JP2013158947A - 不燃化粧板 - Google Patents

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Abstract

【課題】セメントを主成分とする無機基材を有する不燃化粧板において、無機基材中の含水分の蒸発による爆裂の発生を抑制した不燃化粧板を提供する。
【解決手段】 セメントを主成分とする無機基材の一方の面側に気密性を有する表面化粧層を具備する不燃化粧板であって、前記無機基材が、複数の無機層と、各無機層間に位置する少なくとも1層の無機補強部材層とを含む積層構造からなることを特徴とする不燃化粧板である。前記複数の無機層のうちの少なくとも1層の厚みが、他の層の厚みとは異なる構成とすることができ、この場合、前記複数の無機層のうち最も表面化粧層側に位置する無機層の厚みを最も薄くすることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、室内の壁や天井などに使用される不燃化粧板に関する。
模様や凹凸加工などの化粧処理を施した化粧層を無機基材に積層してなる化粧板は、室内の壁や天井などの建材として広く用いられている。そのような化粧板において、キッチンのガスコンロ周辺などの火を使用する場所には、建築基準法の要請もあり、不燃性の高いもの(不燃化粧板)が使用される。そのような不燃化粧板に用いる無機基材としては、珪酸カルシウム板、マグネシアセメント板等、セメントを主成分とするセメント系無機基材が不燃性能に優れていることから有用であり、当該セメント系無機基材の成分やその配合比を変更して様々の問題点を解決した無機基材が種々提案されている(例えば、特許文献1〜5参照。)。
また、不燃化粧板は、表面側に位置する化粧層(表面化粧層)にも不燃性が要求されることから、壁紙のような易燃性材料は使用できず、不燃性が高い熱硬化性樹脂などが好適に使用される。
特開平9−142914号公報 特開平10−279344号公報 特開2004−17478号公報 特開2006−182607号公報 特開2009−256112号公報
しかしながら、熱硬化性樹脂を用いた表面化粧層は気密性が高く、無機基材表面にそのまま形成すると無機基材が密封された状態となる。一方、上記のような無機基材は一般に水分を含むことから、無機基材が加熱されると内部の水分が水蒸気となり、無機基材が密封された状態ではその水蒸気が逃げ場を失い、上昇した水蒸気による圧力が基材の強度に勝ると爆裂が起こるという問題があった。
本発明は、以上の従来の問題点に鑑みなされたものであり、その課題は、セメントを主成分とする無機基材と、気密性を有する表面化粧層とを有する不燃化粧板であって、無機基材中の含水分の蒸発による爆裂の発生を抑制した不燃化粧板を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は以下の通りである。
(1)セメントを主成分とする無機基材の一方の面側に気密性を有する表面化粧層を具備する不燃化粧板であって、
前記無機基材が、複数の無機層と、各無機層間に位置する少なくとも1層の無機補強部材層とを含む積層構造からなることを特徴とする不燃化粧板。
(2)前記複数の無機層のうちの少なくとも1層の厚みが、他の層の厚みとは異なることを特徴とする前記(1)に記載の不燃化粧板。
(3)前記複数の無機層のうち最も表面化粧層側に位置する無機層の厚みが最も薄いことを特徴とする前記(2)に記載の不燃化粧板。
(4)前記無機層が、少なくとも、酸化マグネシウムと、塩化マグネシウムとを含むスラリーを硬化させてなるマグネシアセメントであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の不燃化粧板。
(5)前記表面化粧層が、酸を含有してなる酸含有層を介して前記無機基材に貼付されていることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の不燃化粧板。
(6)前記表面化粧層が熱硬化性樹脂を含んでなることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の不燃化粧板。
(7)さらに、前記無機基材の表面化粧層側の面とは反対の面側にバッカー層を有することを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の不燃化粧板。
(8)前記無機基材が、表面化粧層側から順に、第1無機層、第2無機層、及び第3無機層からなり、第1無機層と第2無機層との間に無機補強部材層を1層有し、第2無機層と第3無機層との間に無機補強部材層を2層有することを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の不燃化粧板。
本発明によれば、セメントを主成分とする無機基材と、気密性を有する表面化粧層とを有する不燃化粧板であって、無機基材中の含水分の蒸発による爆裂の発生を抑制した不燃化粧板を提供することができる。
本発明の不燃化粧板は、セメントを主成分とする無機基材の一方の面側に気密性を有する表面化粧層を具備する不燃化粧板であって、前記無機基材が、複数の無機層と、各無機層間に位置する少なくとも1層の無機補強部材層とを含む積層構造からなることを特徴としている。
ここで、「気密性を有する表面化粧層」とは、水蒸気が通過できない程度の緻密性を有する表面化粧層を意味する。つまり、当該気密性を有する表面化粧層を無機基材表面に積層した場合に無機基材が密封状態となり、内部の水分が逃げ場を失って爆裂を生じることとなる。
以下、本発明の不燃化粧板の構成要素それぞれについて説明する。
[無機基材]
本発明においては、無機基材を、複数の無機層と、各無機層間に位置する少なくとも1層の無機補強部材層とを含む積層構造からなる構成としている。換言すると、無機基材を複数の無機層に分割して、各無機層間に無機補強部材層を有する構成であり、当然ながら各無機層の厚みは無機基材を単層の無機層から構成した場合と比較して薄く、加熱により発生した水蒸気が無機補強部材層を通じて外部に逃げやすいため、爆裂を防止することができる。
(無機層)
無機基材の構成層の1つである無機層は、セメントを主成分とする材料からなり、当該材料としては、例えば、マグネシアセメント、パルプ混入セメント板、木毛セメント板などが挙げられる。
無機層としてマグネシアセメントを用いたものは、少なくとも、酸化マグネシウムと、塩化マグネシウムとを含むスラリーを硬化させて形成することができる。より具体的には、酸化マグネシウム(MgO)と塩化マグネシウム(MgCl)とを混合し、さらに骨材や起泡剤や水を加えて混練して得られたスラリーを塗工して形成される。骨材としては、ロックウール、グラスウール等の無機質繊維、木片、パルプ等の有機質繊維が用いられる。起泡剤としては、市販されている界面活性剤系のものを用いることができる。
以上の無機層たるマグネシアセメント板は気硬性セメント板であり、下記に示すような酸化マグネシウムと塩化マグネシウムの硬化反応(水和反応)が進行する。
MgO+HO → Mg(OH)
5Mg(OH) + MgCl+8HO → 5Mg(OH)・MgCl・8H
以上の無機層は、効率的に爆裂を防止する観点から、2〜5層とすることが好ましく、3〜4層とすることがより好ましい。
(無機補強部材層)
無機基材の各無機層間には、強度の向上を目的として、少なくとも1層の無機補強部材層が設けられる。当該無機補強部材層は、網目状等に形成されたガラス繊維、ロックウール、炭素繊維などを格子状に編んだものが挙げられ、中でも、ガラス繊維を格子状に編んだものが好ましい。また、無機補強部材層の坪量は、強度の向上及び作製を容易にする観点から、30〜70g/mが好ましい。
当該無機補強部材層は、1〜4層設けることが好ましく、2〜3層設けることがより好ましい。
無機基材の製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。まず、上述の無機層を形成するためのスラリーを層状に塗工して無機層を形成し、その無機層上に無機補強部材層を少なくとも1層形成し、さらにその上に上記と同様に無機層を形成するという過程を、所望の積層構造となるまで繰り返すことで積層構造を得て、その積層構造を硬化することで無機基材が得られる。
以上の無機基材において、複数の無機層のうちの少なくとも1層の厚みが、他の層の厚みとは異なる構成とすることができる。例えば、爆裂の発生を特に防止したい層がある場合、その層を他の層よりも薄く構成することで爆裂を防止することができる。これは、薄くした無機層は体積が小さいため、当該無機層に存在する水蒸気量は少なく、つまり密封される水蒸気量が少ないため、無機基材の変形ないし爆裂の発生が抑えられると推察される。具体的には、複数の無機層のうち最も表面化粧層側に位置する無機層の厚みを最も薄くすると、特に表面化粧層側の爆裂を抑えることができ、表面の平滑性を維持することができる。
以上の無機基材としては、基材強度を確保するという観点から、表面化粧層側から順に、第1無機層、第2無機層、及び第3無機層からなり、第1無機層と第2無機層との間に無機補強部材層を1層有し、第2無機層と第3無機層との間に無機補強部材層を2層有する構成とすることが最も好ましい。
具体的には、第1無機層の厚みを0.1〜0.5mmとし、第2無機層の厚みを 1.4〜2.0mmとし、第3無機層の厚みを0.7〜1.2mmとすることが好ましい。これらの厚みの範囲を外れる場合でも、各無機層の厚みの比、すなわち、第1無機層:第2無機層:第3無機層=1:(2.8〜20):(1.4〜12)程度であることが好ましい。
[表面化粧層]
本発明の不燃化粧板においては、無機基材の一方の面側には、気密性を有する表面化粧層を具備する。表面化粧層は、不燃化粧板の表面側に位置するものであり、その表面に化粧処理が施される。
気密性を有する表面化粧層の材料としては、例えば、熱硬化性樹脂を含んでなるものが挙げられ、熱硬化性樹脂としては、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。あるいは、金属や天然石を箔状に形成したものでもよい。表面化粧層は、具体的には、パターン紙にメラミン樹脂等を含浸させたものを用いることが好ましい。以下に、パターン紙にメラミン樹脂を含浸させたもの(メラミン樹脂含浸紙と称する。)について説明する。
メラミン樹脂含浸紙は、パターン紙にメラミン樹脂を所定の含浸率で含浸させた後、加熱、乾燥させることにより作製される。パターン紙としては、例えばチタン紙が用いられる。パターン紙の坪量は、パターン紙の厚みや重さを考慮して80〜150g/mであることが好ましい。メラミン樹脂の含浸率は、含浸されるメラミン樹脂の機能を十分に発現するために80〜120質量%であることが好適である。加熱、乾燥の温度は、パターン紙にメラミン樹脂を強固に固着させるために100〜140℃に設定することが好ましい。
[バッカー層]
また、本発明の不燃化粧板においては、無機基材の表面化粧層側の面とは反対の面側にバッカー層を設けることが好ましい。
バッカー層は、不燃化粧板の裏面側に位置するものであり、材料としては表面化粧層と同じものを用いることができるが、裏面側に位置するものであることから、表面化粧層のように化粧処理を施す必要はない。
[酸含有層]
本発明の不燃化粧板は、表面化粧層を、酸を含有してなる酸含有層を介して無機基材に貼付することが好ましい。
セメント系の無機基材はアルカリ性を呈することから、無機基材の表面に上記のようなメラミン樹脂含浸の表面化粧層をそのまま形成しようとすると、アルカリによりメラミン樹脂の硬化が阻害され接着力が劣化する。そこで、酸含有層を介して表面化粧層を形成することで、メラミン樹脂硬化時のアルカリの影響を阻止し、表面化粧層の接着強度を向上させることができる。一方、表面化粧層の接着力が向上するということは、単層構造の無機基材であればその密閉性が向上することであり、含水分の逃げ場がなくなって爆裂が発生しやすくなるとの懸念があるが、本発明においては、無機基材を上述のような積層構造にしたため、爆裂の発生を防止することができる。
酸含有層としては、酸を含有させた樹脂含浸紙を用いることが好ましい。具体的には、フェノール樹脂及び酸をコア紙に含浸させたフェノール樹脂含浸紙を例示することができる。このようなフェノール樹脂含浸紙は、コア紙にフェノール樹脂及び酸を所定の含浸率で含浸させた後、加熱、乾燥させることにより作製される。コア紙としては、例えば水酸化アルミニウム抄造紙が用いられる。コア紙の坪量は、コア紙の厚みや重さを考慮して100〜160g/mであることが好ましい。フェノール樹脂の含浸率は、含浸されるフェノール樹脂の機能を十分に発現するために20〜40質量%であることが好適である。加熱、乾燥の温度は、コア紙にフェノール樹脂を強固に固着させるために100〜140℃に設定することが好ましい。なお、フェノール樹脂含浸紙に用いるフェノール樹脂としては、熱硬化性であるレゾール型フェノール樹脂が好ましい。
その他、酸含有層としては、酸を含有させた塗工液(ペースト)を塗工して形成することもできる。
酸含有層には、そのpHが7.0〜8.5となるように酸が配合されることが好ましく、同pHが7.5〜8.0となるように酸が配合されることがより好ましい。酸含有層のpHが7.0〜8.5となるように酸が配合されることで、アルカリ性を呈する無機基材から漏出するアルカリ成分を中和し、表面化粧層形成時にアルカリ成分の悪影響を防止することができる。
酸含有層に含有する酸としては強酸であること、すなわち25℃におけるpKaが−8.0〜5.0の酸が好ましく、同pKaが−3.0〜1.0の酸がより好ましい。上述の通り、酸含有層はpHが7.0〜8.5となるように含有すればよいが、弱酸でそのpHを達成しようとするとその使用量が必然的に多くなるのに対し、強酸であれば含有量は少量で済む。
酸含有層に使用する酸としては、具体的には、塩酸、パラトルエンスルホン酸、ギ酸、酢酸等が挙げられ、パラトルエンスルホン酸が好ましい。
また、セメント系の無機基材を用いた不燃化粧板は、従来であれば、無機基材がアルカリ性であるために製造時に樹脂が未硬化の状態で残り、強い臭気が発生するという問題があったが、本発明においては、酸含有層を設けることで中和され、樹脂の硬化が進み未反応物が減少し臭気が軽減される。
以上の本発明の不燃化粧板の厚みは2.8〜3.2mmとすることが好ましい。
次に、本発明の不燃化粧板の製造方法について説明する。
不燃化粧板は、無機基材の表裏両面に少なくとも表面化粧層及びバッカー層を積層する積層工程と、前記表面化粧層及びバッカー層が表裏両面に積層された無機基材を熱圧成形する熱圧成形工程とを経て製造される。なお、上記積層工程において、必要に応じて、無機基材の表裏両面に酸含有層を積層する。
積層工程では、例えば下から順に、メラミン樹脂含浸紙(バッカー層)、酸を含有させたフェノール樹脂含浸紙(酸含有層)、無機基材、酸を含有させたフェノール樹脂含浸紙(酸含有層)及びメラミン樹脂含浸紙(表面化粧層)を積層する。
熱圧成形工程では、上記積層物を熱圧プレス装置で加熱、加圧成形する。
加熱条件は不燃化粧板の温度が125〜150℃、加圧条件は1.96〜9.80MPa(20〜100kg/cm)であることが好ましい。温度が125℃未満又は圧力が1.96MPa未満の場合には、無機基材に対する酸含有層や表面化粧層・バッカー層の密着性が不足し、剥離が発生し易くなる。一方、温度が150℃を超える場合又は圧力が9.80MPaを超える場合には、無機基材に大きな力が作用するため、亀裂が発生するおそれがある。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜4]
(無機基材の作製)
表面化粧層側から順に、第1無機層/無機補強部材層/第2無機層/無機補強部材層/無機補強部材層/第3無機層の積層構造の無機基材を作製するに当たり、まず以下の組成の第1無機層〜第3無機層用の塗工液を調製した。
(1)第1無機層用塗工液
酸化マグネシウム 82質量%
塩化マグネシウム 18質量%
(2)第2無機層用塗工液
酸化マグネシウム 79質量%
塩化マグネシウム 16質量%
パーライト 4質量%
起泡剤 1質量%
(3)第3無機層用塗工液
酸化マグネシウム 80質量%
塩化マグネシウム 17質量%
パーライト 2質量%
起泡剤 1質量%
常法に従い、各塗工液において、上記各成分を混合して、水を加えて混練して塗工液を得た。なお、塩化マグネシウムは、塩化マグネシウム6水和物を用いてもよく、その場合は、塩化マグネシウムそのものが上記配合率となるように換算して配合すればよい。
次いで、無機補強部材層として、3層分のガラス繊維ネットを準備し、専用の積層装置を用いて、上記積層構造となるように各無機層及びガラス繊維ネットを積層して無機基材を得た。なお、使用したガラス繊維ネットの坪量などを以下に示す。また、第1無機層の厚みは0.1mmとし、第2無機層の厚みは1.7mmとし、第3無機層の厚みは0.9mmとした。
(ガラス繊維ネット)
坪量:55g/m
縦ピッチ:2.5mm 縦糸:1260d
横ピッチ:2.5mm 横糸:630d
(フェノール樹脂含浸紙(酸含有層)の作製)
コア紙として坪量150g/mの水酸化アルミニウム抄造紙を用い、フェノール樹脂に酸としてパラトルエンスルホン酸を添加して、pH8.0になるように調合した酸含有フェノール樹脂を含浸率が25質量%となるように含浸し、130℃で乾燥させて酸を含有させたフェノール樹脂含浸紙(酸含有層)を作製した。
(メラミン樹脂含浸紙(表面化粧層、バッカー層)の作製)
パターン紙として坪量80g/mのチタン紙を用い、メラミン樹脂を含浸率が110質量%となるように含浸し、130℃で乾燥させてメラミン樹脂含浸紙を作製した。
(不燃化粧板の製造)
下から順に、メラミン樹脂含浸紙、フェノール樹脂含浸紙、無機基材、フェノール樹脂含浸紙、及びメラミン樹脂含浸紙を積層し、熱圧プレス装置で加熱、加圧成形を行い、厚さ3mmの不燃化粧板を製造した。加熱条件は、不燃化粧板の温度が135℃となるように設定した。加圧条件は、6.86MPa(70kg/cm)とした。なお、表面にはステンレス鋼板をセットしてプレス成形を実施し不燃化粧板を得た。
得られた不燃化粧板に対して、以下の不燃試験を実施した。結果を表1に示す。
[不燃試験]
(1)爆裂の有無
以下のようにして、加熱時における爆裂の有無を確認した。
ISO5660に準拠したコーンカロリーメーターを使用し、20分の発熱性試験において爆裂した場合を×、爆裂しなかった場合を○とした。なお、5点測定して、1点でも爆裂したものは×とした。
(2)不燃性
不燃性は総発熱量7.2MJ/m以下かつ最高発熱速度が10秒以上継続して200kw/mを超えない場合を○、総発熱量7.2〜8.0MJ/mかつ最高発熱速度が10秒以上継続して200kw/mを超えない場合を△、総発熱量8MJ/mを超えるか、あるいは最高発熱速度が10秒以上継続して200kw/mを超えた場合を×とした。
[比較例1]
実施例1において用いた積層構造の無機基材の代わりに、以下のようにして作製した単層構造の無機基材を用いたこと以外は実施例1と同様にして不燃化粧板を作製した。
(無機基材の作製)
常法に従い、酸化マグネシウム(MgO)と塩化マグネシウム(MgCl)・6水和物、パーライト、起泡剤とを、それぞれ、79質量%、16質量%、4質量%、1質量%となるように混合し、適量の水とを加えて混練したスラリーを板状に成形し、適宜熱量をかけて養生して硬化させ、無機基材を得た。
そして、得られた不燃化粧板に対して、実施例1と同様にして不燃試験を実施した。結果を表2に示す。
Figure 2013158947
Figure 2013158947
表1及び表2より、無機基材を積層構造とした実施例1〜4は爆裂が生じなかったのに対し、単層構造の無機基材を用いた比較例1は爆裂が生じた、また、それに伴い不燃性の測定ができなかった。このことより、無機基材を積層構造にすると、爆裂を防止できることが分かる。

Claims (8)

  1. セメントを主成分とする無機基材の一方の面側に気密性を有する表面化粧層を具備する不燃化粧板であって、
    前記無機基材が、複数の無機層と、各無機層間に位置する少なくとも1層の無機補強部材層とを含む積層構造からなることを特徴とする不燃化粧板。
  2. 前記複数の無機層のうちの少なくとも1層の厚みが、他の層の厚みとは異なることを特徴とする請求項1に記載の不燃化粧板。
  3. 前記複数の無機層のうち最も表面化粧層側に位置する無機層の厚みが最も薄いことを特徴とする請求項2に記載の不燃化粧板。
  4. 前記無機層が、少なくとも、酸化マグネシウムと、塩化マグネシウムとを含むスラリーを硬化させてなるマグネシアセメントであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の不燃化粧板。
  5. 前記表面化粧層が、酸を含有してなる酸含有層を介して前記無機基材に貼付されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の不燃化粧板。
  6. 前記表面化粧層が熱硬化性樹脂を含んでなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の不燃化粧板。
  7. さらに、前記無機基材の表面化粧層側の面とは反対の面側にバッカー層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の不燃化粧板。
  8. 前記無機基材が、表面化粧層側から順に、第1無機層、第2無機層、及び第3無機層からなり、第1無機層と第2無機層との間に無機補強部材層を1層有し、第2無機層と第3無機層との間に無機補強部材層を2層有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の不燃化粧板。
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