JP2002167517A - 硬化型水性樹脂組成物 - Google Patents
硬化型水性樹脂組成物Info
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Abstract
えで、太陽光が充分当たらないか、又は太陽光が当たる
前の耐水性及び耐汚染性を改良した皮膜を形成し得る水
性樹脂組成物の提供。 【解決手段】マレイミド基を有するエチレン性不飽和単
量体、アルデヒド基又はケトン構造を有するエチレン性
不飽和単量体及び必要に応じて前記単量体と共重合可能
なその他のエチレン性不飽和単量体を構成単量体単位と
する共重合体(A)、1分子中に少なくとも2個以上のヒ
ドラジン基又はセミカルバジド基を有する化合物(B)並
びに水性媒体を含有する組成物であって、(A)成分が水
性媒体中に分散してなる硬化型水性樹脂組成物。
Description
成物に関するものであり、本発明の組成物から得られる
皮膜は耐候性及び耐水性に優れるため、塗料、コーティ
ング剤及び印刷インキ等の被覆材、不織布用等の接合
剤、接着剤、充填剤、成形材料並びにレジスト等の種々
の用途に賞用され得るものである。
剤等に用いられる、皮膜形成性のエマルションについて
の研究から、マレイミド基を有するエチレン性不飽和単
量体を構成単量体とする共重合体が、得られる皮膜が耐
候性に優れたものであり、塗料原料として有効であるこ
とを見出し、特許出願を行った(特願平11−3442
75号、特願平11−362080号)。
1−362080号の明細書で述べたことであるが、そ
れら特定の共重合体から得られた皮膜ないし塗膜は、耐
候性に優れていることが知られている重合体であるフル
オロオレフィン−ビニルエーテル系共重合体からなるフ
ッ素樹脂や、アクリルシリコン樹脂から得られた皮膜が
有する皮膜光沢が不十分、皮膜と基材との密着性が満足
できるレベルにないという問題点を解決するものであっ
た。
境問題への対応や、作業環境改善の要求から、塗料等の
水性化への試みがなされており、特に屋外塗料において
は、皮膜に耐汚染性、耐水性及び耐候性等の性能が要求
されているが、溶剤系の被覆剤と比較すると、耐汚染
性、耐水性及び耐候性等のすべての点において不十分な
ものであった。
溶剤系被覆剤と同等の性能を有する被覆剤について鋭意
検討した結果、エマルション等の水性分散体において
も、マレイミド基を有するエチレン性不飽和単量体及び
特定のラジカル重合性界面活性剤を共重合する(特願平
2000−270766)か、又はマレイミド基を有す
るエチレン性不飽和単量体及びシクロアルキル基を有す
るエチレン性不飽和単量体を共重合すること(特願平2
000−270767)で、耐水性、耐汚染性に優れた
水性樹脂組成物が得られることを見出した。
性樹脂組成物において、基材に塗布した後に、太陽光が
当たらない部分や、太陽光が当たる部分でも太陽光が十
分に当たる前に、雨等により水に浸される場合におい
て、皮膜が白化するといった、耐水性が不足することが
あったり、耐汚染性が不充分である場合があった。本発
明の目的は、太陽光による硬化後の皮膜の特性を維持し
たうえで、太陽光が充分当たらないか、又は太陽光が当
たる前の耐水性及び耐汚染性を改良した皮膜を形成し得
る水性樹脂組成物を提供することにある。
よる硬化が起こる前の皮膜の初期物性について、改良検
討を実施した結果、カルボニル基を樹脂中に導入し、ヒ
ドラジン化合物を架橋剤として使用する方法を併用する
ことにより、初期段階おける耐水性及び耐汚染性が著し
く改善できることを見出し、この発明を完成した。以
下、本発明を詳細に説明する。尚、この明細書において
は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を(メタ)ア
クリロイル基と表し、アクリル酸又はメタクリル酸を
(メタ)アクリル酸と表し、アクリレート又はメタクリ
レートを(メタ)アクリレートと表す。
レン性不飽和単量体(以下マレイミド単量体という)を
構成単量体単位の一つとするものである。該マレイミド
基を有するエチレン性不飽和単量体としては、エチレン
性不飽和基と、下記式(1)で表される環状イミド基を有
する化合物(以下、単に「イミド化合物」という。)が
挙げられる。
独立した水素原子、若しくはアルキル基、どちらか一方
が水素原子で、他方がアルキル基、又はそれぞれが結合
して炭素環を形成する基である。
基としては、ビニル基及び(メタ)アクリロイル基等が
挙げられ、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
はエチレン性不飽和基含有単量体との共重合性に優れて
いる点で、それぞれ独立したアルキル基、又はそれぞれ
が結合して炭素環を形成する基が好ましい。アルキル基
としては、炭素数4以下のものが好ましい。さらに、イ
ミド化合物の製造が容易で、収率に優れ、又得られる共
重合体が耐水性に優れたものとなる点で、それぞれが結
合して炭素環を形成する基が好ましく、より好ましく
は、基−CH2CH2CH2−、又は基−CH2CH2CH2
CH2−が好ましく、特に好ましくは基−CH2CH2C
H2CH2−である。
れるイミド(メタ)アクリレートが好ましい。
様の基である。又、R3はアルキレン基で、R4は水素原
子又はメチル基であり、nは1〜6の整数である。
しく、より好ましいものは、1のものである。R3とし
ては、炭素数1〜6のものが好ましく、より好ましくは
エチレン基及びプロピレン基が挙げられる。
としては、下記式(3)及び(4)で表される化合物を挙げる
ことができる。
はメチル基である。nは1〜6の整数である。
はメチル基である。R6及びR7は炭素数4以下のアルキ
ル基である。nは1〜6の整数である。
献、及び特許に記載のある方法により、酸無水物、アミ
ノアルコール及び(メタ)アクリル酸より製造すること
ができる。 ・加藤清ら、有機合成化学協会誌30(10),89
7,(1972) ・Javier de Abajo ら、Polymer,vol33
(5),(1992) ・特開昭56−53119号公報、特開平1−2425
69号公報
エチレン性不飽和単量体 本発明における共重合体は、アルデヒド基又はケトン構
造を有するエチレン性不飽和単量体(以下アルデヒド又
はケトン単量体という)を構成単量体単位とするもので
ある。当該単量体に由来する(A)成分中のアルデヒド基
又はケトンは、そのカルボニル基が後記する(B)成分と
反応し、架橋するものである。アルデヒド又はケトン単
量体の例としては、例えば、(メタ)アクロレイン、ア
セトアセトキシエチル(メタ)アクリレート及びダイア
セトン(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これら
の中でも、入手が容易で(B)成分との反応性に優れる点
でダイアセトン(メタ)アクリルアミドが好しい。
量体及びアルデヒド又はケトン単量体の他、必要に応じ
てこれらの単量体と共重合し得るその他のエチレン性不
飽和単量体(以下その他単量体という)の共重合体であ
ってもよい。その他のエチレン性不飽和単量体として
は、前記マレイミド単量体及びアルデヒド又はケトン単
量体以外の(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、スチレン及び、α−メチルスチレン、並び
にビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロイルオキシ、プロピルトリメトキシ
シラン及びγ−メタクリロイルオキシプロピルトリエト
キシシラン等のアルコキシシリル基を有するエチレン性
不飽和単量体等が挙げられる。
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、nブチル(メタ)アク
リレート、iso ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル
(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート及びステアリル(メタ)アクリ
レート等の(メタ)アクリル酸アルキル、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート及びイソボロニル(メタ)アク
リレート等の脂環式(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート等のアリール(メタ)アクリレー
ト、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート及び2−
エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシア
ルキル(メタ)アクリレート、並びにヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート及びヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート、(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキル、グリ
シジル(メタ)アクリレート、並びに(メタ)アクリル
酸N,N−ジエチルアミノエチルを挙げることができ
る。
面から好ましい単量体としては、炭素数が1〜8のアル
キル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリル酸、スチレン、炭素数が2〜3のアルキレ
ン基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられ、耐
候性等の面から好ましい単量体としては、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレートが挙げられる。
体、アルデヒド又はケトン単量体及びその他単量体の好
ましい構成割合は、マレイミド単量体1〜40質量部、
好ましくは4〜20質量部、アルデヒド又はケトン単量
体1〜30質量部、好ましくは2〜25質量部、その他
単量体の構成割合40〜98質量部、好ましくは55〜
94質量部である。マレイミド単量体が1質量部未満で
は、太陽光による硬化後の架橋密度が低く、皮膜の耐水
性等の物性が劣ることがあり、40質量部を越えると架
橋密度が高くなりすぎて皮膜が脆くなることがある。ア
ルデヒド又はケトン単量体が1未満では、太陽光による
硬化前の耐水性等が劣ることがあり、30質量部を越え
ると皮膜の親水性が高くなりすぎで硬化後も耐水性が不
足することがある。その他単量体が40質量部に満たな
いと、皮膜の親水性が高くなってしまい耐水性が低下し
てしまうことがあり、一方98質量部を超えると、硬化
後の架橋密度が低下し皮膜の耐水性が低下してしまうこ
とがある。
ある。(A)成分の製造方法としては一般的な乳化重合方
法で、一般的な界面活性剤を乳化剤とし、マレイミド単
量体、アルデヒド又はケトン単量体及び必要に応じてそ
の他単量体の共重合を行うことにより、容易に調製され
る。
する単量体を、水性媒体中にラジカル重合性界面活性剤
を乳化剤として使用して分散させ、重合開始剤の存在下
に加熱攪拌する方法、及び共重合する単量体を、乳化剤
を使用して分散して水性乳濁液とし、当該水性乳濁液を
水性媒体中に添加しつつ、重合開始剤の存在下に加熱攪
拌する方法等を挙げることができる。
するために、連鎖移動剤を使用することができる。乳化
重合で使用される重合開始剤の種類及び割合、並びに適
用される重合温度及び単量体の供給方法は、使用する単
量体、及び目的に応じて適宜選択すればよい。重合温度
としては、通常使用する重合開始剤に適した重合温度を
採用する。連鎖移動剤としては、ドデシルメルカプタ
ン、キサントゲン酸ジスルフィド、ジアゾチオエーテル
及び2−プロパノール等が挙げられる。
過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、並びに過酸化水素、
ベンゾイルパーオキサイド及びt-ブチルハイドロパーオ
キサイド等の過酸化物等が挙げられる。これらは、重亜
硫酸ナトリウム及びアスコルビン酸等の還元剤を併用
し、レドックス系開始剤として使用しても良い。これら
の中でも、水溶性の重合開始剤が好ましい。
て、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸
ナトリウム及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン
酸ナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、並びにポリオ
キシエチレン高級アルコールエーテル及びポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル等の非イオン性界面活
性剤等が挙げられる。
性に優れる点で、ラジカル重合性界面活性剤を使用する
ことが好ましい。ラジカル重合性界面活性剤を乳化剤と
して使用する場合、前記単量体を乳化重合する際に容易
に共重合体の第三成分として共重合体の中に組み込まれ
るものである。ラジカル重合性界面活性剤については、
特公昭46−12472号公報、特公昭56−2965
7号公報、特開昭56−28208号公報、特開昭56
−127697号公報、特開昭62−100502号公
報、特開平2−162287号公報等で知られ、すでに
市販品としてラテムル〔商品名、花王(株)製〕、エレ
ミノール〔商品名、三洋化成(株)製〕、アクアロン
〔商品名、第一工業製薬(株)製〕、アデカリアソープ
〔商品名、旭電化工業(株)製〕等が知られている。
用可能であるが、特に好ましいものは、オキシアルキレ
ン基を主鎖とし、一端にラジカル重合性二重結合を有す
る基、多端にイオン解離性基を有する界面活性剤であ
り、一般式で示せば、以下のとおりのものである。
を有する基、AOはオキシアルキレン基、nは2以上の
整数、Yはイオン解離性基を示す。
又はカチオン性のものが好ましく、ラジカル重合性二重
結合を有する基として好ましいものは、芳香族炭化水素
基、アルキル置換芳香族炭化水素基、高級アルキル基又
は脂環式炭化水素基等の疎水性基と、ラジカル重合性二
重結合とが組み合わされた構造のものであり、重合性二
重結合としては、(メタ)アリル基、プロペニル基又は
ブテニル基等が好ましい。
ましいものはアニオン性のものであり、したがってイオ
ン解離性基としては、オキシアルキレン基にアニオンが
共有結合し、これにカチオンがイオン結合した塩が好ま
しく、具体例としては、−SO3Na 、−SO3NH4、
−COONa、−COONH4、−PO3Na2及び−PO
3(NH4)2等が挙げられ、さらに好ましくは−SO3N
a 、−SO3NH4である。
300以下が好ましく、さらに好ましくは5〜50であ
り、アルキレン基としては、エチレン基又はプロピレン
基が好ましい。
は、例えば、下記式(6)、(7)及び(8)等で表される化合
物が挙げられる。式(6)及び(7)のR8及びR9としては、
炭素数6〜18の直鎖状又は分岐状アルキル基が好まし
い。式(8)中のR10としては、炭素数8〜24のアルキ
ル基が好ましく、R11は水素原子又はメチル基である。
また、式(6)〜(8)中のイオン解離性基の具体例は、先に
述べた通りである。
ミド単量体、アルデヒド又はケトン化合物及びその他単
量体のそれぞれの種類と組合せ、さらにはラジカル重合
性界面活性剤の種類によっても異なるが、一般的には、
使用する単量体の合計量100質量部に対し、0. 1〜
5質量部が好ましい。使用量が0. 1質量部未満では、
これを用いて乳化重合や得られたエマルジョンの安定性
が低下することがあり、5質量部を越えると、添加量に
比例した耐水性の効果の向上が認められないばかりでな
く、むしろ耐水性が低下することがあり避けるのが望ま
しい。
耐水性を向上させるために、ポリカルボン酸系及びポリ
スルホン酸系等の陰イオン性高分子界面活性剤、ポリビ
ニルアルコール等の非イオン性高分子界面活性剤を併用
することもでき、その使用量は、全単量体量100質量
部に対して、0.1〜5質量部の範囲であることが好ま
しい。
定すれば良いが、好ましくは数平均分子量1000〜1
00万であり、より好ましくは1万〜50万である。こ
の値が1000に満たないものは、耐候性及び耐水性に
低下してしまうことがあり、一方100万を越えると、
成膜性が低下することがある。尚、本発明において、数
平均分子量とは、溶媒としてテトラヒドロフランを使用
し、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(以下G
PCと略する)により測定した分子量をポリエチレンの
分子量を基準にして換算した値である。
〜70質量%が好ましく、より好ましくは、40〜60
質量%である。
ラジン基又はセミカルバジド基を有する化合物(B) 1分子中に少なくとも2個以上のヒドラジン基又はセミ
カルバジド基を有する化合物(以下ヒドラジン誘導体と
いうこともある)としては、ヒドラジン基又はセミカル
バジド基を有するものであれば種々の化合物が使用でき
る。ヒドラジン基を有する化合物の例としては、プロピ
レン−1,3−ジヒドラジン及びブチレン−1,4−ジ
ヒドラジン等のジヒドラジン化合物;N,N−ジエチル
ヒドラジン、N,N−ジプロピルヒドラジン、N,N−
ジステアリルヒドラジン、N−メチル−N−エチルヒド
ラジン、N−メチル−N−ベンジルヒドラジン及びN,
N−ジ(β−ヒドロキシエチル)ヒドラジン等のN,N
−ジ置換ヒドラジン;マロン酸ジヒドラジド、こはく酸
ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジ
ヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒ
ドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド及びフタル酸ジヒ
ドラジド等のジカルボン酸ジヒドラジド化合物;トリメ
リット酸トリヒドラジド等のトリカルボン酸トリヒドラ
ジド化合物並びに炭酸ジヒドラジド等が挙げられる。セ
ミカルバジド基を有する化合物の例としては、ビスセミ
カルバジド及びポリイソシアネートにジヒドラジドを反
応させて得られる化合物等が挙げられる。前記ポリイソ
シアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート
及びイソホロンジイソシアネート等のジソシアネート、
ジイソシアネートから誘導されるポリイシソアネート、
及びポリイソシアネートと活性水素基を有する化合物と
の反応物等が挙げられる。ここで活性水素基を有する化
合物としては、ポリエーテルポリオール及びポリエチレ
ングリコールモノアルキルエーテル等が挙げられる。
(B)成分としては、2種以上を併用することもできる。
分に含有されるアルデヒド基又はケトンに由来するカル
ボニル基1モルに対して、(B)成分中のヒドラジド基又
はセミカルバジド基の割合で0.01〜2モル、より好
ましくは0.05〜1.5モルとなるように配合するこ
とが好ましい。この割合が0.01モルに満たない場
合、太陽光が不足した部位の皮膜の架橋密度が不足し、
耐水性が低下することがあり、他方2モルを越えると未
反応の(B)成分が残存し、耐水性が低下することがあ
る。
できる。好ましい方法は、製造が容易である点で、(A)
成分を含むエマルションに、(B)成分及び必要に応じて
その他の成分を配合し、攪拌・混合する方法等が挙げら
れる。
剤、繊維用の硬化仕上げ剤、溌水剤、シーリング剤、バ
インダー、接着剤及び粘着剤等に用いることができ、特
に好適に使用できる。この場合、適用可能な基材として
は、例えば、ガラス、スレート、金属、木材、プラスチ
ック及びコンクリート等が挙げられる。被覆材の用途を
具体的に示すと、土木・建築用の塗料、耐酸性雨用塗
料、防汚性塗料、及び溌水剤、電気電子部品の防湿コー
ティング剤及び磁気テープのバックコート剤が挙げられ
る。
料として有用であり、特に屋外塗料として有用である。
塗料として使用する際、従来の塗料で使用されている種
々の添加剤を配合するこができる。
及びチタンホワイト等の充填剤、ブチルセロソルブ、ブ
チルカルビトール及びジプロピレングリコールモノブチ
ルエーテル等の造膜助剤、ジブチルフタレート及びジオ
クチルフタレート等の可塑剤、ロジン、テンペンフェノ
ール及び石油樹脂等の粘着付与剤、湿潤、分散及び消泡
等の目的に用いられる各種界面活性剤、増粘剤、チクソ
剤、並びに凍結防止剤等が挙げられる。
よく、たとえば、該分散体を基材に塗工し、自然乾燥又
は加熱乾燥する方法等が挙げられる。
は、二個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合
物、例えば、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレ
ートやポリアルレキングリコールポリ(メタ)アクリレ
ート等のアクリル系のモノマー及びウレタン(メタ)ア
クリレート、ポリエステル(メタ )アクリレート、エ
ポキシ(メタ)アクリレート及びポリエーテルポリオー
ル等の化合物と併用されて活性エネルギー線硬化型水性
エマルションとして用いることにより、さらに応用範囲
が広がるものである。
が太陽光により光二量化し、三次元架橋し、又(A)成分
中のアルデヒド基又はケトン構造に由来するカルボニル
基が、水分の蒸発とともに(B)成分と反応し、三次元架
橋する。(A)成分中のマレイミド基は、太陽光を効率良
く吸収し、架橋するため、耐水性、耐候性及び耐汚染等
に優れた架橋皮膜を形成する。一方、(A)成分中のアル
デヒド基又はケトン構造に由来するカルボニル基とヒド
ラジン誘導体は、水分の蒸発と共に、素早く架橋するた
め、例えば、夜間のような太陽光が当たらない条件下に
おいても反応、架橋して皮膜の耐水性を向上させる。従
って、本発明者らが先の見出した組成物では、太陽光に
曝される前の皮膜が雨による濡れた場合、艶の低下、成
膜不良による皮膜の白化等の問題が生じる可能性がある
が、本発明の組成物では、(A)成分中のカルボニル基と
(B)成分の架橋を併用することで、これらの問題がない
良好な皮膜とすることができる。
り具体的に説明する。尚、各例における成分配合の部
は、全て質量部を意味する。
レート(以下単にイミドアクリレートという)、ダイア
セトンアクリルアミド、n−ブチルメタクリレート(以
下BMAという)、メチルメタクリレート(以下MMA
という)、n−ブチルアクリレート(以下BAという)
及びメタクリル酸(以下MAAという)を混合して、脱
イオン水100部及びアクアロンHS10の0.5部
〔下記(10)で表されるラジカル重合性成界面活性剤(n
=10)、第一工業製薬(株)製、以下HS10とい
う〕を添加し、回転式ホモミキサーを用いて単量体エマ
ルションを作成した。一方、脱イオン水45部、HS1
0の0.5部の入ったフラスコ内部を窒素置換した後、
温度80℃迄加温した。内液を温度80℃に維持しなが
ら、そこへ、過硫酸アンモニウム1部と、先の単量体エ
マルションの内2質量%分を添加し、添加後15分後か
ら残りの単量体エマルションを2時間かけて滴下し、さ
らにそのまま2時間熟成した。熟成後、冷却した後、中
和剤としてアンモニア水(10wt%)を3部滴下し
て、エマルション型の水性樹脂分散体を得た。これをエ
マルションA−1という。
に変更する以外は、製造例1と同様の方法により水性樹
脂分散体を得た。これをエマルションA−2という。
を各1部〔ポリオキシエチレン鎖を有するアニオン性界
面活性剤、不揮発性分30%、日本乳化剤(株)製、以
下707SFという〕使用した以外は、製造例1と同様
の方法により水性樹脂分散体を得た。これをエマルショ
ンA−3という。
〜X−3の製造) 使用する単量体及び界面活性剤の量を表1に示す通りに
変更する以外は、製造例1と同様の方法により水性樹脂
分散体を得た。
ジド(以下ADHという)0.3部(共重合体のカルボ
ニル基に対してヒドラジン基として0.29モル)配合
した後、造膜助剤のトリプロピレングリコール−n−ブ
チルエーテル5部及び増粘剤〔プライマールRM−8
W、日本アクリル(株)製〕0.5部を混合し組成物を
得た。得られた組成物を、アルミ板にバーコーターを使
用し、室温で50μmの膜厚で塗布した。塗装後に10
℃恒温槽で24時間乾燥するか、又は塗装後に屋外(晴
天時の南面)に2時間暴露した。得られた2種類の試験
体について、下記の評価試験を行った。それらの結果を
表3に示す。
漬中の白化レベルと、水中から取り出して室温で1日
間放置した後の白化のレベルを目視で評価した。 ○:白化せず、白化はなく艶のある皮膜 △:僅かに白化、白化はないが艶が減少 ×:白化した、白化したまま
し、皮膜上に塗布し24時間放置後ペーパータオルでの
拭き取り性を評価した。 ○ :完全に除去 △:痕跡が残る程度 ×:ほとんど除去できず
し、ADHの0.6部を配合したこと以外は、すべて実
施例1と同様の方法により組成物を製造した。得られた
組成物を実施例1と同様に評価を行った。それらの結果
を表3に示す。
たこと以外は、すべて実施例1と同様の方法により組成
物を製造した。得られた組成物を実施例1と同様に評価
を行った。それらの結果を表4に示す。
同様の方法により組成物を製造した。得られた組成物を
実施例1と同様に評価を行った。それらの結果を表3に
示す。
1、X−2及びX−3を使用したことは、すべて実施例
1と同様の方法により組成物を製造した。得られた組成
物を実施例1と同様に評価を行った。それらの結果を表
3に示す。
方法により組成物を製造した。得られた組成物を実施例
1と同様に評価を行った。それらの結果を表4に示す。
外曝露後の耐水性及び耐汚染性に優れた皮膜を形成する
ことができ、塗料、接着剤、シーリング剤、コーティン
グ剤等各種の用途に対して極めて有用なものであり、特
に屋外塗料として有用なものである。
Claims (2)
- 【請求項1】マレイミド基を有するエチレン性不飽和単
量体、アルデヒド基又はケトン構造を有するエチレン性
不飽和単量体及び必要に応じて前記単量体と共重合可能
なその他のエチレン性不飽和単量体を構成単量体単位と
する共重合体(A)、1分子中に少なくとも2個以上のヒ
ドラジン基又はセミカルバジド基を有する化合物(B)並
びに水性媒体を含有する組成物であって、(A)成分が水
性媒体中に分散してなる硬化型水性樹脂組成物。 - 【請求項2】(A)成分中のアルデヒド基又はケトン構造
に由来するカルボニル基1モルに対して、(B)成分をヒ
ドラジド基又はセミカルバジド基の割合で0.01〜2
モル含有する請求項1記載の硬化型水性樹脂組成物。
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---|---|---|---|
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EP01127475A EP1211293A3 (en) | 2000-11-30 | 2001-11-28 | Curing type water base resin composition |
US09/996,917 US6559231B2 (en) | 2000-11-30 | 2001-11-30 | Curing type water base resin composition |
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---|---|---|---|
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---|---|
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JP4463971B2 JP4463971B2 (ja) | 2010-05-19 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006182955A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Nippon Paint Co Ltd | 水性硬化型防汚塗料組成物、防汚性塗膜及び水中構造物 |
JP2007169449A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Nippon Paint Co Ltd | 水性硬化型防汚塗料組成物、防汚性塗膜、水中構造物及び水中摩擦低減方法 |
-
2000
- 2000-11-30 JP JP2000364667A patent/JP4463971B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2007169449A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Nippon Paint Co Ltd | 水性硬化型防汚塗料組成物、防汚性塗膜、水中構造物及び水中摩擦低減方法 |
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