JP2002172858A - 自己発色型感圧複写シート - Google Patents

自己発色型感圧複写シート

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JP2002172858A
JP2002172858A JP2000369743A JP2000369743A JP2002172858A JP 2002172858 A JP2002172858 A JP 2002172858A JP 2000369743 A JP2000369743 A JP 2000369743A JP 2000369743 A JP2000369743 A JP 2000369743A JP 2002172858 A JP2002172858 A JP 2002172858A
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soluble resin
electron
microcapsule
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JP2000369743A
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Kenji Yanagisawa
健司 柳沢
Takashi Koyama
高史 小山
Hiroshi Iwasaki
浩 岩崎
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発色性良好で、印刷インキによるケミカルスマ
ッジ発生のない自己発色型感圧複写シートを提供する。 【解決手段】支持体の表面に電子供与性有機発色剤を含
むマイクロカプセルと電子受容性有機顕色剤を混合単層
または別々に積層し、裏面に電子供与性有機発色剤を含
むマイクロカプセル層を設けた自己発色型感圧複写シー
トにおいて、裏面のマイクロカプセル層にポリビニルア
ルコール系水溶性樹脂と疎水性基を有するアニオン性水
溶性樹脂を含有させた自己発色型感圧複写シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体の同一面に
電子供与性有機発色剤を溶解した油滴を内包するマイク
ロカプセルと電子受容性有機顕色剤を含有する層を設け
た所謂自己発色型感圧記録紙で、さらに裏面に電子供与
性有機発色剤を内包するマイクロカプセル層を設けた感
圧複写紙である。
【0002】
【従来の技術】一般に感圧記録紙は、電子供与性有機発
色剤(以下単に発色剤と記す)等を溶解した油滴を内包
するマイクロカプセルを主成分とする発色剤マイクロカ
プセル組成物を支持体の片面に塗被した上用紙と、上記
発色剤と接触したときに呈色する電子受容性顕色剤(以
下単に顕色剤と記す)を含有する顕色剤組成物を支持体
の片面に塗被し同支持体の反対面に発色剤マイクロカプ
セル組成物を塗被した中用紙、ならびに支持体の片面に
顕色剤を含有する顕色剤組成物を塗被した下用紙からな
り、これら3種類の紙を上用紙と下用紙、あるいは上用
紙、中用紙、下用紙の順に組み合わせて感圧複写セット
として実用化されている。また、支持体の同一面上に発
色剤と顕色剤を塗被して一枚で感圧記録が可能である自
己発色型感圧記録紙も感圧記録紙の一形態として例えば
米国特許第2730457号等によって良く知られてい
る。
【0003】かかる自己発色型感圧記録紙の製造方法と
しては、一般に発色剤を包含したマイクロカプセルを主
体とする塗被液と顕色剤を含有する塗被液を別々に塗被
する所謂2層型のものと、発色剤および顕色剤を包含す
る1種類の塗被液を調製しこれを支持体に塗被する所謂
1層型のものに大別できる。このうち後者は塗被液中に
マイクロカプセルと顕色剤の両方を含んでいることから
支持体に塗被する際に工程が1度ですみ、しかも塗被層
全体にわたってマイクロカプセルと顕色剤が近接して存
在するために比較的少量でも良好な発色性を得られると
いうメリットを持っているが、反面マイクロカプセルと
顕色剤が近接して存在しているということからこの両者
の隔離が完全でないと使用前に発色剤と顕色剤が接触反
応して記録紙全面にわたる発色現象、所謂発色かぶりを
起こし易く、一方、2層型の自己発色型感圧記録紙の場
合、発色かぶりという欠点は起こりにくいものの塗被工
程が増えることにより発色汚れが発生し易い。
【0004】また、シート表面の自己発色機能とともに
裏面に電子供与性有機発色剤等を溶解した油滴を内包す
るマイクロカプセル層を設けて一般の3シート型ノーカ
ーボン紙同様の複写機能を持たせた自己発色型感圧複写
シートも知られており、この場合には製造時や印刷時の
取り扱いによる不本意な発色汚れをより受け易いばかり
でなく、更に、印刷インキによる汚れ所謂ケミカルスマ
ッジが発生し易く改良が望まれてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、裏面に発色
剤を内包するマイクロカプセル層を設けた自己発色型感
圧複写シートにおいて、マイクロカプセル層中にポリビ
ニルアルコール系水溶性樹脂および疎水性基を有するア
ニオン性水溶性樹脂を含有せしめることにより、印刷イ
ンキによる汚れ、所謂ケミカルスマッジ等の耐汚染性に
優れた自己発色型感圧複写シートを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持体の表面
に発色剤を含むマイクロカプセルと顕色剤を混合単層ま
たは別々に積層し、裏面に発色剤を含むマイクロカプセ
ル層を設けた自己発色型感圧複写シートにおいて、裏面
のマイクロカプセル層にポリビニルアルコール系水溶性
樹脂と疎水性基を有するアニオン性水溶性樹脂を含有さ
せたことを特徴とする自己発色型感圧複写シートであ
る。本発明は、発色剤を溶解する油性物質100重量部
に対して、ポリビニルアルコール系水溶性樹脂を7〜5
0重量部、疎水性基を有するアニオン性水溶性樹脂をポ
リビニルアルコール系水溶性樹脂に対して10〜200
重量%用いた自己発色型感圧複写シートに係る。本発明
は、顕色剤がサリチル酸誘導体またはサリチル酸系樹脂
の多価金属塩である自己発色型感圧複写シートに係る。
【0007】
【発明の実施の形態】発明者等が鋭意研究を行った結
果、自己発色型感圧記録紙の支持体の反対面に設けた電
子供与性有機発色剤等を溶解した油滴を内包するマイク
ロカプセル層中にポリビニルアルコール系水溶性樹脂と
疎水性基を併せ持つアニオン性水溶性樹脂を併用して含
む構成とすることにより、印刷インキに起因する所謂ケ
ミカルスマッジを効果的に防止できることを見出したの
である。
【0008】本発明で使用される発色剤としては、トリ
アリルメタン系化合物、ジアリ−ルメタン系化合物、キ
サンテン系化合物、チアジン系化合物、スピロピラン系
化合物、ラクタム系染料、フルオラン系染料等が使用で
き、一般に感圧記録材料や感熱記録材料に用いられてい
るものであれば特に制限されない。これらは適宜、単独
もしくは複数種を選択して使用される。具体的には、例
えば、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−
6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメ
チルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルア
ミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインド−ル−
3−イル)フタリドなどのトリアリールメタン系化合
物、4,4−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベン
ジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロ
イコオーラミンなどのジフェニルメタン系化合物、7−
ジエチルアミノ−3−クロロフルオラン、7−ジエチル
アミノ−3−クロロ−2−メチルフルオラン、2−フェ
ニルアミノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−p−
トリルアミノ)フルオランなどのフルオラン系化合物、
ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイ
ルロイコメチレンブルーなどのチアジン系化合物、3−
メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−スピロ
−ジナフトピラン、3−プロピル−スピロ−ジナフトピ
ラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピペランなどの
スピロ系化合物等、特公昭58−5940号、同49−
17489号、同63−51113号、特公平4−50
64号、同4−5065号、同4−5066号、同4−
5068号、特開昭62−243652号、同62−2
43653号、同62−257970号、同62−28
8078号、同63−102975号、同63−371
58号、同63−154389号、同63−18567
4号、同63−230387号、特開平4−17328
8号、同5−32040号等の各公報に記載の化合物が
挙げられる。
【0009】発色剤を溶解する油としては一般のノーカ
ーボン感圧複写シートに用いられるものが使用可能であ
り、ジアリールアルカン系、アルキルナフタレン系、ア
ルキル化ビフェニル、水添ターフェニルの如き芳香族合
成油、ケロシン、ナフサ、パラフィン油、塩素化パラフ
ィンの如き脂肪族合成油、綿実油、大豆油、亜麻仁油の
如き植物油等が使用できる。染料溶解性、安定性他より
前記芳香族系合成油が特に好ましく、これらは単独もし
くは複数種を用途及び希望する特性により選択使用され
る。
【0010】感圧記録シートのマイクロカプセルとして
は、コアセルベーション法によるゼラチン系カプセルが
主流であったが、原材料が安く安定に供給される、高濃
度マイクロカプセルエマルジョンが得られる、製造工程
が簡単等の理由で現在では界面重合法によって油水の界
面で、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド
樹脂等を生成させる方法(特公昭42−446号、特公
昭42−771号、特公昭47−1763号、特公昭5
4−6506号、特開昭58−55036号等)や、i
n−situ重合法によって尿素−ホルムアルデヒド樹
脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−尿素
−ホルムアルデヒド樹脂等のアミノアルデヒド樹脂をカ
プセル壁膜として用いる方法(特開昭51−9079
号、特開昭54−49984号、特開昭56−5123
8号、特開昭56−102934号)等が主流となって
いる。本願においてもこれら合成樹脂系マイクロカプセ
ルが好ましく使用される。
【0011】in situ重合法カプセル化に用いる
乳化剤は、高分子電解物質が好ましい。具体的には、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ベンジル
メタクリレート−無水マレイン酸共重合体、α-アルキ
ルスチレン−無水マレイン酸共重合体、核モノアルキル
置換スチレン−無水マレイン酸共重体、核ジアルキル置
換スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水
マレイン酸モノアルキルエステル共重合体、エチレン−
無水マレイン酸共重合体、ポリスチレンスルホン酸、ポ
リアクリル酸、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合
体等の水溶液又はこれらの混合水溶液が用いられる。
【0012】界面重合法に用いる乳化剤は、前記のin
situ重合法に用いるものに加えて、PVA、CM
C、HEC、各種(小麦、馬鈴薯、とうもろこし等)澱
粉等の水溶液又はこれらの混合水溶液も用いられる。
尚、前記マイクロカプセル化工程に問題を生じない程度
に、ノニオン系、カチオン系、両イオン系の界面活性を
持つ公知の物質を添加し、併用しても何等差し支えな
い。
【0013】本発明に用いる発色剤内包マイクロカプセ
ルの大きさ(コールターカウンターでの50%体積平均
直径)は、0.5〜20μmの範囲が好ましく、特に1
〜10μmの範囲が好ましい。
【0014】顕色剤としては特に限定されないが、フェ
ノール−アルデヒド重合体、フェノール−アセチレン重
合体等のフェノール重合体もしくはそれらの多価金属
塩、サリチル酸誘導体、サリチル酸系樹脂等の芳香族カ
ルボン酸系化合物もしくはこれらの多価金属塩等の有機
顕色剤が知られている。ノーカーボン感圧複写シート及
び感熱記録シートの分野で使用されるものが好ましく、
単独或いは併用して用いられる。中でも芳香族カルボン
酸系化合物は印字濃度が高く、また日光等の光に対する
堅牢性に優れていることより、本願において好ましく使
用される。
【0015】芳香族カルボン酸系化合物の具体例として
は、3−フェニルサリチル酸、5−フェニルサリチル
酸、3−ベンジルサリチル酸、5−ベンジルサリチル
酸、3−(α−メチルベンジル)サリチル酸、5−(α
−メチルベンジル)サリチル酸、3−(α,α−ジメチ
ルベンジル)サリチル酸、5−(α,α−ジメチルベン
ジル)サリチル酸、3,5−ジフェニルサリチル酸、
3,5−ジ(α−メチルベンジル)サリチル酸、3,5
−ジベジルサリチル酸、3,5−ジ(α,α−ジメチル
ベンジル)サリチル酸、3,5−ジ(4−メチルベンジ
ル)サリチル酸等、芳香族置換基を少なくとも1個有す
る化合物が挙げられ、好ましくは多価金属化合物として
用いられる。サリチル酸樹脂又はその多価金属塩として
は、前記のサリチル酸誘導体とスチレン、o−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α
−メチルスチレン、β−メチルスチレン等のスチレン誘
導体をモル比1:0.5〜10で共酸触媒下にフリーデ
ルクラフツ反応させて得られるサリチル酸樹脂又はその
多価金属塩化したものが挙げられる。又、特開平2−5
63号公報に開示されているサリチル酸類又はその多価
金属化合物からなる多価金属塩化合物も好ましい顕色剤
として挙げることができる。総炭素数が8以上、特に8
〜20でアルキル基を有するサリチル酸系化合物が好ま
しく用いられる。これらの顕色剤は2種以上併用して用
いても良い。
【0016】これらサリチル酸誘導体もしくはサリチル
酸系樹脂の多価金属塩の中から前記したカプセル油類に
溶解性の良い顕色剤は発色性に優れるため好ましく使用
されるが、各種油剤類への耐性、例えば印刷インキ中の
油剤類の影響を受け易く課題であった。特に、マイクロ
カプセルと顕色剤が近接して存在している自己発色型用
途では特に所謂ケミカルスマッジを受け易く、不必要な
発色汚れが発生して問題であったが、本願発明によりそ
の作用効果は顕著である。
【0017】多価金属塩化合物は、例えば、次のような
方法で製造される。サリチル酸類をエーテル類、ケトン
類、酢酸エステル類等の溶媒に溶解し、多価金属化合物
と無機アンモニウム塩を加えて、40〜100℃で1〜
6時間加熱し、生成物の濾過、蒸留を行ない、未反応の
無機化合物及び溶媒を除去して得られる。多価金属の具
体的な例としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、
アルミニウム、鉄、コバルト、ニッケル等が挙げられる
が、亜鉛塩として用いるのが最も好ましい。これらは単
独で、又は混合して使用される。
【0018】電子受容性顕色剤の使用量としては、特に
限定はされないが、0.1〜5g/m2 の範囲で支持体
に塗布することが好ましい。
【0019】本発明で使用するポリビニルアルコール系
水溶性樹脂としては、所謂紙加工分野で知られているポ
リビニルアルコール系樹脂類から、重合度、鹸化度、変
性度(アニオン、カチオン、疎水性、親水性、他)が適
宜選択され、単独もしくは必要により複数種を組み合わ
せて使用されるが、中でもケン化度90モル%以上のポ
リビニールアルコールを使用した時の本願の作用効果は
顕著であり、より好ましい。また、疎水性基を併せ持つ
アニオン性水溶性樹脂としてはスチレン、(メタ)アク
リル酸エステル、αオレフィン等の疎水性モノマー類
と、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等の
アニオン性モノマー類からなる多元共重合体を意味し、
必要により水溶性を失わない範囲でアニオン性ユニット
の一部を部分エステル化して用いることも出来る。両者
は併用して用いられる必要があり、ポリビニルアルコー
ル系水溶性樹脂は発色剤を溶解する油性物質100重量
部に対して5〜70重量部、好ましくは7〜50重量
部、さらに好ましくは10〜40重量部使用され、疎水
性基を併せ持つアニオン性水溶性樹脂はポリビニルアル
コール系水溶性樹脂に対して5〜250重量%、好まし
くは10〜200重量%、より好ましくは20〜180
重量%使用される。ポリビニルアルコール系水溶性樹脂
が5重量部未満だと効果が少なく、70重量部を越すと
発色低下があり好ましくない。
【0020】また、裏面に塗布するマイクロカプセル塗
液の調製において、マイクロカプセル壁膜を形成した後
の溶液に、ポリビニルアルコール系水溶性樹脂を添加す
ることが好ましい。これはマイクロカプセル壁膜形成前
に、ポリビニルアルコールを使用すると、泡等塗布液調
製上の問題が発生しやすく好ましくないからである。た
だ、乳化時等において製造上問題とならない量であれば
マイクロカプセル壁膜形成前にポリビニルアルコールを
添加してもよい。こうした場合、全体としてのポリビニ
ルアルコールの不足量はマイクロカプセル壁膜を形成し
た後の溶液に加えられる。また、疎水性基を有するアニ
オン性水溶性樹脂も通常マイクロカプセル壁膜形成後に
添加されるが、ポリビニルアルコール系水溶性樹脂と疎
水性基を有するアニオン性水溶性樹脂の添加順序はどち
らを先に加えてもよい。
【0021】また、顔料としては、例えば軽質炭酸カル
シウム、重質炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシ
ウム、二酸化チタン、カオリン、クレー、焼成カオリ
ン、デラミネーテッドカオリン、構造化カオリン、硫酸
マグネシウム、硫酸カルシウム等の無機顔料およびポリ
スチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小
中空粒子等の有機顔料(プラスチックピグメント)等を
必要により適宜選択使用することができる。
【0022】バインダーとしては特に限定はなく、例え
ば澱粉、カゼイン、アラビアゴム、カルボキシメチルセ
ルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリ
ビニルアルコール、スチレン・ブタジエン共重合体ラテ
ックス、酢酸ビニル系ラテックス等が配合される。
【0023】本発明において発色剤層・顕色剤層塗被液
の調整方法に関しては特に限定されるものではない。さ
らに発色剤層・顕色剤層塗被液の中には必要に応じて耐
水化剤、硬化剤、架橋剤、消泡剤、着色剤、濡れ剤、流
動変性剤、防腐剤、界面活性剤等の各種助剤を適宜添加
することができる。
【0024】上記の如く調整された塗布液は、紙、合成
紙、フィルム等の支持体に塗布される。塗布方法につい
ての限定はなく、エアーナイフコーター、ブレードコー
ター、ショートドウェルコーター、ロッドブレードコー
ター、ロールコーター、バーコーター、サイズプレスコ
ーター、ビルブレードコーター等が使用できるが、塗布
時マイクロカプセルが破壊されないように注意しなけれ
ばならない。従って塗被装置として特に好ましくはエア
ーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター等
塗被時に支持体上マイクロカプセル含有塗被層に対して
大きな圧力を生じせしめない塗被装置が選択される。
【0025】また、支持体への塗被量は特に限定されな
いが、マイクロカプセルを主成分とする発色剤層として
は乾燥重量で2.0〜7.0g/m2、好ましくは3.
0〜6.0g/m2、顕色剤層としては乾燥重量で3.
0〜10.0g/m2、好ましくは4.0〜7.0g/
2である。また、1層塗工により自己発色層を形成する
ためには、マイクロカプセルおよび顕色剤を適宜の比率
で含有する塗液として、乾燥重量で5.0〜15.0g
/m2、好ましくは7.0〜10.0g/m2である。
【0026】さらに、本発明による自己発色型感圧複写
シートは該複写シート1枚で感圧記録が可能であるが、
他の用紙と組み合わせて感圧複写を行うことも可能とす
るため、自己発色層が形成されている支持体裏面にさら
に発色剤等を溶解した油滴を内包するマイクロカプセル
を主成分とする特定の組成の塗被層(発色剤層)を設け
たものであり、中用紙や下用紙の顕色剤層面もしくは顕
色インキを印刷した支持体等と組み合わせることで、組
み合わせた用紙上に感圧複写像を形成することが可能で
ある。また、自己発色層の裏面に塗被される発色剤層は
自己発色層の発色剤層と発色色相や組成、塗布量が同一
である必要はなく、所望する性質に応じて適宜調整、塗
被される。
【0027】
【実施例】以下に本発明の効果をいっそう明確にするた
めに実施例および比較例を記載するが、もちろん本発明
はこれらにより限定されるものではない。また、実施例
および比較例中の「部」および「%」は特に断りのない
限り「重量部」および「重量%」を表わす。
【0028】実施例1 〔自己発色層用発色剤層塗被液の調製〕クリスタルバイ
オレットラクトン4.5部をジイソプロピルナフタレン
(商品名:KMC−113:クレハ化学(株)製)100
部に加熱溶解して内相液を得た。さらにエチレン−無水
マレイン酸共重合体(商品名:EMA31、モンサント
社製)の3%水溶液200部に、20%苛性ソーダ水溶
液を滴下してpHを6.0とした液中に、この内相液を
乳化分散させた後に系を55℃に昇温した。別に37%
ホルムアルデヒド水溶液45部にメラミン15部を加
え、60℃で15分間反応させてプレポリマー水溶液を
調整した。このプレポリマー水溶液を前記乳化液中に滴
下し、さらに攪拌しながら0.1N−塩酸を滴下してp
H5.3とした後、80℃まで昇温して1時間保持して
から、0.2N−塩酸でpHを3.5に下げ、さらに3
時間保温してから放冷して平均粒子径4μmのマイクロ
カプセル分散液を得た。上記マイクロカプセル分散液
に、小麦澱粉50部、ポリビニルアルコール(商品名:
PVA−117、(株)クラレ製)の10%水溶液170
部を加え自己発色層用発色剤層塗被液(塗被液A)を得
た。
【0029】〔顕色剤層塗被液の調製〕3,5−ジ(α
―メチルベンジル)サリチル酸亜鉛100部をトルエン
100部に溶解し、3%のポリビニルアルコール水溶液
150部中にホモミキサーを用いて乳化し、その後トル
エンを水蒸気蒸留して40%の顕色剤微粒子の水分散液
を得た。この顕色剤水分散液10部に軽質炭酸カルシウ
ム(商品名:ブリリアントS−15、白石工業(株)製)
92部、酸化亜鉛8部、酸化変性澱粉の30%水溶液3
0部、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス8部を
混合、攪拌して顕色剤層塗被液(塗被液B)を得た。
【0030】〔裏面塗工層用発色剤層塗被液の調製〕加
熱装置を備えた攪拌混合容器中に、スルホン基含有脂肪
族ジエン系共重合体(商品名ダイナフローK−106、
日本合成ゴム(株)製)3%水溶液100部を加え、カプ
セル製造用水性媒体とした。別に、クリスタルバイオレ
ットラクトン5.6部をジアリールアルカン(商品名:
SAS−296、日本石油化学(株)製)100部に加熱
溶解した後に放冷した油性液にポリメチレンポリフェニ
ルイソシアネート(商品名:ミリオネートMR−50
0、日本ポリウレタン工業(株)製)4部とイソシアヌレ
ート環を有するへキサメチレンジイソシアネートの3量
体(商品名:コロネートHX、日本ポリウレタン工業
(株)製)8部を溶解した。この油性液を上記カプセル製
造用水性媒体に添加し、ホモミキサーを用いて乳化し、
平均粒径4.5μmの乳化分散液を得た。この乳化分散
液を攪拌しながら85℃まで加温し、3時間反応させた
後、室温まで温度を下げカプセル化を終了した。このよ
うにして得られたカプセル分散液100重量部(固形
分)に小麦デンプン60部および表.1に示す物質を加
え裏面塗工用発色剤層塗被液(塗被液C)を得た。
【0031】〔自己発色型感圧複写シートの作成〕上記
の如く調製された自己発色層用塗被液Aおよび塗被液B
を坪量40g/m 2の原紙の片面に順次乾燥重量が3.
5g/m2および5.5g/m2となるようにエアーナイ
フコーターにて塗被、乾燥して自己発色層を作成した後
に、裏面塗被液Cを2.8g/m2になるように塗被、
乾燥して自己発色型感圧複写シートを得た。実施例及び
比較例で得た自己発色型感圧複写シートについて、以下
の評価を行ない、結果を表1に示した。
【0032】1.発色性評価 自己発色型感圧複写シート裏面に市販のKSコピーBO
T紙(王子製紙製)をセットした時のBOT紙面上の発
色濃度を目視判定。 ○ :発色濃度に優れる。 ○’:発色濃度は少し低いが実用上問題はない。 △ :発色濃度は低く、実用上問題がある。 × :発色濃度が著しく低い。 2.ケミカルスマッジ評価 市販の感圧複写紙用インキによりパターン印刷して巻き
取った後40℃×55%RH×5日間保管した時の印刷パタ
ーンが重なった部分の白紙部の発色汚れを目視判定。 ○ :発色汚れはほとんどない。 ○’:発色汚れは少しあるが実用上問題はない。 △ :発色汚れがすこし目立ち、実用上問題がある。 × :発色汚れが著しい。
【0033】
【表1】
【0034】1.( )内数値はポリビニルアルコール
のケン化度 2.ポリビニルアルコールPVA117、PVA10
5、PVA217、 R−1130:(株)クラレ製
【0035】
【発明の効果】表1に示すように、本発明による自己発
色型感圧複写シートは発色性が良好であるとともに、印
刷インキによるケミカルスマッジの発生がないことが確
認できた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の表面に電子供与性有機発色剤を含
    むマイクロカプセルと電子受容性有機顕色剤を混合単層
    または別々に積層し、裏面に電子供与性有機発色剤を含
    むマイクロカプセル層を設けた自己発色型感圧複写シー
    トにおいて、裏面のマイクロカプセル層にポリビニルア
    ルコール系水溶性樹脂と疎水性基を有するアニオン性水
    溶性樹脂を含有させたことを特徴とする自己発色型感圧
    複写シート。
  2. 【請求項2】電子供与性有機発色剤を溶解する油性物質
    100重量部に対して、ポリビニルアルコール系水溶性
    樹脂を7〜50重量部、疎水性基を有するアニオン性水
    溶性樹脂をポリビニルアルコール系水溶性樹脂に対して
    10〜200重量%用いた請求項1記載の自己発色型感
    圧複写シート。
  3. 【請求項3】電子受容性有機顕色剤がサリチル酸誘導体
    またはサリチル酸系樹脂の多価金属塩である請求項1ま
    たは2記載の自己発色型感圧複写シート。
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