JP4865209B2 - 作業車の安全制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブームを備えて構成される作業車の安全制御装置に関し、さらに詳しくは、ブームの作動を規制するための作動規制手段を2つ備えた安全制御装置に関する。
上記ブームを備えた作業車として例えば高所作業車がある。高所作業車は、クローラ装置あるいはタイヤ車輪を備えた走行体上に、旋回、起伏、伸長動可能なブームを設け、ブーム先端に作業者搭乗用の作業台を取り付けて構成されており、ブームの作動により作業台を所望高所に移動させて作業を行うことができるようになっている。このブームの作動時においては、車両の重心移動により車両が不安定な状態となることから、走行体の左右側部には下端部を接地させて走行体を持上支持するジャッキが備えられる。さらに、ジャッキによる支持のもとであってもブームの作動姿勢によっては車両が転倒する危険があり、このような危険を回避するため所定の条件下となればブームの作動を規制する安全制御装置が備えられる。
このような安全制御装置には、ブームに作用する転倒モーメントを検出し、この検出転倒モーメントが予め定めた許容転倒モーメントにまで上昇したときに作動規制する手段(モーメント規制)、作業台の位置を逐次検出し、検出位置が予め定めた許容作業範囲の限界に到達したときに作動規制する手段(作業範囲規制)、ジャッキに作用する接地反力を検出し、検出接地反力が予め定めた許容接地反力にまで低下したときに作動規制する手段(ジャッキ反力規制)等がある。また、モーメント規制とジャッキ反力規制との双方を備えた2重の作動規制を行う安全制御装置を構成し、より安全性の高い高所作業車の提供を図るとする提案もなされている(例えば、特許文献1)。
特開2003−238092号公報
しかしながら、従来の高所作業車においては、ブームの作動規制が行われた場合にモーメント規制による作動規制が行われているのか、ジャッキ反力規制による作動規制が行われているのかを作業者が確実に判別する手段が講じられておらず、作動規制が行われた後にされるべき対応を適切に行うことが困難であるという問題があった。また、モーメント規制を行うための構成機器に異常があるのか、ジャッキ反力規制を行うための構成機器に異常があるのかを判別することもできず、このような状態であれば安全制御装置の異常への迅速な対処が困難となるという問題があり、ひいては車両の転倒を招くおそれも生じる。
上記問題に鑑み、本発明は、安全制御装置による作動規制後の対応、安全制御装置の異常発生後の対処など、作業者の取扱性を向上させた作業車の安全制御装置を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明に係る作業車の安全制御装置は、走行体と、走行体上に設けられるブームとを備える作業車において、所定の第1条件下でブームの作動を規制する第1作動規制手段と、前記第1条件とは別の所定条件である第2条件下でブームの作動を規制する第2作動規制手段と、第1作動規制手段によりブームの作動規制が行われたときに、第1作動規制手段による作動規制であることを報知するとともに、第2作動規制手段によりブームの作動規制が行われたときに、第2作動規制手段による作動規制であることを報知する報知手段(例えば、実施形態における警報ブザー57,警報ランプ58,表示パネル59)とを備えて構成される。そして、前記第1作動規制手段において前記ブームを作動可能とする作動範囲の限界位置が、前記第2作動規制手段において前記ブームを作動可能とする作動範囲の限界位置よりも内側に位置するように設定構成され、前記報知手段は、前記第1作動規制手段により前記ブームの作動規制が行われずに前記第2作動規制手段により前記ブームの作動規制が行われたときに、前記第2作動規制手段による作動規制であることとともに、前記第1作動規制手段に異常が生じていることを報知するように構成される。
なお、走行体の側部に下端部を接地させて走行体を支持する複数のジャッキ設けられており上記構成の安全制御装置において、第1作動規制手段、ブームに作用する転倒モーメントを検出するモーメント検出手段を備え、このモーメント検出手段により検出される転倒モーメントが予め設定された許容転倒モーメントの上限値に達したときに、転倒モーメントが許容転倒モーメントの上限値を超える方向へのブームの作動を規制するように構成され、第2作動規制手段、ジャッキに作用する接地反力を複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する反力検出手段を備え、この反力検出手段により検出される接地反力予め設定された許容接地反力の下限値に達したときに、接地反力が許容接地反力の下限値より低下する方向へのブームの作動を規制するように構成されることが好ましい。
また、走行体の側部に下端部を接地させて走行体を支持する複数のジャッキ設けられており上記構成の安全制御装置において、第1作動規制手段、ブームの先端部の位置を検出する位置検出手段を備え、この位置検出手段により検出されるブームの先端部の位置が予め設定された許容作動範囲の限界位置に達したときに、ブームの先端部の位置が許容作動範囲の限界位置を超える方向へのブームの作動を規制するように構成され、第2作動規制手段、ジャッキに作用する接地反力を複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する反力検出手段を備え、この反力検出手段により検出される接地反力予め設定された許容接地反力の下限値に達したときに、接地反力が許容接地反力の下限値より低下する方向へのブームの作動を規制するように構成されることが好ましい
本発明に係る作業車の安全制御装置は、第1および第2の作動規制手段を備える安全制御装置に備えられる報知手段を、第1の作動規制手段による作動規制がなされたときにこれと同期して第1の作動規制手段による作動規制がなされたことを報知し、第2の作動規制手段による作動規制がなされたときにこれと同期して第2の作動規制手段による作動規制がなされたことを報知するように構成している。これにより2つの作動規制手段を備える安全制御装置において、ブームの作動規制が行われたときに作業者はどちらの作動規制手段によるものであるのかを容易に判定することができ、作動規制後に取り得るべき対処を迅速に行うことができるようになる。
ここで、第1の作動規制手段をブームに作用する転倒モーメントに基づいて作動規制を行うように構成し、第2の作動規制手段をジャッキに作用する接地反力に基づいて作動規制を行うように構成し、それぞれ規制する手段が異なるものが用いられていても、いずれの作動規制手段によりブームの作動規制が行われているか否かについて作業者が把握することができ、その後適切な対応を取ることができる。第1の作動規制手段を作業台の位置に基づいて作動規制を行うように構成し、第2の作動規制手段をジャッキに作用する接地反力に基づいて作動規制を行うように構成したものであっても上記と同様の効果を得ることができる。
また、ブームの作動して作業を行う上で、第1作動規制手段による作動規制が行われるように設定構成されている。このような設定構成のもとでは、第2の作動規制手段による作動規制が行われているとすれば、第1の作動規制手段が正常に機能しておらず、第1の作動規制手段を機能させるための構成機器等に異常を来していることが推測される。ここで、本発明においては、第2の作動規制手段による作動規制が行われたときに同期して、第1の作動規制手段が異常を来していると報知するように報知手段の作動制御を行う構成としており、これにより、作業者は第2の作動規制手段による作動規制が行われていることを知るところになるとともに、第1の作動規制手段が異常を来していることを推測させることができ、このような異常に対して迅速に対処を取ることができ、車両転倒等の未然回避に資する作業車の安全制御装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1には本発明に係る安全制御装置を搭載した作業車の一例として示す高所作業車1の斜視図を示している。この高所作業車1は、タイヤ車輪11、11を備えて運転キャビン12から走行運転操作が可能なトラック式の走行体10、走行体10上に設けられた作業装置2、走行体10の側部に設けられたジャッキ60,60,…等から構成されている。作業装置2は、旋回台20、旋回台20の上方に延びて設けられた支持ブラケット29に基端部が枢結されたブーム30、ブーム30の先端部に取り付けられた作業者搭乗用の作業台40等から構成されている。
旋回台20は、走行体10の後部に上下軸回りに回動自在に取り付けられており、走行体10に内蔵された旋回モータ21を油圧駆動することにより水平旋回させることができる。ブーム30は、基端ブーム30a、中間ブーム30b、先端ブーム30cを入れ子式に組み合わせて構成されており、内部に設けた伸縮シリンダ31を油圧駆動することによりブーム全体を伸縮させることができるとともに、基端ブーム30aと支持ブラケット29との間に跨設された起伏シリンダ32を油圧駆動することにより上下面で起伏させることができる。また、先端ブーム30cの先端部には垂直ポスト33が取り付けられており、垂直ポスト33は図示しないレベリング装置によりブーム30の起伏角度によらず常時垂直姿勢が保持される構成となっている。
作業台40は、作業者が搭乗する箱状のバケット41、バケット41に取り付けられた作業台保持ブラケット42等を有して構成されており、作業台保持ブラケット42は垂直ポスト33に垂直ポスト33の周りに首振り自在に取り付けられている。作業台保持ブラケット42の内部には首振りモータ43が設けられており、この首振りモータ43を油圧駆動することにより作業台40を垂直ポスト33まわりに首振り動させることができるようになっている。なお、上記のように垂直ポスト33は常時垂直姿勢が保持されるため、結果としてバケット41の床面は常時水平に保持される。
バケット41には、旋回台20、ブーム30、作業台40等を作動操作するための操作部50が設けられている。図2に示すように操作部50には、ブーム30の旋回操作、起伏操作、伸縮操作を行うためのブーム操作レバー51、作業台40の首振り操作を行うための首振り操作レバー52が設けられており、図示各矢印方向へのレバー傾動操作、レバー捻動操作によりブーム30、作業台40が所望の作動を行うように操作できるようになっている。また、本実施例においては、ブーム操作レバー51の基部には、ブーム旋回操作を検出する旋回ポテンショメータ51a、ブーム起伏操作を検出する起伏ポテンショメータ51b、ブーム伸縮操作を検出する伸縮ポテンショメータ51cが設けられており、首振り操作レバー52の基部には、首振り操作を検出する首振りポテンショメータ52aが設けられており、操作に応じて操作検出信号が出力されるようになっている。なお、首振り操作レバー52は、3位置スイッチを基部に配設して構成してもよい。
また、図2に示すように、操作部50には、両レバー51,52に近接して、警報音を放音する警報ブザー57、警告時に点灯させるための警報ランプ58のほか、ブーム30等の作動状態に応じてその状態を表示可能な表示パネル59が設けられている。
走行体10の側部には作業中の車両を安定状態に支持する4本のジャッキ60,60,…が設けられている。各ジャッキ60は、上下方向に延びるアウタポスト61、アウタポスト61に上下方向に伸縮自在に挿入されたインナポスト62、インナポスト62の下端部に揺動自在に取り付けられたジャッキパッド63等からなり、アウタポスト61とインナポスト62との間に跨設されたジャッキシリンダ64を油圧駆動することによりインナポスト62を上下方向に伸縮させることができ、各ジャッキ60,60,…のインナポスト62を下方伸長してジャッキパッド63を接地し、走行体10を持上状態で支持することができる。また、各ジャッキ60,60,…は走行体10の側方への張出を可能に構成されており、側方張出した状態での接地により走行体10をより安定して支持できるようになっている。各ジャッキ60,60,…の側方への張出格納操作および各インナポスト62,62,…の上下方向への伸縮操作は、走行体10の後部に設けられたジャッキ操作レバー13の操作により行われる。
各ジャッキ60,60,…のアウタポスト61の内部には、接地反力を検出する反力検出装置70がそれぞれ配設されており、この反力検出装置70のそれぞれは、リミットスイッチからなり、ジャッキ60に作用する接地反力が所定の接地反力にまで低下したときにオンとなって検出信号を出力する反力検出スイッチ71を備えて構成されている。
さて、図3に示すように操作部50の両レバー51,52に設けられる各ポテンショメータ51a〜51c,52aからの操作信号はそれぞれ、コントローラ90のバルブ制御部91に出力されるようになっている。バルブ制御部91は、旋回ポテンショメータ51aからの旋回操作信号に基づいて旋回モータ21に対応する第1制御バルブV1を電磁駆動し、起伏ポテンショメータ51bからの起伏操作信号に基づいて起伏シリンダ32に対応する第2制御バルブV2を電磁駆動し、伸縮ポテンショメータ51cからの旋回操作信号に基づいて伸縮シリンダ31に対応する第3制御バルブV3を電磁駆動するように構成されている。また、首振りポテンショメータ52aからの首振り操作信号に基づいて首振りモータ43に対応する第4制御バルブV4を電磁駆動するように構成されている。
走行体10に設けられた油圧ポンプPより吐出される作動油は、第1〜4制御バルブV1〜V4を介して上記各油圧アクチュエータ21,31,32,43に供給されるようになっており、作業者のレバー操作に従ったブーム30、作業台40の作動が行われる。
コントローラ90には、位置算出部92、負荷算出部93、記憶部94、第1作動規制部98、第2作動規制部99が設けられている。位置算出部92は、走行体10に設けられてブーム30の旋回角度を検出する旋回角センサ81、基端ブーム30aの先端部に設けられてブーム30の長さを検出する伸縮量センサ82、基端ブーム30aに設けられてブーム30の起伏角度を検出する起伏角センサ83からそれぞれ出力される検出信号に基づいてブーム30の先端部の位置を逐次算出するようになっている。負荷算出部93は、起伏シリンダ32に設けられて起伏シリンダ32の軸力を検出する軸力センサ84から出力される検出信号に基づいてブーム30に作用する転倒モーメントを逐次算出するようになっている。また、負荷算出部93で逐次算出される転倒モーメントは、第1作動規制部98に出力されるようになっている。
記憶部94には、ブーム30の旋回位置およびジャッキ60の張出量に対応付けてマッピングして記憶された許容転倒モーメントが記憶されている。位置算出部92の算出結果に作業台40の位置、およびジャッキ60に設けられてジャッキ60の張出量を検出するジャッキ張出センサ85から出力される検出信号に基づくジャッキ張出量に対応する許容転倒モーメントを第1作動規制部98に逐次読み出されるように構成されている。
第1作動規制部98は、負荷算出部93により算出された転倒モーメント、および記憶部94に記憶された許容転倒モーメントとを読み出して両者の大小比較を行うようになっている。ここで、転倒モーメントが許容転倒モーメントを下回るのであれば、高所作業車1が安定して支持されている状態であるとしてブーム30の作動を継続して行えるようになっている。転倒モーメントが許容転倒モーメントに到達すれば高所作業車1が転倒するおそれがあるとして第1ブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力される。
第1ブーム作動規制信号を受けたバルブ制御部91は、転倒モーメントが許容転倒モーメントを上回るような方向への作動(例えば、旋回動、伸長動、倒伏動)を規制するようにし、ブーム操作レバー51の伸縮ポテンショメータ51b、起伏ポテンショメータ51cからこのような方向へ作動させるための操作信号がバルブ制御部91に出力されてもこの信号に基づくような第1〜3制御バルブV1〜V3の電磁駆動を行わないように構成されている。このようにブーム30の作動方向を規制することにより、車両転倒の未然回避が図られる。
なお、コントローラ90には操作部50に設けられた警報ブザー57、警報ランプ58、表示パネル59が接続されており、第1作動規制部98から第1ブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力されたときに同期して、これらを作動させるように構成されている。なお、このとき表示パネル59には、ブーム30に作用する転倒モーメントが許容転倒モーメントに到達したことによりブーム30の作動規制が行われているとの旨の表示を行うようになっている。
また、第2作動規制部99には、反力検出装置70に設けられる反力検出スイッチ71の検出信号が出力されるようになっており、ジャッキ60に作用する接地反力が所定の接地反力を上回っていれば、スイッチがオフとなって検出信号の出力はなく、ジャッキ60に作用する接地反力が所定の接地反力にまで低下するとリミットスイッチがオンとなり、検出信号が第2作動規制部99に出力されるようになっている。なお、本実施例においては、接地反力が所定接地反力にまで低下したときにリミットスイッチがオフからオンとなるように構成しているが、このオンとオフとは逆となっても以下同様に実施可能である。
ここで、各ジャッキ60,60,…に備えられる反力検出スイッチ71がいずれもオフとなって検出信号が出力されていない場合においては、4本のジャッキ60,60,…により安定して高所作業車1が支持されているとして継続してブーム30の作動が行われるようになっている。また、各ジャッキ60,60,…に備えられる反力検出スイッチ71のうち、隣り合う2つのジャッキ60,60に備えられる反力検出スイッチ71がオンとなって検出信号が第2作動規制部99に出力された場合、ジャッキ60,60,…による安定支持が行われていないとして、第2ブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力されるようになっている。
そして、第2作動規制部99から第2ブーム作動規制信号を受けたバルブ制御部91は、オンとなった反力検出スイッチ71,71を備えるジャッキ60,60に作用する接地反力を低下させるような方向への作動(例えば、伸長動、倒伏動)が規制されるようにし、上記と同様に、第2および第3制御バルブV2,V3の電磁駆動を行わないように構成されている。このようなブーム30の作動方向の規制により車両転倒の未然回避が図られる。
また、第2作動規制部99から第2ブーム作動制御信号がバルブ制御部91に出力されたときにおいてもこれと同期して、コントローラ90に接続される警報ブザー57、警報ランプ58、表示パネル59を作動させるように構成されている。なお、このとき表示パネル59には、ジャッキ60に作用する接地反力が設定された所定の接地反力にまで低下したことによりブーム30の作動規制が行われているとの旨が表示されるようになっている。なお、このとき、いずれのジャッキ60の接地反力の低下により作動規制が行われたのかについての表示を行うことも併せてできるようになっている。
このようにして、図4に示すように、記憶部94に記憶される許容転倒モーメントの設定により、第1作動規制部98においてブーム30を作動可能とする作業範囲R1の限界線L1を便宜的に規定することができることとなる。また、ジャッキ60に作用する接地反力がどの程度まで低下したときに反力検出スイッチを作動させるかを設定することにより、第2作動規制部99においてブーム30を作動可能な作業範囲R2の限界線L2を便宜的に規定することができることとなる。
ここで、常にはブーム30を作動させるにあたっては、反力検出スイッチ71の作動時にジャッキ60に作用する接地反力の設定により規定される便宜上の作業範囲R2の限界線L2が、許容転倒モーメントの設定により規定される作業範囲R1の限界線L1の外側に位置するように、即ち、常にはブーム30に作用する転倒モーメントが許容転倒モーメントにまで到達したことによりブーム30の作動規制が行われるように、許容転倒モーメントの設定、反力検出スイッチ71の作動時にジャッキ60に作用する接地反力の設定が行われている。
このように、常にはブーム30に作用する転倒モーメントに基づく作動規制を行う第1作動規制部98により便宜的に規定される作業範囲R1の限界線L1が、ジャッキ60に作用する接地反力に基づく作動規制を行う第2作動規制部99により便宜的に規定される作業範囲R2の限界線L2よりも内側に位置するように設定構成されている。このため、ブーム30の作動が第2作動規制部99により規制されるとすれば、ブーム30に作用する転倒モーメントの算出に用いられる旋回角センサ81、伸長量センサ82、起伏角センサ83の故障や断線、許容転倒モーメントを導出に用いられる張出量センサ85の故障や断線等により、第1作動規制部98が正常に機能していないと認められることになる。ここで、本実施例においては、第2作動規制部99から第2作動規制信号が出力されたときに同期して、第1作動規制部98を正常に機能させるための構成機器に異常を来しているとの旨の表示を表示パネル59で行うようになっている。
このような高所作業車1においては、負荷算出部93で算出したブーム30に作用する転倒モーメントに基づいてブーム30の作動を規制する第1作動規制部98、および反力検出スイッチ71,71,…により検出されるジャッキ60に作用する接地反力に基づいてブーム30の作動を規制する第2作動規制部99を備えており、第1作動規制部98による作動規制がなされたときにこれと同期して第1作動規制部98による作動規制がなされたことを表示パネル59において表示して報知し、第2作動規制部99による作動規制がなされたときにこれと同期して第2作動規制部99による作動規制がなされたことを表示パネル59において表示して報知するように構成されている。これにより、ブーム30の作動規制が行われたときにどちらの作動規制部によるものであるのかを作業者に容易に把握させることができ、このような作動規制が行われた後に取り得るべき対処を迅速に行うことができるようになる。
ここで、本発明においては、第1作動規制部98および第2作動規制部99の設定構成に鑑みて、第2作動規制部99による作動規制が行われたときに同期して、第1作動規制部98が異常を来していると報知するように表示パネル59の作動制御を行う構成としている。これにより、作業者は第2作動規制部99による作動規制が行われていることを知るところになるとともに、第1作動規制部98を機能させるための構成機器に故障等の異常を来しているおそれがあることを作業者に確実に把握させることができ、このような異常に対して迅速且つ適切な対処を取ることを可能とし、車両転倒等の未然回避に資する。
なお、上記実施例においては、記憶部94に許容転倒モーメントを記憶させ、軸力センサ84から得られる転倒モーメントとの比較によりブーム30の作動規制を行うように構成されたが、これを作業台40の位置が許容作業範囲にあるか否かの判断に基づいてブーム30の作動規制を行うように構成してもよい。以下、この変更構成形態について、図1〜4を参照して簡単に説明する。なお、上記実施例と同一の態様については同一符号を付して重複説明を省略する。
コントローラ90の位置算出部92により、ブーム30の旋回角、伸長量、起伏角に基づいて作業台40の位置が逐次検出され、この位置検出信号が作動規制判断部95に逐次出力される。一方、記憶部94においては、作業台40が位置しても車両が安定して支持されるとする許容作業範囲R1’が記憶されている。ここで、図4に示すように記憶される許容作業範囲R1’の限界線L1’は、常には上記の反力検出スイッチ71の作動時にジャッキ60に作用する接地反力の設定により規定される作業範囲R2の限界線L2の内側に位置するように設定されている。
そして位置検出信号が出力される第1作動規制部98’において、逐次出力される作業台40の位置が、記憶部94に記憶されている許容作業範囲内にあるか否かの判断が行われる。ここで、第1作動規制部98’により、作業台40が許容作業範囲内にあると判断されれば、高所作業車1が安定支持状態であるとしてブーム30の作動が継続して行われるようになっており、許容作業範囲の限界線L1’に到達していると判断されれば、第1ブーム作動規制信号がバルブ制御部91に出力されるようになっている。なお、上記実施例においてコントローラ90を構成した負荷算出部93は省略して構成してもよい。
そして、バルブ制御部91により許容作業範囲R1’を逸脱する方向へのブーム30の作動を規制するように第1〜第3制御バルブV1〜V3の電磁駆動が行われ、この第1ブーム作動規制信号の出力と同期して警報ブザー57、警報ランプ58、表示パネル59の作動が行われるように制御される。なお、表示パネル59には、作業台40の位置が許容作業範囲R1’の限界線L1’に到達したことによりブーム30の作動規制が行われているとの旨の表示がなされるようになっている。
このように構成される本構成形態においても、上記実施例と同様に、位置算出部92で算出した作業台40の位置に基づいてブーム30の作動を規制する第1作動規制部98’、および反力検出スイッチ71,71,…により検出されるジャッキ60に作用する接地反力に基づいてブーム30の作動を規制する第2作動規制部99を備えており、第1作動規制部98による作動規制がなされたときにこれと同期して第1作動規制部98による作動規制がなされたことを表示パネル59において表示して報知し、第2作動規制部99による作動規制がなされたときにこれと同期して第2作動規制部99による作動規制がなされたことを表示パネル59において表示して報知するように構成されている。これにより、ブーム30の作動規制が行われたときにどちらの作動規制部によるものであるのかを作業者に容易に把握させることができ、このような作動規制が行われた後に取り得るべき対処を迅速に行うことができるようになる。
また、第1作動規制部98および第2作動規制部99の設定構成に鑑みて、第2作動規制部99による作動規制が行われたときに同期して、第1作動規制部98が異常を来していると報知するように表示パネル59の作動制御を行う構成としている。これにより、作業者は第2作動規制部99による作動規制が行われていることを知るところになるとともに、第1作動規制部98を機能させるための構成機器に故障等の異常を来しているおそれがあることを作業者に確実に把握させることができ、このような異常に対して迅速且つ適切な対処を取ることを可能とし、車両転倒等の未然回避に資する。
また、本発明に係る安全制御装置を搭載した作業車の一例として、車体10の前後左右の4箇所にジャッキ60,60,…を設ける形態の高所作業車1を例示したが、本発明においては、車体10の左右2箇所にジャッキを設ける形態の作業車、あるいは車体の前部および前後左右の5箇所にジャッキを設ける形態の作業車であっても同様に適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
また、本発明に係る安全制御装置を搭載した作業車の一例として、タイヤ車輪11,11,…を備える走行体10をベースとし、旋回、伸縮、起伏可能なブーム30および作業台40を作業装置2として架装した高所作業車1を例示したが、ジャッキを備えて構成される作業車であれば、走行体10として例えばクローラ装置を備えた車両をベースとするものでもよく、伸縮あるいは起伏動可能なブームを備えた作業装置2として例えばクレーン装置等を架装したものであってもよく、同様に実施可能であるとともに同様の効果を得ることができる。
本発明に係る作業車の安全制御装置を搭載した作業車の一例として示す高所作業車の側面図である。 上記高所作業車の操作部を示す斜視図である。 上記高所作業車のコントローラに係る構成を示すブロック図である。 本発明に係る作業車の安全制御装置により便宜的に規定される作業範囲を示す模式図である。
符号の説明
1 高所作業車
2 作業装置
10 走行体
20 旋回台
30 ブーム
40 作業台
57 警報ブザー
58 警報ランプ
59 表示パネル
60 ジャッキ
64 ジャッキシリンダ
71 反力検出スイッチ
81 旋回角センサ
82 伸長量センサ
83 起伏角センサ
84 軸力センサ
90 コントローラ
91 バルブ制御部
92 負荷算出部
93 位置算出部
94 記憶部
98(98’) 第1作動規制部
99 第2作動規制部

Claims (3)

  1. 走行体と、前記走行体上に設けられるブームとを備える作業車において、
    所定の第1条件下で前記ブームの作動を規制する第1作動規制手段と、
    前記第1条件とは別の所定条件である第2条件下で前記ブームの作動を規制する第2作動規制手段と、
    前記第1作動規制手段により前記ブームの作動規制が行われたときに、前記第1作動規制手段による作動規制であることを報知するとともに、前記第2作動規制手段により前記ブームの作動規制が行われたときに、前記第2作動規制手段による作動規制であることを報知する報知手段とを備え
    前記第1作動規制手段において前記ブームを作動可能とする作動範囲の限界位置が、前記第2作動規制手段において前記ブームを作動可能とする作動範囲の限界位置よりも内側に位置するように設定構成され、
    前記報知手段は、前記第1作動規制手段により前記ブームの作動規制が行われずに前記第2作動規制手段により前記ブームの作動規制が行われたときに、前記第2作動規制手段による作動規制であることとともに、前記第1作動規制手段に異常が生じていることを報知するように構成されることを特徴とする作業車の安全制御装置。
  2. 前記走行体の側部に下端部を接地させて前記走行体を支持する複数のジャッキが設けられており、
    前記第1作動規制手段は、前記ブームに作用する転倒モーメントを検出するモーメント検出手段を備え、前記モーメント検出手段により検出される前記転倒モーメントが予め設定された許容転倒モーメントの上限値に達したときに、前記転倒モーメントが前記許容転倒モーメントの上限値を超える方向への前記ブームの作動を規制するように構成され、
    前記第2作動規制手段は、前記ジャッキに作用する接地反力を前記複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する反力検出手段を備え、前記反力検出手段により検出される前記接地反力が予め設定された許容接地反力の下限値に達したときに、前記接地反力が前記許容接地反力の下限値より低下する方向への前記ブームの作動を規制するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の作業車の安全制御装置。
  3. 前記走行体の側部に下端部を接地させて前記走行体を支持する複数のジャッキが設けられており、
    前記第1作動規制手段は、前記ブームの先端部の位置を検出する位置検出手段を備え、前記位置検出手段により検出される前記ブームの先端部の位置が予め設定された許容作動範囲の限界位置に達したときに、前記ブームの先端部の位置が前記許容作動範囲の限界位置を超える方向への前記ブームの作動を規制するように構成され、
    前記第2作動規制手段は、前記ジャッキに作用する接地反力を前記複数のジャッキのそれぞれに対応して検出する反力検出手段を備え、前記反力検出手段により検出される前記接地反力が予め設定された許容接地反力の下限値に達したときに、前記接地反力が前記許容接地反力の下限値より低下する方向への前記ブームの作動を規制するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の作業車の安全制御装置。
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