JP2006168925A - 作業車の安全制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ジャッキ反力規制型による安全制御装置が正常に機能しているか否かを作業者により容易に判定可能とする作業車の安全制御装置を提供する。
【解決手段】車体上の作業装置と、車体に設けられ、下端部を接地させて車体を支持するジャッキ60,60,…とを有し、接地をジャッキ60,60,…それぞれに対応して検出する接地検出手段74と、接地反力を複数のジャッキ60,60,…のそれぞれに対応して検出する反力検出手段73と、反力検出手段73により検出される接地反力が所定の条件となったときに作動する警報手段(報知装置56、作動規制部92)とを備えており、複数のジャッキ60,60,…のいずれかにおいて、接地検出手段74によりジャッキ接地が検出されていない状態で反力検出手段73によりジャッキへの接地反力が検出されたときに、警報手段56,92が作動するように構成している。
【選択図】図4
【解決手段】車体上の作業装置と、車体に設けられ、下端部を接地させて車体を支持するジャッキ60,60,…とを有し、接地をジャッキ60,60,…それぞれに対応して検出する接地検出手段74と、接地反力を複数のジャッキ60,60,…のそれぞれに対応して検出する反力検出手段73と、反力検出手段73により検出される接地反力が所定の条件となったときに作動する警報手段(報知装置56、作動規制部92)とを備えており、複数のジャッキ60,60,…のいずれかにおいて、接地検出手段74によりジャッキ接地が検出されていない状態で反力検出手段73によりジャッキへの接地反力が検出されたときに、警報手段56,92が作動するように構成している。
【選択図】図4
Description
本発明は、下端部を接地させて走行体を支持するジャッキを備えた作業車の安全制御装置に関する。
上記ジャッキを備えた作業車として、例えば高所作業車がある。高所作業車は、クローラ装置あるいはタイヤ車輪等を備える走行体上に旋回、伸縮、起伏可能なブームを設け、ブーム先端に作業者搭乗用の作業台を取り付けて構成されており、ブームの作動により所望高所に移動させた作業台上で作業できるようになっている。このブーム作動時には、車両の重心が移動して車両が不安定な状態となるため、走行体の左右側部に下端部を接地させて走行体を持上支持するジャッキが複数(例えば4本)備えられる。ジャッキによる支持のもとであってもブームの作動姿勢によっては車両が転倒する危険があり、このような危険回避のため、所定の条件になればブームの作動を規制する安全装置が備えられる。
ジャッキの下端部を接地して車両を持上支持することにより、ジャッキのそれぞれには相応の接地反力が作用することとなるが、上記安全装置として、ジャッキに作用する接地反力を検出し、検出した接地反力が予め設定した許容接地反力にまで低下したときに、ブーム等の作業装置の作動規制を行ったり、警報音の放音あるいは警告灯の点灯を行ったりして作業者に危険を警報する形態(ジャッキ反力規制型)のものがある。
また、このジャッキ反力規制型の安全装置に備えられる接地反力の検出手段として、ジャッキに内蔵される油圧シリンダの上端を上下方向への移動を許容するように取り付け、接地反力の減少により油圧シリンダが所定量以上移動すれば作動するリミットスイッチにより許容接地反力まで低下したか否かを検出する手段(例えば、特許文献1)や、油圧シリンダの内圧を検出する圧力センサを用い、圧力センサが検出した圧力値から接地反力を演算して予め記憶させた許容接地反力と比較する手段等が講じられている。
実登2553246号公報
このようなジャッキ反力規制型の規制形態においては、4本のジャッキのそれぞれについて接地反力を検出し、隣り合う2つの接地反力が許容接地反力にまで低下したときに走行体の転倒危険性が高いとして作業装置の作動規制等の警報を行うように安全制御装置を構成したものがある。この構成では、上記接地反力の検出手段が正常であることを前提とするが、4本のジャッキのうち1本でも検出手段に異常があれば、安全制御装置を正常に機能させることができず、例えば作業装置の作動規制が行われないままとなって車両の転倒を招くおそれがある。しかしながら、接地反力の検出手段として用いられるリミットスイッチあるいは圧力センサはいずれもジャッキ等の内部構成とされることが一般的で、作業者が必ずしも容易に異常を判定できず、異常が見過ごされて車両の転倒を招くおそれがあるという問題がある。
上記問題に鑑み、本発明は、ジャッキ反力規制型による安全制御装置が正常に機能しているか否かを作業者により容易に判定可能とする作業車の安全制御装置を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明に係る作業車の安全制御装置は、走行体(例えば、実施形態における車体10)と、走行体上に設けられる作業装置と、走行体の左右側部に設けられ、下端部を接地させて走行体を支持する複数のジャッキとを有する作業車に搭載され、下端部の接地を複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する接地検出手段(例えば、実施形態における第2検出スイッチ74)と、ジャッキに作用する接地反力を複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する反力検出手段(例えば、実施形態における第1検出スイッチ73)と、接地検出手段により複数のジャッキの下端部がそれぞれ接地していると検出されているときであって、反力検出手段により検出される接地反力が所定の条件となったときに作動する警報手段(例えば、実施形態における報知装置56、作動規制部92)とを備えて構成される作業車の安全制御装置において、複数のジャッキのいずれかにおいて、接地検出手段により下端部の接地が検出されていない状態で反力検出手段によりジャッキへの接地反力が検出されたときに、警報手段が作動するように構成している。
本発明に係る作業車の安全制御装置は、ジャッキに作用する接地反力が所定の条件となったときに作動する警報手段を備えて構成されるジャッキ反力規制型の安全制御装置であり、接地検出手段により接地が検出されていない状態で反力検出手段により接地反力が検出されると上記警報手段が作動するように構成されている。ここで、接地検出手段により接地が検出されていない状態で反力検出手段によりジャッキへの接地反力が検出されるとすると、実際は接地されてジャッキに接地反力が作用しているにも関わらず接地検出手段の異常により接地が検出されていないか、実際は接地していないにも関わらず反力検出手段の異常により接地反力が検出されているかのいずれかとなり、ジャッキは走行体の左右側部に設けられているため接地しているか否かを目視で確認できる。このようなときに警報手段が作動するように構成されているため、作業者は警報手段の作動に鑑みて接地検出手段および反力検出手段のいずれに異常があることを容易に判定でき、例えば、反力検出手段の異常により作業装置の作動規制が行われず車両が転倒するといったような危険を未然に回避させることに寄与することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1には本発明に係る安全制御装置を搭載した作業車の一例として示す高所作業車1の斜視図を示している。この高所作業車1は、タイヤ車輪11、11を備えて運転キャビン12から走行運転操作が可能なトラック式の車体10、車体10上に設けられた作業装置2、車体10の側部に設けられたジャッキ60,60,…等から構成されている。作業装置2は、旋回体20、旋回体20の上方に延びて設けられた支持ブラケット29に基端部が枢結されたブーム30、ブーム30の先端部に取り付けられた作業者搭乗用の作業台40等から構成されている。
旋回台20は、車体10の後部に上下軸回りに回動自在に取り付けられており、車体10に内蔵された旋回モータ21を油圧駆動することにより水平旋回させることができる。ブーム30は、基端ブーム30a、中間ブーム30b、先端ブーム30cを入れ子式に組み合わせて構成されており、内部に設けた伸縮シリンダ31を油圧駆動することによりブーム全体を伸縮させることができるとともに、基端ブーム30aと支持ブラケット29との間に跨設された起伏シリンダ32を油圧駆動することにより上下面で起伏させることができる。また、先端ブーム30cの先端部には垂直ポスト33が取り付けられており、垂直ポスト33は図示しないレベリング装置によりブーム30の起伏角度によらず常時垂直姿勢が保持される構成となっている。
作業台40は、作業者が搭乗する箱状のバケット41、バケット41に取り付けられた作業台保持ブラケット42等を有して構成されており、作業台保持ブラケット42は垂直ポスト33に垂直ポスト33の周りに首振り動自在に取り付けられている。作業台保持ブラケット42の内部には首振りモータ43が設けられており、この首振りモータ43を油圧駆動することにより作業台40を垂直ポスト33まわりに首振り動させることができるようになっている。なお、上記のように垂直ポスト33は常時垂直姿勢が保持されるため、結果としてバケット41の床面は常時水平に保持される。
バケット41には、旋回台20、ブーム30、作業台40等を作動操作するための操作部50が設けられている。図2に示すように操作部50には、ブーム30の旋回操作、伸縮操作、起伏操作を行うためのブーム操作レバー51、作業台40の首振り操作を行うための首振り操作レバー52が設けられており、図示各矢印方向へのレバー傾動操作、レバー捻動操作によりブーム30、作業台40が所望の作動を行うように操作できるようになっている。また、ブーム操作レバー51の基部には、ブーム旋回操作を検出する旋回ポテンショメータ51a、ブーム伸縮操作を検出する伸縮ポテンショメータ51b、ブーム起伏操作を検出する起伏ポテンショメータ51cが設けられており、首振り操作レバー52の基部には、首振り操作を検出する首振りポテンショメータ52aが設けられている。なお、首振り操作レバー52の基部には、中立起立位置でオフ、左右傾動位置でそれぞれオンとなるようなスイッチを配設して構成してもよい。
また、図2に示すように、操作部50には、両操作レバー51,52に近接して、車両が転倒するおそれがある等危険な状態となったときに、警報音を放音するための警報ブザー57、警告点灯させるための警報ランプ58のほか、ブーム30等の作動状態に応じてその状態を表示可能な表示パネル59等からなる報知装置56が設けられている。
車体10の側部には作業中の車両を安定状態に支持する4本のジャッキ60,60,…が設けられている。各ジャッキ60は、上下方向に延びるアウタポスト61、アウタポスト61に上下方向に伸縮自在に挿入されたインナポスト62、インナポスト62の下端部に揺動自在に取り付けられたジャッキパッド63等からなり、アウタポスト61とインナポスト62との間に跨設されたジャッキシリンダ64を油圧駆動することによりインナポスト62を上下方向に伸縮させることができ、各ジャッキ60,60,…のインナポスト62を下方伸長してジャッキパッド63を接地し、車体10を持上状態で支持することができる。また、各ジャッキ60,60,…は車体10の側方への張出を可能に構成されており、側方に張出した状態での接地により車体10をより安定して支持できるようになっている。各ジャッキ60,60,…の側方への張出格納操作および各インナポスト62,62,…の上下方向への伸縮操作は、車体10の後部に設けられたジャッキ操作レバー13の操作により行われる。
図3に示すアウタポスト61の断面図を参照してジャッキ60の内部構成について説明する。ジャッキシリンダ64は、シリンダチューブ64aの上端部に形成された保持孔64bにアウタポスト61における互いに対向する側板間に架け渡されるように取り付けられた保持ピン61aを貫通させることによりアウタポスト61に対して保持される。なお、保持孔64bの内径は保持ピン61aの外径よりも大きく設定されており、ジャッキシリンダ64は上端において、アウタポスト61に対して上下方向への移動を許容するガタを有した状態で保持されることになる。
アウタポスト61の内部には、ジャッキ60の接地状態を検出する検出装置70が配設されている。この検出装置70は、アウタポスト61に固定される固定部材71、上下方向に移動可能に取り付けられる可動部材72、リミットスイッチからなる第1検出スイッチ73および第2検出スイッチ74、これらスイッチ73,74の押込操作をするための操作アーム75等から構成されている。固定部材71はジャッキシリンダ64のシリンダチューブ64aの上方に配置され、アウタポスト61に対して固定されている。また、固定部材71の中央において上下に貫通する貫通口71aが形成されている。
可動部材72は固定部材71とシリンダチューブ64aの上端部との間に配置され、固定部材71との間に配置された二重バネ76により下方に付勢されつつ上下方向に移動自在に設けられている。また、可動部材72の中央において上下に貫通する貫通口72aが形成されており、固定部材71の貫通口71aと可動部材72の貫通口72aには、一本のストッパボルト77がヘッド部を下にして挿入されている。ストッパボルト77の上端にはストッパナット78が締着しており、ストッパナット78と固定部材71との当接により、二重バネ76により下方に付勢される可動部材72の一定位置よりも下方への移動が阻止される。また、ストッパナット78のストッパボルト77への締め込み量により二重バネ76の設定長さを変化させることができる。
第1検出スイッチ73は、固定部材71の下面から円筒状に下方に延びるバネカバー71bの外周面に取り付けられており、スイッチロッド73aが上方に押し込まれた状態でオンとなって検出信号を出力し、上方押込が解除されるとオフとなるリミットスイッチからなる。第2検出スイッチ74は、固定部材71の外側面に取り付けられており、スイッチロッド74aが下方に押し込まれた状態でオンとなって検出信号を出力し、下方押込が解除されるとオフとなるリミットスイッチからなる。
操作アーム75は、可動部材72の下面に一体的に取り付けられて可動部材72とともに上下移動する。操作アーム75の右端は、第1検出スイッチ73の下方まで延びており、その先端部には第1検出スイッチ73のスイッチロッド73aの下端に対向するようにネジ75aが取り付けられている。操作アーム75の左端は、屈曲されて第2検出スイッチ74の上方まで延びており、その先端部には第2検出スイッチ74のスイッチロッド74aの上端に対向するようにネジ75bが取り付けられている。
このように構成されるジャッキ60および検出装置70は、安定して車体10を支持している状態、即ちジャッキ60に充分な接地反力が作用している状態において、ジャッキシリンダ64の上端が保持ピン61aに対して上方に移動することとなる。このため、ストッパナット78、可動部材72に連れて操作アーム75が二重バネ76の付勢力に抗して上方に位置し、第1検出スイッチ73のスイッチロッド73aがネジ75aにより上方に押し込まれて第1検出スイッチ73がオンとなり検出信号を出力し、第2検出スイッチ74のスイッチロッド74aがネジ75bと離脱してオフとなる。ジャッキ60が接地していない状態においては、自重によりジャッキシリンダ64の上端が保持ピン61aに対して下方に移動することとなる。このため、二重バネ76により下方に付勢される可動部材72に連れて操作アーム75が下方に位置し、第1検出スイッチ73のスイッチロッド73aとネジ75aとが離脱して第1検出スイッチ73がオフとなり、第2検出スイッチ74のスイッチロッド74aがネジ75bにより下方に押し込まれて第2検出スイッチ74がオンとなり検出信号を出力する。ここで、第1検出スイッチ73のスイッチロッド73aとネジ75aとの離脱は、接地反力が所定値(例えば、500kg重)以下になったときに離脱するように設定されており、このとき第1検出スイッチ73および第2検出スイッチ74のスイッチロッド73a,74aはいずれも操作アーム75のネジ75a,75bと離脱してオフとなるように設定構成されている。この接地反力の所定値は、二重バネ76の設定長さを変化させることによって変更することができる。
図4に高所作業車1のコントローラ90に係る構成をブロック図で示している。コントローラ90には、上記ポテンショメータ51a〜51c,52a、第1検出スイッチ73、第2検出スイッチ74が接続され、それぞれからの検出信号はこのコントローラ90に出力されるようになっている。
両操作レバー51,52に設けられる各ポテンショメータ51a〜51c,52aからの操作信号はそれぞれ、コントローラ90のバルブ制御部91に出力されるようになっている。バルブ制御部91は、旋回ポテンショメータ51aからの旋回操作信号に基づいて旋回モータ21に対応する第1制御バルブV1を電磁駆動し、伸縮ポテンショメータ51bからの伸縮操作信号に基づいて伸縮シリンダ31に対応する第2制御バルブV2を電磁駆動し、起伏ポテンショメータ51cからの起伏操作信号に基づいて起伏シリンダ32に対応する第3制御バルブV3を電磁駆動するように構成されている。また、首振りポテンショメータ52aからの首振り操作信号に基づいて首振りモータ43に対応する第4制御バルブV4を電磁駆動するように構成されている。
車体10に設けられた油圧ポンプPより吐出される作動油は、第1〜4制御バルブV1〜V4を介して上記各油圧アクチュエータ21,31,32,43に供給されるようになっており、作業者のレバー操作に従ったブーム30、作業台40の作動が行われる。
各ジャッキ60,60,…に備えられる検出装置70の第1検出スイッチ73、第2検出スイッチ74からの検出信号はそれぞれコントローラ90の作動規制部92に出力されるようになっている。作動規制部92は、第2検出スイッチ74,74,…のそれぞれがオフとなって各ジャッキ60,60,…が接地状態にあると判断したときに、第1検出スイッチ73,73,…のそれぞれがオンとなっていれば、車体10が4本のジャッキ60,60,…により安定支持されているとし、ブーム30の作動を継続して行えるようにする。また、各ジャッキ60が接地状態にあると判断したときに、隣り合う2つの第1検出スイッチ73,73がオフとなっていれば、オフとなっている第1検出スイッチ73を備えるジャッキ60の接地反力が所定の許容接地反力(例えば、500kg重)にまで低下したとし、ブーム作動規制信号をバルブ制御部91に出力するように構成されている。
作動規制部92によりブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力されると、バルブ制御部91は、ブーム30の作動のうち、ブーム30に作用する転倒モーメントが増加するような方向への作動(側方への旋回動、伸長動、倒伏動)を規制するようにし、ブーム操作レバー51の旋回ポテンショメータ51a、伸縮ポテンショメータ51b、起伏ポテンショメータ51cからこのような方向へ作動させるための操作信号がバルブ制御部91に出力されてもこの信号に基づくような第1〜3制御バルブV1〜V3の電磁駆動を行わないように構成されている。このようにブーム30の作動方向を規制することにより、車両転倒の未然回避が図られるとともに、作業者に車両が危険な状態であることを警報することができるようになっている。
また、警報ブザー57、警報ランプ58、表示パネル59からなる報知装置56がコントローラ90と接続されており、作動規制部92からブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力されるのと同期して作動するようになっている。これにより、両操作レバー51,52の操作を行う作業者に対し、ブーム30の作動規制が行われていることを確実に報知して車両が危険な状態であることを警報することができるようになっている。なお、表示パネル59にはどのジャッキ60の接地反力が許容接地反力にまで低下したのかを表示させることができるように構成してもよい。
本実施例において、第2検出スイッチ74がオンとなってジャッキ60が接地していないと判断される状態において、第1検出スイッチ73からオン信号が出力されれば、コントローラ90の作動規制部92からバルブ制御部91にブーム作動規制信号が出力されるように構成されている。これにより、ジャッキ60が接地していないととともに接地反力が作用していると判断された状態において、上記と同様にしてブーム30に転倒モーメントが増加する方向への作動が規制され、作業者に警報するようになっている。ここで、ジャッキ60が接地されていないとともに接地反力が作用していると検出された状態とは、第2検出スイッチ74は正常に作動しており実際にジャッキ60が接地していないのに対して、第1検出スイッチ73に固着等の異常が生じている場合、あるいは、第1検出スイッチ73は正常に作動しており実際にジャッキ60が安定支持状態で接地しているのに対して、第2検出スイッチ74に固着等の異常が生じている場合が想定される。なお、ジャッキ60,60,…が実際に接地しているか否かは作業者が容易に視認できる。
このような状態により作業規制部92からバルブ制御部91にブーム作動規制信号が出力されたときにおいても、これと同期して警報ブザー57、警報ランプ58が作動するようになっている。また、表示パネル59は、第1検出スイッチ73あるいは第2検出スイッチ74が異常を来しているためにブーム30の作動規制が行われているとの表示を行うことができるように構成されている。
このように本実施例によれば、4本のジャッキ60,60,…のうち隣り合う2つのジャッキに作用する接地反力が二重バネにより設定される許容接地反力にまで低下したときにブーム30の作動規制を行って作業者に危険を警報する作動規制部92を備えてコントローラ90が構成され、さらに、ジャッキ60が接地していない状態でジャッキ60に接地反力が作用していると判断される場合、即ち第1検出スイッチ73あるいは第2検出スイッチ74に異常がある場合に、作動規制部92からのバルブ制御信号の出力によるブーム30の作動規制および警報ブザー57、警報ランプ58、表示パネル59等からなる報知装置56の作動が行われるように構成されている。このため、作業者は作動規制部92によるブーム30の作動規制、報知装置56の作動が行われているという状況から安全制御装置が正常に機能しないおそれがあると判定できる。また、ジャッキ60が実際に接地しているか否かは目視で確認できるため、第1検出スイッチ73と第2検出スイッチ74とのいずれが異常であるかについても判定できる。さらに、ジャッキ接地前に第1検出スイッチ73に固着等の異常があっても、ジャッキを接地させる前にこれを見過ごすことなく検出することができ、車両転倒等の未然回避に寄与することができる。
これまで、本発明に係る実施例について説明したが、必ずしも上記構成形態に限られない。例えば、警報手段としてブーム30の作動を規制する作動規制部92を有するコントローラ100を有するとともに、車両が危険な状態であることを警報音、警告灯により報知する報知装置の双方を備えて構成されるとしているが、いずれか一方を有して構成されていても同様にして作業者に異常を判定させることができ、車両転倒等の未然回避に寄与することができる。
また、上記実施例においては、リミットスイッチからなる第1検出スイッチ73の作動状態により許容接地反力にまで低下しているか否かを判断する構成としたが、必ずしもこの形態に限られない。例えば、図5に示すように、ジャッキ制御バルブV5を介して油圧ポンプPから作動油が供給されるジャッキシリンダ64のチューブ側油室641内およびロッド側油室642内の圧力を検出する圧力センサ173a,173bを油路中に配設し、圧力センサ173a,173bにより検出される油室内の圧力と、予め記憶させておいたチューブ側油室641およびロッド側油室642のピストン面積とを用いてジャッキ60に作用する接地反力をコントローラ190で演算して得る構成とし、作動規制部92において演算で得られた接地反力とコントローラ190に予め記憶させておいた許容接地反力との比較判断を行い、許容接地反力にまで低下したと判断したときにブーム作動規制信号をバルブ制御部91に出力するようにしてジャッキ反力規制型の安全制御装置を構成してもよい。なお、ジャッキ制御バルブV5のスプール移動は図示するように電磁駆動により行われるものに限らず、手動によって行われるように構成してもよい。このように構成される反力検出装置170およびコントローラ190において、第2検出スイッチ74がオフとなってジャッキ60が未接地であると判断されるときに、演算により得られた接地反力が所定の接地反力(例えば、許容接地反力)以上の値を示した場合においてブーム作動規制信号をバルブ制御部91に出力するように構成することにより、本発明を上記実施例と同様にして実施可能であるとともに同様の効果を得ることができる。また、ブーム30の作動規制に代えて、あるいはブーム30の作動規制に同期して、警報ブザー57、警報ランプ58、表示パネル59等の報知装置56を用いて警報を行うように構成してもよい。
なお、上記実施例において、本発明に係る安全制御装置は、ジャッキ反力規制型の形態のみを有して構成するとしたが、ジャッキ反力規制型の形態を備えるとともに、例えばブーム30に作用する転倒モーメントを逐次検出し、検出した転倒モーメントが予め設定した許容転倒モーメントに達したときにブーム30の作動規制を行う形態、あるいは作業台40の位置を逐次検出し、予め設定した許容作業範囲内に作業台40の検出位置が予め設定した許容作業範囲の限界に達したときにブーム30の作動規制を行う形態とを併せ備えて2つの規制形態によりブーム30の作動制御を行うように構成されたものであってもよい。
また、本発明に係る安全制御装置を搭載した作業車の一例として、車体10の前後左右の4箇所にジャッキ60,60,…を設ける形態の高所作業車1を例示したが、車体10の左右2箇所にジャッキを設ける形態の作業車、あるいは車体の前部および前後左右の5箇所にジャッキを設ける形態の作業車であっても同様に適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
また、本発明に係る安全制御装置を搭載した作業車の一例として、タイヤ車輪11,11,…を備える車体10をベースとし、旋回、伸縮、起伏可能なブーム30および作業台40を作業装置2として架装した高所作業車1を例示したが、ジャッキを備えて構成される作業車であれば、車体10として例えばクローラ装置を備えた車両をベースとするものでもよく、作業装置2として例えばクレーン装置等を架装したものであってもよく、同様に実施可能であるとともに同様の効果を得ることができる。
1 高所作業車
2 作業装置
10 車体
20 旋回台
30 ブーム
40 作業台
56 報知装置(警報手段)
60 ジャッキ
70,170 検出装置
73 第1検出スイッチ(圧力検出手段)
74 第2検出スイッチ(接地検出手段)
173a,173b 圧力センサ(圧力検出手段)
90,190 コントローラ(安全制御装置)
91 バルブ制御部
92 作動規制部(警報手段)
2 作業装置
10 車体
20 旋回台
30 ブーム
40 作業台
56 報知装置(警報手段)
60 ジャッキ
70,170 検出装置
73 第1検出スイッチ(圧力検出手段)
74 第2検出スイッチ(接地検出手段)
173a,173b 圧力センサ(圧力検出手段)
90,190 コントローラ(安全制御装置)
91 バルブ制御部
92 作動規制部(警報手段)
Claims (1)
- 走行体と、前記走行体上に設けられる作業装置と、前記走行体の左右側部に設けられ、下端部を接地させて前記走行体を支持する複数のジャッキとを有する作業車に搭載され、
前記下端部の接地を前記複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する接地検出手段と、
前記ジャッキに作用する接地反力を前記複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する反力検出手段と、
前記接地検出手段により前記複数のジャッキの前記下端部がそれぞれ接地していると検出されているときであって、前記反力検出手段により検出される接地反力が所定の条件となったときに作動する警報手段とを備えて構成される作業車の安全制御装置において、
前記複数のジャッキのいずれかにおいて、前記接地検出手段により前記下端部の接地が検出されていない状態で前記反力検出手段により前記ジャッキへの接地反力が検出されたときに、前記警報手段の作動が行われることを特徴とする作業車の安全制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010064871A (ja) * | 2008-09-11 | 2010-03-25 | Furukawa Unic Corp | クレーンの転倒防止装置の制御装置 |
JP2010150029A (ja) * | 2008-12-26 | 2010-07-08 | Tadano Ltd | 車体支持装置の異常検出装置 |
JP2014210625A (ja) * | 2013-04-17 | 2014-11-13 | 株式会社前田製作所 | クレーンのアウトリガーの接地検出機構、クレーンの転倒防止制御装置およびクレーンの転倒防止システム |
JP2020072574A (ja) * | 2018-10-31 | 2020-05-07 | 株式会社アイチコーポレーション | 作業車の安全装置 |
-
2004
- 2004-12-16 JP JP2004364421A patent/JP2006168925A/ja active Pending
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