JPH11226973A - 合成樹脂発泡成形品の成形方法 - Google Patents

合成樹脂発泡成形品の成形方法

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JPH11226973A
JPH11226973A JP10052761A JP5276198A JPH11226973A JP H11226973 A JPH11226973 A JP H11226973A JP 10052761 A JP10052761 A JP 10052761A JP 5276198 A JP5276198 A JP 5276198A JP H11226973 A JPH11226973 A JP H11226973A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下型と、この下型の開放部を覆うことに
より下型との間に密閉キャビティ空間を形成する上型と
を具備し、これら上下型が互いに着脱可能に配設された
金型本体の上記キャビティ空間内に合成樹脂発泡成形品
用材料を供給してこれを発泡、成形する合成樹脂発泡成
形品の成形方法において、上記キャビティ空間内の圧力
を制御する圧力調整装置を配設して、上記キャビティ空
間内に合成樹脂発泡成形品用材料を大気圧下に供給し、
金型を閉じた後で合成樹脂発泡成形品用材料が充満する
前に、上記圧力調整装置を作動させることによりキャビ
ティ空間内を減圧にすると共に、上記合成樹脂発泡成形
品用材料がゲル化した後、脱型前に上記圧力調整装置を
作動させることによりキャビティ空間内を大気圧に戻す
ことを特徴とする合成樹脂発泡成形品の成形方法。 【効果】 本発明によれば、自動車用内装材などの合成
樹脂発泡成形品を高発泡倍率でかつ低密度フォームに形
成でき、成形効率良く、設備及び生産コストを安くして
成形することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂発泡成形
品、特に軟質ポリウレタンフォーム等の連通気泡構造を
有する合成樹脂発泡成形品を高い成形効率で、生産及び
設備コストを低減して製造することができる合成樹脂発
泡成形品の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
クッションパッド等の自動車用内装材をポリウレタンフ
ォーム発泡成形品材料にて成形する場合、キャビティ部
の気圧を調整する方法が提案されている(特公平7−1
02583号公報)。
【0003】この方法は、型のキャビティの気圧を低く
する工程と、ポリオール成分100重量部に対して発泡
成分としての水0.1〜0.6重量部を混合したポリウ
レタン材料を、前記キャビティ内に注入して発泡させる
ことにより流動及び充満させる工程とを含むポリウレタ
ン発泡体の成形方法である。
【0004】しかしながら、この方法は、設備コストが
高価である上、成形効率も悪く、生産コストがかかると
いう問題を有している。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、自動車用内装材などの合成樹脂発泡成形品を効率良
く、設備及び生産コストを削減して製造することができ
る合成樹脂発泡成形品の成形方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、(1)下型と、この下型の開放部を覆うこ
とにより下型との間に密閉キャビティ空間を形成する上
型とを具備し、これら上下型が互いに着脱可能に配設さ
れた金型本体の上記キャビティ空間内に合成樹脂発泡成
形品用材料を供給してこれを発泡、成形する合成樹脂発
泡成形品の成形方法において、上記キャビティ空間内の
圧力を制御する圧力調整装置を配設して、上記キャビテ
ィ空間内に合成樹脂発泡成形品用材料を大気圧下に供給
し、金型を閉じた後で合成樹脂発泡成形品用材料が充満
する前に、上記圧力調整装置を作動させることによりキ
ャビティ空間内を減圧にすると共に、上記合成樹脂発泡
成形品用材料がゲル化した後、脱型前に上記圧力調整装
置を作動させることによりキャビティ空間内を大気圧に
戻すことを特徴とする合成樹脂発泡成形品の成形方法、
(2)上記上型に開孔部を形成すると共に、この開孔部
を覆って上型上に有頭筒状のチャンバー部材を気密状態
に取り付け、かつ先端部が上記開孔部内に挿入された
際、その外周壁面と上記開孔部壁面との間に上記チャン
バー部材内のチャンバー室と連通する微小間隙を形成す
るピストンと、このピストンを上下方向に移動させると
共に、常時はピストン先端面を上型下面位置に定置させ
るピストン駆動装置とを上記チャンバー室内に設け、こ
のチャンバー室内の圧力を制御する圧力調整装置を配設
して、上記チャンバー室内の圧力を制御することによ
り、上記微小間隙を介してチャンバー室と連通するキャ
ビティ空間内の圧力を制御するようにした(1)記載の
成形方法、(3)上記ピストン駆動装置が、上型に取り
付けられた固定用台座に固定された上下端面が閉塞され
た筒状のシリンダーを有し、上記ピストンの軸がこのシ
リンダーの上下端面を気密に貫通して上下方向移動可能
に配設されると共に、上記ピストンの軸に上記シリンダ
ー内に存して外周壁面がシリンダー内周壁面に摺接し、
上記シリンダー内を上部室と下部室とに仕切る区画板を
固定し、かつ上記シリンダーの上側部及び下側部にそれ
ぞれ上記上部室及び下部室に空気を通気するエアー管を
連結して、上記上部室及び下部室における空気圧を調整
することにより、上記ピストンを上下動させ又はピスト
ン先端面を上型下面位置に定置させるようにした(1)
又は(2)記載の成形方法、(4)合成樹脂発泡成形品
が軟質ポリウレタンフォーム成形品である(1)乃至
(3)のいずれか1項記載の成形方法を提供する。
【0007】本発明の成形方法は、合成樹脂発泡成形品
用材料を大気圧下に金型キャビティ空間内に注入し、金
型を閉じた後で上記合成樹脂発泡成形品用材料が充満す
る前に金型キャビティ空間内を減圧にすると共に、上記
合成樹脂発泡成形品用材料がゲル化した後、脱型前に該
金型キャビティ空間内を大気圧に戻して成形を行うの
で、減圧条件が適正化され、必要十分な最小限の減圧環
境を確保でき、このため、圧力調整装置などの減圧用設
備の小型化が図られ、設備コストが低減する上、生産効
率も上がり、低コストで合成樹脂発泡成形品を製造し得
る。この場合、キャビティ空間内は、合成樹脂成形品用
材料の発泡時に良好な減圧環境が確保されているので、
低密度の発泡成形品を確実に成形し得ると共に、キャビ
ティ空間内の減圧解除はゲル化後の脱型前に行うので、
フォームダウンもなく、良好な品質の発泡成形品を得る
ことができる。
【0008】また、本発明においては、金型内が低圧に
なるためバリの発生も非常に少なく、又はバリ発生をな
くすこともできるので、仕上げ、修理工程を大幅に減少
することが可能であり、また特に上記(2),(3)の
方法によれば、上記ピストン先端部の外周壁面と開孔部
周壁面との間隙にバリが侵入、形成されても、ピストン
を下降又は上昇して開孔部を開口することができるの
で、バリの掃除を容易に行うことができ、特に軟質ポリ
ウレタンフォーム等の連通気泡構造の発泡成形品を得る
場合に好適である。
【0009】
【発明の実施の形態及び実施例】本発明の合成樹脂発泡
成形品の成形方法は、特に軟質ポリウレタンフォーム等
の連通気泡構造或いは独立気泡構造を有する合成樹脂発
泡成形品の成形に好適に採用され、自動車用クッション
パッド、その他の自動車用内装材を成形する場合に有効
である。以下、図1,2を参照して本発明の実施態様を
説明する。
【0010】図1は本発明の実施に用いる金型の一例を
示すものであり、図1において、金型本体1は、凹状の
下型2と、その上端開放部を覆って配設される上型3と
を具備し、上記下型2と上型3とは互いに着脱可能に設
けられる。なお、上型3をフレームに固定し、エアバッ
ク等の適宜な手段で下型2を上型3に対し装着、脱離さ
せることが好適である。下型2と上型3とが図1に示す
ように結合した状態において、内部にキャビティ空間4
が形成される。なお、5は下型2と上型3との間に介装
されたリング状パッキンであり、このパッキン5の介装
により、下型2と上型3とのパーティング部は気密に保
持される。
【0011】上記上型3には、上端部から下端部に向か
うに従い漸次大径に形成された円錐台状の開孔部6が形
成されていると共に、上型3上面には上記開孔部6を覆
って有頭円筒状のチャンバー部材7がその下端面にリン
グ状パッキン7aを介装することにより気密に取り付け
られている。上記チャンバー部材7内はチャンバー室8
とされ、このチャンバー室8内の上型3上面には、上記
開孔部6の上縁部に存して断面L字状の2個の固定用台
座9,9が互いに所定間隔を存して固定されていると共
に、これら台座9,9間に上下端面が閉塞された円筒状
のシリンダー10が配設され、このシリンダー10の下
部が上記台座9,9に固定されている。
【0012】11はピストンで、その上端面中央部には
ピストン軸12が突設されている。このピストン軸12
は、図2に示すようにその上端部が上記シリンダー10
の下端面及び上端面をそれぞれ気密に貫通して上端面よ
り上方に上下動可能に突出している。なお、図中13,
14はそれぞれ軸受である。上記ピストン軸12には、
そのシリンダー10内に存してリング状の区画板15が
固定されており、この区画板15の外周面はリング状パ
ッキン16を介してシリンダー10の内周面に摺接され
ており、この区画板15の配設により、上記シリンダー
10内が互いに気密状態とされた上部室17と下部室1
8とに仕切られている。そして、上記シリンダー10の
上側部及び下側部には、それぞれ上記上部室17及び下
部室18に加圧空気を導入、排出するエアー管19,2
0の一端が連結されている。これらエアー管19,20
の他端はそれぞれ上記チャンバー部材7を気密に貫通
し、図示していないがコンプレッサー等の空気供給排出
装置に連結されており、この空気供給排出装置の作動に
より、上記上部室17及び下部室18内の空気圧が調節
され、上記区画板15を上下動させ、あるいは所定位置
に停止させ、これと一体にピストン軸12及びその先端
部(下端部)に連結されたピストン11を上下動させ、
あるいは所定位置に停止させるようになっている。
【0013】ここで、上記ピストン11は、常時は上記
開孔部6内に位置しており、ピストン11の先端面(下
端面)が上型3の該開孔部6周囲の下面位置に定置され
るように上記上部室17及び下部室18の空気圧が調節
される。この場合、ピストン11は、上記開孔部6の形
状に対応し、該開孔部6より若干小径の円錐台状に形成
され、ピストン11が開孔部6内に挿入された状態にお
いて、ピストン11の外周壁面と開孔部6の周壁面との
間に微小間隙Sが形成されるようになっており、これに
よりこの微小間隙S及び上記両台座9,9間の隙間を介
して上記キャビティ空間4が上記チャンバー室8と連通
するようになっている。また、上記ピストン軸12は、
シリンダー10の下端面位置より下側が下端部に向かう
に従い漸次大径に形成されており、これによりピストン
11は、図2に示したピストン11下端面が上型3下面
位置に定置された状態より上昇することが係止されてお
り、上記上部室17内の空気圧を下部室18内の空気圧
より大きくすることによって、図1中一点鎖線で示した
ように、ピストン11が下降し、開孔部6が開口するよ
うになっている。
【0014】21は圧力調整装置であり、これは上記チ
ャンバー室8内と連通する空気流通孔22を有する連結
部材23を有する。そして、この連結部材23の空気流
通孔22には、排気弁24を介装する排気用管25及び
吸気弁26を介装する吸気管27の一端がそれぞれ連結
されている。また、上記排気用管25の他端は真空ポン
プ28に連結されている。29は制御部で、この制御部
29からの指令により吸気弁26が閉じ、排気弁24が
開き、真空ポンプ28がチャンバー室8内の空気を吸引
するように作動し、或いは吸気弁26が開き、排気弁2
4が閉じ、外部の空気が吸気管27を通ってチャンバー
室8内に流入するように作動するものである。この場
合、上記チャンバー室8内の圧力を検知する圧力センサ
ー30がリード線31を介して上記制御部29に接続さ
れ、この圧力センサー30からの信号で上記制御部29
による真空ポンプ28の作動、排気弁24、吸気弁26
の開閉が行われるようになっている。従って、制御部2
9からの指令で吸気弁26を閉じ、排気弁24を開ける
と共に、真空ポンプ28を作動させることにより、チャ
ンバー室8内の空気が排気され、チャンバー室8内が減
圧になると共に、上記微小間隙Sを通って上記キャビテ
ィ空間4内の空気がチャンバー室8内から外部に排気さ
れ、減圧されるようになっている。また、真空ポンプ2
8の作動を停止し、排気弁24を閉じると共に、吸気弁
26を開けることにより、上記チャンバー室8内、更に
は上記微小間隙Sを介して上記キャビティ空間4内が大
気圧に戻されるようになっている。
【0015】而して、本発明においては、合成樹脂発泡
成形品を金型内で減圧下に発泡成形するものであるが、
この場合、金型内を減圧する時期は、下型に上型をセッ
トした後でキャビティ内に合成樹脂発泡成形品用材料が
充満する前とするものであり、また、減圧にした金型内
を元の大気圧に戻す時期はゲル化後で脱型前とし、この
ように大気圧に戻した後に脱型するものである。
【0016】ここで、上記した金型を用い、本発明に従
って上記キャビティ空間4に相応した形状の成形品を軟
質ポリウレタンフォームにて成形する場合について説明
すると、ピストン11の下端面が上型3の下面位置に定
置された上型3を下型2へセットしていない状態で軟質
ポリウレタンフォーム発泡成形品材料を下型2内に導入
する。次いで、下型2と上型3をセットし、上記成形品
材料が充満する前に吸気弁26を閉じ、排気弁24を開
くと共に、真空ポンプ28を作動させる。これによりチ
ャンバー室8内の空気及び上記微小間隙Sを介してキャ
ビティ空間4内の空気が外部に排出され、減圧にされ
る。チャンバー室8内が所定の減圧度になったことを圧
力センサー30が検知した場合、制御部29からの指令
によりこの減圧度に維持されるように真空ポンプ28及
び排気弁24、吸気弁26の作動が制御される。即ち、
所定の設定値より圧力が高いと排気弁24が開いて空気
を排出し、設定値より圧力が下がりすぎた場合は吸気弁
26が開いて空気を供給するようになっている。
【0017】このような減圧下にて成形品材料は充満、
ゲル化し、ゲル化が終了する。そして、脱型前までに排
気弁24を閉じ、吸気弁26を開いて空気を供給し、キ
ャビティ空間4内を大気圧に戻してから下型2から上型
3をはずす。上型3を取りはずした後、成形品を脱型す
る。
【0018】また、上記のように下型2から上型3を取
りはずした後、図1中一点鎖線で示すようにピストン1
1を下降させ、開孔部6を開口することにより、上記微
小間隙Sに侵入したバリの掃除を行うものである。
【0019】ここで、上述したようにキャビティ空間4
内の圧力調整は、金型を閉じてから成形品材料が充満す
る前に減圧にし、成形品材料のゲル化が完全に終了して
から脱型前に大気圧に戻すように制御されるが、大気圧
からの減圧度は10〜500mmHg、より好ましくは
100〜300mmHgであることがよく、この減圧度
合で発泡成形品の低密度化度合が変わるものである。な
お、本発明によれば、0.020〜0.040g/cm
3、特に0.025〜0.030g/cm3の低密度フォ
ームを確実に得ることができる。
【0020】また、キャビティ空間内の減圧開始時期
は、好ましくは成形品材料をキャビティ空間内に注入
し、下型に上型をセットした時点Aからキャビティ空間
内を成形材料が充満し終わる時点Bまでの時間を1とし
た場合、上記時点A〜3/4の時点であり、好ましくは
時点A〜1/2の時点、更に好ましくは上記時点Aであ
る。Aより前の時点では減圧できず、逆に3/4より後
の時点では密度の十分低いフォームを得難い場合が生じ
る。
【0021】また、キャビティ空間内の減圧終了時期
は、ゲルポイントを時点Cとした場合、前記時点Aから
時点Cまでを1とすると、好ましくは時点C以降、更に
好ましくはA〜C時点の1.5倍以上が好ましい。時点
Cより短いと密度の十分低いフォームが得にくい場合が
生じる。
【0022】なお、上記微小間隙Sは0.05〜2m
m、より好ましくは0.05〜0.5mm、更に好まし
くは0.05〜0.2mmであることが好ましい。更
に、上記開孔部6の下端部直径は30〜400mm、特
に100〜200mmとすることが好ましい。上記開孔
部は成形品の体積により、複数設けてもよい。
【0023】次に、具体的な実施例を示す。 〔実施例〕図1,2に示す金型を使用し、成形を行っ
た。この場合、真空ポンプとしては吸引力235L/m
inの能力のドライポンプ(オリオン社製KRX−3S
S)を使用し、排気弁24及び吸気弁26としては高真
空用電磁弁(使用圧力範囲10-8Torr〜2kgf/
cm2、CKD HVB形)を使用し、圧力センサー3
0としては−0.5〜0.5kgf/cm2までの圧力
レンジを持つ圧力トランスミッター(長野計器社製KH
25)を使用した。また、上記微小間隙Sは0.1m
m、開孔部6の下端部直径は200mmとした。なお、
金型のキャビティ容積は28.7リットルであり、ポリ
ウレタンフォーム発泡成形品材料としては(株)ブリヂ
ストン製のバック用汎用HRフォーム処方を用いた。こ
の成形品材料は、金型を用いずにフリー発泡させた場合
には密度0.035g/cm3のフォームが得られる。
【0024】まず、図1,2に示す金型で、キャビティ
内を減圧にせず、大気圧下で1300gの成形品材料を
注入し、20秒後に下型に上型をセットし、発泡、成形
した。この結果、下型に上型をセットしてから20秒後
にキャビティ内に充満し、40秒後にゲルポイントが確
認された。また、これにより、密度0.042g/cm
3のフォーム成形品が得られたが、これより密度の小さ
いフォーム成形品は得られなかった。成形品には下型と
上型とのパーティング部から硬化したバリがかなり発生
していた。
【0025】次いで、上記ポリウレタンフォーム発泡成
形品材料1100gを図1,2に示される金型に注入
し、下型に上型をセットし、表1に示す条件にてキャビ
ティ内の圧力を300mmHg下げ、発泡、ゲル化さ
せ、大気圧に戻した後、脱型して成形品を得た。
【0026】得られた成形品について目視にてフォーム
の状態を評価した。結果を表1に併記する。なお、表1
中、各時間は材料注入開始直後からの経過時間である。
【0027】
【表1】
【0028】表1の結果より、本発明の方法により得ら
れたフォーム成形品は、密度が0.030g/cm3
軽量であり、成形性も良好で、殆んどバリが生じなかっ
た。これに対して、比較例の成形品は良好なフォーム密
度にならず、比較例1,2では多量のバリが発生した。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、自動車用内装材などの
合成樹脂発泡成形品を高発泡倍率でかつ低密度フォーム
に形成でき、成形効率良く、設備及び生産コストを安く
して成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に用いる金型の一例を示す概略断
面図である。
【図2】同例のチャンバー部材配設位置近傍の拡大断面
図である。
【符号の説明】
1 金型本体 2 下型 3 上型 4 キャビティ空間 5 リング状パッキン 6 開孔部 7 チャンバー部材 7a リング状パッキン 8 チャンバー室 9 固定用台座 10 シリンダー 11 ピストン 12 ピストン軸 13,14 軸受 15 区画板 16 リング状パッキン 17 上部室 18 下部室 19,20 エアー管 21 圧力調整装置 22 空気流通孔 23 連結部材 24 排気弁 25 排気用管 26 吸気弁 27 吸気管 28 真空ポンプ 29 制御部 30 圧力センサー 31 リード線 S 微小間隙

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下型と、この下型の開放部を覆うことに
    より下型との間に密閉キャビティ空間を形成する上型と
    を具備し、これら上下型が互いに着脱可能に配設された
    金型本体の上記キャビティ空間内に合成樹脂発泡成形品
    用材料を供給してこれを発泡、成形する合成樹脂発泡成
    形品の成形方法において、上記キャビティ空間内の圧力
    を制御する圧力調整装置を配設して、上記キャビティ空
    間内に合成樹脂発泡成形品用材料を大気圧下に供給し、
    金型を閉じた後で合成樹脂発泡成形品用材料が充満する
    前に、上記圧力調整装置を作動させることによりキャビ
    ティ空間内を減圧にすると共に、上記合成樹脂発泡成形
    品用材料がゲル化した後、脱型前に上記圧力調整装置を
    作動させることによりキャビティ空間内を大気圧に戻す
    ことを特徴とする合成樹脂発泡成形品の成形方法。
  2. 【請求項2】 上記上型に開孔部を形成すると共に、こ
    の開孔部を覆って上型上に有頭筒状のチャンバー部材を
    気密状態に取り付け、かつ先端部が上記開孔部内に挿入
    された際、その外周壁面と上記開孔部壁面との間に上記
    チャンバー部材内のチャンバー室と連通する微小間隙を
    形成するピストンと、このピストンを上下方向に移動さ
    せると共に、常時はピストン先端面を上型下面位置に定
    置させるピストン駆動装置とを上記チャンバー室内に設
    け、このチャンバー室内の圧力を制御する圧力調整装置
    を配設して、上記チャンバー室内の圧力を制御すること
    により、上記微小間隙を介してチャンバー室と連通する
    キャビティ空間内の圧力を制御するようにした請求項1
    記載の成形方法。
  3. 【請求項3】 上記ピストン駆動装置が、上型に取り付
    けられた固定用台座に固定された上下端面が閉塞された
    筒状のシリンダーを有し、上記ピストンの軸がこのシリ
    ンダーの上下端面を気密に貫通して上下方向移動可能に
    配設されると共に、上記ピストンの軸に上記シリンダー
    内に存して外周壁面がシリンダー内周壁面に摺接し、上
    記シリンダー内を上部室と下部室とに仕切る区画板を固
    定し、かつ上記シリンダーの上側部及び下側部にそれぞ
    れ上記上部室及び下部室に空気を通気するエアー管を連
    結して、上記上部室及び下部室における空気圧を調整す
    ることにより、上記ピストンを上下動させ又はピストン
    先端面を上型下面位置に定置させるようにした請求項1
    又は2記載の成形方法。
  4. 【請求項4】 合成樹脂発泡成形品が軟質ポリウレタン
    フォーム成形品である請求項1乃至3のいずれか1項記
    載の成形方法。
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