JP2010053925A - 作業車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】3速を選択する低速側油圧クラッチ52から4速を選択する高速側油圧クラッチ51への変速操作が行われた際には、そのときの車速を記憶させ、油圧クラッチ52を切りにして油圧クラッチ51を作動させた際、前記記憶している車速と同じ速度になるようにトラニオン軸30の回動角度を制御した後に、油圧クラッチ51を接続させ、その後トラニオン軸30の回動角度を前後進ペダル9が踏み込まれた制御位置まで滑らかに油圧を変化させることができる。このため、油圧クラッチ51,52間のクラッチ切り換え時の油圧変化の制御をゆっくり行うことで、変速操作に伴う車両の速度変化がスムーズに行える。
【選択図】図7
Description
請求項1記載の発明は、エンジン(3)と、該エンジン(3)動力を入力して出力油圧を得るために設けたトラニオン軸(30)を有し、該トラニオン軸(30)の回動角度に応じた油圧に基づく出力回転数を出力する静油圧式変速装置(7)と、該静油圧式変速装置(7)からの出力回転数を低速側油圧クラッチ(52)と高速側油圧クラッチ(51)及び複数のギヤ噛合式変速機構により変速する変速装置と、前記低速側油圧クラッチ(52)と高速側油圧クラッチ(51)をそれぞれ切り換える低速側切換スイッチ(62b)と高速側切換スイッチ(62a)と、車速センサ(74)と、トラニオン軸(30)を回動させるためのトラニオン軸駆動モータ(66)と、機体の前後進を切り換える前後進レバー(88)と、踏み込み量に対応して静油圧式変速装置(7)のトラニオン軸(30)の回動角度をトラニオン軸駆動モータ(66)を介して調整するHSTペダル(9)と、前記低速側油圧クラッチ(52)から高速側油圧クラッチ(51)に切り換える時には、まず、車速センサ(74)で検出した前記クラッチ切り換え時の車速を記憶する記憶手段に記憶し、該記憶手段で記憶した車速と同等の車速になるようにトラニオン軸(30)の回動角度を変更し、その後、高速側油圧クラッチ(51)を接続させて、さらにその後にHSTペダル(9)の踏み込み位置に対応するトラニオン軸(30)の回動角度に変更するトラニオン軸回動角度変更手段(66)を制御する制御装置(100)とを備えた作業車両である。
車両の一例として多目的作業車(以下作業車)の左側面図を図1(a)に示し、図1(b)に運転台部分の要部斜視図を示す。また、図2は本実施例の作業車両のトランスミッション内の動力伝動系統図、図3は図2の動力伝動系統図の部分拡大図を示し、図4には副変速レバーの操作部の斜視図を示し、図5はHST制御ブロック図であり、図6は静油圧式無段変速装置(HST)の油圧閉回路図である。
また、HSTペダル9の踏み込み量に応じて図2に示す静油圧式無段変速装置(HST)7の出力軸27の回転数が変速される。
また、HSTペダル9に連動しているトラニオン軸30を介して、可変容量油圧ポンプ7aの斜板により定容量油圧モータ7bの出力軸27の回転数が変速される。
PTO駆動軸26はギヤ29を備えた駆動軸28と直結しており、該ギヤ29に噛合するギヤ31の動力はPTO後カウンタ軸32上のカウンタギヤ33に伝達され、次いでPTOクラッチ34を介してPTO前カウンタ軸35に伝達され、該PTO前カウンタ軸35は前ケース15を貫通し、PTO前カウンタ軸35と一体化された図示しないPTOカウンタ軸とPTOカウンタギヤに伝動し、該カウンタギヤから図示しないPTO出力軸上のPTO入切ギヤに動力が出力される。
また、主変速スイッチ62a(「+」符号側)と主変速スイッチ62b(「−」符号側)がそれぞれ押されると図5に示す高速用油圧クラッチソレノイド49と低速用油圧クラッチソレノイド50がそれぞれ作動して油圧クラッチ51と油圧クラッチ52がそれぞれ接続される。
なお、図4に示すようにレバーガイド64内の高速側又は低速側に副変速レバー12が操作されると、それぞれ高速側の副変速レバーセンサ65Hと低速側の副変速レバーセンサ65Lとが副変速レバー12のシフト位置を検知することができる。
副変速レバー12を低速側にすると、副変速ギヤ48bがギヤ44bに噛み合って動力伝達の準備ができる。
トラニオン軸30が回動することで、エンジン3の回転動力は油圧式無段変速装置(HST)7の定容量油圧モータ7bの出力軸27から出力され、得られた動力は出力軸27、伝動軸40、ギヤ40a、ギヤ40b、ギヤ40cおよび主変速軸41へと伝達されていく。
軸45の動力は、ギヤ48b、ギヤ44b、ギヤ37、ギヤ56へと順に伝達される。そして、差動装置53を通過して左右の前輪2が回転する。
前記主変速装置の出力は油圧クラッチ52,51による接続で行われるため、走行しながらの変速が可能である。そこで、作業走行中において、スイッチ62b,62aを交互に入り切りすると、1速(作業低速)と2速(作業高速)の切換えができる。
すなわち3速(低速走行)と4速(高速走行)は、いずれも走行時の低速と高速であり、基本的には作業機を用いる作業はしないが、条件によっては3速で作業機を用いる作業を行う場合もある。副変速レバー12を高速側にすると、副変速装置のギヤ48aがギヤ44aに噛み合って動力伝達の準備ができる。
従来はHSTトラニオン軸30の回動角度を一定位置に保持した状態で油圧クラッチ51と油圧クラッチ52の切り替えをしていたため、低速側油圧クラッチ52から高速側油圧クラッチ51に切り替える際、HST馬力が急激に増大する。そのため、エンジン回転が低下し、シフトアップしているにもかかわらず、実際に車速がダウンし、その後加速していくため、オペレータは違和感を感じる問題点があった。
図7のフローチャートに示すように、油圧クラッチ51,52間の切り替え時の油圧クラッチの油圧変化の制御を行うことで、変速操作に伴う車両の速度変化がスムーズに行える。また、HST7の急激な負荷変動を防止することにより、エンジンの回転低下、最悪ン場合はエンストを防止することができる。
たとえば、車体重量が3000kgのときにはセンサからの電圧値は5vであるので、αt(%)は70%となる。
αt(%)=100−6×5=70%
また、車体重量が2000kgのときにはセンサからの電圧値は0vであるので、αt(%)は(100−6×0=)100%となる。
3 ディーゼルエンジン 5 操縦室
6 後輪 7 静油圧式無段変速装置
7a 可変容量型油圧ポンプ
7b 定容量型油圧モータ 7c 油圧入力軸
7d 油圧閉回路 8 ブレーキペダル
9 HSTペダル 10 昇降リンク
11 運転席 12 副変速レバー
13 補助輪 13a 回転軸
14 ミッションケース 15 前ケース
16 繋ぎケース 17 中間ケース
18 後ケース 19 入力軸
20 インプットケース
21、22、24、25 ギヤ
23 第一中継軸 26 PTO駆動軸
27 出力軸 28 駆動軸
29、31 ギヤ 30 トラニオン軸
32 PTO後カウンタ軸
33 カウンタギヤ 34 PTOクラッチ
35 PTO前カウンタ軸 37 前輪駆動ギヤ
40 伝動軸 40a、40b、40c ギヤ
41 主変速軸(クラッチ軸)
42 大ギヤ 43 中ギヤ
44a 副変速高速用小ギヤ
44b 副変速低速用大ギヤ
45 クラッチ軸
46、47 変速クラッチギヤ
48a 副変速高速用大ギヤ
48b 副変速低速用小ギヤ
49 高速側油圧クラッチソレノイド
50 低速側油圧クラッチソレノイド
51 高速側油圧クラッチ
52 低速側油圧クラッチ
53 差動装置 56 後輪駆動ギヤ
57 カウンタギヤ 58 ギヤ
60 後輪出力ギヤ 61 後輪駆動軸
62a,62b 主変速(高・低切換)スイッチ
64 レバーガイド
65H、65L 副変速レバー位置センサ
66 電動モータ
67 PTOレバー位置センサ
68 低速用ソレノイド 69 高速用ソレノイド
73 前後進切換用スイッチ
74 車速センサ 75 HST出力軸回転センサ
76a 第1圧力センサ 76b 第2圧力センサ
77 傾斜センサ 78 プレート
79 ポテンショメータ
80 作業モード設定ボタン
81 動作モード設定ボタン
82 クルーズコントロール入切スイッチ
83 前後進ペダルポジションセンサ
84 重量センサ 85 ロッド
86 ステー 87 スプリング
88 前後進レバー 89 クラッチペダル
90 クラッチ
100 制御装置
R1 正転切換リレー R2 逆転切換リレー
Claims (1)
- エンジン(3)と、
該エンジン(3)の動力を入力して出力油圧を得るために設けたトラニオン軸(30)を有し、該トラニオン軸(30)の回動角度に応じた油圧に基づく出力回転数を出力する静油圧式変速装置(7)と、
該静油圧式変速装置(7)からの出力回転数を低速側油圧クラッチ(52)と高速側油圧クラッチ(51)及び複数のギヤ噛合式変速機構により変速する変速装置と、
前記低速側油圧クラッチ(52)と高速側油圧クラッチ(51)をそれぞれ切り換える低速側切換スイッチ(62b)と高速側切換スイッチ(62a)と、
車速センサ(74)と、
トラニオン軸30を回動させるためのトラニオン軸駆動モータ(66)と、
機体の前後進を切り換える前後進レバー(88)と、
踏み込み量に対応して静油圧式変速装置(7)のトラニオン軸(30)の回動角度をトラニオン軸駆動モータ(66)を介して調整するHSTペダル(9)と、
前記低速側油圧クラッチ(52)から高速側油圧クラッチ(51)に切り換える時には、まず、車速センサ(74)で検出した前記クラッチ切り換え時の車速を記憶する記憶手段に記憶し、該記憶手段で記憶した車速と同等の車速になるようにトラニオン軸(30)の回動角度を変更し、その後、高速側油圧クラッチ(51)を接続させて、さらにその後にHSTペダル(9)の踏み込み位置に対応するトラニオン軸(30)の回動角度に変更するトラニオン軸回動角度変更手段(66)を制御する制御装置(100)
とを備えたことを特徴とする作業車両。
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JP2000104819A (ja) * | 1998-09-30 | 2000-04-11 | Kubota Corp | 作業車の走行変速装置 |
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