JP2002172802A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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JP2002172802A
JP2002172802A JP2000372687A JP2000372687A JP2002172802A JP 2002172802 A JP2002172802 A JP 2002172802A JP 2000372687 A JP2000372687 A JP 2000372687A JP 2000372687 A JP2000372687 A JP 2000372687A JP 2002172802 A JP2002172802 A JP 2002172802A
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鈴木  剛
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勝紀 西田
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孝正 臼井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク流路内に気泡が発生した場合にも印字
品質を維持すると共に、発生した気泡を排出するために
消費されるインクの消費量を削減することができるイン
クジェットプリンタを提供すること。 【解決手段】 パージ処理においては、強い吸引力が第
2室11bにかかるので、インク流動穴11f1を通過
する際にインクに負荷される流路抵抗が非常に大きなも
のとなる。このため、薄膜フィルム11f2に印字ヘッ
ド15方向の圧力が付加されるので、この薄膜フィルム
11f2がインク流動穴11f1を閉塞する。インク流
動穴11f1が閉塞されるので、インクは、第1室11
aからインク流動穴11f1を介して第2室11bへ流
入することができない。よって、第1室11aと第2室
11bとが連通している部分13eを通過する強いイン
クの流れが生起され、エアトラップユニット11に貯溜
される気泡が排出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタに関し、特に、インク流路内に気泡が発生した場
合にも印字品質を維持すると共に、発生した気泡を排出
するために消費されるインクの消費量を削減することが
できるインクジェットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、印字ヘッドからインクを噴射して
印字動作を行うインクジェットプリンタにおいて、噴射
するインクを貯蔵するインクタンクから、インク供給管
(チューブ)を通して、印字ヘッドにインクを供給する
チューブ供給形式を採用したインクジェットプリンタが
ある。
【0003】従来のチューブ供給形式によるインク供給
管20の一例を図8に示す。図8は、インク供給管20
の一部を模式的に表した断面図である。図8に示すよう
に、インク供給管20は、ジョイント部材21と、フィ
ルタ22と、可撓性の樹脂で形成される第1チューブ2
3aと第2チューブ23bとを備えている。
【0004】ジョイント部材21は、第1チューブ23
aと第2チューブ23bとを連通させるものであり、そ
の中央にフィルタ22が配設されている。フィルタ22
は、インク内のゴミを捕捉するものであり、ステンレス
製の金属(ワイヤ)が網目状に編まれたメッシュで構成
されている。このフィルタ22は、インクを通過させる
と共にインク内のゴミを捕捉するような構成になってい
る。
【0005】このジョイント部材21は第1チューブ2
3aによりインクタンクと連通され、第2チューブ23
bにより印字ヘッドと連通されている。インクタンクか
ら第1チューブ23aによりジョイント部材21へ供給
されたインクは、ジョイント部材21に設けられたフィ
ルタ22を通過することによりそのインク内のゴミが除
去された後、第2チューブ23bへと供給され、この第
2チューブ23bにより印字ヘッドへと導かれて印字に
供される。
【0006】このチューブ供給形式によれば、インクタ
ンクを印字ヘッドとともにキャリッジに搭載する必要が
ないので、キャリッジが小型化、軽量化される。小型
化、軽量化された印字ヘッドでは、動作するために必要
なトルクが小さくなるので、キャリッジを動作させるモ
ータを小型化して、装置本体を小型化することや、キャ
リッジを高速で動作させて高速印字を行うことができ
る。また、印字ヘッドと別体で配設されるインクタンク
を大容量化することができ、インクタンクの交換時期
(インクの供給期間)を長くすることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このイ
ンク供給管20内に、何らかの原因(例えば、インクタ
ンクの交換時やチューブ23の壁面からの侵入など)に
より気泡24が混入することがある。混入した気泡24
はインクの流れにより搬送されて、ジョイント部材21
のフィルタ22の近傍に溜まってゆき、フィルタ22を
閉塞してしまう。このため、印字ヘッドへ潤滑にインク
が供給されず、印字ヘッドからのインクの吐出状態を不
安定にしたり、吐出を不能にするなどして印字品質を低
下させてしまうという問題点があった。
【0008】かかる場合には、一般に行われているパー
ジ処理によって、インク供給管20内に速いインクの流
れを生起してジョイント部材21のフィルタ22の近傍
に溜まった気泡24をインク供給管20内から排出する
ことができるが、チューブ供給形式ではチューブ23の
壁面を介してその内部に恒常的に空気が侵入し、特に、
空気に接する接触面積が大きいチューブ23aの壁面か
ら多くの空気が侵入して気泡24を形成しやすいので、
頻繁にパージ処理を実行して気泡24を排出しなくては
ならないという問題点があった。また、パージ処理では
気泡24を排出するためにインクも排出されるので、チ
ューブ供給形式では、頻繁に行われるパージ処理により
多量のインクが無駄になるという問題点があった。
【0009】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、インク流路内に気泡が発生した
場合にも印字品質を維持すると共に、発生した気泡を排
出するために消費されるインクの消費量を削減すること
ができるインクジェットプリンタを提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1記載のインクジェットプリンタは、1又は複
数個のインク吐出口からインクを吐出して記録媒体に対
して印字を行う印字ヘッドと、その印字ヘッドに供給さ
れるインクを貯えるインクタンクと、そのインクタンク
から前記印字ヘッドにインクを供給するインク流路とを
備えており、前記インクタンクから前記印字ヘッドへイ
ンクを供給するインク流路の途中に設けられそのインク
流路内で発生する気泡を上部に貯溜する気泡貯溜室と、
その気泡貯溜室の下方部分を前記インクタンク側の第1
室と前記印字ヘッド側の第2室とに画設すると共に、そ
の第1室と第2室とがそれぞれの上部において、相互に
連通するように、前記気泡貯溜室の上部を残して前記気
泡貯溜室内を配置された画設壁と、その画設壁の一部に
穿設され、前記第1室と第2室との間でインクを流動さ
せるインク流動穴と、印字時の前記印字ヘッドの動作に
より前記気泡貯溜室内に生起されるインク流の速さより
も速いインク流を前記気泡貯溜室内に生起させる回復手
段と、そのインク流動穴を、印字時に開放して前記イン
ク流路から供給されるインクを通過させる一方、前記回
復手段による回復処理時に閉塞して前記インク流路から
供給されるインクの通過を遮断する開閉弁とを備え、前
記回復手段により生起されたインク流は、前記画設壁を
越え、前記気泡貯溜室の上部を通って、その上部に貯溜
した気泡と共に外部へ流動する。
【0011】この請求項1記載のインクジェットプリン
タによれば、インク流路内で発生する気泡は、インク流
路の途中に設けられた気泡貯溜室の上方部分に貯溜され
る。この気泡貯溜室の下方部分は、画設壁によりインク
タンク側の第1室と印字ヘッド側の第2室とに画設され
る。この画設壁は気泡貯溜室の上部を残して配置されて
いるので、第1室と第2室とはそれぞれその上部におい
て相互に連通される。インク流路から供給されるインク
は、この画設壁の一部に穿設されたインク流動穴によ
り、第1室と第2室との間で流動される。
【0012】そして、印字時にはインク流動穴は開閉弁
により開放され、インクタンクからインク流路を介して
供給されたインクは、インク流動穴を通過させられる。
インク流動穴を通過したインクは印字ヘッドへ供給さ
れ、印字ヘッドの1又は複数個のインク吐出口から吐出
され、記録媒体に対して印字がおこなわれる。
【0013】一方、回復処理時には、インク流動穴は開
閉弁により閉塞され、インク流路から供給されてインク
流動穴を通過するインクの通過が遮断される。そして、
回復手段により印字時の印字ヘッドの動作により気泡貯
溜室内に生起されるインク流の速さよりも速いインク流
が気泡貯溜室内に生起される。生起されたインク流は、
画設壁を越え、気泡貯溜室の上部を通るので、該インク
流により、気泡貯溜室の上方部分に貯溜された気泡は外
部へ流動される。
【0014】請求項2記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記開閉弁は、前記印字時のインク流によっては閉塞し
ないが、前記回復処理時のインク流によって閉塞され
る。
【0015】請求項3記載のインクジェットプリンタ
は、請求項2記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記開閉弁は、前記画設壁の第1室側に揺動自在に取着
されると共に、前記インク流動穴より大きな外形を有す
る部材により構成され、印字時に前記インク流動穴を開
放する一方、前記回復手段による回復処理時に前記イン
ク流動穴を閉塞する。
【0016】請求項4記載のインクジェットプリンタ
は、請求項2記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記開閉弁は、前記インク流動穴を前記第1室側から覆
い、外縁部が前記画設壁に沿って移動可能で中央部が前
記画設壁に接近離隔するように撓曲可能に形成された撓
曲部と、その中央部が前記画設壁に接近したとき前記イ
ンク流動穴と対向しない位置に前記撓曲部に貫通形成さ
れた連通穴とを備え、前記印字時には、前記撓曲部の中
央部が前記画設壁から離れるように前記撓曲部が撓曲し
て前記連通穴または前記インク流動穴を開き、その連通
穴を介して前記インク流動穴を前記第1室に連通させ、
前記回復処理時には、前記撓曲部の中央部が前記画設壁
に接近するように前記撓曲部が撓曲して、前記連通穴を
前記画設壁または前記インク流動穴を前記撓曲部によっ
て閉じ、前記インク流動穴を前記第1室に対して閉塞す
る。
【0017】請求項5記載のインクジェットプリンタ
は、請求項2記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記開閉弁は、前記インクより小さい比重で構成される
と共に前記インク流動穴より大きな外形に形成される浮
遊体と、その浮遊体を前記第1室側で前記インク流動穴
に離接可能に保持する保持部材とを備えている。
【0018】請求項6記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット
プリンタにおいて、前記気泡貯溜室は、前記第2室の容
量が前記第1室の容量より小となるように前記画設壁に
より画設されている。
【0019】請求項7記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1から6のいずれかに記載のインクジェット
プリンタにおいて、前記気泡貯溜室は、前記第1室と前
記第2室とを2以上の部品で構成して、前記第1室と前
記第2室との間に前記画設壁が挟装されて着設されてい
る。
【0020】請求項8記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1から7のいずれかに記載のインクジェット
プリンタにおいて、前記気泡貯溜室の、前記第2室の内
面は前記第1室の内面より濡れ性が良い素材で構成され
ている。
【0021】請求項9記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1から9のいずれかに記載のインクジェット
プリンタにおいて、前記インクタンクは、前記第1室の
下部に連通し、前記印字ヘッドは、前記第2室の下部に
連通している。
【0022】請求項10記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1から9のいずれかに記載のインクジェット
プリンタにおいて、前記気泡貯溜室の所定の位置まで気
泡が貯溜されたか否かを判断する判断手段と、その判断
手段により前記気泡貯溜室の所定の位置まで気泡が貯溜
されたと判断された場合に前記回復手段を作動させる回
復作動手段とを備えている。
【0023】この請求項10記載のインクジェットプリ
ンタによれば、請求項1から9のいずれかに記載のイン
クジェットプリンタと同様に作用する上、判断手段によ
り気泡貯溜室の所定の位置まで気泡が貯溜されたか否か
が判断される。そして、判断手段により、気泡貯溜室の
所定の位置まで気泡が貯溜されたと判断された場合に
は、回復作動手段により回復手段が作動される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施例に
ついて、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明
の一実施例であるインクジェットプリンタ1の展開側面
図である。図1に示すように、このインクジェットプリ
ンタ1は、略箱状体に難燃性のプラスチックで形成され
たプリンタ本体2と、その上部に着脱可能に装着された
印字ヘッドユニット3と、インクタンク4a〜4dと、
印字ヘッドユニット3とインクタンク4a〜4dとを連
通させるチューブ5a〜5dと、パージ装置6と、ガイ
ドロッド7とを備えている。
【0025】印字ヘッドユニット3は、インクを吐出し
て印字用紙PPに対し印字を行う複数個の印字ヘッド1
5(図3参照)を搭載するものである。この印字ヘッド
ユニット3は、プリンタ本体2の下部に設けられたイン
クを貯溜するインクタンク4a〜4dとチューブ5a〜
5dを介して連通されており、かかるインクタンク4a
〜4dからチューブ5a〜5dを介してインクの供給を
受けている。この印字ヘッドユニット3はキャリッジ3
aに搭載されており、かかるキャリッジ3aは公知のよ
うにベルトに装着されている。該ベルトはモータに取着
されたローラに巻回されている。このため、モータが回
転するとベルトが駆動され、駆動された距離分、キャリ
ッジ3a(印字ヘッドユニット3)を移動させることが
できるようになっている。この印字ヘッドユニット3の
詳細については図2及び図3において後述する。
【0026】ガイドロッド7は、キャリッジ3aにスラ
イド可能に挿嵌され、キャリッジ3aを印字用紙PPの
搬送方向と直交する方向(A)に移動可能に支持してい
る。これにより、キャリッジ3aに搭載された印字ヘッ
ドユニット3は、ガイドロッド7に平行方向、即ち、プ
リンタ本体2の長手方向(A)へ往復移動することがで
きる。
【0027】インクタンク4は、印字ヘッドユニット3
に供給するインクを貯溜しておくためのものであり、印
字ヘッドユニット3の下方に配設されている。このイン
クタンク4と印字ヘッドユニット3との位置関係は、重
力方向(B)に対して下であるようになっている。イン
クタンク4は、キャリッジ3aの移動方向に、ブラッ
ク、イエロー、シアン、マゼンタのインクが密封されて
いる4つのインクタンク4a〜4dで構成されており、
各インクタンク4a〜4dには、ブラック、イエロー、
シアン、マゼンタの各インクを印字ヘッドユニット3に
供給するためのチューブ5a〜5dの一端がそれぞれ取
り付けられている。各チューブ5a〜5dの他端は、上
記した印字ヘッドユニット3に連通しており、各インク
タンク4a〜4d内に充填されているインクは、印字ヘ
ッドユニット3にそれぞれ供給され、更に、各色のイン
クに対応した各印字ヘッド15から吐出される。これら
の各色のインクが、印字ヘッド15から吐出されること
により、印字用紙PPにフルカラー印刷が可能となるの
である。
【0028】プリンタ本体2の左端部分には、パージ処
理を行うパージ装置6が配設されている。パージ処理
は、印字ヘッド15からのインクの吐出状態を回復させ
るための処理であり、このパージ処理を実行するパージ
装置6には、印字ヘッド15の複数のインク吐出口を密
閉することができる吸引キャップ6aと、該インク吐出
口の表面を拭うワイパ6bと、吸引キャップ6aから排
出チューブ6cを介してインクを吸引する吸引ポンプ
(図示せず)とが備えられている(図3参照)。尚、パ
ージ装置6は、インクタンク4側からインクに正圧を与
えることにより、印字ヘッド15からインクを排出する
構成のものでも良い。
【0029】このパージ装置6によってパージ処理を行
う場合には、モータを駆動させて印字ヘッド15の搭載
された印字ヘッドユニット3をインクジェットプリンタ
1の左側へ移動させて、印字ヘッド15におけるインク
吐出口を吸引キャップ6aにより密閉する。その後、吸
引ポンプを作動させると、インク吐出口から気泡や乾燥
して固化したインクが吸引されて排出チューブ6cから
排出される。続いて、印字ヘッド15の表面をワイパ6
bで拭うことにより、印字ヘッド15のインク吐出口1
5cの吐出状態を回復することができる。尚、プリンタ
本体2の内部には、インクジェットプリンタ1の動作内
容に関する制御プログラムに従って、インクジェットプ
リンタ1を制御するCPU、ROM、RAM等が搭載さ
れた制御回路基板(図示せず)が配設されており、上述
したパージ装置6におけるパージ処理も、この制御回路
基板により制御されている。
【0030】次に、印字ヘッドユニット3について図2
及び図3を参照して詳細に説明する。図2は、印字ヘッ
ドユニット3の断面図であり、図1の紙面奥側から見た
図である。図2に示すように、キャリッジ3aには、エ
アトラップユニット11とジョイント部材12とを収納
した筐体3bが連設されている。この筐体3b内部に収
納されているエアトラップユニット11は、インク流路
内で発生した気泡を貯溜するためのものであり、インク
タンク4から供給されたインクは、エアトラップユニッ
ト11を経由して各印字ヘッド15に供給されるように
なっている。このエアトラップユニット11は、4つの
インクタンク4a〜4dに対応する4つのインク流路内
で発生する気泡を貯溜できるように、4つのインク流路
に対応する4つのエアトラップ30〜33が設けられて
いる。
【0031】このエアトラップユニット11の下方は、
各エアトラップ30〜33とインクの供給経路であるチ
ューブ5a〜5dとを仲介して連通するジョイント部材
12に結合されており、インクタンク4a〜4dから供
給されてチューブ5a〜5dを流動する各インクは、ジ
ョイント部材12を介して、各エアトラップ30〜33
に下方から導入される。
【0032】図3は、図1における断面線III−II
Iにおける断面図であり、印字ヘッドユニット3を含む
断面図である。図3において(B)方向は重力方向とな
っており、紙面の奥側と手前側を結ぶ線が、印字ヘッド
ユニット3の移動方向(A)方向となっている。
【0033】給紙ローラ16a〜16dは、印字時に印
字用紙PPを搬送するためのローラであり、印字ヘッド
ユニット3の上方に配設された2個のローラ16c,1
6dと、印字ヘッドユニット3の下方に配設された2個
のローラ16a,16bとで構成されている。この給紙
ローラ16a〜16dは、プリンタ本体2の制御回路基
板から入力された信号により回転駆動して、印字用紙P
Pを印字ヘッド15の移動方向(A)に対し垂直方向、
即ち鉛直方向((B)方向)の逆方向に搬送するもので
ある。この給紙ローラ16a〜16dにより、印字用紙
PPが搬送される搬送ラインは、図中において一点鎖線
で示している。
【0034】印字ヘッドユニット3は、給紙ローラ16
a〜16dにより印字用紙PPが搬送される搬送ライン
に対峙する位置に配設されている。この印字ヘッドユニ
ット3は、重力方向である(B)方向を下方とし、印字
用紙PPの搬送方向に対し平行に、即ち、鉛直方向の向
きを上下として設けられている。この印字ヘッドユニッ
ト3は、印字用紙PPの搬送される側に各エアトラップ
30〜33と対応した複数個の印字ヘッド15を備え
る。
【0035】各印字ヘッド15は、公知のものと同様
に、印字用紙PPに対向する側に開口する複数個のイン
ク吐出口を備え、対応するエアトラップ30〜33から
供給されたインクをインク吐出口ごとのインク室に分配
し、圧電素子等のアクチュエータ15aの変位により、
インク室内のインクをインク吐出口から吐出する。
【0036】この印字ヘッド15は、印字ヘッドユニッ
ト3の筐体3bに支持され、対応するエアトラップ30
〜33と連通路14を介して連通されている。各エアト
ラップ30〜33は、後述する画設壁11fにより2室
11a,11bに画設され、印字ヘッドユニット3の筐
体3bと平行に、鉛直方向の向きを上下として設けられ
ている。
【0037】第1室11aは、画設壁11fにより画設
され、インクタンク4側(インク流路の上流側)に位置
する室である。この第1室11aと第2室11bとは、
画設壁11fにより完全に画設されておらず、その上方
部分13eが連通している構成となっている。インクタ
ンク4からチューブ5a〜5dを介して供給されるイン
クは、第1室11aの下方に連通するジョイント部材1
2を経て、この第1室11aに供給される。この第1室
11aに流入されたインクは、後述する図5で説明する
ように画設壁11f及びその上方の連通する部分13e
を流れて第2室11bへ供給される。
【0038】この第1室11aには、サーミスタセンサ
18が備えられている。サーミスタセンサ18は、第1
室11a内のインク量を検出するものであり、第1室1
1a内の天井部から所定の位置に吊り下げられいる。こ
のサーミスタセンサ18は正極と負極との電極対で構成
されており常に通電されている。このため、サーミスタ
センサ18がインクに浸漬されている場合には、大きな
温度上昇は生じないが、第1室11aのインク量の減少
によってセンサがインク面から露出すれば、大きな温度
上昇が生じる。サーミスタセンサ18は温度変化により
大きく抵抗変化を生じるので、この抵抗変化を検出する
ことにより、インクの量を検出することができるのであ
る。該サーミスタセンサ18のリード線は、本体2に備
えられた制御回路基板の信号線に接続されており、制御
回路基板に送信された検出信号により抵抗変化が認識さ
れると、エアトラップ30〜33に貯溜される気泡量が
所定量を超えたと判断し、制御回路基板からパージ装置
6へパージ処理を行わせる信号が送信される。これによ
り、パージ装置6によりパージ処理が実行され、エアト
ラップ30〜33内に貯溜されている気泡が除去され
る。
【0039】第2室11bは、画設壁11fにより画設
され、印字ヘッド15側(第1室11aに対しインク流
路の下流側)に位置する室である。第2室11bには、
その下方にガイドノズル11cが連設されており、この
ガイドノズル11cは上記した連通路14を介して印字
ヘッド15に連通している。これにより、第2室11b
から印字ヘッド15に、インクが供給されるようになっ
ている。
【0040】この第2室11bの容量は、第1室11a
の容量より小(約1/2)になるように構成されてい
る。エアトラップ30〜33に貯溜される気泡をパージ
処理により吸引する際には、この第2室11bに残存す
るインクは全て排出されるが、この第2室11bの容量
を小さくすることでその排出量を少なくして無駄になる
インク量を少なくし、更に、小さな吸引圧力でインクの
吸引、即ち、気泡の吸引を実行することができるように
なっている。
【0041】更に、第2室11bの内壁はインクに対し
て濡れ性の良い結晶性の樹脂で構成され、あるいは濡れ
性を良くする表面処理がされている。このため、パージ
処理の実行時に第2室11bを通過して排出される気泡
を壁面に溜まり難くして、迅速に気泡を排出することが
できるようになっている。
【0042】画設壁11fは、上記したようにエアトラ
ップ30〜33の下方を第1室11aと第2室11bと
に画設するものであり、第2室11bの容量を第1室1
1aの容量より小さく(約1/2)分割する位置におい
て、印字ヘッドユニット3の筐体3bと平行に、鉛直方
向の向きを上下として設けられている。この画設壁11
fの縦寸法((B)方向の寸法)は、エアトラップユニ
ット11の上方向((B)方向)内寸より短い寸法で構
成されている。これにより、エアトラップ30〜33内
の上方部に画設壁11fの配設されない空間が形成さ
れ、第1室11aと第2室11bとが連通されるように
なっている。また、画設壁11fは、エアトラップ30
〜33の幅方向((A)方向)において、その両側の内
壁に連設されており、第1室11aに侵入した気泡が、
幅方向から第2室11bへ侵入するのを阻止している。
ここで、エアトラップ30〜33と画設壁11fとは、
鉛直方向上向きになるように配設されている。このた
め、エアトラップ30〜33内に侵入した気泡は、画設
壁11fを通過することができないので、エアトラップ
30〜33内を上昇して、その上方に貯溜されることと
なる。また、画設壁11fを形成する素材としては、イ
ンクに対し濡れ性のよい材料を使用しているので、気泡
が画設壁11fに留まりにくく、エアトラップ30〜3
3内(第1室11a)に進入した気泡を、エアトラップ
30〜33の鉛直方向上方へ導きやすいようになってい
る。
【0043】この画設壁11fの下方部分には、丸状に
画設壁11fを貫通するインク流動穴11f1が設けら
れ、このインク流動穴11f1の第1室11a側には、
開閉弁すなわち薄膜フィルム11f2がに設けられてい
る。この薄膜フィルム11f2は、揺動可能に屈曲形成
され、一方の部分が画設壁11fに固着され、他方の部
分が状態ではインク流動穴11f1を閉塞しない位置で
インク流動穴11f1に対向するように自身の弾性力で
保持されているが、パージ装置6による回復時におい
て、回復により生起される圧力によりインク流動穴11
f1を閉塞して、インクの流れを遮断するように構成さ
れている。
【0044】ここで、薄膜フィルム11f2を第1室1
1a側から配設することにより、パージ装置6における
回復を効率よく行うことができる一方、薄膜フィルム1
1f2をインク流動穴11f1の下方部分の画設壁11
fに熱融着されることにより、この薄膜フィルム11f
2部分に気泡が留まりにくくすることができる。
【0045】上記したようにエアトラップ30〜33を
構成することにより、インク流路内で発生した気泡をエ
アトラップ30〜33により貯溜することができるが、
その貯溜方法についての詳細は図5において説明する。
また、かかるように構成されるエアトラップ30〜33
は、その成形の容易さから、部材11d,11eの2つ
の部材によって形成されている。このエアトラップユニ
ット11の製作方法については、図4において後述す
る。
【0046】フィルタ13は、印字ヘッド15に供給さ
れるインク内に混入しているゴミを捕捉するためのもの
であり、エアトラップ30〜33のガイドノズル11c
と印字ヘッド15との間の連通路14に配設されている
フィルタである。このフィルタ13は、連通路14を形
成する部材に熱溶着されて配設され、連通路14の断面
方向を全て覆うような形状に加工されているものであ
る。また、フィルタ13は、ゴミを捕捉すると共にイン
クとパージ処理時における気泡とを通過させることがで
きる開口径で構成されている。
【0047】印字ヘッドユニット3の筐体3bの上方部
には、ドライバ基板17aが配設されている。ドライバ
基板17aは、上記したプリンタ本体2に搭載されてい
る制御回路基板により制御されている。具体的には、制
御回路基板から送信されるシリアル信号をアクチュエー
タ15aの各アクチュエータ部に対応したパラレル信号
に変換して、各アクチュエータ部を駆動するものであ
る。ドライバ基板17aはアクチュエータ15aに接続
されたフレキシブルな印刷配線基板17cの上に載って
いる。
【0048】インターフェース基板17bは、印字ヘッ
ドユニット3の筐体3bのキャリッジ3a側の側面部に
配設されている。インターフェース基板17bは印刷配
線基板17cの端部に接続され、制御回路基板からの信
号線をドライバ基板17aに接続するコネクタ及びノイ
ズ除去回路が搭載されている。
【0049】図4は、エアトラップユニット11とジョ
イント部材12との分解斜視図である。このエアトラッ
プユニット11は、上記したように、その製作を容易に
するために、部材11d,11e,11kの3つの部材
によって形成されている。各部材11d,11e,11
kは、4つのインク流路(チューブ5a〜5d)に対応
する4つのエアトラップ30〜33が連なった形状に加
工されており、成型性、耐溶剤性、耐汚染性、耐衝撃
性、インクに対する濡れ性などの物性を考慮して選択さ
れる熱可塑性の樹脂が用いられている。
【0050】部材11dは4つの第1室11aを形成す
るための部材であり、予め、4つの第1室11aが仕切
壁11h(図2)で区画され、かつ、4つ連なった形状
に加工されている部材である。各第1室11aは、画設
壁11fの配設される側が開口されている箱状をなし、
各第1室11aの下方にはジョイント部材12との結合
部11gを備えている。かかる結合部11gは、4つの
インク流路(チューブ5a〜5d)に対応する中空の円
筒状の突起構造をなしている。ジョイント部材12は各
チューブ5a〜5dと個々に連通する4つの連通路12
a〜12dを有し、各連通路12a〜12dが各結合部
11gと嵌合されることにより、インクタンク4からチ
ューブ5a〜5dを介して供給されるインクを各エアト
ラップ30〜33の第1室11aへ導入することができ
るのである。
【0051】画設壁11fは部材11eに熱融着され、
各エアトラップ30〜33の画設壁11fとして機能す
るようになっている。この画設壁11fの幅方向は、連
接する4つのエアトラップ30〜33の全体の幅にその
両端の接着しろを加味した寸法で構成されている。ま
た、画設壁11fの縦方向は、エアトラップ30〜33
の下方部分を覆う所定の長さに接着しろを加味した寸法
で構成されている。かかる寸法で構成される画設壁11
fは、第2室を構成する部材11eの開口部において、
その上方部を所定寸法開口状態となる位置に超音波融着
により固着される。これにより、一度の作業で、各エア
トラップ30〜33の室内を第1室11aと第2室11
bとに画設する画設壁11fを配設することができる。
【0052】また、画設壁11fには、各エアトラップ
30〜33に対応するインク流動穴11f1と薄膜フィ
ルム11f2とが配設されている。このインク流動穴1
1f1と薄膜フィルム11f2とは、1のエアトラップ
の室に1つずつ設けられており、上述した機能を奏する
ように構成されている。
【0053】部材11eは4つの連接される第2室11
bの一部を形成する1の部材であり、厚み方向に貫通す
る4つの開口部を有する。上記したように、その開口部
の一方の面には画設壁11fが配設されることにより4
つの第2室11bを形成する。部材11kは第2室11
bの残部を形成する部材であり、部材11eの4つの開
口部と対応する凹部を有する。各凹部の下方には第2室
11bから印字ヘッド15へインクを導入するガイドノ
ズル11cを形成するための溝が凹設されている。かか
る溝の先端は、部材11kの裏面(凹部と反対面)へ貫
通しており、ガイドノズル11cが連通路14に連通す
る構造になっている。
【0054】上記した部材11d,11e,11kで構
成されるエアトラップユニット11は、まず、画設壁1
1fと部材11eが超音波融着され、さらに部材11e
に部材11kが超音波融着され第2室11bが形成され
る。次いで、部材11dが、作製された第2室11bの
画設壁11f側に部材11dが超音波融着され、第1室
11aを形成する。かかる工程により、4つの連接する
エアトラップ30〜33を備えたエアトラップユニット
11を製作することができる。これによれば、1ずつエ
アトラップ30〜33を形成する場合に比べて、その製
作工程が簡易であり、部品点数が少ないのでその工程管
理が容易である。また、部品寸法が大きくなるので、画
設壁11fの配設作業を容易にして、効率的にエアトラ
ップユニット11を形成することができる。
【0055】次に、図5を参照して、エアトラップユニ
ット11でのインクの流動パターン及びエアが貯溜され
ていく状態について説明する。図5は、印字ヘッドユニ
ット3のエアトラップ機能を模式的に表した縦断面図で
ある。図5(a)は、インクがエアトラップ30〜33
内に充填されている初期導入時(パージ処理直後)の図
である。図5(a)において、インクタンク4から第1
室11aに供給されたインクは、流路抵抗の小さな第1
室11aと第2室11bとが連通している部分13e
(画設壁11fの鉛直方向上部の画設壁11fが配設さ
れていない部分)と、画設壁11fに設けられたインク
流動穴11f1とを通過し、第2室11bへと流入す
る。
【0056】図5(b)は、インク流路内で発生した気
泡が少量、エアトラップ30〜33へ侵入した状態を示
した図である。第1室11aに侵入した気泡は、画設壁
11fとインクとの濡れ性が良好であるために画設壁1
1fに張り付くことができない。また、エアトラップ3
0〜33が鉛直方向に設置されているために侵入した気
泡に浮力による上昇力が生じ、自身の浮力とインクの流
れに沿って第1室11aの上方へ浮上する。
【0057】ここで、第1室11aの内壁は、第2室1
1bの内壁に比べて濡れ性の悪い樹脂で形成されている
ので、比較的に気泡が留まりやすくなっている。留まっ
た気泡の体積がさほど大きくない場合には、流路抵抗の
小さな第1室11aと第2室11bとが連通している部
分を閉塞されないので、インク流路は変更されず、第1
室11aに供給されたインクは、上記した連通部を通っ
て第2室11bへと流入する。尚、印字時に印字ヘッド
15へ供されるインクの流速(インクの吸引力)は、エ
アトラップ30〜33の上方部に留まった気泡を押し出
す(排出する)程大きくないことから、第1室11aの
上方部に留まる。
【0058】図5(c)は、エアトラップ30〜33に
貯溜された気泡により、第11aと第2室11bとの連
通部分が閉塞された状態を示した図である。かかる場合
には、第1室11aに供給されたインクは第1室11a
と第2室11bとの連通部分を通過することができず、
インク流動穴11f1を通過するインク流路により、第
1室11aから第2室11bへインクは流入する。この
状態でも、印字ヘッド15に対しインク供給不足になら
ないように、インク流動穴11f1の大きさが設定さ
れ、薄膜フィルム11f2もインク流動穴11f1を閉
じないように弾性力が設定されている。
【0059】図5(d)は、図5(c)の状態から更に
発生した気泡がエアトラップ30〜33に貯溜された状
態を示した図である。インク流動穴11f1は気泡によ
り完全に閉塞されているので、インクが印字ヘッド15
には供給されず、印字不能状態となっている。
【0060】図5(e)は、パージ装置6によりパージ
処理が行われ、気泡が排出されている状態を示した図で
ある。パージ処理においては、強い吸引力が第2室11
bにかかるので、インク流動穴11f1を通過する際に
インクに負荷される流路抵抗が非常に大きなものとな
る。このため、薄膜フィルム11f2に印字ヘッド15
方向の圧力が付加されるので、この薄膜フィルム11f
2がインク流動穴11f1を閉塞する。インク流動穴1
1f1が閉塞されるので、インクは、第1室11aから
インク流動穴11f1を介して第2室11bへ流入する
ことができない。これにより、パージ処理においては、
第1室11aと第2室11bとが連通している部分13
e(画設壁11fの鉛直方向上部の画設壁11fが配設
されていない部分)を通過する強いインクの流れが生起
され、エアトラップ30〜33に貯溜される気泡が、こ
の流れによってエアトラップ30〜33から排出され
る。その結果、再びインクが充填されて図5(f)とな
り、図5(a)の初期導入時と同様の状態へ復帰する。
【0061】尚、本実施例においては、図示しないサー
ミスタセンサ18が設けられており、第1室11aのイ
ンク面が所定位置より低下すると直ちにパージ処理が実
行され、エアトラップユニット11の気泡が排出される
ようになっている。
【0062】以上説明したように、本実施例のインクジ
ェットプリンタ1によれば、エアトラップユニット11
において、画設壁11fに設けられた薄膜フィルム11
f2が弁の役割を果たすことにより、インク流路(チュ
ーブ5a〜5d、ジョイント部材12、印字ヘッド1
5)内に発生した気泡をエアトラップ30〜33に貯溜
することができると共に、溜まった気泡をパージ装置6
により除去してエアトラップ30〜33の機能を回復す
ることができる。また、サーミスタセンサ18によりパ
ージの必要が検出された場合にのみ、パージ処理を実行
することができる。よって、気泡の除去を効率的に行っ
てインクの吐出不良を防止できる。また、必要時にだけ
パージ処理が実行されるので、インクが無駄に消費され
ることがない。
【0063】次に、図6を参照して、第2実施例につい
て説明する。第2実施例のインクジェットプリンタ1
は、上記した第1実施例のインクジェットプリンタ1の
画設壁11fに設けられている薄膜フィルム11f2
を、薄膜弁11f3に変更したものである。以下、第1
実施例と同一の部分には、同一の符号を付してその説明
を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
【0064】図6(a)は、かかる第2実施例のインク
ジェットプリンタ1の画設壁11fを側面から見た場合
の印字時における薄膜弁11f3及びインク流動穴11
f4の拡大断面図である。図6(a)において、薄膜弁
11f3は、弾性体の樹脂で形成されており、キノコ状
の形状をしている。この薄膜弁11f3は、その軸部分
を画設壁11fの下方部分の2のインク流動穴11f4
の中央部に設けられた軸穴11f5に挿入されており、
その軸穴11f5にスライド可能に挿嵌され、画設壁1
1fと直交する方向に移動可能に支持されていると共
に、その傘部分が第1室11a側にあるように配設され
ている。
【0065】図6(b)は、薄膜弁11f3を第1室1
1a側から見た正面拡大図である。この薄膜弁11f3
は、その撓曲部すなわち傘部分に印字時にインクを通過
させる連通穴11f6が貫通形成されている。傘部分
は、インク流動穴11f4を覆うほぼ円錐形またはドー
ム形をしており、傘部分の中央部分が画設壁11fに接
近離隔するように撓曲可能であり、その撓曲に伴い傘部
分の外縁部が画設壁11fに当接しながら同壁に沿って
移動可能である。連通穴11f6は、中央部分が画設壁
11fに接近した状態において、インク流動穴11f4
と対向しない位置にある。この状態において、連通穴1
1f6は画設壁11fによって閉塞され、インク流動穴
11f4は傘部分の連通穴11f6のない部分によって
閉塞される。この閉塞は両穴のいずれか一方のみでも良
い。
【0066】印字時のインクの流速では、上記の閉塞を
するまで傘部分を弾性に抗して撓曲させることはできな
い。したがって、印字時におけるインクの流動経路は、
第1室11a側から連通穴11f6を通過して、インク
流動穴11f4を通り、第2室11b側へと流動してい
く。
【0067】図6(c)は、画設壁11fを側面から見
た場合のパージ装置6におけるパージ処理時における薄
膜弁11f3及びインク流動穴11f4の拡大断面図で
ある。パージ処理においては、強い吸引力が第2室11
bにかかるので、インク流動穴11f4を通過する際に
インクに負荷される流路抵抗が非常に大きなものとな
る。このため、薄膜弁11f3に印字ヘッド15方向の
圧力が付加されるので、この薄膜弁11f3が偏平に撓
曲してその中央部分を画設壁11fに接近させ、連通穴
11f6が画設壁11fによって閉塞され、あるいはイ
ンク流動穴11f4が傘部分の連通穴11f6のない部
分によって閉塞される。その結果インクは、第1室11
aからインク流動穴11f4を介して第2室11bへ流
入することができない。これにより、パージ処理におい
ては、第1室11aと第2室11bとが連通している部
分(画設壁11fの鉛直方向上部の画設壁11fが配設
されていない部分)を通過する強いインクの流れが生起
され、エアトラップ30〜33に貯溜される気泡が、こ
の流れによってエアトラップ30〜33から排出され
る。
【0068】これにより、エアトラップ30〜33にお
いて、画設壁11fに設けられた薄膜弁11f3が弁の
役割を果たすことにより、インク流路(チューブ5a〜
5d、ジョイント部材12、印字ヘッド15)内に発生
した気泡をエアトラップ30〜33に貯溜することがで
きると共に、溜まった気泡をパージ装置6により除去し
てエアトラップ30〜33の機能を回復することができ
る。
【0069】次に、図7を参照して、第3実施例につい
て説明する。第3実施例のインクジェットプリンタ1
は、上記した第1,2実施例のインクジェットプリンタ
1の画設壁11fに設けられている薄膜フィルム11f
2及び薄膜弁11f3を、浮遊体すなわち球状浮き11
f9に変更したものである。以下、第1実施例と同一の
部分には、同一の符号を付してその説明を省略し、異な
る部分についてのみ説明する。
【0070】図7(a)は、かかる第3実施例のインク
ジェットプリンタ1の画設壁11fを側面から見た場合
の印字時における球状浮き11f9及びインク流動穴1
1f7の拡大断面図である。図7(a)において、画設
壁11fにインク流動穴117が穿設されており、イン
クを通過するように構成されている。また、このインク
流動穴11f7の第1室11a側には、球状浮き11f
9を捕捉しておく保留室11f8が設けられ、その内部
には球状浮き11f9が備えられている。この球状浮き
11f9は、その外形がインク流動穴11f7の大きさ
よりも大きくなるように構成されており、球状浮き11
f9が保留室11f8から離脱しないように配設されて
いる。常態では、球状浮き11f9はインクよりも比重
が小さいため、その浮力で浮上しようとしており、イン
ク流動穴11f7を開放している。また、印字時のイン
クの流速でも球状浮き11f9を浮力に抗してインク流
動穴11f7を閉塞させることはできない。尚、この保
留室11f8には、常時、インクが充填されているもの
とする。
【0071】図7(c)は、画設壁11fを側面から見
た場合のパージ装置6におけるパージ処理時における球
状浮き11f9及びインク流動穴11f7の拡大断面図
である。パージ処理においては、強い吸引力が第2室1
1bにかかるので、インク流動穴11f7を通過する際
にインクに負荷される流路抵抗が非常に大きなものとな
る。このため、球状浮き11f9に印字ヘッド15方向
の圧力が付加されるので、この球状浮き11f9がイン
ク流動穴11f7を閉塞する。インク流動穴11f7が
閉塞されるので、インクは、第1室11aからインク流
動穴11f7を介して第2室11bへ流入することがで
きない。これにより、パージ処理においては、第1室1
1aと第2室11bとが連通している部分(画設壁11
fの鉛直方向上部の画設壁11fが配設されていない部
分)を通過する強いインクの流れが生起され、エアトラ
ップ30〜33に貯溜される気泡が、この流れによって
エアトラップ30〜33から排出される。
【0072】これにより、エアトラップ30〜33にお
いて、画設壁11fに設けられた球状浮き11f9及び
保留室11f8が弁の役割を果たすことにより、インク
流路(チューブ5a〜5d、ジョイント部材12、印字
ヘッド15)内に発生した気泡をエアトラップ30〜3
3に貯溜することができると共に、溜まった気泡をパー
ジ装置6により除去してエアトラップ30〜33の機能
を回復することができる。
【0073】以上、上記実施例に基づき本発明を説明し
たが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものでな
く、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形
が可能であることは容易に推察できるものである。
【0074】例えば、上記実施例では、チューブ5a〜
5dには、可撓性の樹脂で構成されるものを用いたが、
エアの透過率を押さえるために、かかるチューブ素材を
エアの透過率の低い金属箔で被覆して用いても良い。ま
た、実施例では画設壁11fの上方部分を開放したが、
その上方部分にインク流動穴よりも抵抗の小さいフィル
タを設けても良い。
【0075】
【発明の効果】請求項1記載のインクジェットプリンタ
によれば、気泡貯溜室をインクタンクから印字ヘッドへ
インクを供給するインク流路の途中に設けて、そのイン
ク流路内で発生する気泡を貯溜し、印字時には気泡貯溜
室に貯溜した気泡を気泡貯溜室の上方部分に貯溜させ、
回復手段による回復処理時にはインク流動穴に設けられ
た開閉弁を閉塞して、画設壁の上方を越えるインクの流
れを生起して気泡貯溜室の上方部分に貯溜した気泡を排
出することができる。よって、印字時には、インク流路
から気泡をトラップすることができるので、印字ヘッド
から吐出されるインク状態を正常に保つことができ、印
字品質を良好に保つことができるという効果がある。
【0076】また、インク流路内に発生した気泡により
インク流路が直ちに閉塞されにくく、閉塞されたインク
流路を開放するための回復処理を頻繁に行う必要がな
い。このため、回復処理に伴って廃棄されるインク量を
低減することができるという効果がある。更に、回復手
段により、気泡貯溜室に貯溜された気泡を排出して、印
字時におけるインク吐出口からのインクの吐出状態を回
復させることができるという効果がある。このため、例
えば、インク流路内に発生した気泡の総量が、気泡貯溜
室に貯溜できる量を超えても、その気泡を容易に排出し
て、速やかに気泡貯溜室の機能を回復させることができ
る。
【0077】請求項2記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項1記載のインクジェットプリンタの奏す
る効果に加え、インクの流動によって開閉弁を開閉する
ことができるので、開閉弁を動作させるための他の制御
装置の配設を不要とすることができ、気泡貯溜室の製作
工程を簡略化することができるという効果がある。
【0078】請求項3記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項2記載のインクジェットプリンタの奏す
る効果に加え、開閉弁はインク流動穴よりも大きな外形
を有する部材で構成され、印字時にインク流動穴を開放
する一方、回復処理時にインク流動穴を閉塞する。よっ
て、インク流動穴を確実に閉塞することができるので、
回復処理時には、画設壁の上方を越えるインクの流れを
確実に生起し、適確に気泡を除去することができるとい
う効果がある。
【0079】請求項4記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項2記載のインクジェットプリンタの奏す
る効果に加え、開閉弁は、印字時に撓曲部の中央部が画
設壁から離れるように撓曲部が撓曲して連通穴またはイ
ンク流動穴を開き、その連通穴を介してインクがインク
流動穴を通って供給される。回復手段による回復処理時
には、中央部がインク流動穴に接近するように撓曲部が
撓曲して、連通穴またはインク流動穴を閉じる。よっ
て、インク流動穴を確実に閉塞することができるので、
回復処理時には、画設壁の上方を越えるインクの流れを
確実に生起し、適確に気泡を除去することができるとい
う効果がある。
【0080】請求項5記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項2記載のインクジェットプリンタの奏す
る効果に加え、回復手段により回復処理時において、イ
ンクより小さい比重で構成されると共にインク流動穴よ
り大きな外形に形成される浮遊体によりインク流動穴が
閉塞される。よって、インク流動穴を確実に閉塞するこ
とができるので、回復処理時には、画設壁の上方を越え
るインクの流れを確実に生起し、適確に気泡を除去する
ことができるという効果がある。
【0081】請求項6記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項1から5のいずれかに記載のインクジェ
ットプリンタの奏する効果に加え、気泡貯溜室の第2室
の容量が第1室の容量より小となるように、画設壁によ
って第1室と第2室とを画設する。回復処理により気泡
貯溜室の上方部分に貯溜した気泡を排出する際には、第
2室のインクが気泡と共に排出されので、この第2室の
容量を小さくすることによりインクの排出量を低減し
て、無駄にするインク量を少なくすることができるとい
う効果がある。
【0082】また、第2室の容量を小さくすることによ
り、回復処理には小さな回復圧力で、気泡を排出するこ
とができるという効果がある。これによれば、例えば、
排出手段を小さな動力で駆動することができるので、回
復処理による消費エネルギーを抑制することや、小さな
動力で動作させることのできる小型の回復手段を使用し
て、装置本体をコンパクトにすることができるという効
果がある。
【0083】請求項7記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項1から6のいずれかに記載のインクジェ
ットプリンタの奏する効果に加え、気泡貯溜室は第1室
と第2室とを2以上の部品で構成して、第1室と第2室
との間に画設壁を挟装して着設する。よって、気泡貯溜
室の製作工程において、画設壁を第1室と第2室との間
に簡便に装着することができ、気泡貯溜室の製作を簡便
かつ効率的に行うことができるという効果がある。
【0084】請求項8記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項1から7のいずれかに記載のインクジェ
ットプリンタの奏する効果に加え、気泡貯溜室の第2室
の内面を第1室の内面より濡れ性の良い素材で構成す
る。よって、インク流路内で発生した気泡は、第2室に
比して第1室により貯溜されやすく、印字時に、貯溜さ
れた気泡が印字ヘッド側へ流れることを抑制するという
効果がある。更に、気泡貯溜室に溜まった気泡は、回復
処理時のインクの流れにより、濡れ性の良い第2室側を
滞ることなく容易に移動することができるので、回復処
理による気泡の除去を効率的に行うことができるという
効果がある。
【0085】請求項9記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項1から8のいずれかに記載のインクジェ
ットプリンタの奏する効果に加え、インクタンクを第1
室の下部に連通し、印字ヘッドを第2室の下部に連通す
るよう配設する。よって、インク流路内で発生した気泡
が、その浮力により、インク流路内において上部に位置
する気泡貯溜室に集まり易くなるので、インク流路内の
気泡を効率的に気泡貯溜室に貯溜することができるとい
う効果がある。
【0086】請求項10記載のインクジェットプリンタ
によれば、請求項1から9のいずれかに記載のインクジ
ェットプリンタの奏する効果に加え、判断手段により気
泡貯溜室の所定の位置まで気泡が貯溜されたと判断した
場合に、回復手段を作動させることができる。ここで、
インクの吐出状態を回復するために行われる通常の回復
処理は、定期的に実行されるものであるので、実際には
気泡が貯溜されていなくとも回復処理が実行されて不必
要にインクが捨てられてしまう。しかし、気泡貯溜室の
所定の位置まで気泡が貯溜されたと判断した場合に回復
処理を実行することにより、回復処理の必要時(インク
の吐出状態を回復する必要がある場合)にのみ回復処理
を実行することができ、不必要にインクが捨てられるこ
とがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるインクジェットプリン
タの展開側面図である。
【図2】ジョイント部材によりエアトラップとチューブ
とが接続されていることを模式的に表した断面図であ
る。
【図3】印字ヘッドユニットのエアトラップとパージ装
置と給紙ローラとの横断面図である。
【図4】印字ヘッドユニットの分解斜視図である。
【図5】印字ヘッドユニットのエアトラップ機能を模式
的に表した縦断面図である。
【図6】第2実施例の薄膜弁を模式的に表した拡大断面
図である。
【図7】第3実施例の球状浮きを模式的に表した拡大断
面図である。
【図8】従来のインクジェットプリンタのインク供給管
を模式的に表した断面図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ 4a〜4d インクタンク 5a〜5d チューブ(インク流路の一部) 6 パージ装置(回復手段) 11 エアトラップユニット(気泡貯溜室) 11a 第1室 11b 第2室 11f 画設壁 11f1 インク流動穴 11f2 薄膜フィルム(開閉弁の一種) 11f3 薄膜弁(開閉弁の一種並びに軸部、係
止部、区画部、閉塞部及び連通穴) 11f4 インク流動穴 11f6 連通穴 11f7 インク流動穴 11f8 保留室(保持部材) 11f9 球状浮き(開閉弁の一種、浮遊体) 12 ジョイント部材(インク流路の一部) 15 印字ヘッド 17a ドライバ基板 18 サーミスタセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 剛 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 西田 勝紀 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 臼井 孝正 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA15 EB51 JA13 JC06 JC20 KB05 KB08 KB27 KB37 KC13 KD02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1又は複数個のインク吐出口からインク
    を吐出して記録媒体に対して印字を行う印字ヘッドと、
    その印字ヘッドに供給されるインクを貯えるインクタン
    クと、そのインクタンクから前記印字ヘッドにインクを
    供給するインク流路とを備えたインクジェットプリンタ
    において、 前記インクタンクから前記印字ヘッドへインクを供給す
    るインク流路の途中に設けられそのインク流路内で発生
    する気泡を上部に貯溜する気泡貯溜室と、 その気泡貯溜室の下方部分を前記インクタンク側の第1
    室と前記印字ヘッド側の第2室とに画設すると共に、そ
    の第1室と第2室とがそれぞれの上部において、相互に
    連通するように、前記気泡貯溜室の上部を残して前記気
    泡貯溜室内を配置された画設壁と、 その画設壁の一部に穿設され、前記第1室と第2室との
    間でインクを流動させるインク流動穴と、 印字時の前記印字ヘッドの動作により前記気泡貯溜室内
    に生起されるインク流の速さよりも速いインク流を前記
    気泡貯溜室内に生起させる回復手段と、 そのインク流動穴を、印字時に開放して前記インク流路
    から供給されるインクを通過させる一方、前記回復手段
    による回復処理時に閉塞して前記インク流路から供給さ
    れるインクの通過を遮断する開閉弁とを備え、 前記回復手段により生起されたインク流は、前記画設壁
    を越え、前記気泡貯溜室の上部を通って、その上部に貯
    溜した気泡と共に外部へ流動することを特徴とするイン
    クジェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記開閉弁は、前記印字時のインク流に
    よっては閉塞しないが、前記回復処理時のインク流によ
    って閉塞されるものであることを特徴とする請求項1記
    載のインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記開閉弁は、前記画設壁の第1室側に
    揺動自在に取着されると共に、前記インク流動穴より大
    きな外形を有する部材により構成され、印字時に前記イ
    ンク流動穴を開放する一方、前記回復手段による回復処
    理時に前記インク流動穴を閉塞するものであることを特
    徴とする請求項2記載のインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】 前記開閉弁は、前記インク流動穴を前記
    第1室側から覆い、外縁部が前記画設壁に沿って移動可
    能で中央部が前記画設壁に接近離隔するように撓曲可能
    に形成された撓曲部と、その中央部が前記画設壁に接近
    したとき前記インク流動穴と対向しない位置に前記撓曲
    部に貫通形成された連通穴とを備え、 前記印字時には、前記撓曲部の中央部が前記画設壁から
    離れるように前記撓曲部が撓曲して前記連通穴または前
    記インク流動穴を開き、その連通穴を介して前記インク
    流動穴を前記第1室に連通させ、 前記回復処理時には、前記撓曲部の中央部が前記画設壁
    に接近するように前記撓曲部が撓曲して、前記連通穴を
    前記画設壁または前記インク流動穴を前記撓曲部によっ
    て閉じ、前記インク流動穴を前記第1室に対して閉塞す
    ることを特徴とする請求項2記載のインクジェットプリ
    ンタ。
  5. 【請求項5】 前記開閉弁は、前記インクより小さい比
    重で構成されると共に前記インク流動穴より大きな外形
    に形成される浮遊体と、その浮遊体を前記第1室側で前
    記インク流動穴に離接可能に保持する保持部材とを備え
    ていることを特徴とする請求項2記載のインクジェット
    プリンタ。
  6. 【請求項6】 前記気泡貯溜室は、前記第2室の容量が
    前記第1室の容量より小となるように前記画設壁により
    画設されていることを特徴とする請求項1から5のいず
    れかに記載のインクジェットプリンタ。
  7. 【請求項7】 前記気泡貯溜室は、前記第1室と前記第
    2室とを2以上の部品で構成して、前記第1室と前記第
    2室との間に前記画設壁が挟装されて着設されているこ
    とを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のイン
    クジェットプリンタ。
  8. 【請求項8】 前記第2室の内面は、前記第1室の内面
    より濡れ性の良い素材で構成されていることを特徴とす
    る請求項1から7のいずれかに記載のインクジェットプ
    リンタ。
  9. 【請求項9】 前記インクタンクは、前記第1室の下部
    に連通し、前記印字ヘッドは、前記第2室の下部に連通
    していることを特徴とする請求項1から8のいずれかに
    記載のインクジェットプリンタ。
  10. 【請求項10】 前記気泡貯溜室の第1の所定の位置ま
    で気泡が貯溜されたか否かを判断する判断手段と、 その判断手段により前記気泡貯溜室の所定の位置まで気
    泡が貯溜されたと判断された場合に前記回復手段を作動
    させる回復作動手段とを備えていることを特徴とする請
    求項1から9のいずれかに記載のインクジェットプリン
    タ。
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