JP2002173438A - エキナセア抽出物及びその製造方法 - Google Patents
エキナセア抽出物及びその製造方法Info
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- JP2002173438A JP2002173438A JP2000370000A JP2000370000A JP2002173438A JP 2002173438 A JP2002173438 A JP 2002173438A JP 2000370000 A JP2000370000 A JP 2000370000A JP 2000370000 A JP2000370000 A JP 2000370000A JP 2002173438 A JP2002173438 A JP 2002173438A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 より高い免疫賦活作用を有し、しかも安心し
て服用することができるエキナセア抽出物及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】 エキナセア抽出物は、エキナセアの粉末
を水で抽出して抽出液を調製し、その抽出液中の蛋白質
及び糖蛋白質の蛋白質部分をプローテアーゼN、プロテ
アーゼM等の蛋白質分解酵素で分解することによって得
られるものである。抽出時の水は、抽出効率の点から5
0〜100℃に加熱した加熱水が望ましい。
て服用することができるエキナセア抽出物及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】 エキナセア抽出物は、エキナセアの粉末
を水で抽出して抽出液を調製し、その抽出液中の蛋白質
及び糖蛋白質の蛋白質部分をプローテアーゼN、プロテ
アーゼM等の蛋白質分解酵素で分解することによって得
られるものである。抽出時の水は、抽出効率の点から5
0〜100℃に加熱した加熱水が望ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エキナセアを水
で抽出したエキナセア抽出液を蛋白質分解酵素で蛋白質
及び糖蛋白質中の蛋白質部分を分解することにより、よ
り高い免疫賦活作用を有し、しかも安心して服用するこ
とができるエキナセア抽出物に関するものである。
で抽出したエキナセア抽出液を蛋白質分解酵素で蛋白質
及び糖蛋白質中の蛋白質部分を分解することにより、よ
り高い免疫賦活作用を有し、しかも安心して服用するこ
とができるエキナセア抽出物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エキナセアの成分としては20種類以上
のアルカリアミドやカフェ酸エステルの他、平均分子量
約35,000のヘテロキシランや平均分子量が約45
0,000のアラビノガラクタンなどの多糖類を成分と
して含んでおり、これらの薬理効果も数多く発表されて
いる。更に、蛋白質及び糖蛋白質も含んでいる。特に、
エキナセアの多糖類についてはマクロファージ活性やサ
イトカイン分泌促進などの免疫賦活作用が報告されてい
る(「British herbal compendium 」Edited byPeter
R. Bradley Vol1 等)。
のアルカリアミドやカフェ酸エステルの他、平均分子量
約35,000のヘテロキシランや平均分子量が約45
0,000のアラビノガラクタンなどの多糖類を成分と
して含んでおり、これらの薬理効果も数多く発表されて
いる。更に、蛋白質及び糖蛋白質も含んでいる。特に、
エキナセアの多糖類についてはマクロファージ活性やサ
イトカイン分泌促進などの免疫賦活作用が報告されてい
る(「British herbal compendium 」Edited byPeter
R. Bradley Vol1 等)。
【0003】また、エキナセアの細胞培養物から得ら
れ、免疫刺激性を有する平均分子量11万の多糖体が示
唆されている(特公平6−45643号公報)。エキナ
セアの欧米における適用としては、ウイルス性感染症、
敗血症、フルンケル症、皮膚病であり、それらは、主に
アルコール抽出、水抽出、搾汁、超臨界抽出(特開平4
−82838号公報)により得られた粗エキスとして用
いられる。更に、エキナセアの水抽出物から得られ、免
疫賦活作用、抗腫瘍作用及びウイルス増殖抑制作用を有
する多糖類を含有し、分子量3000〜10000のも
のが示唆されている(特開2000−226330号公
報)。
れ、免疫刺激性を有する平均分子量11万の多糖体が示
唆されている(特公平6−45643号公報)。エキナ
セアの欧米における適用としては、ウイルス性感染症、
敗血症、フルンケル症、皮膚病であり、それらは、主に
アルコール抽出、水抽出、搾汁、超臨界抽出(特開平4
−82838号公報)により得られた粗エキスとして用
いられる。更に、エキナセアの水抽出物から得られ、免
疫賦活作用、抗腫瘍作用及びウイルス増殖抑制作用を有
する多糖類を含有し、分子量3000〜10000のも
のが示唆されている(特開2000−226330号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
各種素材は適用禁忌として白血病や膠原病などの自己免
疫疾患が挙げられており、その原因はまだ解明されてい
ない。また、アレルギー症状を起こすなどの副作用も報
告されている。従って、より高い免疫賦活作用を有し、
しかも安心して服用することができる素材が求められて
いる。
各種素材は適用禁忌として白血病や膠原病などの自己免
疫疾患が挙げられており、その原因はまだ解明されてい
ない。また、アレルギー症状を起こすなどの副作用も報
告されている。従って、より高い免疫賦活作用を有し、
しかも安心して服用することができる素材が求められて
いる。
【0005】この発明は、上記のような従来技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、より高い免疫賦活作用を有し、しかも安
心して服用することができるエキナセア抽出物及びその
製造方法を提供することにある。
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、より高い免疫賦活作用を有し、しかも安
心して服用することができるエキナセア抽出物及びその
製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明の
エキナセア抽出物は、エキナセアを水で抽出した抽出液
中の蛋白質及び糖蛋白質の蛋白質部分を蛋白質分解酵素
で分解して得られることを特徴とするものである。
エキナセア抽出物は、エキナセアを水で抽出した抽出液
中の蛋白質及び糖蛋白質の蛋白質部分を蛋白質分解酵素
で分解して得られることを特徴とするものである。
【0007】請求項2に記載の発明のエキナセア抽出物
の製造方法は、エキナセアを水で抽出して抽出物を調製
し、得られた抽出物中の蛋白質及び糖蛋白質の蛋白質部
分を酵素で分解することを特徴とするものである。
の製造方法は、エキナセアを水で抽出して抽出物を調製
し、得られた抽出物中の蛋白質及び糖蛋白質の蛋白質部
分を酵素で分解することを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
詳細に説明する。本発明のエキナセア抽出物は、エキナ
セアを水で抽出した抽出液中の蛋白質及び糖蛋白質の蛋
白質部分を蛋白質分解酵素で分解することにより得られ
るものである。エキナセアは、古来から、内服薬として
炎症や熱性感染症の治療、体質改善剤、外用薬として傷
薬として使用されてきたキク科、ムラサキバレンギク属
の多年生植物で、形態的に異なる3種のバリエーション
が存在する。つまり、エキナセア・プルプレア(Echina
cea purpurea Moench )、アメリカ中央部から東部にか
けて分布するエキナセア・パリダ(Echinacea pallidaN
utt)及びアメリカ西部に分布するエキナセア・アング
スティフォリア(Echinacea angstifolia DC)である。
詳細に説明する。本発明のエキナセア抽出物は、エキナ
セアを水で抽出した抽出液中の蛋白質及び糖蛋白質の蛋
白質部分を蛋白質分解酵素で分解することにより得られ
るものである。エキナセアは、古来から、内服薬として
炎症や熱性感染症の治療、体質改善剤、外用薬として傷
薬として使用されてきたキク科、ムラサキバレンギク属
の多年生植物で、形態的に異なる3種のバリエーション
が存在する。つまり、エキナセア・プルプレア(Echina
cea purpurea Moench )、アメリカ中央部から東部にか
けて分布するエキナセア・パリダ(Echinacea pallidaN
utt)及びアメリカ西部に分布するエキナセア・アング
スティフォリア(Echinacea angstifolia DC)である。
【0009】原料となるエキナセアは通常粉末で、その
粉末は、アメリカ、ヨーロッパ諸国など様々な産地で採
取されるエキナセアを乾燥し、粉砕した粉末又は搾汁を
乾燥した粉末が使用される。
粉末は、アメリカ、ヨーロッパ諸国など様々な産地で採
取されるエキナセアを乾燥し、粉砕した粉末又は搾汁を
乾燥した粉末が使用される。
【0010】まず、エキナセアを水で抽出した抽出液
(以下、エキナセア抽出液という。)は、エキナセア粉
末を、加熱水中で撹拌して水に溶解させた水溶液を濾過
することにより得られる。この場合、水の量はエキナセ
アの粉末1重量部に対して1〜20重量部、加熱水の温
度は50〜100℃及び撹拌時間は1〜15時間である
ことが好ましい。
(以下、エキナセア抽出液という。)は、エキナセア粉
末を、加熱水中で撹拌して水に溶解させた水溶液を濾過
することにより得られる。この場合、水の量はエキナセ
アの粉末1重量部に対して1〜20重量部、加熱水の温
度は50〜100℃及び撹拌時間は1〜15時間である
ことが好ましい。
【0011】このエキナセアに加えられる水の量が、1
重量部未満の場合、エキナセア中の水溶性成分が飽和状
態となり、有効成分が充分に抽出されない。水の量が2
0重量部を超える場合、必要以上に希釈することによっ
て、大がかりな抽出設備が必要となり経済的ではない。
重量部未満の場合、エキナセア中の水溶性成分が飽和状
態となり、有効成分が充分に抽出されない。水の量が2
0重量部を超える場合、必要以上に希釈することによっ
て、大がかりな抽出設備が必要となり経済的ではない。
【0012】また、エキナセアを溶解させる際の温度が
50℃未満の場合、エキナセア中の水溶性成分が確実に
溶解されるまでに長い時間が必要とされる。100℃を
超える場合、有効成分の抽出効率はそれ以上の向上が望
めない。同様に撹拌時間が1時間未満の場合には、エキ
ナセア中の水溶性成分が充分に抽出されず、逆に15時
間を超える場合には、既に水溶性成分が確実に溶解され
ているため意味がない。抽出後、不溶部を濾過又は遠心
分離で除去することによりエキナセア抽出液が得られ
る。
50℃未満の場合、エキナセア中の水溶性成分が確実に
溶解されるまでに長い時間が必要とされる。100℃を
超える場合、有効成分の抽出効率はそれ以上の向上が望
めない。同様に撹拌時間が1時間未満の場合には、エキ
ナセア中の水溶性成分が充分に抽出されず、逆に15時
間を超える場合には、既に水溶性成分が確実に溶解され
ているため意味がない。抽出後、不溶部を濾過又は遠心
分離で除去することによりエキナセア抽出液が得られ
る。
【0013】続いて、得られたエキナセア抽出液につい
て蛋白質分解酵素処理を行う。使用する蛋白質分解酵素
は蛋白質のペプチド結合を切断して分解させるものであ
り、微生物や植物由来のパパイン、プロテアーゼM、プ
ロテアーゼーN、フィチン、ブロメライン及びアスペル
ギルスぺプチダーゼ等が挙げられる。また、動物由来の
消化酵素であるペプシン及びパンクレアチン等が挙げら
れる。これらの酵素は少なくとも1種類を適宜組み合わ
せて使用されるが、プロテアーゼN又はプロテアーゼM
及びこれら2種類を混合して使用することにより、より
高い免疫賦活効果を発揮することができ、更に細胞障害
性及びアレルギーを抑制することができる。
て蛋白質分解酵素処理を行う。使用する蛋白質分解酵素
は蛋白質のペプチド結合を切断して分解させるものであ
り、微生物や植物由来のパパイン、プロテアーゼM、プ
ロテアーゼーN、フィチン、ブロメライン及びアスペル
ギルスぺプチダーゼ等が挙げられる。また、動物由来の
消化酵素であるペプシン及びパンクレアチン等が挙げら
れる。これらの酵素は少なくとも1種類を適宜組み合わ
せて使用されるが、プロテアーゼN又はプロテアーゼM
及びこれら2種類を混合して使用することにより、より
高い免疫賦活効果を発揮することができ、更に細胞障害
性及びアレルギーを抑制することができる。
【0014】酵素量は酵素によって異なるが、エキナセ
ア抽出液中の蛋白質含有量の望ましくは0.01〜1
0.0重量%、より望ましくは0.1〜5.0重量%、
最も望ましくは0.2〜2.0重量%である。0.01
重量%未満の場合には、蛋白質の分解が十分に行われな
い。10.0重量%を超える場合には、それ以上の蛋白
質の分解は望めない。
ア抽出液中の蛋白質含有量の望ましくは0.01〜1
0.0重量%、より望ましくは0.1〜5.0重量%、
最も望ましくは0.2〜2.0重量%である。0.01
重量%未満の場合には、蛋白質の分解が十分に行われな
い。10.0重量%を超える場合には、それ以上の蛋白
質の分解は望めない。
【0015】反応温度は、望ましくは20〜60℃、よ
り望ましくは30〜55℃、最も望ましくは30〜50
℃である。20℃未満の場合には酵素反応が起こりにく
いため、十分な分解は期待できない。60℃を超える場
合には、酵素の分解活性が低下する。
り望ましくは30〜55℃、最も望ましくは30〜50
℃である。20℃未満の場合には酵素反応が起こりにく
いため、十分な分解は期待できない。60℃を超える場
合には、酵素の分解活性が低下する。
【0016】反応時間は、望ましくは0.5〜24時
間、より望ましくは1〜15時間、最も望ましくは2〜
8時間である。0.5時間未満の場合は、十分に分解さ
れない。24時間を超える場合には、それ以上の蛋白質
の分解は望めない。反応終了後、酵素の活性を失活させ
るため80〜100℃で0.5〜1時間加熱する。
間、より望ましくは1〜15時間、最も望ましくは2〜
8時間である。0.5時間未満の場合は、十分に分解さ
れない。24時間を超える場合には、それ以上の蛋白質
の分解は望めない。反応終了後、酵素の活性を失活させ
るため80〜100℃で0.5〜1時間加熱する。
【0017】酵素反応により得られた液は、そのまま利
用することができる他、直接濃縮法、減圧濃縮法、スプ
レードライ法又は凍結乾燥法によって水分を除去し、水
溶性エキナセア乾燥粉末としても利用することができ
る。
用することができる他、直接濃縮法、減圧濃縮法、スプ
レードライ法又は凍結乾燥法によって水分を除去し、水
溶性エキナセア乾燥粉末としても利用することができ
る。
【0018】以上のように、実施形態によれば次のよう
な効果が発揮される。 ・ 実施形態により得られたエキナセア抽出物は、エキ
ナセア抽出液中の蛋白質がぺプチド及びアミノ酸まで分
解されることにより、高い免疫賦活作用を有し、更に、
分解されたペプチド及びアミノ酸により免疫賦活作用が
高められる。このように、蛋白質を除去したものに比
べ、より高い免疫賦活作用を細胞障害作用及びアレルギ
ーが低減された食品素材として、一般食品や飲料品等に
添加したりして、安心して広範囲に使用することが可能
である。
な効果が発揮される。 ・ 実施形態により得られたエキナセア抽出物は、エキ
ナセア抽出液中の蛋白質がぺプチド及びアミノ酸まで分
解されることにより、高い免疫賦活作用を有し、更に、
分解されたペプチド及びアミノ酸により免疫賦活作用が
高められる。このように、蛋白質を除去したものに比
べ、より高い免疫賦活作用を細胞障害作用及びアレルギ
ーが低減された食品素材として、一般食品や飲料品等に
添加したりして、安心して広範囲に使用することが可能
である。
【0019】・ 実施形態のエキナセア抽出物によれ
ば、水に溶解しやすい性質を有しており、水溶性のまま
又は乾燥粉末として使用することができる。加えて、比
活性が高いことからごく少量を添加するだけで良く、本
来の食品の味、香り等のテクスチュアを変えることな
く、一般食品から健康食品まで広範囲の用途に使用する
ことができる。
ば、水に溶解しやすい性質を有しており、水溶性のまま
又は乾燥粉末として使用することができる。加えて、比
活性が高いことからごく少量を添加するだけで良く、本
来の食品の味、香り等のテクスチュアを変えることな
く、一般食品から健康食品まで広範囲の用途に使用する
ことができる。
【0020】・ 実施形態のエキナセア抽出物の製造方
法によれば、高い免疫賦活作用を有し、細胞障害作用及
びアレルギーが低減されたエキナセア抽出物を容易に製
造することが可能である。
法によれば、高い免疫賦活作用を有し、細胞障害作用及
びアレルギーが低減されたエキナセア抽出物を容易に製
造することが可能である。
【0021】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げ、前記実施形
態をさらに具体的に説明する。 (実施例1)ヨーロッパ産エキナセア・プルプレア搾汁
液乾燥粉末2kgに蒸留水20L(リットル)を加えて
100℃で1時間有効成分を抽出し、水抽出液とした。
この水抽出液を3000回転で10分間遠心分離して、
エキナセア抽出液18Lを得た。
態をさらに具体的に説明する。 (実施例1)ヨーロッパ産エキナセア・プルプレア搾汁
液乾燥粉末2kgに蒸留水20L(リットル)を加えて
100℃で1時間有効成分を抽出し、水抽出液とした。
この水抽出液を3000回転で10分間遠心分離して、
エキナセア抽出液18Lを得た。
【0022】この液1Lを濃縮器で固形分が20重量%
になるまで濃縮し、常法に従い、凍結乾燥して、56g
の水溶性エキナセアを得た。水溶性エキナセアの糖含有
率及び蛋白質含有率を測定した。糖含量はオルシノール
−硫酸法(Kainuma,K.,Research Methods for Carbohyd
rates and Carbohydrate Enzymology, IwaState Univer
sity,p.7,1978)によって測定した。
になるまで濃縮し、常法に従い、凍結乾燥して、56g
の水溶性エキナセアを得た。水溶性エキナセアの糖含有
率及び蛋白質含有率を測定した。糖含量はオルシノール
−硫酸法(Kainuma,K.,Research Methods for Carbohyd
rates and Carbohydrate Enzymology, IwaState Univer
sity,p.7,1978)によって測定した。
【0023】蛋白質含有量は、プロテインアッセイキッ
ト(バイオラット社製:Bradford法に基づく。Bradfor
d,M.,Anal,Biochem.,72,248(1976))を用いて測定し
た。その結果、糖含有量は60重量%及び蛋白質含有量
は5.4重量%であった。
ト(バイオラット社製:Bradford法に基づく。Bradfor
d,M.,Anal,Biochem.,72,248(1976))を用いて測定し
た。その結果、糖含有量は60重量%及び蛋白質含有量
は5.4重量%であった。
【0024】次に、上記の操作により得られたエキナセ
ア抽出液1Lを攪拌しながら40℃に加温し、水酸化ナ
トリウムを用いてpH6.0に調整した。この液に2m
lの水で溶解したプロテアーゼーN(天野製薬株式会社
製)0.03gを添加した。5時間反応後、この液を9
0℃、30分間加熱した。得られた液を濃縮器で固形分
が20重量%になるまで濃縮し、常法に従い、凍結乾燥
して、53gのエキナセア抽出物Aを得た。この抽出物
Aの糖含有量及び蛋白質含有量を前記の方法で測定し
た。その結果、糖含有量は59重量%、蛋白質含有量は
2.6重量%であった。 (実施例2)実施例1で得られたエキナセア抽出液1L
を攪拌しながら45℃に加温し、水酸化ナトリウムを用
いてpH5.0に調整した。この液に2mlの水で溶解
したプロテアーゼM(天野製薬株式会社製)0.03g
を添加した。5時間反応後、この液を90℃30分間加
熱した。得られた液を濃縮器で固形分が20重量%にな
るまで濃縮し、常法に従い、凍結乾燥して、53gのエ
キナセア抽出物Bを得た。この抽出物Bの糖含有量及び
蛋白質含有量を前記の方法で測定した。その結果、糖含
有量は59重量%、蛋白質含有量は3.0重量%であっ
た。 (実施例3)実施例1で得られたエキナセア抽出液1L
を攪拌しながら50℃に加温し、水酸化ナトリウムを用
いてpH5.0に調整した。この液に2mlの水で溶解
したパパイン(天野製薬株式会社製)0.03gを添加
した。5時間反応後、この液を90℃30分間加熱し
た。得られた液を濃縮器で固形分が20重量%になるま
で濃縮し、常法に従い、凍結乾燥して、53gのエキナ
セア抽出物Cを得た。この抽出物Cの糖含有量及び蛋白
質含有量を前記の方法で測定した。その結果、糖含有量
は59重量%、蛋白質含有量は3.1重量%であった。 (実施例4)実施例1で得られたエキナセア抽出液1L
を攪拌しながら45℃に加温し、水酸化ナトリウムを用
いてpH5.5に調整した。この液に1mlの水で溶解
したプロテアーゼN及びプロテアーゼM(共に天野製薬
株式会社製)各0.015gを添加した。5時間反応
後、この液を90℃30分間加熱した。得られた液を濃
縮器で固形分が20重量%になるまで濃縮し、常法に従
い、凍結乾燥して、53gのエキナセア抽出物Dを得
た。この抽出物Dの糖含有量及び蛋白質含有量を前記の
方法で測定した。その結果、糖含有量は59重量%、蛋
白質含有量は2.9重量%であった。 (比較例1)実施例1で得られたエキナセア抽出液1L
を透析膜(重量平均分子量Mw.3000)で低分子除
去後、内液を陰イオン交換(東ソー社製:DEAEトヨ
パール)に供し、吸着・洗浄後、塩化ナトリウムの直線
濃度勾配により、蛋白質を高含有する画分を得た。脱塩
後、得られた液を濃縮器で固形分が20重量%になるま
で濃縮し、常法に従い、凍結乾燥して、3.48gの蛋
白質画分Eを得た。この画分Eの糖含有量及び蛋白質含
有量を前記の方法で測定した。その結果、糖含有量は
5.6重量%、蛋白質含有量は85重量%であった。
ア抽出液1Lを攪拌しながら40℃に加温し、水酸化ナ
トリウムを用いてpH6.0に調整した。この液に2m
lの水で溶解したプロテアーゼーN(天野製薬株式会社
製)0.03gを添加した。5時間反応後、この液を9
0℃、30分間加熱した。得られた液を濃縮器で固形分
が20重量%になるまで濃縮し、常法に従い、凍結乾燥
して、53gのエキナセア抽出物Aを得た。この抽出物
Aの糖含有量及び蛋白質含有量を前記の方法で測定し
た。その結果、糖含有量は59重量%、蛋白質含有量は
2.6重量%であった。 (実施例2)実施例1で得られたエキナセア抽出液1L
を攪拌しながら45℃に加温し、水酸化ナトリウムを用
いてpH5.0に調整した。この液に2mlの水で溶解
したプロテアーゼM(天野製薬株式会社製)0.03g
を添加した。5時間反応後、この液を90℃30分間加
熱した。得られた液を濃縮器で固形分が20重量%にな
るまで濃縮し、常法に従い、凍結乾燥して、53gのエ
キナセア抽出物Bを得た。この抽出物Bの糖含有量及び
蛋白質含有量を前記の方法で測定した。その結果、糖含
有量は59重量%、蛋白質含有量は3.0重量%であっ
た。 (実施例3)実施例1で得られたエキナセア抽出液1L
を攪拌しながら50℃に加温し、水酸化ナトリウムを用
いてpH5.0に調整した。この液に2mlの水で溶解
したパパイン(天野製薬株式会社製)0.03gを添加
した。5時間反応後、この液を90℃30分間加熱し
た。得られた液を濃縮器で固形分が20重量%になるま
で濃縮し、常法に従い、凍結乾燥して、53gのエキナ
セア抽出物Cを得た。この抽出物Cの糖含有量及び蛋白
質含有量を前記の方法で測定した。その結果、糖含有量
は59重量%、蛋白質含有量は3.1重量%であった。 (実施例4)実施例1で得られたエキナセア抽出液1L
を攪拌しながら45℃に加温し、水酸化ナトリウムを用
いてpH5.5に調整した。この液に1mlの水で溶解
したプロテアーゼN及びプロテアーゼM(共に天野製薬
株式会社製)各0.015gを添加した。5時間反応
後、この液を90℃30分間加熱した。得られた液を濃
縮器で固形分が20重量%になるまで濃縮し、常法に従
い、凍結乾燥して、53gのエキナセア抽出物Dを得
た。この抽出物Dの糖含有量及び蛋白質含有量を前記の
方法で測定した。その結果、糖含有量は59重量%、蛋
白質含有量は2.9重量%であった。 (比較例1)実施例1で得られたエキナセア抽出液1L
を透析膜(重量平均分子量Mw.3000)で低分子除
去後、内液を陰イオン交換(東ソー社製:DEAEトヨ
パール)に供し、吸着・洗浄後、塩化ナトリウムの直線
濃度勾配により、蛋白質を高含有する画分を得た。脱塩
後、得られた液を濃縮器で固形分が20重量%になるま
で濃縮し、常法に従い、凍結乾燥して、3.48gの蛋
白質画分Eを得た。この画分Eの糖含有量及び蛋白質含
有量を前記の方法で測定した。その結果、糖含有量は
5.6重量%、蛋白質含有量は85重量%であった。
【0025】更に、この画分E1gを水100mlに溶
解し、40℃に加温し、水酸化ナトリウムを用いてpH
6.0に調整した。この液に2mlの水で溶解したプロ
テアーゼーN(天野製薬株式会社製)0.026gを添
加した。5時間反応後、この液を90℃、30分間加熱
した。得られた液を濃縮器で固形分が20重量%になる
まで濃縮し、常法に従い、凍結乾燥して、0.97gの
蛋白質画分Fを得た。 (比較例2)実施例1で得られたエキナセア抽出液1L
を透析膜(重量平均分子量Mw.3000)で低分子除
去後、内液を得た。その内液に、攪拌しながら99%エ
タノールを添加し、最終エタノール濃度70%とした。
しばらく攪拌し、不溶解物を充分に生成させた。この溶
液を3000回転で10分間遠心分離し、上清を得た。
この上清を濃縮後、凍結乾燥し蛋白質除去画分Gを得
た。この蛋白質除去画分Gの糖含有量及び蛋白質含有量
を前記の方法で測定した。その結果、糖含有量は93.
7重量%、蛋白質含有量は0.01重量%以下であった
(検出限界以下)。 (試験例1) 白血球貪食能の測定 実施例1〜4で得られた、水溶性エキナセア、エキナセ
ア抽出物A、B、C、D、比較例1で得られた蛋白質画
分E及び蛋白質画分F、比較例2で得られた蛋白質除去
画分Gの白血球貪食能を調べることによって、水溶性エ
キナセアの免疫賦活作用を確かめた。
解し、40℃に加温し、水酸化ナトリウムを用いてpH
6.0に調整した。この液に2mlの水で溶解したプロ
テアーゼーN(天野製薬株式会社製)0.026gを添
加した。5時間反応後、この液を90℃、30分間加熱
した。得られた液を濃縮器で固形分が20重量%になる
まで濃縮し、常法に従い、凍結乾燥して、0.97gの
蛋白質画分Fを得た。 (比較例2)実施例1で得られたエキナセア抽出液1L
を透析膜(重量平均分子量Mw.3000)で低分子除
去後、内液を得た。その内液に、攪拌しながら99%エ
タノールを添加し、最終エタノール濃度70%とした。
しばらく攪拌し、不溶解物を充分に生成させた。この溶
液を3000回転で10分間遠心分離し、上清を得た。
この上清を濃縮後、凍結乾燥し蛋白質除去画分Gを得
た。この蛋白質除去画分Gの糖含有量及び蛋白質含有量
を前記の方法で測定した。その結果、糖含有量は93.
7重量%、蛋白質含有量は0.01重量%以下であった
(検出限界以下)。 (試験例1) 白血球貪食能の測定 実施例1〜4で得られた、水溶性エキナセア、エキナセ
ア抽出物A、B、C、D、比較例1で得られた蛋白質画
分E及び蛋白質画分F、比較例2で得られた蛋白質除去
画分Gの白血球貪食能を調べることによって、水溶性エ
キナセアの免疫賦活作用を確かめた。
【0026】水溶性エキナセア、各エキナセア抽出物A
〜D、蛋白質画分E、蛋白質画分F及び蛋白質除去画分
Gを最終濃度30μg/mlとなるようPBS(―)〔リン
酸緩衝塩類溶液(Ca,Mg を含まない)〕で調製した。ま
た、対照としてこれらの粉末を添加しない反応液を調製
した。
〜D、蛋白質画分E、蛋白質画分F及び蛋白質除去画分
Gを最終濃度30μg/mlとなるようPBS(―)〔リン
酸緩衝塩類溶液(Ca,Mg を含まない)〕で調製した。ま
た、対照としてこれらの粉末を添加しない反応液を調製
した。
【0027】ラット白血球懸濁液の調製: ラットに 0.
3%グリコーゲン(glycogen)を腹腔内投与し、4時間
後に腹水を回収した。これをPBS(―)溶液で3回洗
浄後、細胞数を5×106個/mlとなるようPBS
(−)に懸濁した。
3%グリコーゲン(glycogen)を腹腔内投与し、4時間
後に腹水を回収した。これをPBS(―)溶液で3回洗
浄後、細胞数を5×106個/mlとなるようPBS
(−)に懸濁した。
【0028】白血球のイースト(yeast )死菌貪食能の
測定: 200μl のラット白血球懸濁液(5×106
個)に40μlの被検液(対照としてPBS溶液)を加
え、室温で10分間放置した。これに100μlラット
の血清及び100μl のyeast死菌(1×108個)を加
え、37℃で30分間保持した後、直ちに氷冷した。反
応液に1%塩基性fuchsin を加え、約100〜200個
の白血球を顕微鏡で観察した。その結果を1個以上のye
ast 死菌を貪食した白血球の百分率(%)で示した。
測定: 200μl のラット白血球懸濁液(5×106
個)に40μlの被検液(対照としてPBS溶液)を加
え、室温で10分間放置した。これに100μlラット
の血清及び100μl のyeast死菌(1×108個)を加
え、37℃で30分間保持した後、直ちに氷冷した。反
応液に1%塩基性fuchsin を加え、約100〜200個
の白血球を顕微鏡で観察した。その結果を1個以上のye
ast 死菌を貪食した白血球の百分率(%)で示した。
【0029】その結果を表1に示す。
【0030】
【表1】 表1の結果より、水溶性エキナセア、エキナセア抽出物
A、B、C、D、蛋白質画分F及び蛋白質除去画分Gに
は、白血球貪食能が確認された。更に、各酵素処理によ
り得られたエキナセア抽出物A、B、C、D及び蛋白質
画分Fは水溶性エキナセアに比較し、白血球貪食能が明
らかに高められていることが示された。また、各酵素処
理により得られたエキナセア抽出物A、B、C、Dは蛋
白質除去画分Gに比べ明らかに高い白血球貪食能が確認
された。しかし、蛋白質画分Eには、白血球貪食能が低
下する傾向にあった。
A、B、C、D、蛋白質画分F及び蛋白質除去画分Gに
は、白血球貪食能が確認された。更に、各酵素処理によ
り得られたエキナセア抽出物A、B、C、D及び蛋白質
画分Fは水溶性エキナセアに比較し、白血球貪食能が明
らかに高められていることが示された。また、各酵素処
理により得られたエキナセア抽出物A、B、C、Dは蛋
白質除去画分Gに比べ明らかに高い白血球貪食能が確認
された。しかし、蛋白質画分Eには、白血球貪食能が低
下する傾向にあった。
【0031】このことから、水溶性エキナセアに含まれ
る蛋白質には白血球貪食能を低下させ、その蛋白質を分
解することにより、エキナセアが従来持っている白血球
貪食能を充分に発揮させることができ、更に、蛋白質分
解物により、より高めることが明らかになった。 (試験例2) 細胞障害性試験 実施例1〜4で得られた、水溶性エキナセア、エキナセ
ア抽出物A、B、C、D及び比較例1で得られた蛋白質
画分E及び蛋白質画分Fの細胞障害性について測定し
た。
る蛋白質には白血球貪食能を低下させ、その蛋白質を分
解することにより、エキナセアが従来持っている白血球
貪食能を充分に発揮させることができ、更に、蛋白質分
解物により、より高めることが明らかになった。 (試験例2) 細胞障害性試験 実施例1〜4で得られた、水溶性エキナセア、エキナセ
ア抽出物A、B、C、D及び比較例1で得られた蛋白質
画分E及び蛋白質画分Fの細胞障害性について測定し
た。
【0032】水溶性エキナセア及び各エキナセア抽出物
について0.15mg/mlになるように無菌水で溶解
して検体とした。各検体10μlと、細胞液[マウス繊
維芽細胞を3.5×104/穴になるように10%FB
S(牛胎児血清)で調整した]90μlとを96穴プレ
ートに藩種する。24時間後、各ウェルにつき上清を除
き、リン酸緩衝生理食塩水100μl加え上清を取り除
くという作業を2回繰り返した。
について0.15mg/mlになるように無菌水で溶解
して検体とした。各検体10μlと、細胞液[マウス繊
維芽細胞を3.5×104/穴になるように10%FB
S(牛胎児血清)で調整した]90μlとを96穴プレ
ートに藩種する。24時間後、各ウェルにつき上清を除
き、リン酸緩衝生理食塩水100μl加え上清を取り除
くという作業を2回繰り返した。
【0033】その後、MTT溶液[3-(4,5-dimethylthia
zol-2-yl)2,5-diphenyl tetrazolium bromide5mgに
リン酸緩衝生理食塩水10mlで溶解した溶液]10μ
l及びDMEM培地(シグマ社製:DULBECCO'S MODIFIE
D EAGLE'S MIDEUM培地)100μlを加え、37℃で4
時間インキュベートし、反応停止後、マイクロプレート
リーダー(BIO-TEC instruments, INC.社製)で吸光度
630nmの対象波長で570nmを測定した。また、
検体の代わりに無菌水を添加したものをコントロールと
した。
zol-2-yl)2,5-diphenyl tetrazolium bromide5mgに
リン酸緩衝生理食塩水10mlで溶解した溶液]10μ
l及びDMEM培地(シグマ社製:DULBECCO'S MODIFIE
D EAGLE'S MIDEUM培地)100μlを加え、37℃で4
時間インキュベートし、反応停止後、マイクロプレート
リーダー(BIO-TEC instruments, INC.社製)で吸光度
630nmの対象波長で570nmを測定した。また、
検体の代わりに無菌水を添加したものをコントロールと
した。
【0034】細胞障害性率(%)=[(コントロールの
吸光度―検体の吸光度)/コントロールの吸光度]×1
00 その結果、水溶性エキナセアは、53.3%、エキナセ
ア抽出物Aは22.5%、Bは23.2%、Cは30.
6%、Dは23.5%、蛋白質画分Aは85.3%及び
蛋白質画分Bは40.4%であった。酵素処理されてい
るエキナセア抽出物A、B、C、D及び蛋白質画分Fの
細胞障害性率が明らかに低いことが確認された。しか
し、水溶性エキナセア及び蛋白質画分Eには、細胞刺激
性が確認された。よって、エキナセア中の高分子蛋白質
が細胞障害性を有し、酵素により低分子となり、その障
害性が低減されたものと考えられる。 (試験例3) マウス局所アナフィラキシー法 4週令の雄性ddY系マウスは、静岡実験動物農協組合
から購入し、7〜10日間飼育した。実施例1〜4で得
られた、水抽出エキナセア、エキナセア抽出物A、B、
C、D、比較例1で得られた蛋白質画分E及び蛋白質画
分Fについて各濃度を10mg/mlになるように注射
用水で調製し、フロイント不完全アジュバントを1:1
の割合で混合してエマルジョンを作成した。各エマルジ
ョンをマウス1匹あたり0.2ml腹腔内投与して感作
し、14日間飼育を行った。順調に生育したマウスを1
群6匹とし、以下の惹起に用いた。
吸光度―検体の吸光度)/コントロールの吸光度]×1
00 その結果、水溶性エキナセアは、53.3%、エキナセ
ア抽出物Aは22.5%、Bは23.2%、Cは30.
6%、Dは23.5%、蛋白質画分Aは85.3%及び
蛋白質画分Bは40.4%であった。酵素処理されてい
るエキナセア抽出物A、B、C、D及び蛋白質画分Fの
細胞障害性率が明らかに低いことが確認された。しか
し、水溶性エキナセア及び蛋白質画分Eには、細胞刺激
性が確認された。よって、エキナセア中の高分子蛋白質
が細胞障害性を有し、酵素により低分子となり、その障
害性が低減されたものと考えられる。 (試験例3) マウス局所アナフィラキシー法 4週令の雄性ddY系マウスは、静岡実験動物農協組合
から購入し、7〜10日間飼育した。実施例1〜4で得
られた、水抽出エキナセア、エキナセア抽出物A、B、
C、D、比較例1で得られた蛋白質画分E及び蛋白質画
分Fについて各濃度を10mg/mlになるように注射
用水で調製し、フロイント不完全アジュバントを1:1
の割合で混合してエマルジョンを作成した。各エマルジ
ョンをマウス1匹あたり0.2ml腹腔内投与して感作
し、14日間飼育を行った。順調に生育したマウスを1
群6匹とし、以下の惹起に用いた。
【0035】マウスをエーテル麻酔後、腹部を約3×4
cmの広さに刈毛し、0.5%エバンスブルーを0.2
ml静脈内投与した。感作に使用したサンプルの蛋白質
濃度を1mg/mlになるように調製し、エバンスブル
ー投与後2分以後に、マウス1匹あたり50μl腹腔内
投与して惹起した。5−7分後、腹部皮膚を剥離し、惹
起によって生じた青色斑の長径と短径を測定して、平均
直径を求めた。
cmの広さに刈毛し、0.5%エバンスブルーを0.2
ml静脈内投与した。感作に使用したサンプルの蛋白質
濃度を1mg/mlになるように調製し、エバンスブル
ー投与後2分以後に、マウス1匹あたり50μl腹腔内
投与して惹起した。5−7分後、腹部皮膚を剥離し、惹
起によって生じた青色斑の長径と短径を測定して、平均
直径を求めた。
【0036】結果を表2に示した。
【0037】
【表2】 上記の結果から、水溶性エキナセア及び蛋白質画分Eは
皮膚に対して刺激性を与えるのに対して、蛋白質分解酵
素で処理したエキナセア抽出物A、B、C、D及び蛋白
質画分Fは皮膚に対する刺激性が低減されることが明ら
かになった。
皮膚に対して刺激性を与えるのに対して、蛋白質分解酵
素で処理したエキナセア抽出物A、B、C、D及び蛋白
質画分Fは皮膚に対する刺激性が低減されることが明ら
かになった。
【0038】特に、プロテアーゼNとプロテアーゼMを
組み合わせて処理したエキナセア抽出物が最も低減され
た。 また、これらの結果から、エキナセア水溶液の蛋
白質が副作用であるアレルギーを引き起こしていた可能
性が示唆され、蛋白質分解酵素により処理することで、
アレルギーが低減されることが確認された。
組み合わせて処理したエキナセア抽出物が最も低減され
た。 また、これらの結果から、エキナセア水溶液の蛋
白質が副作用であるアレルギーを引き起こしていた可能
性が示唆され、蛋白質分解酵素により処理することで、
アレルギーが低減されることが確認された。
【0039】次に、前記実施形態から把握できる技術的
思想について以下に記載する。 (1) 前記抽出液は、エキナセアの粉末を加熱水で抽
出したものである請求項2に記載のエキナセア抽出物の
製造方法。このように構成した場合、高い免疫賦活作用
を有し、しかも、安心して服用することができるエキナ
セア抽出物を確実に製造することができる。
思想について以下に記載する。 (1) 前記抽出液は、エキナセアの粉末を加熱水で抽
出したものである請求項2に記載のエキナセア抽出物の
製造方法。このように構成した場合、高い免疫賦活作用
を有し、しかも、安心して服用することができるエキナ
セア抽出物を確実に製造することができる。
【0040】(2) 前記加熱水の温度は50〜100
℃である上記(1)に記載のエキナセア抽出物の製造方
法。このように構成した場合、高い免疫賦活作用を有
し、しかも、安心して服用することができるエキナセア
抽出物を収率良く、確実に製造することができる。
℃である上記(1)に記載のエキナセア抽出物の製造方
法。このように構成した場合、高い免疫賦活作用を有
し、しかも、安心して服用することができるエキナセア
抽出物を収率良く、確実に製造することができる。
【0041】(3) 前記蛋白質分解酵素は、プロテア
ーゼN又はプロテアーゼMである請求項2に記載のエキ
ナセア抽出物の製造方法。このように構成した場合、高
い免疫賦活作用を有し、しかも、安心して服用すること
ができるとともに、アレルギーが低減されたエキナセア
抽出物を確実に製造することができる。
ーゼN又はプロテアーゼMである請求項2に記載のエキ
ナセア抽出物の製造方法。このように構成した場合、高
い免疫賦活作用を有し、しかも、安心して服用すること
ができるとともに、アレルギーが低減されたエキナセア
抽出物を確実に製造することができる。
【0042】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明のエキナセア抽出物によれば、高い免疫賦活作用を有
し、しかも安心して服用することができる。
るため、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発
明のエキナセア抽出物によれば、高い免疫賦活作用を有
し、しかも安心して服用することができる。
【0043】請求項2に記載の発明のエキナセア抽出物
の製造方法によれば、高い免疫賦活作用を有し、しかも
安心して服用することができるエキナセア抽出物を容易
に製造することができる。
の製造方法によれば、高い免疫賦活作用を有し、しかも
安心して服用することができるエキナセア抽出物を容易
に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 貴 岐阜市加納桜田町1丁目1番地 アピ 株 式会社内 (72)発明者 三島 敏 岐阜市加納桜田町1丁目1番地 アピ 株 式会社内 Fターム(参考) 4B064 AD70 AE02 AF11 AH19 CA21 CB06 DA01 4C088 AB26 AC01 BA09 BA12 BA17 CA25 MA52 NA06 ZB09
Claims (2)
- 【請求項1】 エキナセアを水で抽出した抽出液中の蛋
白質及び糖蛋白質の蛋白質部分を蛋白質分解酵素で分解
して得られることを特徴とするエキナセア抽出物。 - 【請求項2】 エキナセアを水で抽出して抽出物を調製
し、得られた抽出物中の蛋白質及び糖蛋白質の蛋白質部
分を酵素で分解することを特徴とするエキナセア抽出物
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000370000A JP2002173438A (ja) | 2000-12-05 | 2000-12-05 | エキナセア抽出物及びその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002173438A true JP2002173438A (ja) | 2002-06-21 |
Family
ID=18839949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000370000A Pending JP2002173438A (ja) | 2000-12-05 | 2000-12-05 | エキナセア抽出物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002173438A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007011870A2 (en) * | 2005-07-15 | 2007-01-25 | Amano Enzyme Usa Co., Ltd | Enzyme compositions that enhance the flavor of food and beverages |
JP2012514634A (ja) * | 2009-01-09 | 2012-06-28 | ソウル大学校産学協力団 | Abh抗原を利用した炎症疾患改善用組成物 |
CN102716164A (zh) * | 2012-06-28 | 2012-10-10 | 齐鲁动物保健品有限公司 | 一种紫锥菊提取物及其制备方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06263649A (ja) * | 1993-01-13 | 1994-09-20 | Maruha Corp | 免疫賦活剤 |
JPH09234086A (ja) * | 1995-12-25 | 1997-09-09 | Hitoshi Nagaoka | 菌糸体含有培地からの有用成分の抽出方法 |
JPH09255699A (ja) * | 1996-03-21 | 1997-09-30 | Fuji Oil Co Ltd | 免疫活性化性ペプチド混合物及びその製造法 |
JP2000226330A (ja) * | 1999-02-04 | 2000-08-15 | Api Co Ltd | 水溶性エキナセア及びその製造方法 |
-
2000
- 2000-12-05 JP JP2000370000A patent/JP2002173438A/ja active Pending
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WO2007011870A3 (en) * | 2005-07-15 | 2007-05-24 | Amano Enzyme Usa Co Ltd | Enzyme compositions that enhance the flavor of food and beverages |
JP2009501529A (ja) * | 2005-07-15 | 2009-01-22 | アマノ エンザイム ユーエスエー カンパニー,リミテッド | 食料および飲料の風味を増強する酵素組成物 |
JP4920684B2 (ja) * | 2005-07-15 | 2012-04-18 | アマノ エンザイム ユーエスエー カンパニー,リミテッド | 食料および飲料の風味を増強する酵素組成物 |
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US8545851B2 (en) | 2009-01-09 | 2013-10-01 | Snu R&Db Foundation | Composition for improving inflammatory disease using ABH antigens |
CN102716164A (zh) * | 2012-06-28 | 2012-10-10 | 齐鲁动物保健品有限公司 | 一种紫锥菊提取物及其制备方法 |
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