JP2002154307A - 複合強化ゴム材および空気入りタイヤ - Google Patents

複合強化ゴム材および空気入りタイヤ

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JP2002154307A JP2000354361A JP2000354361A JP2002154307A JP 2002154307 A JP2002154307 A JP 2002154307A JP 2000354361 A JP2000354361 A JP 2000354361A JP 2000354361 A JP2000354361 A JP 2000354361A JP 2002154307 A JP2002154307 A JP 2002154307A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部入力に対する耐性が高く、また方向性を
抑制した高強度を有する、複合強化ゴム材、特に空気入
りタイヤを典型例とするゴム製品に適した複合強化ゴム
材を提供する。 【解決手段】 ゴム2をマトリックスとしてコード3で
強化した複合材4において、該複合材4表面の少なくと
も部分に、補強薄板5を接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ゴムをマトリッ
クスとしてコードで強化した複合強化ゴム材およびこの
複合強化ゴム材の典型例である空気入りタイヤに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴムホース、コンべヤーベルトお
よび空気入りタイヤ等のゴム製品は、外傷による耐久性
の低下を防止するために、ゴムをマトリックスとしてコ
ードで強化した複合強化ゴム材から構成するのが、通例
である。
【0003】例えば、空気入りタイヤは、1対のビード
部間でトロイド状に延びるカーカスの径方向外側に、少
なくとも3層のベルトおよびトレッドを順に配置した構
造において、路面の突起などからの外部入力がトレッド
ゴムを貫通して、更にベルトおよびカーカスからタイヤ
内部へ到達して外傷となるのを回避するために、ベルト
に複合強化ゴム材を適用している。すなわち、ベルト
は、スチールまたは有機繊維によるコードの多数本をゴ
ムで被覆した複合強化ゴム材を積層した、少なくとも3
層から成り、各ベルト層を構成するコードが隣接ベルト
層間で交差する配置となる、いわゆる交差ベルト層を含
むことが一般的である。この交差ベルト層におけるコー
ドの網目構造によって、トレッド踏面からの外部入力は
ベルトにて受け止められ、タイヤ内部に及ぶのが回避さ
れる。
【0004】しかし、トレッド踏面に釘やねじなどの比
較的に小径で鋭利なものが刺さった場合は、ベルトのコ
ードの網目より小径であればベルトを貫通し、さらにカ
ーカスをも貫通する可能性があり、上記した従前の複合
強化ゴム材によるタイヤでは、外傷を完全に防ぐことは
困難であった。
【0005】また、空気入りタイヤにおいて、カーカス
およびベルトは、圧力容器としてのタイヤが必要とする
強度を付与するためのものであるが、これらを構成する
複合強化ゴム材のコードは並列に配置され、換言する
と、複合強化ゴム材単体の補強方向が一方向であること
から、タイヤ全体としての強度が方向性を持たないよう
に、複数の複合強化ゴム材を異なる補強方向の下に積層
し、つまりカーカスの1層または2層、さらに複数層の
ベルトを積層している。
【0006】このように、従前のタイヤでは、複合強化
ゴム材を3層以上で積層することが必須であるため、そ
の製造に要する工程数の削減、そしてタイヤの重量低減
はいずれも難しく、近年になって要望の強い、コストの
低減並びにタイヤの軽量化を実現するには不利であっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
外部入力に対する耐性が高く、また方向性を抑制した高
強度を有する、複合強化ゴム材、特に空気入りタイヤを
典型例とするゴム製品に適した複合強化ゴム材を提供し
ようとするものである。また、この発明の別の目的は、
外傷に対する耐久性の高い、簡素化した構造の空気入り
タイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の要旨構成は、
次のとおりである。 (1) ゴムをマトリックスとしてコードで強化した複合材
において、該複合材表面の少なくとも部分に、補強薄板
を接合して成ることを特徴とする複合強化ゴム材。
【0009】(2) 上記(1) において、補強薄板が高分子
化合物から成ることを特徴とする複合強化ゴム材。
【0010】(3) 上記(1) において、補強薄板が金属か
ら成ることを特徴とする複合強化ゴム材。
【0011】(4) 上記(1) において、補強薄板が不織布
から成ることを特徴とする複合強化ゴム材。
【0012】(5) 上記(1) ないし(4) のいずれかにおい
て、複合材が帯状であることを特徴とする複合強化ゴム
材。
【0013】(6) 上記(5) において、帯状の複合材の表
裏面のいずれか一方に、該複合材の幅よりも広幅の補強
薄板を接合して成り、複合材の幅方向に補強薄板の余剰
部分を有することを特徴とする複合強化ゴム材。
【0014】(7) 1対のビード部間でトロイド状に延び
るカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少
なくとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおい
て、該ベルトは、上記(5) に記載の複合強化ゴム材を、
タイヤの周方向に沿う螺旋状に巻き回して成る層を有す
ることを特徴とする空気入りタイヤ。
【0015】(8) 1対のビード部間でトロイド状に延び
るカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少
なくとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおい
て、該ベルトは、上記(5) に記載の複合強化ゴム材を、
タイヤの周方向に沿う螺旋状に、かつ部分的重ね合わせ
の下に巻き回して成る層を有することを特徴とする空気
入りタイヤ。
【0016】(9) 1対のビード部間でトロイド状に延び
るカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少
なくとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおい
て、該ベルトは、上記(6) に記載の複合強化ゴム材を、
タイヤの周方向に沿う螺旋状に、かつ補強薄板の余剰部
分が複合強化ゴム材の隣接部分を覆う配置の下に巻き回
して成る層を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
【0017】
【発明の実施の形態】さて、図1に、ゴム製品、例えば
空気入りタイヤのベルトなどに適用する、複合強化ゴム
材について示す。図示の複合強化ゴム材1は、帯状のゴ
ム2をマトリックスとして、このゴム2の長手方向に延
びるコード3の複数本、図示例で8本を幅方向に所定間
隔で並べてゴム2中に埋設して強化した、複合材4にお
いて、その表面の少なくとも部分、図示例で上面に、補
強薄板5を接合して成るものである。
【0018】かように構成された複合強化ゴム材1は、
その補強薄板5の外側からの外部入力を補強薄板5で吸
収するため、例えば外傷が複合材4に及ぶのを未然に回
避でき、とりわけ後述するタイヤに適用した場合に、ト
レッド踏面から釘やねじ等の鋭利なものがタイヤ内部に
貫通するのを防ぐのに有利である。
【0019】また、複合材4の表面に補強薄板5を接合
することは、コード3による補強では得ることのできな
い、コード3の軸線を横切る複合材4の幅方向剛性並び
に複合材4の補強薄板5を接合した表面に沿う曲げや剪
断変形に対する剛性を、それぞれ高めるのに有効であ
る。その結果、複合材4に異なる向きの補強が施され、
とりわけ後述するタイヤに適用した場合に、ベルトの枚
数を削減するのに有利である。
【0020】ここで、補強薄板5には、可撓性を有しか
つ耐貫通特性(耐カット性)に優れる材料、例えば高分
子化合物、金属および不織布などを用いることが好まし
い。すなわち、高分子化合物、例えばエポキシ樹脂、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナ
フタレート(PEN)およびポリエチレンなどのフィル
ムを補強薄板5とする場合は、例えばトルエン等で希釈
された有機化合物と鉱物質充填剤との混合物による接着
剤を介して、上記複合材4の表面に接合する。同様に、
不織布を補強薄板5とする場合は、上記した接着剤を用
いて上記複合材4の表面に接合する。
【0021】さらに、金属、例えば鋼や銅合金(真鍮)
などの薄板を補強薄板5とする場合は、鋼は真鍮めっき
を施し、そして銅合金はそのまま、上記複合材4の加硫
に先立ってその表面に薄板を接着してから、加硫を行う
ことによって金属板を複合材4に接合する。なお、ステ
ンレス鋼などのめっきを施すことが難しい金属は、上記
の高分子化合物に用いる接着剤を介して、上記複合材4
の表面に接合するとよい。
【0022】一方、コード3には、複数のフィラメント
を撚り合わせて成るものは勿論、フィラメントの単体を
用いる、いわゆるモノフィラメントコードでもよく、ま
た材質もスチールおよび有機繊維のいずれでもよい。ま
た、図1に示した真直のコードの他、図2に示すよう
に、波形の型付けを施したコードを用いてもよい。
【0023】なお、図1および図2に示した複合強化ゴ
ム材1は、帯状の複合材4の上面に沿って複合材4と同
長で連続する補強薄板5を接合したものであるが、補強
薄板5は一体で連続する必要はなく、図3〜図7に示す
ように、複合材4の幅方向または長手方向に分割されて
いてもよい。
【0024】まず、図3に例示する複合強化ゴム材1
は、ゴム2を波形に型付けたコード3で強化した複合材
4の上面に、複合材4と同じ幅で長さの短い補強薄板5
の複数枚を、複合材4の長手方向に並べて接合したもの
である。
【0025】図4に例示する複合強化ゴム材1は、同様
の複合材4の上面に、複合材4と同じ長さで幅の狭い補
強薄板5の複数枚を、複合材4の幅方向に並べて接合し
たものである。
【0026】図5および図6に例示する複合強化ゴム材
1は、同様の複合材4の上面に、複合材4より短く幅の
狭い補強薄板5の複数枚を、複合材4の幅方向および長
手方向に並べて接合したものであり、図5では幅方向に
隣り合う複合材4の配置周期を一致させて、また図6で
は該周期をずらして配置した例である。
【0027】さらに、図7に例示する複合強化ゴム材1
は、同様の複合材4の上面に、平行四辺形状の補強薄板
5を複合材4の長手方向に並べて、複合材4相互の境界
線が複合材4を斜めに横切る配置にて接合したものであ
る。
【0028】また、図8に例示する複合強化ゴム材1
は、図2に示した事例において、複合材4の上面に接合
する補強薄板5を複合材4の幅よりも広幅の補強薄板5
を接合し、複合材4の幅方向に補強薄板5の余剰部分5
aを有するものである。この複合強化ゴム材1は、それ
を幅方向に並べた場合に隣接相互間に生じる分割線(隙
間)を余剰部分5aで覆うことができ、後述するタイヤ
のベルトへ適用した際に有利である。
【0029】なお、複合強化ゴム材1において、複合材
4並びに補強薄板5の形状は上記の帯状に限らず、幅の
広いシート状にしたり、その平面形状や厚みも適用する
ゴム製品に応じて種々に変化させることができる。ま
た、補強薄板5の厚みは、その素材毎にゴム製品に要求
される性能に応じて設定すればよいが、おおよそ50〜50
0 μmの範囲とすることが好ましい。なぜなら、補強薄
板5の厚みが50μm未満では、複合材4の補強薄板5を
接合した表面に沿う曲げや剪断変形に対する剛性が不足
し、500 μmをこえると、タイヤ半径方向の曲げに対す
る剛性が高くなりすぎて、柔軟に撓むことが要求される
タイヤなどのゴム製品に不適切になるからである。
【0030】次に、上記した複合強化ゴム材1を空気入
りタイヤのベルトに適用する場合について、図9に示す
トラックおよびバス用空気入りタイヤを例に具体的に説
明する。なお、図9に示す空気入りタイヤは、1対のビ
ードコア10間でラジアル方向にトロイド状に延びる、例
えば有機繊維コードのプライからなるカーカス11、この
カーカス11のクラウン部のタイヤ径方向外側に配置し
た、少なくとも1層、図示例で実質2層のベルト12およ
びこのベルト12のタイヤ径方向外側に配置したトレッド
13から成る。
【0031】このベルト12に、まず図1および図2に示
した複合強化ゴム材1を適用する場合について、図10を
参照して詳しく述べる。すなわち、複合強化ゴム材1
を、カーカス11のクラウン部に、タイヤの周方向に沿う
螺旋状に、かつ部分的重ね合わせの下に巻き回して、ベ
ルト12を構成する。かくして得られるベルト12は、実質
的に2層構造に成り、ベルト12のタイヤ半径方向外側面
は補強薄板5に全面的に覆われることになる。従って、
図9に示したタイヤにおいて、トレッド13の踏面からの
突起入力があった場合、特に釘やねじなどの小径で鋭利
なものがトレッド13を貫通した場合にあっても、これら
貫通物は補強薄板5によってタイヤ内部への進行が阻止
される結果、外傷がタイヤの内周部にまで及ぶことはな
い。
【0032】また、ベルト12の表面を覆う補強薄板5
が、特に高分子化合物または金属から成る場合は、タイ
ヤクラウン部における空気のタイヤ内から外への透過を
該補強薄板5が防ぐことになるから、空気の透過を防ぐ
ためにタイヤ内周壁に配置するインナーライナーを該ク
ラウン部において省略することが可能になり、タイヤの
軽量化が実現される。
【0033】さらに、ベルト12の表層を補強薄板5で構
成することは、従来のコード3による補強では得ること
のできない、ベルト幅方向剛性並びに複合材4のベルト
12表面に沿う曲げや剪断変形に対する剛性を、それぞれ
高めるのに有効であり、従来はベルトを3層以上にする
ことによって達成していたベルト強度が2層以下(部分
的に1層)で確保されるから、ベルトの枚数を削減する
ことが可能になる。コード3として波形コードを用いた
場合においても、補強薄板5との組み合わせによって、
ベルトを部分的に1層とすることが可能である。
【0034】また、図11に示すように、複合強化ゴム材
1を、カーカス11のクラウン部に、タイヤの周方向に沿
って並列に螺旋巻きして第1層を形成し、この第1層の
径方向外側に同様に複合強化ゴム材1をタイヤの周方向
に沿って並列に螺旋巻きして第2層を形成して、ベルト
12を構成することも可能である。この場合は、ベルトの
第1層において複合強化ゴム材1を螺旋状に巻き回した
際の隣接相互間に分割線(隙間)4aが生じるため、第
2層における同分割線4aが第1層の分割線4aと径方
向に重なることのないように、第1層と第2層とで複合
強化ゴム材1の巻き回し周期をずらす必要がある。この
ように構成することによって、ベルト全体としては補強
薄板5に隙間なく覆われることになり、上記した突起入
力に対する優れた抵抗性、空気の不透過性並びに強度特
性の向上が得られるのである。
【0035】なお、図3〜図7に示した複合強化ゴム材
1についても、上記した図10または図11に示したところ
に従って、ベルト12を構成することができる。
【0036】さらに、図8に示した複合強化ゴム材1を
適用する場合について、図12を参照して詳しく述べる。
すなわち、複合強化ゴム材1を、カーカス11のクラウン
部に、タイヤの周方向に沿って並列に螺旋巻きして第1
層を形成し、この第1層の径方向外側に同様に複合強化
ゴム材1をタイヤの周方向に沿って並列に螺旋巻きして
第2層を形成して、ベルト12を構成するところは、上記
図11の場合と同様であり、この例では、複合強化ゴム材
1を巻き回す際、補強薄板5の余剰部分5aを複合強化
ゴム材1の隣接部分に重ねることが肝要である。すなわ
ち、複合強化ゴム材1を螺旋状に巻き回した際の隣接相
互間の分割線(隙間)4aを余剰部分5aで覆うところ
に特徴があり、この構成することによって、ベルトは補
強薄板5に隙間なく覆われることになり、上記した突起
入力に対する優れた抵抗性、空気の不透過性並びに強度
特性の向上が得られるのである。
【0037】
【実施例】図9に示した、サイズ 435/45 R22.5のト
ラックおよびバス用ラジアルタイヤに、下記ベルトA〜
Eに示す仕様のベルトを適用した。かくして得られた各
タイヤについて、耐突起貫通性およびコーナリングパワ
ーを調査した。これらの調査結果を、表1に示す。
【0038】記 ベルトA:幅20mmの帯状ゴム中に波形(振幅2mmおよび
波長35mm)のコード(3+9+15×0.19mm)を27.5本/
50mmで打ち込んだ複合材を、タイヤの周方向に沿って並
列に螺旋巻きした層(幅330mm )の2層構造 ベルトB:ベルトAの2層構造の径方向外側に、同複合
材をそのコードがタイヤ赤道面に対して52°の傾斜とな
る配置で並列に配置した層(幅230mm )の1層を追加し
た構造 ベルトC:図2に示したところに従って、ベルトAにお
ける複合材の上面に、該複合材と同幅のPENフィルム
(厚さ200 μm)を接合した複合強化ゴム材を、図10に
示した要領で螺旋巻きした330mm 幅の2層構造 ベルトD:図3に示したところに従って、ベルトAにお
ける複合材の上面に、該複合材と同幅のステンレス鋼薄
鋼板(厚さ150 μm)を接合した複合強化ゴム材を、図
11に示した要領で並列に螺旋巻きした層(330mm 幅)の
2層構造 ベルトE:図8に示したところに従って、ベルトAにお
ける複合材の上面に、30mm幅のPENフィルム(厚さ20
0 μm)を接合した複合強化ゴム材を、図12に示した要
領で並列に螺旋巻きした層(330mm 幅)の2層構造
【0039】ここで、耐突起貫通性は、鋭利な突起物
(先端部曲率半径:0.5mm 以下)をタイヤのトレッド部
からタイヤ回転軸中心に向かって押し込んだときの、タ
イヤのインナーライナーを貫通するに至るまでに要した
エネルギーにて評価した。そして、比較タイヤ1の結果
を100 としたときの指数にて表示した。この数値が大き
いほど、耐突起貫通性に優れることを示している。
【0040】また、コーナリングパワーは、各供試タイ
ヤを標準リムに装着し、内圧を900kPaに調整した後、タ
イヤに荷重:49.03kN を付加した状態にて回転ドラム上
を30km/hで走行させた際の、コーナリングフォースF
とスリップアングルθとの関係を調査し、その調査結果
を図13に示すように、グラフ上にまとめてから、該グラ
フにおける初期角度θ1 におけるコーナリングフォース
Fの傾きを求めた。なお、初期角度θ1 とは、θ=0°
付近において、Fの傾きがほぼ一定と見做せる角度範囲
(2°以下)を意味する。このFの傾きが大きいほど、
コーナリングパワーが大きいことを示している。
【0041】
【表1】
【発明の効果】この発明の複合強化ゴム材は、外部入力
に対する耐性が高く、また方向性を抑制した高強度を有
するものであり、この複合強化ゴム材を、特に空気入り
タイヤに適用することによって、外傷に対する耐久性が
高く、かつ簡素化した補強構造の空気入りタイヤを提供
し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の複合強化ゴム材の斜視図および断
面図である。
【図2】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図3】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図4】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図5】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図6】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図7】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図8】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図9】 この発明のタイヤの断面図である。
【図10】 この発明の複合強化ゴム材をタイヤのベル
トに適用する際の構造をを示す図である。
【図11】 この発明の複合強化ゴム材をタイヤのベル
トに適用する際の構造をを示す図である。
【図12】 この発明の複合強化ゴム材をタイヤのベル
トに適用する際の構造をを示す図である。
【図13】 コーナリングパワーの定義を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 複合強化ゴム材 2 ゴム 3 コード 4 複合材 4a 分割線 5 補強薄板 5a 余剰部分 10 ビードコア 11 カーカス 12 ベルト 13 トレッド

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴムをマトリックスとしてコードで強化
    した複合材において、該複合材表面の少なくとも部分
    に、補強薄板を接合して成ることを特徴とする複合強化
    ゴム材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、補強薄板が高分子化
    合物から成ることを特徴とする複合強化ゴム材。
  3. 【請求項3】 請求項1において、補強薄板が金属から
    成ることを特徴とする複合強化ゴム材。
  4. 【請求項4】 請求項1において、補強薄板が不織布か
    ら成ることを特徴とする複合強化ゴム材。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    複合材が帯状であることを特徴とする複合強化ゴム材。
  6. 【請求項6】 請求項5において、帯状の複合材の表裏
    面のいずれか一方に、該複合材の幅よりも広幅の補強薄
    板を接合して成り、複合材の幅方向に補強薄板の余剰部
    分を有することを特徴とする複合強化ゴム材。
  7. 【請求項7】 1対のビード部間でトロイド状に延びる
    カーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少な
    くとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおい
    て、該ベルトは、請求項5に記載の複合強化ゴム材を、
    タイヤの周方向に沿う螺旋状に巻き回して成る層を有す
    ることを特徴とする空気入りタイヤ。
  8. 【請求項8】 1対のビード部間でトロイド状に延びる
    カーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少な
    くとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおい
    て、該ベルトは、請求項5に記載の複合強化ゴム材を、
    タイヤの周方向に沿う螺旋状に、かつ部分的重ね合わせ
    の下に巻き回して成る層を有することを特徴とする空気
    入りタイヤ。
  9. 【請求項9】 1対のビード部間でトロイド状に延びる
    カーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少な
    くとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおい
    て、該ベルトは、請求項6に記載の複合強化ゴム材を、
    タイヤの周方向に沿う螺旋状に、かつ補強薄板の余剰部
    分が複合強化ゴム材の隣接部分を覆う配置の下に巻き回
    して成る層を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
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