JP2000006167A - 発泡成形装置 - Google Patents

発泡成形装置

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JP2000006167A
JP2000006167A JP10172773A JP17277398A JP2000006167A JP 2000006167 A JP2000006167 A JP 2000006167A JP 10172773 A JP10172773 A JP 10172773A JP 17277398 A JP17277398 A JP 17277398A JP 2000006167 A JP2000006167 A JP 2000006167A
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air
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urethane
foam molding
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JP10172773A
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Masahiko Ando
真彦 安藤
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Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型剤塗布上の問題点を解消し、コストダウ
ンと作動の安定化を図り、ウレタン原料の発泡・流れに
したがって、金型内から適切にエアーを排出するように
した発泡成形装置を提供する。 【解決手段】 上型7の上部に、成形型の内部へ連通す
るエアー抜き孔13と、該エアー抜き孔13を開閉する
バルブ14を設け、該エアー抜孔13とバルブ14の形
状を成形型内部に向かって末広形の形状とした。エアー
抜き孔13から型内のエアーを抜き型内を減圧する減圧
装置31を設けた。バルブ14を廃止し、上型にフィル
ム26を設け、上記エアー抜き孔13からフィルム26
の上面側の上型内のエアーを抜くこととした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、オートバ
イ等のクッション材として用いられるウレタンパッド等
の発泡成形品の発泡成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ウレタンフォーム等の発泡成形品
は、例えば図10に示すような自動車80のシート8
1,82に用いられている。自動車のシート81,82
は、フロントシート81とリアシート82とに分かれ
る。さらに、個々のシート81,82は、図11に示す
ように、直接おしりが座るクッション部83と背中が当
たるバック部84から成る。そして、図11に示すよう
に、シートの構造は、大きく次の4つに分けることがで
きる。シートの骨格ともいえるフレーム83a,84
a、シートのクッション性を保つバネ83b,84b、
振動吸収を受け持つウレタンフォーム83c,84c、
ウレタンフォームを保護し身体に直接触れる表皮83
d,84dである。また、ウレタンフォームの性能の向
上に伴って、バネを廃したシートも採用されるに至って
いる。
【0003】さらに、ここで上記図10及び図11に示
した従来例より若干詳細に図12〜図14について従来
の自動車用シート51を説明する。このシート51は、
シートクッション部52、シートバック部53およびヘ
ッドレスト部54を有しており、これらシートクッショ
ン部52およびシートバック部53は、主にバネ(前記
したように設けられていないものも多い)55,56
と、メイン部57a,58aおよび両サイド部(ドテ
部)57b,58bからなるウレタンフォーム57,5
8と、表皮(カバー)59,60とによって構成されて
いる。ウレタンフォーム57,58は、座面側(図13
および図14の上方側)が重要なので、図15及び図1
6に示す如く、上型61,62と下型63,64とから
なる成形金型65,66のうち、座面側が下型63,6
4に配置され、該下型63,64内にウレタン原料を注
入している。
【0004】図13及び図14のウレタンフォーム5
7,58のように、バネを用いるシートパッドは、上型
61,62が比較的平面であり、ウレタン原料が注入さ
れ発泡して行く過程で型内の空気は上型61,62と下
型63,64の隙間から出ていく。
【0005】ところで、最近はウレタンフォームの性能
向上とコストダウンを図るため、図17に示すようなス
プリング無しの自動車用シート67が増加している。こ
の種のシート67のウレタンフォーム68は、フレーム
67aに向かって下側が凸部形状となるので、図18に
示す如く、上型69と下型70とからなる成形金型71
においては、上型69の内部空隙が上方へ突出した湾曲
形状に形成されることになる。
【0006】このような自動車用シート67の製造設備
としては、例えば図19に示すようなものがある。サー
キットコンベアライン72には、複数個のモールド台車
73が一定の間隔を開けて配置されており、これらモー
ルド台車73には、上記ウレタン発泡成形金型71がそ
れぞれ取付けられている。
【0007】このウレタン発泡成形金型71を用いて自
動車用シート67のウレタンフォーム68などを製造す
るには、図19のA位置で開状態にある成形金型71の
下型70内にウレタン原料液を注入ロボット74によっ
て注入し、B位置で成形金型71の上型69を型閉装置
75によって閉じる。サーキットコンベアライン72上
のモールド台車73は、図19の矢印方向で示すよう
に、時計回りに移動しており、移動中に成形金型71内
のウレタン原料が発泡硬化するように設定されている。
そして、C位置で成形金型71の上型69を開き、硬化
したシートクッション等の製品を取り出すようになって
いる。なお、図19において、76はウレタン発泡成形
金型71の内面に離型剤を塗布する塗布ロボットであ
る。
【0008】しかしながら、図18に示すような構造の
成形金型71では、内部のエアーが上型69と下型70
の合わせ面(シール面)69a,70aからだけしか抜
け出ないので、上型69内の上部にエアー溜まり77が
生じてしまい、これによって上型69の内周面に沿った
完全な形状のウレタンフォーム68(図18参照)が成
形できないという不具合があった。
【0009】そこで、従来の成形金型71にあっては、
図20に示す如く、上型69の上部に貫通孔78が穿設
されており、この貫通孔78より成形金型71内のエア
ーを抜くようにしている。ところが、このような構造の
成形金型71では、当該貫通孔78からエアーのみなら
ずウレタン原料も出て来ることになるので、ウレタンフ
ォーム68の表面にダンゴ状の突起68aが発生し、該
突起68aの除去作業と貫通孔78の清掃作業を毎回実
施する必要がある。このため、ウレタン原料の注入量が
増加する上、これら除去作業と清掃作業を行う人員が必
要となり、コスト高を招いていた。しかも、発生したダ
ンゴ状の突起68aの存在により、ライン回りが汚くな
っていた。
【0010】一方、従来の成形金型71において、図2
1に示す如く、上記貫通孔78と対応する上型69の内
周面にエアーは通すがウレタン原料は通さないブロック
(例えば、スラブウレタン,フェルト)79をウレタン
原料注入前に設置し、該ブロック79により成形金型7
1内のエアーを抜くようにすることも可能である。しか
しながら、このような成形金型71では、ウレタン原料
注入前にブロック79を毎回セットする必要があるの
で、ダンゴ状の突起68aは出ないが、ブロック79分
の部品点数および作業人員が増え、コスト高を招来する
という不具合を有していた。
【0011】そこで、図22に示すように、上型107
と下型108とからなる成形金型101を型締め、成形
金型101の内部に注入したウレタン原料液を発泡硬化
させる装置であって、上型107の上部に、成形金型1
01の内部へ連通するエアー抜き孔113と、エアー抜
き孔113を開閉するエアー抜きバルブ114を設け、
バルブ114をウレタン原料液の発泡速度に対応してエ
アーシーケンス回路121で制御されるエアーシリンダ
115により作動するように構成した発泡成形装置を開
発した。
【0012】さらに、本実施の形態のエアー抜きバルブ
114は、図23に示すD位置の状態まで上がり、D位
置ーF位置間のストロークで作動する場合、D位置の状
態になった時、離型剤の塗布工程になることがある。こ
の状態では、バルブ114の表面に離型剤130が塗布
されにくい。また、当該バルブ114の角部には形状的
にウレタンが付着しやすい。さらに、ラインスピードの
関係より、バルブ部分に離型剤を重点的に塗布できな
い。そのため、バルブ114の周辺には、図24に示す
如く、ウレタン133が付着することになり、該ウレタ
ン133によってバルブ114の開閉動作が困難になっ
てしまう。この結果、バルブ114が完全に閉まらなく
なり、エアー抜きバルブとしての機能を果たさなくなる
(従来例と同様ダンゴや成形不良が生じることにな
る)。そこで、図25に示すように、エアー抜きバルブ
14の外表面に、バルブ自身に離型効果を持たせる樹脂
コーティング層131を設けた。しかし、このようにし
ても、樹脂コーティング層131のメンテナンスの問題
は残されていた。
【0013】一方、別の問題として図26に示すよう
な、クッションパッド等の表面に凹凸134のある金型
108では、従来、エアー溜135による不良が発生し
易かった。これは凹凸134のダム効果によるものであ
った。また、従来、ウレタン133の流れに従って、金
型内のエアーを抜くように、原料の注入を工夫する必要
があり、工程上の負担となっていた。加えて、従来、ウ
レタンの発泡する発泡圧力で型内の空気を押し出してい
たが、このことに起因して、エアーの排出が円滑でな
く、ウレタンフォームが均一とならなかったり、型内に
充填するウレタンの量を充填量より増加させる等のこと
が必要となり、改善が望まれていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に対
して、離型剤塗布上の問題点を解消し、コストダウンと
作動の安定化を図り、ウレタン原料の発泡・流れにした
がって、金型内から適切にエアーを排出するようにした
発泡成形装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、上型と下型とからなる成形型を型締め、
該成形型の内部に注入した発泡原料を発泡硬化させる発
泡成形装置において、前記上型の上部に、前記成形型の
内部へ連通するエアー抜き孔と、該エアー抜き孔を開閉
するバルブを設け、該エアー抜孔とバルブの形状を成形
型内部に向かって末広形の形状とした。
【0016】また、本発明は別の形態として、上型と下
型とからなる成形型を型締め、該成形型の内部に注入し
た発泡原料を発泡硬化させる発泡成形装置において、前
記上型の上部に、前記成形型の内部へ連通するエアー抜
き孔と、該エアー抜き孔を開閉するバルブを設け、さら
に該エアー抜き孔から型内のエアーを抜き型内を減圧す
る減圧装置を設けるようにすることができる。
【0017】さらに、本発明の別の形態として、上型と
下型とからなる成形型を型締め、該成形型の内部に注入
した発泡原料を発泡硬化させる発泡成形装置において、
前記上型の上部に、前記成形型の内部へ連通するエアー
抜き孔を設け、上型にフィルムを設け、上記エアー抜き
孔からフィルムの上面側の上型内のエアーを抜き型内を
減圧する減圧装置を設けるようにすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に添付図面に示した実施の形
態を参照しながら本発明にかかる発泡成形装置を説明す
る。図1及び図2は、本発明を適用した発泡成形装置の
実施の形態を示している。本実施の形態は、エアーバッ
グ式型締め構造を有するウレタン発泡成形金型1に関す
るものであり、この成形金型1は、図19について説明
したと同様のサーキットコンベアラインに配置されるモ
ールド台車2に取付けられ、注入した発泡原料たるウレ
タン原料液3を内部で発泡硬化させて、自動車用シート
などのウレタンフォーム(製品)を作製するものであ
る。このため、ウレタン原料液3は、図示しない原料液
供給源からA・B2種の液がホース4,5を介して注入
ヘッド6に送給され、該注入ヘッド6より下型内に注入
されるようになっている。
【0019】上記成形金型1は、図1及び図2に示す如
く、上下方向に配置される鋳造用アルミニウム製(例え
ば、AC4Cなど)の上型7および下型8によって構成
されており、これら上型7と下型8とを上下に重ね合わ
せることにより、その内部に製品成形用の空隙部(キャ
ビティ)が設けられるようになっている。このため、後
に参照する図4に示すように、上型7の内部は製品の凸
状部を作製すべく門形に形成され、一方、下型8の内部
は製品のメイン部および両サイド部に対応した凹形に形
成されており、これら両型7,8にはシール部となる傾
斜面状の合わせ面7a,8a(シール面)がそれぞれ設
けられている。
【0020】また、下型8の底部には、空気圧により膨
らむ多数のエアーバッグ10が配設されており、ドク1
1を蹴ると、図外のエアー供給源よりこれらエアーバッ
グ10に空気が入って膨らみ、これに伴って当該下型8
が持ち上がることにより上型7と合わせられ、型締めク
ランプシリンダ12にて上型7と下型8とがシールされ
た状態で型締め(ロック)されるように構成されている
(図2参照)。
【0021】一方、上型7の上部中央には、成形金型1
内の空隙部へ連通するエアー抜き孔13が穿設されてお
り、このエアー抜き孔13は、図3に示すように、上面
から下方へ向かって徐々に大径のテーパ状に形成されて
いる。また、上型7の上部中央には、エアー抜き孔13
に対応してこれを開閉するエアー抜きバルブ14が設け
られている。このバルブ14は、アクチュエータである
エアーシリンダにより上下方向へ移動自在に作動させら
れるように構成されており、該バルブ14のエアー抜き
孔13に対する嵌入位置(上下位置)に応じて、空隙部
内のエアーが両者の嵌合面隙間を通って成形金型1の外
側に抜け出るようになっている。
【0022】図3に示すように、バルブ14は、離型剤
を塗布する際、原料を注入する際等の時に点線A1で示
す位置にある。そして、原料注入後、一定時間を経過し
た後、バルブ14を上げ、B1の位置としてバルブ14
を閉じる。このバルブ14の開閉は、図23について前
記したバルブ114とは開閉にあたっての動きが逆とな
る。バルブ14は離型剤を図中下から散布塗布する際、
上型7に遮られることがなく、十分な量塗布される。し
たがって、テフロンコーテイングの必要はない。また、
バルフ14を閉じる際、ウレタン原料の膨張に従ってバ
ルブ14を引き上げて行くことができる。したがって、
空隙部内を減圧したと同様の効果を得ることができ、製
品欠陥を少なくし、ウレタンフォームの気泡を均一と
し、少ない原料で低密度のウレタンパッドを生産するこ
とが可能となる。
【0023】次に図4について、本発明に係る発泡成形
装置の他の実施の形態を説明する。この実施の形態に係
る発泡成形装置1は、上記図1から図3について説明し
たと同様の上型7及び下型8等を備え、基本的動作は前
記したと同様である。この実施の形態では、金型の型閉
め用エアーバック及びエアーバルブ14の開閉を制御す
るエアーシーケンス回路を利用し、減圧装置31を利用
して金型内の減圧を行うようにしたものである。
【0024】この実施の形態では、上型7の上部中央
に、金型7、8内の空隙部9へ連通するエアー抜き孔1
3が穿設されており、このエアー抜き孔13は上面から
下方へ向かって同径に形成されている。また、上型7の
上部中央には、エアー抜き孔13を開閉するエアー抜き
バルブ14が設けられている。このバルブ14は、アク
チュエータであるエアーシリンダ15により上下方向へ
移動自在に作動させられるように構成されており、空隙
部9内のエアーがエアー抜き孔13から外側に抜け出る
ようになっている。バルブ14は、エアーシリンダ15
と連結されている。なお、この実施の形態において、バ
ルブ14の開閉にあたっての移動方向は、図3と同様と
できる。
【0025】上記エアーシリンダ15は、ウレタン原料
液3の発泡速度(原料の発泡による膨らみ、上昇の割
合)に対応して動作するエアーシーケンス回路により制
御され、当該エアーシリンダ15にてバルブ14の作動
のタイミングを合わせるように構成されている。バルブ
14は、空隙部9がウレタン原料の膨張に伴って縮小し
ても、開かれており、ここからエアーが抜けて空隙部9
の圧力を低く保つ。膨張したウレタンがエアー抜き孔1
3の間近に迫ったときに閉じられる。減圧装置31の作
動も制御される。すなわち、減圧装置31は、制御バル
ブを作動させて供給エアーの流れを変化させている。こ
こで、この制御バルブの作動をエアーシーケンス回路に
よって制御することができる。したがって、ウレタン膨
張中であって、バルブ14が開放されている間空隙部9
内を減圧するように、減圧装置31の制御バルブを働か
せて、これを制御することができる。
【0026】このように、減圧装置31により、ウレタ
ン原料の膨張中金型7,8の内部を減圧するようにする
ことができる。これによって、図26について説明した
ような製品欠陥がなくなる。また、ウレタンフォームの
気泡を均一とし、少ない原料で気泡が行き渡るため、低
密度のウレタンパッドを生産することが可能となる。ま
た、これによって軽量化及びコストダウンを図ることが
できる。
【0027】次に、図5について本発明のさらに他の実
施の形態について説明する。この実施の形態は、減圧装
置31を利用することは図4の実施の形態と同様であ
り、同一番号を付した要素は同一機能を有するが、バル
ブ14を廃止したことを特徴とする。バルブ14に代え
て、上型7にゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン等の
フィルム26を装着し、これを吸引することにより、金
型内を減圧することとしている。
【0028】減圧装置31により、ウレタン原料の膨張
中金型7,8の内部を減圧するようにすることができ
る。これによって、図26について説明したような製品
欠陥がなくなった。また、ウレタンフォームの気泡を均
一とし、少ない原料で気泡が行き渡るため、低密度のウ
レタンパッドを生産することが可能となる。また、これ
によって軽量化及びコストダウンを図ることができる。
加えて、バルブが不要となる効果も勿論ある。
【0029】上記減圧装置31の実施の形態について、
図6から図9について説明する。まず、図6は、減圧装
置31の初期状態(オートブリーザ動作終了時)を示
す。この状態では、2ポート弁である制御バルブ32に
導入される供給エアー(エアーシーケンス回路と適宜同
期して供給されるもの)は減圧装置31内には入らな
い。ピストン33とピストン34とは共に各々バネ3
5,36によって固定されている。
【0030】次に、図7に示すように、制御バルブ32
が切り替わり、これを経由して供給エアーが供給される
と、真空発生装置37が作動し、真空パッド38側を負
圧として、この真空パッド38の接続された前記金型
7,8(図4、5)の空隙部を真空又は減圧する。同時
に、オートブリーザ39にもエアー圧が加わり、ピスト
ン33をバネ36に抗して右側に移動させ、タンク40
中に圧力を充填する。
【0031】そして、図8に示すように、再度制御バル
ブ32を切り換えると、真空発生装置37が動作を停止
し、同時にピストン34がバネ35に抗して左側に移動
し、タンク40内の圧力が流量調整ニードル41を通っ
て真空パッド38側と接続された金型7,8内に排出
し、真空破壊を行う。流量調整ニードル41の調整によ
って真空破壊の時間を調整することができる。これによ
って、例えば、図5の実施の形態では、フィルム26が
上型7から離脱するのを助ける。なお、図4の実施の形
態では、このような真空破壊を行う減圧装置でなく、他
の減圧のみ行う装置でも良い。
【0032】次いで、図9に、上記真空発生装置37の
一実施の形態を概念的に説明する。この装置では、圧縮
空気(供給エアー)が一次側入口43から供給される。
この圧縮空気は、拡散室44のノズル45から導入され
る。ここで、この一次側圧縮空気の粘性によって、二次
側(真空パッド38に接続される側)の空気が引きつけ
られ、これによって強制的な空気の流入が起こり、真空
が二次側に発生する。空気はデイフューザ46から排出
される。このような真空発生装置37では、二次側に真
空の発生する作用は、噴射流の速度によるものであっ
て、噴射流の持っているモーメントによるものではな
い。したがって、真空度を高めるには、ノズル45から
噴出する一次噴出流の速度を速めれば良く、そのため、
拡散室44やデイフューザ46の形状、寸法、到達真空
度、排気量が微妙に影響する。
【0033】
【実施例】実施例1 本発明に係る発泡成形装置を使用して金型内を減圧し、
同一材料を用いてウレタンフォームを成形し、従来の装
置との比較を行った。結果を表1に示す。なお、減圧は
型内で100から500mmHgの範囲で特に物性が向
上した。
【0034】
【表1】
【0035】従来は、ウレタンが発泡する発泡圧力で型
内の空気を押し出していたが、積極的に減圧することに
より、ウレタンフォームのセル(気泡)が均一となり、
物性が向上したものと判断される。
【0036】実施例2 さらに、コア密度50kg/m3 のウレタン処方におい
て、型内300mmHgの減圧とすることにより、45
kg/m3 のウレタンフォームが成形された。このよう
に、型内のエアーを押し出す必要がなくなり、型内に充
填される量のウレタンを注入すれば良いため少ない量で
成形が可能となった。これによって、約10%の低密度
化が達成できた。
【0037】
【発明の効果】上記したところから明かなように、本発
明によれば、離型剤塗布上の問題点を解消し、コストダ
ウンと作動の安定化を図り、ウレタン原料の発泡・流れ
にしたがって、金型内から適切にエアーを排出するよう
にした発泡成形装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発泡成形装置の実施の形態を説明
する斜視図である。
【図2】本発明に係る発泡成形装置の実施の形態を説明
する側面図である。
【図3】本発明に係る発泡成形装置の実施の形態を説明
する、上型のエアー抜き孔周辺を説明する断面図であ
る。
【図4】本発明に係る発泡成形装置の他の実施の形態を
説明する断面図である。
【図5】本発明に係る発泡成形装置のさらに他の実施の
形態を説明する断面図である。
【図6】本発明に係る発泡成形装置に用いられる減圧装
置の実施の形態の動作を説明する断面図である。
【図7】本発明に係る発泡成形装置に用いられる減圧装
置の実施の形態の動作を説明する断面図である。
【図8】本発明に係る発泡成形装置に用いられる減圧装
置の実施の形態の動作を説明する断面図である。
【図9】本発明に係る発泡成形装置の減圧装置に用いら
れる真空発生装置を説明する概念図である。
【図10】ウレタンフォームを用いたカーシートを設け
た自動車を説明する斜視図である。
【図11】ウレタンフォームを用いたカーシートを説明
する分解図である。
【図12】ウレタンフォームを用いた他のカーシートを
説明する分解図である。
【図13】図12におけるA−A線断面図である。
【図14】図12におけるB−B線断面図である。
【図15】図12におけるシートクッションの成形金型
を示す断面図である。
【図16】図12におけるシートバックの成形金型を示
す断面図である。
【図17】従来のスプリング無しの自動車用シートにお
けるウレタンフォームを示す断面図である。
【図18】図17における自動車用シートのウレタンフ
ォームの成形金型を示す断面図である。
【図19】従来の成形金型が取付けられているモールド
台車を配置したシートの製造設備を示す平面図である。
【図20】上型に貫通孔を設けた図18における成形金
型を用いて、ウレタン原料を発泡硬化させた状態を示す
断面図である。
【図21】図20における成形金型の上型にスラブウレ
タン製のブロックを設置した状態を示す断面図である。
【図22】さらに別の従来の金型を説明する断面図であ
る。
【図23】離型剤の塗布工程において、エア抜きバルブ
の位置と離型剤塗布との関係を示す断面図である。
【図24】エア抜きバルブの周辺にウレタンが付着した
状態を示す断面図である。
【図25】従来のウレタン発泡成形金型の上型に設けた
他のエア抜きバルブを示す断面図である。
【図26】さらに別の従来の金型を説明する断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ウレタン発泡成形金型(発泡成形装置) 3 ウレタン原料液 7 上型 8 下型 9 空隙部 10 エアバッグ 11 ドク 12 型締めクランプシリンダ 13 エア抜き孔 14 エア抜きバルブ 15 エアシリンダ 26 フィルム 31 減圧装置 32 制御バルブ 33,34 ピストン 35,36 バネ 37 真空発生装置 38 真空パッド 39 オートブリーザ 40 タンク 41 流量調整ニードル 43 一次側入口 44 拡散室 45 ノズル 46 デイフューザ 51 自動車用シート 52 シートクッション部 53 シートバック部 55,56 バネ 57,58 ウレタンフォーム 59,60 表皮(カバー) 61,62 上型 63,64 下型 65,66 成形金型 67 自動車用シート 68 ウレタンフォーム 69 上型 70 下型 71 成形金型 72 サーキットコンベアライン 73 モールド台車76 塗布ロボット 80 自動車 81,82 シート 83 クッション部 84 バック部 107 上型 108 下型 113 エアー抜き孔 114 バルブ 115 エアーシリンダ 130 離型剤 133 ウレタン 134 凹凸 135 エアー溜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型と下型とからなる成形型を型締め、
    該成形型の内部に注入した発泡原料を発泡硬化させる発
    泡成形装置において、前記上型の上部に、前記成形型の
    内部へ連通するエアー抜き孔と、該エアー抜き孔を開閉
    するバルブを設け、該エアー抜孔とバルブの形状を成形
    型内部に向かって末広形の形状としたことを特徴とする
    発泡成形装置。
  2. 【請求項2】 上型と下型とからなる成形型を型締め、
    該成形型の内部に注入した発泡原料を発泡硬化させる発
    泡成形装置において、前記上型の上部に、前記成形型の
    内部へ連通するエアー抜き孔と、該エアー抜き孔を開閉
    するバルブを設け、さらに該エアー抜き孔から型内のエ
    アーを抜き型内を減圧する減圧装置を設けたことを特徴
    とする発泡成形装置。
  3. 【請求項3】 上型と下型とからなる成形型を型締め、
    該成形型の内部に注入した発泡原料を発泡硬化させる発
    泡成形装置において、前記上型の上部に、前記成形型の
    内部へ連通するエアー抜き孔を設け、上型にフィルムを
    設け、上記エアー抜き孔からフィルムの上面側の上型内
    のエアーを抜き型内を減圧する減圧装置を設けたことを
    特徴とする発泡成形装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017001229A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 ニッコー・マテリアルズ株式会社 真空積層方法
CN114801042A (zh) * 2022-06-23 2022-07-29 赫比(成都)精密塑胶制品有限公司 适用于网布嵌件注塑产品的模具

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JP2017001229A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 ニッコー・マテリアルズ株式会社 真空積層方法
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