JP2002156035A - 作業車両の前後進切換装置 - Google Patents

作業車両の前後進切換装置

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JP2002156035A
JP2002156035A JP2000352933A JP2000352933A JP2002156035A JP 2002156035 A JP2002156035 A JP 2002156035A JP 2000352933 A JP2000352933 A JP 2000352933A JP 2000352933 A JP2000352933 A JP 2000352933A JP 2002156035 A JP2002156035 A JP 2002156035A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回行端における旋回時に前後進を切り換えて
発進するときのフィーリングが悪くなっていた。 【解決手段】 前後進切り換えを前後進切換レバー16
の操作にて、油圧式前後進用クラッチ53・54を切換
操作可能とし、該前後進用クラッチの作動油圧を変更手
段127にて変更可能に構成するとともに、ステアリン
グハンドル6の切れ角を検出する手段115と作動油圧
変更手段を連動連結し、ステアリングハンドルを設定角
度以上切った時に作動油圧を高くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ等の作業
車両の油圧式前後進切換装置に関するものであり、特
に、前後進切換操作具で前後進を切り換えて発進すると
きのフィーリングを向上する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からトラクタ等の走行車両におい
て、主変速装置の変速や前後進の切換操作が容易にでき
るように油圧クラッチを用いて行うことは知られてお
り、これらの切換バルブを介して油圧クラッチを作動さ
せるための油圧は略一定となるように設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、旋回時に前後
進切換操作を行い発進する場合、油圧クラッチを「接」
とするエンゲージ圧力(作動油圧)が十分得られないた
めに発進フィーリングが悪くなるという不具合があっ
た。つまり、エンジンには複数の油圧ポンプを配置して
複数の油圧機器を作動できるようにしているが、各油圧
機器毎に油圧ポンプを設けると効率が悪くなったり、コ
ストアップとなったりするために、一つの油圧ポンプか
らの吐出油を並列接続したり、直列接続したりして複数
の油圧機器を作動できるようにしている。
【0004】このように、前後進切換用の油圧クラッチ
を作動させるための油圧回路も他の油圧機器を作動させ
るための油圧回路と並列接続または直列接続されてお
り、例えば、パワーステアリング装置や前輪増速機構の
油圧装置と接続されていると、旋回するためにステアリ
ングハンドルを回動すると、パワステシリンダに圧油が
送油されるために、前後進切換用油圧クラッチへの油圧
は低下して、駆動力の接続が若干遅れることになり、発
進のタイミングが遅れて走行フィーリングが悪くなって
いたのである。また同様に、前輪増速機構と並列または
直列に接続されていた場合も、旋回中に前後進切換操作
を行うと発進が遅れることがあった。そこで、本発明は
旋回操作を行ったときに、前後進切換を行うと、前後進
切換用油圧クラッチへの作動圧を上げるようにするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解消すべ
く、本発明は次のような手段により、課題を解決するも
のである。すなわち、請求項1に記載のごとく、前後進
切り換えを前後進切換手段の操作にて、油圧式前後進用
クラッチを切換操作可能とし、該前後進用クラッチの作
動油圧を変更手段にて変更可能に構成するとともに、ス
テアリングハンドルの切れ角を検出する手段と前記作動
油圧変更手段を連動連結し、ステアリングハンドルを設
定角度以上切った時に作動油圧を高くした。
【0006】また、請求項2に記載のごとく、前記作動
油圧変更手段を、電磁比例弁とした。
【0007】請求項3に記載のごとく、前記ステアリン
グハンドルの切れ角の検出手段を、前輪増速切換手段と
連動連結した。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の作業車両をトラク
タとした実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は
トラクタの全体側面図、図2はミッションケース内の伝
動系を示す側面断面図、図3は変速系とステアリング系
の油圧回路図、図4は制御回路ブロック図、図5は前後
進切換時の時間と圧力の関係を示す図である。
【0009】図1より本発明の前後進切換装置を装備し
た作業車両の全体構成について説明する。前後に前輪
2、後輪3を懸架する本機の前部にボンネット4を配設
し、該ボンネット4にはエンジン5を内蔵している。ボ
ンネット4の後方にはステアリングハンドル6を設け
て、該ステアリングハンドル6の後方にはシート7を配
設している。ステアリングハンドル6及びシート7は、
運転部1に配置されている。そして、該運転部1に主変
速レバー15と副変速レバーとPTO変速レバーと前後
進切換手段となる前後進切換レバー16が配置され、本
実施例では主変速レバー15はシート7側部のフェンダ
ー上に配置し、前後進切換レバー16をハンドルコラム
の側部に配設している。
【0010】前記エンジン5の後部には、クラッチハウ
ジング10、その後部にミッションケース11、該ミッ
ションケース11の両側にリアアクスルケースを配置し
ている。ミッションケース11の後方に作業機装着装置
13が取り付けられ、ミッションケース11後面より突
出したPTO軸96により駆動できるようにしている。
エンジン5からの動力は、クラッチハウジング10内の
メインクラッチ14を介してミッションケース11内に
伝えられて、後述する主変速装置30及び副変速装置6
0により変速されて、前輪2及び後輪3に動力が伝達さ
れる。
【0011】次に、図2より変速機構を説明する。クラ
ッチハウジング10内のフライホィール20がエンジン
5のクランク軸に固設され、該フライホィール20より
ダンパーを介して出力軸21に伝えられ、該出力軸21
と入力軸22の間に多板式のメインクラッチ14が配設
されている。出力軸22の後端に出力歯車23が形成さ
れ、該出力歯車23は主変速軸24上に遊嵌した4速歯
車44と噛合し、該4速歯車44は主変速伝動軸25上
に固設した4速従動歯車48と噛合している。
【0012】前記主変速軸24上には1速歯車41、2
速歯車42、3速歯車43、4速歯車44が遊嵌され
て、主変速伝動軸26上に固設した1速従動歯車45、
2速従動歯車46、3速従動歯車47、4速従動歯車4
8とそれぞれ常時噛合されている。また、主変速軸24
と1速歯車41、2速歯車42、3速歯車43、4速歯
車44の間には、それぞれ主変速装置30を構成する1
速油圧クラッチ31、2速油圧クラッチ32、3速油圧
クラッチ33、4速油圧クラッチ34が配置されてい
る。
【0013】このような構成において、主変速1速のと
きは、入力軸22→出力歯車23→4速歯車44→4速
従動歯車48→主変速伝動軸25→1速歯車41→1速
油圧クラッチ31→主変速軸24と伝えられる。主変速
2速のときは、入力軸22→出力歯車23→4速歯車4
4→4速従動歯車48→主変速伝動軸25→2速歯車4
2→2速油圧クラッチ32→主変速軸24と伝えられ
る。主変速3速のときは、入力軸22→出力歯車23→
4速歯車44→4速従動歯車48→主変速伝動軸25→
3速歯車43→3速油圧クラッチ33→主変速軸24と
伝えられる。主変速4速のときは、入力軸22→出力歯
車23→4速歯車44→4速油圧クラッチ34→主変速
軸24と伝えられる。
【0014】前記主変速軸24は後方に延設されて、主
変速軸24の後部上に前後進切換装置50を構成する後
進歯車52が遊嵌され、前進歯車51がミッションケー
ス11に回転自在に支持された伝動軸35上に固設さ
れ、該伝動軸35は主変速軸24の後部延長上に配置さ
れている。そして、該前進歯車51、後進歯車52と主
変速軸24の間に油圧式の前進クラッチ53と後進クラ
ッチ54が配設されている。
【0015】また、前進歯車51は副変速伝動軸26上
に固設した歯車55と噛合し、後進歯車52はカウンタ
ー軸28上に固設した歯車56と噛合し、該カウンター
軸28上には更に歯車57が固設され、該歯車57は前
記歯車55と噛合している。そして、副変速伝動軸26
及びカウンター軸28はミッションケース11後部に主
変速軸24と平行に横架され、該主変速軸24の後部延
長上には副変速軸27が横架されている。
【0016】よって、前進クラッチ53を「接」(O
N)とすることによって主変速軸から前進歯車51に動
力が伝達され、歯車55→副変速伝動軸26に伝えられ
る。また、後進クラッチ54を「接」とすることによっ
て後進歯車52に動力が伝達され、歯車56→カウンタ
ー軸28→歯車57→歯車55→副変速伝動軸26と伝
えられる。
【0017】そして、副変速装置60が前記副変速伝動
軸26と主変速軸24と副変速軸27の間に構成されて
いる。即ち、副変速軸27上には伝動歯車61形成さ
れ、副変速軸27上に回転自在に外嵌した遊嵌歯車62
と常時噛合し、該遊嵌歯車62には小歯車が形成され、
一方、伝動軸35の後端には小歯車63が形成され、該
小歯車63と小歯車には副変速軸27上に固設したスプ
ラインカラー上のスライダ64を摺動させることによっ
て噛合可能としている。
【0018】また、副変速軸27の後部上には高速歯車
65と低速歯車66が遊嵌され、該高速歯車65と低速
歯車66はそれぞれ走行出力軸29上に固設した高速従
動歯車67と低速従動歯車68と噛合している。該高速
歯車65と低速歯車66にはそれぞれ小歯車が設けら
れ、この小歯車の間にはスライダ69が配置されて、前
記スライダ64とともに図示しない副変速操作具の操作
で摺動して噛合できるように構成している。前記走行出
力軸29の後端にはピニオン29aが形成され、デフ装
置のリングギヤと噛合され、デフ装置より減速ギヤ、車
軸等を介して後輪3に動力を伝えるようにしている。
【0019】このようにして、副変速1速のときは、前
進歯車51→歯車55→副変速伝動軸26→伝動歯車6
1→遊嵌歯車62→スライダ64→副変速軸27→スラ
イダ69→高速歯車65→高速従動歯車67→走行出力
軸29と伝えられる。副変速2速のときは、前進歯車5
1→伝動軸35→小歯車63→スライダ64→副変速軸
27→スライダ69→低速歯車66→低速従動歯車68
→走行出力軸29と伝えられる。副変速3速のときは、
前進歯車51→伝動軸35→小歯車63→スライダ64
→副変速軸27→スライダ69→高速歯車65→高速従
動歯車67→走行出力軸29と伝えられる。クリープ変
速のときは、前進歯車51→歯車55→副変速伝動軸2
6→伝動歯車61→遊嵌歯車62→スライダ64→副変
速軸27→スライダ69→低速歯車66→低速従動歯車
68→走行出力軸29と伝えられる。
【0020】また、前記低速従動歯車68から前輪駆動
切換機構70を介して前輪2に動力を伝達できるように
している。即ち、後述するPTO軸96上にパイプ軸7
1が遊嵌され、該パイプ軸71上に前記低速従動歯車6
8と噛合する伝動歯車72と、4駆伝動歯車73と、増
速伝動歯車74が固設されている。一方、ミッションケ
ース11下部に前輪駆動軸75が前後方向に回動自在に
支持され、該前輪駆動軸75上に4駆伝動歯車73と噛
合する4駆歯車76と、増速伝動歯車74と噛合する増
速歯車77が遊嵌されている。該4駆歯車76及び増速
歯車77と前輪駆動軸75の間に油圧式の4輪駆動クラ
ッチ78と前輪増速クラッチ79が配置されている。
【0021】こうして、2輪駆動のときは、4輪駆動ク
ラッチ78と前輪増速クラッチ79をOFFとして前輪
駆動軸75に動力は伝達されず、後輪3のみに動力が伝
達される。4輪駆動のときは、4輪駆動クラッチ78が
ONとされ、低速従動歯車68からパイプ軸71→4駆
伝動歯車73→4駆歯車76→4輪駆動クラッチ78→
前輪駆動軸75と伝えられて前輪2と後輪3が駆動され
る。ステアリングハンドル6が設定角度以上回転されて
前輪増速モードとなったときには、前輪増速クラッチ7
9がONとなって、低速従動歯車68からパイプ軸71
→増速伝動歯車74→増速歯車77→前輪増速クラッチ
79→前輪駆動軸75と伝えられて、前輪2を通常より
も早く回転させて駆動され、旋回半径を小さくして圃場
を荒らさずに旋回できるようにする。
【0022】次にPTO伝動系について説明する。PT
O変速装置90は前記主変速装置30の下方に配置さ
れ、前記主変速伝動軸25と平行にPTO変速軸95が
横架され、主変速伝動軸25上に固設した1速従動歯車
45、2速従動歯車46、3速従動歯車47、4速従動
歯車48にはそれぞれPTO変速軸95上に遊嵌したP
TO1速歯車91、PTO2速歯車92、PTO3速歯
車93、PTO4速歯車94が噛合されている。更に、
PTO1速歯車91上にはPTO逆回転歯車97が遊嵌
され、図示しない中間歯車を介して1速従動歯車45と
噛合させている。
【0023】そして、PTO1速歯車91、PTO2速
歯車92、PTO3速歯車93、PTO4速歯車94、
PTO逆回転歯車97にはそれぞれ小歯車が設けられ
て、PTO変速軸95上に相対回転不能に摺動可能に外
嵌したスライダ98・99をそれぞれ小歯車と噛合させ
ることによって1〜4速及び逆転速のPTO変速を可能
としている。前記PTO変速軸95の後延長上にはPT
O軸96が連設されて、該PTO軸96の後端はミッシ
ョンケース11より後方に突出されて、作業機装着装置
13に装着した作業機を駆動可能としている。
【0024】次に、変速系の油圧回路について、図3よ
り説明する。エンジン5に油圧ポンプ110が付設され
て駆動され、該油圧ポンプ110の吐出側にパワーステ
アリング油圧ユニット111のポンプポートが接続され
る。該パワーステアリング油圧ユニット111は切換バ
ルブ112と油圧モータ113からなり、切換バルブ1
12の二次側にはパワステシリンダ114に接続されて
いる。
【0025】該パワステシリンダ114のピストンロッ
ドは前輪2のステアリング装置のナックルアームまたは
タイロッド等と連結されている。前記切換バルブ112
のスプールは油圧モータ113の出力軸とステアリング
ハンドル6とに連結されている。また、ステアリングハ
ンドル6の回動角(切れ角)は角度センサー115等の
検出手段によって検知されている。但し、本実施例では
センサーの代わりにスイッチを設定角度位置に配置して
旋回を検出するようにしているが、検出する手段は限定
するものではない。また、本実施例では角度センサーは
ハンドル軸近傍に配置しているが、ステアリング装置へ
の伝動経路に配置することも可能である。
【0026】このような構成において、パワーステアリ
ング油圧ユニット111はステアリングハンドル6の回
動によって切換バルブ112が切り換えられて、圧油を
パワステシリンダ114に送油して前輪2を左右に回動
するとともに、油圧モータ113を作動させてステアリ
ングハンドル6の回動に追随させてスプールを逆方向に
摺動させて、ステアリングハンドル6の切れ角に応じた
前輪2の左右回動となるようにしている。
【0027】そして、パワーステアリング油圧ユニット
111のタンクポート(戻り油)側には前後進切換バル
ブ121と主変速切換バルブ122と前輪増速切換手段
となる前輪駆動切換バルブ123と潤滑油路124が並
列接続されている。該主変速切換バルブ122は運転部
1に設けた主変速レバー15の回動操作によって切り換
えられて、1速油圧クラッチ31、2速油圧クラッチ3
2、3速油圧クラッチ33、4速油圧クラッチ34に送
油可能としている。前輪駆動切換バルブ123は電磁バ
ルブより構成されて、二次側は4輪駆動クラッチ78と
前輪増速クラッチ79とブレーキバルブ125とに接続
されている。該ブレーキバルブ125は電磁バルブより
構成されて、二次側は左右のサイドブレーキを作動させ
るためのサイドブレーキシリンダ126R・126Lと
接続されている。
【0028】そして、前記前輪駆動切換バルブ123及
びブレーキバルブ125のソレノイド123a・123
b・125a・125bは図4に示すように、制御手段
となるコントローラ130と接続され、前輪駆動切換バ
ルブ123は前輪駆動切換レバー131の操作やステア
リングハンドル6の回動や走行速度等によって切り換え
られる。
【0029】即ち、前輪駆動切換レバー131の回動位
置は検知手段132によって検知されてコントローラ1
30に入力され、2輪駆動の場合にはソレノイド123
a・123bはOFFとされて中立位置となり、前輪駆
動切換レバー131を4駆位置に回動することによって
ソレノイド123bが作動されて切り換えて、4輪駆動
クラッチ78をONとする。
【0030】増速位置の場合には、作業時においてソレ
ノイド123bを作動させて4輪駆動とし、ステアリン
グハンドル6の回動により、角度センサー115が設定
角度以上回動された検知すると、ソレノイド123aが
作動されて前輪駆動切換バルブ123を切り換えて前輪
増速クラッチ79をONとする。そして同時に、旋回内
側のブレーキバルブ125のソレノイド125a(また
は125b)を作動させて内側の後輪の走行を停止させ
てさらに急旋回を可能とする。
【0031】但し、前記コントローラ130には更に作
業機の昇降位置センサー133、主変速レバー15の回
動位置センサー134、前後進切換レバー16の位置セ
ンサー135、副変速レバーの位置センサー136等が
接続されて、作業機が下がっている作業時や高速段に変
速された高速走行時や後進時等において、前輪を増速回
転させると転倒のおそれがあるので、このようなときに
はソレノイド123aはONされず前輪増速できないよ
うにしている。
【0032】また、前記潤滑油路124はリリーフバル
ブ141を介して1速油圧クラッチ31、2速油圧クラ
ッチ32、3速油圧クラッチ33、4速油圧クラッチ3
4、前進クラッチ53、後進クラッチ54と接続され、
リリーフバルブ142を介して主クラッチ14と接続さ
れて、余剰作動油を送油して潤滑できるようにしてい
る。
【0033】そして、前記パワーステアリング油圧ユニ
ット111のタンクポート(戻り油)側と前後進切換バ
ルブ121の間に、作動油圧変更手段となる電磁比例弁
127が介装されている。該電磁比例弁127のソレノ
イド127aは図4に示すようにコントローラ130と
接続され、ステアリングハンドル6を設定角度以上切っ
た前輪増速時に作動圧力を増加するようにしている。
【0034】即ち、前輪駆動切換レバー131を前輪増
速位置に切り換えておいて、作業速度で走行し、圃場端
で回行するときに、ステアリングハンドル6を設定角度
以上回動した状態では、前輪駆動切換バルブ123が切
り換わり前輪増速クラッチ79がONとなり、前輪増速
クラッチ79に圧油が送油されると共に、ブレーキバル
ブ125もONとなってサイドブレーキシリンダ126
にも圧油が送油されるために作動圧は通常よりも低下す
る。更に、パワステシリンダ114を作動させていれば
更に作動圧の低下が著しい。このとき 切り返しのため
に、前後進切換レバー16を前進または後進に回動操作
すると、前進クラッチ53または後進クラッチ54へ作
動油が送油される。ところが、ステアリングハンドル6
を大きく切れば切る程走行抵抗は大きくなるため、この
走行抵抗と油圧の低下によって発進時のタイムラグが長
くなり、発進フィーリングが悪くなっていた。例えば、
従来では図6の如く、一定時間後(前輪増速クラッチ7
9ON、及びブレーキバルブ125がON後)に急に圧
力が上昇するようになっていた。
【0035】そこで、本発明では電磁比例弁127と角
度センサー115をコントローラ130を介して連動連
結し、ステアリングハンドル6が設定角度以上切られた
状態で、電磁比例弁127を作動させて、前後進切換バ
ルブ121への作動油圧を高くし、タイムラグのない良
好な発進が得られるようにしている。このときは、図5
に示すように、徐々に油圧(P)が上昇してスムースな
発進ができる。
【0036】即ち、圃場端等で切り返しするときに、ス
テアリングハンドル6を設定角度以上切った状態で、前
後進切換レバー16を操作して前進から後進、または、
後進から前進に切り換えると、前輪増速クラッチ79に
圧油が送油されると同時に、電磁比例弁127が作動し
て、圧油が前進クラッチ53または後進クラッチ54に
増圧されながら油圧が送油されるようになり、ライムラ
グは殆どなくスムースな発進が可能となる。
【0037】なお、作動油圧を変更するための手段は、
本実施例では電磁比例弁を用いているが、絞りを用いた
り、パイロット油圧で作動油圧を変更したり、油圧ポン
プ110と並列に配設された他の油圧ポンプからの圧油
を切換バルブを用いて導く構成とすることも可能であ
る。
【0038】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、次
のような効果を奏する。まず、請求項1のごとく、前後
進切り換えを前後進切換手段の操作にて、油圧式前後進
用クラッチを切換操作可能とし、該前後進用クラッチの
作動油圧を変更手段にて変更可能に構成するとともに、
ステアリングハンドルの切れ角を検出する手段と作動油
圧変更手段を連動連結し、ステアリングハンドルを設定
角度以上切った時に作動油圧を高くしたので、ステアリ
ングを切った状態で圃場を旋回する場合には走行抵抗が
大きく、その時に前後進を切換えて前進または後進油圧
クラッチを作動させて発進するときには、タイムラグが
生じていたが、作動圧が高くなるために、前進または後
進の油圧クラッチの作動圧が高くなり、良好な発進フィ
ーリングが得られることができる。
【0039】また、請求項2に記載のごとく、前記作動
油圧変更手段を、電磁比例弁としたので、作動油圧変更
手段とステアリングハンドルの切れ角の検出手段とを簡
単に連結して制御できるようになり、その油圧設定等の
制御も簡単に行え、設定値の変更も容易にできる。
【0040】また、請求項3に記載のごとく、前記ステ
アリングハンドルの切れ角の検出手段を、前輪増速切換
手段と連動連結したので、ステアリングハンドルの切れ
角の検出手段は、作動油圧を変更する角度を検知する手
段と、前輪増速に切り換える角度を検出する手段を兼用
できて、コスト低減化を図れる。また、前輪増速の時に
作動圧を高めることができて、発進する時のフィーリン
グを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの全体側面図である。
【図2】ミッションケース内の伝動系を示す側面断面図
である。
【図3】変速系とステアリング系の油圧回路図である。
【図4】制御回路ブロック図である。
【図5】本発明による前後進切換時の時間と圧力の関係
を示す図である。
【図6】従来の前後進切換時の時間と圧力の関係を示す
図である。
【符号の説明】
6 ステアリングハンドル 16 前後進切換レバー 53 前進クラッチ 54 後進クラッチ 115 角度センサー 127 電磁比例弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後進切り換えを前後進切換手段の操作
    にて、油圧式前後進用クラッチを切換操作可能とし、該
    前後進用クラッチの作動油圧を変更手段にて変更可能に
    構成するとともに、ステアリングハンドルの切れ角を検
    出する手段と前記作動油圧変更手段を連動連結し、ステ
    アリングハンドルを設定角度以上切った時に作動油圧を
    高くしたことを特徴とする作業車両の前後進切換装置。
  2. 【請求項2】 前記作動油圧変更手段を、電磁比例弁と
    したことを特徴とする請求項1記載の作業車両の前後進
    切換装置。
  3. 【請求項3】 前記ステアリングハンドルの切れ角の検
    出手段を、前輪増速切換手段と連動連結したことを特徴
    とする請求項1記載の作業車両の前後進切換装置。
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