JP5115712B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図6および図7に示すように構成されている。図6に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁(中間壁)13に対しアンギュラ玉軸受107を介して支持されるとともに、この仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって、入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1と共に回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図7参照)が回転自在に挟持されている。
図6中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図6の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部に螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する。
図6のA−A線に沿う断面図である図7に示すように、ケーシング50の内側であって、出力側ディスク3,3の側方位置には、両ディスク3,3を両側から挟む状態で一対のヨーク23A,23Bが支持されている。これら一対のヨーク23A,23Bは、鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。そして、後述するトラニオン15の両端部に設けられた枢軸14を揺動自在に支持するため、ヨーク23A,23Bの四隅には、円形の支持孔18が設けられるとともに、ヨーク23A,23Bの幅方向の中央部には、円形の係止孔19が設けられている。
一対のヨーク23A,23Bは、ケーシング50の内面の互いに対向する部分に形成された支持ポスト64,68により、支持ポスト64,68を支点として揺動できるように支持されている。これらの支持ポスト64,68はそれぞれ、入力側ディスク2の内側面2aと出力側ディスク3の内側面3aとの間にある第1キャビティ221および第2キャビティ222にそれぞれ対向する状態で設けられている。
したがって、ヨーク23A,23Bは、各支持ポスト64,68に支持された状態で、その一端部が第1キャビティ221の外周部分に対向するとともに、その他端部が第2キャビティ222の外周部分に対向している。
第1および第2のキャビティ221,222は同一構造であるため、以下、第1キャビティ221のみについて説明する。
図7に示すように、ケーシング50の内側において、第1キャビティ221には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸(傾転軸)14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図7においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、その本体部である支持板部16の長手方向(図7の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15は、パワーローラ11を収容するための凹状の収容空間であるポケット部Pを形成している。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には支軸としての変位軸23の基端部(第1の軸部)23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部(第2の軸部)23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、前述したように、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図7の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。前述したように、各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受(傾転軸受)30を介して揺動自在(傾転自在)に支持されている。また、前述したように、ヨーク23A,23Bの幅方向(図6の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、支持ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ61によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図7で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(転動体)26,26と、これら各玉26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図5の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(枢軸14から延びる軸部)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ61と下側シリンダボディ62とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、駆動軸22の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2および入力軸1に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、更にこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位(オフセット)する。例えば、図7の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面(トラクション面)11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、このようなトロイダル型無段変速機においては、トラクションドライブを行なうためにトラクション面を高面圧に保持する必要があり、また、そのような高い面圧を発生させるには、入力側および出力側ディスク2,3とパワーローラ11とを軸方向に加重して圧接させた状態で固定することが求められる。そのため、従来から、例えば入力軸1の外周にネジを形成し、このネジにボルトを螺合させることにより入力側および出力側ディスク2,3とパワーローラ11とを軸方向に加重して圧接させるなど、様々な方法が提案されており、また、コスト低減を図るためにそのような固定手段としてコッタを用いることも考えられている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
前記コッタを用いた固定手法の一例を図8に示す。図示のように、従来のコッタは、環状リングを2分割して成る円弧状部材202A,202Bによって形成されており、入力軸1の外周に形成された溝200内に取り付けられることによりディスク2,3とパワーローラ11とを軸方向に圧接させた状態で固定する。図示の例では、コッタ202A,202Bが入力側ディスク2の背面に対して直接に当接した状態で配置されている。また、コッタ(円弧状部材)202A,202Bを溝200内に保持するため、一般に、コッタ202A,202Bの外周に保持リング206が取り付けられる。
特表2002−531798号公報 特開2003−343674号公報
しかしながら、従来のコッタ202A,202Bは、環状リングを2分割した比較的大きな円弧状部材から成り、図10に示すようにその円弧状の内周面402と円弧状の外周面401とが互いに同じ中心O3を持つ曲率半径R1,R2を有しているため、コッタ202A,202Bのための取り付けスペースを十分に確保できない状況下では取り付けが不可能になる場合がある。
すなわち、例えば図8に示すように溝200の周囲にコッタ202A,202Bのための十分な取り付けスペースが存在する場合には、溝200内に問題なく容易にコッタ202A,202Bを装着できるが、例えば図9に示すように入力軸1の外周に外筒管300,302が配置された同軸構造の場合(図9中、符号320は、コッタ202A,202Bおよび保持リング206の軸方向の移動を規制するためにコッタ202A,202Bの背面に配置されるストッパ部材である)には、溝200の周囲が外筒管302によって狭められ、溝200の周囲にコッタ202A,202Bのための十分な取り付けスペースを確保できないため、例えば図10に示すようにコッタ202A,202Bの内側周端縁部分305が取り付け時に入力軸1と干渉し、溝200に対するコッタ202A,202Bの装着が不可能になる。
また、このような事態を回避するためには、外筒管302の内径を大きくしたり、外筒管302の内面を座ぐり加工する必要があるが、軸力を支持する高い荷重が負荷される外筒管302の内径を大きくすると、耐力が問題になるだけでなく、変速機の小型化も図れなくなり、一方、外筒管302の内面を座ぐり加工して外筒管302の肉厚を削り取ると、外筒管302の強度が損なわれるという問題が生じる。また、外筒管302を座ぐり加工せずに、コッタ202A,202Bを軸方向にずらして十分なスペースで取り付けることも考えられるが、その場合には、装置全体の軸長が長くなってしまう。また、入力軸1のコッタ202A,202Bと接触する部分(図9において溝200の右側の部分)の外径部を小さくすることも考えられるが、この外径部を小さくすると、コッタ202A,202Bと入力軸1との接触面積が小さくなり、座面圧が大きくなって、コッタ202A,202Bまたは入力軸1の耐久性が低下してしまう。
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、構成要素の強度を損なうことなく、ディスクとパワーローラとを軸方向に圧接させた状態で固定する固定手段を狭い取り付けスペースにおいても確実に取り付けることができる小型化に適したトロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のトロイダル型無段変速機は、回転トルクが入力される入力軸と、前記入力軸に支持され入力軸と一体で回転する入力側ディスクと、前記入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクとを備えるトロイダル型無段変速機であって、前記入力軸の外周に形成された溝に取り付けられることにより、前記ディスクと前記パワーローラとを軸方向に圧接させた状態で固定する固定手段を備え、前記固定手段は、前記入力軸の前記溝内に変形することなく嵌め付けられる少なくとも2つ以上の円弧状部材から成るコッタであり、これらの円弧状部材は、協働して前記溝の外周を取り囲むことにより略環状の固定リングを形成するとともに、その円弧状の内周面が第1の中心を持つ所定の曲率半径を有し且つその円弧状の外周面が前記第1の中心に対して偏心した第2の中心を持つ所定の曲率半径を有していることを特徴とする。
この請求項1に記載された発明においては、円弧状部材の内周面の曲率半径を規定する第1の中心が、円弧状部材の外周面の曲率半径を規定する第2の中心に対して偏心しているため、内周面と外周面とが互いに同じ中心を持つ曲率半径を有する円弧状部材に比べると、固定手段を更に狭い取り付けスペースにおいても確実に取り付けることができ、したがって、固定手段の周囲の構成要素の内径を大きくしたり、座ぐり加工する必要もなく、その結果、構成要素の強度を損なうことなく装置の小型化を図ることができる。
また、請求項2に記載されたトロイダル型無段変速機は、請求項1に記載された発明において、前記円弧状部材は、前記入力軸との干渉を避けるための面取りが前記内周面の端縁に施されていることを特徴とする。
この請求項2に記載された発明においては、入力軸との干渉を避けるための面取りが固定部材の内周面の端縁に施されているため、更に狭い取り付けスペースにおいて固定手段を取り付けることができ、装置の小型化を更に促進できる。
本発明によれば、固定部材を構成する円弧状部材の内周面が第1の中心を持つ所定の曲率半径を有し且つ外周面が前記第1の中心に対して偏心した第2の中心を持つ所定の曲率半径を有しているため、構成部材の強度を損なうことなく、ディスクとパワーローラとを軸方向に圧接させた状態で固定する固定手段を狭い取り付けスペースにおいても確実に取り付けることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の特徴は、ディスクとパワーローラとを軸方向に圧接させた状態で固定する固定手段の取り付け構造にあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図6ないし図10と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
図1は本発明の第1の実施形態を示している。図示のように、本実施形態では、ディスク2,3とパワーローラ11とを軸方向に圧接させた状態で固定するための固定手段が入力軸1の外周に形成された溝200に取り付けられている。このような固定手段は、具体的に、入力軸1の溝200内に嵌め付けられる2つ以上の円弧状部材から成る。特に、本実施形態では、固定手段が2つの円弧状部材250A,250Bから成っている。また、これらの円弧状部材250A,250Bは協働して溝200の外周を取り囲むことにより略環状の固定リング250を形成している。
また、各円弧状部材250A,250Bは、その円弧状の内周面502が第1の中心O1を持つ所定の曲率半径R1を有し且つその円弧状の外周面501が第1の中心O1に対して偏心した第2の中心O2を持つ所定の曲率半径R2を有している。
また、前記固定手段は、円弧状部材250A,250Bを溝200内に保持するために固定リング250の外周に取り付けられる保持リング206(図9参照)と、固定リング250および保持リング206の軸方向の移動を規制するために固定リング250の背面に配置されるストッパ部材320も備えている。
このように、本実施形態では、円弧状部材250A,250Bの内周面502の曲率半径R1を規定する第1の中心O1が、円弧状部材250A,250Bの外周面501の曲率半径R2を規定する第2の中心O2に対して偏心しているため、内周面と外周面とが互いに同じ中心を持つ曲率半径を有する円弧状部材202A,202B(図10参照)に比べると、固定リング250を更に狭い取り付けスペースにおいても確実に取り付けることができ、したがって、固定リング250の周囲の構成要素(例えば、外筒管302;図9参照)の内径を大きくしたり、座ぐり加工する必要もなく、その結果、構成要素の強度を損なうことなく装置の小型化を図ることができる。
図2は本発明の第2の実施形態を示している。図示のように、本実施形態では、固定手段が3つの円弧状部材250A,250B,250Cから成っている。また、これらの円弧状部材250A,250B,250Cは協働して溝200の外周を取り囲むことにより略環状の固定リング250を形成している。そして、第1の実施形態と同様、各円弧状部材250A,250B,250Cは、その円弧状の内周面502が第1の中心O1を持つ所定の曲率半径R1を有し且つその円弧状の外周面501が第1の中心O1に対して偏心した第2の中心O2を持つ所定の曲率半径R2を有している。したがって、このような構成においては、更に狭い取り付けスペースにおいて固定リング250を取り付けることができ、装置の小型化を更に促進できる。
図3は図10の従来の構成を改良したものであり、円弧状部材202A,202Bは、入力軸1との干渉を避けるための面取り600がその内周面402の端縁に施されている。このような構成によれば、面取り600によって入力軸1と円弧状部材202A,202Bとの干渉が避けられるため、更に狭い取り付けスペースにおいて固定リングを取り付けることができ、装置の小型化を更に促進できる。
図4は前述した第1の実施形態の変形例であり、2つの円弧状部材250A,250Bは、入力軸1との干渉を避けるための面取り600がその内周面502の端縁に施されている。このような構成によれば、面取り600によって入力軸1と円弧状部材250A,250Bとの干渉が避けられるため、第1の実施形態よりも更に狭い取り付けスペースにおいて固定リング250を取り付けることができ、装置の小型化を更に促進できる。
図5は前述した第2の実施形態の変形例であり、3つの円弧状部材250A,250B,250Cは、入力軸1との干渉を避けるための面取り600がその内周面502の端縁に施されている。このような構成によれば、面取り600によって入力軸1と円弧状部材250A,250B,250Cとの干渉が避けられるため、第1の実施形態よりも更に狭い取り付けスペースにおいて固定リング250を取り付けることができ、装置の小型化を更に促進できる。
本発明は、シングルキャビティ型やダブルキャビティ型などの様々なハーフトロイダル型無段変速機の他、トラニオンが無いフルトロイダル型無段変速機にも適用することができる。
本発明の第1の実施形態に係るトロイダル型無段変速機における要部断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るトロイダル型無段変速機における要部断面図である。 従来の構造を改良したトロイダル型無段変速機における要部断面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係るトロイダル型無段変速機における要部断面図である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係るトロイダル型無段変速機における要部断面図である。 従来のトロイダル型無段変速機における要部断面図である。 図6のA−A線に沿う断面図である。 コッタを用いた固定手段の取り付け構造の一例を示す概略図であり、(a)は取り付け状態の断面図、(b)はコッタの斜視図、(c)は保持リングの斜視図である。 固定手段の取り付けスペースが狭い同軸構造の一例を示す断面図である。 図9の状況において生じるコッタと入力軸との干渉を概念的に示す図である。
符号の説明
1 入力軸
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
11 パワーローラ
200 溝
206 保持リング
250A,250B,250C 円弧状部材
250 固定リング
501 外周面
502 内周面
600 面取り
O1 第1の中心
O2 第2の中心

Claims (2)

  1. 回転トルクが入力される入力軸と、前記入力軸に支持され入力軸と一体で回転する入力側ディスクと、前記入力側ディスクとの間に挟持されるパワーローラを介して入力側ディスクから所定の変速比で回転トルクが伝達される出力側ディスクとを備えるトロイダル型無段変速機において、
    前記入力軸の外周に形成された溝に取り付けられることにより、前記ディスクと前記パワーローラとを軸方向に圧接させた状態で固定する固定手段を備え、
    前記固定手段は、前記入力軸の前記溝内に変形することなく嵌め付けられる少なくとも2つ以上の円弧状部材から成るコッタであり、これらの円弧状部材は、協働して前記溝の外周を取り囲むことにより略環状の固定リングを形成するとともに、その円弧状の内周面が第1の中心を持つ所定の曲率半径を有し且つその円弧状の外周面が前記第1の中心に対して偏心した第2の中心を持つ所定の曲率半径を有していることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
  2. 前記円弧状部材は、前記入力軸との干渉を避けるための面取りが前記内周面の端縁に施されていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
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