JP2002162785A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置及び画像形成方法

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JP2002162785A JP2000358383A JP2000358383A JP2002162785A JP 2002162785 A JP2002162785 A JP 2002162785A JP 2000358383 A JP2000358383 A JP 2000358383A JP 2000358383 A JP2000358383 A JP 2000358383A JP 2002162785 A JP2002162785 A JP 2002162785A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来にないレベルの低温定着性を有する画像
形成用トナーを用いても表裏にギラツキ,画像光沢差が
無く良好な画像を得ることが可能な画像形成装置、特に
両面画像形成機構を有する画像形成装置、及び前記画像
形成装置を用いた画像形成方法の提供。 【解決手段】 1.両面画像形成手段を搭載した画像形
成装置において、該装置で使用するトナーが、結着樹
脂、着色剤及び離型剤を少なくとも含有するトナー粒子
と無機微粉体とを有するトナーで、トナー(主に結着樹
脂)のTHF可溶分により求められたGPCによる分子
量分布の値が1000〜10000の間に少なくとも一
つのピークを有し、該分布の半値幅が分子量15000
以下であり、分子量105以上の重量%が10wt%以
下であり、トナー結着樹脂のクロロホルム不溶分を5〜
40%含有することを特徴とする画像形成装置。2.前
記画像形成装置を用いた画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法など静電潜像を現像するために用い
られるトナーを用いる両面画像形成装置及び画像形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法による画像形成は、米国特許
第2,297,691号明細書、特公昭49−2391
0号公報及び特公昭43−24748号公報などに各種
の方法が記載されているように、一般には光導電性物質
を用いて作成された感光体に種々の手段により電気的潜
像を形成し、次いで該潜像を現像剤を用いて現像した
後、該現像剤による像を必要に応じて紙などに転写し、
さらに加熱、加圧あるいは溶剤蒸気などによって定着し
て、行われるものである。
【0003】電気的潜像を現像する方式には、大別し
て、絶縁性有機液体中に各種の顔料や染料を微細に分散
させた液体現像剤を用いる液体現像方式と、カスケード
法、磁気ブラシ法、パウダークラウド法などのように天
然又は合成樹脂にカーボンブラックなどの着色剤を分散
して作成される乾式現像剤(以下トナーと称する)を用
いる乾式現像方式があり、近年乾式現像方式が広く使用
されている。
【0004】電子写真法における定着方式としては、そ
のエネルギー効率の良さから、加熱ヒートローラ方式が
広く一般に用いられている。この加熱ヒートローラ方式
を用いる場合に、近年、特に省エネルギーのためにトナ
ーには低温定着が要求され、特に高いエネルギーを必要
とする高速複写方式にはその要求は強く、そのために定
着時にトナーに与えられる熱エネルギーはより小さくす
る試みが盛んに行われている。特に省エネルギーのため
に、画像形成装置を使用可能な状態にしてから画像形成
が可能となるまでの待機時間(装置のウォームアップ
(リカバリー)タイム)に要する電力量を可能な限り小
さくするために、待機時間の短縮が強く要望されてい
る。
【0005】1999年度の国際エネルギー機関(IE
A)のDSM(Demand−side Manage
ment)プログラム中には、次世代複写機の技術調達
プロジェクトが存在し、その要求仕様が公表され、30
cpm以上の複写機については、前記待機時間が10秒
以内,待機時の消費電力が10〜30ワット以下(複写
速度で異なる)とするよう、従来の複写機に比べて飛躍
的な省エネ化の達成が要求されている。
【0006】この要求を達成するための方法の一つとし
て、加熱ヒートローラ等の定着部材を低熱容量化させ
て、トナーの温度応答性を向上させる方法が考えられる
が、十分満足できるものではない。前記要求を達成し待
機時間を極小にするためには、トナー自体の定着温度を
下げ、使用可能時のトナー定着温度を低下させることが
必須の技術的達成事項であると考えられる。
【0007】しかしながら、の低温定着のレベルを画像
形成装置の設定温度で比較すると、従来の低温定着トナ
ーを用いる場合より更に20℃程度設定温度を低下させ
る必要があると考えられ、20℃の差はその要求レベル
が非常に高いものであることが認識できる。そのため、
従来公知の技術を適用しても容易に達成することは不可
能であり、従来の技術領域よりさらに進んだ技術の確立
が必要である。
【0008】さらに、このようにトナーの低温定着化を
従来の樹脂の溶融粘度を低下させる方法により進める
と、定着後最終画像に光沢が出現し易くなり、特に両面
画像形成機能を有する電子写真装置の使用では、裏面は
定着部を2回通過する事になり、より表面平滑性が増す
事で光沢が上昇し、表面と裏面で画像の光沢に差が見ら
れる等の現象が見られた。特に文字文章が主体の黒画像
においては、画像光沢によるギラツキは品質上問題視さ
れ、出来る限り光沢を押さえたものが要求されるのが一
般的である。
【0009】また、近年、市場では高品質の画像の要求
が高まり、従来のような体積平均粒径が10〜15μm
のトナーでは十分な高画質が得られなくなってきてお
り、さらに小粒径のトナーが求められている。しかしな
がらトナー粒径は微粒子化が進めば進むほど、画像以外
の部分において種々の問題が発生し、特に定着工程にお
いては、ハ―フトーン部における紙等の被定着材へのト
ナー付着量が減少して、被定着材の凹部に転写されたト
ナー対して加熱部材から与えられる熱量が極端に少なく
なるため、オフセット現象を発生し易くなる等の欠点が
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
にないレベルの低温定着性を有する画像形成用トナーを
用いても画像光沢の表裏の差を出来る限り抑制した様な
良好な両面画像を得ることが可能な両面プリント機能を
搭載した画像形成装置、及び該装置を用いた画像形成方
法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、本発明の
課題を解決するために鋭意検討し、トナーを構成する樹
脂の分子量分布をシャープ化しかつその低分子量分の絶
対量を可能な限り多くすると、トナーの低温定着性を向
上させ、該トナーは両面画像形成装置に非常に有効であ
るという新規な技術的思想を確認した。
【0012】すなわち、本発明の第1は、両面画像形成
機能を搭載した画像形成装置において、該装置で使用す
るトナーが、結着樹脂、着色剤及び離型剤を少なくとも
含有するトナー粒子と無機微粉体とを有するトナーで、
トナー、主に結着樹脂のTHF可溶分により求められた
GPCによる分子量分布の値が1000〜10000の
間に少なくとも一つのピークを有し、該分布の半値幅が
分子量15000以下であり、分子量10以上の重量
割合が10wt%以下であり、トナー結着樹脂のクロロ
ホルム不溶分を5〜40%含有することを特徴とする画
像形成装置にある。本発明の低温定着性は、分子量分布
の半値幅が好ましくは分子量10000以下、さらに好
ましくは7000〜10000である。
【0013】更に本発明者等は、トナーの定着性にはT
HF不溶樹脂分よりもTHF可溶樹脂分が大きく関与し
ていることを確認し、その結果THF可溶樹脂分におけ
る分子量分布の設計を工夫することによって、所期の目
標である低温定着性をさらに実現することができた。
【0014】すなわち、本発明においては、トナーを構
成する樹脂のTHF可溶分により求められたGPCによ
る分子量分布の分子量Mの10以上の重量割合が10
wt%以下、さらに好ましくは0.1〜6wt%とする
ことにより、従来ものに比し格段に優れた低温定着性を
実現することができた。
【0015】本発明の第2は、無機微粉体が、シリカ及
び/又は酸化チタンで形成されたものであることを特徴
とする前記第1の画像形成装置にある。
【0016】本発明の第3は、結着樹脂としてポリエス
テル樹脂を用いることを特徴とする前記第1又は2の画
像形成装置にある。
【0017】本発明の第4は、ポリエステル樹脂の酸価
が8〜45mgKOH/g、水酸基価が50mgKOH
/g以下であることを特徴とする前記第3の画像形成装
置にある。
【0018】本発明の第5は、結着樹脂が低分子量の樹
脂成分の海に高分子量の樹脂成分が島を作るような状態
で構成されたものであることを特徴とする前記第1〜4
のいずれかに記載の画像形成装置にある。
【0019】本発明の第6は、結着樹脂が軟化点が25
℃以上異なる少なくとも2種類以上の樹脂が用いられ、
軟化点が高い方の樹脂のクロロホルム不溶分が5〜40
%含有することを特徴とする前記第1〜5の画像形成装
置にある。
【0020】本発明の第7は、サリチル酸金属化合物を
含有することを特徴とする前記第1〜6の画像形成装置
にある。
【0021】本発明の第8は、サリチル酸金属化合物の
金属成分が、6配位の構成を取りうる3価以上の金属で
あることを特徴とする前記第7の画像形成装置にある。
【0022】本発明の第9は、離型剤が脱遊離脂肪酸型
カルナウバワックス、モンタンワックス及び酸化ライス
ワックスの少なくとも1つであることを特徴とする前記
第1〜8の画像形成装置にある。
【0023】本発明の第10は、トナー体積平均粒径が
5〜10μmであることを特徴とする前記第1〜9の画
像形成装置にある。
【0024】本発明の第11は、前記第1〜10の画像
形成装置を用いる画像形成方法にある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施の形態により
さらに具体的に説明する。
【0026】図1は、本発明にかかる電子写真装置10
0を示す。図1において、電子写真装置100は、レジ
ストローラ対10、感光体30、光書き込みユニット4
0、現像ユニット50、熱定着ローラ装置12、両面ユ
ニット20等を有している。レーザープリンタ100の
下方には図示されない給紙手段が配置され、この給紙手
段より上方に向かって印刷用紙Pが給紙される。印刷用
紙Pの給紙通路上にはレジストローラ対10が配置され
ている。レジストローラ対10は、給紙手段から搬送さ
れてくる印刷用紙Pの先端縁をレジストローラ対10の
接触部に当接させて用紙の先端縁を正しく規制した後回
転駆動され、印刷用紙Pをスキュー等の搬送不良を起こ
すことなく転写部11に搬送する。
【0027】上記感光体30、光書き込みユニット4
0、現像ユニット50、熱定着ローラ装置12、両面ユ
ニット20等は、帯電、露光、現像、転写、定着等の電
子写真プロセスを実行するもので、この電子写真プロセ
ス自体は周知のものであるから詳細な説明は省略する。
熱定着ローラ装置12の用紙搬送方向後方には搬送切換
爪13が配置されている。搬送切換爪13は排紙部14
と両面ユニット20への搬送路との分岐部にあり、両面
印刷を行わない場合は搬送切換爪13を下側に移動させ
て両面ユニット20への搬送路を閉鎖する一方、排紙部
14側を開放し、両面印刷を行う場合は搬送切換爪13
を上側に移動させて両面ユニット20への搬送路を開放
する一方、排紙部14側を閉鎖する。両面ユニット20
は図示されない給紙ユニットからの給紙路近くに反転ロ
ーラ21を有している。
【0028】図示されない給紙手段から図1に示す矢印
方向に給紙された印刷用紙Pはレジストローラ対10に
挟持されながら搬送され、感光体30に形成された画像
が転写部11において印刷用紙の第1面(表面)に転写
される。転写された画像は熱定着ローラ装置12におい
て加熱され定着される。用紙の片面にのみ印刷する場合
は搬送切換爪13が図1において下側に切り換え制御さ
れ、排紙部14を通じて電子写真装置100の上面に排
紙される。これに対して用紙の両面に印刷する場合は、
搬送切換爪13が図1において上側に切り換え制御さ
れ、排紙部14側が閉鎖され両面ユニット20への搬送
路が開放されるため、画像が加熱定着された上記印刷用
紙は矢印Aで示すように電子写真装置100の下部の両
面ユニット20に搬送される。
【0029】両面ユニット20に搬送された印刷用紙は
反転ローラ21を経由して折り返され、表裏反転した状
態で一時的に反転ユニット20内に留まる。次に反転ロ
ーラ21が逆向きに回転制御されることにより、印刷用
紙は再び給紙通路を通じて電子写真装置100内に給紙
され、レジストローラ対10を経て転写部11により印
刷用紙に転写される。このときの印刷用紙は上記両面ユ
ニット20で表裏反転させられているため、転写部11
では印刷用紙Pの第2面(裏面)に画像が転写されるこ
とになる。こうして転写された印刷用紙Pは熱定着ロー
ラ装置12を通ることにより加熱定着され、搬送切換爪
13の切換制御により排紙部14側が開放され、印刷用
紙Pが矢印Bで示すように排紙部14を通じて電子写真
装置100の上面に排紙される。
【0030】以上のように両面画像における裏面画像は
熱定着ローラ装置を2回通過する事になり、低温で定着
可能な省エネルギー型のトナー、所謂低融点トナーは、
従来トナーよりも樹脂の溶融粘度が低くせざるおえない
事から、定着時に画像が平滑になり易く光沢が出現し易
くなり、表裏で画像光沢が異なってしまう等の現象が出
現し易くなる。特に先に示したように省エネ対応で高い
レベルの低温定着性が要求されている様なトナーにおい
ては、益々両面画像形成時の表裏の画像光沢差が出現し
易くなる事が想定される。
【0031】トナーを構成する樹脂としては、前記の条
件のトナーになりさえすれば、特に限定的でなく、後述
するように各種の樹脂が適用可能であるが、特にポリエ
ステル樹脂が好ましい。更に本発明者等は、トナーを構
成する樹脂のクロロホルム不溶分を5〜40%にする
と、耐ホットオフセット性を改良し、なお且つ両面画像
形成時に想定される様な表裏の画像光沢差が出現し難
く、高いレベルの低温定着性と両面の両立を図ることが
可能なことを見出した。
【0032】これは、例えばトナーの製造過程で行われ
る、トナーを構成する複数種の材料を混練する工程にお
いて、樹脂の高分子量分を切断し低分子量化することに
よる分子量分布の変化を避けることができ、その結果、
低分子量の樹脂の海に高分子量の樹脂が島を作るような
状態で、しかもこの高分子量分(ゲル分)の樹脂がせん
断力による切断がされにくい状態でトナー中に存在する
ために、耐ホットオフセット性、両面時の画像光沢安定
性等の向上に有効に機能するものと考えられる。
【0033】同様に、前述の少なくとも2種類のポリエ
ステル樹脂を用いる系においても、低分子量の樹脂の海
に高分子量の樹脂が島を作るような状態になるために、
トナー中の高分子量分の樹脂の存在が、耐ホットオフセ
ット性に寄与するものと考えられる。
【0034】トナーを構成する樹脂の軟化点即ち溶融性
に対して、化学構造やコンフォメーションの違いの方が
分子量の違いより相関性があるものと一般的に認識され
ているが、本発明は先に説明したように、トナーを構成
する樹脂の分子量を選択することによって、耐ホットオ
フセット性及び熱保存性リサイクル性が大幅に改善され
るという考え方に基づいたものである。
【0035】繰り返し説明するが、低分子量の樹脂成分
が前記のように多くなるようにすると、トナー製造の際
の混練操作によりトナー中での低分子量の樹脂成分の海
に高分子量の樹脂成分が島状に存在するようになるの
で、溶融した低分子量の樹脂成分によって、混練時のせ
ん弾力を吸収し、島状に存在する高分子量の樹脂成分
(巨大コンフォメーションであるため切断され易い)を
切断することなく高分子量部分の成分量を保持できるの
で、耐ホットオフセット性が改善されることが確認され
た。
【0036】さらに、分子量分布をシャープに保つと熱
応答性が高く保たれるとの本発明者等の独自の考えに基
づいて検討を重ねた結果、本発明においては、前記のよ
うに樹脂分子量を調節することによって、非常に高い技
術レベルの低温定着性,耐ホットオフセット性の改良を
図ることができた。
【0037】また、トナーを構成する高分子量成分がト
ナー表面に微細に存在することで、両面画像形成時に表
裏で熱定着によって画像光沢が変化することなく、両面
とも光沢が同一な良好な画像が得られることが判明し
た。
【0038】従来の低温定着トナーにおいては、低温定
着性と耐ホットオフセット性の両立を図るために、10
5〜107程度の中分子量域に樹脂分を持たせるのが一般
的であり、この中分子領域の樹脂分の存在により、従来
レベルの低温定着性を阻害することなく耐ホットオフセ
ット性を保持していた。
【0039】しかしながら、本発明の課題のような、従
来レベルと比較できないほど高いレベルの低温定着性の
要求に対して、本発明者等はこの中分子量域の樹脂分の
存在が低温定着性を阻害する事実を確認し、中分子量域
の樹脂分を出来る限り低減し、分子量分布をシャープに
することによって、熱に対するトナー樹脂の溶融応答性
を向上させる必要があることを認識した。しかし、低分
子領域のみの樹脂を用いたのでは、たとえ離型剤を含有
させたとしても、十分な耐ホットオフセット性を達成す
ることはできないために、本発明においては耐ホットオ
フセット性の向上策として、中分子量域の樹脂分ではな
くクロロホルムに不溶なゲル分域を用いることとし、そ
の結果耐ホットオフセット性を有しながら、本発明の課
題である低温定着性を達成可能であることを見出したも
のである。
【0040】トナーに用いるポリエステル樹脂として、
所期の低温定着性を達成するためには、その酸価が8m
gKOH/g以上のものが好ましく、一方トナーのホッ
トオフセット性を向上させるには、その酸価が45mg
KOH/g以下のものであることが好ましい。
【0041】さらにポリエステル樹脂の水酸基価につい
て言うならば、所期の低温定着性を達成し、かつ良好な
帯電特性を確保するには、50mgKOH/g以下のも
のが好ましい。
【0042】ポリエステル樹脂を構成する多価カルボン
酸の種類は、異なる方が同一の場合よりも広範な定着温
度範囲を得ることができるので、好ましい。その理由
は、トナー組成の微妙な違いによりポリエステル同志の
相溶性が異なり、軟化点が低い樹脂の海に軟化点が高い
樹脂が島を構成するような状態になりやすいため、低温
定着性とホットオフセット性の両立、更には両面画像形
成時の熱定着による表裏の画像光沢の類似化も樹脂同士
の機能分離により達成されるものと考えられる。
【0043】さらにトナー中に、サリチル酸金属化合物
を含有させると、耐ホットオフセット性が改良できるた
め、好ましい。特に6配位の構成を取りうる3価以上の
金属を有する錯体が、樹脂とワックスの反応性が高い部
分と反応し軽度の架橋構造を作ることでCCAとしての
効果のみならず、耐ホットオフセットの改良効果がある
ことが判明している。
【0044】本発明のトナーの粒径については特に限定
的でないが、細線再現性等に優れた高画質を得るために
は、体積平均粒径が5〜10μmであることが好まし
い。
【0045】ここで、トナー体積平均粒径の測定は、種
々の方法によって測定可能であるが、本発明では米国コ
ールター・エレクトロニクス社製のコールターカウンタ
ーTAIIが用いられる。
【0046】また、前記GPC(ゲルパーミエーション
クロマトグラフィ)は次のようにして測定される。40
℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度
におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流
速で流し、試料濃度として0.05〜0.6重量%に調
製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入し
て測定する。試料(トナー)の分子量測定に当っては、
試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン
標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数
との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレ
ン試料としては、例えばPressure Chemi
cal Co.あるいは東洋ソーダ工業社製の分子量が
6×102、2.1×103、4×103、1.75×1
4、5.1×104、1.1×105、3.9×105
8.6×105、2×106、4.48×10のものを
用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を
用いるのが適当である。また、検出器にはRI(屈折
率)検出器を用いる。
【0047】クロロホルム不溶分は以下のように測定さ
れる。トナー(結着樹脂)約1.0gを秤量し、これに
クロロホルム約50gを加えて十分に溶解させた溶液
を、まず、遠心分離でわけJIS規格(P3801)5
種Cの定量ろ紙を用いて常温でろ過する。続いてろ紙残
渣が不溶分であり、用いたトナーとろ紙残渣の比(重量
%)で表わす。なお、トナーとした時の結着樹脂中のク
ロロホルム不溶分を測定する場合には、トナー約1.0
gを秤量して結着樹脂と同様の方法で行うが、ろ紙残渣
の中には顔料などの固形物が存在するので、熱分析によ
り別途求める。
【0048】結着樹脂のTgは、理学電機社製のRig
aku THRMOFLEX TG8110により、昇
温速度10℃/minの条件にて測定される。
【0049】酸価及び水酸基価の測定方法は、JIS
K0070に規定の方法による。但しサンプルが溶解し
ない場合は、溶媒にジオキサン又はTHF等の溶媒を用
いる。
【0050】結着樹脂の軟化点は、高架式フローテスタ
ーCFT−500(島津製作所製)を用い、ダイス径1
mm,加圧20kg/cm2,昇温速度6℃/minの
条件下で1cm2の試料を溶融流出させた時の流出開始
点から流出終了点までの1/2に相当する温度により測
定される。
【0051】本発明のトナーの製造法は限定的でなく、
通常の粉砕法でも、例えば重合法のような粉砕法以外の
製造法、あるいはそれらの併用であっても良い。
【0052】次に本発明のトナーに用いられる材料につ
いて詳細に説明する。本発明で用いられるポリエステル
樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって通
常得られるものである。
【0053】該アルコールとしては、例えばエチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール等のグリコール類、1,4
−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、及びビス
フェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、その他
二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコール単
量体を挙げることができる。
【0054】また、カルボン酸としては、例えばマレイ
ン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタ
ル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量体、
1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベ
ンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサント
リカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン
酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジ
カルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,
2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の三価以上の
多価カルボン酸単量体を挙げることができる。ここで、
ポリエステル樹脂としては、熱保存性の関係から、ガラ
ス転位温度Tgが55℃以上のもの、さらに60℃以上
のものが好ましい。
【0055】本発明において、トナー中の樹脂成分とし
て、前述のように、ポリエステル樹脂を用いることが最
も適しているが、ポリエステル樹脂以外の樹脂も、上記
トナー分子量分布を満足すれば、単独若しくはブレンド
使用において低温定着化を達成できる。また、ポリエス
テル樹脂を用いる場合においても、トナーの性能を損な
わない範囲で、他の樹脂を併用することもできる。
【0056】ポリエステル樹脂以外の使用可能な樹脂を
例示すると、次のようなものを挙げることができる。な
お、これらの樹脂は単独使用に限らず、二種以上併用す
ることも可能である。
【0057】ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ
α−メチルスチレン、スチレン/クロロスチレン共重合
体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ブタジ
エン共重合体、スチレン/塩化ビニル共重合体、スチレ
ン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合
体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体(スチレン
/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エ
チル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、
スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/ア
クリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/メタクリル
酸エステル共重合体(スチレン/メタクリル酸メチル共
重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチ
レン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/メタク
リル酸フェニル共重合体等)、スチレン/α−クロルア
クリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル
/アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(ス
チレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合
体)、塩化ビニル樹脂、スチレン/酢酸ビニル共重合
体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ア
イオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、
ケトン樹脂、エチレン/エチルアクリレート共重合体、
キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等、石油系樹
脂、水素添加された石油系樹脂。これらの樹脂の製造法
は、特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重
合、乳化重合、懸濁重合のいずれも利用できる。また、
上記樹脂のガラス転位温度Tgは、ポリエステル樹脂と
同じく、熱保存性の関係から55℃以上がよく、より好
ましくは60℃以上が良い。
【0058】本発明のトナーに用いる着色剤としては、
例えばカーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、アニ
リンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニング
リーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カ
ルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベ
ンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン
系染料等の染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも
単独あるいは混合して使用し得、ブラックトナーとして
もフルカラートナーとしても使用できる。これらの着色
剤の使用量はトナー樹脂成分に対して、通常1〜30重
量%、好ましくは3〜20重量%である。
【0059】本発明においてトナーに使用される離型剤
としては公知のものが全て使用できるが、特に脱遊離脂
肪酸型カルナウバワックス、モンタンワックス及び酸化
ライスワックスを単独又は組み合わせて使用することが
できる。カルナウバワックスとしては、微結晶のものが
良く、酸価が5以下であり、トナーバインダー中に分散
した時の粒子径が1μm以下の粒径であるものが好まし
い。モンタンワックスについては、一般に鉱物より精製
されたモンタン系ワックスを指し、カルナウバワックス
同様、微結晶であり、酸価が5〜14であることが好ま
しい。酸化ライスワックスは、米ぬかワックスを空気酸
化したものであり、その酸価は10〜30が好ましい。
【0060】その他の離型剤としては、固形シリコーン
ワニス、高級脂肪酸高級アルコール、モンタン系エステ
ルワックス、低分子量ポリプロピレンワックス等、従来
公知のいかなる離型剤をも混合して使用できる。これら
の離型剤の使用量は、トナー樹脂成分に対し、1〜20
重量部、好ましくは3〜10重量部である。
【0061】本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御
剤、流動性改良剤などを配合することも可能である。
【0062】帯電制御剤としては、ニグロシン染料、金
属錯塩型染料、第四級アンモニウム塩等の従来公知のい
かなる極性制御剤も、単独あるいは混合して使用でき
る。これらの極性制御剤の使用量は、トナー樹脂成分に
対し、0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部で
ある。特に、サリチル酸金属錯体、好ましくは6配位の
構成を取りうる3価以上の金属を有する錯体が前記理由
により良い。ここで、3価以上の金属の例としては、A
l、Fe、Cr、Zr等が挙げられる。
【0063】流動性改良剤としては、疎水性シリカ、酸
化チタン、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、チタン酸バ
リウム等、従来公知のいかなる流動性改良剤をも単独あ
るいは混合して使用できるが、特に疎水性シリカ又は酸
化チタンが流動性向上,帯電安定化及び画質安定化の点
で優れている。より好ましくは疎水性シリカと酸化チタ
ンを組み合わせて用いると流動性と帯電性の安定した良
好なトナーを得ることができる。これらの流動性改良剤
の使用量は、トナー重量に対し、0.1〜5重量部、好
ましくは0.5〜2重量部である。
【0064】更に本発明のトナーは磁性体を含有した磁
性トナーとして用いることができ、トナー中に含まれる
磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェラ
イト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルのような金属
あるいはこれら金属のアルミニウム、コバルト、銅、
鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウ
ム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セ
レン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属
の合金及びその混合物などが挙げられる。特にマグネタ
イトが磁気特性の点で好ましい。
【0065】これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2
μm程度のものが望ましく、トナー中に含有させる量と
しては樹脂成分100重量部に対し約15〜200重量
部、特に好ましくは樹脂成分100重量部に対し20〜
100重量部である。
【0066】本発明のトナーは、一成分現像剤として
も、キャリアと組み合わせてなる二成分現像剤としても
用いることができる。本発明のトナーを二成分現像剤と
して使用する場合のキャリアとしては、公知のものがす
べて使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッ
ケル粉のごとき磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及び
これらの表面を樹脂などで処理した物などが挙げられ
る。
【0067】本発明におけるキャリアにコーティングし
得る樹脂粉末としては、スチレン−アクリル共重合体、
シリコーン樹脂、マレイン酸樹脂、フッ素系樹脂、ポリ
エステル樹脂エポキシ樹脂等がある。スチレン−アクリ
ル共重合体の場合は、30〜90重量%のスチレン分を
有するものが好ましい。この場合スチレン分が30重量
%未満だと現像特性が低く、90重量%を越えるとコー
ティング膜が硬くなって剥離しやすくなり、キャリアの
寿命が短くなるからである。
【0068】また、本発明におけるキャリアの樹脂コー
ティングは、上記樹脂の他に接着付与剤、硬化剤、潤滑
剤、導電材、荷電制御剤等を含有してもよい。
【0069】本発明のトナーを、一成分現像剤あるいは
二成分現像剤いずれで用いる場合においても、トナーは
容器に充填され、トナーが充填された容器は、画像形成
装置とは別途に流通され、ユーザーが画像形成装置に装
着して画像形成するのが、一般的である。前記容器とし
て用いられるものは限定的でなく、従来のボトル型ある
いはカートリッジ型に限らず用いられる。また、画像形
成装置とは電子写真法によって画像を形成するための装
置であれば限定されず、例えば複写機とかプリンターが
包含される。
【0070】
【実施例】以下、本発明を下記の実施例によってさらに
具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。各実施例において使用する樹脂については表1
に、特性評価結果については表2にそれぞれ示す。な
お、以下に示す部は重量基準である。
【0071】先ず、実施例で作成したトナーの特性評価
方法について説明する。 1)面画像光沢度評価 評価装置は、両面画像形成機能を搭載した(株)リコー
製MF6550を用い、各々のトナーを用いた両面画像
10枚について、光沢度の測定を行った。測定は1枚に
つき任意の3点で行い、3点の平均値を1枚の画像の値
とした。なお光沢度は、日本電色工業株式会社製のグロ
スメーターにより、入射角度60°により計測した。一
般に無光沢もしくはギラツキが無いとして市場で受け入
れられている画像は、光沢度10%未満を指し、より好
ましくは8%以下である。表裏画像の画像光沢差につい
ては5%以内であれば、画像光沢差は無いと判断でき
る。
【0072】2)定着性評価 定着ローラとしてテフロン(登録商標)ローラを使用し
た(株)リコー製複写機 MF2200定着部を改造し
た装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙を
セットし複写テストを行った。定着温度を変化させてコ
ールドオフセット温度(定着下限温度)とホットオフセ
ット温度(耐ホットオフセット温度)を求めた。従来の
低温定着トナーの定着下限温度は140〜150℃程度
である。尚低温定着の評価条件は、紙送りの線速度を1
20〜150mm/sec、面圧1.2Kgf/c
2、ニップ幅3mm、高温オフセットの評価条件は紙
送りの線速度を50mm/sec、面圧2.0Kgf/
cm2、ニップ幅4.5mmと設定した。
【0073】各特性評価の基準は以下のとおりである。 低温定着性(5段階評価) 良 ◎;130℃未満.○;130〜140℃.□;1
40〜150℃. △;ホットオフセット性(5段階評価) 良 ◎;201℃以上.○;200〜191℃.□:1
90〜181℃. △;180〜171℃.×;170℃以下 悪
【0074】3)細線再現性 各現像剤に関して、画像評価テストを行い、細線再現性
について以下の判定基準により5段階に評価した。 優:◎、良:○、□:普通、△:悪い、×:最悪
【0075】<ポリエステルの製造>表1、2に示した
組成物を、温度計、攪拌器、コンデンサー及び窒素ガス
導入管を備えた容量1Lの4つ口丸底フラスコ内に入
れ、このフラスコをマントルヒーターにセットし、窒素
ガス導入管より窒素ガスを導入してフラスコ内を不活性
雰囲気下に保った状態で昇温し、次いで0.05gのジ
ブチルスズオキシドを加えて温度を200℃に保って反
応させ各ポリエステルを得た。
【0076】実施例1、2 ポリエステル樹脂A 100部 低分子量ポリプロピレン 5部 (ビスコール550P:三洋化成社製) カーボンブラック 10部 (#44:三菱化成社製) 含金属アゾ化合物 1部 上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分撹拌混
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
ジェットミル又は機械式粉砕機、風力分級機で粉砕分級
しトナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリ
カ0.5wt%と酸化チタン0.3wt%を添加混合
し、最終的なトナーとした。
【0077】比較例1 実施例1のポリエステル樹脂Aを、ポリエステル樹脂B
に変更した以外は、実施例1と同様な方法によって、ト
ナーを得た。
【0078】実施例3 ポリエステル樹脂C 100部 酸化ライスワックス 5部 カーボンブラック 10部 (#44:三菱化成社製) 四級アンモニウム塩化合物 1部 上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分撹拌混
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
ジェットミル又は機械式粉砕機,風力分級機で粉砕分級
しトナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリ
カ0.5wt%と酸化チタン0.3wt%添加混合し、
最終的なトナーとした。
【0079】実施例4 実施例3の酸化ライスワックスを、低分子量ポリプロピ
レン(ビスコール550P:三洋化成社製)に変更した
以外は実施例3と同様にして、トナーを得た。
【0080】比較例2 実施例3のポリエステル樹脂CをポリエステルDに変更
した以外は実施例3と同様にして、トナーを得た。
【0081】実施例5 ポリエステル樹脂D 50部 ポリエステル樹脂E 50部 脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス 5部 カーボンブラック 10部 (#44:三菱化成社製) 含金属アゾ化合物 1部 上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分撹拌混
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
ジェットミル又は機械式粉砕機,風力分級機で粉砕分級
しトナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリ
カ0.5wt%と酸化チタン0.3wt%添加混合し、
最終的なトナーとした。
【0082】実施例6 実施例5のポリエステル樹脂EをポリエステルFに変更
した以外は実施例5と同様にして、トナーを得た。
【0083】実施例7 実施例5の含金属アゾ化合物を、サリチル酸Zn(II)
化合物に変更した以外は実施例5と同様にして、トナー
を得た。
【0084】実施例8 実施例5の含金属アゾ化合物を、サリチル酸Zr(IV)
化合物に変更した以外は実施例5と同様にして、トナー
を得た。
【0085】実施例9 ポリエステル樹脂D 45部 ポリエステル樹脂E 45部 スチレン・アクリル樹脂 15部 (重量平均分子量;27,000、Tg;67℃、クロ
ロホルム不溶分;5%、軟化点;144℃、分子量ピー
ク4,900) 脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス 5部 カーボンブラック 10部 (#44:三菱化成社製) サリチル酸Fe(III)化合物 1部 上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分撹拌混
合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約3
0分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を
ジェットミル又は機械式粉砕機,風力分級機で粉砕分級
しトナー母体を得た。得られたトナー母体に疎水性シリ
カ0.5wt%と酸化チタン0.3wt%添加混合し、
最終的なトナーとした。
【0086】実施例10 実施例9のポリエステルJをポリエステルKに変えた事
以外は実施例9と同様にして、トナーを得た。
【0087】実施例11 実施例9のポリエステルDをポリエステルGに変えた事
以外は実施例9と同様にして、トナーを得た。
【0088】実施例12 実施例9のポリエステルDをポリエステルHに変えた事
以外は実施例9と同様にして、トナーを得た。
【0089】実施例13 実施例9のポリエステルEをポリエステルIに変えた事
以外は実施例9と同様にして、トナーを得た。
【0090】実施例14 実施例9のポリエステルEをポリエステルJに変えた事
以外は実施例9と同様にして、トナーを得た。
【0091】比較例3 実施例9のポリエステルEをポリエステルKに変えた事
以外は実施例9と同様なトナーを得た。
【0092】
【表1】
【0093】
【表2】
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、従来にないレベルの低
温定着性を有する画像形成用トナーを用いても表裏にギ
ラツキ,画像光沢差が無く良好な画像を得ることが可能
な画像形成装置、特に両面画像形成機構を有する画像形
成装置、及び前記画像形成装置に用いる画像形成方法を
提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一例の概略の構成を示
す説明図である。
【符号の説明】
P 用紙 10 レジストローラ対 11 転写ユニット 12 熱定着装置 13 搬送切換爪 14 排紙部 20 両面ユニット 21 反転ローラ 30 感光体 40 光書き込みユニット 50 現像ユニット 100 電子写真装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/08 346 (72)発明者 山下 昌秀 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小番 昭宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 白石 桂子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 澤田 豊志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 加藤 光輝 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AA08 AA15 CA08 CA14 CA17 CA25 CB07 CB13 DA02 DA10 EA03 EA05 EA06 EA07 EA10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面画像形成手段を搭載した画像形成装
    置において、該装置で使用するトナーが、結着樹脂、着
    色剤及び離型剤を少なくとも含有するトナー粒子と無機
    微粉体とを有するトナーで、トナーのTHF可溶分によ
    り求められたGPCによる分子量分布の値が1000〜
    10000の間に少なくとも一つのピークを有し、かつ
    該分布の半値幅が分子量15000以下で、分子量10
    以上の重量割合が10wt%以下であり、トナー結着
    樹脂のクロロホルム不溶分を5〜40%含有することを
    特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 無機微粉体が、シリカ及び/又は酸化チ
    タンで形成されたものであることを特徴とする請求項1
    記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 結着樹脂としてポリエステル樹脂を用い
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 ポリエステル樹脂の酸価が8〜45mg
    KOH/g、水酸基価が50mgKOH/g以下である
    ことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 結着樹脂が低分子量の樹脂成分の海に高
    分子量の樹脂成分が島を作るような状態で構成されたも
    のであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 結着樹脂が軟化点が25℃以上異なる少
    なくとも2種類以上の樹脂が用いられ、軟化点が高い方
    の樹脂のクロロホルム不溶分が5〜40%含有すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成
    装置。
  7. 【請求項7】 サリチル酸金属化合物を含有することを
    特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  8. 【請求項8】 サリチル酸金属化合物の金属成分が、6
    配位の構成を取りうる3価以上の金属であることを特徴
    とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 離型剤が脱遊離脂肪酸型カルナウバワッ
    クス、モンタンワックス及び酸化ライスワックスよりな
    る群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 トナー体積平均粒径が5〜10μmで
    あることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の
    画像形成装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の画
    像形成装置を用いる画像形成方法。
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