JP2009058031A - 作業車 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、作業車での旋回操作時において、チェンジギアのシフトダウン操作やアクセルペダル等のアクセル操作を無くして、ステアリングハンドルの旋回操作だけでスムーズに旋回出来るようにすることを課題とする。
【解決手段】変速装置Aを油圧制御により変速動作する作業車において、変速装置Aの変速位置を検出する変速センサ2とステアリングハンドル15の旋回角αSを検出する旋回角センサ4を設け、前記変速装置Aの変速位置が所定以上の高速変速段で走行中にステアリングハンドル15の旋回角αSが所定角度以上であることを検出すると、変速装置Aを自動的にシフトダウンすべく構成した作業車の構成とする。
【選択図】図11
【解決手段】変速装置Aを油圧制御により変速動作する作業車において、変速装置Aの変速位置を検出する変速センサ2とステアリングハンドル15の旋回角αSを検出する旋回角センサ4を設け、前記変速装置Aの変速位置が所定以上の高速変速段で走行中にステアリングハンドル15の旋回角αSが所定角度以上であることを検出すると、変速装置Aを自動的にシフトダウンすべく構成した作業車の構成とする。
【選択図】図11
Description
この発明は、トラクタ等の作業車に関する。特に、走行装置のトランスミッション内変速機構を制御装置による油圧機器の作動によって変速する油圧変速装置を具備した作業車に関する。
作業車両は、ロータリ作業などの作業時には低速で走行し、路上走行時には高速で走行するため、エンジンから走行装置へ動力を伝動するトランスミッションケース内に複数段或いは無段の変速装置を組み込み、操縦操作席の近傍に設けた変速レバーの変速位置を読込んでその変速位置に対応するように変速装置を油圧機器の作動によって変速動作させることで、所望の走行速度で走行出来るようにしている。また、ステアリングハンドルの旋回操作で左右走行軸の出力回転数を調整して旋回する制御も行っている。
例えば、特開2003−226257号公報には、ステアリングハンドルの旋回角によってトランスミッションケース内の左右走行軸への変速装置を制御してその出力回転比を調整する技術が開示されている。
特開2003−226257号公報
一般的に、作業車両の路上走行速度はあまり高速でない為に旋回走行時にも減速することなく走行出来るが、重い作業機を装着している場合には旋回を安定させるために、減速すると共にチェンジギアをシフトダウンして低速で旋回するようにしたり、走行軸にクローラ走行装置を装着している場合には旋回時に走行負荷が過大になるために、チェンジギアをシフトダウンすると共にエンジン回転を上昇させるアクセルアップ操作を行って旋回するようにしている。
そこで、本発明は、作業車での旋回操作時において、前記の如き面倒なシフトダウン操作やアクセル操作を無くして、ステアリングハンドルの旋回操作だけでスムーズに旋回出来るようにすること課題とする。
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1に記載の発明は、変速装置(A)を油圧制御により変速動作する作業車において、変速装置(A)の変速位置を検出する変速センサ(2)とステアリングハンドル(15)の旋回角(αS)を検出する旋回角センサ(4)を設け、前記変速装置(A)の変速位置が所定以上の高速変速段で走行中にステアリングハンドル(15)の旋回角(αS)が所定角度以上であることを検出すると、変速装置(A)を自動的にシフトダウンすべく構成した作業車としたものである。
請求項1に記載の発明は、変速装置(A)を油圧制御により変速動作する作業車において、変速装置(A)の変速位置を検出する変速センサ(2)とステアリングハンドル(15)の旋回角(αS)を検出する旋回角センサ(4)を設け、前記変速装置(A)の変速位置が所定以上の高速変速段で走行中にステアリングハンドル(15)の旋回角(αS)が所定角度以上であることを検出すると、変速装置(A)を自動的にシフトダウンすべく構成した作業車としたものである。
この構成によると、所定以上の高速変速段で走行中にステアリングハンドル(15)を回して旋回角(αS)が所定角度以上になると、変速装置(A)をシフトダウンして低速で走行軸の駆動トルクを増加して旋回する。
また、請求項2に記載の発明は、エンジン回転数(EN)が所定回転数以下の場合において、変速装置(A)をシフトダウンすべく構成したことを特徴とする請求項1に記載の作業車としたものである。
この構成によると、所定以上の高速変速段で走行中にステアリングハンドルを回し、旋回角(αS)が所定角度以上になり、さらに、エンジン回転数が所定回転数以下であれば変速装置(A)をシフトダウンして走行軸の駆動トルクを増加して旋回する。
請求項1記載の発明によれば、変速装置Aを所定以上の高速変速段にして走行中にステアリングハンドル15を回し、旋回角(αS)が所定角度以上になると、変速装置Aを自動的にシフトダウンして旋回に必要なトルクを確保するので、オペレータはステアリングハンドル15を回す操作に集中すれば良く操縦操作が楽になる。
請求項2記載の発明によれば、所定以上の高速変速段で走行中にステアリングハンドル15を回して旋回角(αS)が所定角度以上になり、この場合、エンジン回転数が所定回転数以上で旋回に必要なトルクが充分であればそのまま旋回し、エンジン回転数が所定回転数以下であれば変速装置Aを自動的にシフトダウンして走行軸の駆動トルクを増加して旋回する。これにより、旋回時にもエンジンの回転を上昇させることなく十分なトルクで旋回できるので、燃費が向上すると共に旋回性能が向上するようになる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の走行変速装置を適用したクローラ式トラクタTの全体を示す図面である。
図1は、本発明の走行変速装置を適用したクローラ式トラクタTの全体を示す図面である。
トラクタTは、図1に示すように、車体前部にエンジン取付フレーム10を配し、同フレーム10にエンジン11を取り付け、このエンジン11の後部からエンジン出力軸(図示せず)を突設し、同軸の回転を車体前後方向に配した鋳物製トランストランスミッションケース12内の主変速装置Aと副変速装置Bに伝達する構成となっている。また、前記変速装置A,Bにより適宜減速された回転動力は、後述するベベルギア56,85や左右アクスルケース内のスプロケット軸86等を介して、左右のクローラ式走行装置13へ伝達する構成となっている。
前記トランスミッションケース12の上方には、フロア14を支持し、このフロア14上に、操向操作部となるステアリングハンドル15とこのステアリングハンドル15の左右に走行を前後進に切り換える前後進切換レバー24とロータリ(図示省略)などの対地作業機或いは機体の前側に装着するフロントドーザ(図示省略)を昇降させるフィンガップレバー23(図2参照)を設け、ステアリングハンドル15の後側に操縦席18を設けてオペレータが着座して操縦操作を行う。
操縦席18の左側に走行速度を四段に変速する主変速レバー9、作業機の高さを調整するポジションレバー16、走行速度を高・低の二段に変速する副変速レバー17を設け、操縦席18の右側にバックアップスイッチ19、ロータリの傾きを調整する傾き調整ダイヤル20や手動調整レバー21及び水平制御切換スイッチ22を設け、足元のフロア14にブレーキペダル25、クラッチペダル26等を設ける構成となっている。
なお、フィンガップレバー23に代えてポジションレバー16でフロントドーザを昇降するようにしても良い。この時は、ポジションレバー16が中立位置に復帰するように付勢して設けると良い。
前記フロア14の左右両側部には、クローラ13の上方を覆うフェンダー27を設ける構成となっている。左右のフェンダー27は、着脱式の燃料タンク28を取り付ける構成となっていて、この燃料タンク28の上部形状は、前記フェンダー27に沿わせた形状とし、この上面に前後に伸びる取手29を設ける構成となっている。この取手29がそのまま乗降用のハンドキャッチャーとなる。
左右のフェンダー27の後側面には、作業機の昇降用油圧シリンダ30を昇降させる手動昇降スイッチ47と作業機の左右水平シリンダ32を調整する左右水平シリンダ32の手動水平スイッチ48を設けている。なお、手動昇降スイッチ47と手動水平スイッチ48はそれぞれ二個のスイッチを備えているので、この二個のスイッチを同時に押すことで、調整するシリンダ30,32を反転するようにして、左右どちら側にオペレータが立っても移動することなく昇降と水平の調整を行えるようにしても良い。
また、左右水平シリンダ32が無い型式の作業車の場合には手動水平スイッチ48でも昇降用油圧シリンダ30を昇降させるようにすれば良い。
前記トランスミッションケース12の上面には、作業機昇降用アクチュエータとなる昇降用油圧シリンダ30を設け、同シリンダ30のピストンに接続したリフトアーム31を上下回動することにより、リンク機構を介して作業機を昇降する構成となっている。
前記トランスミッションケース12の上面には、作業機昇降用アクチュエータとなる昇降用油圧シリンダ30を設け、同シリンダ30のピストンに接続したリフトアーム31を上下回動することにより、リンク機構を介して作業機を昇降する構成となっている。
また、車体後部のリンク機構の一部には、作業機の左右ローリング用アクチュエータとして左右水平シリンダ32を取り付け、この作動量を前記シリンダ32に併設するストロークセンサ(図示せず)により検出する構成となっている。
ステアリングハンドル15の前側下部に設けるフロントパネル33には、図3と図4に示す如く、燃料計34、バッテリチャージ警告灯35、エンジンオイル圧力警告灯36、水温警告灯37、システム異常警告灯38、スピンターン表示灯39、マイルドターン表示灯40、作業時間等を表示するアワーメータ41、主変速位置表示灯42、非常停止スイッチ98を設け、さらに、図5に示す如く、このフロントパネル33の左下側にホ―ンスイッチ44、ウインカーレバー43、ライト切換レバー45、旋回モード切換スイッチ46、雪路走行スイッチ3を設けている。
ステアリングハンドル15のスポーク部に左右二個の旋回スイッチ6,7を設け、旋回モード切換スイッチ46をブレーキかマイルドにしている時にどちらかの旋回スイッチ6,7を押すとステアリングハンドル15を180°回したと同じ旋回を行うようにしている。また、この旋回スイッチ6,7は、旋回モード切換スイッチ46を押すと左右操行装置の片側をブレーキにして旋回する制御の場合に両方の旋回モード切換スイッチ46を同時に押すと左右の前後進切換クラッチDを中立にして走行を停止するようになる。
なお、この旋回スイッチ6,7の機能は急旋回であるので、副変速装置Bが低速の時のみに働くようにして安全を図っている。
次に、トラクタTのトランスミッションケース12内の動力伝動構造を図8と図9で説明する。
次に、トラクタTのトランスミッションケース12内の動力伝動構造を図8と図9で説明する。
トランスミッションケース12は、図9に示す如く、前ケース99、第一中間ケース100、第二中間ケース101、第三中間ケース102、後ケース103の5つの中空ケースを連結した構成である。
前記エンジン11の出力軸から入力連結軸114を介してカップリング115で連結された前ケース99内の入力軸50へ入力された回転動力は、まず該入力軸50に設けた減速ギア組51によりトランスミッションケース12の第一中間ケース100に枢支した主クラッチ入力軸54に伝動され、主クラッチ52を駆動する。そして、この主クラッチ52にて入切操作される動力は、トランスミッションケース12の第三中間ケース102内に設ける主変速装置A及び副変速装置Bにより適宜減速され、後ケース103に枢支してベベルギア56を有する出力軸55へ伝達される。主クラッチ入力軸54の前ケース99外側には油圧ポンプ57を装着して駆動している。
前記カップリング115は、図7に示す如く、ステアリングハンドル15下部のフロア14に蓋板113を外すと開口する開口部116から着脱可能にして、メンテナンスが容易に出来るようにしている。主クラッチ52は主クラッチ出力軸53への動力断続を行い、フロア14上のクラッチペタル26で入切操作される。
主変速装置Aは、主クラッチ出力軸53の延長線に設けるメイン駆動軸58とこのメイン駆動軸58を中心にして上下に配した第一従動軸59と第二従動軸60の三軸で構成されている。
主クラッチ出力軸53の回転動力は該主クラッチ出力軸53の後端に設けたギア61に噛合する大径ギア62を備えた減速軸63に伝達され、該減速軸63の小径ギア64と噛合するギア65からメイン駆動軸58に伝達される。
メイン駆動軸58にスプライン係合しているギア66と前記第二従動軸60上にニードルベアリングを介して軸受されたギア67とが常時噛合し、前記メイン駆動軸58にスプライン係合している小径ギア68と前記第一従動軸59にニードルベアリングを介して軸受されているギア69とがそれぞれ常時噛合している。なお、ギア65とギア66は一体のギアである。
さらにメイン駆動軸58にスプライン係合しているギア70と第一従動軸59にニードルベアリングを介して軸受されているギア71とが常時噛合している。また、メイン駆動軸58にスプライン係合しているギア72と第二従動軸60にニードルベアリングを介して軸受されているギア73とが常時噛合している。
第一従動軸59には、一速用のクラッチC1と三速用のクラッチC3を内装して相対回転不能にしたシリンダケース74が設けられている。
第一従動軸59の伝動下手端部にスプライン嵌合したギア75をメイン駆動軸58に遊嵌したギア筒77に固定したギア76と噛み合わせて第一従動軸59の回転をギア筒77に伝動している。
第一従動軸59の伝動下手端部にスプライン嵌合したギア75をメイン駆動軸58に遊嵌したギア筒77に固定したギア76と噛み合わせて第一従動軸59の回転をギア筒77に伝動している。
また第一従動軸59の軸線上に出力軸55を設け、この出力軸55に副変速装置Bを構成するクラッチギア78をスプライン嵌合し、このクラッチギア78を前記ギア筒77に形成したギア79と噛み合わせるとギア筒77の回転がギア79からクラッチギア78を介して出力軸55に伝動されて減速された状態になり、第一従動軸59のギア75と噛み合わせると第一従動軸59の回転或いは後述する第二従動軸60からギア75へ伝動された回転が出力軸55に伝動されて増速された状態になる。すなわち、副変速装置Bによって、主変速装置Aの四段変速が高・低に切り換わるのであるが、この副変速装置Bの高は、主として路上走行時に使用される。
一速用のクラッチC1を入にすると、メイン駆動軸58の回転がギア68からギア69へ減速伝動され、ギア69の回転がシリンダケース74を介して第一従動軸59の回転となってギア75を回転する。この時にクラッチギア78をギア75と噛み合わせると第一従動軸59の回転が出力軸55に直接伝動され、クラッチギア78を前記ギア筒77に形成したギア79と噛み合わせるとギア75の回転がギア76を介してギア筒77に減速伝動し、ギア筒77の別のギア79から出力軸55に減速伝動される。
また、三速用のクラッチC3を入にすると、メイン駆動軸58の回転がギア70からギア71へ増速伝動され、ギア71の回転がシリンダケース74を介して第一従動軸59の回転となってギア75を回転する。この時にクラッチギア78をギア75と噛み合わせると第一従動軸59の回転が出力軸55に直接伝動され、クラッチギア78を前記ギア筒77に形成したギア79と噛み合わせるとギア75の回転がギア76を介してギア筒77に減速伝動し、さらにその回転がギア筒77の別のギア79から出力軸55に減速伝動される。
メイン駆動軸58と平行位置に配置された第一従動軸59との間に設けられる前記のギア伝達機構と同様の構成が、メイン駆動軸58と第二従動軸60の間にも設けられていて、二速用のクラッチC2と四速用のクラッチC4を構成している。
まず、メイン駆動軸58にスプライン係合しているギア66が第二従動軸60にニードルベアリングを介して軸受されているギア67と常時噛合し、第二従動軸60に相対回転不能にしたシリンダケース80を取り付けている。このシリンダケース80に二速用のクラッチC2と四速用のクラッチC4を内装している。
第二従動軸60の後端部に固定したギア81をメイン駆動軸58に遊嵌したギア筒77にスプライン嵌合したギア76と噛み合わして第二従動軸60の回転をギア筒77に伝動している。
従って、二速用のクラッチC2を入にすると、メイン駆動軸58の回転がギア66からギア67へ速伝動され、ギア67の回転がシリンダケース80を介して第二従動軸60の回転となってギア81を回転し、さらにギア81からギア76を介してギア75を回転する。この時にクラッチギア78をギア75と噛み合わせると第二従動軸60の回転が出力軸55に伝動され、クラッチギア78を前記ギア筒77に形成したギア79と噛み合わせるとギア81の回転がギア76を介してギア筒77に伝動し、ギア79から出力軸55に減速伝動される。
また、四速用のクラッチC4を入にすると、メイン駆動軸58の回転がギア72からギア73へ増速伝動され、ギア73の回転がシリンダケース80を介して第二従動軸60の回転となってギア81を回転し、さらにギア81からギア76を介してギア75を回転する。この時にクラッチギア78をギア75と噛み合わせると第二従動軸60の回転が出力軸55に伝動され、クラッチギア78を前記ギア筒77に形成したギア79と噛み合わせるとギア81の回転がギア76を介してギア筒77に伝動し、ギア79から出力軸55に減速伝動される。
左右のクローラ走行装置13,13を支持する後ケース103の左右側壁間に支持軸94を枢着し、この支持軸94に前記出力軸55に固着のベベルギア56と噛み合うベベルギア85をスプライン係合し、このベベルギア85と左右対称位置にブレーキディスク82を設けている。
そして、ブレーキペダル25とブレーキディスク82をリンク機構(図示せず)で接続し、ブレーキペダル25の踏み込み操作によりブレーキディスク82を圧着することによって、支持軸94の回転、即ち左右クローラ走行装置13,13の回転を制動するように構成している。
前記支持軸94の端部には減速ギア組83を設け、この減速ギア組83を介して支持軸94の回転をアクスルケース内の入力軸84に伝動する。
前記アクスルケースの内部には前後進切換クラッチDと二段遊星歯ギア機構87で構成した旋回装置を配設している。この旋回装置は、前記入力軸84と、この入力軸84の外端部側に該入力軸84と同軸に枢着されたスプロケット軸86と、入力軸84とスプロケット軸86の間に介装された二段遊星歯ギア機構87と、この二段遊星歯ギア機構87のキャリア88に設けられた湿式多板型の正転用クラッチ89及び逆転用クラッチ90とで前後進切換クラッチDを構成し、アクスルケース内の左右に設けている。
前記アクスルケースの内部には前後進切換クラッチDと二段遊星歯ギア機構87で構成した旋回装置を配設している。この旋回装置は、前記入力軸84と、この入力軸84の外端部側に該入力軸84と同軸に枢着されたスプロケット軸86と、入力軸84とスプロケット軸86の間に介装された二段遊星歯ギア機構87と、この二段遊星歯ギア機構87のキャリア88に設けられた湿式多板型の正転用クラッチ89及び逆転用クラッチ90とで前後進切換クラッチDを構成し、アクスルケース内の左右に設けている。
正転用クラッチ89が入となることで前進走行し、逆転用クラッチ90が入になることで後進走行するのであるが、ばね圧によって正転用クラッチ89を入にしていて前後進レバー24を後進側へ操作すると油圧力をクラッチ板に作用して逆転用クラッチ90を入に切換えるようにしている。
左右の前後進切換クラッチDは、ステアリングハンドル15での旋回時に該ステアリングハンドル15のハンドル回転角度からクラッチ板に作用する油圧力を調整して左右のクローラ走行装置13の回転数を旋回内側が低速になるように変更して旋回している。
なお、本実施例のクローラ式走行装置13を装備した作業車両では、路上走行時に急角度で旋回すると走行負荷が急増してエンジンが停止する場合があるので、後述する旋回時制御を行っている。
104は、スプロケット軸86の回転状態検出用のギアで、2個の回転センサ105,106で回転状態を検出する。機体が走行しているかの判断は、回転センサ105,106からの信号だけでなく、主変速レバー9や副変速レバー17や前後進切換レバー24が中立及びクラッチペダル26が踏み込みのどれか一つでもYESの条件では回転センサ105,106からの回転信号を無視して機体の走行状態ではないと判断する。これは、機体停止時にエンジン振動による回転を回転センサ105,106が検出しても無視するためである。
メイン駆動軸58の回転は、軸端に連結したPTO入力軸91に伝動され、PTO変速機構92を介してPTO出力軸93へ伝動される。
なお、主変速レバー9と副変速レバー17を適宜に操作して所望の走行速度で走行するのであるが、副変速レバー17の低速は主としてロータリ作業などの作業時に使用し、副変速レバー17の高速は路上走行などの移動時に使用する。
なお、主変速レバー9と副変速レバー17を適宜に操作して所望の走行速度で走行するのであるが、副変速レバー17の低速は主としてロータリ作業などの作業時に使用し、副変速レバー17の高速は路上走行などの移動時に使用する。
図10は、路上高速走行における旋回制御の制御ブロック図である。制御用マイコン110にはステアリングハンドル15の回動部に設ける旋回角センサ4から旋回角度が入力し、副変速装置Bの副変速センサ107から高・低の変速位置が入力し、エンジン11のエンジン回転センサ108からエンジンの回転数ENが入力し、主変速装置Aの主変速センサ111から変速位置が入力する。
マイコン110からは、キャブ制御回路109へエンジンの回転数制御信号が出力され、主変速制御バルブ112に主変速装置Aへの変速指示信号が出力される。
図11は、旋回制御の制御フローチャート図である。ステップS1でエンジン回転数ENとステアリングハンドル15の旋回角αSを読込み、ステップS2でエンジン回転数ENが2200rpm以下であるかの判定を行い、2200rpm以下(YESの判定)であれば、ステップS3の副変速判定に移り、2200rpm以上(NOの判定)であれば、そのままでリターンする。
図11は、旋回制御の制御フローチャート図である。ステップS1でエンジン回転数ENとステアリングハンドル15の旋回角αSを読込み、ステップS2でエンジン回転数ENが2200rpm以下であるかの判定を行い、2200rpm以下(YESの判定)であれば、ステップS3の副変速判定に移り、2200rpm以上(NOの判定)であれば、そのままでリターンする。
ステップS3の副変速判定で副変速が高(YESの判定)であれば、ステップS4の主変速判定に移り、低(NOの判定)であれば、そのままでリターンする。
ステップS4の主変速判定で主変速が四速(YESの判定)であれば、ステップS5の旋回角判定に移り、四速以外(NOの判定)であれば、そのままでリターンする。
ステップS4の主変速判定で主変速が四速(YESの判定)であれば、ステップS5の旋回角判定に移り、四速以外(NOの判定)であれば、そのままでリターンする。
ステップS5の旋回角判定では、旋回角αSが20°以上であるかの判定を行い、20°以上であれば、ステップS6の再旋回角判定に移り、20°未満であれば、そのままでリターンする。
ステップS6の再旋回角判定で、さらに旋回角αSが45°未満であるかの判定を行い、45°未満(YESの判定)であれば、ステップS7で主変速を三速にシフトダウンし、45°以上(NOの判定)であれば、ステップS8で主変速を二速にシフトダウンする。
さらに、ステップS9でデータを再度読込んで、ステップS10の旋回角判定を行い、旋回角αSが20°未満(YESの判定)であれば、ステップS11で主変速を四速に戻してリターンし、20°以上(NOの判定)であれば、そのままでリターンする。
なお、前記フローチャートに記載していないが、エンジン回転数ENが2000rpm以下で旋回しようとすると、エンジン回転数ENを2000rpmまで上昇するようにする。
前記の旋回制御は、エンジン回転数ENが2200rpm以下でステアリングハンドル15を回すと、旋回角αSが20°から45°で主変速装置Aを三速にシフトダウンし、旋回角αSが45°以上で主変速装置Aを二速にシフトダウンするようにしているが、旋回角αSの範囲やシフトダウンの段数は適宜に変更しても良く、例えば、旋回角αSが45°以上で主変速装置Aを一段シフトダウンするようにしても良い。なお、シフトダウンの動作は、旋回中に一度前後進切換クラッチDを直進にして主変速装置Aの変速段を下げ、再び前後進切換クラッチDの旋回側クラッチを繋ぐようにすることで、変速ショックを和らげている。また、旋回中の主変速装置Aのクラッチ入切ではクラッチ圧の昇降を行わない方が安定している。
次の変速制御は、旋回中ではないが、副変速が高で主変速を四速にして始動する場合には、変速位置表示灯42を高・四に表示したままで、主変速を三速にして始動の5秒後に四速にするようにして始動トルクの不足を補うようにしている。この場合にも、エンジン回転数が2000rpmを超えていると、四速のままで始動するようにしても良い。なお、この始動時シフトアップは、前記の5秒後に旋回していれば、シフトアップを行わない。
A 変速装置
αS 旋回角
2 変速センサ
4 旋回角センサ
11 エンジン
15 ステアリングハンドル
αS 旋回角
2 変速センサ
4 旋回角センサ
11 エンジン
15 ステアリングハンドル
Claims (2)
- 変速装置(A)を油圧制御により変速動作する作業車において、変速装置(A)の変速位置を検出する変速センサ(2)とステアリングハンドル(15)の旋回角(αS)を検出する旋回角センサ(4)を設け、前記変速装置(A)の変速位置が所定以上の高速変速段で走行中にステアリングハンドル(15)の旋回角(αS)が所定角度以上であることを検出すると、変速装置(A)を自動的にシフトダウンすべく構成した作業車。
- エンジン回転数(EN)が所定回転数以下の場合において、変速装置(A)をシフトダウンすべく構成したことを特徴とする請求項1に記載の作業車。
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JP2007225294A Pending JP2009058031A (ja) | 2007-08-31 | 2007-08-31 | 作業車 |
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JP (1) | JP2009058031A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20160117506A (ko) * | 2014-02-03 | 2016-10-10 | 아트라스 콥코 록 드릴스 에이비 | 굴착기의 추진을 제어하기 위한 방법, 시스템 및 컴퓨터 프로그램과, 굴착기 |
KR20200022400A (ko) * | 2017-07-05 | 2020-03-03 | 스미토모 겐키 가부시키가이샤 | 쇼벨 및 쇼벨의 제어방법 |
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2007
- 2007-08-31 JP JP2007225294A patent/JP2009058031A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017512150A (ja) * | 2014-02-03 | 2017-05-18 | アトラス コプコ ロツク ドリルス アクチボラグ | 掘削リグ及び掘削リグの推進を制御するための方法、システム及びコンピュータプログラム |
US10232876B2 (en) | 2014-02-03 | 2019-03-19 | Epiroc Rock Drills Aktiebolag | Method, system and computer program for controlling propulsion of a drilling rig as well as a drilling rig |
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KR20200022400A (ko) * | 2017-07-05 | 2020-03-03 | 스미토모 겐키 가부시키가이샤 | 쇼벨 및 쇼벨의 제어방법 |
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