開口がノズル入口2となっている。内側ノズルN
1 のノズル本体3の先端部には、該ノズル本体3の内径
よりも小さな内径の流出用円筒体4が嵌め込まれてい
る。この流出用円筒体4の先端部外周面は、前記外側ノ
ズルN2 の先端部の円錐筒状の部分に倣って円錐面状に
形成されている。よって、内側ノズルN1 としては、そ
の中空部である繊維束流路5の断面積は、その上流側の
ノズル入口2の部分において大きく、その下流側の前記
空気流路1と合流する直前の部分において小さくなって
いる。
【0018】また、断面環状をした前記空気流路1の下
流側は、その断面積が急激に小さくなって、前記繊維束
流路5と合流していて、外側ノズルN2 の下流端の開口
がノズル出口6となっている。即ち、空気流路1と繊維
束流路5とが合流している流路合流部7は、ノズル出口
6の僅かに上流側に位置している。また、外側ノズルN
2 における前記空気流路1の最上流部には、低圧空気流
を導入するための導入孔8が半径方向に設けられてい
る。
【0019】また、図1及び図2に示されるように、前
記集束ノズルNと前記一対のデリバリーローラーR4
は、一体に組み付けられ、しかも配設状態において、フ
ロントローラーR1 の回転力を前記一対のデリバリーロ
ーラーR4 に伝達するためのキャリアローラーR5 を備
えた集束ノズルユニットUとなっている。一対のデリバ
リーローラーR4 の回転軸11は、その両側に配置され
た一対の側フレーム12に支承されていて、該一対の側
フレーム12の間に配置された集束ノズルNは、その両
側に配置された一対の支持ロッド13を介して前記各側
フレーム12に支持されている。一対の側フレーム12
は、ドラフト装置を構成する別のフレーム(図示せず)
に固定される。また、前記一対の側フレーム12の外側
には、それぞれ支持アーム14が配置されて、その基端
部は、ボトムデリバリーローラーR4 の回転軸11に支
持され、一対の支持アーム14の間にキャリアローラー
5 が配置されて、その回転軸15は、前記一対の支持
アーム14の他端部に支持されている。このキャリアロ
ーラーR5 は、マグネットローラーで構成されて、その
表層部はゴムコットで覆われている。
【0020】また、ドラフト装置に対して集束ノズルN
等を取付けるには、集束ノズルNと、一対のデリバリー
ローラーR4 と、キャリアローラーR5 とが一体に組み
付けられて集束ノズルユニットUとなっているため、該
ノズルユニットUを一対のフロントローラーR1 の下流
側の所定位置に配置して、集束ノズルNの前記交差角度
θを定めて、その周辺のフレームに固定すれば足り、個
々の集束ノズルN、各ローラーR4,R5 を、その位置決
めを行って、いちいち取付ける必要がなくなる。また、
ドラフト部における繊維束Fの通路(糸道)と、ドラフ
ト部の直下流側の繊維束Fの通路との交差角度θは、ド
ラフト部からの繊維束の紡出角度に対応して調整する必
要があるが、この調整も容易となる。よって、ドラフト
装置に対する集束ノズルN等の取付けの作業が容易とな
り、新設の装置のみならず、既設の装置に対しても簡単
に取付けることができる。
【0021】そして、磁力によりキャリアローラーR5
をフロントボトムローラーR1 に吸着させると、該フロ
ントボトムローラーR1 の回転力は、キャリアローラー
5を介してボトムデリバリーローラーR4 に伝達され
て、一対のデリバリーローラーR4 は、互いに逆方向に
回転される。ここで、一対のデリバリーローラーR
4は、ゴムローラーで構成されていると共に、キャリア
ローラーR5 の表層部はゴムコットで覆われているた
め、フロントボトムローラーR1 の回転は、スリップす
ることなく、一対のデリバリーローラーR4 に伝達され
て、該一対のデリバリーローラーR4 の周速度は、一対
のフロントローラーR1 のそれと同一となるため、両ロ
ーラーR1,R4 の間において繊維束は、全くドラフトさ
れることなく、両ローラーR1,R4 の間に配置された集
束ノズルN内をスムーズに通過可能となる。
【0022】また、図1及び図4に示されるように、一
対のデリバリーローラーR4 は、その外径が他のドラフ
トローラーR1 〜R3 のそれよりも遙に小さくなってい
て、集束ノズルNの先端(下流端)のノズル出口6を、
一対のデリバリーローラーR 4 のニップ点Pに近接して
配置できるようにしてある。
【0023】そして、外側ノズルN2 の導入孔8から、
内外の各ノズルN1,N2 の間に形成された環状空間であ
る空気流路1に低圧空気を吹き込み続けた状態におい
て、上流側の各ドラフトゾーンZ2,Z1 でドラフトされ
た繊維束Fが集束ノズルN内に流入すると、前記空気流
路1を流れる吹込空気流A1 は、断面積が急激に小さく
なっていて、繊維束流路と合流している流路合流部7か
らノズル出口6に向けて流れる。よって、空気流路1を
流れる低圧の吹込空気流A1 の速度は、前記繊維束流路
5との流路合流部7において急激に速くなるので、該合
流部7が負圧となる。このため、繊維束流路5には、ノ
ズル入口2から外部の空気が取り込まれて、誘引空気流
2 が発生する。この誘引空気流A2 は、繊維束流路5
を流れる繊維束Fを、その外側から3次元的に包み込む
ようにして流れるために、繊維束流路5内において繊維
束Fは、該繊維束流路5の内周面に接触することなく集
束されて〔図5(ハ)参照〕、そのままノズル出口6か
ら流出する。
【0024】特に、本実施例の集束ノズルNの内側ノズ
ルN1 の繊維束流路5は、その下流側において断面積が
小さくなっており、このことは、前記流路合流部7の圧
力が一層負圧となり易い要因となるために、集束ノズル
N内における繊維束Fの無接触集束の効果は、更に大き
くなる。このようにして、集束ノズルN内において非接
触で集束された繊維束Fの空気流とは、ノズル出口6に
おいて再度拡散しようとするが、上記したように該ノズ
ル出口6が一対のデリバリーローラーR4 のニップ点P
に近接しているために、ノズル出口6から出た繊維束F
は、拡散することなく、その直後に一対のデリバリーロ
ーラーR4 でニップされるために、その拡散が効果的に
防止される。
【0025】また、図6は、本発明に係る別の集束ノズ
ルN’の縦断面図であり、図7(イ),(ロ)は、それ
ぞれ前記集束ノズルN’を構成する内側及び外側の各ノ
ズルN1', N2'を分離した状態の右側面図である。この
集束ノズルN’は、これを構成する内側ノズルN1'の内
周面に空気流の方向に沿って多数の整流溝3a,4a,4b
が設けられている。即ち、ノズル本体3の内周面には、
周方向に沿って等分された多数の整流溝3aが設けられ
ていると共に、該ノズル本体3よりも小さな内径の流出
用円筒体4の内周面には、多数の整流溝4aが設けら
れ、前記各整流溝3a,4aは、前記流出用円筒体4の入
口テーパー部の内周面に設けられた整流溝4bを介して
接続されている。一方、外側ノズルN2'の出口テーパー
部9の内周面にも、多数の整流溝9aが、外部から導入
された低圧空気流の流れる方向に沿って設けられてい
る。
【0026】このため、内側ノズルN1'の繊維束流路5
を流れる空気流は、その内周面に形成された整流溝3a,
4b,4aに沿って流れると共に、及び外部から導入され
て、内側及び外側の各ノズルN1', N2'の間の空気流路
1を流れる低圧空気流は、外側ノズルN2'の出口テーパ
ー部9の内周面の整流溝9aに沿って流れるために、旋
回流の発生が抑制、或いは防止される。この結果、前記
各空気流のいずれもが整流となるために、旋回空気流に
より繊維束が乱されなくなって、その集束効果が高めら
れる。
【0027】また、上記実施例では、集束ノズルNを構
成する内側ノズルN1 の繊維束流路5の断面積は、その
流入側よりも流出側が小さくなっているため、上記した
効果が奏されるが、繊維束流路5の断面積は、全域に亘
って一定にしてもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明は、メインドラフトゾーンを構成
する一対のフロントローラーと、これの下流側に配設し
た一対のデリバリーローラーとの間に、二重管構造の集
束ノズルを配設し、繊維束の紡出時に、前記集束ノズル
の外部空気導入用の空気流路と繊維束流路との流路合流
部を負圧にして、ノズル入口から外部空気を取り込んで
誘引空気流を生じさせ、集束ノズル内において、前記誘
引空気流によりドラフトされた繊維束を外周から3次元
的に包み込んで、完全無接触で集束させる構成であるの
で、上記した紡績トライアングルの不具合が解消され
て、毛羽が少なくて、均斉度が高く、しかも強度の高い
紡績糸の紡出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集束装置を備えた繊維束ドラフト
装置の側面図である。
【図2】集束ノズルユニットUの平面図である。
【図3】集束ノズルNの縦断面図である。
【図4】一対のデリバリーローラーR4 に対する集束ノ
ズルNの配置関係を示す拡大側面図である。
【図5】(イ),(ロ),(ハ)は、それぞれ集束器を用い
ない場合、一対のコレクター51を用いた場合、及び誘
引空気流が作用する場合の繊維束の集束状況を示す模式
図である。
【図6】本発明に係る別の集束ノズルN’の縦断面図で
ある。
【図7】(イ),(ロ)は、それぞれ前記集束ノズル
N’を構成する内側及び外側の各ノズルN1', N2'を分
離した状態の右側面図である。
【図8】コンデンスゾーンZ3 にパーフォレートローラ
ー52を配置した従来のドラフト装置の側面図である。
【図9】コンデンスゾーンZ3 にスクリーン体53を配
置した従来のドラフト装置の側面図である。
【図10】コンデンスゾーンZ3 に多孔エプロン54を
配置した従来のドラフト装置の側面図である。
【符号の説明】
1 :吹込空気流 A2 :誘引空気流 F:繊維束 N,N’:集束ノズル N1,N1':内側ノズル N2,N2'::外側ノズル R1 :フロントローラー(ドラフトローラー) R4 :デリバリーローラー R5 :キャリアローラー U:集束ノズルユニット Z1 :メインドラフトゾーン Z2 :ブレークドラフトゾーン Z3 :コンデンスゾーン 1:空気流路 2:ノズル入口 3:ノズル本体 3a:ノズル本体の整流溝 4:流出用円筒体 4a,4b:流出用円筒体の整流溝 5:繊維束流路 6:ノズル出口 7:流路合流部 9:外側ノズルの出口テーパー部 9a:外側ノズルの整流溝 12:側フレーム(集束ノズルユニット) 13:支持ロッド(集束ノズルユニット) 14:支持アーム(集束ノズルユニット)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインドラフトとブレークドラフトとの
    二つのゾーンを備えた繊維束のドラフト装置において、 前記メインドラフトゾーンを構成する一対のフロントロ
    ーラーと、これの下流側に配設した一対のデリバリーロ
    ーラーとの間に、空気流により繊維束の集束を行う二重
    管構造の集束ノズルが配設され、 前記集束ノズルは、内部空間が繊維束流路となった内側
    ノズルと、該内側ノズルの外側に嵌め込まれて、両者の
    間に形成される環状空間が、外部から導入される低圧空
    気流の空気流路となった外側ノズルとから成り、 前記空気流路の上流側は閉塞されて、前記内側ノズルの
    上流側開口がノズル入口となっていると共に、前記空気
    流路の下流側開口は、その断面積が急激に小さくなって
    前記繊維束流路と合流していることを特徴とする繊維束
    ドラフト装置における集束装置。
  2. 【請求項2】 前記集束ノズルを構成する内側及び外側
    の各ノズルの内周面には、空気流の方向に沿って多数の
    溝が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の
    繊維束ドラフト装置における集束装置。
  3. 【請求項3】 前記集束ノズルの繊維束流路は、その流
    出側開口において、断面積が急激に小さくなっているこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の繊維束ドラフト
    装置における集束装置。
  4. 【請求項4】 前記集束ノズルは、そのノズル出口が一
    対のデリバリーローラーのニップ点に近接して配設され
    ていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の繊維束ドラフト装置における集束装置。
  5. 【請求項5】 前記集束ノズルと前記一対のデリバリー
    ローラーとは、一体に組み付けられて集束ノズルユニッ
    トとなっていることを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の繊維束ドラフト装置における集束装置。
  6. 【請求項6】 前記集束ノズルユニットは、フロントロ
    ーラーからの回転力をデリバリーローラーに伝達させる
    キャリアローラーを備えていることを特徴とする請求項
    5に記載の繊維束ドラフト装置における集束装置。
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