JP4588199B2 - 複合強化ゴム材および空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ゴムをマトリックスとしてコードで強化した複合強化ゴム材およびこの複合強化ゴム材の典型例である空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ゴムホース、コンべヤーベルトおよび空気入りタイヤ等のゴム製品は、外傷による耐久性の低下を防止するために、ゴムをマトリックスとしてコードで強化した複合強化ゴム材から構成するのが、通例である。
【0003】
例えば、空気入りタイヤは、1対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスの径方向外側に、少なくとも3層のベルトおよびトレッドを順に配置した構造において、路面の突起などからの外部入力がトレッドゴムを貫通して、更にベルトおよびカーカスからタイヤ内部へ到達して外傷となるのを回避するために、ベルトに複合強化ゴム材を適用している。すなわち、ベルトは、スチールまたは有機繊維によるコードの多数本をゴムで被覆した複合強化ゴム材を積層した、少なくとも3層から成り、各ベルト層を構成するコードが隣接ベルト層間で交差する配置となる、いわゆる交差ベルト層を含むことが一般的である。この交差ベルト層におけるコードの網目構造によって、トレッド踏面からの外部入力はベルトにて受け止められ、タイヤ内部に及ぶのが回避される。
【0004】
しかし、トレッド踏面に釘やねじなどの比較的に小径で鋭利なものが刺さった場合は、ベルトのコードの網目より小径であればベルトを貫通し、さらにカーカスをも貫通する可能性があり、上記した従前の複合強化ゴム材によるタイヤでは、外傷を完全に防ぐことは困難であった。
【0005】
また、空気入りタイヤにおいて、カーカスおよびベルトは、圧力容器としてのタイヤが必要とする強度を付与するためのものであるが、これらを構成する複合強化ゴム材のコードは並列に配置され、換言すると、複合強化ゴム材単体の補強方向が一方向であることから、タイヤ全体としての強度が方向性を持たないように、複数の複合強化ゴム材を異なる補強方向の下に積層し、つまりカーカスの1層または2層、さらに複数層のベルトを積層している。
【0006】
このように、従前のタイヤでは、複合強化ゴム材を3層以上で積層することが必須であるため、その製造に要する工程数の削減、そしてタイヤの重量低減はいずれも難しく、近年になって要望の強い、コストの低減並びにタイヤの軽量化を実現するには不利であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は、外部入力に対する耐性が高く、また方向性を抑制した高強度を有する、複合強化ゴム材、特に空気入りタイヤを典型例とするゴム製品に適した複合強化ゴム材を提供しようとするものである。また、この発明の別の目的は、外傷に対する耐久性の高い、簡素化した構造の空気入りタイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の要旨構成は、次のとおりである。
(1) 1対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少なくとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおいて、該ベルトは、ゴムをマトリックスとしてコードで強化した帯状の複合材の表面の少なくとも部分に、厚みが50〜500μmの補強薄板を接合して成る複合強化ゴム材を、タイヤの周方向に沿う螺旋状に巻き回して成る層を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
【0009】
(2) 1対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少なくとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおいて、該ベルトは、ゴムをマトリックスとしてコードで強化した帯状の複合材の表面の少なくとも部分に、厚みが50〜500μmの補強薄板を接合して成る複合強化ゴム材を、タイヤの周方向に沿う螺旋状に、かつ部分的重ね合わせの下に巻き回して成る層を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
【0010】
(3) 1対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少なくとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおいて、該ベルトは、ゴムをマトリックスとしてコードで強化した帯状の複合材の表裏面のいずれか一方の少なくとも部分に、該複合材の幅よりも幅広で、厚みが50〜500μmの補強薄板を接合して成り、複合材の幅方向に補強薄板の余剰部分を有する複合強化ゴム材を、タイヤの周方向に沿う螺旋状に、かつ補強薄板の余剰部分が複合強化ゴム材の隣接部分を覆う配置の下に巻き回して成る層を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
【0011】
(4) 上記(1)〜(3)において、補強薄板が高分子化合物から成ることを特徴とする空気入りタイヤ。
【0012】
(5) 上記(1)〜(3)において、補強薄板が金属から成ることを特徴とする空気入りタイヤ。
【0013】
(6) 上記(1)〜(3)において、補強薄板が不織布から成ることを特徴とする空気入りタイヤ。
【0017】
【発明の実施の形態】
さて、図1に、ゴム製品、例えば空気入りタイヤのベルトなどに適用する、複合強化ゴム材について示す。図示の複合強化ゴム材1は、帯状のゴム2をマトリックスとして、このゴム2の長手方向に延びるコード3の複数本、図示例で8本を幅方向に所定間隔で並べてゴム2中に埋設して強化した、複合材4において、その表面の少なくとも部分、図示例で上面に、補強薄板5を接合して成るものである。
【0018】
かように構成された複合強化ゴム材1は、その補強薄板5の外側からの外部入力を補強薄板5で吸収するため、例えば外傷が複合材4に及ぶのを未然に回避でき、とりわけ後述するタイヤに適用した場合に、トレッド踏面から釘やねじ等の鋭利なものがタイヤ内部に貫通するのを防ぐのに有利である。
【0019】
また、複合材4の表面に補強薄板5を接合することは、コード3による補強では得ることのできない、コード3の軸線を横切る複合材4の幅方向剛性並びに複合材4の補強薄板5を接合した表面に沿う曲げや剪断変形に対する剛性を、それぞれ高めるのに有効である。その結果、複合材4に異なる向きの補強が施され、とりわけ後述するタイヤに適用した場合に、ベルトの枚数を削減するのに有利である。
【0020】
ここで、補強薄板5には、可撓性を有しかつ耐貫通特性(耐カット性)に優れる材料、例えば高分子化合物、金属および不織布などを用いることが好ましい。
すなわち、高分子化合物、例えばエポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)およびポリエチレンなどのフィルムを補強薄板5とする場合は、例えばトルエン等で希釈された有機化合物と鉱物質充填剤との混合物による接着剤を介して、上記複合材4の表面に接合する。同様に、不織布を補強薄板5とする場合は、上記した接着剤を用いて上記複合材4の表面に接合する。
【0021】
さらに、金属、例えば鋼や銅合金(真鍮)などの薄板を補強薄板5とする場合は、鋼は真鍮めっきを施し、そして銅合金はそのまま、上記複合材4の加硫に先立ってその表面に薄板を接着してから、加硫を行うことによって金属板を複合材4に接合する。なお、ステンレス鋼などのめっきを施すことが難しい金属は、上記の高分子化合物に用いる接着剤を介して、上記複合材4の表面に接合するとよい。
【0022】
一方、コード3には、複数のフィラメントを撚り合わせて成るものは勿論、フィラメントの単体を用いる、いわゆるモノフィラメントコードでもよく、また材質もスチールおよび有機繊維のいずれでもよい。また、図1に示した真直のコードの他、図2に示すように、波形の型付けを施したコードを用いてもよい。
【0023】
なお、図1および図2に示した複合強化ゴム材1は、帯状の複合材4の上面に沿って複合材4と同長で連続する補強薄板5を接合したものであるが、補強薄板5は一体で連続する必要はなく、図3〜図7に示すように、複合材4の幅方向または長手方向に分割されていてもよい。
【0024】
まず、図3に例示する複合強化ゴム材1は、ゴム2を波形に型付けたコード3で強化した複合材4の上面に、複合材4と同じ幅で長さの短い補強薄板5の複数枚を、複合材4の長手方向に並べて接合したものである。
【0025】
図4に例示する複合強化ゴム材1は、同様の複合材4の上面に、複合材4と同じ長さで幅の狭い補強薄板5の複数枚を、複合材4の幅方向に並べて接合したものである。
【0026】
図5および図6に例示する複合強化ゴム材1は、同様の複合材4の上面に、複合材4より短く幅の狭い補強薄板5の複数枚を、複合材4の幅方向および長手方向に並べて接合したものであり、図5では幅方向に隣り合う複合材4の配置周期を一致させて、また図6では該周期をずらして配置した例である。
【0027】
さらに、図7に例示する複合強化ゴム材1は、同様の複合材4の上面に、平行四辺形状の補強薄板5を複合材4の長手方向に並べて、複合材4相互の境界線が複合材4を斜めに横切る配置にて接合したものである。
【0028】
また、図8に例示する複合強化ゴム材1は、図2に示した事例において、複合材4の上面に接合する補強薄板5を複合材4の幅よりも広幅の補強薄板5を接合し、複合材4の幅方向に補強薄板5の余剰部分5aを有するものである。この複合強化ゴム材1は、それを幅方向に並べた場合に隣接相互間に生じる分割線(隙間)を余剰部分5aで覆うことができ、後述するタイヤのベルトへ適用した際に有利である。
【0029】
なお、複合強化ゴム材1において、複合材4並びに補強薄板5の形状は上記の帯状に限らず、幅の広いシート状にしたり、その平面形状や厚みも適用するゴム製品に応じて種々に変化させることができる。また、補強薄板5の厚みは、その素材毎にゴム製品に要求される性能に応じて設定すればよいが、おおよそ50〜500 μmの範囲とすることが好ましい。なぜなら、補強薄板5の厚みが50μm未満では、複合材4の補強薄板5を接合した表面に沿う曲げや剪断変形に対する剛性が不足し、500 μmをこえると、タイヤ半径方向の曲げに対する剛性が高くなりすぎて、柔軟に撓むことが要求されるタイヤなどのゴム製品に不適切になるからである。
【0030】
次に、上記した複合強化ゴム材1を空気入りタイヤのベルトに適用する場合について、図9に示すトラックおよびバス用空気入りタイヤを例に具体的に説明する。
なお、図9に示す空気入りタイヤは、1対のビードコア10間でラジアル方向にトロイド状に延びる、例えば有機繊維コードのプライからなるカーカス11、このカーカス11のクラウン部のタイヤ径方向外側に配置した、少なくとも1層、図示例で実質2層のベルト12およびこのベルト12のタイヤ径方向外側に配置したトレッド13から成る。
【0031】
このベルト12に、まず図1および図2に示した複合強化ゴム材1を適用する場合について、図10を参照して詳しく述べる。すなわち、複合強化ゴム材1を、カーカス11のクラウン部に、タイヤの周方向に沿う螺旋状に、かつ部分的重ね合わせの下に巻き回して、ベルト12を構成する。かくして得られるベルト12は、実質的に2層構造に成り、ベルト12のタイヤ半径方向外側面は補強薄板5に全面的に覆われることになる。従って、図9に示したタイヤにおいて、トレッド13の踏面からの突起入力があった場合、特に釘やねじなどの小径で鋭利なものがトレッド13を貫通した場合にあっても、これら貫通物は補強薄板5によってタイヤ内部への進行が阻止される結果、外傷がタイヤの内周部にまで及ぶことはない。
【0032】
また、ベルト12の表面を覆う補強薄板5が、特に高分子化合物または金属から成る場合は、タイヤクラウン部における空気のタイヤ内から外への透過を該補強薄板5が防ぐことになるから、空気の透過を防ぐためにタイヤ内周壁に配置するインナーライナーを該クラウン部において省略することが可能になり、タイヤの軽量化が実現される。
【0033】
さらに、ベルト12の表層を補強薄板5で構成することは、従来のコード3による補強では得ることのできない、ベルト幅方向剛性並びに複合材4のベルト12表面に沿う曲げや剪断変形に対する剛性を、それぞれ高めるのに有効であり、従来はベルトを3層以上にすることによって達成していたベルト強度が2層以下(部分的に1層)で確保されるから、ベルトの枚数を削減することが可能になる。コード3として波形コードを用いた場合においても、補強薄板5との組み合わせによって、ベルトを部分的に1層とすることが可能である。
【0034】
また、図11に示すように、複合強化ゴム材1を、カーカス11のクラウン部に、タイヤの周方向に沿って並列に螺旋巻きして第1層を形成し、この第1層の径方向外側に同様に複合強化ゴム材1をタイヤの周方向に沿って並列に螺旋巻きして第2層を形成して、ベルト12を構成することも可能である。この場合は、ベルトの第1層において複合強化ゴム材1を螺旋状に巻き回した際の隣接相互間に分割線(隙間)4aが生じるため、第2層における同分割線4aが第1層の分割線4aと径方向に重なることのないように、第1層と第2層とで複合強化ゴム材1の巻き回し周期をずらす必要がある。このように構成することによって、ベルト全体としては補強薄板5に隙間なく覆われることになり、上記した突起入力に対する優れた抵抗性、空気の不透過性並びに強度特性の向上が得られるのである。
【0035】
なお、図3〜図7に示した複合強化ゴム材1についても、上記した図10または図11に示したところに従って、ベルト12を構成することができる。
【0036】
さらに、図8に示した複合強化ゴム材1を適用する場合について、図12を参照して詳しく述べる。すなわち、複合強化ゴム材1を、カーカス11のクラウン部に、タイヤの周方向に沿って並列に螺旋巻きして第1層を形成し、この第1層の径方向外側に同様に複合強化ゴム材1をタイヤの周方向に沿って並列に螺旋巻きして第2層を形成して、ベルト12を構成するところは、上記図11の場合と同様であり、この例では、複合強化ゴム材1を巻き回す際、補強薄板5の余剰部分5aを複合強化ゴム材1の隣接部分に重ねることが肝要である。すなわち、複合強化ゴム材1を螺旋状に巻き回した際の隣接相互間の分割線(隙間)4aを余剰部分5aで覆うところに特徴があり、この構成することによって、ベルトは補強薄板5に隙間なく覆われることになり、上記した突起入力に対する優れた抵抗性、空気の不透過性並びに強度特性の向上が得られるのである。
【0037】
【実施例】
図9に示した、サイズ 435/45 R22.5のトラックおよびバス用ラジアルタイヤに、下記ベルトA〜Eに示す仕様のベルトを適用した。かくして得られた各タイヤについて、耐突起貫通性およびコーナリングパワーを調査した。これらの調査結果を、表1に示す。
【0038】

ベルトA:幅20mmの帯状ゴム中に波形(振幅2mmおよび波長35mm)のコード(3+9+15×0.19mm)を27.5本/50mmで打ち込んだ複合材を、タイヤの周方向に沿って並列に螺旋巻きした層(幅330mm )の2層構造
ベルトB:ベルトAの2層構造の径方向外側に、同複合材をそのコードがタイヤ赤道面に対して52°の傾斜となる配置で並列に配置した層(幅230mm )の1層を追加した構造
ベルトC:図2に示したところに従って、ベルトAにおける複合材の上面に、該複合材と同幅のPENフィルム(厚さ200 μm)を接合した複合強化ゴム材を、図10に示した要領で螺旋巻きした330mm 幅の2層構造
ベルトD:図3に示したところに従って、ベルトAにおける複合材の上面に、該複合材と同幅のステンレス鋼薄鋼板(厚さ150 μm)を接合した複合強化ゴム材を、図11に示した要領で並列に螺旋巻きした層(330mm 幅)の2層構造
ベルトE:図8に示したところに従って、ベルトAにおける複合材の上面に、30mm幅のPENフィルム(厚さ200 μm)を接合した複合強化ゴム材を、図12に示した要領で並列に螺旋巻きした層(330mm 幅)の2層構造
【0039】
ここで、耐突起貫通性は、鋭利な突起物(先端部曲率半径:0.5mm 以下)をタイヤのトレッド部からタイヤ回転軸中心に向かって押し込んだときの、タイヤのインナーライナーを貫通するに至るまでに要したエネルギーにて評価した。そして、比較タイヤ1の結果を100 としたときの指数にて表示した。この数値が大きいほど、耐突起貫通性に優れることを示している。
【0040】
また、コーナリングパワーは、各供試タイヤを標準リムに装着し、内圧を900kPaに調整した後、タイヤに荷重:49.03kN を付加した状態にて回転ドラム上を30km/hで走行させた際の、コーナリングフォースFとスリップアングルθとの関係を調査し、その調査結果を図13に示すように、グラフ上にまとめてから、該グラフにおける初期角度θ1 におけるコーナリングフォースFの傾きを求めた。なお、初期角度θ1 とは、θ=0°付近において、Fの傾きがほぼ一定と見做せる角度範囲(2°以下)を意味する。このFの傾きが大きいほど、コーナリングパワーが大きいことを示している。
【0041】
【表1】
Figure 0004588199
【発明の効果】
この発明の複合強化ゴム材は、外部入力に対する耐性が高く、また方向性を抑制した高強度を有するものであり、この複合強化ゴム材を、特に空気入りタイヤに適用することによって、外傷に対する耐久性が高く、かつ簡素化した補強構造の空気入りタイヤを提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の複合強化ゴム材の斜視図および断面図である。
【図2】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図3】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図4】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図5】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図6】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図7】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図8】 この発明の複合強化ゴム材の平面図である。
【図9】 この発明のタイヤの断面図である。
【図10】 この発明の複合強化ゴム材をタイヤのベルトに適用する際の構造をを示す図である。
【図11】 この発明の複合強化ゴム材をタイヤのベルトに適用する際の構造をを示す図である。
【図12】 この発明の複合強化ゴム材をタイヤのベルトに適用する際の構造をを示す図である。
【図13】 コーナリングパワーの定義を示す図である。
【符号の説明】
1 複合強化ゴム材
2 ゴム
3 コード
4 複合材
4a 分割線
5 補強薄板
5a 余剰部分
10 ビードコア
11 カーカス
12 ベルト
13 トレッド

Claims (6)

  1. 1対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少なくとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおいて、該ベルトは、ゴムをマトリックスとしてコードで強化した帯状の複合材の表面の少なくとも部分に、厚みが50〜500μmの補強薄板を接合して成る複合強化ゴム材を、タイヤの周方向に沿う螺旋状に巻き回して成る層を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 1対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少なくとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおいて、該ベルトは、ゴムをマトリックスとしてコードで強化した帯状の複合材の表面の少なくとも部分に、厚みが50〜500μmの補強薄板を接合して成る複合強化ゴム材を、タイヤの周方向に沿う螺旋状に、かつ部分的重ね合わせの下に巻き回して成る層を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 1対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、このカーカスの径方向外側に少なくとも1層のベルトをそなえる空気入りタイヤにおいて、該ベルトは、ゴムをマトリックスとしてコードで強化した帯状の複合材の表裏面のいずれか一方の少なくとも部分に、該複合材の幅よりも幅広で、厚みが50〜500μmの補強薄板を接合して成り、複合材の幅方向に補強薄板の余剰部分を有する複合強化ゴム材を、タイヤの周方向に沿う螺旋状に、かつ補強薄板の余剰部分が複合強化ゴム材の隣接部分を覆う配置の下に巻き回して成る層を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. 請求項1〜3において、補強薄板が高分子化合物から成ることを特徴とする空気入りタイヤ。
  5. 請求項1〜3において、補強薄板が金属から成ることを特徴とする空気入りタイヤ。
  6. 請求項1〜3において、補強薄板が不織布から成ることを特徴とする空気入りタイヤ。
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JPH0948211A (ja) * 1995-08-10 1997-02-18 Bridgestone Corp 乗用車用空気入りラジアルタイヤ

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