JP2002154858A - 木片セメント板および多層木片セメント板 - Google Patents

木片セメント板および多層木片セメント板

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JP2002154858A
JP2002154858A JP2000344291A JP2000344291A JP2002154858A JP 2002154858 A JP2002154858 A JP 2002154858A JP 2000344291 A JP2000344291 A JP 2000344291A JP 2000344291 A JP2000344291 A JP 2000344291A JP 2002154858 A JP2002154858 A JP 2002154858A
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weight
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wood chip
layer
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Yoshihiro Nakao
喜浩 中尾
Yoichi Ikemoto
陽一 池本
Takashi Sawara
敬 佐原
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2201/00Mortars, concrete or artificial stone characterised by specific physical values
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Abstract

(57)【要約】 【課題】寸法安定性に優れた木片セメント板を提供す
る。 【解決手段】 セメント、木片および無機骨材を主成分
とする木片セメント板において、セメント100重量部
に対し、木片10〜25重量部、嵩比重1.2〜1.5
で平均粒径200μm以下の無機骨材15〜25重量部
および嵩比重0.6〜1.0で平均粒径50μm以下の
無機骨材20〜30重量部添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外壁などの建築材
料として用いられる木片セメント板および多層木片セメ
ント板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、木片セメント板や多層木片セメン
ト板は、防火性や耐水性に優れていることから、主に建
物の外壁などに用いられており、例えば、ポルトランド
セメントを主成分とするセメント組成物と木片と水とを
混合した後、これらの混合物を成形型に供給し、加圧加
熱することにより所定の形状に賦形し、硬化させて製造
されている。
【0003】このような木片セメント板や多層木片セメ
ント板は、多量の木片が混入されているため、寸法安定
性に欠けるという問題がある。このため、無機骨材を添
加して木片自体の添加量を減らし、寸法安定性を向上さ
せることが提案されている(例えば、特開平9−309
760号公報参照)。
【0004】また、表層および裏層を耐透水性の高い構
造に形成し、木片の吸放湿速度を減少させることによ
り、寸法安定性を向上させ、反りを抑制した多層木片セ
メント板が提案されている(例えば、特開平2000−
44302号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
場合は、多量の無機骨材を添加すると、セメント成分が
減少するとともに、木片が減少し、強度低下を招くとい
う問題がある。また、基材中に空孔ができやすくなるた
め、寸法安定性も低下することが指摘されている。
【0006】一方、後者の場合には、各層の木片による
吸放湿速度を減少させたとしても、各層の寸法変化率が
大きく異なると、層間に寸法変化量差が発生し、反りが
発生するものである。また、基材の耐透水性を向上させ
るためには、組織構造を緻密にする必要があり、この結
果、多層木片セメント板自体の重量が大きくなり、ハン
ドリング性が低下するという問題がある。
【0007】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、寸法安定性に優れた木片セメント板お
よび多層木片セメント板を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
セメント、木片および無機骨材を主成分とする木片セメ
ント板において、セメント100重量部に対し、木片1
0〜25重量部、嵩比重1.2〜1.5で平均粒径20
0μm以下の無機骨材15〜25重量部および嵩比重
0.6〜1.0で平均粒径50μm以下の無機骨材20
〜30重量部添加することを特徴とするものである。
【0009】請求項1記載の発明において、木片セメン
ト板に使用されるセメントとしては、ポルトランドセメ
ント、高炉スラグセメント、シリカセメント、フライア
ッシュセメントなどを挙げることができる。また、熱硬
化成分として、アルミナセメント、無水石膏を添加して
もよい。
【0010】請求項1記載の発明において、木片セメン
ト板に使用される木片としては、杉、檜、松などが挙げ
られる。
【0011】木片の形状は、特に限定されるものではな
いが、平滑性や緻密性が必要なときには、目開き1.0
mmの篩通過分からなるおが屑状のものが好適に使用す
ることができ、目開き0.5mmの篩通過分からなるも
のがさらに好適である。一方、軽量性や強度が必要なと
きには、長さ60mm以下、幅20mm以下、厚さ2m
m以下のものが好ましく、目開き1.68mm以下の篩
で分級された通過分を70重量%以上含有するものが特
に好ましい。
【0012】請求項1記載の発明において、木片セメン
ト板に使用される嵩比重1.2〜1.5で平均粒径20
0μm以下の無機骨材としては特に限定されないが、例
えば、珪砂、フライアッシュ、マイカ、高炉スラグなど
が挙げられる。これらの無機骨材を添加することによ
り、セメントの硬化過程に形成される空隙が充填され、
緻密な硬化体となり、強度、寸法安定性が向上する。平
均粒径が200μmより大きくなると、セメント硬化体
の空隙を充填するのには大きすぎ、十分に緻密な硬化体
とならない。
【0013】請求項1記載の発明において、木片セメン
ト板に使用される嵩比重0.6〜1.0で平均粒径50
μm以下の無機骨材としては特に限定されないが、例え
ば、微粉珪砂、フライアッシュ微粉末、マイカ、高炉ス
ラグ微粉末、ワラストナイト、シリカヒュームなどが挙
げられる。これらの無機骨材を添加することにより、前
述の平均粒径200μm以下の無機骨材で充填できない
さらに小さい空隙に平均粒径50μm以下の無機骨材が
充填され、緻密な硬化体が得られる。これにより強度が
向上するとともに、吸水量が抑制されるため、さらに寸
法安定性が優れる。
【0014】すなわち、一般に、無機骨材は、木片と置
換され、木片セメント板の寸法安定性に寄与するもの
の、多量の無機骨材を用いると、セメント成分が減少す
るとともに、木片が減少し、強度低下を招く。また、基
材中に空孔ができやすくなるため、寸法安定性の低下が
起こり、比重の大きな無機骨材を使用することで、木片
セメント板自体が重くなり、ハンドリング性が低下す
る。これに対し、異なる比重と径を有する二種類の無機
骨材を添加することにより、粒径の大きな無機骨材で木
片を置換し、この無機骨材同士が接して発生する空孔を
粒径の小さな無機骨材が埋めることにより、無機骨材を
細密充填することが可能となり、高い置換効率のため、
セメント量、木片量を大幅に低減させることなく高い寸
法安定性を確保するとともに、高強度を得ることができ
る。
【0015】請求項1記載の発明において、木片セメン
ト板のセメント、木片、嵩比重1.2〜1.5で平均粒
径200μm以下の無機骨材および嵩比重0.6〜1.
0で平均粒径50μm以下の無機骨材の混合割合は、セ
メントが100重量部に対し、木片が10〜25重量
部、嵩比重1.2〜1.5で平均粒径200μm以下の
無機骨材が15〜25重量部、嵩比重0.6〜1.0で
平均粒径50μm以下の無機骨材が20〜30重量部に
限定される。
【0016】前記木片が10重量部未満の場合には、補
強効果が得られず、強度不足となるとともに、比重が大
きくなり、木片セメント板の重量が大きくなるおそれが
ある。また、木片が25重量部を超えると、バインダー
の役目をするセメント量が少なくなり、強度が低くなる
とともに、防火性能が劣るなどの問題がでてくる。
【0017】なお、木片の一部を有機繊維で置換しても
よい。
【0018】前記嵩比重1.2〜1.5で平均粒径20
0μm以下の無機骨材が15重量部未満の場合には、単
位体積当たりのセメント量が増加するため、水に対する
寸法変化率が大きくなる。また、25重量部を超える
と、平均粒径200μm以下の無機骨材同士の接触が高
まるため、基材中に空孔が多数できてしまい、水に対す
る寸法変化率が大きくなり、強度低下してしまう。
【0019】前記嵩比重0.6〜1.0で平均粒径50
μm以下の無機骨材が20重量部未満の場合には、平均
粒径200μm以下の無機骨材同士の接触により発生す
る空孔を埋めることができず、水に対する寸法変化率が
大きくなる。また、30重量部を超えても、水に対する
寸法変化率はほとんど変化せず、強度低下を招く。
【0020】請求項1記載の発明において、セメント1
00重量部に対する水の混合割合は、30〜60重量部
であることが好ましい。水が30重量部未満の場合に
は、セメントの水和反応が不十分となり、強度低下を引
き起こす。また、水が60重量部を超えると、混合時に
おいて、小さな固まりができて均一に混合ができなくな
り、成形された木片セメント板が不均質で強度がでなく
なる。
【0021】請求項1記載の発明において、木片セメン
ト板の製造方法としては、セメント、木片、無機骨材お
よび水の混合物を型枠上に散布落下させ、ホットプレス
により所定時間加圧加熱して硬化させた後、脱型するこ
とにより得ることができる。
【0022】混合物の調製は、公知な方法で行われ、例
えば、オムニミキサー、ヘンシェルミキサーなどを使用
して行うことができる。
【0023】請求項1記載の発明によれば、平均粒径の
大きな無機骨材で木片を置換し、この無機骨材同士が接
するときに発生する空間を平均粒径の小さな無機骨材で
埋めることにより、木片の一部を置換するために添加す
る無機骨材を細密充填することが可能となり、高い置換
効率のため、木片量およびセメント成分量を大幅に減少
させることなく寸法安定性の向上や強度向上を図ること
ができる。
【0024】請求項2記載の発明は、芯層の表裏面にそ
れぞれ表層および裏層が積層された多層木片セメント板
において、前記芯層は、比重0.9〜1.3の軽量層で
あり、表層および裏層は、比重1.4〜1.7の緻密層
であって、各層の寸法変化率差が0.10%以内である
ことを特徴とするものである。
【0025】請求項2記載の発明において、多層木片セ
メント板の原料は、特に限定されるものではないが、セ
メント、木片、無機骨材を主原料とするのが好ましい。
【0026】請求項2記載の発明において、各層に使用
されるセメントとしては特に限定されるものではない
が、ポルトランドセメント、高炉スラグセメント、シリ
カセメント、フライアッシュセメントなどを挙げること
ができる。また、熱硬化成分として、アルミナセメン
ト、無水石膏を添加してもよい。
【0027】請求項2記載の発明において、多層木片セ
メント板の各層に使用される木片としては、杉、檜、松
などが挙げられる。また、木片の一部を有機繊維で置換
してもよい。
【0028】木片の形状としては、平滑性や緻密性が必
要な表層および裏層には、目開き1.0mmの篩通過分
からなるおが屑状のものが好適に使用することができ、
目開き0.5mmの篩通過分からなるものがさらに好適
である。一方、軽量性が必要な芯層には、長さ60mm
以下、幅20mm以下、厚さ2mm以下のものが好まし
く、目開き1.68mm以下の篩で分級された通過分を
70重量%以上含有するものが特に好ましい。
【0029】請求項2記載の発明において、多層木片セ
メント板の各層に使用される無機骨材としては、特に限
定されるものではないが、例えば、珪砂、珪石粉、シリ
カヒューム、フライアッシュなどが挙げられる。
【0030】請求項2記載の発明において、多層木片セ
メント板の表層および裏層は、耐透水性付与のために用
いられる。この表裏層の組成は特に限定されないが、耐
透水性の観点から、比重1.4〜1.7になるような組
成、例えば、セメント100重量部に対して、おが屑状
木片15重量部、珪砂などの無機骨材45重量部からな
るものが好ましい。
【0031】なお、表裏層が耐衝撃性を必要とする場
合、木片の一部を有機繊維で置換したり、木片のアスペ
クト比を高くすることで、強度を向上させることができ
る。
【0032】請求項2記載の発明において、多層木片セ
メント板の芯層は、軽量性付与のために用いられる。こ
の芯層の組成は特に限定されないが、軽量性の観点か
ら、比重0.9〜1.3になるような組成、例えば、セ
メント100重量部に対して、木片15重量部、フライ
アッシュバルーンなどの中空無機骨材15重量部からな
るものが好ましい。
【0033】このように、平滑性や耐透水性が必要な表
裏層を緻密にするとともに、耐透水性が不必要な芯層を
軽量にすることで、耐透水性と軽量性の両方を兼ね備え
た多層木片セメント板を得ることができる。
【0034】この場合、各層が吸放湿により寸法変化す
ると、すなわち、各層の寸法変化量に差が存在すると、
各層間で剥離や板自体に反りが発生する。具体的には、
各層の寸法変化率差が0.10%を超える場合には、3
000mmの長さに対して反り量が5mm以上となり、
層間剥離が発生する。これに対し、各層の寸法変化率差
が0.10%以下であると、3000mmの長さに対し
て4mm以下の反り量となり、人間の見た目ではわから
ない量となる。したがって、表裏層と芯層との寸法変化
率差を、0.10%以内に抑える必要がある。
【0035】ここで、芯層の表裏面に同一の緻密層が形
成されるため、反りの発生を大幅に抑制することができ
る。
【0036】請求項2記載の発明において、多層木片セ
メント板の製造方法としては、各層のセメント、木片、
無機骨材および水の混合物を、それぞれ型枠上に散布落
下させ、ホットプレスにより所定時間加圧加熱して硬化
させた後、脱型することにより得ることができる。
【0037】混合物の調製は、公知な方法で行われ、例
えば、オムニミキサー、ヘンシェルミキサーなどを使用
して行うことができる。
【0038】請求項2記載の発明によれば、平滑性や耐
透水性が必要な表裏層を緻密にするとともに、耐透水性
が不必要な芯層を軽量にすることで、耐透水性と軽量性
の両方を兼ね備えた多層木片セメント板を得ることがで
きる。そして、芯層の表裏両面に表層および裏層をそれ
ぞれ配置するとともに、表裏層と芯層との寸法変化率差
を0.1%以内に抑えることにより、層間剥離や反りの
発生を抑制することができる。
【0039】
【実施例】(実施例1−1および比較例1−1〜1−
2)以下、本発明の木片セメント板の実施例1−1およ
び比較例1−1〜1−2について説明する。
【0040】これらの木片セメント板の実施例および比
較例は、下記の表1に示す組成を表1に示す配合で作製
したものである。
【0041】
【表1】
【0042】(実施例1ー1)ポルトランドセメント
(太平洋セメント社製)、アルミナセメント(電気化学
社製)、焼石膏(アドラ工業社製)、消石灰(駒形石灰
工業社製)からなるセメント組成物100重量部に対
し、平均粒径2mm以下の檜木粉18重量部、水42重
量部、嵩比重1.3で平均粒径100μmの珪砂(六呂
屋鉱業社製「8号珪砂」)20重量部、嵩比重0.8で
平均粒径10μmのスーパーフロー(太平洋セメント社
製)25重量部、クエン酸ナトリウム1重量部を秤量し
た。
【0043】これら原料の混合は、スーパーフロー、檜
木粉、珪砂をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で攪
拌しながら、クエン酸ナトリウムを溶解させた水を添加
して60秒混合し、その後、セメント組成物を攪拌しな
がら添加して60秒混合し、非流動性の混合物を作成し
た。
【0044】上記混合物を、300×400×10mm
の型板上に成形後の厚みが16mmになるように散布落
下させ、均一に堆積させた。原料展開後、12メッシュ
サイズを有するステンレス製金網を原料上に敷き、ホッ
トプレス装置に供給した。上記原料を面圧6.86MP
a(70kgf/cm2 )、温度97℃で12分間ホッ
トプレスし、硬化させた後、金網を除去して脱型し、9
0℃で1時間、60℃で2時間の計3時間乾燥を行い、
木片セメント板を得た。
【0045】(比較例1−1)無機骨材を添加しない以
外は、実施例1−1と同じ。
【0046】(比較例1−2)無機骨材として珪砂のみ
を50重量部を添加したこと以外は、実施例1−1と同
じ。
【0047】これらの木片セメント板を1週間自然養生
した後、50×150mmの大きさに切断して試料を作
製し、密度、曲げ強度、寸法変化率の各試験を行った。
【0048】密度については、試料サイズを測定した
後、乾燥機で105℃、24時間乾燥させ、乾燥重量を
測定し、以下の式より密度を算出した。
【0049】密度(g/cm3 )=乾燥重量(g)/試
料体積(縦×横×高さ)(cm3 ) 曲げ強度については、試料サイズを測定した後、オート
グラフを用いて三点曲げ試験を行った。
【0050】寸法変化率については、試料を水温25℃
の水中に24時間浸漬し、マイクロメーターを用いて試
料サイズを測定した後、乾燥機で105℃、24時間乾
燥させ、乾燥後の試料サイズを測定し、以下の式より寸
法変化率を算出した。
【0051】寸法変化率(%)=(水中浸漬後の長さ
(mm)一乾燥後の長さ(mm))/乾燥後の長さ(m
m)×100 これらの結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】表2から木片セメント板の実施例1−1
は、無機骨材を添加しない比較例1−1よりも強度、寸
法安定性に優れる。また、平均粒径の大きな無機骨材を
多量に用いた比較例1−2よりも密度が大きくなり、ま
た、強度、寸法安定性に優れる。 (実施例2−1〜2−3および比較例2−1〜2−4)
本発明の多層木片セメント板の実施例2−1〜2−3お
よび比較例1−1〜1−4について説明する。
【0054】これらの多層木片セメント板の実施例2−
1〜2−3および比較例2−1〜2−4は、下記の表3
に示す組成を表3に示す配合で作製したものである。
【0055】
【表3】
【0056】(実施例2ー1)ポルトランドセメント
(太平洋セメント社製)、アルミナセメント(電気化学
社製)、焼石膏(アドラ工業社製)、消石灰(駒形石灰
工業社製)からなるセメント組成物100重量部に対
し、平均粒径2mm以下の檜木粉18重量部、水42重
量部、嵩比重1.3で平均粒径100μm以下の珪砂
(六呂屋鉱業社製「8号珪砂」)20重量部、嵩比重
1.8で平均粒径10μm以下のスーパーフロー(太平
洋セメント社製)25重量部、クエン酸ナトリウム1重
量部を秤量した。
【0057】これら原料の混合は、スーパーフロー、檜
木粉、珪砂をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で攪
拌しながら、クエン酸ナトリウムを溶解させた水を添加
して60秒混合し、その後、セメント組成物を攪拌しな
がら添加して60秒混合し、非流動性の混合物を作成し
た。
【0058】上記混合物を型板上に成形後の厚みが16
mmになるように散布落下させ、均一に堆積させた。原
料展開後、12メッシュサイズを有するステンレス製金
網を原料上に敷き、ホットプレス装置に供給した。上記
原料を面圧6.86MPa(70kgf/cm2 )、温
度97℃で12分間ホットプレスし、硬化させた後、金
網を除去して脱型し、90℃で1時間、60℃で2時間
の計3時間乾燥を行い、木片セメント板を得た。
【0059】なお、型板サイズは、測定項目によって変
更した。すなわち、密度、耐透水性、寸法変化率の測定
には、300×400×10mmの型板を用い、反り量
の測定には、1000×1200×50mmの型板を用
いた。 (実施例2−2)ポルトランドセメント(太平洋セメン
ト社製)、アルミナセメント(電気化学社製)、焼石膏
(アドラ工業社製)、消石灰(駒形石灰工業社製)から
なるセメント組成物100重量部に対し、平均粒径10
mm以下の檜木片17重量部、水42重量部、嵩比重
0.45で平均粒径200μm以下のフライアッシュバ
ルーン(ブルーサークルアッシュ社製)17重量部、ク
エン酸ナトリウム1重量部を秤量した。
【0060】これら原料の混合は、檜木片をヘンシェル
ミキサー(三井鉱山社製)で攪拌しながら、クエン酸ナ
トリウムを溶解させた水を添加して60秒混合し、その
後、セメント組成物、フライアッシュバルーンを攪拌し
ながら添加して60秒混合し、非流動性の混合物を作成
した。
【0061】上記以外は、実施例2−1と同じ。 (実施例2−3)実施例2−1で作製された混合物を型
板上に成形後の厚みが3mmになるように展開し、その
上部に実施例2−2で作製された混合物を成形後の厚み
が10mmとなるように展開し、さらに、その上部に実
施例2−1で作製された混合物を成形後の厚みが3mm
となるように展開した。これを実施例2−1と同一の条
件でホットプレスし、厚み16mmの多層木片セメント
板を得た。
【0062】(比較例2−1)ポルトランドセメント
(太平洋セメント社製)、アルミナセメント(電気化学
社製)、焼石膏(アドラ工業社製)、消石灰(駒形石灰
工業社製)からなるセメント組成物100重量部に対
し、平均粒径10mm以下の檜木片38重量部、水55
重量部、クエン酸ナトリウム1重量部を秤量した。
【0063】これら原料の混合は、檜木片をヘンシェル
ミキサー(三井鉱山社製)で攪拌しながら、クエン酸ナ
トリウムを溶解させた水を添加して60秒混合し、その
後、セメント組成物を攪拌しながら添加して60秒混合
し、非流動性の混合物を作製した。
【0064】上記以外は、実施例2−1と同じ。
【0065】(比較例2−2)実施例2−1で作製され
た混合物を型板上に成形後の厚みが3mmになるように
展開し、その上部に比較例2−1で作製された混合物を
成形後の厚みが10mmとなるように展開し、さらに、
その上部に実施例2−1で作製された混合物を成形後の
厚みが3mmとなるように展開した。これを実施例2−
1と同一の条件でホットプレスし、厚み16mmの多層
木片セメント板を得た。
【0066】(比較例2−3)ポルトランドセメント
(太平洋セメント社製)、アルミナセメント(電気化学
社製)、焼石膏(アドラ工業社製)、消石灰(駒形石灰
工業社製)からなるセメント組成物100重量部に対
し、平均粒径10mm以下の檜木片25重量部、水42
重量部、嵩比重0.45で平均粒径200μm以下のフ
ライアッシュバルーン(ブルーサークルアッシュ社製)
10重量部、クエン酸ナトリウム1重量部を秤量した。
【0067】これら原料の混合は、檜木片をヘンシェル
ミキサー(三井鉱山社製)で攪拌しながら、クエン酸ナ
トリウムを溶解させた水を添加して60秒混合し、その
後、セメント組成物、フライアッシュバルーンを攪拌し
ながら添加して60秒混合し、非流動性の混合物を作製
した。
【0068】上記以外は、実施例2−1と同じ。
【0069】(比較例2−4)実施例2−1で作製され
た混合物を型板上に成形後の厚みが3mmになるように
展開し、その上部に比較例2−3で作製された混合物を
成形後の厚みが10mmとなるように展開し、さらに、
その上部に実施例2−1で作製された混合物を成形後の
厚みが3mmとなるように展開した。これを実施例2−
1と同一の条件でホットプレスし、厚み16mmの多層
木片セメント板を得た。
【0070】これらの木片セメント板および多層木片セ
メント板のうち、300×400×10mmの型板を用
いて作製した木片セメント板および多層木片セメント板
を1週間自然養生した後、50×150mmの大きさに
切断して試料を作製し、密度、寸法変化率の各試験を行
った。また、250×350mmの大きさに切断して試
料を作製し、耐透水性の試験を行った。
【0071】また、1000×1200×50mmの型
板を用いて作製した多層木片セメント板を1週間自然養
生した後、891×891mmの大きさに切断して試料
を作製し、反り量の試験を行った。
【0072】密度については、試料サイズを測定した
後、乾燥機で105℃、24時間乾燥させ、乾燥重量を
測定し、以下の式より密度を算出した。
【0073】密度(g/cm3 )=乾燥重量(g)/試
料体積(縦×横×高さ)(cm3 ) 耐透水性については、外形400mm、内径350mm
のガラス管を基材測定面に立て、シーリング剤(東芝シ
リコーン社製)でシーリングを行い、側面からの水漏れ
を防いだ。シーリングした24時間後に、基材面からの
高さが250mmとなるようにガラス管に水を注ぎ、2
4時間後の水面高さを測ることで、耐透水性を測定し
た。
【0074】寸法変化率については、試料を水温25℃
の水中に24時間浸漬し、マイクロメーターを用いて試
料サイズを測定した後、乾燥機で105℃、24時間乾
燥させ、乾燥後の試料サイズを測定し、以下の式より寸
法変化率を算出した。
【0075】寸法変化率(%)=(水中浸漬後の長さ
(mm)一乾燥後の長さ(mm))/乾燥後の長さ(m
m)×100 反り量については、まず、試料の表面および裏面中央部
の反り量をノギスで測定した後、乾燥機で60℃、24
時間乾燥させ、乾燥後の試料の表面および裏面中央部の
反り量をノギスで測定した。次に、同じ試料を恒温恒湿
装置で60℃、90%RH、3日間で吸湿させ、試料の
表面および裏面中央部の反り量をノギスで測定した。こ
の操作を5回繰り返し、最大反り絶対値を反り量とし
た。
【0076】これらの結果を表4に示す。
【0077】
【表4】
【0078】表4から、多層木片セメント板の実施例2
−3および比較例2−2,2−4は、いずれも表裏層を
緻密層にするとともに、芯層を軽量層としたことによ
り、軽量でありながら、耐透水性に優れている。しかし
ながら、実施例2−3は、寸法変化率差を0.10%と
したことにより、反り量が非常に少ないのに対し、比較
例2−2は、寸法変化率差を0.35%としたことによ
り、反り量が非常に大きく、比較例2−4は、寸法変化
率差を0.15%としたことにより、反り量が大きい。
【0079】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、平均粒径の大きな無機骨材で木片を置換し、この無
機骨材同士が接するときに発生する空間を平均粒径の小
さな無機骨材で埋めることにより、木片の一部を置換す
るために添加する無機骨材を細密充填することが可能と
なり、高い置換効率のため、木片量およびセメント成分
量を大幅に減少させることなく寸法安定性の向上や強度
向上を図ることができる。
【0080】また、請求項2記載の発明によれば、平滑
性や耐透水性が必要な表裏層を緻密にするとともに、耐
透水性が不必要な芯層を軽量にすることで、耐透水性と
軽量性の両方を兼ね備えた多層木片セメント板を得るこ
とができる。そして、芯層の表裏両面に表層および裏層
をそれぞれ配置するとともに、表裏層と芯層との寸法変
化率差を0.10%以内に抑えることにより、層間剥離
や反りの発生を抑制することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AE01A AP00A AP00B AP00C BA03 BA10B BA10C BA14 BA26 CA24A CA24B CA24C DE01A DE01B DE01C EJ08 EJ17 EJ42 GB07 JA13A JA13B JA13C JD05 JK01 JK06 JK15 JL03 JL04 YY00 YY00A YY00B YY00C 4G012 PA03 PA27 PA29 PA34

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、木片および無機骨材を主成分
    とする木片セメント板において、セメント100重量部
    に対し、木片10〜25重量部、嵩比重1.2〜1.5
    で平均粒径200μm以下の無機骨材15〜25重量部
    および嵩比重0.6〜1.0で平均粒径50μm以下の
    無機骨材20〜30重量部添加することを特徴とする木
    片セメント板。
  2. 【請求項2】 芯層の表裏面にそれぞれ表層および裏層
    が積層された多層木片セメント板において、前記芯層
    は、比重0.9〜1.3の軽量層であり、表層および裏
    層は、比重1.4〜1.7の緻密層であって、各層の寸
    法変化率差が0.10%以内であることを特徴とする多
    層木片セメント板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013158944A (ja) * 2012-02-02 2013-08-19 Ibiden Kenso Co Ltd 不燃化粧板
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