JP2002163797A - 車両の衝突予防装置 - Google Patents

車両の衝突予防装置

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JP2002163797A
JP2002163797A JP2000357842A JP2000357842A JP2002163797A JP 2002163797 A JP2002163797 A JP 2002163797A JP 2000357842 A JP2000357842 A JP 2000357842A JP 2000357842 A JP2000357842 A JP 2000357842A JP 2002163797 A JP2002163797 A JP 2002163797A
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正勝 野中
Muneyoshi Igaki
宗良 井垣
Sueharu Nakiri
末晴 名切
Kazuya Watanabe
一矢 渡邊
Takayuki Nakadokoro
孝之 中所
Masahiko Sakabe
匡彦 坂部
Keiji Kuzutani
啓司 葛谷
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Toyota Motor Corp
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/84Data processing systems or methods, management, administration

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の衝突を予防するために適切な制動力制
御を達成すること。 【解決手段】 電気制御装置10は、先行車が車間距離
センサ12等により検出された減速度で減速するととも
に自車が空走時間だけ車速センサ11により検出された
速度で走行した後に所定の想定減速度で減速するとの仮
定の下で、同自車と同先行車との最接近距離を予測す
る。また、電気制御装置は、前記最接近距離となるとき
の最接近時速度を予測するとともに、適正車間距離を前
記最接近時速度と車頭時間とから決定し、その適正車間
距離を確保するのに必要な目標減速度を演算する。そし
て、前記予測された最接近距離が前記決定された適正車
間距離より小さい場合、検出される自車の減速度が前記
演算された目標減速度と等しくなるようにブレーキアク
チュエータ40に指示信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、先行車との車間距
離を適切な距離とすること等を目的として自動的に制動
力を発生する車両の衝突予防装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の装置は、例えば、特開平7−6
5297号公報に開示されている。この装置は、自車の
速度と、先行車と自車との相対速度とから安全車間距離
を求め、安全車間距離と実際の車間距離との差を危険車
間距離として求め、危険車間距離に応じた危険車間距離
ブレーキ力を求めるとともに、前記相対速度に比例した
相対速度ブレーキ力を求める。そして、前記危険車間距
離ブレーキ力と前記相対速度ブレーキ力とを所定の重み
付けをしながら加算して最終的なブレーキ力を求め、こ
れにより好ましいブレーキフィーリングが得られるよう
にブレーキ力(制動力)を制御するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置においては、最終的な自車の停止は運転者の役
割とし、急減速は実施するが停車までは行わないため、
例えば、先行車が停車している場合においては制動力が
不足する場合がある。
【0004】
【発明の概要】本発明の目的は、車両の衝突を予防する
ために適切な制動力制御を達成する衝突防止装置を提供
することにあり、その特徴の一つは、先行車の速度を検
出する先行車速度検出手段と、先行車の減速度を検出す
る先行車減速度検出手段と、自車の速度を検出する自車
速度検出手段と、自車の減速度を検出する自車減速度検
出手段と、前記自車と前記先行車との車間距離を検出す
る車間距離検出手段と、前記検出された先行車の速度、
前記検出された先行車の減速度、前記検出された自車の
速度、及び前記検出された車間距離に基づいて最接近距
離を予測する最接近距離予測手段と、適正車間距離を決
定する適正車間距離決定手段と、前記適正車間距離を確
保するのに必要な目標減速度を演算する目標減速度演算
手段と、前記予測された最接近距離が前記決定された適
正車間距離より小さい場合に前記検出された減速度が前
記演算された目標減速度と等しくなるように制動力を発
生させる制動力発生手段と、を備えたことにある。
【0005】この場合、前記最接近距離予測手段は、前
記先行車が前記先行車減速度検出手段により検出された
減速度にて減速するとともに前記自車が所定の空走時間
だけ前記自車速度検出手段により検出された速度で走行
した後に所定の想定減速度にて減速するとの仮定の下で
前記最接近距離を予測するように構成されることが好適
である。
【0006】これによれば、検出された先行車の速度、
検出された先行車の減速度、検出された自車の速度、及
び検出された車間距離に基づいて最接近距離が予測さ
れ、予測された最接近距離が適正車間距離より小さい場
合に制動力が発生される。このとき、前記適正車間距離
を確保するのに必要な目標減速度が目標減速度演算手段
により演算され、前記制動力は、この演算された目標減
速度と検出された減速度とが等しくなるように発生させ
られる。この結果、先行車が走行している場合には適切
な車間距離が確保されるとともに、先行車が停止してい
る場合には適正車間距離が確保された状態にて自車が停
止され得る。
【0007】この場合において、前記目標減速度演算手
段は、車間距離が前記車間距離検出手段の車間距離認知
限度以下になったとき前記演算した目標減速度を保持す
るように構成されることが好適である。
【0008】これによれば、車間距離が前記車間距離検
出手段の車間距離認知限度以下となり、実際には制動力
を必要としているにも拘らず、制動力の発生が停止され
てしまう事態が回避される。
【0009】また、この場合において、前記目標減速度
演算手段は、前記予測された最接近距離が前記決定され
た適正車間距離より大きくなった場合に前記先行車が走
行中であるか否かを判定し、同先行車が走行中であると
判定されたときは前記検出される車間距離が所定の車間
距離になるまで、前記目標減速度を所定の減速度に維持
するように構成されることが好適である。
【0010】これによれば、前記予測された最接近距離
が前記決定された適正車間距離より大きくなった場合で
あっても、前記先行車が走行中であれば、所定の減速度
での減速が継続されて所定の安全な車間距離が確保され
る。また、前記所定の減速度を比較的小さい減速度とす
れば、減速度を当初は大きく、次いで小さくするように
変化させ得るので、好ましい減速が達成され得る。
【0011】また、この場合において、前記目標減速度
演算手段は、演算される目標減速度が不安定であるか否
かを判定し、前記演算される目標減速度が不安定である
と判定されるときに他の安定な値を前記目標減速度とし
て設定するように構成されることが好適である。
【0012】これによれば、例えば、小さな値で除する
等の演算の結果、得られる目標減速度が不安定であると
判定されるときには、他の安定な値が前記目標減速度と
して設定されるので、安定した制動力制御が達成され得
る。なお、この場合の他の安定な値とは、前記最接近距
離予測手段が前記最接近距離を求める際に使用する自車
の想定された減速度(想定減速度)であることが望まし
い。このようにすれば、制動力を安定に計算でき、精度
の高い制動を実現できる。
【0013】また、この場合において、前記予測された
最接近距離が前記自車の停止時に得られる場合に前記制
動力発生手段によって前記制動力が発生されたときは、
前記自車停止判定手段によって自車が停止したと判定さ
れたときに制動力を所定の値に保持する停止時制動力保
持手段を備えることが好適である。
【0014】前記予測された最接近距離が前記自車の停
止時に得られる場合に前記制動力発生手段によって前記
制動力が発生されたときは、同自車を停止することが要
求されていることを意味するが、同自車が停止したとき
には同制動力発生手段による制動力の発生も解除され
る。これに対し、上記のように構成すれば、前記自車が
停止したと判定されたときに制動力が所定の値に保持さ
れ、その結果、自車を確実に停止させておくことができ
る。
【0015】また、上記制動力を保持する衝突予防装置
にあっては、前記自車のブレーキ装置が運転者によって
作動状態とされているか否かを判定するブレーキ作動判
定手段と、前記ブレーキ装置が作動状態にあると判定さ
れたときに前記停止時制動力保持手段による制動力の保
持を解除する制動力保持解除手段とを備えることが好適
である。この場合、前記ブレーキ作動判定手段は、ブレ
ーキペダルの操作を検出するスイッチでもよく、或い
は、前記自車のブレーキマスタシリンダ油圧が所定油圧
以上か否かにより前記ブレーキ装置が作動状態にあるか
否かを判定するように構成されてもよい。
【0016】これは、運転者によりブレーキ装置が作動
状態とされているので、もはや前記停止時制動力保持手
段によって制動力を保持する必要がないからである。
【0017】また、上記制動力を保持する衝突予防装置
において、前記自車が停止したか否かを判定する自車停
止判定手段と、前記予測された最接近距離が前記自車の
停止時に得られる場合に前記制動力発生手段によって前
記制動力が発生されたときは、前記自車停止判定手段に
よって自車が停止したと判定されたときに同自車のエン
ジンを停止させるエンジン停止手段とを備えることが好
適である。
【0018】これによれば、前記予測された最接近距離
が前記自車の停止時に得られる場合、前記制動力発生手
段によって前記制動力が発生されて自車が停止され、そ
の後エンジンが停止されるので、同自車を確実に停止状
態に維持することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明による車両の衝突予
防装置の一実施形態について図面を参照しつつ説明す
る。図1は同実施形態に係る衝突予防装置の概略構成を
示している。この衝突予防装置は車両に搭載された電気
制御装置10を備え、同電気制御装置10は図示しない
バスを介して互いに接続されたCPU10a、ROM1
0b、及びRAM10c等からなるマイクロコンピュー
タとして構成されている。CPU10aは、ROM10
bに格納された後述するプログラムを、RAM10cの
一時記憶機能を利用しながら実行するようになってい
る。
【0020】電気制御装置10には、車速センサ11、
障害物センサとしての車間距離センサ12、相対速度セ
ンサ13、ダイヤルスイッチ14、加速度センサ15、
シフトレバースイッチ16、ブレーキスイッチ17、左
前輪速度センサ18、右前輪速度センサ19、左後輪速
度センサ20、及び右後輪速度センサ21が接続され、
CPU10aはこれらのセンサ及びスイッチからの信号
を入力するようになっている。また、電気制御装置10
は、警報装置30、及びブレーキアクチュエータ40と
接続されていて、CPU10aはこれらに対し所定の信
号を供給するようになっている。
【0021】車速センサ11は、自車(自己の車両)の
速度を検出して自車の速度(自車速)Vを出力するよう
になっている。車間距離センサ12は、レーザーレーダ
を含んで構成されていて、自車と先行車(自車の前方に
位置する車両、前車とも云う。)との距離を計測し、車
間距離Dを出力するようになっている。なお、車間距離
センサ12は、ミリ波レーダを使用して車間距離Dを計
測するものであってもよく、ステレオ式画像認識手法を
用いて車間距離Dを計測するものであってもよい。
【0022】相対速度センサ13は、先行車の走行状態
を検出する先行車走行状態検出手段の一部を構成し、ミ
リ波を使用したドップラーセンサであって、自車と先行
車との相対速度RVを出力するようになっている。ダイヤ
ルスイッチ14は、運転者によって7つの位置に切替え
操作されるようになっていて、操作された各位置に応じ
た選択位置信号STを出力するようになっている。このダ
イヤルスイッチ14は、空走時間τを決める因子(以
下、因子をパラメータとも呼ぶ。)である同空走時間
τ、自車想定減速度μ・gを決める因子であるμ、適正
車間距離Dtを決める因子である車頭時間Tdの組を複数
組記憶した因子記憶手段の一部を構成している。これら
の因子については後述する。
【0023】加速度センサ15は、半導体式であって、
自車の前後方向に作用する加速度を検出して加速度信号
Gを出力するようになっている。シフトレバースイッチ
16は、図示しない自車の自動変速機のシフトレバー位
置(パーキング位置P、リバース位置R、ドライブ位置
D等)を検出し、信号POSとして出力するようになって
いる。ブレーキスイッチ17は、図示を省略した自車の
ブレーキペダルの操作・非操作状態を検出して、同ペダ
ルが操作されているとき値「1」、操作されていないと
き値「0」となる信号STOPを出力するようになってい
て、運転者によってブレーキ装置が作動状態とされてい
るか否かを判定するブレーキ作動判定手段の一部を構成
している。
【0024】左前輪速度センサ18及び右前輪速度セン
サ19は、それぞれ左前輪(自由輪)の車輪速度VFL,
右前輪(自由輪)の車輪速度VFRを検出して出力するよ
うになっている。同様に、左後輪速度センサ20及び右
後輪速度センサ21は、それぞれ左後輪(駆動輪)の車
輪速度VRL,右後輪(駆動輪)の車輪速度VRRを検出して
出力するようになっている。
【0025】警報装置30は、図示を省略したディスプ
レイと警告音発生装置とを含んでいて、電気制御装置1
0のCPU10aからの指示に応じて、必要な表示及び
警告音の発生を行うようになっている。ブレーキアクチ
ュエータ40は、図示しないブレーキ装置の制動油圧
(ブレーキ油圧)を、ブレーキペダル操作によって増減
されるブレーキマスタシリンダによる制動油圧とは独立
して制御し、左右前輪及び左右後輪に備えられた油圧式
ブレーキによる制動力を変更するようになっている。な
お、ブレーキ装置が電動モータの発生トルクにより制動
力を発生する電動式ブレーキである場合には、前記ブレ
ーキアクチュエータ40は同電動モータに相当する。
【0026】次に、このように構成された衝突予防装置
の作動原理について説明する。この衝突予防装置は、先
行車との間に安全な距離を確保することを目的とし、先
行車及び自車の状態等に基づいて一次警報を行い、続い
て二次警報を行うことで運転者に制動操作を促し、二次
警報によっても制動操作がなされない場合には、自動的
に制動装置を作動させる介入制動を行うようになってい
る。また、一次又は二次警報により運転者が制動操作を
行った場合であっても、その制動力が目標減速度GTに
対して不足している場合には、制動力を増大する(制動
操作をアシスト(ブレーキアシスト)する)ようになっ
ている。
【0027】この衝突予防装置は、上記一次警報として
は、上記警報装置30の警告音発生装置から相対的に穏
やかな警告音(例えば、音量は普通で、間歇的に発生さ
れる警告音)を発生するようになっている。二次警報
は、警報装置30の警告音発生装置から一次警報よりも
運転者の注意を一層喚起する警告音(例えば、音量は普
通で、連続的に発生される警告音)を発生するととも
に、同警報装置のディスプレイに注意を喚起するマーク
を表示するようになっている。また、介入制動時におい
ては、上記二次警報と同様の警報を行うが、音量は大き
くされるようになっている。
【0028】本実施形態においては、一次警報、二次警
報、及び介入制動は、先行車の状態、自車の状態等に基
づいて図2に示した最接近距離(自車と先行車が最も接
近したときの距離)dminを計算により予測し、同最接近
距離dminが所定の適正車間距離Dtを確保できない(dmi
n<Dt)と判断されたときに実行されるようになってい
る。また、一次警報、二次警報、及び介入制動の何れを
実行すべきかは、上記最接近距離dminを求める際に使用
されるパラメータ(後述する、空走時間τ、自車想定減
速度μ・g(gは重力加速度))、及び適正車間距離D
tを決定するパラメータ(後述する車頭時間Td)を変更
することで判断されるようになっている。そこで、先
ず、最接近距離dminの求め方から説明する。
【0029】(最接近距離dmin)最接近距離dminは、現
時点(t=0)における先行車の車速がVfであり同先
行車が現時点で検出される減速度μf・gを一定に維持
しながら減速(又は加速)し、自車は現時点から空走時
間τだけ現時点の速度Vで走行した後に一定減速度(自
車の想定減速度)μ・gで減速するものと仮定し、この
仮定と現時点における実際の車間距離(先行車と自車の
距離)Dに基づいて求められる。このとき、最接近距離
dminは、(1)先行車が先に停止し自車が続いて停止す
る場合、(2)先行車が当初から停止している場合、
(3)空走時間τが経過した後に走行中の先行車に自車
が最接近する場合、(4)空走時間τが経過する前に自
車が先行車に最接近する場合の四通りに場合分けして検
討する必要があり、以下に述べるように求められる。
【0030】上記各場合についての検討に先立ち、以下
に用いる基本的な計算式について確認すると、初速V0
の車両が減速度α一定で停止するまでに要する時間(停
止時間)tは下記数1で表される。
【0031】
【数1】t=V0/α
【0032】また、初速V0、減速度αの車両が走行す
る距離D0は、下記数2で表される。
【0033】
【数2】D0=V0・t−α・t2/2
【0034】従って、上記数2に上記数1の停止時間t
を代入することで、初速V0、減速度αの車両が停止す
るまでに走行する距離DLは、下記数3のように求めら
れる。
【0035】
【数3】DL=V02/(2・α)
【0036】(1)先行車が先に停止し自車が続いて停
止する場合 図3は、先行車が先に停止しその後自車が停止する場合
における同先行車及び同自車の時間に対する車速変化を
示し、図4は同場合における同先行車及び同自車の時間
に対する位置変化を示している。先行車が停止するまで
の時間tfは、上記数1から明らかなように、下記数4
により表される。
【0037】
【数4】tf=Vf/(μf・g)
【0038】従って、先行車が停止する位置Dfは、現
時点での自車の位置を基準とした場合、上記数2及び図
4から明らかなように、下記数5により表される。
【0039】
【数5】Df=D+Vf2/(2・μf・g)
【0040】一方、自車が停止するまでの時間tjは、
上記数1及び図4から明らかなように、下記数6により
表される。
【0041】
【数6】tj=τ+V/(μ・g)
【0042】また、自車が停止する位置Djは、上記数
3及び図4から明らかなように、下記数7により表され
る。
【0043】
【数7】Dj=V・τ+V2/(2・μ・g)
【0044】従って、上記数5及び上記数7から、自車
が停止したときの最接近距離dmin(=Df−Dj)は下記
数8により表される。
【0045】
【数8】dmin={D+Vf2/(2・μf・g)}−{V
・τ+V2/(2・μ・g)}
【0046】数8が成立する条件(数8を用いて最接近
距離dminを計算すべき条件、以下、単に「実施条件」と
云う。)は、先行車が停止するまでの時間tfが自車が
停止するまでの時間tj以下であることから、上記数4
及び上記数6に基づいて下記数9により表される。
【0047】
【数9】Vf≦μf・g・{τ+V/(μ・g)}
【0048】この他に、先行車が減速していること、及
び相対速度センサ13の検出能力を考え、速度の絶対値
が一定速度Vf0(Vf0>0)未満の車両については停止
している車両として扱うために上記数8には、それぞれ
下記の数10及び数11の実施条件が加えられる。な
お、最接近速度Vsは「0」である。
【0049】
【数10】μf≧0
【0050】
【数11】Vf≧Vf0
【0051】(2)先行車が当初から停止している場合
(静止物である場合) この場合、先行車の位置Dfは現時点における車間距離
Dであるから、これと上記数7に示された自車が停止す
る位置Djとから、下記数12が得られる。また、この
場合の実施条件は、前記数11を条件として設けた理由
と同じ理由により、下記数13で表される。なお、最接
近速度Vsは「0」である。
【0052】
【数12】 dmin=D−{V・τ+V2/(2・μ・g)}
【0053】
【数13】|Vf|<Vf0
【0054】(3)空走時間τが経過した後に走行中の
先行車に自車が最接近する場合 図5は、自車の空走時間後であって、先行車が減速度μ
f・g(μf・g>0)で減速しながら走行している間に
自車が同先行車に最接近する場合における同自車及び同
先行車の時間に対する車速変化を示し、図6は同場合に
おける同自車及び同先行車の時間に対する位置変化を示
している。また、図7は、先行車が減速度μf・g(μf
・g<0)で減速、即ち加速しながら走行している間に
自車が同先行車に最接近する場合における同自車及び同
先行車の時間に対する車速変化を示し、図8は同場合に
おける同自車及び同先行車の時間に対する位置変化を示
している。
【0055】いずれの場合においても(減速度μf・g
の正負に関わらず)、自車が先行車に最接近するのは、
自車の速度V´と先行車の速度Vf´が等しい速度Vsと
なった場合である。両車の速度が等しい速度Vsとなる
時間をtcとすると、その時点の自車の速度V´、及び
先行車の速度Vf´は、図5及び図7から明らかなよう
に、下記数14及び下記数15によりそれぞれ表され
る。
【0056】
【数14】V´=V−μ・g・(tc−τ)
【0057】
【数15】Vf´=Vf−μf・g・tc
【0058】両車の速度が等しい速度Vsになるまでの
時間tcは、上記数14の右辺と上記数15の右辺が等
しいことから、下記数16により表される。
【0059】
【数16】 tc=(V−Vf+μ・g・τ)/(μ・g−μf・g)
【0060】一方、時間tc後の先行車の位置Dfは、
上記数2、図4、及び図6から明らかなように、下記数
17により表される。
【0061】
【数17】Df=D+Vf・tc−μf・g・tc2/2
【0062】また、時間tc後の自車の位置Djは、上
記数2、図5、及び図7から、下記数18により表され
る。
【0063】
【数18】Dj=V・τ+V(tc−τ)−μ・g・(t
c−τ)2/2
【0064】従って、数16〜数18により、最接近距
離dminは下記数19により表される。
【0065】
【数19】dmin=D-[(V+μ・g・τ-Vf)2/{2(μ-
μf)・g}-μ・g・τ2/2]
【0066】このとき、上記数15(又は上記数14)
と上記数16とから、最接近時の速度Vsは、下記数2
0により表される。
【0067】
【数20】Vs=(μf・V−μ・Vf+μ・μf・g・
τ)/(μf−μ)
【0068】また、上記数19及び上記数20の実施条
件は、下記数21で表される条件が付加される。
【0069】
【数21】τ<tc<tj
【0070】上記数21に、上記数16及び上記数6を
適用すると、下記の数22及び数23が得られる。
【0071】
【数22】Vf<μf・g・τ+V
【0072】
【数23】Vf>μf・g・{τ+V/(μ・g)}
【0073】なお、数23は、先行車が加速(μf・g
<0)している場合には当然に成立する。また、上記数
19及び上記数20の実施条件には、上記数11の条件
(Vf≧Vf0)が付加される。
【0074】(4)空走時間τが経過する前に自車が先
行車に最接近する場合 図9は、空走時間τが経過する前に自車が先行車に最接
近する場合における同自車及び同先行車の時間に対する
車速変化を示し、図10は同場合における同自車及び同
先行車の時間に対する位置変化を示している。この場合
においても、自車が先行車に最接近するのは、自車の速
度V´と先行車の速度Vf´が等しい速度Vsとなった場
合である。両車の速度が等しい速度Vsとなる時間をtc
とすると、自車の速度V´は速度V一定であるから、先
行車の速度を考慮して下記数24が成立する。
【0075】
【数24】V=Vf−μf・g・tc
【0076】一方、時間tc後の先行車の位置Dfは、
上記数2及び図10から明らかなように、下記数25に
より表される。
【0077】
【数25】 Df=D+Vf・tc−(μf・g・tc2)/2
【0078】また、時間tc後の自車の位置Djは、図
10から下記数26により表される。
【0079】
【数26】Dj=V・tc
【0080】従って、数24〜数26により、変数tc
を消去すれば最接近距離dminは下記数27により表され
る。
【0081】
【数27】 dmin=D−(V−Vf)2/{−2・(μf・g)}
【0082】このとき、最接近時速度Vsは、下記数2
8のように、当然に自車の速度Vと等しい。
【0083】
【数28】Vs=V
【0084】上記数27及び数28の実施条件は、空走
時間τの経過前に時間tcが経過すること(tc≦τ)で
あるから、下記数29が該当する。また、現時点での先
行車の速度Vfが相対速度センサの検出精度Vf0を超え
ていること、現時点の先行車の速度Vfが自車の速度V
より小さいこと、先行車が加速中であることから、下記
数30〜下記数32となる。
【0085】
【数29】Vf≧μf・g・τ+V
【0086】
【数30】Vf≧Vf0
【0087】
【数31】Vf<V
【0088】
【数32】μf<0
【0089】以上をまとめると、下記表1に示したよう
になる。また、図11は横軸に先行車の減速度μf・g
を、縦軸に同先行車の速度Vfをとって、上記各場合分
け(1)〜(4)の領域を示したものである。
【0090】
【表1】
【0091】ここで、上記空走時間τ、及び自車想定減
速度μ・gについて説明する。上述したように、本実施
形態においては、先ず一次警報を行って運転者に制動操
作を促し、次いで二次警報を行うことで運転者に制動操
作を更に促し、二次警報によっても制動操作がなされな
い場合には、自動的に制動装置を作動させる介入制動を
行う。
【0092】(空走時間τ)このことを考慮して、一次
警報用空走時間τ(第1空走時間)は運転者が通常の運
転操作の中で最も緊迫したタイミングで制動操作を行う
場合に基づいて設定する。二次警報用空走時間τ(第2
空走時間)は運転者が緊急の運転操作の中で最も緊迫し
たタイミングで制動操作を行う場合に基づいて設定す
る。介入制動用空走時間τ(第2又は第3空走時間)は
運転者の制動操作によらない自動制動動作を前提として
設定する。
【0093】より具体的に述べると、空走時間τには、
少なくとも、図1に示したセンサ11〜21等及び電気
制御装置10が、先行車及び自車の状態等(特に、先行
車の減速度μf・g)を認識する時間と一次,二次警報
又は介入制動の必要性を判断するために必要とする演算
処理時間の和(τ1)と、電気制御装置10がブレーキ
アクチュエータ40に対して制動力を発生させるように
指示信号を出力してから実際にブレーキ油圧が上昇して
制動力が発生し始めるまでの時間(τ2)が含まれる。
【0094】そこで、本実施形態おいては、一次警報
用、及び二次警報用空走時間τは、ブレーキペダルが操
作されている(ブレーキスイッチ信号STOPの値が
「1」)場合、上記τ1とτ2の和とした。
【0095】τ1はブレーキペダルが操作されている場
合であっても、必ず必要な時間である。換言すると、セ
ンサ系の認識遅れ、電気制御装置10を構成するマイク
ロコンピュータ系の演算遅れ等の理由により、同マイク
ロコンピュータが現時点(t=0)において認識してい
る先行車及び自車の状態等(先行車の速度Vf、先行車
の減速度μf・g、自車の速度V、自車の減速度μ・
g、車間距離D等)は実際には所定の遅れ時間前の値で
ある。従って、警報や介入制動の必要性を判断するに
は、前記所定の遅れ時間だけ過去に遡った時点において
将来を予測する必要があり、この遡る時間が経過する期
間は自車は空走しているから(実際には、すでに空走し
てしまっている)、この遡る時間がτ1として設定され
るのである。
【0096】他方、ブレーキペダルが操作されていない
場合の一次警報用空走時間τは、上記τ1とτ2の和に
更に運転者がブレーキペダルの操作を開始するまでの時
間を加えた時間よりも大きな値を上記ダイヤルスイッチ
14によって選択できるようにした(図12を参照)。
また、ブレーキペダルが操作されていない場合の二次警
報用空走時間τは、上記τ1とτ2の和に更に運転者が
ブレーキペダルの操作を開始するまでの時間を加えた所
定の一定値(固定値)とした。介入制動用空走時間τは
上記τ1とτ2の和とした。
【0097】(自車想定減速度μ・g)上述したよう
に、一次警報は、運転者に制動操作を最初に促す警報で
あるから、同警報により運転者が通常の制動操作を行え
ば安全に減速できるタイミングで発生される必要があ
る。このことから、一次警報用自車想定減速度μ・g
は、運転者が通常の運転操作において実現する減速度の
うちの比較的大きな値を上記ダイヤルスイッチ14によ
って選択できるようにした。比較的大きな値を採用する
のは、自車想定減速度μ・gが小さすぎると警報が早期
に発生することになり、運転者が同警報を煩わしく感じ
ることがあるからである。なお、図12に示したよう
に、自車想定減速度μ・gは、実際にはダイヤルスイッ
チ14により係数Kが選択され、これに後述する方法で
求められる実際の路面摩擦係数μmaxが乗じられること
により決定されるようになっている。即ち、自車想定減
速度μ・gは、下記の数33により求められる。
【0098】
【数33】μ・g=K・μmax・g
【0099】これに対し、二次警報は、運転者に制動操
作を強く促す警報であり、同二次警報によって制動操作
がなされない場合には直ちに介入制動を行わなければな
らないタイミングで発生される。従って、二次警報用の
自車想定減速度μ・gは介入制動用の自車想定減速度μ
・gと等しい値であって、一次警報用自車想定減速度μ
・gよりも大きな減速度(即ち、運転者による通常の制
動操作を越える程度の大きな減速度)とした。即ち、二
次警報用、及び介入制動用の係数Kは、互いに等しい
「1」より小さい値であり(例えば、0.6)、一次警
報用の係数Kよりも大きい値に設定した。
【0100】なお、上記数33から明らかなように、最
大減速度は係数Kが「1」のときに得られる。これに対
し、本実施形態においては、二次警報用、及び介入制動
用の係数Kを「1」より小さい値としている。これは、
先行車の減速度が増加した場合に、運転者による制動操
作等により自車の減速度をさらに増加できる余地を残す
ためである。
【0101】上記係数Kの値は、例えば、路面摩擦係数
μmaxが小さいほど大きなるように、同路面摩擦係数μm
axに応じて変更するように構成してもよい。運転者は滑
り易い路面(路面摩擦係数μmaxが小さい路面)を走行
していても、概して通常路面走行時と同じ感覚で制動操
作を行うので、滑り易い路面の減速度は通常路面での制
動時における減速度に近い値になる。このため、滑り易
い路面での係数Kは、通常の路面での係数Kより大きく
なる。従って、上記のように一次、二次警報用、及び介
入制動用の係数Kを路面摩擦係数μmaxが小さいほど大
きく設定することで、実際の運転に合致した一次警報、
二次警報、又は介入制動を行うことができる。
【0102】ところで、一次警報は、運転者が通常の運
転操作(制動操作)を行っている限り発生しないことが
望ましい。一方、一次警報は、極力早期に発生させるこ
とが好適である。実験の結果によれば、空走時間τの一
部である運転者のアクセルペダルからブレーキペダルへ
の踏み換え時間は運転者によって異なり、踏み換え時間
の長い運転者は一般に減速度の小さい制動を行うととも
に、車頭距離(車頭時間Td)を大きめに維持する。そ
こで、本実施形態は、上述したように一次警報用の車頭
時間Td、空走時間τ、係数K(従って、想定減速度μ
・g)を、ダイヤルスイッチ14により変更可能とし、
一次警報のタイミングを各運転者の特性に合致させ得る
ように構成した(図12を参照)。
【0103】なお、通常の運転中において運転者のアク
セルペダルからブレーキペダルへの踏み換え時間を検出
可能に構成しておき、同踏み変え時間に基づいて空走時
間τ、車頭時間Td、及び係数Kを自動的に変更するよ
うに構成してもよい。更に、上記検出した踏み換え時間
の最小値と、検出した減速度の最大値を学習し、この結
果から、車頭時間Td、空走時間τ、係数Kを自動的に
変更するように構成してもよい。更に、定速走行装置の
作動時は非作動時よりも空走時間τが長めになるものと
して学習したり、路面摩擦係数μmaxが小さいほど係数
Kは大きめになるものとして学習するように構成しても
よい。
【0104】(適正車間距離Dt)次に、適正車間距離
Dtについて述べる。上述したように、一次警報、二次
警報、及び介入制動は、上記数8、数12、数19、及
び数27によって求めた最接近距離dminが適正車間距離
Dtより小さくなったとき(dmin<Dt)に実行されるよ
うになっている。このことから、適正車間距離Dtは、
先行車に追従走行している状況において、同先行車が制
動により減速した場合でも所定の反応時間後に同等の制
動を行えば安全が確保できる(安全に停止できる)とい
う考えに基づいて決定されている。換言すると、適正車
間距離は、前記自車が前記先行車と略同一の速度で追従
走行している場合に同先行車が所定の減速度にて減速を
開始した時点から所定時間が経過した後に同先行車の減
速度と等しい減速度にて減速を開始すれば同先行車との
間に所定の距離を残して停止できる距離となるように決
定され、具体的には下記数34による。この数34は、
上記数8において、先行車の速度Vfと自車の速度Vと
を共にVsと置き、先行車の減速度μf・gと自車の想
定減速度μ・gとを同一の値とし、最接近距離dminをd0
としたときに得られる式(d0=D−Vs・τ)からも類
推される式である。
【0105】
【数34】Dt=Td・Vs+d0
【0106】上記数34において、Tdは車頭時間であ
って、先行車と(略)同一の速度にて追従走行している
場合に、運転者が通常維持する自車と先行車との車間距
離をその時点の自車の速度Vで除した値である。実験に
よれば、追従走行している場合に運転者が確保する車間
距離はそのときの車速に応じて変化するが、同車間距離
を同車速で除した車頭時間Tdは、運転者が同一である
限り変化が小さい(略一定である)ことが判明した。従
って、本実施形態においては、最接近時速度Vsが変化
しても適正な車間距離(運転者が通常の運転時において
維持する車間距離に近似した距離)を確保するために、
車頭時間Tdなる概念を導入した。従って、数34にお
ける値Td・Vsは車頭距離と呼ぶことがある。
【0107】本実施形態においては、最初に一次警報、
次いで二次警報、最後に介入制動を行う。従って、車頭
時間Tdは、一次警報用の車頭時間Td(第1時間)が最
も大きく、次いで二次警報用の車頭時間Td(第2時
間)が大きく、介入制動用の車頭時間Td(第3時間)
が最も小さくなるように設定してある。また、一次警報
用の車頭時間Tdは、図12に示したように、上記ダイ
ヤルスイッチ14を操作することでドライバーの個人差
に応じて変更できるようになっている。具体的には、二
次警報用車頭時間Tdは一次警報用車頭時間Tdの最小値
以下の一定値、介入制動用車頭時間Tdは、二次警報用
車頭時間Td以下の一定値に設定されている。なお、一
次警報用の車頭時間Tdで定まる適正車間距離を第1適
正車間距離、二次警報用の車頭時間Tdで定まる適正車
間距離を第2適正車間距離、介入制動用の車頭時間Td
で定まる適正車間距離を第2適正車間距離又は第3適正
車間距離と呼ぶこともできる。
【0108】一方、上記数34における値d0は余裕車
間距離と呼ばれる一定停止距離を確保するための距離
(例えば、停止した先行車に対して自車を停止させたと
きに、同先行車と同自車との間に存在すべき距離)であ
って、本実施形態においては所定の一定値(例えば、
1.5m)とした。また、この余裕車間距離d0は、上
記複数のセンサの検出誤差分を考慮して決定した。
【0109】以上により、追突を回避するための一次警
報、二次警報、及び介入制動を実行すべきか否かが判断
さるが、更に、本実施形態においては、正面衝突に対す
る一次警報、及び走行中の割込み車両に対する車間距離
確保のための一次警報、二次警報、及び介入制動を行う
ようになっている。以下、これらについて説明する。
【0110】(5)正面衝突 正面衝突においては、下記数35及び数36のように最
接近距離dmin、及び最接近時速度Vsを設定し、上記一
次警報、二次警報(及び介入制動)を行う。また、実施
条件は数37に示す通りである。なお、この場合、車頭
時間Tdは自車のステアリング操作による車線移動時間
に基づく固定値又は可変値とする。空走時間τ及び係数
Kについては、上記一次警報の場合と同じ値を用いる。
【0111】
【数35】dmin=D
【0112】
【数36】Vs=V−Vf
【0113】
【数37】Vf<−Vf0
【0114】(6)割込み車両対策 図13に示したように、自車を追い抜いた車両等が自車
の前方に割込む場合がある。このような場合、上記
(1)〜(4)にて説明した実施条件の何れかが成立す
れば、一次警報、二次警報、及び介入制動は上記の通り
に判定されて実行される。しかしながら、上記(1)〜
(4)にて説明した実施条件の何れもが成立しない場合
(図11の領域(6)の場合)には、車間距離Dが小さ
い場合であっても上記警報、或いは介入制動は実行され
ない。そこで、本実施形態においては、上記(1)〜
(4)の実施条件が満足されない場合、下記数38及び
下記数39に示したように、最接近距離dmin、及び最接
近時速度Vsを設定し、最接近距離dminが適正車間距離
Dtより小さくなったとき上記一次警報、二次警報、及
び介入制動を行う。なお、この場合、車頭時間Td、空
走時間τ、及び係数Kについては、上記一次警報、二次
警報、及び介入制動の場合と同じ値を用いる。
【0115】
【数38】dmin=D
【0116】
【数39】Vs=V
【0117】以上に述べた正面衝突及び割込み車両対策
についてまとめると、下記表2に示したようになる。上
記正面衝突及び上記割込み車両対策の領域は、図11に
おいてそれぞれ(5),(6)にて示した部分となる。
【0118】
【表2】
【0119】(目標減速度GT)次に、一次警報、二次
警報のブレーキアシスト制御、又は介入制動において使
用する目標減速度GTの求め方について説明する。この
目標減速度も、上記(1)〜(4)の場合に分けて決定
する必要がある。
【0120】(1)先行車が先に停止し自車が続いて停
止する場合 この場合、最接近時の速度Vsは「0」であるから、上
記数34より下記数40が得られる。
【0121】
【数40】Dt=d0
【0122】この適正車間距離Dtが得られる目標減速
度GTをμr・gとすると、上記数8から下記数41が
成立し、これを目標減速度GTであるμr・gについて
計算すると下記数42が得られる。
【0123】
【数41】d0={D+Vf2/(2・μf・g)}−{V
・τ+V2/(2・μr・g)}
【0124】
【数42】μr・g=μf・g・V2/{Vf2+2・μf・
g(D−V・τ−d0)}
【0125】なお、数42の右辺における空走時間τ
は、認識・処理遅れ時間のみを考慮して上記τ1とす
る。
【0126】(2)先行車が当初から停止している場合
(静止物である場合) この場合も、最接近時の速度Vsは「0」であるから上
記数40が成立する。従って、上記数40及び上記数1
2から、下記数43が得られ、この数43を目標減速度
GTであるμr・gについて計算すると下記数44が得
られる。
【0127】
【数43】 d0=D−{V・τ+V2/(2・μr・g)}
【0128】
【数44】μr・g=V2/2(D−V・τ−d0)
【0129】なお、数44の右辺における空走時間τに
ついても、認識・処理遅れ時間のみを考慮して上記τ1
とする。
【0130】(3)走行中の先行車に自車が最接近する
場合 この場合、最接近時の速度Vsは、上記数20で表され
ている。従って、適正車間距離Dtは、上記数34よ
り、下記数45により示される。
【0131】
【数45】Dt=Td・{(μf・V−μ・Vf+μ・μf
・g・τ)/(μf−μ)}+d0
【0132】従って、上記数45の右辺と、上記数19
において値μ・gを目標減速度GTである値μr・gに
置換した式から、同値μr・gについて解くと、下記数
46が得られる。なお、空走時間τは上記センサ及び電
気制御装置の処理認識時間の遅れ分τ1のみとし、車頭
時間Tdは一次警報を実施すべきか否かの判断に用いる
値(ダイヤルスイッチ14による設定値)とする。
【0133】
【数46】μr・g=(μf・g・(D−V・Td−d0)
+(Vf−V)2/2/B
【0134】ただし、上記数46において、値Bは、下
記数47による。
【0135】
【数47】B=D-(Vf−μf・g・τ)・Td+(Vf−V)
・τ-(μf・g・τ2)/2-d0
【0136】上記数46における値Bは、自車が先行車
に接近するにつれ小さい値となり、その結果、先行車の
速度Vf、及び前者の減速度μfのノイズ等による測定誤
差が目標減速度GTの値μr・gに大きく反映され、同
値μr・gが不正確(不安定)になることがある。そこ
で、本実施形態においては、上記値Bが所定値B0(例
えば、2m)以上であって、且つ、上記数46によるμ
r・gが、一次警報、二次警報、及び介入制動を実行す
べきか否かの判断においてそれぞれ使用した自車想定減
速度μ・g(=K・μmax・g)より大きい場合にの
み、同数46に示したμr・gを目標減速度GTとし、
その他の場合には自車想定減速度μ・g(=K・μmax
・g)を目標減速度GTとする。これによれば、目標減
速度GTが自車想定減速度μ・gより小さくなることは
ないので、衝突を確実に回避することが可能である。
【0137】(4)空走時間τが経過する前に自車が先
行車に最接近する場合 この場合、空走時間τが経過する前に先行車に追突する
惧れがあることから、目標減速度GTの値μr・gは、
下記数48により求める。なお、係数Kは、一次警報、
二次警報、及び介入制動のそれぞれを実施すべきか否か
を判定する際に使用する値とする。
【0138】
【数48】μr・g=K・μmax・g
【0139】以上をまとめると、下記表3の通りとな
る。
【0140】
【表3】
【0141】(5)正面衝突 この場合、介入制動は行わないため、目標減速度GTは
「0」である。
【0142】(6)割込み車両対策 この場合、目標減速度GTは上記数48を使用する。但
し、係数Kは、一次警報、二次警報、及び介入制動のそ
れぞれを実施すべきか否かを判定する際に使用する値と
する。
【0143】次に、上記電気制御装置10の作動につい
て説明する。上記電気制御装置10のCPU10aは、
上記原理に基づいて一次警報、二次警報、及び介入制動
等を行うために、図14〜図23のフローチャートによ
り示したプログラムを実行する。
【0144】先ず、自車が停車した状態でイグニッショ
ンスイッチがオン状態に変更されることにより電気制御
装置10の電源が投入されると、CPU10aは図14
に示したメインルーチンの実行をステップ1400から
開始し、続くステップ1405にて各種フラグ等の初期
化処理を行い、ステップ1410に進んで状態変数MODE
の値を「0」とする。次いで、CPU10aは、ステッ
プ1415に進んで、上記各種センサ及びスイッチ11
〜21から信号を取得するととともに所定の演算を行
い、車間距離D、先行車の速度Vf、先行車の減速度μf
・g、自車の速度V、自車の減速度μ・g、ブレーキス
イッチ信号STOP、シフトレバー位置信号POS、ダイヤル
スイッチ選択位置信号ST、路面摩擦係数μmax、実際の
減速度GD、路面勾配θ等を取得する。先行車の速度V
fと先行車の減速度μf・g等は、先行車の走行状態を表
わす。自車の速度V、自車の減速度μ・g、ブレーキス
イッチ信号STOP、シフトレバー位置信号POS等は、自車
の走行状態を表わす。
【0145】先行車の速度Vfは、相対速度センサ13
の出力信号RVに自車の速度Vを加えることにより求めら
れる。先行車の減速度μf・gは、先行車の速度Vfから
所定時間前の先行車の速度Vfoldを減算した値を同所定
時間で除した値に基づいて求められる。自車の減速度μ
・gは、自車の速度Vから所定時間前の先行車の速度V
oldを減算した値を同所定時間で除した値に基づいて求
められる。
【0146】路面摩擦係数μmaxは、例えば、特開平1
1−78843号公報に記載されているように、車輪速
度センサ18〜21の信号に基づいて得られる車輪速度
の所定の振動成分に基づいて求められる。なお、路面摩
擦係数μmaxは、特開平11−91539号公報に記載
されているように、制動力がステップ的に変化したとき
の車輪速度の応答成分の減衰特性に基づいて求めてもよ
く、超音波又はミリ波等を路面前方に照射しその後方散
乱波に基づいて推定してもよい。実際の減速度GDは、
加速度センサ15の出力する加速度信号Gに基づいて求
められる。また、路面勾配θ(降坂角度)は、下記数4
9に基づいて求められる。
【0147】
【数49】 G=dV/dt+g・sinθ=(−μ・g)+g・sinθ
【0148】次に、CPU10aはステップ1420に
進み、同ステップ1420にて状態変数MODEの値を調
べ、状態変数MODEの値に応じたモード(サブルーチン)
に進む。現段階では、状態変数MODEの値は「0」に設定
されているから、CPU10aはステップ1425に進
んで図15示したMODE-0(停車モード)のサブルーチン
の実行をステップ1500から開始する。
【0149】(MODE-0…停車モード)MODE-0に入ると、
CPU10aはステップ1505に進み、自車の速度V
が所定速度(ここでは、4km/h)より大きく、且つ
シフトレバースイッチ16の信号POSがパーキング位置
P又はリバース位置Rの何れでもないか否かを判定し、
これにより、自車が走行状態にあるか否かを判定する。
現段階においては車両は停車しているから、自車の速度
Vは所定速度以下であるか、又はシフト位置がパーキン
グ位置P又はリバース位置Rである。従って、CPU1
0aはステップ1505にて「No」と判定しステップ
1510に進み、同ステップ1510にて音声及び画像
を「なし」とする。次いで、CPU10aはステップ1
515にて目標減速度GTを「0」としてステップ15
95に進み、同ステップ1595を経由して図14のフ
ローチャートのステップ1430に戻る。
【0150】CPU10aは、ステップ1430にて、
警報装置30に対する警報音及び警報画像の出力処理を
行う。この場合、先の図15のステップ1510にて警
報音及び画像が「なし」に設定されているので、前記ス
テップ1430の実行により警告音の発音及び警報画像
の表示が警報装置30からなされることはない。
【0151】次いで、CPU10aはステップ1435
に進み、目標減速度GT(=μr・g)に基づく出力処
理を行う。具体的には、CPU10aは加速度センサ1
5から得られる実際の減速度GDと目標減速度GTとを
比較し、実際の減速度GDの絶対値が目標減速度GTの
絶対値より小さい場合にはブレーキアクチュエータ40
に対して制動油圧を高めるための指示信号を出力し制動
力を増大する。また、実際の減速度GDの絶対値が目標
減速度GTの絶対値より大きい場合にはブレーキアクチ
ュエータ40に対して制動油圧を減少させるための指示
信号を出力し制動力を減少する。ただし、運転者によっ
てブレーキペダルが操作されている場合の実際の減速度
GDが目標減速度GTより大きい場合には、ブレーキア
クチュエータ40に対する指示信号によって制動力を減
少することは行わない。
【0152】なお、加速度センサ15は車両の前後方向
の加速度を検出するため、自車が傾斜路面を走行してい
る場合には、その影響が出力に現れる。従って、この場
合には、下記数50に基づいて目標減速度GT(=μr
・g)を補正する。
【0153】
【数50】μr・g=(μr(補正前)+sinθ)・g
【0154】現段階においては、先の図15のステップ
1515にて目標減速度GTは「0」に設定されている
から、ステップ1435の実行によりブレーキアクチュ
エータ40に対して指示信号が出力されることはない。
その後、CPU10aはステップ1415に戻る。以
降、車両が停止している限り(図15のステップ150
5にて「No」と判定される状態が継続している限
り)、CPU10aは上述の処理を繰り返し実行する。
【0155】次に、自車が走行を開始した場合について
説明する。この場合、車速が所定車速(4km/h)と
なるか、またはシフトレバー位置がパーキング位置P又
はリバース位置R以外の位置(例えば、ドライブ位置
D)になっている。このため、CPU10aは図14の
ステップ1425を介して図15のステップ1505に
進んだとき、同ステップ1505にて「Yes」と判定
してステップ1520に進み上記状態変数MODEの値を
「1」に設定する。
【0156】その後、CPU10aはステップ151
0、1515、1595を経由して図14のステップ1
430に戻り、同ステップ1430及びステップ143
5の処理を実行する。この場合、上記1510,151
5にて音声及び画像が「なし」とされるとともに目標減
速度GTが「0」に設定されていることから、ステップ
1430,1435の処理が行われても警告音及び画像
が発生されることはなく、またブレーキアクチュエータ
40に指示信号が送出されることはない。
【0157】(MODE-1…非警報モード)次いで、CPU
10aは、図14のステップ1415の処理を実行し、
ステップ1420にて状態変数MODEの値を調べる。この
場合、状態変数MODEの値は「1」に設定されているか
ら、CPU10aはステップ1440に進んで図16に
示したMODE-1(非警報モード)のサブルーチンの処理を
ステップ1600から開始する。
【0158】即ち、CPU10aはステップ1605に
進み、自車の速度Vが所定速度(ここでは、4km/
h)より大きく、且つシフトレバースイッチ16の信号
POSがパーキング位置P又はリバース位置Rの何れでも
ないか否かを判定し、これにより、自車が走行状態にあ
るか否かを判定する。現段階においては車両は走行状態
にあるから、CPU10aはステップ1605にて「Y
es」と判定しステップ1610に進み、同ステップ1
610にて図17に示した警報・介入発令判断サブルー
チンの処理をステップ1700から開始する。
【0159】続いて、CPU10aはステップ1705
に進み、同ステップ1705にて介入制動用のパラメー
タを設定する。具体的には、空走時間τに上記介入制動
用空走時間τ、自車想定減速度μ・gに上記介入制動用
自車想定減速度μ・g(=K・μmax・g)、及び車頭
時間Tdに上記介入制動用車頭時間Tdを設定する。
【0160】次に、CPU10aはステップ1710に
進み、同ステップ1710にて図18に示した警報判断
サブルーチンの処理をステップ1800から開始し、ス
テップ1805に進んで先行車の速度Vfが上記所定速
度Vf0の符号を反転した車速(例えば、−6km/h)
より小さいか否かを判定する。このとき、先行車の速度
Vfが上記所定速度Vf0の符号を反転した前記車速より
小さいと、上記数37が成立したことになり、CPU1
0aは前記ステップ1805にて「Yes」と判定して
ステップ1810に進み、上記数35及び上記数36に
従って最接近距離dmin及び最接近時速度Vsを設定し
て、ステップ1815に進む。これにより、上記(5)
にて説明した正面衝突に対する警報判断の準備がなされ
る。
【0161】上記ステップ1805の判断時点におい
て、先行車の速度Vfが上記所定車速Vf0の符号を反転
した車速以上である場合、CPU10aは同ステップ1
805にて「No」と判定し、ステップ1820に進ん
で先行車の車速Vfが上記所定車速Vf0(例えば、+6
km/h)より小さいか否かを判定する。
【0162】このとき、先行車の車速Vfが上記所定車
速Vf0より小さいと、上記数13が成立したことになる
(ステップ1805参照)。この場合、CPU10aは
ステップ1825に進み、上記数12に従って最接近距
離dminの値を設定するとともに、最接近時速度Vsを
「0」とし、ステップ1815に進む。これにより、上
記(2)にて説明した先行車が当初から停止している場
合に対する警報判断の準備がなされる。
【0163】上記ステップ1820の判断時点におい
て、先行車の車速Vfが上記所定車速Vf0以上である場
合には、CPU10aは同ステップ1820にて「N
o」と判定し、ステップ1830に進んで現時点の状態
が上記数9及び数10を満足しているか否かを判定す
る。
【0164】このとき、上記数9及び数10が満足され
ていると、上記数9〜数11の総てが満足されているこ
とになり(ステップ1820参照)、CPU10aはス
テップ1830にて「Yes」と判定してステップ18
35に進み、上記数8に従って最接近距離dminの値を設
定するとともに、最接近時速度Vsを「0」とし、ステ
ップ1815に進む。これにより、上記(1)にて説明
した先行車が先に停止し自車が続いて停止する場合に対
する警報判断の準備がなされる。
【0165】上記ステップ1830の判断時点におい
て、上記数9又は数10の何れかが満たされていない場
合には、CPU10aは同ステップ1830にて「N
o」と判定し、ステップ1840に進んで現時点の状態
が上記数22を満足しているか否かについて判定する。
【0166】このとき、上記数22が満足されている
と、上記数23は上記ステップ1830にて満足されて
いると判断されており、上記ステップ1820にて上記
数11の条件(Vf≧Vf0)が満足されていると判断さ
れているから、上記数19及び上記数20に対する総て
の実施条件(上記数22、数23、数11)が満足され
ていることになる(なお、μf<0の場合には上記数2
3は成立する)。従って、CPU10aはステップ18
40からステップ1845に進んで上記数19に従って
最接近距離dminの値を設定するとともに、上記数20に
従って最接近時速度Vsの値を設定し、ステップ181
5に進む。これにより、上記(3)にて説明した空走時
間τが経過した後に走行中の先行車に自車が最接近する
場合に対する警報判断の準備がなされる。
【0167】上記ステップ1840の判断時点におい
て、現時点の状態が上記数22を満足していない場合に
は、CPU10aは同ステップ1840にて「No」と
判定してステップ1850に進み、同ステップ1850
にて現時点の状態が上記数31及び上記数32を満足し
ているか否かについて判定する。
【0168】このとき、上記数31及び数32が満足さ
れていると、CPU10aはステップ1850にて「Y
es」と判定してステップ1855に進む。この場合、
上記数29は上記ステップ1840にて、上記数30は
ステップ1820にて満足されていると判定されている
から、上記数29〜数32の実施条件が満足されている
ことになる。従って、CPU10aはステップ1855
にて上記数27に従って最接近距離dminの値を設定する
とともに、上記数28に従って最接近時速度Vsの値を
設定し、ステップ1815に進む。これにより、上記
(4)にて説明した空走時間τが経過する前に自車が先
行車に最接近する場合に対する警報判断の準備がなされ
る。
【0169】上記ステップ1850の判断時点におい
て、現時点の状態が上記数31又は上記数32の何れか
を満足していない場合には、CPU10aはステップ1
860に進んで、最接近距離dminの値を現時点の車間距
離Dとするとともに、最接近時速度(最接近時車速)V
sの値を自車の速度Vとし、ステップ1815に進む。
これにより、上記(6)にて説明した割込み車両対策に
対する警報判断の準備がなされる。
【0170】CPU10aは、ステップ1815にて最
接近距離dminが適正車間距離Dtより小さい(dmin<D
t)となったか否かを判定する。現時点においては、先
の図17のステップ1705にて各パラメータが介入制
動用のパラメータに設定されていることから、ステップ
1815の判定は介入制動を実行すべきか否かを判定し
ていることになる。そして、最接近距離dminが適正車間
距離Dtより小さい場合(dmin<Dt)、CPU10aは
ステップ1815にて「Yes」と判定し、ステップ1
870に進んで発令許可フラグFの値を「1」とし、ス
テップ1895を経由して図17のステップ1710に
戻る。また、最接近距離dminが適正車間距離Dt以上の
場合(dmin≧Dt)、CPU10aは上記ステップ18
15にて「No」と判定してステップ1875に進み、
同ステップ1875にて上記発令許可フラグFの値を
「0」に設定した後ステップ1895を経由してステッ
プ1710に戻る。
【0171】CPU10aは、ステップ1710に戻る
と、上記発令許可フラグFの値を確認し、同フラグFの
値が「1」であればステップ1715に進み、介入制動
を許可する状態とし、ステップ1795に進む。一方、
前記発令許可フラグFの値が「0」であればステップ1
710からステップ1720に進み、同ステップ172
0にて二次警報用のパラメータを設定する。即ち、空走
時間τに上記二次警報用空走時間τ、自車想定減速度μ
・gに上記二次警報用自車想定減速度μ・g、及び車頭
時間Tdに上記二次警報用車頭時間Tdを設定する。
【0172】次いで、CPU10aはステップ1725
に進み、上記ステップ1710と同様に図18に示した
警報判断サブルーチンの処理を行う。この結果、現時点
では先のステップ1720にて各パラメータに二次警報
用の値が設定されていることから、二次警報を実行すべ
きか否かが判定され、二次警報を実行すべきときはステ
ップ1870にて発令許可フラグFの値が「1」に設定
され、実行すべきでないときはステップ1875にて同
発令許可フラグの値が「0」とされる。
【0173】これにより、CPU10aがステップ18
95を経由して図17のステップ1725に戻ったと
き、前記発令許可フラグFの値が「1」であればステッ
プ1730に進んで二次警報を許可する状態とし、ステ
ップ1795に進む。一方、前記発令許可フラグFの値
が「0」であればステップ1735に進み、同ステップ
1735にて一次警報用のパラメータを設定する。即
ち、CPU10aは、ダイヤルスイッチ14による選択
位置信号STと図12に示したテーブルとから選択された
パラメータに基づいて、空走時間τにブレーキ「オフ」
(ブレーキスイッチ17の信号STOPが「0」のときであ
って、ブレーキ装置が非作動状態にあるとき)の一次警
報用空走時間(第1空走時間)τ、自車想定減速度μ・
gに上記一次警報用自車想定減速度(第1自車想定減速
度)μ・g、及び車頭時間Tdに上記一次警報用車頭時
間(第1車頭時間)Tdを設定する。
【0174】次いで、CPU10aはステップ1740
に進み、上記ステップ1710と同様に図18に示した
警報判断サブルーチンの処理を行う。この結果、現時点
では先のステップ1735にて各パラメータに一次警報
用の値が設定されていることから、一次警報を実行すべ
きか否かが判定され、一次警報を実行すべきときはステ
ップ1870にて発令許可フラグFの値が「1」に設定
され、実行すべきでないときはステップ1875にて同
発令許可フラグの値が「0」とされる。
【0175】これにより、CPU10aがステップ18
95を経由して図17のステップ1740に戻ったと
き、前記発令許可フラグFの値が「1」であればステッ
プ1745に進んで一次警報を許可する状態となる。一
方、前記発令許可フラグFの値が「0」であればステッ
プ1750に進み、同ステップ1750にて警報を「な
し」とする状態とし、ステップ1795に進む。
【0176】CPU10aは、ステップ1795に進む
と図16に示したステップ1610に戻り、同ステップ
1610にて警報・介入発令判断サブルーチンの実行結
果を調べ、同結果が一次警報又は二次警報を許可する状
態である場合には、ステップ1615に進んで状態変数
MODEの値を「2」とし、ステップ1620に進む。前記
結果が介入制動を許可する状態であればステップ162
5に進んで状態変数MODEの値を「3」とし、ステップ1
620に進む。前記結果が警報を「なし」とする状態で
あれば、そのままステップ1620に進む。
【0177】一方、自車が停止状態に戻った場合には、
自車の速度Vが所定速度(ここでは、4km/h)以下
となるか、又はシフトレバースイッチ16の信号POSが
パーキング位置P又はリバース位置Rの何れかとなる。
このため、CPU10aはステップ1605にて「N
o」と判定してステップ1635に進み、その後ステッ
プ1620に進む。これにより、シフトレバー位置がパ
ーキング位置P又はリバース位置Rにあるときは、一次
警報、二次警報、及び介入制動が実行されないようにな
っている。
【0178】CPU10aは、ステップ1620にて音
声及び画像を「なし」とし、ステップ1630に進んで
目標減速度GTを「0」とした後、ステップ1695を
経由して図14のフローチャートのステップ1430に
戻る。
【0179】CPU10aは、上記ステップ1430に
て、警報装置30に対する警報音及び警報画像の出力処
理を行う。この場合においても、図16のステップ16
20にて警報音及び画像が「なし」に設定されているの
で、前記ステップ1430の実行により警告音の発音及
び警報画像の表示が警報装置30からなされることはな
い。また、CPU10aはステップ1435に進み、目
標減速度GTに基づく出力処理を行うが、図16のステ
ップ1630にて目標減速度GTは「0」に設定されて
いるから、ステップ1435の実行によりブレーキアク
チュエータ40に対して指示信号が出力されることはな
い。
【0180】その後、CPU10aはステップ1415
に戻って上記各情報を取得(更新)し、ステップ142
0にて状態変数MODEの値を調べる。このとき、図16の
ステップ1610の結果が警報なしの状態であれば、状
態変数MODEの値は「1」に維持されているので、CPU
10aはステップ1440に進み上述したMODE-1のサブ
ルーチンを実行する。
【0181】他方、図16のステップ1615にて状態
変数MODEの値が「2」に変更されている場合、CPU1
0aはステップ1445に進んで図19に示したMODE-2
(警報モード)のサブルーチンの処理をステップ190
0から開始する。また、先の図16のステップ1625
にて状態変数MODEの値が「3」に変更されている場合、
CPU10aはステップ1450に進んで図21に示し
たMODE-3(介入制動モード)のサブルーチンの処理をス
テップ2100から開始する。
【0182】(MODE-2…警報モード)いま、図17のス
テップ1725又はステップ1740により、ニ次警報
又は一次警報を実行すべきであるという判定がなされ、
これにより図16のステップ1615にて状態変数MODE
の値が「2」に設定され、図14のステップ1420か
らステップ1445に進んだとして説明を続けると、C
PU10aは、上述したように、図19に示したMODE-2
(警報モード)のサブルーチンの処理をステップ190
0から開始し、ステップ1905に進んで自車が停止し
(V=0)、且つブレーキペダルが操作され制動力が発
生している状態にあるか否かをブレーキスイッチ信号ST
OPの値が「1」であるか否に基づいて判定する。
【0183】そして、自車が停止していて、且つブレー
キペダルが操作されている場合、CPU10aはステッ
プ1905にて「Yes」と判定してステップ1910
に進み、同ステップ1910にて状態変数MODEの値を
「0」とした後にステップ1915に進む。これによ
り、CPU10aの処理は、次回の図14に示したメイ
ンルーチンの実行時にMODE-0(停車モード)に移行す
る。
【0184】一方、自車が停止していないか、又はブレ
ーキペダルが操作されていない場合、CPU10aはス
テップ1905にて「No」と判定してステップ192
0に進み、同ステップ1920にて障害物が依然として
存在するか否かを、車間距離センサ12の発生するミリ
波レーダの反射波の有無により判定する。そして、この
段階でミリ波レーダの反射波が無ければ、CPU10a
はステップ1920にて「No」と判定してステップ1
925に進み、状態変数MODEの値を「1」としてステッ
プ1915に進む。
【0185】また、依然として障害物が存在すると、C
PU10aはステップ1920にて「Yes」と判定し
てステップ1930に進み、上記ステップ1735(図
17)と同様に一次警報用のパラメータを設定する。そ
して、CPU10aは、ステップ1935に進んで図1
8の警報判断サブルーチンの処理を実行する。即ち、ス
テップ1930及びステップ1935により一次警報を
実行すべき状態にあるか否かを判定する。換言すると、
これらのステップにより、十分に安全な車間距離が確保
されているか否かが判定される。なお、この場合の空走
時間τはブレーキ「オフ」時(ブレーキ装置が非作動
時)の値を用いる。
【0186】この結果、一次警報を実行すべき状態でな
くなっていれば、発令許可フラグFの値は図18のステ
ップ1875にて「0」に設定されるから、CPU10
aはステップ1935からステップ1940に進み、同
ステップ1940にて自車の速度Vが先行車の速度Vf
からm(例えば5km/h)だけ小さな速度より小さい
速度になっているか否かを判定する。これは、自車の速
度Vが先行車の速度Vfよりも十分に小さい値になってM
ODE-2(警報モード)を終了しても安全であることを確
認するためである。そして、自車の速度Vが先行車の速
度Vfからmだけ小さな速度より小さい速度になってい
れば、CPU10aはステップ1940にて「Yes」
と判定してステップ1945に進み、同ステップ194
5にて状態変数MODEの値を「1」に設定し、その後ステ
ップ1915に進む。ステップ1940を設けたのは、
自車の速度Vが先行車の速度Vfからmだけ小さな速度
より小さい速度になっていれば、ステップ1945に進
んでMODE-2の警報モードを終了しMODE-1の非警報モード
に入った直後において一次警報が再び実行されてしまう
事態が確実に回避できるからである。
【0187】なお、上記ステップ1930にて、余裕車
間距離d0を所定値d0α(>0)だけ大きく設定し、値d0
+d0αを図18のステップ1815のd0として使用する
ようにすることが望ましい。これによっても、ステップ
1945に進んでMODE-2の警報モードを終了しMODE-1の
非警報モードに入った場合に、一次警報が直後に実行さ
れてしまう事態が確実に回避できる。
【0188】他方、一次警報を実行すべき状態である場
合には、発令許可フラグFの値は図18のステップ18
70にて「1」に設定されるから、CPU10aはステ
ップ1935からステップ1950へと進み、同ステッ
プ1950にて上記ステップ1705と同様に、介入制
動用パラメータを設定する。また、自車の速度Vが先行
車の速度Vfからmだけ小さい速度より小さな速度にな
っていなければ、CPU10aは上記ステップ1940
にて「No」と判定して上記ステップ1950に進み介
入制動用パラメータを設定する。
【0189】次いで、CPU10aは、ステップ195
5に進んで図18の警報判断サブルーチンの処理を実行
する。即ち、ステップ1950及びステップ1955に
より介入制動を実行すべき状態になっているか否かが判
定される。そして、介入制動を実行すべき状態になって
いる場合には、発令許可フラグFの値は図18のステッ
プ1870にて「1」に設定されるから、CPU10a
は上記ステップ1955からステップ1960に進んで
状態変数MODEの値を「3」に設定し、その後ステップ1
915に進む。他方、介入制動を実行すべき状態になっ
ていない場合には、発令許可フラグFの値は図18のス
テップ1875にて「0」に設定されるから、CPU1
0aは上記ステップ1955からステップ1915に直
接進む。
【0190】CPU10aは、ステップ1915にて、
このMODE-2(警報モード)のサブルーチンの処理を開始
する際に、一次警報が許可されていたか(図17のステ
ップ1745)、又は二次警報が許可されていたか(図
17のステップ1730)に応じて、対応する警報を行
うべく警告音及び画像の出力を指示する。次いで、CP
U10aはステップ1965に進み、同ステップ196
5にてブレーキペダルが操作され制動力が発生している
状態にあるか否かをブレーキスイッチ信号STOPの値が
「1」であるか否に基づいて判定する。
【0191】そして、ブレーキペダルが操作されていれ
ば、CPU10aはステップ1965にて「Yes」と
判定してステップ1970に進み、一次又は二次警報に
より運転者が制動操作を行った場合であっても、その制
動力が不足している場合に制動力を増大するブレーキア
シスト制御を実行するために、図20に示した目標減速
度GT演算サブルーチンを実行して目標減速度GTを求
め、その後、ステップ1995を経由して図14のステ
ップ1430に戻る。
【0192】この結果、CPU10aはステップ143
0にて図19のステップ1915にて指示された一次警
報又は二次警報に対応した警告音及び画像を警報装置3
0から発生させる。次いで、CPU10aはステップ1
435に進んで目標減速度GTに基づく処理を行い、実
際の減速度GDの絶対値が目標減速度GTの絶対値と等
しくなるようにブレーキアクチュエータ40に対して制
動油圧を制御するための指示信号を出力する。
【0193】他方、図19のステップ1965の判断時
において、ブレーキペダルが操作されていない場合に
は、CPU10aはステップ1965にて「No」と判
定してステップ1980に進み、同ステップ1980に
て目標減速度GTの値を「0」に設定し、その後、ステ
ップ1995を経由して図14のステップ1430に戻
る。
【0194】この結果、CPU10aはステップ143
0にて図19のステップ1915にて指示された警告音
及び画像を警報装置30から発生させ、運転者に対して
制動操作を促すが、続くステップ1435の処理では図
19のステップ1980にて目標減速度GTが「0」に
設定されているから、ブレーキアクチュエータ40に何
らの指示信号を出力しない。
【0195】以上のように、MODE-2(警報モード)にお
いては、自車及び先行車の状態に応じてMODE-0(停車モ
ード)、MODE-1(非警報モード)、MODE-3(介入制動モ
ード)に進むとともに、一次警報又は二次警報を実行す
べき状態が継続しているときにはステップ1915,1
970,1980等によって必要な警報及びブレーキア
シスト制御を達成するための処理を行う。
【0196】(目標減速度GT演算)次に、上記図19
のステップ1970にて行う図20に示した目標減速度
GT演算サブルーチンの処理内容について説明すると、
CPU10aは、このサブルーチンをステップ2000
から開始し、ステップ2005に進んで自車の速度Vが
所定の低速度Va(自車が停止直前であることを示す速
度)よりも小さいか否かを判定する。一般には、この目
標減速度GTは自車が制動力を必要としている状態であ
るときに演算されるから、自車の速度Vは所定の低速度
Vaよりも大きい。従って、CPU10aはステップ2
005にて「No」と判定してステップ2010に進
む。
【0197】CPU10aは、ステップ2010にて、
上述の表3に従って目標減速度GTを演算する。即ち、
ステップ2010を実施する時点における先行車、自車
の状態等が図11に示したどの領域にあるのかを判定し
(表1、表2の実施条件により判定する)、その領域に
対応した数式を用いて目標減速度GT(=μr・g)を
計算する。
【0198】次いで、CPU10aはステップ2015
に進んで、車間距離センサ12により求められる車間距
離D(前方障害物までの距離)が同車間距離センサ12
の認知限界の距離Dminに所定距離ΔDを加えた値(Dm
in+ΔD)より小さくなったか否かを判定する。通常
は、車間距離センサ12により求められる車間距離Dが
同車間距離センサ12の認知限界Dminの距離に所定距
離ΔDを加えた値(Dmin+ΔD)より大きいので、C
PU10aはステップ2015にて「No」と判定して
ステップ2020に進み、上記ステップ2020にて上
記ステップ2010にて求めた目標減速度GTを値GT
mとして格納する。一方、車間距離センサ12により求
められる車間距離Dが同車間距離センサ12の認知限界
Dminの距離に所定距離ΔDを加えた値(Dmin+ΔD)
より小さくなった場合(D<Dmin+ΔD)、CPU1
0aはステップ2015にて「Yes」と判定してステ
ップ2025に進み、前回の本ルーチン実行時において
ステップ2020にて値GTmとして格納した目標減速
度を今回の目標減速度GTとする。この結果、車間距離
Dが車間距離センサ12の認知限界Dminの距離に所定
距離ΔDを加えた値(Dmin+ΔD)より小さくなった
場合(即ち、車間距離Dが車間距離センサ12の車間距
離認知限度以下になった場合)には、その直前に求めた
目標減速度GTが維持される。
【0199】これは、図24に示した様に、車間距離セ
ンサ12の距離計測の対象としている障害物が同センサ
の認知限界Dmin以下の距離にまで接近すると、同セン
サの視野角の制限のためにその検出可能エリアから外
れ、同センサの距離測定点が背後の(遠方の)対象物上
の点に切り替わったり、同一の対象物であっても異なる
部位の反射点に距離計測点が切り替わるため、計測した
車間距離Dが突然変化し、このために目標減速度GTが
急変することを防止する目的で設けられたステップであ
る。この結果、対象物が検出できなくなった場合でも、
目標減速度GTが維持され、適切な制動がなされ得る。
【0200】なお、上記と同様な理由で、一次警報又は
二次警報が本来必要であるにも拘らず解除されることを
防止するため、車間距離Dが同車間距離センサ12の認
知限界Dminの距離に所定距離ΔDを加えた値(Dmin+
ΔD)より小さくなった場合には、その時点で発生され
ていた一次又は二次警報を維持するように構成すること
が好適である。
【0201】再び、図20を参照すると、CPU10a
はステップ2030に進み、同ステップ2030にて現
在の運転領域が図11(表1)に示した(1)又は
(2)の領域にあるか否かを判定する。そして、現在の
運転領域が(1)又は(2)の領域である場合、CPU
10aはステップ2030にて「Yes」と判定してス
テップ2035に進み、その時点で求められている目標
減速度GTに係数Ω(例えば、Ω=1.05)を乗じる
ことにより同目標減速度GTを増大補正し、ステップ2
095に進む。
【0202】この係数Ωによる増大補正は、目標減速度
GTを図25(A)に示した状態から同図25(B)に
示した状態に変化させ、実際の自車の減速度を例えば介
入制動開始直後に大きい値とすることで早期に自車の速
度Vを低下させ、その結果、その後に求められる目標減
速度GTを滑らかに減少させて、停止するための介入制
動のブレーキフィーリングを向上する目的で行われる。
【0203】一方、現在の運転領域が(1)又は(2)
の領域でない場合、CPU10aはステップ2030に
て「No」と判定してステップ2095に直接進む。
【0204】制動により自車の速度Vが十分低下して所
定の速度Vaより小さくなった場合には、CPU10a
はステップ2005に進んだとき、同ステップ2005
にて「Yes」と判定してステップ2040に進み、同
ステップ2040にてその時点の制動油圧を保持する指
示を発生する。この結果、図14のステップ1435の
処理が行われる際、制動油圧が一定値に維持されるよう
になる。
【0205】この制動油圧保持は、図11(表1)に示
した(1)又は(2)の領域での介入制動のように、自
車の停止を目的とした介入制動を実行している際、自車
が停止(又は停止直前の状態)となったときに同介入制
動による制動力が解除されることになるが、その際、ア
イドリングトルク(車両のエンジンがアイドル状態にあ
って、その状態にて発生しているトルクが同車両のトル
クコンバータを介して駆動輪に伝達されることによる同
車両の駆動トルク)により、自車が走行してしまうこと
を防止することを目的として付加される機能である。
【0206】ステップ2040の処理を実行した後、C
PU10aはステップ2045に進み、同ステップ20
45にて自車の速度Vが「0」である状態が所定時間以
上継続したか否かを判定する。そして、自車の速度Vが
「0」である状態が所定時間以上継続した場合、CPU
10aはステップ2045にて「Yes」と判定して電
気制御装置10に接続された図示しないエンジン制御コ
ンピュータにエンジン停止要求を出力する。この結果、
エンジンが自動的に停止される。なお、ステップ204
5及びステップ2050は省略してもよい。
【0207】次いで、CPU10aはステップ2055
に進んでブレーキペダルが操作されて制動力が発生して
いる状態(ブレーキ装置が作動状態)にあるか否かをブ
レーキスイッチ信号STOPの値が「1」であるか否に基づ
いて判定する。そして、ブレーキペダルが操作されてい
る場合にはステップ2055にて「Yes」と判定して
ステップ2060に進み、同ステップ2060にて前記
ステップ2040にて指示した油圧保持の解除を指示す
る。運転者がブレーキペダルを操作して制動力を発生さ
せた場合には、もはやブレーキアクチュエータ40によ
る制動力を発生させる必要がないからである。
【0208】なお、ステップ2055の判断は、ブレー
キアクチュエータ40が接続されたブレーキマスタシリ
ンダの発生油圧が所定圧力以上となっているか否かに基
づいて行ってもよい。
【0209】次いで、CPU10aはステップ2065
に進み、同ステップ2065にて目標減速度GTの値を
「0」とし、ステップ2095に進む。また、上記ステ
ップ2055にてブレーキペダルが操作されていないと
判定される場合には、油圧保持を解除することなくステ
ップ2095に直接進む。
【0210】(MODE-3…介入制動モード)次に、図16
のステップ1625、及び図19のステップ1960に
て、状態変数MODEの値が「3」に設定された場合につい
て説明する。この場合、CPU10aは図14のステッ
プ1420からステップ1450に進み、図21に示し
たMODE-3(介入制動モード)のサブルーチンの処理をス
テップ2100から開始する。次いで、CPU10a
は、ステップ2105に進んで自車が停止し(V=
0)、且つブレーキペダルが操作され制動力が発生して
いる状態にあるか否かをブレーキスイッチ信号STOPの値
が「1」であるか否に基づいて判定する。
【0211】そして、自車が停止していて、且つブレー
キペダルが操作されている場合、CPU10aはステッ
プ2105にて「Yes」と判定してステップ2110
に進み、同ステップ2110にて状態変数MODEの値を
「0」とした後にステップ2115に進む。これによ
り、CPU10aの処理は、次回のメインルーチンの実
行時にMODE-0(停車モード)に移行する。
【0212】一方、自車が停止していないか、又はブレ
ーキペダルが操作されていない場合、CPU10aはス
テップ2105にて「No」と判定してステップ212
0に進み、同ステップ2120にて障害物が依然として
存在するか否かを、車間距離センサ12の発生するミリ
波レーダの反射波の有無により判定する。そして、この
段階でミリ波レーダの反射波が無ければ、CPU10a
はステップ2120にて「No」と判定してステップ2
125に進み、同ステップ2125にて状態変数MODEの
値を「4」とし、ステップ2115に進む。
【0213】また、依然として障害物が存在すると、C
PU10aはステップ2120にて「Yes」と判定
し、ステップ2130に進んで上記ステップ1705
(図17)と同様に介入制動用のパラメータを設定す
る。そして、CPU10aは、ステップ2135に進ん
で図18の警報判断サブルーチンの処理を実行する。即
ち、ステップ2130及びステップ2135により介入
制動を実行すべき状態が継続しているか否かを判定す
る。
【0214】この結果、介入制動を実行すべき状態でな
くなっていれば、発令許可フラグFの値は図18のステ
ップ1875にて「0」に設定されるから、CPU10
aはステップ2135からステップ2140に進み、同
ステップ2140にて先行車の速度Vfが前記所定速度
Vf0より大きいか否かを判定することで、自車の前方に
存在する物体が静止物であるか否かを判定する。そし
て、先行車の速度Vfが前記所定速度Vf0より大きい場
合(非静止物の場合)には、CPU10aはステップ2
140「Yes」と判定してステップ2145に進み、
同ステップ2145にて状態変数MODEの値を「5」に設
定し、その後ステップ2115に進む。ステップ214
0での非静止物の判定により、移動中(走行中)の先行
車を対象とした介入制動では車間制御(MODE-5)を実施
する。
【0215】他方、介入制動を実行すべき状態が継続し
ている場合には、発令許可フラグFの値は図18のステ
ップ1870にて「1」に設定されるから、CPU10
aはステップ2135からステップ2115へと進む。
また、上記ステップ2140にて先行車の速度Vfが前
記所定速度Vf0より小さいと判定される場合、CPU1
0aはステップ2115に進む。
【0216】CPU10aは、ステップ2115にて、
介入制動に対応する警報を行うべく警告音及び画像の出
力を指示する。次いで、CPU10aはステップ215
0にに進み、図20にて示した目標減速度GT演算サブ
ルーチンを実行し、介入制動に対する目標減速度GTを
求め、その後ステップ2195を経由して図14のステ
ップ1430に戻る。
【0217】この結果、CPU10aはステップ143
0にて図21のステップ2115にて指示された警告音
及び画像を警報装置30から発生させる。次いで、CP
U10aはステップ1435に進んで図21のステップ
2150にて求められた介入制動用の目標減速度GTに
基づく処理を行い、実際の減速度GDの絶対値と目標減
速度GTとが等しくなるようにブレーキアクチュエータ
40に対して指示信号を出力し制動力を制御する。
【0218】(MODE-4…G抜きモード)次に、介入制動
を実行しているときに障害物が消失し、状態変数MODEの
値が「4」に設定された場合、即ち、図21に示したス
テップ2120にて「No」と判定されてステップ21
25にて状態変数MODEの値が「4」に設定された場合に
ついて説明する。この場合、CPU10aは図14のス
テップ1420からステップ1455に進み、図22に
示したMODE-4(G抜きモード)のサブルーチンの処理を
ステップ2200から開始する。このMODE-4は、介入制
動中に先行車が車線変更等を行うことにより車間距離D
が突然増大して介入制動を急に中止(制動力を急に減
少)したときに生じる大きな加速度変化によるショック
の発生を防止するため、目標減速度GTを段階的に(徐
々に)減少させるためのモードである。以下、具体的な
処理について説明する。
【0219】CPU10aは、ステップ2200から処
置を開始すると、ステップ2205に進んで目標減速度
GTが所定の比較的小さな減速度GT0(例えば、0.
2・g)より小さいか否かを判定する。介入制動中の目
標減速度GTは所定の減速度GT0より大きいので、C
PU10aはステップ2205にて「No」と判定して
ステップ2210に進み、同ステップ2210にて介入
制動に対応する警報を行うべく警告音及び画像の出力を
指示する。次いで、CPU10aはステップ2215に
進み、同ステップ2215にてその時点の目標減速度G
Tから一定値ΔGTを減算した値を新たな目標減速度GT
として設定し、これにより、介入制動時における目標減
速度GTは徐々に小さくなって行く。その後、CPU1
0aはステップ2295を経由して図14のステップ1
430に戻る。
【0220】この結果、CPU10aはステップ143
0にて図22のステップ2210にて指示された介入制
動に対応した警告音及び画像を警報装置30から発生さ
せる。次いで、CPU10aはステップ1435に進ん
で図22のステップ2215にて徐々に減少された目標
減速度GTに基づく処理を行い、実際の減速度GDの絶
対値が目標減速度GTの絶対値より小さい場合にはブレ
ーキアクチュエータ40に対して制動油圧を高めるため
の指示信号を出力し制動力を増大する。
【0221】その後、時間の経過に伴ない、ステップ2
215が繰り返し実行されると、目標減速度GTは所定
の減速度GT0より小さくなるので、CPU10aは上
記ステップ2205の実行時に「Yes」と判定してス
テップ2220に進み、同ステップ2220にて状態変
数MODEの値を「1」とする。これにより、CPU10a
は図14のステップ1420からステップ1425へと
進むようになる。
【0222】(MODE-5…車間制御モード)次に、介入制
動を実行しているときに、介入制動を実行する必要がな
くなり、状態変数MODEの値が「5」に設定された場合、
即ち、CPU10aが図21に示したステップ2135
からステップ2140に進み、同ステップ2140にて
「Yes」と判定し、ステップ2125に進んで状態変
数MODEの値を「5」に設定した場合について説明する。
このMODE-5(車間制御モード)は、走行中の先行車に対
して介入制動によって同介入制動を行う必要がない程度
にまで自車の車速Vを低下させた後、目標減速度GTを
小さな値GTS(例えば、0.1・μmax・g)として緩
やかな減速を行い、これにより一次警報が発生しない更
に安全な車間距離を確保しようとするモードである。
【0223】この場合、CPU10aは図14のステッ
プ1420からステップ1460に進み、図23に示し
たMODE-5(車間制御モード)のサブルーチンの処理をス
テップ2300から開始し、続くステップ2305にて
障害物が依然として存在するか否かを、車間距離センサ
12の発生するミリ波レーダの反射波の有無により判定
する。この段階でミリ波レーダの反射波が無ければ、C
PU10aはステップ2305にて「No」と判定して
ステップ2315に進み、同ステップ2315にて状態
変数MODEの値を「1」としてステップ2315に進む。
【0224】また、依然として障害物が存在すると、C
PU10aはステップ2305にて「Yes」と判定し
てステップ2320に進み、同ステップ2320にて上
記ステップ1705と同様に介入制動用パラメータを設
定し、ステップ2325に進んで図18の警報判断サブ
ルーチンの処理を実行する。即ち、ステップ2320及
びステップ2325により介入制動を再び実行すべき状
態となっている否かを判定する。
【0225】そして、介入制動を実行すべき状態になっ
ている場合、発令許可フラグFの値は図18のステップ
1870にて「1」に設定されるから、CPU10aは
上記ステップ2325からステップ2330に進んで状
態変数MODEの値を「3」に設定し、その後ステップ23
15に進む。他方、介入制動を実行すべき状態になって
いない場合には、発令許可フラグFの値は図18のステ
ップ1875にて「0」に設定されるから、CPU10
aは上記ステップ2325からステップ2335に進
む。
【0226】CPU10aは、ステップ2335にて上
記ステップ1735と同様に一次警報用パラメータ(但
し、空走時間τはブレーキ「オフ」時の値)を設定し、
ステップ2340に進んで図18の警報判断サブルーチ
ンの処理を実行する。即ち、ステップ2335及びステ
ップ2340により一次警報を実行すべき状態となって
いる否かを判定する。
【0227】このとき、一次警報を実行すべき状態とな
っていない場合には、発令許可フラグFの値は図18の
ステップ1875にて「0」に設定されるから、CPU
10aはステップ2340からステップ2342に進
み、同ステップ2342にて自車の速度Vが先行車の速
度Vfからm(例えば5km/h)だけ小さな速度より
小さい速度になっているか否かを判定する。これは、自
車の速度Vが先行車の速度Vfよりも十分に小さい値に
なってMODE-5(車間制御モード)を終了しても安全であ
ることを確認するためである。そして、自車の速度Vが
先行車の速度Vfからmだけ小さな速度より小さい速度
になっていれば、CPU10aはステップ2342にて
「Yes」と判定してステップ2345に進み、同ステ
ップ2345にて状態変数MODEの値を「1」に設定し、
その後ステップ2315に進む。ステップ2342を設
けたのは、自車の速度Vが先行車の速度Vfからmだけ
小さな速度より小さい速度になっていれば、ステップ2
345に進んでMODE-5の車間制御モードを終了しMODE-1
の非警報モードに入った直後において一次警報が再び実
行されてしまう事態が確実に回避できるからである。
【0228】なお、上記ステップ2335にて、余裕車
間距離d0を所定値d0α(>0)だけ大きく設定し、値d0
+d0αを図18のステップ1815のd0として使用する
ようにすることが望ましい。これによっても、ステップ
2340に進んでMODE-5の車間制御モードを終了しMODE
-1の非警報モードに入った場合に、一次警報が直後に実
行されてしまう事態が確実に回避できる。
【0229】一方、一次警報を実行すべき状態となって
いる場合には、発令許可フラグFの値は図18のステッ
プ1870にて「1」に設定されるから、CPU10a
はステップ2340からステップ2315へ進み、同ス
テップ2315にて介入制動用に対する警報を行うべく
警告音及び画像の出力を指示する。次いで、CPU10
aは、ステップ2320に進み、同ステップ2320に
て目標減速度GTの値を、所定の小さな値GTS(例え
ば、0.1・μmax・g)に設定し、ステップ2395
を経由して図14のステップ1430に戻る。
【0230】この結果、CPU10aはステップ143
0にて図23のステップ2315にて指示された介入制
動用の警告音及び画像を警報装置30から発生させる。
次いで、CPU10aはステップ1435に進んで上記
所定の小さな値とされた目標減速度GTに基づく処理を
行い、実際の減速度GDと目標減速度GTとを等しくす
るようにブレーキアクチュエータ40に指示信号を送出
する。これにより、緩やかな減速が実行される。
【0231】このような減速が継続されると車速を先行
車に対して大きく低下させることなく、所定の車間距離
を確保するまで後退できる。この結果、図23のステッ
プ2340の実行により一次警報を実行すべき状態では
なくなったと判定され、CPU10aはステップ234
0からステップ2345へと移行して、MODE-1(非警報
モード)の実行を再開する。
【0232】次に、上記実施形態における「μmaxチェ
ック制御」について説明する。
【0233】(μmaxチェック制御)上述した一次警
報、二次警報、及び介入制動の実施判断は、現時点(t
=0)で電気制御装置10が認識している先行車の状態
(先行車の減速度μf)が、そのまま継続するものとし
て最接近距離dminを求めることに基づいている。しかし
ながら、図26の破線にて示したように、時間t1にて
先行車が突然に急ブレーキをかけて急減速(減速度=μ
max・g)すると、電気制御装置10が先行車の状態を
認識する時間と一次警報、二次警報、又は介入制動の必
要性を判断するために必要とする時間の和(τ1)のた
めに、自車が先行車に極めて接近してしまう惧れがあ
る。
【0234】そこで、μmaxチェック制御においては、
図26に示したように、現時点(t=0)から同現時点
で予測した最接近時点(t=tc)までの期間の任意の
時点(図26においてはt=t1)で、先行車がその時
点で発生し得る路面摩擦係数μmaxにより定まる最大減
速度(=μmax・g)で減速した場合を想定し、その場
合に、自車が、前記センサ11〜21等及び電気制御装
置10による先行車及び自車の状態等の認識遅れ時間と
一次,二次警報又は介入制動の必要性を判断するために
必要とする演算処理時間の和(τ1)だけ遅れて、同最
大制動力にて減速を行えば、自車と先行車の間に数34
における余裕車間距離d0が確保されるか否かという観
点により、一次警報、二次警報、又は介入制動の実施の
必要性の有無を判定し、これにより、一次警報、二次警
報、又は介入制動を実施する必要があると判定されたと
きは、先行車の状態(先行車の減速度μf)がそのまま
継続するものとして最接近距離(第1の最接近距離)dm
inを求める、表1に基づく第1最接近距離予測手段によ
る方式に基づいて一次警報、二次警報、又は介入制動を
実施する必要があると判定される前であっても、同一次
警報、二次警報、又は介入制動を実施する。
【0235】上記μmaxチェック制御における具体的な
実施条件、最接近距離(第2最接近距離)dmin、及び最
接近時速度(第2最接近時速度)Vsは、表4に示した
通りであり、これらに示された数式を実行するCPU1
0aは第2最接近距離予測手段の機能を果たす。このμ
maxチェック制御は、走行中の先行車に最接近する場合
(自車の運転領域が図11に示した(3)又は(4)の
領域にある場合)の一次警報、二次警報、及び介入制動
に対して実行される。また、実際には、上記表4に基づ
いて求めた第2最接近距離dminと、例えばこの場合の適
正車間距離(第2適正車間距離)としての上記余裕車間
距離d0とを図18に示したルーチンと同様なルーチン
により比較し(例えば、図18のステップ1845,1
855等で第2最接近距離dminを求め、ステップ181
5で右辺を余裕車間距離d0のみとする)ことで対応す
る一次警報、二次警報、及び介入制動を実行する。な
お、各警報と介入制動に対する目標減速度(第2目標減
速度)GT(=μr・g)は上記最大限速度(μmax・
g)とする。
【0236】
【表4】
【0237】なお、上記表4において、値Uは下記数5
1により表され、値Δμは電気制御装置10が扱う値μ
のLSB値であり、同表におけるμmaxは、車両が角度
θの降坂路を走行しているときに下記数52により表さ
れる路面勾配補正後の値である。この路面勾配補正を加
えるのは、路面摩擦係数μmax(補正前)が同一でも車
両の出し得る最大減速度が異なるからである。
【0238】
【数51】U=τ−τ1
【0239】
【数52】μmax=μmax(補正前)・cosθ−sinθ
【0240】以上のように、上記実施形態によれば、適
切なタイミングにて警報又は制動力が発生されるととも
に、その解除は同解除直後に再び警報又は制動力が発生
されない状態となったときに行われる。また、適正車間
距離が確保されるように目標減速度が決定されるので、
車両を安全な速度まで低下させ、安全な車間距離を維持
し、または車両を安全に停止させることができる。
【0241】なお、上記のステップについて、同ステッ
プが達成する機能別手段としてまとめると、ステップ1
825,1835,1845,1855は、最接近距離
予測手段及び最接近時速度予測手段の一部を構成してい
る。ステップ1815の右辺は適正車間距離決定手段の
一部を構成している。ステップ1430,1435,ス
テップ1610,図17の全ステップ、ステップ181
5,1870、1875は衝突予防手段の一部を構成し
ている。ステップ1735,1740(図18のステッ
プを含む)、1745,1430,1435は第1衝突
予防手段の一部を構成している。ステップ1720,1
725(図18のステップを含む)、1730,143
0,1435は第2衝突予防手段の一部を構成してい
る。また、ステップ1705,1710(図18のステ
ップを含む)、1715,1430,1435は第2衝
突予防手段の一部を構成している。ステップ1930,
1935(図18のステップを含む)、或いは、ステッ
プ2335,2340(図18のステップを含む)、2
342、は予防措置継続手段の一部を構成している。
【0242】また、ステップ2005は自車停止判定手
段の一部を構成し、ステップ2040は停止時に制動力
を保持する制動力保持手段(停止時制動力保持手段)の
一部を構成している。更に、ステップ2055は、自車
のブレーキ装置が運転者によって作動状態とされている
か否かを判定するブレーキ作動判定手段の一部を構成
し、ステップ2060は制動力の保持を解除する制動力
保持解除手段の一部を構成し、ステップ2050は自車
のエンジンを停止させるエンジン停止手段の一部を構成
している。更に、ステップ1435は、ブレーキアクチ
ュエータ40とともに制動力発生手段の一部を構成し、
図18の各ステップは目標減速度演算手段の一部を構成
している。
【0243】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による車両の衝突予防装置の一実施形
態のシステム構成図である。
【図2】 現時点における自車と先行車の状態と、最接
近時における同自車と同先行車の状態を模式的に示した
図である。
【図3】 先行車が先に停止しその後自車が停止する場
合における同先行車及び同自車の時間に対する車速変化
を示した図である。
【図4】 図3の場合における先行車及び自車の時間に
対する位置変化を示した図である。
【図5】 自車の空走時間後であって、先行車が減速し
ながら走行している間に自車が同先行車に最接近する場
合における同自車及び同先行車の時間に対する車速変化
を示した図である。
【図6】 図5の場合における、自車及び先行車の時間
に対する位置変化を示した図である。
【図7】 自車の空走時間後であって、先行車が加速し
ながら走行している間に自車が同先行車に最接近する場
合における同自車及び同先行車の時間に対する車速変化
を示した図である。
【図8】 図7の場合における、自車及び先行車の時間
に対する位置変化を示した図である。
【図9】 自車の空走時間が経過する前に同自車が先行
車に最接近する場合における同自車及び同先行車の時間
に対する車速変化を示した図である。
【図10】 図9の場合における自車及び先行車の時間
に対する位置変化を示した図である。
【図11】 横軸に先行車の減速度μf・gを、縦軸に
同先行車の速度Vfをとって、最接近距離を算出するた
めの条件を領域により示した図である。
【図12】 図1に示したダイヤルスイッチで選択可能
な因子(パラメータ)の大きさを示した図である。
【図13】 自車を追い抜いた車両が自車の前方に割込
む場合を模式的に示した図である。
【図14】 図1に示したCPUが実行するメインルー
チンを示すフローチャートである。
【図15】 図1に示したCPUが実行する停車モード
のルーチンを示すフローチャートである。
【図16】 図1に示したCPUが実行する非警報モー
ドのルーチンを示すフローチャートである。
【図17】 図1に示したCPUが実行する警報・介入
発令判断サブルーチンを示すフローチャートである。
【図18】 図1に示したCPUが実行する警報判断サ
ブルーチンを示すフローチャートである。
【図19】 図1に示したCPUが実行する警報モード
のルーチンを示すフローチャートである。
【図20】 図1に示したCPUが実行する目標減速度
を演算するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図21】 図1に示したCPUが実行する介入制動モ
ードのルーチンを示すフローチャートである。
【図22】 図1に示したCPUが実行するG抜きモー
ドのルーチンを示すフローチャートである。
【図23】 図1に示したCPUが実行する車間制御モ
ードのルーチンを示すフローチャートである。
【図24】 車間距離センサの検出可能エリア(検出エ
リア)と認知限界を模式的に示した図である。
【図25】 (A)は演算される目標減速度の時間変化
を、(B)は介入制動開始直後に前記演算された目標減
速度を増大させた場合の同目標減速度の時間変化を示し
た図である。
【図26】 μmaxチェック制御を説明するために、自
車及び先行車の時間に対する速度変化を示した図であ
る。
【符号の説明】
10…電気制御装置、11…車速センサ、12…車間距
離センサ、13…相対速度センサ、14…ダイヤルスイ
ッチ、15…加速度センサ、16…シフトレバースイッ
チ、17…ブレーキスイッチ、18…左前輪速度セン
サ、19…右前輪速度センサ、20…左後輪速度セン
サ、21…右後輪速度センサ、30…警報装置、40…
ブレーキアクチュエータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60T 7/12 B60T 7/12 C F02D 29/02 301 F02D 29/02 301D (72)発明者 野中 正勝 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 井垣 宗良 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 名切 末晴 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 渡邊 一矢 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 中所 孝之 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 坂部 匡彦 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 葛谷 啓司 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 3D044 AA04 AA25 AA45 AB01 AC22 AC24 AC26 AC28 AC59 AD21 AE04 AE19 AE21 3D046 BB18 CC02 EE01 HH20 HH22 HH25 HH36 HH46 JJ04 KK12 LL02 LL23 3G093 AA01 BA04 BA22 BA23 CB07 DB03 DB04 DB05 DB11 DB15 DB16 EB04 EC01 FA04 FA10 5H180 AA01 CC03 CC04 CC12 CC14 CC15 LL07 LL08 LL09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先行車の速度を検出する先行車速度検出手
    段と、 前記先行車の減速度を検出する先行車減速度検出手段
    と、 自車の速度を検出する自車速度検出手段と、 前記自車の減速度を検出する自車減速度検出手段と、 前記自車と前記先行車との車間距離を検出する車間距離
    検出手段と、 前記検出された先行車の速度、前記検出された先行車の
    減速度、前記検出された自車の速度、及び前記検出され
    た車間距離に基づいて最接近距離を予測する最接近距離
    予測手段と、 適正車間距離を決定する適正車間距離決定手段と、 前記適正車間距離を確保するのに必要な目標減速度を演
    算する目標減速度演算手段と、 前記予測された最接近距離が前記決定された適正車間距
    離より小さい場合に前記検出された減速度が前記演算さ
    れた目標減速度と等しくなるように制動力を発生させる
    制動力発生手段と、 を備えた車両の衝突予防装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両の衝突予防装置にお
    いて、 前記最接近距離予測手段は、前記先行車が前記先行車減
    速度検出手段により検出された減速度にて減速するとと
    もに前記自車が所定の空走時間だけ前記自車速度検出手
    段により検出された速度で走行した後に所定の想定減速
    度にて減速するとの仮定の下で前記最接近距離を予測す
    るように構成された衝突予防装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の車両の衝突
    予防装置において、 前記目標減速度演算手段は、車間距離が前記車間距離検
    出手段の車間距離認知限度以下になったとき前記演算し
    た目標減速度を保持するように構成された衝突予防装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載
    の車両の衝突予防装置において、 前記目標減速度演算手段は、前記予測された最接近距離
    が前記決定された適正車間距離より大きくなった場合に
    前記先行車が走行中であるか否かを判定し、同先行車が
    走行中であると判定されたときは前記検出される車間距
    離が所定の車間距離になるまで、前記目標減速度を所定
    の減速度に維持するように構成された衝突予防装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載
    の車両の衝突予防装置において、 前記目標減速度演算手段は、演算される目標減速度が不
    安定であるか否かを判定し、前記演算される目標減速度
    が不安定であると判定されるときに他の安定な値を前記
    目標減速度として設定するように構成された衝突予防装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載
    の車両の衝突予防装置であって、 前記自車が停止したか否かを判定する自車停止判定手段
    と前記予測された最接近距離が前記自車の停止時に得ら
    れる場合に前記制動力発生手段によって前記制動力が発
    生されたときは、前記自車停止判定手段によって自車が
    停止したと判定されたときに制動力を所定の値に保持す
    る停止時制動力保持手段とを備えた衝突予防装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の車両の衝突予防装置にお
    いて、 前記自車のブレーキ装置が運転者によって作動状態とさ
    れているか否かを判定するブレーキ作動判定手段と、 前記ブレーキ装置が作動状態にあると判定されたときに
    前記停止時制動力保持手段による制動力の保持を解除す
    る制動力保持解除手段とを備えた衝突予防装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の車両の衝突予防装置にお
    いて、 前記ブレーキ作動判定手段は、前記自車のブレーキマス
    タシリンダ油圧が所定油圧以上か否かにより前記ブレー
    キ装置が作動状態にあるか否かを判定するように構成さ
    れた衝突予防装置。
  9. 【請求項9】請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載
    の車両の衝突予防装置であって、 前記自車が停止したか否かを判定する自車停止判定手段
    と前記予測された最接近距離が前記自車の停止時に得ら
    れる場合に前記制動力発生手段によって前記制動力が発
    生されたときは、前記自車停止判定手段によって自車が
    停止したと判定されたときに同自車のエンジンを停止さ
    せるエンジン停止手段とを備えた衝突予防装置。
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