JP2002160237A - 合成樹脂発泡成形品の製造方法 - Google Patents
合成樹脂発泡成形品の製造方法Info
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Abstract
可能に配設され、下型との間に密閉空間を形成する上型
と、これら下型と上型との間に配設された中子型とを具
備し、上記下型と中子型との間に大容量キャビティが形
成されると共に上記上型と中子型との間に上記大容量キ
ャビティと隙間を介して連通する幅狭の低容量キャビテ
ィが形成され、かつこの低容量キャビティに突出する小
突起を上記上型下面又は中子型上面に有する金型を用
い、合成樹脂発泡成形品用材料を大気圧下に大容量キャ
ビティ内へ供給し、金型を閉じた後、上記材料の発泡物
が上記隙間到達後、上記小突起位置に至る前に金型から
のガスの排出量を型閉め直後のガスの排出量よりも少な
く制御して成形を行うことを特徴とする合成樹脂発泡成
形品の製造方法を提供する。 【効果】 本発明の製造方法によれば、合成樹脂発泡成
形品、特に軟質ポリウレタンフォーム等の連通気泡構造
或いは独立気泡構造を有する良好な成形面を有する合成
樹脂発泡成形品を製造することができる。
Description
品、特に軟質ポリウレタンフォーム等の連通気泡構造或
いは独立気泡構造を有する良好な成形面を有する合成樹
脂発泡成形品の製造方法に関する。
り、ポリウレタンフォーム材料の成形は、以下の方法が
採用されている。 (1) 上型、下型を開いた状態にしておく。 (2) ウレタン発泡原液を下型側に注入する。 (3) 上・下型を閉じる。
O2ガスを出し、金型内で成長する(フリー発泡により
体積が増加する)。また、発生したCO2ガスは、ベン
トホール、パーティングラインを通じて型外へ排出され
る。 (4) 樹脂反応が終了したところで成形品を金型から
取り出し、バリを除去して製品を得る。 (5) 金型のベントホール、パーティングラインのウ
レタン付着物を掃除して除去し、再び上記操作を繰り返
す。
る金型の場合には、下型と上型との間に中子型を介装
し、下型と中子型との間に大容量キャビティを形成し、
上型と中子型との間にこの大容量キャビティと連通する
低容量キャビティを形成した金型を用いる。この低容量
キャビティには、下型に注入した発泡原液からの発泡物
が最後に進入、充填されることになる。
から判断すると充填完了までは、ほぼ一定であり、上記
低容量キャビティは、下型−中子型間の間隔に比べ、上
型−中子型間の間隔が狭く、従って、樹脂充填方向に対
する断面積が小さい。即ち、フォームの成長速度が一定
と考える場合には、発泡物の低容量キャビティの通過速
度が大容量キャビティに比べて速くなり、特に、上記低
容量キャビティに突出する小突起が上型下面や中子型上
面にあると、この小突起乗り越え時にエアを巻き込んだ
り、細かな破泡が起きて製品欠陥が発生する。
で、良好な成形面を有する合成樹脂発泡成形品、特に軟
質ポリウレタンフォーム等の連通気泡構造或いは独立気
泡構造を有する合成樹脂発泡成形品の製造方法を提供す
ることを目的とする。
達成するため鋭意検討を行った結果、上記のような狭い
キャビティを発泡物が通過する際、上記小突起形成位置
の前において、金型内からのガス排出量が少なくなるよ
うにコントロールし、金型内の圧力を高めて通過速度を
抑えることにより、エアの巻き込み、細かな破泡の生成
を防止して、特に幅狭キャビティによって形成される部
分の外観が良好な成形品を製造し得ることを知見し、本
発明をなすに至った。
形品の製造方法を提供する。 (1)下型と、この下型の開放部を覆って着脱可能に配
設され、下型との間に密閉空間を形成する上型と、これ
ら下型と上型との間に配設された中子型とを具備し、上
記下型と中子型との間に大容量キャビティが形成される
と共に上記上型と中子型との間に上記大容量キャビティ
と隙間を介して連通する幅狭の低容量キャビティが形成
され、かつこの低容量キャビティに突出する小突起を上
記上型下面又は中子型上面に有する金型を用い、合成樹
脂発泡成形品用材料を大気圧下に大容量キャビティ内へ
供給し、金型を閉じた後、上記材料の発泡物が上記隙間
到達後、上記小突起位置に至る前に金型からのガスの排
出量を型閉め直後のガスの排出量よりも少なく制御して
成形を行うことを特徴とする合成樹脂発泡成形品の製造
方法。 (2)合成樹脂発泡成形品が軟質ポリウレタンフォーム
成形品である請求項1記載の合成樹脂発泡成形品の製造
方法。
照して更に詳しく説明すると、本発明の合成樹脂発泡成
形品の製造方法は、例えば、図1に示される金型1のよ
うに、公知の形状の金型を使用して製造することができ
るものである。
金型1の概略断面図を示す。この車両用フロントシート
用金型1は、下型2と、この下型2に着脱可能に接合さ
れる上型3と、この上型3にシリンダー4の作動によっ
て上下動可能に取付けられた中子型5とを具備する。
4を包囲するように、上面にシール材6が取付けられた
隔離壁7が突設されていると共に、中子型5の先端部と
この隔離壁7との中間位置には、区画用突起8が突設さ
れている。
シリンダー4を作動させ、中子型5を上型3に進出さ
せ、上記隔離壁7上面のシール材6が上型3下面に密着
させた際、下型2の一側壁と中子型5先端部との間に
は、隙間9が形成されるようになっており、上記下型2
上面と中子型5下面との間に大容量キャビティ10が形
成されると共に、上記上型3下面と中子型5先端側上面
と上記区画用突起8とによって、上記隙間9を介して大
容量キャビティ10に連通され、この大容量キャビティ
10に対し、ほぼ180°折れ曲がった状態で連なる低
容量キャビティ11が形成されるようになっており、ま
た、上記区画用突起8と隔離壁7との間に排気用空間1
2が形成されるようになっている。この場合、上記突起
8と上型3下面との間には、微小間隙13が形成される
ようになっており、上記低容量キャビティ11と排気用
空間12とは微小間隙13を介して連通している。
位置に存してベント管14が設けられており、このベン
ト管14には、バルブ15が介装されている。また、上
記下型2と上型3との接合部には、パッキン16が介装
されており、従って、上記バルブ15を開くことによ
り、上記キャビティ10,11内のガスは、上記微小間
隙13及び排気用空間12よりベント管14を通って外
部に放出することができ、バルブ15を閉じると、金型
1内は完全に密閉されるようになっている。
11により形成される車両用フロントシートは、大容量
キャビティ10が実際の表面に位置させるシート本体を
形成すると共に、低容量キャビティ11がシートを裏面
に取付けるために必要な取り付け部分をそれぞれ形成す
るものである。低容量キャビティ11は、シートの取付
け部分を形成するものであるが、材料コスト削減の観点
から可能な限り低容量にすることが求められる箇所であ
る一方、容量を少なくしすぎると欠陥が生じ易い箇所で
ある。
ビティ11は、隙間9を介して連結されたもので、この
隙間9は、通常2〜20mm程度の幅を有するものとす
ることができる。また、図2に示したように、下型2と
中子型5との間隔aよりも、上型3と中子型5との間隔
bが狭く形成され、低容量キャビティは狭く形成された
ものである。また、図1に示したように、この例では、
上型3下面に低容量キャビティ11に突出する小突起1
7が形成されている。
ムを製造する場合は、下型2にウレタン発泡原液を注入
し、次いで、上型3をバルブ15が開いた状態におい
て、下型に接合する。フリーな発泡が生じ、この発泡が
上記隙間9に到達した後、小突起17形成位置に到達前
に、上記バルブ15を絞り、これにより上記ベント管1
4より排出されるガス量をコントロールして少なくす
る。これにより、型内(低容量キャビティ)の圧力がバ
ルブ15を絞る前(又はバルブ15を絞らない場合)よ
りも高くなり、低容量キャビティに対する発泡物の通過
速度が抑えられ、このため、上記小突起17を乗り越え
る場合にエアを巻き込んだり、細かな破泡の生成が防止
され、良好な外観の成形品が得られるものである。
キャビティ11に充填した時点で、更にバルブ15を閉
じ、型内を完全密閉することが好ましく、これによって
ボイドの発生を確実に防止することができる。
閉じて金型内を完全密閉する。これにより、フォームの
成長を停止させるもので、完全密閉は、ウレタン発泡原
液の充填完了(キャビティ内を発泡体が満たした状態)
後からゲル化の始まる前までに行う。充填完了後からゲ
ル化が始まる前に密閉するタイミングとは、一般的に
は、60秒以内、好ましくは10〜50秒であるが、配
合によってはゲル化が300秒後に始まる場合があるの
で、材料に応じてその前に完全密閉するタイミングを調
整すればよい。一般的に、フリー発泡のゲル化カーブ
は、ウレタン発泡原液の注入後、約60秒近辺にあり、
この付近で樹脂化が急激に進んでいるため、その前に金
型内を完全密閉して金型内の圧力を高くし、フォームの
成長を停止させるものである。つまり、図示したような
通常の金型では、上記大容量及び低容量キャビティへの
発泡体充填完了時間は、30〜40秒であり、金型内部
圧力を測定すると、ほぼこのタイミングで圧力上昇を開
始するもので、型内(キャビティ内)が樹脂で満たさ
れ、ガスの行き場がなくなって圧力上昇が始まるもので
ある。従って、このようにキャビティ内が樹脂で満たさ
れ、これがゲル化前に、上記のようにバルブ15を閉じ
て、金型内の圧力を閉じることにより、ボイドの発生が
防止されるものである。
明を具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に制限
されるものではない。
使用し、軟質ポリウレタンフォーム製造用発泡原液(ブ
リヂストン社製エバーライトD)を用いて、フォーム成
形を行った。なお、この金型において、図2の下型2と
中子型5との間隙aは約60mm、上型3と中子型5と
の間隙bは約15mm、隙間9は約10mmである。
ら、17秒後にバルブ15を開いた状態で、上型3を閉
じた。この場合、原液注入後35秒で大容量キャビティ
10に発泡物が充満するが、実施例では、発泡物が隙間
9を通過する際にバルブ15を1/4に絞って発泡を行
い、比較例はバルブ操作をせず発泡を行った。原液を注
入してから300秒後に成形品を取出し、その外観を評
価したところ、比較例製品はエア溜まりが多数見られ
た。
ティに発泡物が充満した原液注入後37秒後に、バルブ
15を完全に閉じ、金型内を完全密閉した場合、全くボ
イドのない成形品が得られた。
泡成形品、特に軟質ポリウレタンフォーム等の連通気泡
構造或いは独立気泡構造を有する良好な成形面を有する
合成樹脂発泡成形品を製造することができる。
ム材料を合成樹脂発泡成形品用材料とする車両用フロン
トシートの金型を示す概略断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 下型と、この下型の開放部を覆って着脱
可能に配設され、下型との間に密閉空間を形成する上型
と、これら下型と上型との間に配設された中子型とを具
備し、上記下型と中子型との間に大容量キャビティが形
成されると共に上記上型と中子型との間に上記大容量キ
ャビティと隙間を介して連通する幅狭の低容量キャビテ
ィが形成され、かつこの低容量キャビティに突出する小
突起を上記上型下面又は中子型上面に有する金型を用
い、合成樹脂発泡成形品用材料を大気圧下に大容量キャ
ビティ内へ供給し、金型を閉じた後、上記材料の発泡物
が上記隙間到達後、上記小突起位置に至る前に金型から
のガスの排出量を型閉め直後のガスの排出量よりも少な
く制御して成形を行うことを特徴とする合成樹脂発泡成
形品の製造方法。 - 【請求項2】 合成樹脂発泡成形品が軟質ポリウレタン
フォーム成形品である請求項1記載の合成樹脂発泡成形
品の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2000360871A JP4453794B2 (ja) | 2000-11-28 | 2000-11-28 | 合成樹脂発泡成形品の製造方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002160237A true JP2002160237A (ja) | 2002-06-04 |
JP4453794B2 JP4453794B2 (ja) | 2010-04-21 |
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---|---|---|---|
JP2000360871A Expired - Fee Related JP4453794B2 (ja) | 2000-11-28 | 2000-11-28 | 合成樹脂発泡成形品の製造方法 |
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Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102528989A (zh) * | 2011-12-21 | 2012-07-04 | 中国电子科技集团公司第五十五研究所 | 一种多层陶瓷腔体结构用软硅胶垫的制作方法 |
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- 2000-11-28 JP JP2000360871A patent/JP4453794B2/ja not_active Expired - Fee Related
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