JP6390187B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図6および図7に示すように構成されている。図6に示すように、ケーシング50の内側には入力軸(軸)1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面)2a,2aと出力側ディスク3,3の内側面(凹面)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図7参照)が回転自在に挟持されている。
図6中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図6の右面)がローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
図7は、図6のA−A線に沿う断面図である。図7に示すように、ケーシング50の内側には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図7においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、支持板部16の長手方向(図7の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部(第1の軸部)23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図7の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。各ヨーク23A,23Bは鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図6の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図7で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受(スラスト軸受)24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(以下、転動体という)26,26と、これら各転動体26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図7の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力軸1の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図7の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。
その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、トロイダル型無段変速機に用いる入力側ディスクや出力側ディスクについては、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、入力側ディスクと出力側ディスクとの少なくとも一方の外側面に、複数の補強リブを放射方向に形成すると共に、上記補強リブを形成していない部分の放射方向に亙る断面形状を略円弧形とする事により、上記入力側ディスクと出力側ディスクとの少なくとも一方の軽量化を図ったトロイダル型無段変速機が記載されている。
また、特許文献2には、入力側ディスクおよび/または出力側ディスクの背面である非トラクション面に、小径側から外径側に繋る螺旋状或は同心円状の溝を形成し、これによりディスクの冷却性を向上させて、トラクションの性能を向上させることができるトロイダル型無段変速機が記載されている。
また、特許文献3には、入力側ディスク、出力側ディスクの少なくとも一方のディスクの反トラクション面に、半径方向に放射状に複数の補強リブを設け、この補強リブ間の空間部に潤滑油を供給する油路を設けたことにより、ディスクの回転に伴う遠心力によって潤滑油がディスク内径側からディスク外径側に継続的に流れ、ディスク全体を効果的に冷却できるトロイダル型無段変速機が記載されている。
また、特許文献4には、入力側または出力側ディスクの背面に円環状や放射状に凹状の溝を設けることにより、ディスクの重量をそれほど増加させなくても、同ディスクのスプライン孔部分の応力集中を有効に防止できるトロイダル型無段変速機が記載されている。
しかしながら、これら特許文献1〜4には、パワーローラの接触点に発生する押付力により発生する接触点直下の背面部分の応力やトラクション面の応力の緩和について検討されておらず、この二つの高応力部位の応力緩和を図ろうとするとトロイダル型無段変速機の重量が増加してしまうという問題点がある。
実用新案登録第2543314号公報 特開平11−132304号公報 特開2004−156758号公報 特開2004−44656号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、出力側ディスクの強度を確保しつつ、軽量化を図ることができるトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のトロイダル型無段変速機は、入力軸に取り付けられてそれぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で同心的にかつ回転自在に設けられた入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクと出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラとを備えたトロイダル型無段変速機において、前記出力側ディスクは、前記入力軸に取り付けられるその取付部を除く前記パワーローラとの接触領域において、前記パワーローラとの接触点に発生する押圧力に応じてその軸線方向の厚さが変化して外径側に行くほど厚くなっており、前記入力側ディスクは、前記入力軸に取り付けられるその取付部を除く前記パワーローラとの接触領域において、前記パワーローラとの接触点に発生する押圧力に応じてその軸線方向の厚さが変化して前記入力側ディスクの軸線から遠い側に行くほど薄くなっていることを特徴とする。
この場合に、前記出力側ディスクは、トラクション面に発生する応力が高い部位よりも内径側から厚さが厚くなり、外径側に行くほど厚さが薄くなっていることが好ましい。
また、本発明のトロイダル型無段変速機は、入力軸に取り付けられてそれぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で同心的にかつ回転自在に設けられた入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクと出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラとを備えたトロイダル型無段変速機において、前記出力側ディスクは、前記入力軸に取り付けられるその取付部を除く前記パワーローラとの接触領域において、前記パワーローラとの接触点に発生する押圧力に応じてその軸線方向の厚さが変化して外径側に行くほど厚くなっているとともに、背面にリブが設けられており、前記リブは、周方向に間隔をおいて放射状に複数個が設けられ、各リブは内径側に行くほど高さが高くなっており、前記リブの有る部分は前記出力側ディスクの軸線から遠い外径側に行くほど前記出力側ディスクの軸線方向の厚さが薄くなっていることを特徴とする。
この場合に、前記入力側ディスクは、外径側に行くほど厚さが薄くなっていることが好ましい。
本発明によれば、出力側ディスクの強度を確保しつつ、軽量化を図ることができるトロイダル型無段変速機を提供することができ、具体的には下記の効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、出力側ディスクは、外径側に行くほど厚さが厚くなっている。これにより、外径側の接触点近傍の背面74に発生する応力を緩和することができる。
請求項2に係る発明によれば、出力側ディスクは、トラクション面に発生する応力が高い部位よりも内径側から厚さが厚くなり、外径側に行くほど厚さが薄くなっている。これにより、断面係数を稼ぐことで、トラクション面の応力を緩和するとともに、ディスクの軽量化を図ることができる。
請求項3に係る発明によれば、出力側ディスクは、外径側に行くほど厚さが厚くなっているとともに、背面にリブが設けられている。これにより、曲げモーメントによってトラクション面に発生する応力を緩和させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の出力側ディスクを示す図であって、上半分を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の出力側ディスクを示す図であって、上半分を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るトロイダル型無段変速機の出力側ディスクを示す図であって、上半分を示す断面図である。 図3に示す出力側ディスクの斜視図である。 本発明をトロイダル型無段変速機の入力側ディスクに適用した図であって、上半分を示す断面図である。 従来から知られているハーフトロイダル型無段変速機の具体的構造の一例を示す断面図である。 図6のA−A線に沿う断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本実施形態のトロイダル型無段変速機の特徴は、入力側ディスクや出力側ディスクの形状にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、この実施の形態の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図6および図7と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1は、本発明の第1の実施の形態のトロイダル型無段変速機の出力側ディスク3を示す半断面図である。図1に示すように、出力側ディスク3のパワーローラ11との接触点に発生する押付力F2は、同一入力トルクの場合、接触点が外径側(図1において上側)の方が大きく、内径側(図1において下側)の方が小さくなる。このため、出力側ディスク3の場合、入力側ディスク2とは逆に、外径側の接触点近傍の背面74に大きな応力が発生する。そこで、本実施の形態においては、接触点に発生する押付力F2に応じて出力側ディスクの厚さT2を変化させることにより、外径側の接触点近傍の背面74に発生する応力を緩和する。具体的には、押付力F2の小さい内径側のディスク厚さT2を薄くし、押付力F2の大きくなる外径側外径側(ディスクの軸線から遠い側)に行くほどディスク厚さT2を厚くする。これにより、その結果出力側ディスク3の強度を確保しつつ、軽量化を図ることができる。ここで、ディスク厚さT2は、ディスクの軸線方向の厚さをいう。また、ディスク厚さT2に関する寸法設定は、この出力側ディスク3を取り付けるために、出力側ディスク3の基端部に形成された円筒状の取付部には適用されない。このことは、後述の他の実施の形態でも同様である。
図2は、本発明の第2の実施の形態のトロイダル型無段変速機の出力側ディスク3を示す半断面図である。トロイダル型無段変速機のレンジ幅を大きくしようとして、出力側ディスク3のパワーローラ11との接触点Xがディスクの軸線から遠い側(図2において上側)になると、出力側ディスク3に曲げモーメントがかかり、トラクション面に大きな応力が発生してしまう。そこで、トラクション面に発生する応力が高い部位Yの高さHよりも少し内径側である半径Rから厚さT2が厚くなり、ディスクの軸線から遠い側(図2において上側)に行くほど厚さが薄くなっている。これにより、断面係数を稼ぐことで、トラクション面の応力を緩和するとともに、ディスクの軽量化を図っている。なお、前記半径R、は出力側ディスク3の内周面と同じになるまで小さくすると、ディスクの重量が増加してしまうので、トラクション面に発生する応力が緩和できる最小の値にしている。
図3は、本発明の第3の実施の形態のトロイダル型無段変速機の出力側ディスク3を示す半断面図であり、図4は、図3に示す出力側ディスク3の斜視図である。この実施の形態は、図1に示す出力側ディスク3と同様に、押付力の小さい内径側(図3において下側)のディスク厚さT2を薄くし、押付力が大きくなる外径側(図3において上側)のディスク厚さT2を厚くして、背面に発生する応力を緩和させる。さらに、出力側ディスク3の背面には、内径側(図3において下側)に行くほど軸方向に厚さのあるリブ77が形成されている。これにより、曲げモーメントによってトラクション面に発生する応力を緩和させる。また、各リブ77の基端部は、出力側ディスク3の背面に形成された円環部78の外周面に接続されている。円環部78は、出力側ディスク3の軸線Oと同軸に円筒状に形成されている。円環部78の内周面の半径Rは、図2の場合と同様に設定されている。すなわち、トラクション面に発生する応力が高い部位Yの径方向寸法Hよりも少し内径側に位置する寸法に設定されている。
本実施の形態では、前述の第2の実施形態と同様の効果が得られるうえ、更なる軽量化を図ることができる。すなわち、リブ77の無い部分は出力側ディスク3の軸線Oから遠い外径側に行くほどディスク厚さT2が厚くなるとともに、リブ77の有る部分は出力側ディスク3の軸線Oから遠い外径側に行くほどディスク厚さT2が薄くなっており、これにより強度確保と軽量化を図ることができる。
なお、円環部78は、設けなくても良い。
図5は、本発明をトロイダル型無段変速機の入力側ディスク2に適用した場合の半断面図である。図5に示すように、入力側ディスク2のパワーローラ11との接触点に発生する押付力F1は、同一入力トルクの場合、接触点が内径側(図5において下側)の方が大きく、外径側(図5において上側)の方が小さくなる。このため、入力側ディスク2の場合、内径側の接触点近傍の背面72に大きな応力が発生する。そこで、本実施の形態においては、接触点に発生する押付力F1に応じて入力側ディスク2の厚さT1を変化させることにより、内径側の接触点近傍の背面72に発生する応力を緩和する。具体的には、押付力F1の大きい内径側のディスク厚さT1を厚くし、押付力F1の小さくなる外径側(ディスクの軸線から遠い側)に行くほどディスク厚さT1を薄くする。これにより、入力側ディスク2の強度を確保しつつ、軽量化を図ることができる。ここで、ディスク厚さT1は、ディスクの軸線方向の厚さをいう。また、ディスク厚さT1に関する寸法設定は、この入力側ディスク2を取り付けるために、入力側ディスク2の基端部に形成された円筒状の取付部には適用されない。
なお、上述の各実施の形態に係る入力側ディスク2と出力側ディスク3を併用することにより、更なる、強度確保と軽量化効果を奏することができる。
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型などの様々なハーフトロイダル型無段変速機の他、フルトロイダル型無段変速機にも適用することができる。
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
11 パワーローラ
72 背面
74 背面
F1 押圧力
F2 押圧力
R 切欠き部の半径
H 応力が高い部位の高さ
T1 ディスク厚さ
T2 ディスク厚さ
X 接触点
Y 応力が高い部位

Claims (2)

  1. 入力軸に取り付けられてそれぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で同心的にかつ回転自在に設けられた入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクと出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラとを備えたトロイダル型無段変速機において、
    前記出力側ディスクは、前記入力軸に取り付けられるその取付部を除く前記パワーローラとの接触領域において、前記パワーローラとの接触点に発生する押圧力に応じてその軸線方向の厚さが変化して外径側に行くほど厚くなっており、前記入力側ディスクは、前記入力軸に取り付けられるその取付部を除く前記パワーローラとの接触領域において、前記パワーローラとの接触点に発生する押圧力に応じてその軸線方向の厚さが変化して前記入力側ディスクの軸線から遠い側に行くほど薄くなっていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 入力軸に取り付けられてそれぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で同心的にかつ回転自在に設けられた入力側ディスクおよび出力側ディスクと、前記入力側ディスクと出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラとを備えたトロイダル型無段変速機において、
    前記出力側ディスクは、前記入力軸に取り付けられるその取付部を除く前記パワーローラとの接触領域において、前記パワーローラとの接触点に発生する押圧力に応じてその軸線方向の厚さが変化して外径側に行くほど厚くなっているとともに、背面にリブが設けられており、
    前記リブは、周方向に間隔をおいて放射状に複数個が設けられ、各リブは内径側に行くほど高さが高くなっており、前記リブの有る部分は前記出力側ディスクの軸線から遠い外径側に行くほど前記出力側ディスクの軸線方向の厚さが薄くなっていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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