JPH0557898A - 記録用インクの中間貯留部材およびインクジエツト記録装置 - Google Patents

記録用インクの中間貯留部材およびインクジエツト記録装置

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JPH0557898A
JPH0557898A JP21981791A JP21981791A JPH0557898A JP H0557898 A JPH0557898 A JP H0557898A JP 21981791 A JP21981791 A JP 21981791A JP 21981791 A JP21981791 A JP 21981791A JP H0557898 A JPH0557898 A JP H0557898A
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Shinya Matsui
真也 松井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録ヘッド走査の高速化に対応して安定した
記録の実現を目指すためにインク中に気泡の混入するの
を防止するようにした記録用インク中間貯留部材および
これを装備したインクジェット記録装置を提供する。 【構成】 インク導出口17Aより高い位置に貯留イン
クの液面が保持されるようにした密閉型インク供給系に
介装されるインク中間貯留部材17の内部空間表面にぬ
れ性改善処理を施したことを特徴とする記録用インク中
間貯留部材およびこれを装備したシリアル型のインクジ
ェット記録装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録用インクの中間貯
留部材およびインクジェット記録装置に関し、特に記録
媒体に対し所定方向にシリアル走査しつつ記録を行うイ
ンクジェット記録ヘッドに対する中間的な記録用インク
の貯留部材、およびこれを用いるインクジェット記録装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、ランニング
コストが低く、静かでかつ高速記録を行うことができる
ことから、複写機,ファクシミリ装置等の記録部とし
て、ワードプロセッサや電子タイプライタ等文書処理装
置のプリンタ部として、あるいはコンピュータ等の画像
出力端末として近年多く用いられるようになってきてい
る。
【0003】かかるインクジェット記録装置には、記録
ヘッドを記録媒体に対し所定方向に走査しつつ記録を行
う所謂シリアルプリンタ形態のものや、記録媒体の全幅
に対応した範囲に吐出口を整列させたフルマルチ型の記
録ヘッドを用いたラインプリンタ形態のものがあるが、
特に前者では記録ヘッド自体が運動を行うものであるた
めに次のような構成が採用されることが多い。
【0004】すなわち、インクジェット記録装置では、
インク吐出口を具えた記録ヘッド本体に対しインク供給
源から記録液としてインクが供給されるが、シリアルプ
リンタ形態の装置に用いられる記録ヘッドでは、記録ヘ
ッドに対するインク供給系の中間的インク貯留部材とし
て、サブタンクと呼ばれている部材をヘッドと共にキャ
リッジに一体に搭載し、走査されるようになっている。
なおこのようなサブタンクは内部にインクを完全に満た
す形態のものではなくて、所定量の空気(エア)を上部
に溜めた状態で用いられるもので、この空気部分の存在
によって、記録時における記録ヘッドの運動,停止時の
衝撃がやわらげられ、衝撃によってインクが吐出口から
漏洩したり、吐出口内に空気が侵入したりするのが有効
に防止されるようにしてある。
【0005】図5および図6は従来の記録ヘッドに配設
されるこのようなサブタンクの一例を示す。これらの図
において、117はそのサブタンク本体、117Aは記
録ヘッドへのインク供給用の導出口、117Bはサブタ
ンク117内のエアおよびインクを吸引するための吸引
手段に連通するチューブ(サブタンクチューブ)の連結
部、117Cはこのサブタンク117へのインクの供給
口である。また、図6に示す一点鎖線はサブタンク装着
状態で形成される実際の液面(水平面)である。
【0006】この図から明らかなようにサブタンク11
7内でのヘッドへのインク供給用導出口(以下で導出口
という)117Aの高さは上記の連結部117Bより十
分低い位置に設けられている。そこで、吸引手段を作動
させてインク供給口117Cからインクを導入すること
により、通常ヘッドへの導出口117Aより十分高いと
ころに液面が位置されるため安定してインクの供給が行
われるよう構成されている。また、サブタンクチューブ
との連結部117Bより上方に常にエアの溜りが保たれ
るようになっている。
【0007】なお、通常の記録(印字)時には、サブタ
ンク117は図6の一点鎖線で示す液面を保つ。そして
記録ヘッドにて消費されるだけの量のインクは、サブタ
ンク117が密閉系であるので、供給口117Cを介し
て不図示のインク供給源から補給される。
【0008】さてシリアルプリンタでは、記録ヘッドの
移動によって印字がなされるのであるが、その際インク
供給系(例えばインク供給源とサブタンクとをつなぐ供
給チューブ)が揺さぶられることにより、サブタンクが
存在しなければ記録ヘッド内のインクは供給チューブ内
のインクによって加圧されたり減圧されたりすることに
なる。これに対して供給系の中間に設けたサブタンク1
17にエア溜りが存在することにより、そのダンパー効
果によって記録ヘッド内のインクの加圧,減圧による圧
力変動を防ぐことができ、安定した印字が可能となる。
【0009】ところで、最近のインクジェット記録装置
においては印字スピードが高いことが一層要求されてお
り、これに伴って記録ヘッドの運動も必然的に速く激し
いものとなる。そこで記録ヘッドの走査に追従する供給
チューブ等の動きもより激しいものとなり、従って十分
なエア溜りによる上記の圧力変動防止が要求されること
になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術によるインクジェット記録装置とその記録用イン
クの中間貯留部材においては以下のような問題点があっ
た。
【0011】すなわち、十分なエア溜りが必要なため、
サブタンク117の液面がサブタンク117の内部空間
においてかなり低い位置に設定されており、また記録ヘ
ッドの動きが速く、かつかなり激しいため、ヘッドと共
に一体に走査されるサブタンク117自体もかなり激し
い振動や衝撃を受け、その結果サブタンク117内のイ
ンクとエアとが激しく振り混ぜられることになる。
【0012】従って、このような振り混ぜによって混入
された気泡がサブタンク117内でヘッドへのインク導
出口11Aに導かれると、ヘッドへの供給管を通してエ
アが記録ヘッドに送り込まれてしまうおそれがある。
【0013】そこで図7および図8に示すように、サブ
タンク117に内壁117Dを設けることにより、エア
とインクとが振り混ぜられるのを防ごうとしたものがあ
るが、これだけではエアがヘッドへの導出口117Aに
導かれるのを十分に防ぎきれなかった。
【0014】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、記録ヘッド走査の高速化に対
応して十分安定した記録を実現することができる記録用
インクの中間貯留部材およびインクジェット記録装置を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の記録用インクの中間貯留手段は、インク
供給源から受容したインクをさらにインク導出口を介し
てインクジェット記録ヘッドに供給すると共に、内部空
間の前記インク導出口より高い所定高さに前記受容した
インクの貯留液面が保持されるようにした密閉型インク
供給系のインク中間貯留部材であって、高分子材料で形
成された該中間貯留部材の前記内部空間にぬれ性改善の
処理を施したことを特徴とするものである。
【0016】また、本発明のインクジェット記録装置
は、記録媒体に沿ってシリアル走査しつつ、該記録媒体
に対してインクを吐出し記録を行う記録ヘッドを具え、
該記録ヘッドに中間貯留部材を介して供給源から前記イ
ンクの供給がなされるようにしたインクジェット記録装
置において、前記中間貯留部材の前記インクが貯留され
る内部空間の表面にぬれ性改善の処理を施したことを特
徴とするものである。
【0017】
【作用】本発明記録用インクの中間貯留部材によれば、
その内部空間の表面に予めぬれ性改善の処理が施されて
いるために、記録ヘッドの走査によって中間貯留部材内
のインクの貯留液面が揺動するようなことがあっても、
周囲の壁面にぬれ性が保たれているためにインク液が拡
がってもそのために空気を巻き込む傾向が抑制されて、
気泡の混入が防止され、従って、記録ヘッドにも気泡の
混入しないインクを供給して安定した記録を行わせるこ
とができる。また、かかる中間貯留部材を設けることに
より、高品位の安定した記録が保証されるインクジェッ
ト記録装置の具現化に貢献できる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
かつ具体的に説明する。
【0019】図1および図2は本発明に係るインクジェ
ット記録装置の構成およびそのサブタンク配置の一例を
示す。
【0020】図1において、1は記録ヘッド、2は記録
ヘッド1を搭載し、ガイド軸3に沿って往復移動するキ
ャリッジ、4はキャリッジ2に連結され、キャリッジ2
を移動させるためのタイミングベルト、5はタイミング
ベルト4を所定のタイミングで駆動するシフトモータで
ある。6は記録媒体であるところの例えば記録シート7
を記録ヘッド1のインク吐出面の対向位置に保持するプ
ラテン、8は記録シート7を送るためのシート送りロー
ラ、9はシート送りローラ8をシート送りギヤ10を介
して駆動するシート送りモータ、また、11は記録ヘッ
ド1にフレキシブルケーブル12を介して電気的に接続
され、記録ヘッド1を駆動すると共に記録装置を制御す
るための回路が配設されたプリント基板である。13は
インク供給源をなすインクタンクであり、本例ではキャ
リッジ2の移動に追従すべく可撓性とした供給チューブ
14を介してインクタンク13からサブタンク17を経
て記録ヘッド1に記録用のインクが供給される。
【0021】このように構成した記録装置ではシフトモ
ータ5によりキャリッジ2が記録シート7に沿って移動
されると、そのタイミングに応じて記録ヘッド1のイン
ク吐出口からインクが吐出され、記録シート7上に記録
がなされる。また、1行分の記録が終るとシート送りモ
ータ9によりシート送りローラ8が駆動されて1行分に
対応する送り量のシート送りがなされる。また、本例で
はキャリッジ2が反対方向に移動される間にも同様にし
て記録が行われる。
【0022】15は記録ヘッド1による記録領域外に設
けられたインク吐出機能の回復手段、16は回復手段1
5と並んで設けられ、記録ヘッド1のインク吐出面を掃
拭するブレードであり、これらの回復手段15およびブ
レード16はインク吐出状態を良好にするために設けら
れている。
【0023】さらに図2を参照してサブタンク17の機
能を説明する。サブタンク17は図1に示したようにイ
ンクタンク13から記録ヘッド1にインクを供給するた
めの供給チューブと記録ヘッド1の間に設けられる。そ
して回復手段15内のポンプ18によりサブタンクチュ
ーブ19を介してサブタンク17内のエアまたはインク
を吸引することが可能である。
【0024】また、ここでもサブタンク17内のヘッド
1へのインク導出口17Aの高さは先にも述べたように
サブタンクチューブ19との連結部17Bより低く設置
されている。そこで回復手段15を作動させてインク供
給口17Cからインクを導入することにより、通常ヘッ
ド1への導出口17Aより十分高いところに液面が位置
して安定したインクの供給が行われる。なお、サブタン
クチューブ19との連結部17Bより上方に常にエアの
溜りができることも上述した通りである。
【0025】さて、通常時にはサブタンク17は図2に
示すような液面を保つ。そして記録ヘッド1にて消費さ
れたインクはサブタンク17が密閉系であることから供
給チューブ14を介してイクタンク13から自然に供給
されていく。
【0026】かくして、キャリッジ2の移動に伴って記
録がなされるのであるが、サブタンク17内にエアの溜
りがあるので、そのダンパー効果により記録ヘッド1内
のインクの加圧,減圧が防止されるものの記録ヘッド1
と共に移動するサブタンクの移動速度が高められるにつ
れて、先にも述べたように安定した記録がなされるには
未だ十分であるとは言い切れない。
【0027】そこで、本実施例では、上述の構成に加え
て、さらにサブタンク17の内部に十分のぬれ性を持た
せるようにした。以下にそのぬれ性改善の手段として用
いるプラズマ表面処理について説明する。
【0028】まずサブタンクの材質としてはポリプロピ
レン,ポリエチレン,ポリエステル,テフロン,ポリイ
ミド,ポリアセタールなど、インクジェット記録装置で
使用されるインクに対して犯されないような高分子材料
であればよい。
【0029】なお、プラズマ処理としてはいくつかの公
知の手法があるが、例えば、コロナ放電,グロー放電,
高周波放電,直流放電などによって1〜30kvの電圧
を印加し、上記のような高分子材料の表面を活性化させ
るプラズマ処理を行うと、水ぬれ性を向上させることが
できる。かくしてサブタンク17の内壁面に対し、イン
クを広がり易くすることができ、そのため、キャリッジ
2が左右に移動してもそのためにサブタンク17内のイ
ンクが空気を取りこむ確率を大幅に低減することができ
て、その結果サブタンク17内のインクに気泡が混入す
る傾向を抑制する効果が期待できる。
【0030】一般に、サブタンク17内に仮に気泡が発
生するようなことがあると、記録ヘッド1に供給される
インク中に気泡が導かれ、その気泡によってインク液路
が塞がれて記録ヘッド1の不吐出の原因となり記録が不
能になる虞があるが、上述のような処理をしたサブタン
ク17を使用することで、記録速度の高速化に伴なう、
キャリッジ2の移動速度の高速化にかかわらずサブタン
ク17内の気泡発生傾向が抑制される。
【0031】なおコロナ放電処理による場合は、電極と
してワイヤー電極,ナイフエッジ電極,プレート電極な
どの電極をそのまま使用してもよいが、望ましくは、電
極表面をガラス,樹脂,ゴムなどの誘電体で被覆するこ
とが好ましい。また、空気中で処理を行っても十分にぬ
れ性の改善はなされるが、酸素,炭酸ガス,塩素,窒素
などの混合ガスを用いることが好適である。また、グロ
ー放電処理の場合は圧力10-3〜1Torrの低圧下で
行う。この場合は、上述のコロナ放電処理の場合より処
理効率や耐久性の面で優れている反面、アセチレン,メ
タン,エチレン,アルゴン,窒素ガスなどを使用するの
で幾分のコスト高となるのは免れない。なお、これら気
体の流速は低い方が望ましい。
【0032】なお上述のぬれ性改善のために本発明に適
用するサブタンクは、先に従来例として図5〜図8で示
した形態のものでもよいが、さらに望ましくは図3およ
び図4に示す形態のサブタンク17を用いることにより
一層効果的とすることができる。
【0033】ここで、17D,17Eはサブタンク17
内の内壁であり、本例によるサブタンク17は図5〜図
8に示したものに対し、さらに取り囲み壁17Eを付加
したものである。すなわち、壁17Eはサブタンク17
内でそのインク導出口17Aの周りを取り囲むようにし
てある。
【0034】次に酸化力をもつ薬品による表面処理を行
う場合について説明する。
【0035】かかる薬品としては、クロム酸混液,エチ
ルヘキシルフタレートなどが挙げられる。なお通常は、
サブタンク17を成形後、上記処理をしてもよいが、サ
ブタンク17の原料かペレットの段階で上記処理をして
もよい。
【0036】次に火炎処理によるぬれ性改善について説
明する。
【0037】この場合はサブタンク17に、空気または
酸素を混入した可燃性ガスを完全燃焼状態で吹きつける
ようにするもので、低コストの特色がある。
【0038】次に紫外線処理を用いる場合について説明
する。
【0039】空気中で上述のような高分子材料に紫外線
照射すると、ぬれ性が向上することは周知であるが、酸
素,塩素ガス中で行ってもよい。一般に、紫外線照射を
行うと表面が極性化され、表面エネルギーが増大し、そ
れに応じてぬれ性が向上する。なお、以上の処理を行う
にあたり、いずれの場合もサブタンクの材料および形状
についてはこれまでに述べてきたものと変わらない。
【0040】さらにまた、ぬれ性向上のための処理は以
上に述べた各実施例に限られるものではなく、各種の処
理を組み合せて実施することも可能である。ただし、材
料として好適のものはポリプロピレン,ポリエチレンで
あり、上記のような処理を行うことで記録ヘッドの不吐
出発生率を著しく低減させることができる。
【0041】さらにまた、一般にかかるサブタンクは通
常、上下2つ部材を互いに接着または熱溶着している
が、本発明にかかるぬれ性改善のための処理を行うこと
で、接合部分の密着性を向上させる効果が得られ、もれ
などに対しその防止に貢献し、信頼性の向上を図ること
ができる。
【0042】なお、本発明は以上の実施例にのみ限られ
ることなく、種々の変形が可能である。
【0043】例えば、上述の例では記録ヘッドとサブタ
ンクとは別体であったが、一体に構成されたものでもよ
い。さらにまた、上述例ではインク供給源をなすインク
タンクを装置に固定し、インクタンクとサブタンクとの
間をフレキシブルの供給チューブで結合するようにした
が、インクタンクを同一キャリッジ上に設けるか、もし
くは記録ヘッドないしサブタンクを搭載したキャリッジ
に追従して連動する第2キャリッジ上にインクタンクを
搭載するようにしたものでもよい。また、インクタンク
を記録ヘッドないしサブタンクと一体化して走査が行わ
れるものであっても、インク供給系に関し前述の如き問
題が生じる場合に対して、本発明は有効に適用できるも
のである。
【0044】なお、本発明は、特にインクジェット記録
方式の中でも、バブルジェット方式のインクジェット記
録装置において優れた効果をもたらすものである。かか
る方式によれば記録の高密度化,高精細化が達成できる
からであり、記録パターンによって一層定着の遅速が生
じることが予測されるからである。
【0045】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応して液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0046】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも装置本体に装着されることで、本実施例として述
べた装置本体との電気的な接続や装置本体からのインク
の供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッ
ド、あるいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカー
トリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は
有効である。
【0047】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行う
ことも安定した記録を行うために有効である。
【0048】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。
【0049】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るものであってもよい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インク供給源から受容したインクをさらにインク導出口
を介してインクジェット記録ヘッドに供給すると共に、
内部空間の前記インク導出口より高い所定高さに前記受
容したインクの貯留液面が保持されるようにした密閉型
インク供給系のインク中間貯留部材であって、高分子材
料で形成された該中間貯留部材の前記内部空間にぬれ性
改善の処理を施したので、インクの中間貯留部材におけ
るインク,エアの振り混ざりに伴う不都合を防止し、大
きなコストアップを生じることなく、またスペースを大
きくすることもなく、高速記録を行うのに安定した記録
状態を得ることのできるインクジェット記録装置を実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインクジェット記録装置の構成
の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明にかかるインクジェット記録装置の構成
を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明にかかるサブタンクの一例を示す平面図
である。
【図4】本発明にかかるサブタンクの縦断面図である。
【図5】従来例にかかるサブタンクの平面図である。
【図6】従来例にかかるサブタンクの縦断面図である。
【図7】他の形態のサブタンクの平面図である。
【図8】図7に示すサブタンクの縦断面図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 キャリッジ 3 ガイド軸 4 タイミングベルト 5 シフトモータ 6 プラテン 7 記録シート 13 インクタンク 14 供給チューブ 15 回復手段 17 サブタンク 17A ヘッド側への導出口 17B チューブ連結部 17C インク供給口 17D 内壁 17E (取り囲み)壁

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク供給源から受容したインクをさら
    にインク導出口を介してインクジェット記録ヘッドに供
    給すると共に、内部空間の前記インク導出口より高い所
    定高さに前記受容したインクの貯留液面が保持されるよ
    うにした密閉型インク供給系のインク中間貯留部材であ
    って、高分子材料で形成された該中間貯留部材の前記内
    部空間にぬれ性改善の処理を施したことを特徴とする記
    録用インクの中間貯留部材。
  2. 【請求項2】 前記ぬれ性改善の処理は、前記内部空間
    の表面へのプラズマ処理であることを特徴とする請求項
    1に記載の記録用インクの中間貯留部材。
  3. 【請求項3】 前記ぬれ性改善の処理は、前記内部空間
    の表面への酸化力を有する薬品による処理であることを
    特徴とする請求項1に記載の記録用インクの中間貯留部
    材。
  4. 【請求項4】 前記ぬれ性改善の処理は、空気ないし酸
    素と可燃性ガスとを混入して完全燃焼させた状態での前
    記内部空間の表面への吹き付けによる処理であることを
    特徴とする請求項1に記載の記録用インクの中間貯留部
    材。
  5. 【請求項5】 記録媒体に沿ってシリアル走査しつつ、
    該記録媒体に対してインクを吐出し記録を行う記録ヘッ
    ドを具え、該記録ヘッドに中間貯留部材を介して供給源
    から前記インクの供給がなされるようにしたインクジェ
    ット記録装置において、前記中間貯留部材の前記インク
    が貯留される内部空間の表面にぬれ性改善の処理を施し
    たことを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記ぬれ性改善の処理は、前記内部空間
    の表面に対してのプラズマ処理であることを特徴とする
    請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記ぬれ性改善の処理は、前記内部空間
    の表面への酸化力を有する薬品による処理であることを
    特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記ぬれ性改善の処理は、空気ないし酸
    素と可燃性ガスとを混入して完全燃焼させた状態での前
    記内部空間の表面への吹き付けによる処理であることを
    特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記中間貯留部材は、密閉型インク供給
    系に配設され、前記内部空間の前記インク導出口より高
    い所定高さに前記受容したインクの貯留液面が保持され
    ることを特徴とする請求項5ないし8のいずれかの項に
    記載のインクジェット記録装置。
JP21981791A 1991-08-30 1991-08-30 記録用インクの中間貯留部材およびインクジエツト記録装置 Pending JPH0557898A (ja)

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