JPH04358842A - インクジェット記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はインクカートリッジを搭
載したインクジェット記録装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】インク噴射ヘッドはその機能を得るため
に複雑な構成となっており、高価な部品となっている。 そこでこのような高価なインク噴射ヘッドと、安価に製
造できるインクカートリッジを別体とし、インクの補充
がインクカートリッジの交換だけで出来るインクジェッ
ト記録装置が市場からは要求されている。

【０００３】従来、インクジェット記録装置におけるイ
ンク補充は、補充の容易さ、清潔さからカートリッジタ
イプが多く用いられてきた。中でもラミネートフィルム
を用いたインク袋にインクを充填したインクカートリッ
ジが多く用いられていた。

【０００４】しかし、このようなインクカートリッジの
インク袋内は液体インクが充填されており、衝撃により
インク液面は大きく変動した。そのため記録装置本体を
傾けることにより、インク噴射ヘッドの噴射ノズルより
インクの漏れが発生し、問題となった。

【０００５】そこで発泡材にインクを含浸させ、発泡材
中に構成される空孔の毛細管力を利用して内部を負圧に
保つインクカートリッジが考案されている。このタイプ
のインクカートリッジとして先願の特開昭６３ー８７２
４２号公報に記載されているものがあり、図５に断面図
を示す。

【０００６】このような発泡材３２を用いたインクカー
トリッジは、カートリッジが剛体３６で構成され、又、
インクの消費量と同じ体積の空気をカートリッジ内部に
導入することのできる、通気孔２６を設けた大気解放型
であった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし前述の従来技術
のように、インク噴射ヘッドと大気解放型のインクカー
トリッジの組合せにおいては、インクが大部分消費され
たインクエンド状態で空気がインク噴射ヘッド内に流入
した。通常インク噴射ヘッド内に空気が流入すると印字
不良、ドット抜けを引き起こすといった課題を有してい
た。

【０００８】よって、このような大気解放型のインクカ
ートリッジにおいてはインクエンドの検出が必要であり
、インクの導電性を利用したインクエンド検出機構が考
案されている。しかし、インクエンドの検出精度が悪い
ことや、インクカートリッジのコストアップにつながる
といった課題を有していた。

【０００９】本発明はかかる従来技術の課題を解決する
ものであり、その目的とするところは、インクエンド検
出装置を装備することなしに、インクエンド状態でイン
ク噴射ヘッド内への空気の流入を防ぐインクカートリッ
ジを装備した、簡単、小型、低価格なインクジェット記
録装置を提供するものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】インクを噴射し印字を行
うインクジェット記録装置において、インクの噴射を行
なうインク噴射ヘッドと、該インク噴射ヘッドへインク
を供給するインクカートリッジと、前記インク噴射ヘッ
ドと該インクカートリッジとを配管したインク供給チュ
ーブと、前記インクカートリッジの底面に装備され該イ
ンク供給チューブへインクを導くインク導出部材と、該
インク導出部材内部に設けられたインクより比重が小さ
く且つインク流路より大きい径を有する弁部材とにより
構成されたことを特徴とするインクジェット記録装置。

【００１１】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基ずいて詳細
に説明する。

【００１２】図１は本発明の一実施例を示すインクジェ
ット記録装置の斜視図であり、図２は本実施例に用いた
インクジェット記録装置用インクカートリッジの詳細図
である。図３、及び図４は本実施例の動作を示す説明図
である。

【００１３】図中、１はインク噴射ヘッド、２はキャリ
ッジ、３はフォーム式のインクカートリッジ、４はイン
ク室４ａをもったインク導出部材、５はインク導出部材
４に差し込まれるゴム栓、６はインク供給針、７はイン
ク噴射ヘッド１とインクカートリッジ３とを配管したイ
ンク供給チューブ、８はインクジェット記録装置本体、
９はインク流路を塞ぎインクの流出を防ぐ弁部材、１０
はインク、１１はＯリング、１２はフィルタである。

【００１４】図１に示すように、インク噴射ヘッド１と
インクカートリッジ３は共にキャリッジ２上に搭載され
ている。インクカートリッジ３内には多孔質のフォーム
が挿入されており、インクが含浸されている。インクカ
ートリッジ３の底面にはインク流出口３ａが開いている
。このインク流出口３ａには、Ｏリング１１を挟み込み
ながらインク導出部材４が差し込まれる構造になってい
る。インク導出部材４の底面にはインク漏れ防止用のゴ
ム栓５が圧入されている。インク噴射ヘッド１とインク
カートリッジ３は、インク供給針６を介して屈曲性を有
するインク供給チューブ７で連結されている。インク供
給針６の一端にはインク供給チューブ７が接続されてい
る。インク供給針６の他の一端は先端部が鋭く尖ってお
り、ゴム栓５を貫通してインクカートリッジ３内に挿入
されている。インク供給針６の先端付近の側面には針穴
６ａが設けてある。

【００１５】尚、インク導出部材４の構造は、以下に図
２に基ずいて説明する。

【００１６】図２に示すようにインク導出部材４は、イ
ンク室４ａと、段部４ｂと、ゴム栓５、そして弁部材９
と、によって構成されている。本実施例ではインク導出
部材４の一方からインク漏れ防止のために弾力性のある
ゴム栓５が圧入されている。インク導出部材４の他の一
方からは、インクより比重が小さく、且つインク室４ａ
の径よりも大きな径を有するフィルム状の弁部材９が挿
入されている。その弁部材９は図示するように、中央部
の円状の弁部９ａが可動する構造になっている。又、弁
部材９がインク中で浮遊しないよう、弁部材９の周囲は
段部４ｂ上で固定されている。

【００１７】次に図３、図４をもとに本実施例の動作の
説明を行う。

【００１８】図３はまだインクカートリッジ３内にイン
クが残っている、通常の印字状態でのインク導出部材４
内部の様子である。図４はインクが大部分消費されイン
クエンド状態になり、インクの供給がストップされた状
態のインク導出部材４内部の様子である。

【００１９】図３、及び図４に示すようにインク供給針
６はゴム栓５を貫通し、インク室４ａまで到達している
。この時インク供給針６の側面に設けられた針穴６ａは
常にインク室４ａ内のインク中にある。よってインク１
０は針穴６ａから取り込まれ、インクカートリッジ３か
らインク噴射ヘッド１へとインク供給される。

【００２０】又、インクより比重の小さい弁部材９の弁
部９ａは、通常印字中は段部４ｂ内のインク１０中で浮
力により図中上方へ浮上した状態にあり、矢印Ａ方向の
インク１０の流れによって、弁部９ａも矢印Ａ方向に力
が作用するが、インク１０の流れによる力に比較して弁
部９ａの浮力が十分大きいために、弁部９ａがインク室
４ａに密着することはなく、インクの流れを妨げること
もない。

【００２１】従って、インクカートリッジ３からインク
室４ａへとインクは流れ、インク噴射ヘッド１へのイン
ク供給が可能となる。このため、インク導出部材４内に
フィルム状の弁部材９を設置し、なおかつ弁部材９の周
囲を段部４ｂ上に固定しても、良好な印字が得られるこ
とになる。

【００２２】しかし、インクカートリッジ３内のインク
１０の消費が進むと、インク１０の液面の下降と共に弁
部９ａも下降してくる。更にインク１０の消費が進みイ
ンクエンド間近になると、図４に示すようにフィルム状
の弁部９ａは段部４ｂに密着し、インク流路を完全に塞
ぐ。よって弁部材９より下方のインク室４ａにはインク
はもちろん、空気の流入も起こらない。つまり、インク
エンド時には自動的にインクの供給がストップされるの
である。又、インクエンド時にはドット抜けが発生する
が、ユーザーがインクエンドだと気付かず、ドット回復
のためにパージ動作を行なったとしても、フィルム状の
弁部９ａはさらに強く段部４ｂに密着する。この時弁部
９ａは矢印Ａ方向にたわみ、変形するもののインク流路
の径に対して弁部９ａの径は十分大きいために、段部４
ｂと弁部９ａの間に隙間が生じることはない。従って、
インク流路は弁部９ａによって完全に遮蔽され、インク
や空気の流出を防ぐことができる。

【００２３】ユーザーは、インク噴射ヘッド１へのイン
クの供給がストップし、印字ができない状態や、パージ
動作を行ってもインクの吐出が無いことを確認してイン
クエンドであることが分かる。それによってインクカー
トリッジ３の交換時期であることを知り、インクカート
リッジ３を交換する。

【００２４】又、本実施例ではインクカートリッジ３の
底面のインク流出口３ａにフィルタ１２を張り付けてあ
る。インクカートリッジ３内に含まれる気泡や析出物は
全てこのフィルタ１２にトラップされ、インク噴射ヘッ
ド１へと流出することはない。つまり、インク噴射ヘッ
ド１には気泡や析出物が完全に除去された、純粋なイン
クのみが供給される。

【００２５】又、本発明ではインクカートリッジ３を装
着する際には、インク供給針６へインク導出部材４の底
部に設けたゴム栓５を差し込むだけでよいため、インク
の補給作業が容易になるばかりか、補給作業の不手際に
よって周囲をインクで汚染することはない。

【００２６】尚、本実施例ではインクカートリッジ３を
インク噴射ヘッド１と共にキャリッジ２上に設置したが
、インクジェット記録装置本体８上に設置し、インク供
給チューブ７によって長い距離を配管した場合や、イン
ク供給チューブ７の代わりに屈曲性を有さないインク管
を用いてインク噴射ヘッド１とインクカートリッジ３を
接続した場合も、同様の効果が得られることは言うまで
もない。

【００２７】

【発明の効果】本発明は前述のように、インクエンド時
にはインク噴射ヘッドへのインクの供給を自動的にスト
ップさせるインクカートリッジであるため、インクエン
ドを検出する電気的、及び機械的な動力、スペースを必
要としないそのため、最近インクジェット記録装置に要
求される簡単、軽量、コンパクト、なおかつ低価格な装
置を提供できるという効果を有する。このように本発明
の実用的効果は極めて大きいものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のインクジェット記録装置の一実施例を
示す斜視図。

【図２】本発明のインクジェット記録装置の一実施例の
詳細図。

【図３】本発明のインクジェット記録装置の一実施例の
動作の説明図。

【図４】本発明のインクジェット記録装置の実施例の動
作の説明図。

【図５】従来技術のインクジェット記録装置用のインク
供給装置を示す断面図。

【符号の説明】

１　　　　インク噴射ヘッド ２　　　　キャリッジ ３　　　　インクカートリッジ ４　　　　インク導出部材 ５　　　　ゴム栓 ６　　　　インク供給針 ７　　　　インク供給チューブ ８　　　　インクジェット記録装置本体９　　　　弁部
材 １０　　　　インク １１　　　　Ｏリング １２　　　　フィルタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　インクを噴射し印字を行うインクジェ
   ット記録装置において、インクの噴射を行なうインク噴
   射ヘッドと、該インク噴射ヘッドへインクを供給するイ
   ンクカートリッジと、前記インク噴射ヘッドと該インク
   カートリッジとを配管したインク供給チューブと、前記
   インクカートリッジの底面に装備され該インク供給チュ
   ーブへインクを導くインク導出部材と、該インク導出部
   材内部に設けられたインクより比重が小さく且つインク
   流路より大きい径を有する弁部材とにより構成されたこ
   とを特徴とするインクジェット記録装置。