JP2002151834A - 基板の防湿方法 - Google Patents

基板の防湿方法

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JP2002151834A
JP2002151834A JP2000343824A JP2000343824A JP2002151834A JP 2002151834 A JP2002151834 A JP 2002151834A JP 2000343824 A JP2000343824 A JP 2000343824A JP 2000343824 A JP2000343824 A JP 2000343824A JP 2002151834 A JP2002151834 A JP 2002151834A
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Kiyoshi Tsujii
清 辻井
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  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な設備によって、防湿コーティングを行
うことができる基板の防湿方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 基板(10)上にハンダペースト(2
0)を塗布するステップと、ハンダペースト上に部品
(30)を配置するステップと、部品が配置された基板
上に防湿コーティング剤(40)を塗布するステップ
と、防湿コーティング剤が塗布された基板をリフロー炉
(200)内で加熱することによって、部品のハンダ付
けと防湿コーティング剤の乾燥を行うステップとを有す
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板の防湿方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】基板(プリント配線基板等)への電子部
品の実装密度は年々高くなってきており、さらに電子部
品自身も益々小型化されてきている。それに伴い、高湿
度環境下において、隣接する電子部品間での絶縁不良や
マイグレーションの発生が問題となっている。また、同
じ電子部品の端子間での絶縁不良やマイグレーションの
発生も問題となっている。
【0003】そこで、プリント配線基板全体に、プリン
ト配線基板の防湿性を確保するためのコーティング剤を
塗布し、電子部品間等の絶縁不良やマイグレーションの
発生を防止することが行われている。ここで、コーティ
ング剤としては、従来、アクリル系コーティング剤等が
用いられ、プリント配線基板全体に専用のコーティング
剤を塗布することによって、プリント配線基板に防湿効
果を持たせている。
【0004】通常、コーティング剤の塗布は、コーティ
ング剤溶液中にプリント配線基板全体を一旦浸し、続い
てコーティング剤溶液から引き上げ、その後コーティン
グ剤を乾燥させるという工程を経て行われていた。しか
しながら、このようなコーティング剤溶液からプリント
配線基板を引き上げる塗布方法(ディップ塗布)によっ
ては、均一なコーティング剤の塗布が達成できないとい
う不具合が生じていた。また、コーティング剤を乾燥さ
せるために、専用の工程及び設備が必要となり、設備投
資、加工費の増加要因となっていた。さらに、一般的な
コーティング剤にはその溶剤成分としてトルエン、キシ
レン等の有害物質が多く含まれており、環境面及び安全
面で問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、簡
易な設備によって、防湿コーティングを行うことができ
る基板の防湿コーティング方法を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の基板の防湿方法においては、基板上にハン
ダペーストを塗布するステップと、ハンダペースト上に
部品を配置するステップと、部品が配置された基板上に
防湿コーティング剤を塗布するステップと、防湿コーテ
ィング剤が塗布された基板をリフロー炉内で加熱するこ
とによって、配置された部品のハンダ付けと防湿コーテ
ィング剤の乾燥を行うステップとを有することを特徴と
する。防湿コーティング剤を乾燥させる特別のステップ
及び設備を不要とし、リフローハンダ付けと合わせて防
湿コーティング剤の乾燥を行うものである。
【0007】また、上記課題を解決するために、本発明
の基板の防湿方法においては、基板上に部品を配置する
ステップと、部品が配置された基板上に防湿コーティン
グ剤を塗布するステップと、防湿コーティング剤が塗布
された基板をハンダ噴流に接触させることによって、配
置された部品のハンダ付けと防湿コーティングの乾燥を
行うステップとを有することを特徴とする。防湿コーテ
ィング剤を乾燥させる特別のステップ及び設備を不要と
し、フローハンダ付けと合わせて防湿コーティング剤の
乾燥を行うものである。
【0008】また、上記課題を解決するために、本発明
の基板の防湿方法においては、基板上に部品を仮止めす
るための接着剤を塗布するステップと、接着剤が塗布さ
れた箇所に部品を配置するステップと、部品が配置され
た基板を、接着剤を硬化させるために加熱するステップ
と、部品が仮止めされた基板に防湿コーティング剤を塗
布するステップと、防湿コーティング剤が塗布された基
板をハンダ噴流に接触させることによって、仮止めされ
た部品のハンダ付けと防湿コーティングの乾燥を行うス
テップとを有することを特徴とする。防湿コーティング
剤を乾燥させる特別のステップ及び設備を不要とし、フ
ローハンダ付けと合わせて防湿コーティング剤の乾燥を
行うものである。
【0009】さらに、防湿コーティング剤は、前記接着
剤が塗布された面と逆の面に塗布されることが好まし
い。また、上記課題を解決するために、本発明の基板の
防湿方法においては、基板上に部品を仮止めするための
接着剤を塗布するステップと、接着剤が塗布された箇所
に部品を配置するステップと、部品が仮止めされた基板
に防湿コーティング剤を塗布するステップと、防湿コー
ティング剤が塗布されたプリント配線基板を接着剤硬化
炉内で加熱することによって、接着剤の硬化と防湿コー
ティングの乾燥とを行うステップとを有することを特徴
とする。防湿コーティング剤を乾燥させる特別のステッ
プ及び設備を不要とし、接着剤を硬化させるための加熱
と合わせて防湿コーティング剤の乾燥を行うものであ
る。
【0010】さらに、防湿コーティング剤は、接着剤が
塗布された面と逆の面に塗布されることが好ましい。さ
らに、防湿コーティング剤は、乾燥後の厚さが、0.5
〜5.0μmの範囲になるように塗布されることが好ま
しく、乾燥後の厚さが、0.5〜1.5μmの範囲にな
るように塗布されることがさらに好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1を用いて、本発明に係わる第
1の実施形態について説明する。第1の実施形態は、リ
フローハンダ付け前に防湿コーティング塗布を行うの基
板の防湿方法の手順の概略を示すものである。ここで、
リフローハンダ付けとは、予めハンダの粉末等を含有し
たハンダペースト等を部品とプリント配線基板のプリン
ト配線との間に密着させて配置しておき、リフロー炉と
いう密閉された容器内でプリント配線基板全体を加熱し
てハンダを再融解させ、その接触位置で部品をハンダ付
けする方法をいう。
【0012】図1(a)は、プリント配線基板10と予
めプリント配線基板10上に設けられたプリント配線1
1を示している。その後、所定の箇所に、スクリーン印
刷方法等により、ハンダペースト20を塗布して、プリ
ント配線11上に密着させる(図1(b)参照)。その
後、ハンダペースト20が密着された箇所に電子部品3
0を配置する(図1(c)参照)。
【0013】その後、電子部品30が配置されたプリン
ト配線基板全体に、スプレーノズル100から防湿コー
ティング剤40を均一に塗布する(図1(d)参照)。
スプレーノズル100は、リフロー炉前のベルトコンベ
ア(不図示)上に固定して複数設け、ベルトコンベア上
をプリント配線基板10が移動することによって、コー
ティング剤が均一に塗布されるようにすることが好まし
い。また、防湿コーティング剤40は、乾燥後の厚さ
が、0.5〜5.0μmの厚みになるように塗布される
ことが好ましく、さらに0.5〜1.5μmであること
が特に好ましい。なお、防湿コーティング剤40の塗布
量の調整は、スプレーノズル100からの塗布量又はベ
ルトコンベアの速度によって調整することが可能であ
る。
【0014】その後、防湿コーティング剤を乾燥させる
工程を経ることなく、防湿コーティング剤が塗布された
プリント配線基板をリフロー炉200中に配置して、所
定の温度で加熱する。すると、ハンダペースト20が溶
解し、各電子部品30等がハンダ付けされる(図1
(f)参照)。図1(f)の21は、ハンダペースト2
0が溶解し、ハンダ付けがなされた部分を示している。
防湿コーティング剤40が均一に塗布されたプリント配
線基板は、リフロー炉200で加熱されることから、ハ
ンダペースト20が溶解する過程で、防湿コーティング
剤40の溶剤成分は揮発し、防湿コーティング剤の乾燥
は完了する。したがって、防湿コーティング剤40を乾
燥させる工程をわざわざ設ける必要がない。また、人体
に有害な可能性のある溶剤成分はリフロー炉200内で
揮発するので、作業員に影響を及ぼす可能性が低減され
る。
【0015】本実施形態で使用されるハンダペーストと
しては、ペースト状のフラックスとハンダ粉末を混合し
たものであって、フラックスはロジン系樹脂を主成分と
し、さらに活性剤及びワックス等を添加したものが好ま
しい。さらに、本実施形態で使用される防湿コーティン
グ剤40としては、特開平11−77377号公報に記
載されているフラックス組成物を用いることができる。
すなわち、防湿コーティング剤としては、ロジン系樹脂
を主成分とし、脂肪酸アミド、例えば炭素数2〜21の
ジカルボン酸とジアミンとの重縮合反応によって得られ
るポリアミド樹脂で、軟化点が80〜150℃のものを
含有するものを溶剤(イソプロピルアルコール等)に溶
解したものが好ましい。この場合、図1(d)で、まだ
溶解していないハンダペースト20上に防湿コーティン
グ剤40が塗布されることとなるが、リフロー炉200
で加熱する過程で溶剤成分は揮発してしまい、残ったロ
ジン系樹脂成分はハンダペースト20に含まれるロジン
系樹脂成分と近い組成の為、ハンダ付け性に影響を与え
ることはない。
【0016】次に、図2を用いて、本発明に係わる第2
の実施形態について説明する。第2の実施形態は、リフ
ローハンダ付け後で、フローハンダ付け前に防湿コーテ
ィング塗布を行うの基板の防湿方法の手順の概略を示す
ものである。ここで、フローハンダ付けとは、融解した
ハンダの連続的な流れ、あるいは循環するハンダの流れ
等のハンダ噴流にプリント配線基板を接触させて、必要
な箇所のハンダ付け行う方法を言う。
【0017】図2(a)は、図1(a)〜(c)と同様の
工程を経て電子部品30がプリント配線基板10上に配
置された状態を示している。その後、プリント配線基板
をリフロー炉200中に配置して、所定の温度で加熱す
る。すると、ハンダペースト20が溶解し、各電子部品
30がハンダ付けされる(図2(b)参照)。図2
(b)の21は、ハンダペースト20が溶解し、ハンダ
付けがなされた部分を示している。
【0018】その後、リフローハンダ付けが不可能なフ
ローハンダ付け用電子部品31(プリント配線基板10
のスルーホールに挿入する電子部品等)をプリント配線
基板上に配置する(図2(c)参照)。その後、電子部
品30及び31が配置されたプリント配線基板全体に、
スプレーノズル100から防湿コーティング剤40を均
一に塗布する(図2(d)参照)。スプレーノズル10
0は、フローハンダ付け装置炉のベルトコンベア(不図
示)上に固定して複数設け、ベルトコンベア上をプリン
ト配線基板10が移動することによって、コーティング
剤が均一に塗布されるようにすることが好ましい。ま
た、防湿コーティング剤40は、乾燥後の厚さが、0.
5〜5.0μmの厚みになるように塗布されることが好
ましく、さらに0.5〜1.5μmであることが特に好
ましい。なお、防湿コーティング剤40の塗布量の調整
は、スプレーノズル100からの塗布量又はベルトコン
ベアの速度によって調整することが可能である。
【0019】その後、防湿コーティング剤を乾燥させる
工程を経ることなく、フローハンダ付け装置(不図示)
によって、フローハンダ付け用電子部品31のフローハ
ンダ付けを行う(図2(e)参照)。図2(e)におい
て、50はフローハンダ付け装置から噴出しているハン
ダ噴流を示し、51はフローハンダ付けがなされた箇所
を示している。ここで、フローハンダ付けが行われる雰
囲気温度は非常に高いため、フローハンダ付けがなされ
る過程で、防湿コーティング剤40の溶剤成分は揮発
し、防湿コーティング剤の乾燥が完了する。したがっ
て、防湿コーティング剤40を乾燥させる工程をわざわ
ざ設ける必要がない。
【0020】なお、第2の実施形態において使用される
ハンダペースト20及び防湿コーティング剤40は、第
1の実施形態において使用されるものと同様のものであ
る。次に、図3及び図4を用いて、本発明に係わる第3
の実施形態について説明する。第3の実施形態は、表面
リフローハンダ付け後、裏面フローハンダ付け前に防湿
コーティング塗布を行う基板の防布方法の手順の概略を
示すものである。
【0021】図3(a)は、図1(a)〜(c)と同様の
工程を経て電子部品30がプリント配線基板10上に配
置された状態を示している。ここで、12はプリント配
線基板10の裏面に配置されたプリント配線を示してい
る。その後、プリント配線基板をリフロー炉200中に
配置して、所定の温度で加熱する。すると、表面のハン
ダペースト20が溶解し、各電子部品30がハンダ付け
される(図3(b)参照)。図3(b)の21は、ハン
ダペースト20が溶解し、ハンダ付けがなされた部分を
示している。
【0022】その後、プリント配線基板10を反転し、
裏面に電子部品を仮止めするための接着剤50が仮止め
位置に塗布される(図3(c)参照)。その後、電子部
品30が仮止め位置に配置される(図3(d)参照)。
その後、プリント配線基板10は、ボンド硬化炉300
内に配置されて、加熱され、仮止め位置に塗布された接
着剤50が硬化して電子部品30をしっかり固定する
(図4(e)参照)。
【0023】その後、再度プリント配線基板10が反転
されて、表面に電子部品30がリフローハンダ付けさ
れ、裏面に電子部品30が仮止めされたプリント配線基
板10の両面全体に、スプレーノズル100から防湿コ
ーティング剤40が均一に塗布される(図4(f)参
照)。スプレーノズル100は、フローハンダ付け装置
炉のベルトコンベア(不図示)上に固定して複数設け、
ベルトコンベア上をプリント配線基板10が移動するこ
とによって、コーティング剤が均一に塗布されるように
することが好ましい。また、防湿コーティング剤40
は、乾燥後の厚さが、0.5〜5.0μmの厚みになる
ように塗布されることが好ましく、さらに0.5〜1.
5μmであることが特に好ましい。なお、防湿コーティ
ング剤40の塗布量の調整は、スプレーノズル100か
らの塗布量又はベルトコンベアの速度によって調整する
ことが可能である。また、プリント配線基板10へは、
両面同時に塗布するようにしても良いし、片面ずつ塗布
するようにしても良い。
【0024】その後、防湿コーティング剤を乾燥させる
工程を経ることなく、裏面の電子部品30が、フローハ
ンダ付け装置(不図示)によって、ハンダ付けされる
(図4(g)参照)。図4(g)において、50はフロ
ーハンダ付け装置から噴出しているハンダ噴流を示し、
51はフローハンダ付けがなされた箇所を示している。
ここで、フローハンダ付けが行われる雰囲気温度は非常
に高いため、フローハンダ付けがなされる過程で、防湿
コーティング剤40の溶剤成分は揮発し、防湿コーティ
ング剤の乾燥が完了する。したがって、防湿コーティン
グ剤40を乾燥させる工程をわざわざ設ける必要がな
い。
【0025】なお、第3の実施形態において使用される
ハンダペースト20及び防湿コーティング剤40は、第
1の実施形態において使用されるものと同様のものであ
る。次に、図5及び図6を用いて、本発明に係わる第4
の実施形態について説明する。第4の実施形態は、表面
リフローハンダ付け後、裏面フローハンダ付け前に、防
湿コーティング塗布を行う基板の防湿方法の他の手順の
概略を示すものである。
【0026】図5(a)は、図1(a)〜(c)と同様の
工程を経て電子部品30がプリント配線基板10上に配
置された状態を示している。ここで、12はプリント配
線基板10の裏面に配置されたプリント配線を示してい
る。その後、プリント配線基板をリフロー炉200中に
配置して、所定の温度で加熱する。すると、ハンダペー
スト20が溶解し、各電子部品30等がハンダ付けされ
る(図5(b)参照)。図5(b)の21は、ハンダペ
ースト20が溶解し、ハンダ付けがなされた部分を示し
ている。
【0027】その後、プリント配線基板10が反転さ
れ、裏面に電子部品を仮止めするための接着剤50が仮
止め位置に塗布される(図5(c)参照)。その後、電
子部品30が仮止め位置に配置される。さらに、既に電
子部品30がリフローハンダ付けされた表面のみに対し
て、スプレーノズル100から防湿コーティング剤40
が均一に塗布される(図5(d)参照)。スプレーノズ
ル100は、ボンド硬化炉300前のベルトコンベア
(不図示)上に固定して複数設け、ベルトコンベア上を
プリント配線基板10が移動することによって、コーテ
ィング剤が均一に塗布されるようにすることが好まし
い。また、防湿コーティング剤40は、乾燥後の厚さ
が、0.5〜5.0μmの厚みになるように塗布される
ことが好ましく、さらに0.5〜1.5μmであること
が特に好ましい。なお、防湿コーティング剤40の塗布
量の調整は、スプレーノズル100からの塗布量又はベ
ルトコンベアの速度によって調整することが可能であ
る。
【0028】その後、プリント配線基板10は、ボンド
硬化炉300内に配置されて、加熱され、仮止め位置に
塗布された接着剤50が硬化して電子部品30をしっか
り固定する(図6(e)参照)。防湿コーティング剤4
0が均一に塗布されたプリント配線基板は、このボンド
硬化炉300で加熱されることから、接着剤が硬化する
過程で、防湿コーティング剤40の溶剤成分は揮発し、
防湿コーティング剤の乾燥が完了する。したがって、防
湿コーティング剤40を乾燥させる工程をわざわざ設け
る必要がない。また、人体に有害な可能性のある溶剤成
分はボンド硬化炉300内で揮発するので、作業員に影
響を及ぼす可能性が低減される。
【0029】その後、再度プリント配線基板10が反転
されて、電子部品30が仮止めされたプリント配線基板
の裏面全体に、スプレーノズル100から防湿コーティ
ング剤40が均一に塗布される(図6(f)参照)。ス
プレーノズル100は、フローハンダ付け装置炉のベル
トコンベア(不図示)上に固定して複数設け、ベルトコ
ンベア上をプリント配線基板10が移動することによっ
て、コーティング剤が均一に塗布されるようにすること
が好ましい。また、防湿コーティング剤40は、乾燥後
の厚さが、0.5〜5.0μmの厚みになるように塗布
されることが好ましく、さらに0.5〜1.5μmであ
ることが特に好ましい。なお、防湿コーティング剤40
の塗布量の調整は、スプレーノズル100からの塗布量
又はベルトコンベアの速度によって調整することが可能
である。
【0030】その後、防湿コーティング剤を乾燥させる
工程を経ることなく、裏面の電子部品30が、フローハ
ンダ付け装置(不図示)によって、ハンダ付けされる
(図6(g)参照)。図6(g)において、50はフロ
ーハンダ付け装置から噴出しているハンダ噴流を示し、
51はフローハンダ付けがなされた箇所を示している。
ここで、フローハンダ付けが行われる雰囲気温度は非常
に高いため、フローハンダ付けがなされる過程で、防湿
コーティング剤40の溶剤成分は揮発し、防湿コーティ
ング剤の乾燥が完了する。したがって、防湿コーティン
グ剤40を乾燥させる工程をわざわざ設ける必要がな
い。
【0031】なお、第4の実施形態において使用される
ハンダペースト20及び防湿コーティング剤40は、第
1の実施形態において使用されるものと同様のものであ
る。なお、第4の実施形態においては、ボンド硬化炉3
00内で接着剤50が硬化した後に、図6(f)の工程
で防湿コーティング剤40がプリント配線基板の裏面に
塗布されているが、ボンド硬化炉300で加熱する前に
防湿コーティング剤をプリント配線基板の裏面に塗布
し、ボンド硬化炉で合わせて乾燥させてしまうことも可
能である。すなわち、図6(d)でプリント配線基板の
両面に防湿コーティング剤40を塗布してしまうことが
可能である。
【0032】なお、本例においては、ハンダ付けを行う
工程を利用して防湿コーティング剤を乾燥させるように
したが、ハンダ付を行わない基板(例えば金属基板等)
に対しハンダ付け以外に元々基板を加熱する工程を利用
して防湿コーティング剤を乾燥させても良い。
【0033】
【発明の効果】スプレーノズルとコンベアといった簡易
な設備で、防湿コーティング剤を塗布することができ、
プリント配線基板の防湿性能を向上させることが出来
る。また、防湿コーティング剤の塗布を、リフローハン
ダ付け前、フローハンダ付け前、又はボンド硬化前等に
行うことにより、特別な乾燥工程を経ることなく、他の
処理と合わせて防湿コーティング剤の乾燥を完了するこ
とができる。このため、専用の乾燥設備等が不要とな
り、設備コスト、製造コストを低減させることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係わる防湿方法の手順の概要
を示す図である。
【図2】第2の実施形態に係わる防湿方法の手順の概要
を示す図である。
【図3】第3の実施形態に係わる防湿方法の手順の一部
の概要を示す図である。
【図4】第3の実施形態に係わる防湿方法の手順の一部
の概要を示す図である。
【図5】第4の実施形態に係わる防湿方法の手順の一部
の概要を示す図である。
【図6】第4の実施形態に係わる防湿方法の手順の一部
の概要を示す図である。
【符号の説明】
10…プリント配線基板 11、12…プリント配線 20…ハンダペースト 30、31…電子部品 40…防湿コーティング剤 50…ハンダ噴流 60…接着剤 100…スプレーノズル 200…リフロー炉 300…ボンド硬化炉
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/34 507 H05K 3/34 507A 507Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の防湿方法において、 前記基板上にハンダペーストを塗布するステップと、 前記ハンダペースト上に部品を配置するステップと、 前記部品が配置された基板上に防湿コーティング剤を塗
    布するステップと、 前記防湿コーティング剤が塗布された基板をリフロー炉
    内で加熱することによって、配置された前記部品のハン
    ダ付けと前記防湿コーティング剤の乾燥を行うステップ
    とを有することを特徴とする基板の防湿方法。
  2. 【請求項2】 基板の防湿方法において、 前記基板上に部品を配置するステップと、 前記部品が配置された基板上に防湿コーティング剤を塗
    布するステップと、 前記防湿コーティング剤が塗布された基板をハンダ噴流
    に接触させることによって、配置された前記部品のハン
    ダ付けと前記防湿コーティングの乾燥を行うステップと
    を有することを特徴とする基板の防湿方法。
  3. 【請求項3】 基板の防湿方法において、 前記基板上に部品を仮止めするための接着剤を塗布する
    ステップと、 前記接着剤が塗布された箇所に部品を配置するステップ
    と、 前記部品が配置された前記基板を、前記接着剤を硬化さ
    せるために加熱するステップと、 前記部品が仮止めされた前記基板に防湿コーティング剤
    を塗布するステップと、 前記防湿コーティング剤が塗布された基板をハンダ噴流
    に接触させることによって、仮止めされた前記部品のハ
    ンダ付けと前記防湿コーティングの乾燥を行うステップ
    とを有することを特徴とする基板の防湿方法。
  4. 【請求項4】 前記防湿コーティング剤は、前記接着剤
    が塗布された面と逆の面に塗布される請求項3に記載の
    基板の防湿方法。
  5. 【請求項5】 基板の防湿方法において、 前記基板上に部品を仮止めするための接着剤を塗布する
    ステップと、 前記接着剤が塗布された箇所に部品を配置するステップ
    と、 前記部品が仮止めされた前記基板に防湿コーティング剤
    を塗布するステップと、 前記防湿コーティング剤が塗布された基板を接着剤硬化
    炉内で加熱することによって、前記接着剤の硬化と前記
    防湿コーティングの乾燥とを行うステップとを有するこ
    とを特徴とする基板の防湿方法。
  6. 【請求項6】 前記防湿コーティング剤は、接着剤が塗
    布された面と逆の面に塗布される請求項5に記載の基板
    の防湿方法。
  7. 【請求項7】 前記防湿コーティング剤は、乾燥後の厚
    さが、0.5〜5.0μmの範囲になるように塗布され
    る請求項1〜6の何れか一項に記載の基板の防湿方法。
  8. 【請求項8】 前記防湿コーティング剤は、乾燥後の厚
    さが、0.5〜1.5μmの範囲になるように塗布され
    る請求項1〜6の何れか一項に記載の基板の防湿方法。
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