JP2006001258A - インク流路を形成する可撓性帯状部材の保持装置および記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数のインク流路が形成された可撓性を有する帯状部材36(36a、36b)がキャリッジ13とインクカートリッジとを連通する。帯状部材36には平面視略コの字形の形状を成す第1方向反転部39が形成され、帯状部材36をキャリッジ13に保持するキャリッジ側保持装置37は、帯状部材36をキャリッジ13から略水平姿勢で延出させるとともに、第1方向反転部39をコの字形の形状の中央で折り曲げる様に屈曲させ、且つ、当該インクカートリッジへ延びる経路部分36bをキャリッジ13へ延びる経路部分36aと交差する様に屈曲させた状態を保持することにより、帯状部材36の姿勢を水平姿勢から垂直姿勢に変換する姿勢変換部としてのホルダ部42を有している。
【選択図】図10
Description
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
ここで、キャリッジには、インクカートリッジを搭載するものと、インクカートリッジを搭載しないものとがある。インクカートリッジを搭載するものは、インクカートリッジを搭載した状態で主走査方向に往復動し、キャリッジ内部で、インクジェット記録ヘッドへとインクを供給する。インクカートリッジを搭載しないものは、インクカートリッジがキャリッジから独立してインクジェットプリンタの本体(基体)側に設けられ、インクカートリッジとインクジェット記録ヘッドとは、インク供給用のチューブによって連通される。従って、インク供給用チューブは、キャリッジの動作に追従して変形可能な様に可撓性(弾性)を有するものが用いられる(例えば、特許文献1参照)。
上記第2の態様によれば、姿勢変換部が、可撓性帯状部材の屈曲部を収容するとともにインクカートリッジへ延びる方向を規制するホルダ部と、当該ホルダ部の開口を覆うとともに、可撓性帯状部材の屈曲形状を保持する凸形状を備えた蓋体とによって構成されているので、この様な簡単な構成によって可撓性帯状部材の姿勢変換および該変換部(屈曲部)の保持を行うことができる。
上記第3の態様によれば、前記蓋体が前記ホルダ部にスナップ式に装着される様に構成されていることから、可撓性帯状部材の引き回しおよび保持の際の作業性をより一層容易とすることができる。
上記第4の態様によれば、可撓性帯状部材が爪部を有し、当該爪部が可撓性帯状部材を略水平に保持する水平保持部に形成された係合穴に前記爪部が嵌入することによって保持される様に構成されていることから、別途専用の構成部品を必要とせずに、可撓性帯状部材を前記水平部に安価に保持することができる。
上記第5の態様によれば、可撓性帯状部材とこれを水平に保持する水平保持部との間でフレキシブルフラットケーブル(以下「FFC」と言う)を挟持可能に構成されていることから、FFCの保持部品を別途必要とせず、低コストにFFCを引き回し、そして保持することができる。
上記態様によれば、前記姿勢変換部が、前記可撓性帯状部材において前記垂直姿勢に変換された範囲に形成される湾曲部の数および湾曲方向を、前記キャリッジの動作に拘わらず一定とする様に成されているので、前記可撓性帯状部材に局所的な繰り返し応力が形成されるような事態を回避することができ、前記可撓性帯状部材の機能低下や破損等を防止することができる。
上記第7の態様によれば、記録装置は上記第1から第6の態様のいずれかに記載された前記可撓性帯状部材の保持装置を備えているので、上述した第1から第6の態様のいずれかと同様な作用効果を得ることができる。
上記態様によれば、前記可撓性帯状部材と前記フレキシブルフラットケーブルとの間にクリアランスが形成される、つまり、両者が離間した状態となるので、前記キャリッジの移動動作に伴って前記可撓性帯状部材と前記フレキシブルフラットケーブルの湾曲状態がそれぞれ不均一に変化しても、両者が干渉せず、両者の干渉による不具合の発生を防止することができる。
先ず、図1乃至図8を参照しながら本発明に係る「記録装置」、「液体噴射装置」の一例としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)1の概略構成について説明する。ここで、図1はプリンタ1の外観斜視図、図2はプリンタ1の側断面概略図、図3はプリンタ1の装置本体の主要構成要素を示す斜視図、図4はリニアエンコーダを構成するリニアスケールの取付構造を示す図、図5および図6はインクカートリッジユニットのスライド動作を示す為の斜視図(ハウジング3を一部切り欠いた図)、図7はインクカートリッジ16からキャリッジ13へ至るインク流路を示す斜視図である。
先ず、インクカートリッジユニット(以下「ユニット」と略称する)15について図5乃至図7をもとに説明する。ここで、図5および図6はプリンタ1内部の斜視図、図7はユニット15およびインクカートリッジ16と、キャリッジ13に設けられた記録ヘッド14とを結ぶインク流路の斜視図である。
以上により、用紙搬送経路に異常が発生した場合でも、ユニット15を退避位置へ退避させることにより、復旧処理作業を容易に行うことが可能となっている。
帯状部材36は、耐インク性を有する材料から成り、弾性(可撓性)を有し、本実施形態ではスチレン系エラストマー(例えば、SEPS:スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合)を用いているが、耐インク性を有するとともに弾性(可撓性)を発揮する材料であればどの様なものでも良く、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)やSBR(スチレンブタジエンゴム)等を用いることも可能である。
帯状部材36をキャリッジ側保持装置37で保持するには、図10に示す様にキャリッジ13から水平姿勢で主走査方向と直交する方向に延出する帯状部材36を、符号Aで示す線即ち第1方向反転部39のコの字形状の中央で折り曲げる様に屈曲させ、且つ、当該屈曲部からインクカートリッジ16へ延びる経路部分36bを、キャリッジ13へ延びる経路部分36aと交差する様に屈曲させる。尚、図10に示す破線は、第1方向反転部39を屈曲させる前の状態を示すものであり、図11(B)において符号A、Bで示す屈曲部は、図10における折り曲げ線A、Bにそれぞれ対応している。
ここで、図11(A)、(B)に示す様に、水平保持部41と帯状部材36との間に、記録ヘッド14とプリンタ1の制御部(図示せず)とを結ぶフレキシブルフラットケーブル(以下「FFC」と言う)32を挟持可能となっていて、これにより、FFC32の保持部品を別途設ける必要がなく、低コストにFFC32を引き回すことができ、且つ、省スペース化に資すことができる。
図12(A)に示す様に、基体側保持装置38は、帯状部材36を装置本体の基体を構成する後部フレーム6に保持するとともに、キャリッジ側保持装置37から垂直姿勢で延出する帯状部材36(符号36bで示す経路部分)を、主走査方向と直交する方向にスライドするユニット15のスライド動作に追従させる為に水平姿勢(符号36cで示す経路部分)に変換する機能を果たす。
尚、図14及び図18では説明の便宜上、主走査方向への移動動作によって主走査領域の右端部或いは左端部に位置することとなるキャリッジ13を、1つの図に描いている。
図15に示す蓋体145或いは蓋体245は、この様な繰り返し応力の発生を防止する為のものである。
図21に示すように、キャリッジ13の右側側壁には、切り欠き部(窓部)13aが形成されている。これは、キャリッジ13についての情報を表示する表示ラベル50を外部から視認可能とする為の切り欠き部であるが、この様に切り欠き部13aを形成することで、キャリッジ13の移動動作に伴ってインクミストがキャリッジ13内部に侵入する虞がある。キャリッジ13内部には、FFC32の電気的接点であるコネクタ51が配置されているので、インクミストが侵入することで、接触不良を招く虞がある。そこでこの様な不具合の発生を防止する為に、切り欠き部13aからのインクミストの侵入を防止する防止手段としてのプレート49が設けられていて、当該プレート49により、インクミストのキャリッジ13内部への侵入を防止している。
先ず、図24及び図25に示すように、フロントカバー8の内側には、各インクカートリッジ16a〜16fに対応する位置に、インクカートリッジ16a〜16fに向かって突出するようなリブ53a〜53f(図24では符号57で示す)が形成されている。リブ53a〜53fは、図24(A)に示すようにインクカートリッジ16が正しく装着された状態では、インクカートリッジ16と干渉しないが、インクカートリッジ16が正しく装着されておらず、当該インクカートリッジ16が装置前方(図24では左側)に一定量突き出た状態では、図24(B)に示すようにインクカートリッジ16と干渉する。
Claims (9)
- 主走査方向に往復駆動されるキャリッジに設けられたインクジェット記録ヘッドと、
前記キャリッジから独立して設けられるインクカートリッジと、
前記インクジェット記録ヘッドと前記インクカートリッジとを連通する為のインク流路が形成された可撓性帯状部材と、を備えた記録装置において、前記可撓性帯状部材を前記キャリッジに保持する可撓性帯状部材の保持装置であって、
前記可撓性帯状部材に、平面視略コの字形の形状によって成された方向反転部が形成され、
前記可撓性帯状部材を前記キャリッジから略水平姿勢で延出させるとともに、前記方向反転部をコの字形の形状の中央で折り曲げる様に屈曲させ、且つ、当該屈曲部から前記インクカートリッジへ延びる側を前記キャリッジへ延びる側と交差する様に屈曲させた状態を保持することにより、前記可撓性帯状部材の姿勢を水平姿勢から垂直姿勢に変換する姿勢変換部を有している、
ことを特徴とする可撓性帯状部材の保持装置。 - 請求項1において、前記姿勢変換部が、前記可撓性帯状部材の屈曲部を収容するとともに前記インクカートリッジへ延びる方向を規制するホルダ部と、
当該ホルダ部の開口を覆うとともに、前記可撓性帯状部材の屈曲形状を保持する為の凸形状を備えた蓋体と、
を備えて構成されていることを特徴とする可撓性帯状部材の保持装置。 - 請求項2において、前記蓋体が前記ホルダ部にスナップ式に装着される様に構成されている、
ことを特徴とする可撓性帯状部材の保持装置。 - 請求項1から3のいずれか1項において、前記可撓性帯状部材に、長手方向と直交する方向に突出する爪部が一体的に設けられ、
当該爪部が前記可撓性帯状部材を略水平に保持する水平保持部に形成された係合穴に嵌入することによって前記可撓性帯状部材を略水平に保持する様に構成されている、
ことを特徴とする可撓性帯状部材の保持装置。 - 請求項4において、前記記録装置の制御部と前記インクジェット記録ヘッドとを結ぶフレキシブルフラットケーブルを、前記可撓性帯状部材と前記水平保持部との間で挟持可能に構成されている、
ことを特徴とする可撓性帯状部材の保持装置。 - 請求項1から5のいずれか1項において、前記姿勢変換部が、前記可撓性帯状部材において前記垂直姿勢に変換された範囲に形成される湾曲部の数および湾曲方向を、前記キャリッジの動作に拘わらず一定とする様に成されている、
ことを特徴とする可撓性帯状部材の保持装置。 - 主走査方向に往復駆動されるキャリッジに設けられたインクジェット記録ヘッドと、
前記キャリッジから独立して設けられるインクカートリッジと、
前記インクジェット記録ヘッドと前記インクカートリッジとを連通する為のインク流路が形成された可撓性帯状部材と、を備えた記録装置であって、
前記可撓性帯状部材が、請求項1から6のいずれか1項に記載された前記可撓性帯状部材の保持装置によって前記キャリッジに保持されている、
ことを特徴とする記録装置。 - 請求項7において、前記垂直姿勢に変換されて前記姿勢変換部から延出する前記可撓性帯状部材及び前記フレキシブルフラットケーブルを、前記記録装置の基体側に保持する基体側保持装置を備え、
前記可撓性帯状部材及び前記フレキシブルフラットケーブルが、前記可撓性帯状部材の保持装置及び前記基体側保持装置から、キャリッジ移動方向に対して同じ側に延出することで、前記可撓性帯状部材の保持装置と前記基体側保持装置との間で略U字形の形状を成すように引き回されるとともに、
前記基体側保持装置から延出する際に、前記可撓性帯状部材と前記フレキシブルフラットケーブルとの間に、前記キャリッジの移動方向と交差する方向にクリアランスを有する様に構成されている、
ことを特徴とする記録装置。 - 主走査方向に往復駆動されるキャリッジに設けられた液体噴射ヘッドと、
前記キャリッジから独立して設けられる液体カートリッジと、
前記液体噴射ヘッドと前記液体カートリッジとを連通する為の液体流路が形成された可撓性帯状部材と、
前記可撓性帯状部材を前記キャリッジに保持する可撓性帯状部材の保持装置と、を備えた液体噴射装置であって、
前記可撓性帯状部材に、平面視略コの字形の形状によって成された方向反転部が形成され、
前記可撓性帯状部材の保持装置が、前記可撓性帯状部材を前記キャリッジから略水平姿勢で延出させるとともに、前記方向反転部をコの字形の形状の中央で折り曲げる様に屈曲させ、且つ、当該屈曲部から前記液体カートリッジへ延びる側を前記キャリッジへ延びる側と交差する様に屈曲させた状態を保持することにより、前記可撓性帯状部材の姿勢を水平姿勢から垂直姿勢に変換する姿勢変換部を有している、
ことを特徴とする液体噴射装置。
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