JP2002167195A - ブーム装置の異常検出装置 - Google Patents

ブーム装置の異常検出装置

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JP2002167195A
JP2002167195A JP2000369421A JP2000369421A JP2002167195A JP 2002167195 A JP2002167195 A JP 2002167195A JP 2000369421 A JP2000369421 A JP 2000369421A JP 2000369421 A JP2000369421 A JP 2000369421A JP 2002167195 A JP2002167195 A JP 2002167195A
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axial force
hydraulic pressure
cylinder
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JP2000369421A
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Kenji Kamei
健司 亀井
Shunichi Nakazawa
俊一 中澤
Hiroaki Mizuguchi
裕朗 水口
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Aichi Corp
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Aichi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 起伏作動自在なブームに作用する負荷を検出
する軸力検出器が正常な範囲で作動しているか否かを的
確に判断可能な異常検出装置を提供する。 【解決手段】 ブームを起伏作動させる起伏シリンダ5
2に取り付けられた軸力検出器25からの検出信号がコ
ントロールユニット30に入力されている。コントロー
ルユニット30は、始業点検スイッチ11が操作される
と、ブームが車体上に格納された状態で起伏コントロー
ルバルブ41及びリリーフ圧切替バルブ42を作動させ
て起伏シリンダ52に第1油圧を作用させ、このときに
軸力検出器25で検出される軸力検出値が適正範囲内に
あるか否かを判断する。次いで同様に第2油圧を作用さ
せ、この軸力検出値が適正範囲内にあるか否かを判断す
る。そして、これ等が適正範囲内にないときにアラーム
80により警報作動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基台に起伏シリン
ダの作動により起伏動自在に設けられたブームを有する
ブーム装置の異常検出装置に関し、さらに詳細には起伏
シリンダに作用する軸力を検出してブームに作用する負
荷等を検出する軸力検出手段の異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のようなブーム装置の一例として、
車体上に旋回動自在な旋回台(基台)と、この旋回台に
枢結されて起伏シリンダの作動により起伏動自在に配設
された伸縮ブームと、伸縮ブームの先端部にブームの起
伏角度に拘わらず常時水平を維持するように取り付けら
れた作業台とを有する高所作業車がある。高所作業車で
はブームを起伏作動、旋回作動、伸縮作動等させて作業
台を基台から遠方に移動させたときに、ブームから車体
側に対して車両を転倒させようとするモーメント(転倒
モーメントという)が作用する。
【0003】転倒モーメントは作業台に作用する荷重と
作業台の移動半径(作業半径という)との積に応じて変
化し、この転倒モーメントが所定モーメントを超えると
車両を転倒させるおそれが生じる。このため、高所作業
車にはブームから車体側に作用する転倒モーメントを常
時検出し、検出されるモーメントが所定モーメントを超
えるようなブームの作動を規制する転倒防止装置が設け
られている。
【0004】転倒モーメントを検出する手段として、ブ
ームと旋回台との間に設けられてブームを起伏動自在に
支承する起伏シリンダについて、そのシリンダの伸縮軸
方向に作用する荷重(軸力という)を検出し、この軸力
とブーム及び起伏シリンダの幾何学的位置関係とから車
体に作用する転倒モーメントを求める方法が従来から用
いられている。軸力を検出する軸力検出手段として、例
えば、起伏シリンダを旋回台に枢結する枢結ピンにロー
ドセルを設けてその検出信号から軸力を求める軸力検出
器が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にして検出される軸力は、車体に作用する転倒モーメン
トを求める基礎値となり、この値をもとにブームの作動
規制(転倒防止規制)が行われるため、軸力検出器が適
正に作動していることが高所作業車の安全管理及び適切
なブームの作動規制を行う上で重要な意義を有してい
る。このため、高所作業車では、通常作業時に異常な軸
力が検出されたときにただちに警報作動を行うととも
に、作業者が日常的に始業点検を行い軸力検出器に異常
がないことを確認するように、作業者のスイッチ操作に
基づいて故障診断プログラムを実行し、異常があると判
断されるときに警報作動を行う異常検出装置が設けられ
ている。
【0006】しかしながら、従来の異常検出装置では、
点検スイッチが操作されたときに、作業台を予め設定さ
れた所定の高さ位置(例えば旋回角度:0度、ブーム伸
長量:全縮状態、ブーム起伏角度:45度など)まで上
昇作動させ、このときに軸力検出器で検出される軸力
が、予め設定された基準の軸力範囲内にあるか否かを判
断基準としていた。このため、点検時の作業台荷重が一
定(具体的には作業台荷重が既知である空荷状態)でな
ければ正確な異常判断ができず、作業台に作業工具や機
材等が積載されているときには、点検のために逐一これ
等の機材等を地上に降ろさなければ適正な点検ができな
いという問題があった。
【0007】本発明は、上記のような問題に鑑みて成さ
れたものであり、ブーム先端部に作用する荷重が使用状
態に応じて変化するようなブーム装置において、例えば
作業台に積載された作業工具や機材等を逐一降ろす等の
余分な作業を行うことなく、軸力検出器が正常な範囲で
作動しているか否かを的確に判断可能なブーム装置の異
常検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明は、ベース部材(例えば実施形態における車体3)
に設けられた基台(例えば実施形態における旋回台4)
に起伏自在に枢結されたブームと、このブームと基台と
の間に配設されて油圧を作用させることにより基台に対
してブームを起伏作動させる起伏シリンダと、起伏シリ
ンダの作動を制御する制御装置(例えば実施形態におけ
るコントロールユニット30)と、起伏シリンダに作用
する軸力を検出する軸力検出手段と、ベース部材に設け
られてブームを載置保持するブーム支持部材(例えば実
施形態におけるブームレスト18)と、ブームがブーム
支持部材に支持された格納姿勢において制御装置からの
所定作動指令に基づいて起伏シリンダに作用する油圧を
第1油圧と第2油圧(例えば実施形態における第1リリ
ーフ圧P1と第2リリーフ圧P2)とに切り替えて設定す
る油圧設定手段(例えば実施形態におけるリリーフ圧切
替バルブ42)と、この油圧設定手段により起伏シリン
ダに第1油圧が設定されたときに軸力検出手段で検出さ
れる第1検出軸力、及び起伏シリンダに第2油圧が設定
されたときに軸力検出手段で検出される第2検出軸力
が、第1油圧及び第2油圧に対応して予め設定された第
1基準軸力及び第2基準軸力(例えば実施形態における
第1基準軸力F1±Δf1及び第2基準軸力F2±Δf2
の範囲を超えていると判断されるときに警報作動を行う
警報手段(例えば実施形態におけるコントロールユニッ
ト30及びアラーム80等)とを有してブーム装置の異
常検出装置を構成する。
【0009】ブームがブーム支持部材に支持された格納
姿勢においては、起伏シリンダのシリンダロッドは伸縮
移動せず、ブームと起伏シリンダと基台との幾何学的関
係が変化しない。そして、この幾何学的関係が変化しな
い領域においては、シリンダに作用する油圧と、この油
圧によって発生する軸力との間には一定の比例関係が成
立する。また、この油圧と軸力との比例関係は作業台に
作用する負荷によって変化するものではない。従って、
この領域内において、油圧シリンダに作用する油圧を設
定したときには、軸力検出器で検出されるべき軸力が上
記比例関係に基づいて一義的に求められ、油圧と軸力と
の関係を2点について設定・検出して判断することによ
り、軸力検出器のゲインが適正な範囲にあるか否かを正
確に判断することができる。なお、この比例関係は、一
般的構成のブーム装置において起伏シリンダのチューブ
側油室に油圧を作用させて軸力検出器で正の軸力が検出
されるブーム押し上げ領域、及び起伏シリンダのロッド
側油室に油圧を作用させて軸力検出器で負の軸力が検出
されるブーム引き込み領域、双方の領域について成り立
つ。
【0010】本発明の異常検出装置では、ブームの格納
姿勢において、油圧設定手段が起伏シリンダに作用する
油圧を第1油圧と第2油圧とに切り替えて設定する。そ
して、警報手段は第1油圧が設定されたときに軸力検出
手段で検出される第1検出軸力、及び起伏シリンダに第
2油圧が設定されたときに軸力検出手段で検出される第
2検出軸力が、それぞれの油圧に対応して予め設定され
た第1基準軸力及び第2基準軸力の範囲を超えていると
判断されるときに警報作動を行う。すなわち、本構成の
異常検出装置によれば、ブームが格納されてブームと起
伏シリンダと基台との幾何学的関係が変化しない領域に
おいて、起伏シリンダに作用する油圧を2点に切り替え
設定し、このときに検出される軸力値を基準値と比較判
断する。従って、作業台に積載された作業工具や機材等
を逐一降ろす等の余分な作業を行うことなく、軸力検出
器が正常な範囲で作動しているか否かを的確に判断する
ことができる異常検出装置を提供することができる。
【0011】なお、第1油圧及び第2油圧の少なくとも
一方は、起伏シリンダの作用によりブームを支持部材上
に押圧させる油圧であることが好ましい。ブームを支持
部材上に押圧させる油圧の作用領域、すなわち一般的構
成のブーム装置において起伏シリンダのロッド側油室に
油圧を作用させて軸力検出器で負の軸力が検出されるブ
ーム引き込み領域は、ブームの押し上げ領域よりも広い
圧力範囲で油圧と軸力との関係を取ることができる。従
って、高い検出精度で軸力検出器が正常範囲にあるか否
かを的確に判断することができる。
【0012】また、油圧設定手段は、起伏シリンダに油
圧を供給する油路に設けられたリリーフ弁であることが
好ましい。このような構成によれば極めて簡単な構成で
第1油圧及び第2油圧を設定することができ、これによ
り、軸力検出器が正常に作動しているか否かを的確に判
断することができる異常検出装置を安価に提供すること
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。本発明に係る異常検
出装置を備えたブーム装置の一例として、車体上にブー
ム装置を備える高所作業車1を図3に示している。この
高所作業車1はトラックシャーシをベースとして構成さ
れており、運転キャビン2を有して走行自在に構成され
た車両の車体3に、旋回モータ51の作動により車体2
に対して水平旋回自在に構成された旋回台4が配設され
ている。
【0014】旋回台4の上端部にはフートピン4aでブ
ーム5が起伏自在に枢結されており、旋回台4とブーム
5との間に配設された起伏シリンダ52を伸縮作動させ
ることにより、フートピン4aを中心としてブーム5を
垂直面内に起伏作動させることができる。起伏シリンダ
52のシリンダボディを旋回台4に枢結する枢結ピンに
は、このシリンダの伸縮軸方向に作用する軸力を検出す
る軸力検出器25が取り付けられている。
【0015】ブーム5は、基端ブーム5a、中間ブーム
5b及び先端ブーム5cからなり、旋回台4に枢結され
た基端ブーム5a内に順次テレスコープ状に嵌挿される
とともに、ブームに内蔵された伸縮シリンダ53により
伸縮作動される。先端ブーム5cの先端には垂直ポスト
6が枢結されており、図示しないレベリングシリンダの
作動によりブーム5の起伏角度の如何に拘わらず垂直ポ
スト6が常時垂直上方を向くようにレベリング制御が行
われる。
【0016】垂直ポスト6には首振りアーム7を介して
作業台8が取り付けられ、垂直ポスト部に内蔵された首
振りモータの作動により垂直ポスト6廻りに水平旋回自
在に構成されている。このため作業台8の床面は垂直ポ
スト6のレベリング作動により、ブーム5の起伏角度に
拘わらず常時水平に維持される。垂直ポスト6の上端に
はウィンチ装置18が設けられ、重量物の吊り上げを行
うことができる。
【0017】車体2の前後左右には、ブーム5を起伏、
伸長等させたときに車体3に作用して車両を転倒させよ
うとする転倒モーメントに抗して車体3を持ち上げ支持
するジャッキ17が配設されており、作業者のジャッキ
操作に基づいて張り出し接地されて車体3を安定支持す
る。また、車体中央部にはブーム5を格納姿勢で載置支
持するブームレスト18が設けられ、そのブーム支持部
にはブームが格納されたことを検出する格納検出器21
が取り付けられている。
【0018】作業台8には、ブーム装置やウィンチ装置
18の作動操作を行う上部操作装置9が設けられ、車体
側には地上側でブーム装置の作動操作等を行う下部操作
装置10が設けられている。また下部操作装置10に隣
接してジャッキ17の作動操作を行うジャッキ操作装置
12が設けられている。このため、作業者はブーム5を
ブームレスト18に格納支持させた状態で、自ら車両を
運転して高所作業車1を作業現場まで移動させ、ジャッ
キ操作装置12を操作してジャッキ17を張り出して車
体2を持ち上げ支持させた後、下部操作装置10を操作
してブーム装置の点検を行い、また作業台8に搭乗して
上部操作装置12を操作することにより作業台10を所
望の高所に移動させ、目的とする作業を行うことができ
る。
【0019】なお、具体的には、旋回台4の旋回作動、
ブーム5の起伏作動、伸縮作動などの各作動は、上述し
た旋回モータ51、起伏シリンダ52、伸縮シリンダ5
3等の油圧アクチュエータにより行われる。上部操作装
置9、下部操作装置10、ジャッキ操作装置12からの
操作信号は、ブームの作動を制御するコントロールユニ
ット30に入力され、コントロールユニット30が各油
圧アクチュエータの油圧回路に設けられた電磁比例弁の
スプール移動方向及びバルブ開度を制御することで、油
圧ポンプから各油圧アクチュエータに供給される油圧の
供給方向及び供給量を制御し、旋回台4やブーム5等の
作動を制御するように構成されている。
【0020】下部操作装置10には、始業点検スイッチ
11が設けられており、この始業点検スイッチが押圧操
作されると、コントロールユニット30は予めユニット
内に設定記憶されている故障診断プログラムを呼び出し
て起動させ、軸力検出器25が正常に作動しているか否
かの診断を行う。すなわち、コントロールユニット30
はブームの作動を制御する制御装置であるとともに、軸
力検出器25の異常を検出する異常検出装置の制御中枢
としての機能を果たす。始業点検スイッチ11及びコン
トロールユニット30を含む異常検出装置100の構成
を図1に示しており、以下この図を交えて説明する。な
お、図では電気的ないし光学的な信号回路を実線の矢印
で示し油圧回路を点線で示している。
【0021】異常検出装置100は、始業点検スイッチ
11、コントロールユニット30、ブーム5の格納状態
を検出する格納検出器21、起伏シリンダ52に作用す
る軸力を検出する軸力検出器25、油圧ユニット40内
に配設されてコントロールユニット30からの指令信号
に基づいて起伏シリンダ52に供給する油圧を制御する
起伏コントロールバルブ(電磁比例弁)41、起伏コン
トロールバルブ41と起伏シリンダ52のロッド側油室
とを結ぶ油路に配設されて、コントロールユニット30
からの指令信号に基づいてロッド側油室のリリーフ圧を
第1リリーフ圧P1または第2リリーフ圧P2に切り替え
るリリーフ圧切替バルブ42、及び軸力検出器25に異
常があると判断されたときに警報作動を行うアラーム8
0などから構成されている。
【0022】下部操作装置10に設けられた始業点検ス
イッチ11が押圧操作され、その信号がコントロールユ
ニット30に入力されると、コントロールユニット30
は故障診断プログラムの第1ステップとして、格納検出
器21から入力される検出信号を照会しブーム5がブー
ムレスト18上に載置格納されているか否かを確認す
る。そしてブーム5が格納されていると判断されるとき
に、以下に説明する第1リリーフ圧設定シーケンスに移
行し、ブーム5が格納されていないと判断されるときに
は故障診断プログラムの実行を中止して、その旨を音声
やランプ等により表示し、ブーム5をブームレスト18
に格納した上で再度始業点検を行うよう催告する。
【0023】なお、異常検出装置100による始業点検
の実行前の状態は、一般的には前日以前の作業終了状態
であり、原則としてブーム5がブームレスト18上に載
置格納された状態である。また、ブーム5を格納せたと
きには、車両の運行時にブームレスト上でブーム5が振
動したり旋回台4が強制的に旋回されたりしないよう
に、起伏シリンダ52のロッド側油室に油圧をロックさ
せてブームを押圧保持させており、始業点検実行時には
ロッド側油室に一定程度の油圧が残留している。
【0024】格納検出器21でブームの格納状態が検出
され、第1リリーフ圧設定シーケンスが開始されると、
以降、起伏シリンダ52に油圧が供給され、その供給油
圧に応じた軸力が発生する。図2は、このときに軸力検
出器25で検出される軸力の変化を、縦軸に軸力F、横
軸に時間tをとり模式的に示したものである。なお、図
2において軸力Fが負の領域は起伏シリンダ52のロッ
ド側油室に油圧が供給されてブーム5がブームレスト1
8に押し付けられるブーム引き込み領域、軸力Fが正の
領域は起伏シリンダ52のチューブ側油室に油圧が供給
されてブーム5が起仰されるブーム押し上げ領域を示
す。第1リリーフ圧設定シーケンスが開始される時刻t
0には、油室の残圧に対応した負の軸力F0(点線で示
す)が軸力検出器25で検出されている。
【0025】第1リリーフ圧設定シーケンスが開始され
ると、コントロールユニット30はリリーフ圧切替バル
ブ42に指令信号を出力して起伏シリンダのロッド側油
室のリリーフ圧を第1リリーフ圧P1に設定させる(例
えば油路をリリーフ圧P1の油路に切り替えさせる)と
ともに、起伏コントロールバルブ41に指令信号を出力
して所定のバルブ開度で起伏シリンダ52のロッド側油
室に油圧を供給させる。このため、起伏シリンダ53に
はロッド側油室に供給される油圧、すなわち第1リリー
フ圧P1に対応した負の軸力F1が発生し、軸力検出器2
5が正常であれば大きさF1の軸力が検出されるはずで
ある。
【0026】コントロールユニット30は、時刻t0
ら一定時間経過した時刻t1に軸力検出器25で検出さ
れる軸力を所定回数サンプリングして平均化処理し、そ
の平均化された軸力(以下、第1検出軸力という)が、
コントロールユニット内のメモリー31に第1リリーフ
圧P1に対応して予め設定された第1基準軸力F1±Δf
1の範囲内にあるか否かを比較判断する。そして、第1
検出軸力が第1基準軸力の範囲内にあると判断されると
きに第2リリーフ圧設定シーケンスに進み、異常がある
と判断されるときに後述するアラーム発生シーケンスに
進む。
【0027】第2リリーフ圧設定シーケンスでは、コン
トロールユニット30は、リリーフ圧切替バルブ42に
指令信号を出力してリリーフ圧を第2リリーフ圧P2
設定させ(例えば油路をリリーフ圧P2の油路に切り替
えさせ)、起伏シリンダ52のロッド側油室に第1リリ
ーフ圧P1よりも大きな油圧を供給させる。このため、
起伏シリンダ53には第2リリーフ圧P2に対応した負
の軸力F2が発生し、このとき軸力検出器25では大き
さF2の軸力が検出されるはずである。
【0028】コントロールユニット30は、リリーフ圧
切替バルブ42を切り替え作動させてから一定時間経過
した時刻t2に軸力検出器25で検出される軸力を前記
同様に所定回数サンプリングして平均化処理し、その平
均化された軸力(以下、第2検出軸力という)が、コン
トロールユニット内のメモリー31に第2リリーフ圧P
2に対応して予め設定された第2基準軸力F2±Δf2
範囲内にあるか否かを比較判断する。そして、第2検出
軸力が第2基準軸力の範囲内にあると判断されるときに
軸力検出器25が正常に作動していると判断して正常表
示シーケンスに進み、異常があると判断されるときにア
ラーム発生シーケンスに進む。
【0029】アラーム発生シーケンスでは、コントロー
ルユニット30は、アラーム80により音声警報(異常
内容を音声で知らせたり、警報ブザーを鳴動させたりす
る警報)を行わせたり、表示警報(ディスプレー上に異
常内容を表示させたり、警報ランプを点灯させたりする
警報)を行わせたりする。また、軸力検出器25に異常
を有したまま作業を行わせることは好ましくないため、
コントロールユニット30は各油圧アクチュエータ51
〜53等の作動を規制し、上部操作装置9や下部操作装
置10でブーム操作が成されてもブーム装置が作動しな
いように規制する。
【0030】一方、軸力検出器25が正常に作動してい
ると判断されたときには、その旨を音声やランプ表示等
により行い、各油圧アクチュエータ51〜53等の作動
を許容する。これによって、上部操作装置9や下部操作
装置10でブーム装置の作動操作を行って作業台8を所
望の高所に移動させ、高所作業を行うことが可能な状況
となる。
【0031】従って、以上のように構成される異常検出
装置100では、作業台に積載された作業工具や機材等
を逐一降ろす等の余分な作業を行うことなく、軸力検出
器が正常に作動しているか否かを的確に判断することが
できる。
【0032】なお、実施例では、軸力検出器の異常を検
出する検査領域として、起伏シリンダ52のロッド側油
室に油圧を作用させて軸力検出器で負の軸力が検出され
るブーム引き込み領域を用い、この引き込み領域に2点
の基準軸力を設定した例を示した。しかし、前述したよ
うに、本発明は旋回台4とブーム5と起伏シリンダ52
との幾何学的な関係が変化しない範囲において、任意の
2点を選択して設定することができる。すなわち、実施
例に示したブーム引き込み領域のみならず、ブーム5が
ブームレスト18から離れて起仰作動するまでのブーム
押し上げ領域に他の1点または2点(例えば図2中にカ
ッコを付して示すF3及びF4)を設け、これらの間(例
えば、F2とF3あるいはF3とF4との間)で軸力検出器
の異常判断を行うように構成することもできる。
【0033】また、実施例では、起伏シリンダ52に油
圧を設定させる油圧設定手段としてリリーフバルブを用
いた例を開示したが、油圧設定手段は起伏シリンダ52
に2点以上の所定油圧を設定可能なものであれば良い。
例えば、起伏シリンダ52の油室に作用する油圧を圧力
センサ等で検出するとともに、当該油室圧力が概略所定
圧力になるように起伏コントロールバルブ41を制御
し、圧力センサで検出される油圧と軸力検出器で検出さ
れる軸力とから、軸力検出器の検出値が所定の比例関係
にあるか否かを判断して異常を検出するように構成する
こともできる。
【0034】また、実施例では、コントロールユニット
30が始業点検スイッチ11のスイッチ操作に基づい
て、ブームの格納検出からリリーフ圧の設定、ブームの
作動制御、軸力値の検出・判断まで全てを自動で行う例
を開示したが、リリーフ圧の切替操作やブームの作動操
作等は作業者が行うものであっても良い。例えば、始業
点検スイッチ11がスイッチ操作されたときに、コント
ロールユニット30はリリーフ圧切替バルブ42を第1
リリーフ圧に切り替えさせた状態で待機し、作業者がブ
ームを規定時間(図2におけるt2)以上倒伏操作したと
きに、実施例同様に順次異常判断を行うように構成して
もよい。また、リリーフ圧の切替や、軸力検出器の読み
込みについても、作業者のスイッチ操作に基づいて行う
ように構成しても良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ベース
部材に設けられた基台に起伏自在に枢結されたブーム
を、基台とブームとの間に配設された起伏シリンダを作
用させて起伏作動させるブーム装置であって、起伏シリ
ンダに作用する軸力を検出する軸力検出手段を有するも
のにおいて、軸力検出手段の異常を検出する異常検出装
置である。この異常検出装置にはブームがベース上のブ
ーム支持部材に支持された格納姿勢において起伏シリン
ダに作用する油圧を第1油圧と第2油圧とに切り替えて
設定する油圧設定手段と警報手段とを有し、警報手段は
第1油圧が設定されたときに軸力検出手段で検出される
第1検出軸力、及び起伏シリンダに第2油圧が設定され
たときに軸力検出手段で検出される第2検出軸力が、そ
れぞれの油圧に対応して予め設定された第1基準軸力及
び第2基準軸力の範囲を超えていると判断されるときに
警報作動を行う。
【0036】このような構成の異常検出装置によれば、
ブームの格納姿勢すなわちブームと起伏シリンダと基台
との幾何学的関係が変化しない領域において、起伏シリ
ンダに作用する油圧を2点に切り替え設定し、このとき
に検出される軸力値を基準値と比較判断するため、作業
台に積載された作業工具や機材等を逐一降ろす等の余分
な作業を行うことなく、軸力検出器が正常な範囲で作動
しているか否かを的確に判断することができる異常検出
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る異常検出装置の好ましい実施形態
を示すブロック図である。
【図2】上記異常検出装置の作用を説明するための説明
図である。
【図3】本発明に係る異常検出装置を備えるブーム装置
の一実施例として示す高所作業車の斜視図である。
【符号の説明】
1 高所作業車 3 車体(ベース部材) 4 旋回台(基台) 5 ブーム 18 ブームレスト(ブーム支持部材) 30 コントロールユニット(制御装置、警報手段) 25 軸力検出器 40 油圧ユニット(油圧設定手段) 42 リリーフ圧切替バルブ(油圧設定手段、リリーフ
弁) 52 起伏シリンダ 80 アラーム(警報手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水口 裕朗 群馬県利根郡新治村大字東峰須川414−1 株式会社アイチコーポレーション新治工 場内 Fターム(参考) 3F333 AA08 AB04 FA17 FA36 FD06 FE04 FE09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース部材に設けられた基台と、 前記基台に起伏自在に枢結されたブームと、 前記ブームと前記基台との間に配設されて油圧を作用さ
    せることにより前記基台に対して前記ブームを起伏作動
    させる起伏シリンダと、 前記起伏シリンダの作動を制御する制御装置と、 前記起伏シリンダに作用する軸力を検出する軸力検出手
    段と、 前記ベース部材に設けられて前記ブームを載置保持する
    ブーム支持部材と、 前記ブームが前記ブーム支持部材に支持された格納姿勢
    において、前記制御装置からの所定作動指令に基づい
    て、前記起伏シリンダに作用する油圧を第1油圧と第2
    油圧とに切り替えて設定する油圧設定手段と、 前記油圧設定手段により前記起伏シリンダに前記第1油
    圧が設定されたときに前記軸力検出手段で検出される第
    1検出軸力と、前記起伏シリンダに前記第2油圧が設定
    されたときに前記軸力検出手段で検出される第2検出軸
    力とが、前記第1油圧及び前記第2油圧に対応して予め
    設定された第1基準軸力及び第2基準軸力の範囲を超え
    ていると判断されるときに警報作動を行う警報手段とを
    有することを特徴とするブーム装置の異常検出装置。
  2. 【請求項2】 前記第1油圧及び前記第2油圧の少なく
    とも一方は、前記起伏シリンダの作用により前記ブーム
    を前記支持部材上に押圧させる油圧であることを特徴と
    する請求項1に記載のブーム装置の異常検出装置。
  3. 【請求項3】 前記油圧設定手段は、前記起伏シリンダ
    に油圧を供給する油路に設けられたリリーフ弁であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブーム
    装置の異常検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006124110A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Aichi Corp 軸力検出器の検査装置
US7644919B2 (en) 2003-03-17 2010-01-12 Fuji Xerox Co., Ltd. Sheet processing apparatus and sheet bundle alignment method

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