JP2002166491A - 木片セメント積層板 - Google Patents

木片セメント積層板

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JP2002166491A
JP2002166491A JP2000367405A JP2000367405A JP2002166491A JP 2002166491 A JP2002166491 A JP 2002166491A JP 2000367405 A JP2000367405 A JP 2000367405A JP 2000367405 A JP2000367405 A JP 2000367405A JP 2002166491 A JP2002166491 A JP 2002166491A
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Japan
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cement
wood
reinforcing layer
base material
weight
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JP2000367405A
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Takashi Sawara
敬 佐原
Yoshihiro Nakao
喜浩 中尾
Yoichi Ikemoto
陽一 池本
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐水性に優れた木片セメント積層板を提供す
る。 【解決手段】 セメントおよび木片を主成分とする基材
層の表面または裏面の少なくとも一面に、セメントおよ
び微細木片を主成分とし、かさ比重1.4〜1.8の補
強層が積層され、微細木片の含有量が、補強層の3〜1
5重量%に限定される。また、得られた木片セメント積
層板の比重が1.4未満に限定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外壁などの建築材
料として用いられる木片セメント積層板に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、木片セメント板や木片セメント積
層板は、セメント硬化体の持つ防火性と木片の持つ加工
性を合わせ持つことから、主に建物の外壁などに用いら
れており、例えば、ポルトランドセメントを主成分とす
るセメント組成物と木片と水とを混合した後、これらの
混合物を成形型に供給し、加圧加熱することにより所定
の形状に賦形し、硬化させて製造されている。
【0003】このような木片セメント板や木片セメント
積層板を外壁などに用いる場合、加工性と耐水性を両立
させることが困難であった。例えば、加工性を上げるた
めに木片を多く混入すると、表面からの吸水が多くな
り、寸法変化などの不具合を生じる。また、耐水性を向
上させるために木片量を減少させていくと、比重が大き
くなり、施工性が低下する。
【0004】このため、撥水剤を含有するセメント組成
物と、細分化された木片とを主成分とする、耐水性に優
れた木片セメント板が提案されている(例えば、出願人
の出願に係る特開平9−227193号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、撥水剤
を含有するセメント組成物を用いた場合、撥水剤の分散
やセメント組成物に混合する水の分散などを考慮しなけ
ればならず、製造方法が複雑化し、たとえ、製造できて
も耐水効果が得られる箇所が偏在し、均一な耐水性を確
保することが困難であった。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、耐水性に優れた木片セメント積層板を
提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
基材層と、該基材層の表裏面の少なくとも一面に積層さ
れた補強層と、からなる木片セメント積層板において、
前記基材層は、セメントおよび木片を主成分とし、一
方、前記補強層は、セメントおよび微細木片を主成分と
し、かさ比重1.4〜1.8で、微細木片の含有量が補
強層の3〜15重量%であり、また、得られた木片セメ
ント積層板の比重が1.4未満であることを特徴とする
ものである。
【0008】請求項2記載の発明は、基材層と、該基材
層の表裏面の少なくとも一面に積層された補強層と、か
らなる木片セメント積層板において、前記基材層は、セ
メントおよび木片を主成分とし、一方、前記補強層は、
セメント、微細木片、平均粒径100〜40μmの無機
骨材および平均粒径40μm以下の無機骨材を主成分と
し、比重1.4〜1.8で、粒径の異なる2種類の無機
骨材の含有量が補強層の10〜50重量%であることを
特徴とするものである。
【0009】請求項1記載の発明において、基材層およ
び補強層に使用されるセメントとしては、普通ポルトラ
ンドセメント、早強ポルトランドセメントなどのポルト
ランドセメントを主成分とするものが使用できる。
【0010】成形工程にホットプレスなどの加熱工程を
使用する場合には、硬化時間を短縮できるので、ポルト
ランドセメントに熱硬化成分を添加することもできる。
【0011】前記熱硬化成分としては、例えば、アルミ
ナセメント、無水石膏および半水石膏から選ばれる成分
が単独または2種以上混合状態にて主成分として使用す
ることができる。つまり、ポルトランドセメントとこれ
ら成分から、エトリンガイト(3CaO・Al2 3
3CaSO4 ・32H2 O)が生成してセメントを硬化
させる。
【0012】前記セメントにおいて、特に、補強層に用
いるセメントとして、セメントの一部に代えて、珪砂、
フライアッシュ、マイカ、珪ソウ士、シリカヒューム、
高炉スラグなどの充填材を用いると、より効率的に高比
重化を図ることができる。
【0013】また、基材層に用いるセメントとして、必
要に応じてパーライト、シラスバルーン、フライアッシ
ュバルーン、太平洋セメント社製の商品名「E−スフィ
アーズ」、ガラスバルーンなどの無機軽量骨材や、スチ
レンビーズやポリエチレンビーズなどの有機軽量骨材を
セメントの一部として置換して軽量化を図ることもでき
る。
【0014】請求項1記載の発明において、基材層に使
用される木片としては特に限定されるものではないが、
新木材および建築廃木材などから作製された木チップを
細分化した木片が好適に使用でき、樹種としては、例え
ば、杉、檜、松、栂、さわら、樫、なら、かば、ブナ、
オーク、ラワン、ひば、栗、けやき、椎、柳、竹などが
挙げられる。
【0015】木片を作製する方法としては、木チップ
を、例えば、リング型ハンマーミル(パールマン社製)
で切削して得ることができる。
【0016】木片の形状は、用途や強度などの必要に応
じて選択されるが、長さ60mm以下、幅20mm以
下、厚さ2mm以下のものが好ましく、目開き1.68
mm以下の篩で分級された通過分を70重量%以上含有
するものが特に好ましい。
【0017】請求項1記載の発明において、補強層に使
用される微細木片としては、前記木片と同様の材料から
なり、前記木片をディスクカッターミル(ホーライ社製
「HT−300型」)あるいはボールミルなどで微粉砕
することで得られる。
【0018】請求項1記載の発明において、補強層の微
細木片の含有量は、補強層の3〜15重量%に限定され
る。微細木片の含有量が3重量%未満であると、木片の
補強効果が不足し、強度が低下してしまう。また、15
重量%を超えると、強度は発現しても表面に木片が露出
する確率が高くなり、吸水速度が上昇し、所望の耐水性
能が得られなくなる。
【0019】請求項1記載の発明において、補強層のか
さ比重は、1.4〜1.8に限定される。かさ比重が
1.4未満であると、空隙からの吸水により所望の耐水
性能が発現せず、また、かさ比重が1.8を超える木片
セメント板を得ることは、上記木片量の範囲では困難で
ある。
【0020】請求項1記載の発明において、基材層のセ
メント、木片および水の混合割合は、セメントが100
重量部に対し、木片が5〜20重量部、水が30〜10
0重量部であることが好ましい。
【0021】前記木片が5重量部未満の場合には、補強
効果が得られず、強度不足となるとともに、比重が大き
くなり、基材層の重量が大きくなるおそれがある。ま
た、木片が20重量部を超えると、セメント硬化成分に
よるバインダーが少なくなりすぎ、逆に強度が低下する
おそれがある。
【0022】前記水が30重量部未満の場合には、セメ
ントの水和反応が不十分となり、強度低下を引き起こ
す。また、水が100重量部を超えると、水和反応に使
われなかった水が空隙としてセメント硬化体内に残存
し、成形された基材層が不均質で強度がでなくなる。
【0023】請求項1記載の発明において、補強層のセ
メントおよび水の混合割合は、セメントが100重量部
に対し、水が20〜100重量部であることが好まし
い。
【0024】前記水が20重量部未満の場合には、セメ
ントの水和反応が不十分となり、強度低下を引き起こ
す。また、水が100重量部を超えると、水和反応に使
われなかった水が空隙としてセメント硬化体内に残存
し、成形された基材層が不均質で強度がでなくなる。
【0025】請求項1記載の発明において、補強層は、
基材層の表裏面の一面あるいは両面に積層されてよい。
補強層の厚みは、0.5mm以上が好ましく、厚みが
0.5mmより薄いと、耐水性能や補強効果が期待でき
なくなる。
【0026】請求項1記載の発明において、木片セメン
ト積層板の製造方法としては、セメント、木片および水
の混合物と、セメント、微細木片および水の混合物をそ
れぞれ型枠上に散布落下させ、ホットプレスにより所定
時間加圧加熱して硬化させた後、脱型することにより得
ることができる。
【0027】混合物の調製は、公知な方法で行われ、例
えば、オムニミキサー、ヘンシェルミキサーなどを使用
して行うことができる。
【0028】請求項1記載の発明によれば、基材層は、
セメントおよび木片を主成分とするので、軽量である。
補強層は、セメントおよび微細木片を主成分とし、木片
含有量を得られた補強層の3〜15重量%に抑えること
で1.4〜1.8の高比重に調整される。そして、基材
層の表裏面の少なくとも一面に補強層を積層した場合に
おいても、得られた木片セメント積層板の比重が1.4
未満となるように調整することにより、全体としては、
低比重の木片セメント積層板であっても、少なくとも表
裏一面に吸水速度の遅い緻密層が存在するため、耐水性
に優れたものとなる。
【0029】請求項2記載の発明において、基材層およ
び補強層に使用されるセメントとしては、普通ポルトラ
ンドセメント、早強ポルトランドセメントなどのポルト
ランドセメントを主成分とするものが使用できる。
【0030】成形工程にホットプレスなどの加熱工程を
使用する場合には、硬化時間を短縮できるので、ポルト
ランドセメントに熱硬化成分を添加することもできる。
【0031】前記熱硬化成分としては、例えば、アルミ
ナセメント、無水石膏および半水石膏から選ばれる成分
が単独または2種以上混合状態にて主成分として使用す
ることができる。つまり、ポルトランドセメントとこれ
ら成分から、エトリンガイト(3CaO・Al2 3
3CaSO4 ・32H2 O)が生成してセメントを硬化
させる。
【0032】前記セメントにおいて、基材層には、必要
に応じてパーライト、シラスバルーン、フライアッシュ
バルーン、太平洋セメント社製の商品名「E−スフィア
ーズ」、ガラスバルーンなどの無機軽量骨材や、スチレ
ンビーズやポリエチレンビーズなどの有機軽量骨材をセ
メントの一部として置換して軽量化を図ることもでき
る。
【0033】請求項2記載の発明において、基材層に使
用される木片としては特に限定されるものではないが、
新木材および建築廃木材などから作製された木チップを
細分化した木片が好適に使用でき、樹種としては、例え
ば、杉、檜、松、栂、さわら、樫、なら、かば、ブナ、
オーク、ラワン、ひば、栗、けやき、椎、柳、竹などが
挙げられる。
【0034】木片を作製する方法としては、木チップ
を、例えば、リング型ハンマーミル(パールマン社製)
で切削して得ることができる。
【0035】木片の形状は、用途や強度などの必要に応
じて選択されるが、長さ60mm以下、幅20mm以
下、厚さ2mm以下のものが好ましく、目開き1.68
mm以下の篩で分級された通過分を70重量%以上含有
するものが特に好ましい。
【0036】請求項2記載の発明において、補強層に使
用される微細木片としては、前記木片と同様の材料から
なり、前記木片をディスクカッターミル(ホーライ社製
「HT−300型」)あるいはボールミルなどで微粉砕
することで得られる。
【0037】請求項2記載の発明において、平均粒径1
00〜40μmの無機骨材としては、珪砂、珪石粉、珪
ソウ土、高炉スラグなどを用いることができる。
【0038】請求項2記載の発明において、平均粒径4
0μm以下の無機骨材としては、微粉珪砂、フライアッ
シュ、シリカヒューム、高炉スラグなどを用いることが
できる。
【0039】請求項2記載の発明において、平均粒径1
00〜40μmの無機骨材および平均粒径40μm以下
の無機骨材の含有量は、補強層の10〜50重量%に限
定される。粒径の異なる二種類の無機骨材の含有量が1
0重量%未満の場合は、各原料粉体を緻密に充填する効
果が十分発揮することができず、緻密なセメント硬化体
が得られない。また、50重量%を超えると、バインダ
ーとなるセメントの割合が低下するため、セメント硬化
体の強度が得られない。
【0040】請求項2記載の発明において、補強層の比
重は、1.4〜1.8に限定される。比重が1.4未満
であると、空隙からの吸水により所望の耐水性能が発現
せず、また、比重が1.8を超える木片セメント板を得
ることは、上記木片量の範囲では困難である。
【0041】請求項2記載の発明において、基材層のセ
メント、木片および水の混合割合は、セメントが100
重量部に対し、木片が5〜20重量部、水が30〜10
0重量部であることが好ましい。
【0042】前記木片が5重量部未満の場合には、補強
効果が得られず、強度不足となるとともに、比重が大き
くなり、基材層の重量が大きくなるおそれがある。ま
た、木片が20重量部を超えると、セメント硬化成分に
よるバインダーが少なくなりすぎ、逆に強度が低下する
おそれがある。
【0043】前記水が30重量部未満の場合には、セメ
ントの水和反応が不十分となり、強度低下を引き起こ
す。また、水が100重量部を超えると、水和反応に使
われなかった水が空隙としてセメント硬化体内に残存
し、成形された木片セメント板1が不均質で強度がでな
くなる。
【0044】請求項2記載の発明において、補強層の微
細木片の含有量は、補強層の3〜15重量%が好まし
い。微細木片の含有量が3重量%未満であると、木片の
補強効果が不足し、強度が低下してしまう。また、15
重量%を超えると、強度は発現しても表面に木片が露出
する確率が高くなり、吸水速度が上昇し、所望の耐水性
能が得られなくなる。
【0045】請求項2記載の発明において、補強層のセ
メントおよび水の混合割合は、セメントが100重量部
に対し、水が20〜100重量部であることが好まし
い。
【0046】前記水が20重量部未満の場合には、セメ
ントの水和反応が不十分となり、強度低下を引き起こ
す。また、水が100重量部を超えると、水和反応に使
われなかった水が空隙としてセメント硬化体内に残存
し、成形された基材層が不均質で強度がでなくなる。
【0047】請求項2記載の発明において、補強層は、
基材層の表裏面の一面あるいは両面に積層されてよい。
補強層の厚みは、0.5mm以上が好ましく、厚みが
0.5mmより薄いと、耐水性能や補強効果が期待でき
なくなる。
【0048】請求項2記載の発明において、木片セメン
ト積層板の製造方法としては、セメント、木片および水
の混合物と、セメント、微細木片、粒径の異なる二種類
の無機骨材および水の混合物をそれぞれ型枠上に散布落
下させ、ホットプレスにより所定時間加圧加熱して硬化
させた後、脱型することにより得ることができる。
【0049】混合物の調製は、公知な方法で行われ、例
えば、オムニミキサー、ヘンシェルミキサーなどを使用
して行うことができる。
【0050】請求項2記載の発明によれば、基材層は、
セメントおよび木片を主成分とするので、軽量である。
補強層は、微細木片とセメント硬化体の界面などの大き
な空隙に粒径の大きな無機骨材が充填され、さらに、微
細な空隙に粒径の小さな無機骨材が充填されるので、緻
密性が高く、吸水速度が遅くなるために耐水性に優れた
ものとなる。したがって、基材層と補強層を積層した木
片セメント積層板は、軽量で、耐水性に優れる。
【0051】
【実施例】(実施例1−1〜1−4および比較例1−1
〜1−2)以下、本発明の木片セメント積層板の実施例
1−1および木片セメント板の比較例1−1〜1−2に
ついて説明する。
【0052】これらの木片セメント積層板の実施例およ
び木片セメント板の比較例は、下記の表1に示す組成を
表1に示す配合で作製したものである。
【0053】
【表1】
【0054】セメント組成物としては、早強ポルトラン
ドセメント(秩父小野田社製)71.2重量部、アルミ
ナセメント(「デンカ2号」電気化学社製)14.4重
量部、焼石膏(アドラ工業社製)8.6重量部、消石灰
(駒形石灰工業社製)5.8重量部を予備混合したもの
を用いた。
【0055】木片としては、檜、杉の混合された木材チ
ップを、切削あるいは粉砕して得た。
【0056】微細木片としては、前記木片をボールミル
にて微粉砕して得た。
【0057】軽量骨材として、「E−スフィアーズ」
(太平洋セメント社製、平均粒径150μm)をセメン
ト組成物に添加した。
【0058】無機骨材としては、8号珪砂(六呂屋鉱業
社製、平均粒径70μm)またはフライアッシュ(「ス
ーパーフロー」太平洋セメント社製、平均粒径10μ
m)を用いた。
【0059】基材層において、セメント組成物、軽量骨
材、木片および水の混合は、ヘンシェルミキサーを用い
て行った。
【0060】補強層において、セメント組成物、無機骨
材、微細木片および水の混合は、ヘンシェルミキサーを
用いて行った。
【0061】基材層および補強層とも、得られた混合物
を、5mm深さの目地模様が得られる金属製の型上に散
布落下させ、積層状に混合物を堆積させ、圧力3.92
MPa(40kgf/cm2 )、温度97℃にて12分
間ホットプレスすることにより硬化させた後、脱型して
基材層および補強層が積層された厚み15mmの木片セ
メント積層板を得た。
【0062】これらの木片セメント積層板の実施例1−
1〜1〜4および木片セメント板の比較例1−1〜1−
2について、比重、透水性の各試験を行った。
【0063】比重については、105℃で24時間乾燥
した後の絶乾比重で評価した。
【0064】透水性については、直径30mmの円柱管
を、木片セメント積層板の十文字の目地模様のところに
接着剤で固定し、25cmの高さまで水を加え、24時
間後の水面の減少高さ(mm)で評価した。
【0065】これらの結果を表1に示す。
【0066】表1から木片セメント積層板の実施例1−
1〜1ー4は、表層には高比重で緻密な補強層が積層さ
れているため、耐水性に優れているが、比較例1−1は
軽量性に劣り、比較例1−2は、補強層が積層されてい
ないため、耐水性の目安となる10mmを超え、耐透水
性に劣る。 (実施例2−1〜2−4および比較例2−1〜2−2)
本発明の木片セメント積層板の実施例2−1〜2−4お
よび木片セメント板の比較例2−1〜2−2について説
明する。
【0067】これらの木片セメント積層板の実施例2−
1〜2−4および木片セメント板の比較例2−1〜2−
2は、下記の表2に示す組成を表2に示す配合で作製し
たものである。
【0068】
【表2】
【0069】セメント組成物としては、早強ポルトラン
ドセメント(秩父小野田社製)71.2重量部、アルミ
ナセメント(「デンカ2号」電気化学社製)14.4重
量部、焼石膏(アドラ工業社製)8.6重量部、消石灰
(駒形石灰工業社製)5.8重量部を予備混合したもの
を用いた。
【0070】木片としては、檜、杉の混合された木材チ
ップを、切削あるいは粉砕して得た。
【0071】微細木片としては、前記木片をボールミル
にて微粉砕して得た。
【0072】軽量骨材として、「E−スフィアーズ」
(太平洋セメント社製、平均粒径150μm)をセメン
ト組成物に添加した。
【0073】平均粒径100〜40μmの無機骨材とし
ては、8号珪砂(六呂屋鉱業社製、平均粒径70μm)
を用いた。
【0074】平均粒径40μm以下の無機骨材として
は、フライアッシュ(「スーパーフロー」太平洋セメン
ト社製、平均粒径10μm)を用いた。
【0075】基材層において、セメント組成物、軽量骨
材、木片および水の混合は、ヘンシェルミキサーを用い
て行った。
【0076】補強層において、セメント組成物、粒径の
異なる二種類の無機骨材、微細木片および水の混合は、
ヘンシェルミキサーを用いて行った。
【0077】基材層および補強層とも、得られた混合物
を、5mm深さの目地模様が得られる金属製の型上に散
布落下させ、積層状に混合物を堆積させ、圧力3.92
MPa(40kgf/cm2 )、温度97℃にて12分
間ホットプレスすることにより硬化させた後、脱型して
基材層および補強層が積層された厚み15mmの木片セ
メント積層板を得た。
【0078】これらの木片セメント積層板の実施例2−
1〜2〜4および木片セメント板の比較例2−1〜2−
2について、比重、透水性の各試験を行った。
【0079】比重については、105℃で24時間乾燥
した後の絶乾比重で評価した。
【0080】透水性能については、直径30mmの円柱
管を、木片セメント積層板の十文字の目地模様のところ
に接着剤で固定し、25cmの高さまで水を加え、24
時間後の水面の減少高さ(mm)で評価した。
【0081】これらの結果を前記表2に示す。
【0082】表2から、木片セメント積層板の実施例2
−1〜2−4は、補強層の比重が大きく、緻密性が高い
ため、耐透水性に優れているが、比較例2−1は、補強
層のみであるため、軽量性に劣り、比較例2−2は、緻
密な補強層が積層されていないため、耐水性の目安とな
る10mmを超え、耐透水性に劣る。
【0083】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、基材層は、セメントおよび木片を主成分とするの
で、軽量である。補強層は、セメントおよび微細木片を
主成分とし、木片含有量を得られた補強層の3〜15重
量%に抑えることで1.4〜1.8の高比重に調整され
る。そして、基材層の表裏面の少なくとも一面に補強層
を積層した場合においても、得られた木片セメント積層
板の比重が1.4未満となるように調整することによ
り、全体としては、低比重の木片セメント積層板であっ
ても、少なくとも表裏一面に吸水速度の遅い緻密層が存
在するため、耐水性に優れたものとなる。
【0084】また、請求項2記載の発明によれば、基材
層は、セメントおよび木片を主成分とするので、軽量で
ある。補強層は、微細木片とセメント硬化体の界面など
の大きな空隙に粒径の大きな無機骨材が充填され、さら
に、微細な空隙に粒径の小さな無機骨材が充填されるの
で、緻密性が高く、吸水速度が遅くなるために耐水性に
優れたものとなる。したがって、基材層と補強層を積層
した木片セメント積層板は、軽量で、耐水性に優れる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C04B 28/02 (C04B 28/02 18:26) 18:26) Fターム(参考) 2E110 AA14 AA26 AB04 AB22 BA02 BA03 BA12 GA33W GA43W GB23W GB62W 2E162 CA01 CC00 FA00 FA11 4F100 AA00B AA00H AA01C AA20 AA20H AE01A AE01B AE01C AG00 AG00H AP01A AP01B AP01C AT00A BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C CA24B DE01B DE01C DE01H DE05A DE05B DE05C DH00B DH00C EH76 GB07 JA13 JA13B JA13C JB06 JL03 YY00 YY00B YY00C 4G012 PA04 PA27 PA34

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材層と、該基材層の表裏面の少なくと
    も一面に積層された補強層と、からなる木片セメント積
    層板において、前記基材層は、セメントおよび木片を主
    成分とし、一方、前記補強層は、セメントおよび微細木
    片を主成分とし、かさ比重1.4〜1.8で、微細木片
    の含有量が補強層の3〜15重量%であり、また、得ら
    れた木片セメント積層板の比重が1.4未満であること
    を特徴とする木片セメント積層板。
  2. 【請求項2】 基材層と、該基材層の表裏面の少なくと
    も一面に積層された補強層と、からなる木片セメント積
    層板において、前記基材層は、セメントおよび木片を主
    成分とし、一方、前記補強層は、セメント、微細木片、
    平均粒径100〜40μmの無機骨材および平均粒径4
    0μm以下の無機骨材を主成分とし、比重1.4〜1.
    8で、粒径の異なる2種類の無機骨材の含有量が補強層
    の10〜50重量%であることを特徴とする木片セメン
    ト積層板。
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