JP2002147461A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JP2002147461A JP2000346361A JP2000346361A JP2002147461A JP 2002147461 A JP2002147461 A JP 2002147461A JP 2000346361 A JP2000346361 A JP 2000346361A JP 2000346361 A JP2000346361 A JP 2000346361A JP 2002147461 A JP2002147461 A JP 2002147461A
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/34Rollers; Needles
    • F16C33/36Rollers; Needles with bearing-surfaces other than cylindrical, e.g. tapered; with grooves in the bearing surfaces
    • F16C33/366Tapered rollers, i.e. rollers generally shaped as truncated cones

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工容易性を確保しながら、変速機効率の悪
化を招く軸受損失を小さく抑えることができるトロイダ
ル型無段変速機を提供すること。 【解決手段】 円すいころ軸受A1は、ころ大径端面4
2の曲面形状を、ころ半径方向の曲率半径R12よりも
ころ周方向の曲率半径R11が大きく設定された曲面形
状とし、内輪20の大つば面22を、軸受回転軸L上の
点Oに中心を持つ円すい内周面形状とすることで、大
径端面42と大つば面22とを滑り接触させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入出力軸受として
円すいころ軸受が適用されたトロイダル型無段変速機の
技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】円すいころ軸受は、その空間容積を同じ
にした場合、負荷容量が玉軸受の約2〜2.5倍程度も
ある。換言すると、同じ負荷容量では玉軸受に代え円す
いころ軸受を用いることで、周辺部品をコンパクトな設
計にすることができる。さらに、玉軸受や円筒ころ軸受
に比べ、ラジアル,スラスト両方向の大きな荷重を受け
ることができ、且つ、剛性が高いため、例えば、特開平
9−4688号公報に示すように、トロイダル型無段変
速機の入出力軸受として採用されている。
【0003】しかし、円すいころ軸受は、玉軸受などに
比較して、一般的には摩擦トルクが大きく、発熱が高い
という欠点を持っている。これは、円すいころ軸受の内
輪つばところ端面がすべり接触しているためであり、焼
き付きや摩耗などがこの部分に発生し易いことが知られ
ている。
【0004】例えば、実開平5−87330号公報に記
載されている普通の円すいころ軸受は、図8に示すよう
に、内外輪軌道面及びころの円すい頂点が軸受中心線上
の一点で一致するように設計されているため、ころは内
外輪軌道面に対して純転がり運動をすることができる
が、内外輪の角度が異なるため、ころを大つば方向に押
す力が発生する。このため、ころ大径面が大つば面に押
し付けられて案内され、すべり接触する。
【0005】この接触部の形状について、前記円すいこ
ろ軸受では、図9に示すように、ころ大径端面を半径R
の球面とし、大つばを軸受回転軸上に中心を持つ円すい
内周面形状としている。
【0006】ここで、大つば面から円すい頂点までの距
離をYとすると、 R<Y となっている。したがって、この接触部は、ヘルツ(H
ertz)の点接触となり、接触面は楕円形状となる。
また、ころ大径端面の主曲率半径R11,R12及び大
つば面の主曲率半径R21,R22は、 R11=R12=R …(1) R21=∞ …(2) R22=−Y …(3) となる。ここで、R11とR21はころ半径方向の曲率
半径、R12とR22はそれに直交するころ円周方向の
曲率半径である。それぞれの方向の合成曲率ρ,ρ
(=1/等価曲率半径)は、 ρ=(1/R11)+(1/R21)=1/R …(4) ρ=(1/R12)+(1/R22)=(1/R)−(1/Y)…(5) よって、 ρ>ρ となり、接触面は、図10に示すように、ころ円周方向
に長軸を持つ楕円となる。このとき、接触楕円がころ大
径端面と大つば面の重なり合う部分からはみ出すと、エ
ッジ当たりとなり「かじり」を発生するため、楕円がこ
ろ大径端面と大つば面の重なり合う部分からはみ出さな
いようにRが決定されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
円すいころ軸受をトロイダル型無段変速機の入出力軸受
として適用した場合、下記の理由により、変速機効率が
悪化するという問題がある。
【0008】すなわち、ころ大径端面と大つば面の接触
部はすべり運動を行うが、直接接触するわけではなく、
間に油膜を介することで、摩擦係数を小さくし、軸受の
回転トルクを抑えている。しかしながら、軸受への荷重
が大きくなり、ころ大径端面と大つば面の接触面圧が高
くなると、油膜が薄くなり、ころ大径端面と大つば面と
が直接接触するため、摩擦係数が大きくなる。トロイダ
ル型無段変速機の入出力軸受には非常に大きな荷重が働
くため、摩擦係数が大きくなるという問題により軸受ト
ルクが大きくなり、変速機効率が悪化する。
【0009】この問題を解決するためには、接触楕円の
面積を大きくし、接触面圧を下げる必要がある。距離Y
は軸受諸元によって決定される(変更できない)ため、
ころ大径端面の半径Rを大きくすることになるが、その
場合、上記(4),(5)の式から合成曲率ρ,ρの両方
が小さくなり、接触楕円の長軸と短軸の両方が大きくな
ってしまう。ところが、ころ大径端面と大つば面が重な
り合う部分のころ円周方向長さは、ころ外径によって決
定されるため、図11に示すように、接触楕円がころ外
径からはみ出してしまい、接触面積を大きくすることが
できない。よって、接触面圧を大きく下げることはでき
ない。
【0010】このような問題点を克服するため、「KOYO
Engineering Journal No.127(1985)」の第52頁〜第
58頁の“LFT軸受について”には、図12に示すよ
うに、大つば面を曲率半径Rによる凹曲面にすること
が記載されている。すなわち、 R11=R12=R …(6) R21=−R …(7) R22=−Y …(8) として、合成曲率ρを変えず合成曲率ρだけ小さく
することで、図13に示すように、接触楕円をころ半径
方向にだけ大きくし、接触面積を大きくすることで、接
触面圧を下げている。
【0011】しかしながら、大つばは内輪又は外輪と一
体化されているし、凹曲面の曲率半径Rが大きいわり
に長さが短く、また、工具が入りにくいため、加工難易
度が高く、コスト高になるし、精度も出難いという問題
がある。
【0012】本発明は、上記問題点に着目してなされた
もので、その目的とするところは、加工容易性を確保し
ながら、変速機効率の悪化を招く軸受損失を小さく抑え
ることができるトロイダル型無段変速機を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、入力部材に連結された入
力ディスクと、出力部材に連結された出力ディスクと、
これら入出力ディスクの対向曲面に挟持されるパワーロ
ーラと、前記入力部材及び出力部材を変速機ケースにそ
れぞれ支持する入力軸受及び出力軸受とを備え、前記入
力軸受及び出力軸受として円すいころ軸受が用いられて
いるトロイダル型無段変速機において、前記円すいころ
軸受は、ころ大径端面と内輪又は外輪の大つば面が滑り
接触し、かつ、ころ大径端面の形状が、ころ半径方向の
曲率半径よりもころ周方向の曲率半径を大きく設定した
曲面形状であることを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明では、請求項1に記載
のトロイダル型無段変速機において、前記円すいころ軸
受のころ大径端面の曲面形状は、ころ中心軸の反対側に
中心を持つ円弧を、ころ中心軸回りに回転させた形状で
あることを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明では、請求項1または
請求項2に記載のトロイダル型無段変速機において、前
記円すいころ軸受は、内輪の大つばの外径が、ころ中心
軸の位置よりも大きく設定された軸受であることを特徴
とする。
【0016】請求項4記載の発明では、請求項1乃至請
求項3に記載のトロイダル型無段変速機において、前記
円すいころ軸受は、ころ半径方向の合成曲率をρ、こ
ろ円周方向の合成曲率をρとしたとき、ころ大径端面
と大つば面の接触部において、ρ>ρの関係が成立
する設定とした軸受であることを特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明では、請求項1乃至請
求項5に記載のトロイダル型無段変速機において、前記
円すいころ軸受は、大つば面から円すい頂点までの距離
Yに対して、ころ大径端面の半径方向曲率半径R
11が、Y×1.5<R11の関係が成立する設定とし
た軸受であることを特徴とする。
【0018】
【発明の作用および効果】請求項1記載の発明にあって
は、円すいころ軸受のころ大径端面と大つば面の接触部
は油膜を介してすべり運動を行うが、トロイダル型無段
変速機の入出力軸受として用いられる場合、軸受荷重が
大きくなり、ころ大径端面と大つば面の接触面圧が高く
なると、油膜が薄くなり、ころ大径端面と大つば面とが
直接接触するため、摩擦係数が大きくなり、これにより
軸受トルク(軸受損失)が大きくなる。
【0019】この問題を解決するためには、ころ大径端
面と大つば面との接触面積を大きくし、接触面圧を下げ
る必要があるのに対し、大つば面は円すい面のままと
し、ころ大径端面を、ころ半径方向の曲率半径よりころ
周方向の曲率半径を大きくした曲面形状としたため、滑
り接触する接触面は接触楕円となり、また、ころ大径端
面の曲率中心がただ1つの普通の円すいころ軸受に対
し、2つの曲率中心を持ちそれぞれ独立で曲率半径を設
定されることで、長軸方向の長さはそのままで、短軸方
向の長さだけを長くすることができる。
【0020】よって、凹曲面加工に比べ大つば面の加工
容易性を確保しながら、ころ大径端面と大つば面との接
触面圧の低下を図ることにより、変速機効率の悪化を招
く軸受損失を小さく抑えることができる。
【0021】請求項2記載の発明にあっては、円すいこ
ろ軸受のころ大径端面の曲面形状が、ころ中心軸の反対
側に中心を持つ円弧を、ころ中心軸回りに回転させるこ
とにより形成されるため、容易な加工によりころ大径端
面の曲面形状を形成することができる。
【0022】請求項3記載の発明にあっては、円すいこ
ろ軸受は、内輪の大つばの外径が、ころ中心軸の位置よ
りも大きく設定されるため、接触楕円をころ半径方向に
大きくしても、大つば面からのはみ出しを最大限に防ぐ
ことができる。
【0023】請求項4記載の発明にあっては、円すいこ
ろ軸受は、ころ半径方向の合成曲率をρ、ころ円周方
向の合成曲率をρとしたとき、ころ大径端面と大つば
面の接触部において、ρ>ρの関係が成立する設定
とされるため、接触楕円はころ半径方向に短軸を持つ。
【0024】よって、軌道面から接触楕円中心までの高
さを小さく抑えることができ、接触楕円面積の確保によ
り、損失トルクを小さく抑えることができる。
【0025】請求項5記載の発明にあっては、円すいこ
ろ軸受は、大つば面から円すい頂点までの距離Yに対し
て、ころ大径端面の半径方向曲率半径R11が、Y×
1.5<R11の関係が成立する設定とされるため、大
幅な面圧低減による軸受損失低減が可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、第一実施
例〜第四実施例により図面に基づいて説明する。
【0027】(第一実施例)まず、構成を説明する。
【0028】図1は第一実施例のトロイダル型無段変速
機を示す断面図で、エンジンからの駆動力が入力される
入力軸1(入力部材)に連結された入力ディスク2と、
出力ギア3(出力部材)に連結された出力ディスク4
と、これら入出力ディスク2,4の対向曲面に挟持され
る一対のパワーローラ5,5と、前記入力軸1及び出力
ギア3を変速機ケース6にそれぞれ支持する入力軸受7
及び出力軸受8とを備えている。
【0029】前記入力軸1は、その先端部(図面左端
部)が変速機ケース6に対しニードルベアリング9によ
り回転可能に支持されている。この入力軸1の先端部に
は、カムフランジ10がスプライン結合され、該カムフ
ランジ10と入力ディスク2との間には、入力トルクの
大きさに応じて入力ディスク2を押圧するローディング
カム機構11が介装されていて、初期荷重は入力軸1の
エンジン側端部に配置された皿バネ12により得られ
る。入力軸1のエンジン側端部には、皿バネ12により
付勢されるスペーサ13が摺動可能に設けられ、このス
ペーサ13と変速機ケース6との間に入力軸受7が介装
されている。
【0030】前記入出力ディスク2,4の対向曲面に挟
持される一対のパワーローラ5,5は、パワーローラ支
持部材としてのトラニオン14,14に対し回転可能に
支持されている。このトラニオン14,14には、図外
の変速油圧ユニットにより変速時に傾転軸方向(図面に
垂直方向)に変位が与えられる。
【0031】前記出力ディスク4と出力ギア3は一体的
に結合されていて、出力ギア3のフランジ部3aと変速
機ケース6との間に出力軸受8が介装されていて、前記
入力軸受7と出力軸受8とは、スナップリング15を介
して隣接する位置に対向配置されている。
【0032】前記入力軸受7及び出力軸受8として、2
つの軸受7,8は共に同じ構造を持つ円すいころ軸受A
が用いられている。
【0033】図2は第一実施例の円すいころ軸受A1を
示す図で、内輪20と外輪30と円すいころ40を有し
て構成されていて、前記内輪20には、大つば21が一
体的に形成され、前記円すいころ40には、ころ小径端
面41ところ大径端面42が形成されている。なお、前
記大つば21の内面が、大つば面22とされる。
【0034】そして、円すいころ軸受A1は、ころ大径
端面42を下記に述べる曲面形状とし、内輪20の大つ
ば面22を軸受回転軸L上の点Oに中心を持つ円すい
内周面形状とすることで、大径端面42と大つば面22
とを滑り接触させている。
【0035】ころ大径端面42の曲面形状は、図2に示
すように、ころ中心軸Cの反対側の点Oに中心を持つ
円弧を、ころ中心軸C回りに回転させた形状としてい
る。ここで、ころ大径端面42のころ半径方向の曲率半
径R12ところ周方向の曲率半径R11は、下記の式の
ようになる。
【0036】 R11=OP R12=OP R21=∞ R22=−Y ここで、点Pは、ころ大径端面42と大つば面22の接
触楕円中心、点Oは、OPところ中心軸Cとの交点
である。
【0037】よって、R11>R12、つまり、ころ大
径端面42のころ半径方向の曲率半径R12よりも、こ
ろ周方向の曲率半径R11が大きく設定された曲面形状
である。
【0038】次に、作用を説明する。
【0039】エンジン駆動力は、入力軸1→カムフラン
ジ10→ローディングカム機構11→入力ディスク2→
パワーローラ5→出力ディスク4→出力ギア3を経過し
て車輪側へ伝達され、その変速比は、パワーローラ5の
傾転角度により決まり、パワーローラ5の傾転角度を変
化させることで無段階に変速比が制御されるが、このと
き、入力ディスク2に作用する力を受ける入力軸受7と
出力ディスク4に作用する力を受ける出力ディスク8に
は、非常に大きな荷重が作用する。
【0040】一方、入出力軸受7,8として用いられる
円すいころ軸受A1のころ大径端面42と大つば面22
の接触部は油膜を介してすべり運動を行うが、上記のよ
うに入出力軸受7,8への荷重が大きくなり、ころ大径
端面42と大つば面22の接触面圧が高くなると、油膜
が薄くなり、ころ大径端面42と大つば面22とが直接
接触するため、摩擦係数が大きくなり、これにより軸受
トルク(軸受損失)が大きくなる。
【0041】この問題を解決するためには、ころ大径端
面42と大つば面22の接触面積を大きくし、接触面圧
を下げる必要があるのに対し、第一実施例では、ころ大
径端面42の曲面形状を、R11(ころ周方向の曲率半
径)>R12(ころ半径方向の曲率半径)という設定と
したため、接触面積が接触楕円となり、また、ころ大径
端面の曲率中心がただ1つの普通の円すいころ軸受に対
し、2つの曲率中心の点O,Oを持ち、それぞれ独
立で曲率半径を設定されることで、普通の円すいころ軸
受に対し、接触楕円の長軸方向の長さはそのままで、短
軸方向の長さだけを長くすることができる。
【0042】よって、図3に示すように、ころ大径端面
42と大つば面22の重なり合う部分からはみ出さない
範囲で接触楕円を極力大きくすることが可能となり、接
触面圧低下による軸受損失の低減を図ることができる。
【0043】なお、本第一実施例においては、中心点O
を配置する場所を変えることにより、OPとO
P、すなわち、R11とR12をそれぞれ自由に設定
できるため、接触楕円の形状を任意に変更できる。
【0044】次に、効果を説明する。
【0045】(1) 円すいころ軸受A1は、内輪20の大
つば面22を軸受回転軸L上の点O に中心を持つ円す
い内周面形状とし、ころ大径端面42の曲面形状を、R
11>R12という設定としたため、凹曲面加工に比べ
大つば面22の加工容易性を確保しながら、ころ大径端
面42と大つば面22との接触面圧の低下を図ることに
より、変速機効率の悪化を招く軸受損失を小さく抑える
ことができる。
【0046】(2) ころ大径端面42の曲面形状を、ころ
中心軸Cの反対側の点Oに中心を持つ円弧を、ころ中
心軸C回りに回転させた形状としたため、ころ大径端面
42を簡単に加工することができる。
【0047】(第二実施例)第二実施例は請求項3に記
載の発明に対応する。まず、構成を説明すると、この第
二の実施例は、図4に示すように、基本的には第一実施
例と同じであるが、円すいころ軸受A2は、内輪20の
大つばの外径が、ころ中心軸Cの位置よりも大きく設定
されている。なお、他の構成は第1実施例と同様である
ので対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
【0048】次に、作用効果を説明する。
【0049】ころ大径端面42の曲面形状を、第一実施
例と同様に、R11>R12という設定とし、接触楕円
をころ半径方向に大きくしても、大つば面22の高さに
より制限を受けてしまう。
【0050】しかし、この第二実施例では、内輪20の
大つばの外径を、ころ中心軸Cの位置よりも大きく設定
することにより、図5に示すように、ころ大径端面42
と大つば面22の重なり合う部分を最大限に大きくで
き、これにより第一実施例よりさらに接触楕円の面積を
拡大することが可能である。
【0051】よって、この第二実施例では、第一実施例
の作用効果に加え、接触楕円をころ半径方向に大きくし
ても、大つば面22からのはみ出しを防止でき、接触楕
円の面積を最大限確保することにより、ころ大径端面4
2と大つば面22との接触面圧のさらなる低下を図るこ
とができる。
【0052】(第三実施例)第三実施例は請求項4に記
載の発明に対応する。まず、構成を説明すると、この第
三実施例は、基本的には第一実施例と同じであり、図示
を省略するが、円すいころ軸受A4は、ころ半径方向の
合成曲率をρ、ころ円周方向の合成曲率をρとした
とき、ころ大径端面42と大つば面22の接触部におい
て、ρ>ρ の関係が成立する設定としている。した
がって、接触面は常にころ円周方向に長軸を持つ楕円と
なる。なお、他の構成は第一実施例と同様である。
【0053】作用効果を説明すると、ころ大径端面42
と大つば面22との重なり合う部分は、ころ円周方向に
長いので、ρ>ρとし、接触楕円の長軸をころ円周
方向に向けることで、接触楕円の面積を最大限に大きく
することができる。
【0054】(第四実施例)第四実施例は請求項5に記
載の発明に対応する。まず、構成を説明すると、この第
四実施例は、図6に示すように、基本的には第一実施例
と同じであるが、円すいころ軸受A4は、大つば面22
から円すい頂点までの距離Yに対して、ころ大径端面の
半径方向曲率半径R11が、Y×1.5<R11の関係
が成立する設定としている。なお、ころ円周方向曲率半
径R12は距離Yより小さい。
【0055】作用効果を説明すると、Witteの計算
「ASLE PREPRINT,72LC-2C-1」(1972)による大つば面
22の摩擦係数に対するR11/Yの影響を計算した図
7をみると、R11/Yを150%以上にすることによ
り、摩擦係数は0.0005程度以下にすることがで
き、十分に面圧低減効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例のトロイダル型無段変速機を示す断
面図である。
【図2】第一実施例のトロイダル型無段変速機の円すい
ころ軸受を示す図である。
【図3】第一実施例のトロイダル型無段変速機の円すい
ころ軸受による接触楕円を示す図である。
【図4】第二実施例のトロイダル型無段変速機の円すい
ころ軸受を示す図である。
【図5】第二実施例のトロイダル型無段変速機の円すい
ころ軸受による接触楕円を示す図である。
【図6】第四実施例のトロイダル型無段変速機の円すい
ころ軸受を示す図である。
【図7】第四実施例のトロイダル型無段変速機における
R11/Y(%)に対する摩擦係数特性図である。
【図8】従来のトロイダル型無段変速機における円すい
ころ軸受の円すいころの設定を示す図である。
【図9】従来のトロイダル型無段変速機における円すい
ころ軸受のころ大径端面と大つば面の設定を示す図であ
る。
【図10】従来のトロイダル型無段変速機の円すいころ
軸受による接触楕円を示す図である。
【図11】従来のトロイダル型無段変速機の円すいころ
軸受でころ大径端面の曲率半径を大きくした場合の接触
楕円を示す図である。
【図12】従来の円すいころ軸受において大つば面を凹
曲面にした例を示す図である。
【図13】図12に示す従来例の円すいころ軸受による
接触楕円を示す図である。
【符号の説明】
1 入力軸(入力部材) 2 入力ディスク 3 出力ギア(出力部材) 3a フランジ部 4 出力ディスク 5 パワーローラ 6 変速機ケース 7 入力軸受 8 出力軸受 9 ニードルベアリング 10 カムフランジ 11 ローディングカム機構 12 皿バネ 13 スペーサ 14 トラニオン 15 スナップリング A 円すいころ軸受 20内輪 21 大つば 22 大つば面 30 外輪 40 円すいころ 41 ころ小径端面 42 ころ大径端面 L 軸受回転軸 C ころ中心軸 R11 ころ周方向の曲率半径 R12 ころ半径方向の曲率半径 P 接触楕円中心

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力部材に連結された入力ディスクと、
    出力部材に連結された出力ディスクと、これら入出力デ
    ィスクの対向曲面に挟持されるパワーローラと、前記入
    力部材及び出力部材を変速機ケースにそれぞれ支持する
    入力軸受及び出力軸受とを備え、前記入力軸受及び出力
    軸受として円すいころ軸受が用いられているトロイダル
    型無段変速機において、 前記円すいころ軸受は、ころ大径端面と内輪又は外輪の
    大つば面が滑り接触し、かつ、ころ大径端面の形状が、
    ころ半径方向の曲率半径よりもころ周方向の曲率半径を
    大きく設定した曲面形状であることを特徴とするトロイ
    ダル型無段変速機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のトロイダル型無段変速
    機において、 前記円すいころ軸受のころ大径端面の曲面形状は、ころ
    中心軸の反対側に中心を持つ円弧を、ころ中心軸回りに
    回転させた形状であることを特徴とするトロイダル型無
    段変速機。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のトロイ
    ダル型無段変速機において、 前記円すいころ軸受は、内輪の大つばの外径が、ころ中
    心軸の位置よりも大きく設定された軸受であることを特
    徴とするトロイダル型無段変速機。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3に記載のトロイダ
    ル型無段変速機において、 前記円すいころ軸受は、ころ半径方向の合成曲率を
    ρ、ころ円周方向の合成曲率をρとしたとき、ころ
    大径端面と大つば面の接触部において、ρ>ρの関
    係が成立する設定とした軸受であることを特徴とするト
    ロイダル型無段変速機。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項5に記載のトロイダ
    ル型無段変速機において、 前記円すいころ軸受は、大つば面から円すい頂点までの
    距離Yに対して、ころ大径端面の半径方向曲率半径R
    11が、Y×1.5<R11の関係が成立する設定とし
    た軸受であることを特徴とするトロイダル型無段変速
    機。
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JP2017187148A (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 日本精工株式会社 円錐ころ軸受用転動体及び円錐ころ軸受
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CN113757263A (zh) * 2021-08-13 2021-12-07 太原重工股份有限公司 风力发电机组的主轴轴承座

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