JP3793410B2 - 木片セメント板 - Google Patents

木片セメント板 Download PDF

Info

Publication number
JP3793410B2
JP3793410B2 JP2000336262A JP2000336262A JP3793410B2 JP 3793410 B2 JP3793410 B2 JP 3793410B2 JP 2000336262 A JP2000336262 A JP 2000336262A JP 2000336262 A JP2000336262 A JP 2000336262A JP 3793410 B2 JP3793410 B2 JP 3793410B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
wood
cement board
vermiculite
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000336262A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002145653A (ja
Inventor
陽一 池本
敬 佐原
喜浩 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2000336262A priority Critical patent/JP3793410B2/ja
Publication of JP2002145653A publication Critical patent/JP2002145653A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3793410B2 publication Critical patent/JP3793410B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B18/00Use of agglomerated or waste materials or refuse as fillers for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of agglomerated or waste materials or refuse, specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
    • C04B18/04Waste materials; Refuse
    • C04B18/18Waste materials; Refuse organic
    • C04B18/24Vegetable refuse, e.g. rice husks, maize-ear refuse; Cellulosic materials, e.g. paper, cork
    • C04B18/26Wood, e.g. sawdust, wood shavings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/20Resistance against chemical, physical or biological attack
    • C04B2111/28Fire resistance, i.e. materials resistant to accidental fires or high temperatures
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/34Non-shrinking or non-cracking materials
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Building Environments (AREA)
  • Panels For Use In Building Construction (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外壁などの建築材料として用いられる木片セメント板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、木片セメント板や木片セメント積層板は、セメント硬化体の防火性や耐水性と、木片の加工性や釘打ち性を合わせ持つことから、主に建物の外壁などに用いられており、例えば、ポルトランドセメントを主成分とするセメント組成物と木片と水とを混合した後、これらの混合物を成形型に供給し、加圧加熱することにより所定の形状に賦形し、硬化させて製造されている。
【0003】
このような木片セメント板や木片セメント積層板を建物の外壁などに用いた場合、ある程度の防火性能は発現するものの、長時間の耐火性能は、木片の燃焼時の収縮によるクラックの発生により劣るといった点が指摘されている。このため、特開平6−322859号公報に記載されるように、木片を防炎剤で処理し、木片の燃焼を抑制したり、特開平7−317201号公報に記載されるように、加熱時に結晶水を放出する水和物結晶などを混入して温度上昇を抑制することが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者のように、木片を防炎処理した場合、木片の燃焼速度が遅くなり、耐火時間は延びるものの、木片燃焼時の収縮量を抑えることはできず、長時間の耐火性能を付与することはできないという問題がある。
【0005】
また、後者のように、水和物結晶などを混入した場合、水和物結晶の結晶水がなくなるまで耐火時間は延びるものの、木片燃焼時の収縮によるクラックの発生を抑えることが困難であるという問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、長時間の加炎状態においても、収縮を抑制して耐火性能に優れた木片セメント板を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、セメント、木片および平均粒径0.5〜5.0mm、SiO2 含有率32〜40%、強熱減量9〜16重量%であるバーミキュライトからなる木片セメント板であって、前記バーミキュライトの含有量が得られた木片セメント板の0.5〜10重量%であることを特徴とするものである。
【0010】
請求項1記載の発明において、木片セメント板に使用されるセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメントなどのポルトランドセメントを主成分とするものが使用できる。
【0011】
成形工程にホットプレスなどの加熱工程を使用する場合には、硬化時間を短縮できるので、ポルトランドセメントに熱硬化成分を添加することもできる。
【0012】
前記熱硬化成分としては、例えば、アルミナセメント、無水石膏および半水石膏から選ばれる成分が単独または2種以上混合状態にて主成分として使用することができる。つまり、ポルトランドセメントとこれら成分から、エトリンガイト(3CaO・Al2 3 ・3CaSO4 ・32H2 O)が生成してセメントを硬化させる。
【0013】
前記セメントには、セメントの一部に代えて、珪砂、フライアッシュ、マイカ、珪ソウ士、シリカヒューム、高炉スラグなどの充填材や、必要に応じてパーライト、シラスバルーン、フライアッシュバルーン、太平洋セメント社製の商品名「E−スフィアーズ」、ガラスバルーンなどの無機軽量骨材や、スチレンビーズやポリエチレンビーズなどの有機軽量骨材に置換してもよい。
【0014】
請求項1記載の発明において、木片セメント板に使用される木片としては特に限定されるものではないが、新木材および建築廃木材などから作製された木チップを細分化した木片が好適に使用でき、樹種としては、例えば、杉、檜、松、栂、さわら、樫、なら、かば、ブナ、オーク、ラワン、ひば、栗、けやき、椎、柳、竹などが挙げられる。
【0015】
請求項1記載の発明において、木片セメント板に使用されるバーミキュライトは、高温時に膨張し、木片セメント板の収縮挙動を抑制するものであり、このバーミキュライトとしては、平均粒径が0.5〜5.0mm、SiO2 含有率が32〜40%、強熱減量が9〜16重量%であるものに限定される。
【0016】
前記バーミキュライトの平均粒径が0.5mmより小さいと、バーミキュライト一粒の膨張力が小さく、セメント硬化体全体を膨張させることができなくなり、平均粒径が5.0mmより大きいと、バーミキュライト周辺だけが局部的に膨張しすぎて爆裂となり、木片セメント板に損傷を与えるため逆効果である。また、バーミキュライトのSiO2 含有率が32%より少ないと、バーミキュライト内に存在する水の水素結合率が少なくなりすぎて低温から膨張しすぎ、SiO2 含有率が40%を超えると、膨張開始温度が高温になりすぎる。このため、木片の燃焼やセメント結合水の脱離と並行してバーミキュライトの膨張を起こさせるには、SiO2 含有率が32〜40%に限定される。さらに、バーミキュライトの強熱減量が9重量%より少ないと、膨張率が不足し、強熱減量が16重量%を超えると、膨張しすぎてセメント硬化体を破壊してしまう。これらの条件を満たすバーミキュライトとしては、オーストラリア産バーミキュライトや南アフリカ産バーミキュライトなどが挙げられる。
【0017】
請求項1記載の発明において、バーミキュライトの含有量は、得られた木片セメント板の0.5〜10重量%に限定される。前記バーミキュライトが0.5重量%より少ないと、膨張率が不足し、バーミキュライトが10重量%より大きいと、膨張しすぎ、セメント硬化体を破壊してしまう。
【0018】
請求項1記載の発明において、木片セメント板のセメント組成物、木片および水の混合割合は、セメント組成物が100重量部に対し、木片が5〜40重量部および水が30〜100重量部であることが好ましい。
【0019】
前記木片が5重量部未満の場合には、補強効果が得られず、強度不足となるとともに、比重が大きくなり、木片セメント板の重量が大きくなるおそれがある。また、木片が40重量部を超えると、セメント硬化成分によるバインダーが少なくなりすぎ、逆に強度が低下するおそれがある。
【0020】
前記水が30重量部未満の場合には、セメントの水和反応が不十分となり、強度低下を引き起こす。また、水が100重量部を超えると、水和反応に使われなかった水が空隙としてセメント硬化体内に残存し、成形された木片セメント板が不均質で強度がでなくなる。
【0021】
請求項1記載の発明によれば、加炎時に木片の燃焼やセメント水和物の結合水の脱離による収縮挙動に対し、バーミキュライトの膨張が作用し、木片セメント板のクラックの発生を抑制するため、裏面に炎や熱を伝えにくく、耐火性に優れた木片セメント板を得ることができる。
【0022】
請求項2記載の発明において、木片セメント板に使用されるセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメントなどのポルトランドセメントを主成分とするものが使用できる。
【0023】
成形工程にホットプレスなどの加熱工程を使用する場合には、硬化時間を短縮できるので、ポルトランドセメントに熱硬化成分を添加することもできる。
【0024】
前記熱硬化成分としては、例えば、アルミナセメント、無水石膏および半水石膏から選ばれる成分が単独または2種以上混合状態にて主成分として使用することができる。つまり、ポルトランドセメントとこれら成分から、エトリンガイト(3CaO・Al2 3 ・3CaSO4 ・32H2 O)が生成してセメントを硬化させる。
【0025】
前記セメントには、セメントの一部に代えて、珪砂、フライアッシュ、マイカ、珪ソウ士、シリカヒューム、高炉スラグなどの充填材や、必要に応じてパーライト、シラスバルーンなどの無機軽量骨材や、スチレンビーズやポリエチレンビーズなどの有機軽量骨材に置換してもよい。
【0026】
請求項2記載の発明において、木片セメント板に使用される木片としては特に限定されるものではないが、新木材および建築廃木材などから作製された木チップを細分化した木片が好適に使用でき、樹種としては、例えば、杉、檜、松、栂、さわら、樫、なら、かば、ブナ、オーク、ラワン、ひば、栗、けやき、椎、柳、竹などが挙げられる。
【0027】
請求項2記載の発明において、木片セメント板に使用され無機中空粒子としては、平均粒径が20〜600μm、かさ比重が0.2〜0.5、中空率が50〜90%であるものに限定される。
【0028】
前記無機中空粒子の平均粒径が20μmより小さいと、中空部空気層の断熱性と膨張力が小さく、十分な効果が発現できなくなり、平均粒径が600μmより大きいと、空気層が局在化し、木片セメント板全体の断熱性が不均一になり、逆効果である。また、無機中空粒子のかさ比重が0.2より小さいと、成形工程で中空粒子がつぶれやすく、かさ比重が0.5を超えると、断熱性が低下する。さらに、無機中空粒子の中空率が50%より小さいと、断熱性が不足し、90%を超えると、中空粒子が成形工程などでつぶれやすく、均一に空気層を分散させることが困難となる。このような条件を満たす無機中空粒子としては、フライアッシュバルーン、中空ガラスビーズ、太平洋セメント社製の商品名「E−スフィアーズ」などが挙げられる。
【0029】
請求項2記載の発明において、無機中空粒子の含有量は、得られた木片セメント板の10〜60体積%に限定される。無機中空粒子が10体積%より少ないと、断熱効果が低すぎ、無機中空粒子が60体積%を超えると、木片セメント板の曲げ強度が十分に発現しなくなる。
【0030】
請求項2記載の発明において、木片セメント板のセメント組成物、木片および水の混合割合は、セメント組成物が100重量部に対し、木片が5〜40重量部および水が30〜100重量部であることが好ましい。
【0031】
前記木片が5重量部未満の場合には、補強効果が得られず、強度不足となるとともに、比重が大きくなり、木片セメント板の重量が大きくなるおそれがある。また、木片が40重量部を超えると、セメント硬化成分によるバインダーが少なくなりすぎ、逆に強度が低下するおそれがある。
【0032】
前記水が30重量部未満の場合には、セメントの水和反応が不十分となり、強度低下を引き起こす。また、水が100重量部を超えると、水和反応に使われなかった水が空隙としてセメント硬化体内に残存し、成形された木片セメント板が不均質で強度がでなくなる。
【0033】
請求項2記載の発明によれば、無機中空粒子の空気層が木片セメント板内に分散されて存在するため、片面側からの加炎時に熱を反対側に伝える速度を大幅に遅らせることができるとともに、木片の燃焼やセメント水和物の結合水の脱離による収縮挙動に対し、無機中空粒子の空気層の膨張が抵抗し、木片セメント板のクラックの発生を抑制するため、裏面に炎や熱を伝えにくく、耐火性に優れた木片セメント板を得ることができる。
【0034】
請求項3記載の発明において、木片セメント板1,2に使用されるセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメントなどのポルトランドセメントを主成分とするものが使用できる。
【0035】
成形工程にホットプレスなどの加熱工程を使用する場合には、硬化時間を短縮できるので、ポルトランドセメントに熱硬化成分を添加することもできる。
【0036】
前記熱硬化成分としては、例えば、アルミナセメント、無水石膏および半水石膏から選ばれる成分が単独または2種以上混合状態にて主成分として使用することができる。つまり、ポルトランドセメントとこれら成分から、エトリンガイト(3CaO・Al2 3 ・3CaSO4 ・32H2 O)が生成してセメントを硬化させる。
【0037】
前記セメントには、セメントの一部に代えて、珪砂、フライアッシュ、マイカ、珪ソウ士、シリカヒューム、高炉スラグなどの充填材や、必要に応じてパーライト、シラスバルーン、フライアッシュバルーン、太平洋セメント社製の商品名「E−スフィアーズ」、ガラスバルーンなどの無機軽量骨材や、スチレンビーズやポリエチレンビーズなどの有機軽量骨材に置換してもよい。
【0038】
請求項3記載の発明において、木片セメント板1,2に使用される木片としては特に限定されるものではないが、新木材および建築廃木材などから作製された木チップを細分化した木片が好適に使用でき、樹種としては、例えば、杉、檜、松、栂、さわら、樫、なら、かば、ブナ、オーク、ラワン、ひば、栗、けやき、椎、柳、竹などが挙げられる。
【0039】
請求項3記載の発明において、木片セメント板1に使用されるバーミキュライトは、高温時に膨張し、木片セメント板1の収縮挙動を抑制するものであり、このバーミキュライトは、平均粒径が0.5〜3.0mm、SiO2 含有率が40〜50%、強熱減量が10〜15重量%であることが好ましい。
【0040】
前記バーミキュライトの平均粒径が0.5mmより小さいと、バーミキュライト一粒の膨張力が小さく、セメント硬化体全体を膨張させることができなくなるおそれがあり、平均粒径が3.0mmより大きいと、バーミキュライト周辺だけが局部的に膨張しすぎて爆裂となり、木片セメント板に損傷を与えるため逆効果となる可能性がある。また、バーミキュライトのSiO2 含有率が40%より少ないと、バーミキュライト内に存在する水の水素結合率が少なくなりすぎて低温から膨張しすぎ、SiO2 含有率が50%を超えると、膨張開始温度が高温になりすぎるため、木片の燃焼やセメント結合水の脱離と並行してバーミキュライトの膨張を起こさせるには、SiO2 含有率が40〜50%が好ましい。さらに、バーミキュライトの強熱減量が10重量%より少ないと、膨張率が不足し、強熱減量が15重量%を超えると、膨張しすぎてセメント硬化体を破壊してしまうことが懸念される。これらの条件を満たすバーミキュライトとしては、オーストラリア産バーミキュライトや南アフリカ産バーミキュライトなどが挙げられる。
【0041】
請求項3記載の発明において、バーミキュライトの含有量は、得られた木片セメント板1の0.5〜10重量%に限定される。前記バーミキュライトが0.5重量%より少ないと、膨張率が不足し、バーミキュライトが10重量%より大きいと、膨張しすぎ、セメント硬化体を破壊してしまう。
【0042】
請求項3記載の発明において、木片セメント板1のセメント組成物、木片および水の混合割合は、セメント組成物が100重量部に対し、木片が5〜40重量部および水が30〜100重量部であることが好ましい。
【0043】
前記木片が5重量部未満の場合には、補強効果が得られず、強度不足となるとともに、比重が大きくなり、木片セメント板の重量が大きくなるおそれがある。また、木片が40重量部を超えると、セメント硬化成分によるバインダーが少なくなりすぎ、逆に強度が低下するおそれがある。
【0044】
前記水が30重量部未満の場合には、セメントの水和反応が不十分となり、強度低下を引き起こす。また、水が100重量部を超えると、水和反応に使われなかった水が空隙としてセメント硬化体内に残存し、成形された木片セメント板が不均質で強度がでなくなる。
【0045】
請求項3記載の発明において、木片セメント板2の木片量は、得られた木片セメント板2の3〜15重量%に限定される。木片セメント板2は、加炎時に木片燃焼とバーミキュライト膨張により脆弱になる木片セメント板1を補強するため、緻密かつ高強度であるある必要があり、そのため、木片量が3重量%未満であると、木片の補強効果が不足し、強度が低下する。また、15重量%を超えると、通常時の強度は発現しても、加炎時の木片燃焼により急激に強度が低下してしまう。
【0046】
請求項3記載の発明において、木片セメント板2のかさ比重は、1.0〜1.8に限定される。木片セメント板2のかさ比重が1.0未満であると、たとえ木片量が適正であっても強度は低くなってしまい、かさ比重が1.8を超える木片セメント板を得ることは上記木片量の範囲内では困難である。
【0047】
請求項3記載の発明において、木片セメント板2の厚みは、0.5〜10mmに限定される。木片セメント板2の厚みが0.5mmより薄いと、補強効果が期待できず、厚みが10mmを超えると、木片セメント積層板が重くなりすぎる。
【0048】
請求項3記載の発明において、木片セメント板2のセメント組成物と水の混合割合は、セメント組成物が100重量部に対し、水が30〜100重量部であることが好ましい。
【0049】
前記水が30重量部未満の場合には、セメントの水和反応が不十分となり、強度低下を引き起こす。また、水が100重量部を超えると、水和反応に使われなかった水が空隙としてセメント硬化体内に残存し、成形された木片セメント板2が不均質で強度がでなくなる。
【0050】
請求項3記載の発明によれば、木片セメント積層板を形成する木片セメント板1には、バーミキュライトが添加されていることにより、加炎時に木片の燃焼やセメント水和物結合水の脱離による収縮挙動に対し、バーミキュライトが作用し、クラックの発生を抑制する。このため、木片セメント板2側に炎や熱を伝えにくく、耐火性に優れたものとなる。そして、バーミキュライトが内部で膨張した木片セメント板1は脆弱となり、強度が徐々に低下してくるが、この際、比較的緻密な木片セメント板2が木片セメント板1を補強することから、加炎中も積層板としての強度を維持することができ、より長時間の耐火性能を発現させることができる。
【0051】
【実施例】
(実施例1−1〜1−3および比較例1−1〜1−5)
以下、本発明の木片セメント板の実施例1−1〜1−3および比較例1−1〜1−5について説明する。
【0052】
これらの木片セメント板の実施例および比較例は、下記の表1に示す組成を表1に示す配合で作製したものである。
【0053】
【表1】
Figure 0003793410
【0054】
これらの配合で調整した組成物をヘンシェルミキサーで混合し、得られた混合物を金属製の型上に散布堆積させ、圧縮した後、養生硬化させて厚み12mmの木片セメント板を得た。
【0055】
これらの木片セメント板の実施例1−1〜1−3および比較例1−1〜1−5について、得られた木片セメント板を900mm×900mmに切断し、それぞれJIS A 1304に準拠した耐火試験方法により加熱した。加熱時間30分経過時点での木片セメント板の裏面温度と、木片セメント板に発生した亀裂の状態を目視で観察し、以下の判定基準で評価した。
【0056】
○:貫通亀裂のないもの ×:亀裂が貫通しているもの
これらの結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
Figure 0003793410
【0058】
表2から木片セメント板の実施例1−1〜1−3は、裏面の温度が低く、亀裂の発生も認められず、耐火性に優れているが、比較例1−1〜1−5は、裏面の温度が高く、亀裂が発生し、耐火性に劣る。
(実施例2−1〜2−2および比較例2−1〜2−3)(参考例)
以下、本発明の木片セメント板の実施例2−1〜2−2および比較例2−1〜2−3について説明する。
【0059】
これらの木片セメント板の実施例および比較例は、下記の表3に示す組成を表3に示す配合で作製したものである。
【0060】
【表3】
Figure 0003793410
【0061】
これらの配合で調整した組成物をヘンシェルミキサーで混合し、得られた混合物を金属製の型上に散布堆積させ、圧縮した後、養生硬化させて厚み12mmの木片セメント板を得た。
【0062】
無機中空粒子としては、フライアッシュバルーン(ブルーサークルアッシュ社製)を用いた。
【0063】
これらの木片セメント板の実施例2−1〜2−2および比較例2−1〜2−3について、それぞれ耐火性能、曲げ強度の各試験を行った。
【0064】
耐火性能については、得られた木片セメント板を900mm×900mmに切断し、JIS A 1304に準拠した耐火試験方法により加熱し、加熱時間30分経過時点での木片セメント板の裏面温度と、木片セメント板に発生した亀裂の状態を目視で観察し、以下の判定基準で評価した。
【0065】
○:貫通亀裂のないもの ×:亀裂が貫通しているもの
曲げ強度については、得られた木片セメント板を50mm×150mmに切断し、JIS A 1408に準拠して行った。
【0066】
これらの結果を表4に示す。
【0067】
【表4】
Figure 0003793410
【0068】
表4から木片セメント板の実施例2−1〜2−2は、裏面の温度が低く、亀裂の発生も認められず、耐火性に優れているが、比較例2−1、2−3は、裏面の温度が高く、亀裂が発生し、耐火性に劣る。また、比較例2−2は、曲げ強度に劣る。
(実施例3−1〜3−4および比較例3−1〜3−4)(参考例)
以下、本発明の木片セメント積層板の実施例3−1〜3−4および木片セメント積層板、木片セメント板の比較例3−1〜3−4について説明する。
【0069】
これらの木片セメント積層板の実施例および木片セメント積層板、木片セメント板の比較例は、下記の表5に示す組成を表5に示す配合で作製したものである。
【0070】
【表5】
Figure 0003793410
【0071】
これらの配合で調整した組成物をヘンシェルミキサーで混合し、まず、得られた木片セメント板1の混合物を金属製の型上に散布堆積させ、次いで、得られた木片セメント板2の混合物をその上に散布堆積させて圧縮した後、養生硬化させて厚み12mmの木片セメント積層板を得た。また、木片セメント板1の混合物を金属製の型上に散布堆積させ、圧縮した後、養生硬化させて厚み12mmの木片セメント板1を得た。
【0072】
これらの木片セメント積層板の実施例3−1〜3−4および木片セメント積層板、木片セメント板の比較例3−1〜3−4について、900mm×900mmに切断し、それぞれJIS A 1304に準拠した耐火試験方法により加熱した。加熱時間45分経過時点での木片セメント積層板の裏面温度と、木片セメント積層板に発生した亀裂の状態を目視で観察し、以下の判定基準で評価した。
【0073】
○:貫通亀裂のないもの △:貫通はしていないが、多数の微細亀裂があるもの ×:亀裂が貫通しているもの
これらの結果を表6に示す。
【0074】
【表6】
Figure 0003793410
【0075】
表6から木片セメント積層板の実施例3−1〜3−4は、裏面の温度が低く、亀裂の発生も認められず、耐火性に優れているが、木片セメント積層板の比較例3−1〜3−3は、裏面の温度が高く、亀裂や微細亀裂が発生し、耐火性に劣る。また、木片セメント板の比較例3−4も、裏面の温度が高く、亀裂や微細亀裂が発生し、耐火性に劣る。
【0076】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、加炎時に木片の燃焼やセメント水和物の結合水の脱離による収縮挙動に対し、バーミキュライトの膨張が作用し、木片セメント板のクラックの発生を抑制するため、裏面に炎や熱を伝えにくく、耐火性に優れた木片セメント板を得ることができる。

Claims (1)

  1. セメント、木片および平均粒径0.5〜5.0mm、SiO含有率32〜40%、強熱減量9〜16重量%であるバーミキュライトからなる木片セメント板であって、前記バーミキュライトの含有量が得られた木片セメント板の0.5〜10重量%であることを特徴とする木片セメント板。
JP2000336262A 2000-11-02 2000-11-02 木片セメント板 Expired - Fee Related JP3793410B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000336262A JP3793410B2 (ja) 2000-11-02 2000-11-02 木片セメント板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000336262A JP3793410B2 (ja) 2000-11-02 2000-11-02 木片セメント板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002145653A JP2002145653A (ja) 2002-05-22
JP3793410B2 true JP3793410B2 (ja) 2006-07-05

Family

ID=18811866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000336262A Expired - Fee Related JP3793410B2 (ja) 2000-11-02 2000-11-02 木片セメント板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3793410B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6497855B2 (ja) * 2014-07-01 2019-04-10 旭化成建材株式会社 木造建築物の耐火外壁構造
JP6499435B2 (ja) * 2014-12-16 2019-04-10 旭化成建材株式会社 木造建築物の外張り断熱耐火外壁構造
JP6497924B2 (ja) * 2014-12-16 2019-04-10 旭化成建材株式会社 木造建築物の外張り断熱耐火外壁構造
JP6497923B2 (ja) * 2014-12-16 2019-04-10 旭化成建材株式会社 木造建築物の外張り断熱耐火外壁構造
JP6497922B2 (ja) * 2014-12-16 2019-04-10 旭化成建材株式会社 木造建築物の外張り断熱耐火外壁構造
JP6619895B2 (ja) * 2019-01-22 2019-12-11 旭化成建材株式会社 木造建築物の耐火外壁構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002145653A (ja) 2002-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102247280B1 (ko) 내화재에 적용되는 내화성 코팅 및 고강도, 밀도 제어된 콜드퓨전 콘크리트 시멘트질 스프레이
JP6332988B2 (ja) 耐火モルタル
JP4339587B2 (ja) 防火材料
US9944560B2 (en) Fire resistant coating
CN106497157B (zh) 磷酸钾镁水泥基钢结构防火涂料及其制备方法、使用方法
JP3793410B2 (ja) 木片セメント板
KR101668631B1 (ko) 건식 공정 바텀애시를 경량골재로 활용한 경량 내화 모르타르
JP3374515B2 (ja) 無機質板の製造方法
JP2002292612A (ja) 無機質セメント複合板の製造方法
Singh et al. Lightweight geopolymer concrete with EPS beads
JPS6177687A (ja) 耐火性能の優れた組成物
JP2008081328A (ja) 無機質成形体及びその製造方法
JP3849981B2 (ja) 建物用吹付材
JP2006016218A (ja) 耐火性吹付けコンクリート及び高強度覆工コンクリート
JP2006069807A (ja) 無機質板およびその製造方法
JP2003286068A (ja) 無機接着組成物用硬化促進剤及び無機接着組成物とその成形物の製造方法
JP2002321305A (ja) 木片セメント積層板
JP2004331450A (ja) 耐爆裂性セメントモルタル、これを用いたコンクリート用補修材および補修方法
JP4630448B2 (ja) 木質セメント板用組成物、及び木質セメント板の製造方法
JP2004003285A (ja) トンネル用耐火セグメント及びその製造方法
JPH0640777A (ja) 軽量耐火複合パネル及びその製法
JP2001302321A (ja) モルタル
JP3980182B2 (ja) 木質セメント板の製造方法
JP4412909B2 (ja) 木質セメント板及びその製造方法
JP3212573B2 (ja) 石目状シ−トなどシ−ト成型用組成物、及びそれを用いたシ−トの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060407

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090414

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100414

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110414

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees